JP2012031291A - 樹脂微粒子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、樹脂微粒子の柔軟性、耐衝撃性を改善し、かつ耐溶剤性が高い樹脂微粒子及びその樹脂微粒子の工業的に有利な製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含むアクリロニトリル系重合体を主成分とし、ゴム粒子が分散してなる樹脂微粒子および前記アクリロニトリル系重合体(A)、ポリビニルアルコール等の樹脂(B)、ゴム粒子(C)とを有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分と(C)成分を主成分とする溶液相と(B)成分を主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることを特徴とするアクリロニトリル単量体を50%以上共重合してなるアクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子を製造することを特徴とする製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な樹脂微粒子およびその製造法に関する。
樹脂微粒子とは、樹脂からなる微粒子のことであり、一般的にその直径は、数十nmから、数百μmの大きさまでの多岐にわたる微粒子のことである。樹脂微粒子は、フィルム、繊維、射出成形品、押出成形品などの樹脂成形品とは異なり、比表面積が大きい点や、微粒子の構造を利用することで各種材料の改質、改良に用いられている。主要用途としては、化粧品の改質剤、トナー用添加剤、塗料などのレオロジー改質剤、医療用診断検査剤、自動車材料、建築材料などの成形品への添加剤などが挙げられる。特に、近年では、樹脂微粒子の微粒子構造を活かし、レーザー加工技術と組み合わせてオーダーメードの成形品を作る手法であるラピッドプロトタイピング、ラピッドマニュファクチャリングの原料として用いられるようになってきている。これら用途において効果を最大限に発揮すべく、樹脂微粒子には、高い耐熱性・耐溶剤性、より均一な粒子径分布等の特性が求められている。
このような樹脂微粒子の代表的な例として、アクリル系、スチレン系の単量体を重合させて得られる樹脂微粒子が挙げられる。近年、これらの微粒子は、特に液晶表示用スペーサーとして、液晶ディスプレイの2枚のガラス基板間に組み込まれ、液晶の厚さを一定に保つために広く使用されている。
このようなスペーサー粒子を配置するためには、イソプロパノール等の溶剤を用いて散布する湿式散布法等が用いられるが、上記のようなアクリル系、スチレン系樹脂微粒子は耐溶剤性に乏しく、液晶を汚染する等の問題が生じる。これらの問題を解決する手段としては、アクリル系、スチレン系の架橋微粒子や架橋ポリウレタン樹脂微粒子等が提案されている。
しかしながら、近年スペーサーが接触する材料の多様化により、従来の架橋樹脂微粒子では硬すぎてしまい、基板上の電極、配向膜、カラーフィルター等のコート層に物理的損傷を与えるといった状況が現れてきている。更に、近年の表示画面の大型化、軽量化に伴い耐衝撃性への要求がますます高まってきている。
一方、アクリロニトリル系成分を高い割合で含有したアクリロニトリル系樹脂微粒子を得る方法としては、例えば、乳化重合、懸濁重合、沈殿重合などの公知の重合法により、アクリロニトリル系単量体を重合することで直接アクリロニトリル系重合体樹脂微粒子を得る方法、アクリロニトリル系重合体が溶解しない溶剤中で重合して得た重合体を物理的に分散処理する方法(特許文献1)、あるいは水の共存下でアクリロニトリル系重合体を加熱溶融せしめた後、噴霧する方法(特許文献2)、アクリロニトリル系重合体の有機溶剤溶液を、2流体ノズルを用いて粒子状に分割し、該分割した粒子を非溶剤と接触させて重合体を凝固させ、該凝固した重合体微粒子を含む分散液を、2流体ノズルを用いて噴霧乾燥する方法(特許文献3)、アクリロニトリル系重合体を無機塩添加系溶剤に溶解した溶液を、中空パイプから空間を介して、水系媒体からなる凝固液中に滴下させて凝固・脱溶剤せしめ、次いで緻密化させる方法(特許文献4)、あるいは懸濁重合で作製した粒子を濾過・洗浄して再分散した後、粒子の軟化温度以上に加熱する、あるいは溶剤を吸収させる方法(特許文献5,6)等が提案されている。また、ポリアクリロニトリルとポリビニルアルコールをジメチルスルホキシドに溶解/混合し、ポリアクリロニトリルを主成分とする溶液相と上記ポリビニルアルコールを主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、イオン交換水を接触させることによりポリアクリロニトリルを析出させることにより、ポリアクリロニトリル微粒子を製造することが特許文献7に記載されている。
しかしながら、アクリロニトリル系樹脂微粒子は、柔軟性・耐衝撃性の面では十分とは言えず、物性を向上させるべく樹脂微粒子の改質が必要となる。上記文献中において、複合化によるアクリロニトリル系樹脂微粒子への柔軟性・耐衝撃性等の付与を始めとする、樹脂微粒子の改質に関する記述は見られず、耐溶剤性、柔軟性、耐衝撃性を兼ね備えたアクリロニトリル系樹脂微粒子が得られる製造方法は未だ見出されていないのが現状である。
特公昭49−31753号公報 特公昭42−17544号公報 特開平1−301717号公報 特開平4−39332号公報 特開昭52−40569号公報 特開昭60−26036号公報 国際公開2009/142231号
本発明は、樹脂微粒子の柔軟性、耐衝撃性を改善し、かつ耐溶剤性が高い樹脂微粒子及びその樹脂微粒子の工業的に有利な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、上記特定のアクリロニトリル系重合体中にゴム粒子を分散させた樹脂微粒子(以下子粒子分散構造のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子と称する場合もある)とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、
[1]アクリロニトリル系単量体単位を、50質量%以上含むアクリロニトリル系重合体を主成分とし、ゴム粒子が分散してなる樹脂微粒子、
[2]ゴム粒子含有量が、樹脂微粒子全質量に対して、1〜40質量%であることを特徴とする[1]記載の樹脂微粒子、
[3]ゴム粒子が、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂微粒子、
[4]アクリロニトリル系重合体が、親水性ビニル単量体単位を0超〜50質量%含むアクリロニトリル系重合体であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂微粒子、
[5]平均粒子径が1〜100μm、粒子径分布指数が1〜3である、[1]〜[4]いずれか記載の樹脂微粒子、
[6]真球度が、80以上であることを特徴とする[1]〜[5]いずれか記載の樹脂微粒子、
[7]アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体(A)、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、セルロース誘導体およびポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1つ以上の樹脂(B)、ゴム粒子(C)とを有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分と(C)成分を主成分とする溶液相と(B)成分を主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることを特徴とするアクリロニトリル単量体を50%以上共重合してなるアクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子を製造することを特徴とする製造方法、
[8]有機溶媒が、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルイミダゾリジノンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする[7]記載の製造方法、
である。
本発明のゴム粒子が分散した構造を持つアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子は、従来のポリアクリロニトリル系樹脂微粒子よりも基板上の電極、配向膜、カラーフィルター等のコート層に物理的損傷を与えにくく、従来のABS樹脂よりも耐溶剤性に優れている。好ましい態様においては狭い粒子径分布と高い真球度を有する。以上の結果、本発明の子粒子分散構造のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子の水性分散液または粉体は、各種スペーサー、塗料用艶消し剤、研磨剤、複合樹脂の有機フィラー、顔料固着剤、固体潤滑剤、滑剤、剥離剤等の各種産業用途に有用である。
