JP2012031291A - 樹脂微粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含むアクリロニトリル系重合体を主成分とし、ゴム粒子が分散してなる樹脂微粒子および前記アクリロニトリル系重合体(A)、ポリビニルアルコール等の樹脂(B)、ゴム粒子(C)とを有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分と(C)成分を主成分とする溶液相と(B)成分を主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることを特徴とするアクリロニトリル単量体を50%以上共重合してなるアクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子を製造することを特徴とする製造方法。
【選択図】なし
Description
[1]アクリロニトリル系単量体単位を、50質量%以上含むアクリロニトリル系重合体を主成分とし、ゴム粒子が分散してなる樹脂微粒子、
[2]ゴム粒子含有量が、樹脂微粒子全質量に対して、1〜40質量%であることを特徴とする[1]記載の樹脂微粒子、
[3]ゴム粒子が、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂微粒子、
[4]アクリロニトリル系重合体が、親水性ビニル単量体単位を0超〜50質量%含むアクリロニトリル系重合体であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂微粒子、
[5]平均粒子径が1〜100μm、粒子径分布指数が1〜3である、[1]〜[4]いずれか記載の樹脂微粒子、
[6]真球度が、80以上であることを特徴とする[1]〜[5]いずれか記載の樹脂微粒子、
[7]アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体(A)、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、セルロース誘導体およびポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1つ以上の樹脂(B)、ゴム粒子(C)とを有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分と(C)成分を主成分とする溶液相と(B)成分を主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることを特徴とするアクリロニトリル単量体を50%以上共重合してなるアクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子を製造することを特徴とする製造方法、
[8]有機溶媒が、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルイミダゾリジノンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする[7]記載の製造方法、
である。
本発明における樹脂微粒子は、アクリロニトリル系単量体単位を、50%質量以上含むアクリロニトリル系重合体成分中にゴム粒子が分散してなる構造を有する。上記アクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリル単量体が100質量%、つまりアクリロニトリルの単重合体であってもよいし、その他共重合可能な単量体成分を50質量%以下共重合した共重合体であってもよい。
加える貧溶媒の量は、エマルションの状態にもよるが、好ましくは、エマルション総重量1質量部に対して、0.1から10質量部、より好ましくは、0.1から5質量部、さらに好ましくは、0.2から3質量部であり、特に好ましくは、0.2質量部から1質量部であり、最も好ましくは、0.2から0.5質量部である。
樹脂微粒子の平均粒子径は、樹脂微粒子のスラリーをイオン交換水中0.1w%にて調整後、超音波処理したものを測定用試料とし、レーザー回折式粒度分布計(SALD―2100:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。なお、平均粒子径とは、体積平均粒子径を元にした粒子径分布において、全体固体粒子量に対する積算固体粒子量が50%となる粒子径(いわゆるメディアン径)を意味するものである。
尚、粒子径分布指数は、数平均粒子径に対する体積平均粒子径の比により算出した。ここで言う数平均粒子径および体積平均粒子径は、走査型電子顕微鏡写真からそれぞれ前述の式により算出する。尚、粒子が真円でない場合は、長径を測定するものとする。
粒子断面の観察のために、測定試料は、エポキシ樹脂中に樹脂微粒子を包埋させ硬化させた後に、0.1μm厚で凍結切削を行い得た。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法を用い、ポリスチレンによる校正曲線と対比させて分子量を算出した。
装置:株式会社島津製作所製 LC−10Aシリーズ
カラム:昭和電工株式会社製 KD−806M ×2本
移動相:10mmol/L 臭化リチウム/ジメチルホルムアミド溶液
流速:1.0ml/min
検出:示差屈折率計
カラム温度:40℃。
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC−7型)を用い、窒素雰囲気下、20℃/minの昇温速度で測定した。
微粒子1gを酢酸エチル中に10g分散させ、30℃にて、1時間攪拌を行った。得られた分散液の液相部分を正確に量り取り、その溶液を濃縮し溶解量を測定した。溶媒中の溶解した溶解量質量%を測定し、1.0質量%以上溶解したものを×、1.0質量%以上溶解しなかったものを○とした。
台上に固定した長方形(縦6cm×横15cm)のPETフィルム(東レ株式会社製 セラピール WD(S))上に、50mgの微粒子を直径5cmの円状になるように載せ、1kgの錘に固定した円形(直径5cm)のPETフィルム(前述のフィルムと同製品)で微粒子を挟み込んだ。その後、長方形のフィルムの横方向に錘を動かして、フィルムの両端間を10往復させた後に、PETフィルム上の傷の状態を光学顕微鏡(450倍)にて観察した。フィルム上に傷のあるものを○、傷のないものを×とした。その結果を図1に示す。
耐溶剤性および傷付き性の観点から、評価を行い、両者を満足するものを○、それ以外のものを×とした。
得られた微粒子2gをアセトニトリル30ml中に溶解し、20000Gで遠心分離を行い、上澄みを除去した。本操作を2回繰り返した後に、残分を得、50℃で加熱真空乾燥を行い、微粒子中のゴム粒子の重量を測定した。
(8)項で得られたゴム粒子をアセトニトリル中に分散させ、動的光散乱式粒度分布計(大塚電子(株)社製 ELS−Z2)を用い、粒子径測定を行った。
NBRゴム粒子を含んだアクリロニトリル系重合体のペレット2gをアセトニトリル30ml中に溶解し、20000Gで遠心分離を行い、上澄みを回収した。その上澄みを乾燥させ、溶媒として重ジメチルスルホキシドを使用し、1H−NMR(日本電子(株)社製 JNM−AL400)測定を行い、アクリロニトリル系重合体の共重合組成比を決定した。また、上澄み回収後の残分にアセトニトリル30mlを添加し、ゴム粒子を再分散させた後、20000Gで遠心分離を行い、上澄み液を除去した。本操作を再度繰り返した後に、残分を得、50℃で加熱真空乾燥を行い、ペレット中のゴム粒子の重量を測定した。
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N、アクリロニトリル共重合体中にNBRが分散した組成物。NBR:16.5質量部、アクリロニトリル共重合体83.5質量部(共重合体中のアクリル酸メチル単量体単位の含有量38質量%))7.50g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール3.75g(日本合成化学工業株式会社製‘ゴーセノール’(登録商標)GL−05、重量平均分子量10,600、SP値32.8(J/cm3)1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン38.75g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.42g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径10.9μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率90.6%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.67、真球度96のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
貧溶媒滴下時の系の温度を70℃に変える以外は、実施例1と同一の方法で、平均粒子径20.1μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率84.4%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.65、真球度98のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)1.50g、樹脂(B)としてポリエチレングリコール 8.50g(和光純薬工業株式会社製、重量平均分子量Mw=約101,000、SP値20.4(J/cm3)1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン40.00gを加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.42g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径15.8μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率77.0%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.06、真球度97のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