実施例で評価したフィルム傷付き性試験結果を示す写真である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明における樹脂微粒子は、アクリロニトリル系単量体単位を、50%質量以上含むアクリロニトリル系重合体成分中にゴム粒子が分散してなる構造を有する。上記アクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリル単量体が100質量%、つまりアクリロニトリルの単重合体であってもよいし、その他共重合可能な単量体成分を50質量%以下共重合した共重合体であってもよい。
上記アクリロニトリル系単量体単位は、アクリロニトリル骨格を有する単量体から生成する単位であり、例えば下記一般式(1)で示されるアクリロニトリル系単量体単位が挙げられる。
Figure 2012031291
この際、上記式中、R、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、エステル基、カルボキシル基、スルホン酸基等の置換基から選ばれるいずれかを示す。また、これらは同一または相異なるものであってもよい。このうち、好ましいものとしては、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基であり、工業的入手の容易性から、特に好ましいものは、水素原子、メチル基である。
このようなアクリロニトリル系単量体は、いわゆるシアン化ビニル系単量体に属するものであり、好ましい具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、クロロアクリロニトリルが挙げられる。これらはその1種または2種以上を用いることができる。最も好ましいのは、アクリロニトリルである。
アクリロニトリル系単量体と共重合可能なその他の単量体としては、メチルメタクリレ−ト、エチルメタクリレ−ト、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレ−ト、ヘキシルメタクリレ−ト、メチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、プロピルアクリレ−ト、ブチルアクリレ−トなどのアクリル酸、メタクリル酸のエステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸等の酸類及びそれらの塩類:或はマレイン酸イミド、フェニルマレイミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレンなどを挙げることができる。これらの単量体は1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
本発明で用いるアクリロニトリル系重合体はアクリロニトリル系単量体単位を重合体中50質量%以上含有するものであり、好ましくは55質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。
その他共重合成分のその他の単量体単位は重合体中50質量%以下である。耐溶剤性および機械物性の観点から好ましい量としては、45質量%以下であり、より好ましくは、40質量%以下である。また、共重合成分を含まなくても良い。
共重合する場合、その他の単量体単位の下限は0質量%超でよいが、共重合の効果を十分に発揮するためには1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上であり、さらに好ましくは、10質量%以上であり、特に好ましくは、20質量%以上であり、特に好ましくは、30質量%以上である。
本発明におけるアクリロニトリル系重合体の好ましい分子量としては、重量平均分子量として、1,000〜10,000,000であり、好ましくは、10,000〜1,000,000であり、より好ましくは、50,000〜500,000である。この範囲であれば容易に微粒子とすることができる。
ここでいう重量平均分子量とは、溶媒として10mmol/L 臭化リチウム/ジメチルホルムアミド溶液を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレンで換算した重量平均分子量を指す。
本発明における樹脂微粒子は、前記アクリロニトリル系重合体を主成分として構成されることが好ましく、樹脂微粒子中に50質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
また、その上限は、99質量%であることが好ましく、好ましくは、95質量%、より好ましくは、90質量%である。
この範囲であれば、耐溶剤性を有し、かつ靭性発現等の各種添加剤として好適な機械特性を有する材料になる。
本発明の樹脂微粒子は、その形状が真球状に近いものの方が衝撃性の改善効果の観点から、好ましい。本発明における樹脂微粒子の真球度は、好ましくは、80以上であり、より好ましくは、85以上、さらに好ましくは90以上、特に好ましくは95以上である。真球度が80未満であると、樹脂等への充填性が悪化するため好ましくない。上限としては100である。
ここで、真球度とは、走査型電子顕微鏡にて、粒子を観察し、短径と長径を測長し、任意粒子30個の平均より下記数式(式1)に従い、算出したものである。
Figure 2012031291
本発明における樹脂微粒子の平均粒子径は、本樹脂微粒子を添加した時の機械物性発現の観点から1〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは、5〜80μmの範囲にあり、さらに好ましくは、5〜60μmであり、特に好ましくは、10〜50μmである。
ここでいう平均粒子径とは、いわゆるミーの散乱・回折理論に基づくレーザー回折式粒度分布計で測定される体積平均粒子径を元にした粒子径分布におけるメディアン径を指す。具体的には、粒子径と固体粒子量との粒子径分布曲線を求めた場合について、全体固体粒子量に対する積算固体粒子量が50%となる粒子径(いわゆる50%粒子径)を意味するものである。
本発明における樹脂微粒子の粒子径分布指数は、3以下であり、好ましくは、2以下であり、より好しくは、1.5以下であり、特に好ましくは、1.2以下であり、最も好ましくは、1.1以下である。また、好ましい下限は1である。
ここで、粒子径分布指数は、数平均粒子径(Dn)に対する体積平均粒子径(Dv)の比(=Dv/Dn)として定義されるものである。
尚、粒子径分布指数は、以下の式(4)に従い、数平均粒子径に対する体積平均粒子径の比により算出する。ここで言う数平均粒子径および体積平均粒子径は、走査型電子顕微鏡写真にて任意粒子100個を観測、直径を測定し、以下の式(2)(3)よりそれぞれ算出する。尚、粒子が真円でない場合は、長径を測定するものとする。
Figure 2012031291
Figure 2012031291
Figure 2012031291
尚、Di:粒子個々の粒子径、n:測定数(100)、Dn:数平均粒子径、Dv:体積平均粒子径、PDI:粒子径分布指数とする。
本発明におけるゴム粒子の含有量は、通常微粒子中50質量%以下であるが、1〜40質量%の範囲にあることが粒子靭性の向上と耐溶剤性の両立の観点から好ましい。より好ましくは、1〜35質量%であり、より好ましくは、10〜30質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。
本発明におけるゴム粒子としては、アクリロニトリル系重合体と親和性のあるゴムが好ましい。具体的には、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)が好ましく挙げられる。
ゴム粒子の平均粒子径は、樹脂微粒子の平均粒子径に対して、1/3以下であることが好ましく、なかでも好ましくは、1/4以下であり、より好ましくは、1/5以下であり、さらに好ましくは、1/8以下であり、特に好ましくは、1/10以下である。また、その下限は、50nmであることが好ましい。
ここでいう平均粒子径とは、上述した体積平均粒子径のことを指す。
この範囲の平均粒子径のゴム粒子であれば、樹脂微粒子の中に取り込ませ、分散させるのに適切な大きさである。
ゴム粒子の平均粒子径は、添加する前に、粒度分布計や走査型電子顕微鏡にて測定し、算出する。ゴム粒子の粒子径が小さく、この方法で観察できない場合には、観察できる程度に倍率を高めるか、透過型電子顕微鏡を用いて観察し、同様の方法で決定する。ゴム粒子がアクリロニトリル系重合体に予め分散された市販品等を用いる場合は、かかる樹脂組成物の電子顕微鏡用の超薄切片を作成し、走査型電子顕微鏡にて、これで観察が困難な場合は透過型電子顕微鏡にて測長することが出来る。
また、粒子の内部にゴム粒子が取り込まれ、分散しているかどうかの確認は、樹脂微粒子をエポキシ樹脂などで固め、上記と同様、電子顕微鏡用の超薄切片を作成し、走査型電子顕微鏡にて、これで観察が困難な場合は透過型電子顕微鏡にて確認することが出来る。
樹脂微粒子内のゴム粒子の粒子径は、樹脂微粒子をマトリックスの樹脂が溶解する溶媒で溶解させた後に、遠心分離を行い、固液分離を行った後に、ゴム粒子を分離し、動的光散乱式粒度分布計でその平均粒子径を測定することができる。
また、本方法で測定が困難である場合は、前記電子顕微鏡用超薄切片での観察より粒子径を測定する。この際、写真状の粒子径は、必ずしもゴム粒子の赤道面での断面とは限らないが、写真上での最大粒子径をそのゴム粒子の粒子径とする。
ゴム粒子の粒子径を超薄切片で測定する場合は、ゴム粒子の任意の粒子100個の断面の長径を測定し、算術平均したものを、そのゴム粒子の平均粒子径とみなす。
本発明の樹脂微粒子は、アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)およびゴム粒子を有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分を主成分とする溶液相(以下、(A)成分溶液相と称することもある)と(B)成分を主成分とする溶液相(以下、(B)成分溶液相と称することもある)の2相に相分離する系において、少なくとも(A)成分溶液相にはゴム粒子が分散して存在している状態でエマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることによりアクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子が製造される。
上記において、「アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)およびゴム粒子を有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分を主成分とする溶液相と、(B)成分を主成分とする溶液相の2相に相分離する系」とは、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)およびゴム成分を有機溶媒に混合したとき、(A)成分、(B)成分のうち(A)成分を主として含む溶液相((A)成分溶液相)と、(B)成分を主として含む溶液相((B)成分溶液相)の2相に分かれる系をいう。
このような相分離をする系を用いることにより、相分離する条件下で混合して、乳化させ、エマルションを形成させることができる。
なお、上記において、樹脂が溶解するかどうかについては、本発明を実施する温度、即ちアクリロニトリル系重合体(A)と樹脂(B)を溶解混合して、2相分離させる際の温度において、有機溶媒に対し1質量%超溶解するかどうかで判別する。なお、ゴム粒子は必ずしも有機溶媒に溶解する必要はなく、エマルションを形成させる際、少なくとも(A)成分溶液相中に分散していればよい。
このエマルションは、(A)成分溶液相が分散相に、(B)成分溶液相が連続相になり、そしてこのエマルションに対し、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、エマルション中の(A)成分溶液相から、ゴム粒子を含むアクリロニトリル系重合体(A)が析出し、ゴム粒子が分散したアクリロニトリル系重合体(A)で構成される樹脂微粒子を得ることが出来る。
また、ゴム粒子を微粒子内部に含有させるには、予めアクリロニトリル系重合体(A)に上記ゴム粒子を混合しておき、その後有機溶媒に溶解させる、アクリロニトリル系重合体(A)を有機溶媒に溶解する際に混合する、あるいはゴム粒子の有機溶媒分散液に、アクリロニトリル系重合体(A)を溶解する、などの方法が挙げられる。
本発明の製造方法においては、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)、これらを溶解する有機溶媒およびアクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒を用いる。本発明の樹脂微粒子が得られる限り、その組合せに特に制限はないが、本発明において、アクリロニトリル系重合体(A)とは、前記記載のアクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体である。
アクリロニトリル系重合体(A)の製造方法としては、特に限定されるものではなく、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、沈殿重合等の通常公知の重合法により得られる。
樹脂(B)としては、本発明で用いるアクリロニトリル系重合体(A)を溶解する有機溶媒およびアクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒に溶解するものが好ましく、なかでも、上記有機溶媒に溶解し、アルコール系溶媒または水に溶解するものが工業上取り扱い性に優れる点でより好ましく、さらに有機溶媒に溶解し、メタノール、エタノールまたは水に溶解するものが特に好ましい。
樹脂(B)を具体的に例示するならば、ポリ(ビニルアルコール)(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコール)であってもよい)、ポリ(ビニルアルコール−エチレン)共重合体(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコール−エチレン)共重合体であってもよい)、ポリビニルピロリドン、ポリ(エチレングリコール)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリ(オキシエチレン脂肪酸エステル)、ポリ(オキシエチレンラウリン脂肪酸エステル)、ポリ(オキシエチレングリコールモノ脂肪酸エステル)、ポリ(オキシエチレンアルキルフェニルエーテル)、ポリ(オキシアルキルエーテル)、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリビニルピロリジニウムクロライド、ポリ(スチレン−マレイン酸)共重合体、アミノポリ(アクリルアミド)、ポリ(パラビニルフェノール)、ポリアリルアミン、ポリビニルエーテル、ポリビニルホルマール、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(オキシエチレンアミン)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルピリジン)、ポリアミノスルホン、ポリエチレンイミン等の合成樹脂、マルトース、セルビオース、ラクトース、スクロースなどの二糖類、セルロース、キトサン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースエステル等のセルロース誘導体、アミロースおよびその誘導体、デンプンおよびその誘導体、デキストリン、シクロデキストリン、アルギン酸ナトリウムおよびその誘導体等の多糖類またはその誘導体、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、アルブミン、フィブロイン、ケラチン、フィブリン、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、アラビアゴム、寒天、たんぱく質等が挙げられ、好ましくは、ポリ(ビニルアルコール)(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコール)であってもよい)、ポリ(ビニルアルコールーエチレン)共重合体(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコールーエチレン)共重合体であってよい)、ポリエチレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、ポリ(オキシエチレンアルキルフェニルエーテル)、ポリ(オキシアルキルエーテル)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースエステル等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドンであり、より好ましくは、ポリ(ビニルアルコール)(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコール)であってよい)、ポリ(ビニルアルコール−エチレン)共重合体(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコール−エチレン)共重合体)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースエステル等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドンであり、アクリロニトリル系重合体を微粒子化する際に良好な分離相を形成することが可能である点から、特に好ましくは、ポリ(ビニルアルコール)(完全ケン化型や部分ケン化型のポリ(ビニルアルコール)であってよい)、ポリ(エチレングリコール)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体、ポリ(アクリルアミド)である。