1Lの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)25.00g、樹脂(B)としてポリエチレングリコール50.00g(和光純薬工業株式会社製 、重量平均分子量Mw=約101,000、SP値20.4(J/cm3)1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン425.00g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として500.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、4.2g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径20.9μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率90.8%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.11、真球度98のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
上記実施例1〜4で製造したアクリロニトリル系重合体微粒子を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1に示す。また、代表例として実施例3で製造したアクリロニトリル系重合体微粒子を用いて傷付き性試験を行った結果を図1に示す。
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)1.50g、樹脂(B)としてポリエチレングリコール1.50g(和光純薬工業株式会社製 、重量平均分子量Mw=約101,000、SP値20.4(J/cm3)1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン47.0g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却した。この際、系は均一溶液であり、相分離はしていなかった。450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.41g/分のスピードで滴下した。その結果、ポリマーの塊状物が得られ、樹脂微粒子を作ることは出来なかった。
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)1.0g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール1.50g(日本合成化学工業株式会社製‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05、重量平均分子量10,600、SP値32.8(J/cm3)1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン 47.25g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却した。この際、系は均一溶液であり、相分離はしていなかった。450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.41g/分のスピードで滴下した。その結果、ポリマーの塊状物が得られ、樹脂微粒子を得ることは出来なかった。
100mlの4口フラスコの中に、ABS樹脂(旭化成ケミカルズ株式会社‘スタイラック’(登録商標)ABS グレード:321、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体(アクリロニトリル単量体単位50質量%未満)をマトリックスとし、平均粒子径300nmのゴム含有グラフト共重合体(ゴム粒子)が分散したもの)2.5g、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン45g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール2.5g(日本合成化学工業株式会社‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.41g/分のスピードで滴下した。約12gのイオン交換水を加えた時点で、系が白色に変化した。全量の水を入れ終わった後に、30分間攪拌し、得られた懸濁液を、ろ過し、イオン交換水 100gで洗浄し、濾別したものを80℃、10時間真空乾燥を行い、1.85gの白色固体を得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.11、平均粒子径 28.6μm、粒子径分布1.19、真球度98のABS樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、105℃であった。
1Lの4口フラスコの中に、ポリアクリロニトリル(ホモポリマー、アルドリッチ社製)25.00g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール25.00g(日本合成化学工業株式会社製‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05、重量平均分子量10,600、SP値32.8(J/cm3)1/2)、有機溶媒としてジメチルスルホキシド 450.00g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として500.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、4.2g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径5.4μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を行った後、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率92.0%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.16、真球度96のアクリロニトリル重合体微粒子であった。
上記、比較例3で作成したABS樹脂微粒子を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1および図1に示す。
上記、比較例4で作成したアクリロニトリル重合体微粒子を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1および図1に示す。
アクリル微粒子(綜研化学株式会社製 MX−150)を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1および図1に示す。
Claims (8)
- アクリロニトリル系単量体単位を、50質量%以上含むアクリロニトリル系重合体を主成分とし、ゴム粒子が分散してなる樹脂微粒子。
- ゴム粒子含有量が、樹脂微粒子全質量に対して、1〜40質量%であることを特徴とする請求項1記載の樹脂微粒子。
- ゴム粒子が、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂微粒子。
- アクリロニトリル系重合体が、親水性ビニル単量体単位を0超〜50質量%含むアクリロニトリル系重合体であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂微粒子。
- 平均粒子径が1〜100μm、粒子径分布指数が1〜3である、請求項1〜4いずれか記載の樹脂微粒子。
- 真球度が、80以上であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の樹脂微粒子。
- アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体(A)、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、セルロース誘導体およびポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1つ以上の樹脂(B)、ゴム粒子(C)とを有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分と(C)成分を主成分とする溶液相と(B)成分を主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることにより、アクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子を製造することを特徴とする製造方法。
- 有機溶媒が、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルイミダゾリジノンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
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