樹脂(B)の分子量は、好ましくは、重量平均分子量で、1,000〜100,000,000、より好ましくは、1,000〜10,000,000、さらに好ましくは、5,000〜1,000,000であり、特に好ましくは、10,000〜500,000の範囲であり、最も好ましい範囲は、10,000〜100,000の範囲である。
ここでいう重量平均分子量とは、溶媒として水を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリエチレングリコールで換算した重量平均分子量を指す。
水で測定できない場合においては、ジメチルホルムアミドを用い、それでも測定できない場合においては、テトラヒドロフランを用い、さらに測定できない場合においては、ヘキサフルオロイソプロパノールを用いる。
アクリロニトリル系重合体(A)と樹脂(B)を溶解させる有機溶媒としては、用いるアクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)を溶解し得る有機溶媒であり、各樹脂の種類に応じて選択される。
具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−トリデカン、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、ブロモホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロベンゼン、2,6−ジクロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、トリメチルリン酸、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等のカルボン酸溶媒、アニソール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、ジグライム、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、イオン性液体、あるいはこれらの混合物が挙げられ、使用する(A)成分、(B)成分の種類により適宜選択される。好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、非プロトン性極性溶媒、カルボン酸溶媒から選択されるものであり、さらに好ましいものとしては、水溶性溶媒であるアルコール系溶媒、非プロトン性極性溶媒、カルボン酸溶媒であり、著しく好ましいのは、非プロトン性極性溶媒、カルボン酸溶媒であり、入手が容易で、かつ広範な範囲の樹脂を溶解し得る点でアクリロニトリル系重合体(A)への適用範囲が広く、かつ水やアルコール系溶媒等など後述する貧溶媒として好ましく用い得る溶媒と均一に混合し得る点から、最も好ましくは、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルイミダゾリジノンである。
これらの有機溶媒は、複数種用いてもよいし、混合して用いても良いが、粒子径が比較的小さく、かつ、粒子径分布の小さい粒子が得られる点、使用済みの溶媒のリサイクル時の分離の工程のわずらわしさを避け、製造上のプロセス負荷低減という観点で、単一の有機溶媒であるほうが好ましく、さらにアクリロニトリル系重合体(A)、および樹脂(B)の両方を溶解する単一の有機溶媒であることが好ましい。
本発明におけるアクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒とは、アクリロニトリル系重合体(A)を溶解させない溶媒のことをいう。溶媒を溶解させないとは、アクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒に対する溶解度が1質量%以下のものであり、より好ましくは、0.5質量%以下であり、さらに好ましくは、0.1質量%以下である。
本発明の製造方法において、アクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒を用いるが、かかる貧溶媒としてはアクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒でありかつ、樹脂(B)を溶解する溶媒であることが好ましい。これにより、アクリロニトリル系重合体(A)で構成される樹脂微粒子を効率よく析出させることができる。また、アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)を溶解させる溶媒とアクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒とは均一に混合する溶媒であることが好ましい。
本発明における貧溶媒としては、用いるアクリロニトリル系重合体(A)の種類、望ましくは用いるアクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)両方の種類によって、様々に変わるが、具体的に例示するならば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−トリデカン、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、ブロモホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロベンゼン、2,6−ジクロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トリメチルリン酸、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等のカルボン酸溶媒、アニソール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、ジグライム、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、水の中から少なくとも1種類から選ばれる溶媒などが挙げられる。
アクリロニトリル系重合体(A)を効率的に粒子化させる観点から好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、水であり、最も好ましいのは、アルコール系溶媒、水であり、特に好ましくは、水である。
本発明において、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)、これらを溶解する有機溶媒およびアクリロニトリル系重合体(A)の貧溶媒を適切に選択して組み合わせることにより、効率的にアクリロニトリル系重合体(A)を析出させて樹脂微粒子を得ることが出来る。
この際、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)、これらを溶解する有機溶媒を混合溶解させた液は、アクリロニトリル系重合体(A)を主成分とする溶液相と、樹脂(B)を主成分とする溶液相の2相に相分離することが必要である。
この際、アクリロニトリル系重合体(A)を主成分とする溶液相の有機溶媒と、樹脂(B)を主成分とする有機溶媒とは、同一でも異なっていても良いが、実質的に同じ溶媒であることが好ましい。
2相分離の状態を生成する条件は、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)の種類、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)の分子量、有機溶媒の種類、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)の濃度、発明を実施しようとする温度、圧力によって異なってくる。
相分離状態になりやすい条件を得るためには、アクリロニトリル系重合体(A)と樹脂(B)の溶解度パラメーター(以下、SP値と称することもある)の差が離れていた方が好ましい。
この際、SP値の差としては1(J/cm1/2以上、より好ましくは2(J/cm1/2以上、さらに好ましくは3(J/cm1/2以上、特に好ましくは5(J/cm1/2以上、極めて好ましくは8(J/cm1/2以上である。SP値がこの範囲であれば、容易に相分離しやすくなる。
アクリロニトリル系重合体(A)と樹脂(B)の両者が有機溶媒にとけるのであれば、特に制限はないが、SP値の差の上限として好ましくは20(J/cm1/2以下、より好ましくは、15(J/cm1/2以下であり、さらに好ましくは10(J/cm1/2以下である。
ここでいう、SP値とは、Fedorの推算法に基づき計算されるものであり、凝集エネルギー密度とモル分子容を基に計算されるもの(以下、計算法と称することもある。)である(「SP値 基礎・応用と計算方法」 山本秀樹著、株式会社情報機構、平成17年3月31日発行)。
本方法により、計算できない場合においては、溶解度パラメーターが既知の溶媒に対し溶解するか否かの判定による、実験法によりSP値を算出(以下、実験法と称することもある。)し、それを代用する(「樹脂ハンドブック 第4版(Polymer Handbook Fourth Edition)」 ジェー・ブランド(J.Brand)著、ワイリー(Wiley)社1998年発行)。
相分離状態になる条件を選択するためには、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)およびこれらを溶解する有機溶媒の3成分の比率を変化させた状態の観察による簡単な予備実験で作成できる、3成分相図で判別が出来る。
相図の作成は、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)および溶媒を任意の割合で混合溶解させ、静置を行った際に、界面が生じるか否かの判定を少なくとも3点以上、好ましくは5点以上、より好ましくは10点以上の点で実施し、2相に分離する領域および1相になる領域を峻別することで、相分離状態になる条件を見極めることが出来るようになる。
この際、相分離状態であるかどうかを判定するためには、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)を、本発明を実施しようとする温度、圧力にて、任意のアクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)および溶媒の比に調整した後に、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)を、完全に溶解させ、溶解させた後に、十分な攪拌を行い、3日放置し、巨視的に相分離をするかどうかを確認する。
しかし、十分に安定なエマルションになる場合においては、3日放置しても巨視的な相分離をしない場合がある。その場合は、光学顕微鏡・位相差顕微鏡などを用い、微視的に相分離しているかどうかをで、相分離を判別する。
相分離は、有機溶媒中でアクリロニトリル系重合体(A)を主とするアクリロニトリル系重合体(A)溶液相と、樹脂(B)を主とする樹脂(B)溶液相に分離することによって形成される。この際、アクリロニトリル系重合体(A)溶液相は、アクリロニトリル系重合体(A)が主として分配された相であり、樹脂(B)溶液相は樹脂(B)が主として分配された相である。この際、アクリロニトリル系重合体(A)溶液相と樹脂(B)溶液相は、アクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)の種類と使用量に応じた体積比を有するようである。
この際、ゴム粒子は、通常アクリロニトリル系重合体(A)溶液相に分配する。ゴム粒子は、アクリロニトリル系重合体(A)溶液相、(B)溶液相の両相に分配する可能性があるが、予め(A)成分にゴム粒子を分散させた後、微粒子化する場合には実質的に(A)溶液相に分散する。
相分離の状態が得られ、且つ工業的に実施可能な濃度として、有機溶媒に対するアクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)の濃度は、有機溶媒に溶解する可能な限りの範囲内であることが前提であるが、好ましくは、それぞれ1質量%超〜50質量%、より好ましくは、1質量%超〜30質量%、さらに好ましくは、2質量%〜20質量%である。
本発明における2相間の粘度は、平均粒子径および粒子径分布に影響を与え、粘度比が小さい方が、粒子径分布が小さくなる傾向にある。粘度比を、本発明を実施しようとする温度条件下でのアクリロニトリル系重合体(A)溶液相/樹脂(B)溶液相と定義した場合において、好ましい範囲としては、0.1以上10以下、より好ましい範囲としては、0.2以上5以下、さらに好ましい範囲としては、0.3以上3以下、特に好ましい範囲としては、0.5以上1.5以下であり、著しく好ましい範囲としては、0.8以上1.2以下である。
このようにして得られた相分離する系を用い、樹脂微粒子を製造する。微粒子化を行うには、通常の反応槽で実施される。本発明を実施するにふさわしい温度は、工業的な実現性の観点から −50℃〜200℃の範囲であり、好ましくは、−20℃〜150℃であり、より好ましくは、0℃〜120℃であり、さらに好ましくは、10℃〜100℃であり、特に好ましくは、20℃〜80℃であり、最も好ましくは、20℃〜50℃の範囲である。本発明を実施するにふさわしい圧力は、工業的な実現性の観点から、減圧状態から100気圧の範囲であり、好ましくは、1気圧〜5気圧の範囲であり、さらに好ましくは、1気圧〜2気圧であり、特に好ましくは、大気圧である。
このような条件下にて、相分離系状態を混合することにより、エマルションを形成させる。
すなわち上記で得られた相分離溶液に、剪断力を加えることにより、エマルションを生成させる。この際、ゴム粒子は(A)成分溶液相中に分散した状態で存在する。
エマルションの形成に際しては、(A)成分溶液相が粒子状の液滴になるようにエマルションを形成させるが、一般に相分離させた際、(B)成分溶液相の体積が(A)成分溶液相の体積より大きい場合に、このような形態のエマルションを形成させやすい傾向にあり、特に(A)成分溶液相の体積比が両相の合計体積1に対して0.4以下であることが好ましく、0.4〜0.1の間にあることが好ましい。上記相図を作成する際に、各成分の濃度における体積比を同時に測定しておくことにより、適切な範囲を設定することが可能である。
本製造法で得られる微粒子は、粒子径分布の小さい微粒子になるが、これは、エマルション形成の段階において、非常に均一なエマルションが得られるからである。この傾向はアクリロニトリル系重合体(A)、樹脂(B)の両方を溶解する単一溶媒を用いる際に顕著である。このため、エマルションを形成させるに十分な剪断力を得るためには、従前公知の方法による攪拌を用いれば十分であり、攪拌羽による液相攪拌法、連続2軸混合機による攪拌法、ホモジナイザーによる混合法、超音波照射等通常公知の方法で混合することが出来る。
特に、攪拌羽による攪拌の場合、攪拌羽の形状にもよるが、攪拌速度は、好ましくは50rpm〜1200rpm、より好ましくは、100rpm〜1000rpm、さらに好ましくは、200rpm〜800rpm、特に好ましくは、300〜600rpmである。
また、攪拌羽としては、具体的には、プロペラ型、パドル型、フラットパドル型、タービン型、ダブルコーン型、シングルコーン型、シングルリボン型、ダブルリボン型、スクリュー型、ヘリカルリボン型などが挙げられるが、系に対して十分に剪断力をかけられるものであれば、これらに特に限定されるものではない。また、効率的な攪拌を行うために、槽内に邪魔板等を設置してもよい。
また、エマルションを発生させるためには、必ずしも、攪拌機だけでなく、乳化機、分散機など広く一般に知られている装置を用いてもよい。具体的に例示するならば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、超音波ホモジナイザー、スタティックミキサーなどが挙げられる。
このようにして得られたエマルションは、引き続き微粒子を析出させる工程に供する。
ゴム粒子が分散したアクリロニトリル系重合体(A)の微粒子を得るためには、アクリロニトリル系重合体(A)に対する貧溶媒を、前記工程で製造したエマルションにと接触させることでエマルション径、アクリロニトリル系重合体(A)中のゴム粒子の分散状態を維持しながら、微粒子を析出させる。
貧溶媒とエマルションの接触方法は、貧溶媒にエマルションを入れる方法でも良いし、エマルションに貧溶媒を入れる方法でも良いが、エマルションに貧溶媒を入れる方法が好ましい。
この際、貧溶媒を投入する方法としては、本発明で製造する樹脂微粒子が得られる限り特に制限はなく、連続滴下法、分割添加法、一括添加法のいずれでも良いが、貧溶媒添加時にエマルションが凝集・融着・合一し、粒子径分布が広くなり、1000μmを超える塊状物が生成しやすくならないようにするために、好ましくは連続滴下法、分割滴下法であり、工業的に効率的に実施するためには、最も好ましいのは、連続滴下法である。
また、貧溶媒を加える時間としては、10分以上50時間以内であり、より好ましくは、30分以上10時間以内であり、さらに好ましくは1時間以上5時間以内である。
この範囲よりも短い時間で実施すると、エマルションの凝集・融着・合一に伴い、粒子径分布が大きくなったり、塊状物が生成したりする場合がある。また、これ以上長い時間で実施する場合は、工業的な実施を考えた場合、非現実的である。
この時間の範囲内で行うことにより、エマルションから樹脂微粒子に転換する際に、粒子間の凝集を抑制することができ、粒子径分布の小さい樹脂微粒子を得ることができる。
加える貧溶媒の量は、エマルションの状態にもよるが、好ましくは、エマルション総重量1質量部に対して、0.1から10質量部、より好ましくは、0.1から5質量部、さらに好ましくは、0.2から3質量部であり、特に好ましくは、0.2質量部から1質量部であり、最も好ましくは、0.2から0.5質量部である。
貧溶媒とエマルションとの接触時間は、微粒子が析出するのに十分な時間であればよいが、十分な析出を引き起こしかつ効率的な生産性を得るためには、貧溶媒添加終了後5分から50時間であり、より好ましくは、5分以上10時間以内であり、さらに好ましくは10分以上5時間以内であり、特に好ましくは、20分以上4時間以内であり、著しく好ましくは、30分以上3時間以内である。
このようにして作られた樹脂微粒子分散液は、ろ過、減圧濾過、加圧ろ過、遠心分離、遠心ろ過、スプレードライ等の通常公知の方法で固液分離することにより、微粒子粉体を回収することが出来る。固液分離した樹脂微粒子は、必要に応じて、溶媒等で洗浄を行うことにより、付着または含有している不純物等の除去を行い、精製を行う。
本発明の方法においては、微粒子粉体を得る際に行った固液分離工程で分離された有機溶媒及び樹脂(B)を活用し、リサイクルを行うことが可能であることが有利な点である。
固液分離で得た溶媒は、樹脂(B)、有機溶媒および貧溶媒の混合物である。この溶媒から、貧溶媒を除去することにより、エマルション形成用の溶媒として再利用することが出来る。貧溶媒を除去する方法としては、通常公知の方法で行われ、具体的には、単蒸留、減圧蒸留、精密蒸留、薄膜蒸留、抽出、膜分離などが挙げられるが、好ましくは単蒸留、減圧蒸留、精密蒸留による方法である。
単蒸留、減圧蒸留等の蒸留操作を行う際は、系に熱がかかり、樹脂(B)や有機溶媒の熱分解を促進する可能性があることから、極力酸素のない状態で行うことが好ましく、より好ましくは、不活性雰囲気下で行う。具体的には、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素条件下で実施する。
リサイクルする際、貧溶媒は、極力除くことが好ましいが、具体的には、貧溶媒の残存量が、リサイクルする有機溶媒及び樹脂(B)の合計量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは、3質量%以下、特に好ましくは、1質量%以下である。この範囲よりも超える場合には、微粒子の粒子径分布が大きくなったり、粒子が凝集したりするので、好ましくない。
リサイクルで使用する溶媒中の貧溶媒の量は、通常公知の方法で測定でき、ガスクロマトグラフィー法、カールフィッシャー法などで測定できる。
貧溶媒を除去する操作において、現実的には、有機溶媒、樹脂(B)などをロスすることもあるので、適宜、初期の組成比に調整し直すのが好ましい。
かくして得られる樹脂微粒子は、乳化重合のようなビルドアップ型のアクリロニトリル系重合体樹脂微粒子の製造法などでは困難であった領域である、平均粒径1μm以上の粒子が合成可能であり、これらの樹脂に本技術を適用する場合、好ましい態様では、1μm以上100μm以下であり、より好ましい態様では、5μm以上80μm以下であり、さらに好ましい態様では、5μm以上60μm以下であり、特に好ましい態様では、10μm以上50μm以下である粒子も容易に得ることができる。
また、上記方法で製造される樹脂微粒子は粒子径分布が狭く、粒子径分布指数で3以下のものを容易に製造でき、好ましい態様においては、2以下であり、より好しい態様においても、1.5以下であり、特に好ましい態様においては、1.2以下、最も好ましい態様においては、1.1以下のものも製造することが可能である。
さらに、上記方法で製造される樹脂微粒子は真球状であり、真球度で80以上のものを容易に製造でき、好ましい態様においては、80以上であり、より好ましい態様においても、85以上であり、特に好ましい態様においては、90以上、最も好ましい態様においては、95以上のものも製造することが可能である。
このように本発明の方法で作製された微粒子は、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散した子粒子分散構造からなり、アクリロニトリル単量体構造の割合が多いため、従来の各種スペーサー樹脂微粒子よりも基板上の電極、配向膜、カラーフィルター等のコート層に物理的損傷を与えにくく、高い耐溶剤性および狭い粒子径分布と高い真球度を有することから、各種スペーサーとして特に好適である。
また、化粧品の改質剤、トナー用添加剤、塗料などのレオロジー改質剤、医療用診断検査剤、自動車材料、建築材料などの成形品への機械特性改良剤などが挙げられる。さらに熱可塑性樹脂の機械物性向上が期待できることから、樹脂成形体、フィルム、繊維などの機械特性改良材として期待できる。
上記の樹脂成形体、フィルム、繊維などの具体的用途としては、例えば、電気機器のハウジング、OA機器のハウジング、各種カバー、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸受、などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルターおよび点火装置ケースなどが挙げられる。また、透明性、耐熱性に優れている点から、映像機器関連部品として、カメラ、VTR、プロジェクションTVなどの撮影用レンズ、ファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズなど、光記録・光通信関連部品として各種光ディスク(VD、CD、DVD、MD、LDなど)基板、各種ディスク基板保護フィルム、光ディスクプレイヤーピックアップレンズ、光ファイバー、光スイッチ、光コネクターなど、情報機器関連部品として、液晶ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、プラズマディスプレイの導光板、フレネルレンズ、偏光板、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルム、視野角拡大フィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、輝度向上フィルム、プリズムシート、ピックアップレンズ、タッチパネル用導光フィルム、カバーなど、自動車などの輸送機器関連部品として、テールランプレンズ、ヘッドランプレンズ、インナーレンズ、アンバーキャップ、リフレクター、エクステンション、サイドミラー、ルームミラー、サイドバイザー、計器針、計器カバー、窓ガラスに代表されるグレージングなど、医療機器関連部品として、眼鏡レンズ、眼鏡フレーム、コンタクトレンズ、内視鏡、分析用光学セルなど、建材関連部品として、採光窓、道路透光板、照明カバー、看板、透光性遮音壁、バスタブ用材料などにも適用することができ、これら各種の用途にとって極めて有用である。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)平均粒子径及び粒子径分布指数の測定方法
樹脂微粒子の平均粒子径は、樹脂微粒子のスラリーをイオン交換水中0.1w%にて調整後、超音波処理したものを測定用試料とし、レーザー回折式粒度分布計(SALD―2100:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。なお、平均粒子径とは、体積平均粒子径を元にした粒子径分布において、全体固体粒子量に対する積算固体粒子量が50%となる粒子径(いわゆるメディアン径)を意味するものである。
尚、粒子径分布指数は、数平均粒子径に対する体積平均粒子径の比により算出した。ここで言う数平均粒子径および体積平均粒子径は、走査型電子顕微鏡写真からそれぞれ前述の式により算出する。尚、粒子が真円でない場合は、長径を測定するものとする。
(2)ゴム粒子の存在の確認方法
粒子断面の観察のために、測定試料は、エポキシ樹脂中に樹脂微粒子を包埋させ硬化させた後に、0.1μm厚で凍結切削を行い得た。
樹脂微粒子を電子顕微鏡用エポキシ樹脂で固めたのち、透過型電子顕微鏡(日立製作所株式会社製 H−7100)を用いて観察を行った。
(3)重量平均分子量の測定
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法を用い、ポリスチレンによる校正曲線と対比させて分子量を算出した。
装置:株式会社島津製作所製 LC−10Aシリーズ
カラム:昭和電工株式会社製 KD−806M ×2本
移動相:10mmol/L 臭化リチウム/ジメチルホルムアミド溶液
流速:1.0ml/min
検出:示差屈折率計
カラム温度:40℃。
(4)示差走査熱量測定
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC−7型)を用い、窒素雰囲気下、20℃/minの昇温速度で測定した。
(5)耐溶剤性評価
微粒子1gを酢酸エチル中に10g分散させ、30℃にて、1時間攪拌を行った。得られた分散液の液相部分を正確に量り取り、その溶液を濃縮し溶解量を測定した。溶媒中の溶解した溶解量質量%を測定し、1.0質量%以上溶解したものを×、1.0質量%以上溶解しなかったものを○とした。
(6)傷付き性評価
台上に固定した長方形(縦6cm×横15cm)のPETフィルム(東レ株式会社製 セラピール WD(S))上に、50mgの微粒子を直径5cmの円状になるように載せ、1kgの錘に固定した円形(直径5cm)のPETフィルム(前述のフィルムと同製品)で微粒子を挟み込んだ。その後、長方形のフィルムの横方向に錘を動かして、フィルムの両端間を10往復させた後に、PETフィルム上の傷の状態を光学顕微鏡(450倍)にて観察した。フィルム上に傷のあるものを○、傷のないものを×とした。その結果を図1に示す。
(7)総合評価
耐溶剤性および傷付き性の観点から、評価を行い、両者を満足するものを○、それ以外のものを×とした。
(8)微粒子中のゴム粒子含有量の測定方法
得られた微粒子2gをアセトニトリル30ml中に溶解し、20000Gで遠心分離を行い、上澄みを除去した。本操作を2回繰り返した後に、残分を得、50℃で加熱真空乾燥を行い、微粒子中のゴム粒子の重量を測定した。
(9)樹脂微粒子中のゴム粒子の粒子径測定方法
(8)項で得られたゴム粒子をアセトニトリル中に分散させ、動的光散乱式粒度分布計(大塚電子(株)社製 ELS−Z2)を用い、粒子径測定を行った。
(10)NBRゴム粒子を含んだアクリロニトリル系重合体の組成分析
NBRゴム粒子を含んだアクリロニトリル系重合体のペレット2gをアセトニトリル30ml中に溶解し、20000Gで遠心分離を行い、上澄みを回収した。その上澄みを乾燥させ、溶媒として重ジメチルスルホキシドを使用し、H−NMR(日本電子(株)社製 JNM−AL400)測定を行い、アクリロニトリル系重合体の共重合組成比を決定した。また、上澄み回収後の残分にアセトニトリル30mlを添加し、ゴム粒子を再分散させた後、20000Gで遠心分離を行い、上澄み液を除去した。本操作を再度繰り返した後に、残分を得、50℃で加熱真空乾燥を行い、ペレット中のゴム粒子の重量を測定した。
実施例1<アクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子の製造>
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N、アクリロニトリル共重合体中にNBRが分散した組成物。NBR:16.5質量部、アクリロニトリル共重合体83.5質量部(共重合体中のアクリル酸メチル単量体単位の含有量38質量%))7.50g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール3.75g(日本合成化学工業株式会社製‘ゴーセノール’(登録商標)GL−05、重量平均分子量10,600、SP値32.8(J/cm1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン38.75g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.42g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径10.9μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率90.6%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.67、真球度96のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
実施例2<アクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子の製造方法>
貧溶媒滴下時の系の温度を70℃に変える以外は、実施例1と同一の方法で、平均粒子径20.1μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率84.4%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.65、真球度98のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
実施例3<アクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子の製造方法>
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)1.50g、樹脂(B)としてポリエチレングリコール 8.50g(和光純薬工業株式会社製、重量平均分子量Mw=約101,000、SP値20.4(J/cm1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン40.00gを加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.42g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径15.8μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率77.0%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.06、真球度97のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
実施例4<アクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子の製造方法>
1Lの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)25.00g、樹脂(B)としてポリエチレングリコール50.00g(和光純薬工業株式会社製 、重量平均分子量Mw=約101,000、SP値20.4(J/cm1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン425.00g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として500.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、4.2g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径20.9μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過した後、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を3回繰り返し、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率90.8%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.11、真球度98のアクリロニトリル系重合体/ゴム複合樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、87℃であった。微粒子中のゴム粒子を測定したところ、16質量%であり、その粒子径は、370nmであった。得られた樹脂微粒子をエポキシ樹脂中に包埋させ、超薄切片を得た後、電子顕微鏡で観察をしたところ、樹脂微粒子中にゴム粒子が分散していた。アクリロニトリル系重合体(A)および樹脂(B)およびN−メチル−2−ピロリドンを上記比率で混合した際、本系は2相に分離していた。
実施例5〜8
上記実施例1〜4で製造したアクリロニトリル系重合体微粒子を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1に示す。また、代表例として実施例3で製造したアクリロニトリル系重合体微粒子を用いて傷付き性試験を行った結果を図1に示す。
比較例1<相分離をしていない状態での粒子合成1>
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)1.50g、樹脂(B)としてポリエチレングリコール1.50g(和光純薬工業株式会社製 、重量平均分子量Mw=約101,000、SP値20.4(J/cm1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン47.0g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却した。この際、系は均一溶液であり、相分離はしていなかった。450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.41g/分のスピードで滴下した。その結果、ポリマーの塊状物が得られ、樹脂微粒子を作ることは出来なかった。
比較例2<相分離をしていない状態での粒子合成2>
200mLの4口フラスコの中に、NBRゴムを含んだアクリロニトリル系重合体(A)として‘バレックス’(登録商標)(三井化学株式会社製、#1010N)1.0g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール1.50g(日本合成化学工業株式会社製‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05、重量平均分子量10,600、SP値32.8(J/cm1/2)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン 47.25g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却した。この際、系は均一溶液であり、相分離はしていなかった。450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.41g/分のスピードで滴下した。その結果、ポリマーの塊状物が得られ、樹脂微粒子を得ることは出来なかった。
比較例3<ABS(ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン))樹脂微粒子の製造方法>
100mlの4口フラスコの中に、ABS樹脂(旭化成ケミカルズ株式会社‘スタイラック’(登録商標)ABS グレード:321、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体(アクリロニトリル単量体単位50質量%未満)をマトリックスとし、平均粒子径300nmのゴム含有グラフト共重合体(ゴム粒子)が分散したもの)2.5g、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン45g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール2.5g(日本合成化学工業株式会社‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、0.41g/分のスピードで滴下した。約12gのイオン交換水を加えた時点で、系が白色に変化した。全量の水を入れ終わった後に、30分間攪拌し、得られた懸濁液を、ろ過し、イオン交換水 100gで洗浄し、濾別したものを80℃、10時間真空乾燥を行い、1.85gの白色固体を得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.11、平均粒子径 28.6μm、粒子径分布1.19、真球度98のABS樹脂微粒子であった。示差走査熱量測定の結果、ガラス転移温度は、105℃であった。
比較例4<アクリロニトリル重合体微粒子の製造方法>
1Lの4口フラスコの中に、ポリアクリロニトリル(ホモポリマー、アルドリッチ社製)25.00g、樹脂(B)としてポリビニルアルコール25.00g(日本合成化学工業株式会社製‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05、重量平均分子量10,600、SP値32.8(J/cm1/2)、有機溶媒としてジメチルスルホキシド 450.00g、を加え、80℃に加熱し、150rpmで30分間撹拌を行った。その後、撹拌速度を450rpmに設定し、さらに1.5時間撹拌を行った。内容物の溶解を目視で確認した後、系の温度を30℃に冷却し、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として500.00gのイオン交換水を、送液ポンプを経由して、4.2g/分のスピードで滴下した。このようにして、平均粒子径5.4μmの樹脂微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、リスラリー洗浄(80℃、濃度10wt%、1時間)を行った後、真空乾燥を80℃にて12時間行い、粉体を収率92.0%にて得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、真球状の微粒子形状であり、粒子径分布指数1.16、真球度96のアクリロニトリル重合体微粒子であった。
比較例5 ABS樹脂微粒子の特性評価
上記、比較例3で作成したABS樹脂微粒子を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1および図1に示す。
比較例6 アクリロニトリル重合体微粒子の特性評価
上記、比較例4で作成したアクリロニトリル重合体微粒子を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1および図1に示す。
比較例7 アクリル微粒子の特性評価
アクリル微粒子(綜研化学株式会社製 MX−150)を用い、耐溶剤性、傷付き性試験を行った。結果を、表1および図1に示す。
Figure 2012031291

Claims (8)

  1. アクリロニトリル系単量体単位を、50質量%以上含むアクリロニトリル系重合体を主成分とし、ゴム粒子が分散してなる樹脂微粒子。
  2. ゴム粒子含有量が、樹脂微粒子全質量に対して、1〜40質量%であることを特徴とする請求項1記載の樹脂微粒子。
  3. ゴム粒子が、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂微粒子。
  4. アクリロニトリル系重合体が、親水性ビニル単量体単位を0超〜50質量%含むアクリロニトリル系重合体であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂微粒子。
  5. 平均粒子径が1〜100μm、粒子径分布指数が1〜3である、請求項1〜4いずれか記載の樹脂微粒子。
  6. 真球度が、80以上であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の樹脂微粒子。
  7. アクリロニトリル系単量体単位を50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体(A)、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、セルロース誘導体およびポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1つ以上の樹脂(B)、ゴム粒子(C)とを有機溶媒に溶解/混合し、(A)成分と(C)成分を主成分とする溶液相と(B)成分を主成分とする溶液相に相分離する系を形成し、エマルションを形成させた後、(A)成分の貧溶媒を接触させることにより、(A)成分を析出させることにより、アクリロニトリル系重合体(A)中にゴム粒子が分散した樹脂微粒子を製造することを特徴とする製造方法。
  8. 有機溶媒が、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルイミダゾリジノンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
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