JP2012026473A - 電動アクチュエータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電動アクチュエータ装置のオイル通路とブリーザ通路とを相互に干渉することなく高い自由度で配置できるようにする。
【解決手段】 シリンダヘッドに当接するアクチュエータハウジングのベース部材31の取付面には、潤滑用のオイルを供給するオイル通路49が形成される。前記取付面には、モータ室の内部をアクチュエータハウジングの外部に連通するブリーザ通路の一部を構成する2個の溝部31g,31hがオイル通路49を挟むように形成されるが、それら2個の溝部31g,31hはベース部材31とギヤハウジングとの間に形成されたブリーザチャンバC2,C3を介して相互に連通するので、オイル通路49によって分断された2個の溝部31g,31hをブリーザチャンバC2,C3により支障なく連通させ、オイル通路49およびブリーザ通路の配置の自由度を高めることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 シリンダヘッドに当接するアクチュエータハウジングのベース部材31の取付面には、潤滑用のオイルを供給するオイル通路49が形成される。前記取付面には、モータ室の内部をアクチュエータハウジングの外部に連通するブリーザ通路の一部を構成する2個の溝部31g,31hがオイル通路49を挟むように形成されるが、それら2個の溝部31g,31hはベース部材31とギヤハウジングとの間に形成されたブリーザチャンバC2,C3を介して相互に連通するので、オイル通路49によって分断された2個の溝部31g,31hをブリーザチャンバC2,C3により支障なく連通させ、オイル通路49およびブリーザ通路の配置の自由度を高めることができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、エンジンのシリンダヘッドの側壁に取り付けたアクチュエータの内部に、電動モータを収納するモータ室と減速ギヤを収納するギヤ室とを形成し、前記電動モータの駆動力を前記減速ギヤを介して出力軸に伝達する電動アクチュエータ装置に関する。
エンジンの可変動弁機構のコントロールシャフトを回転駆動する電動アクチュエータ装置が下記特許文献1により公知である。この電動アクチュエータ装置は、アクチュエータハウジング35がエンジンのシリンダヘッドに当接する当接面に、一端がシリンダヘッドのオイルギャラリに臨んで他端がアクチュエータハウジング35の内部に連通するオリフィス57に臨む通路溝56を形成し、この通路溝56を介してオイルギャラリからアクチュエータハウジング35の内部に潤滑用のオイルを供給するようになっている。
またエンジンのスロットルバルブを電動モータで開閉駆動する電動アクチュエータ装置が下記特許文献2により公知である。この電動アクチュエータ装置は、電動モータ52およびギヤボックス102を収納するハウジングの内部を、水抜き孔108a,108b,108c、チャンバ107および通気孔109よりなるブリーザ通路を介して大気に連通させることで、電動モータ52の作動や外部の温度変化に伴うハウジングの内圧の変化を抑制するとともに、チャンバ107によって外部の水や塵が電動モータ52およびギヤボックス102の内部に侵入するのを防止するようになっている。
ところで、上記特許文献1に記載された電動アクチュエータでは、シリンダヘッドのオイルギャラリの開口部とアクチュエータハウジング35のオリフィス57とが近接している場合には問題とならないが、オイルギャラリの開口部とオリフィス57とが離れている場合には、両者を通路溝56で接続することが難しくなる。
そこで、相互に離間するオイルギャラリの開口部とオリフィス57とを長く延長した通路溝56で接続することが考えられるが、通路溝56が形成される部材の壁面がブリーザチャンバを区画する壁面を兼ねる場合に、通路溝56によって複数のブリーザチャンバが分断されてしまい、連続したブリーザ通路を構成できなくなる可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、電動アクチュエータ装置のオイル通路とブリーザ通路とを相互に干渉することなく高い自由度で配置できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンのシリンダヘッドの側壁に取り付けたアクチュエータの内部に、電動モータを収納するモータ室と減速ギヤを収納するギヤ室とを形成し、前記電動モータの駆動力を前記減速ギヤを介して出力軸に伝達する電動アクチュエータ装置において、アクチュエータハウジングは、前記シリンダヘッドの側壁に取り付けられる取付面を有するベース部材と、前記ベース部材との間に前記ギヤ室を区画するギヤハウジングと、前記ギヤハウジングとの間に前モータ室を区画するモータハウジングとからなり、前記シリンダヘッドの側壁には該シリンダヘッドの内部の被潤滑部にオイルを分配するオイルギャラリが開口し、前記ベース部材の取付面には前記アクチュエータハウジングの内部にオイルを供給するオイル供給孔が開口し、前記シリンダヘッドの側壁と前記ベース部材の取付面との少なくとも一方には、一端が前記オイルギャラリの開口部に対向して他端が前記オイル供給孔に対向する連通溝が形成され、前記連通溝によって前記オイルギャラリのオイルを前記オイル供給孔に供給するオイル通路が構成され、前記アクチュエータハウジングは、前記モータ室の内部を前記アクチュエータハウジングの外部に連通するブリーザ通路を備え、前記シリンダヘッドの側壁と前記ベース部材の取付面との少なくとも一方には、前記ブリーザ通路の一部を構成する溝部が形成されるとともに、前記ベース部材と前記ギヤハウジングとの間には前記ブリーザ通路の一部を構成して前記溝部に連通する交差通路が形成され、前記交差通路は、前記シリンダヘッド側から前記アクチュエータ側に見たときに前記オイル通路と交差することを特徴とする電動アクチュエータ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記溝部は前記オイル通路を挟むように2個形成され、前記交差通路は前記2個の溝部を相互に連通させることを特徴とする電動アクチュエータ装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記エンジンは吸気バルブまたは排気バルブのリフト量を変更可能な可変動弁機構を備え、前記アクチュエータの出力軸は前記可変動弁機構のコントロールシャフトに接続されることを特徴とする電動アクチュエータ装置が提案される。
尚、実施の形態の第1、第2溝部14h,14iおよび第1、第2溝部31g,31hは本発明の溝部に対応し、実施の形態のベース部材31、ギヤハウジング32およびモータハウジング39は本発明のアクチュエータハウジングに対応し、実施の形態のウオーム45およびウオームホイール47は本発明の減速ギヤに対応し、実施の形態の第2ブリーザチャンバC2および第3ブリーザチャンバC3は本発明の交差通路に対応する。
請求項1の構成によれば、シリンダヘッドの側壁とアクチュエータハウジングのベース部材の取付面との少なくとも一方には、一端がシリンダヘッドの側壁のオイルギャラリの開口部に対向して他端がベース部材のオイル供給孔に対向する連通溝が形成されるので、連通溝によってオイルギャラリのオイルをオイル供給孔に供給するオイル通路を構成するとができる。シリンダヘッドの側壁とベース部材の取付面との少なくとも一方には、モータ室の内部をアクチュエータハウジングの外部に連通するブリーザ通路の一部を構成する溝部が形成されるが、ブリーザ通路の一部を構成して溝部に連通する交差通路が、シリンダヘッド側からアクチュエータ側に見たときにオイル通路と交差するので、ブリーザ通路の溝部および交差通路がオイル通路と干渉するのを防止してオイル通路およびブリーザ通路の配置の自由度を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、オイル通路によって分断された2個の溝部を交差通路により支障なく連通させ、オイル通路およびブリーザ通路の配置の自由度を高めることができる。
また請求項3の構成によれば、アクチュエータの出力軸をエンジンの可変動弁機構のコントロールシャフトに接続したので、アクチュエータで可変動弁機構のコントロールシャフトを駆動して吸気バルブあるいは排気バルブのリフト量を制御することができる。
以下、図1〜図6に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図3に示すように、エンジンのシリンダブロック11のデッキ面に結合されるシリンダヘッド12の側壁14の外面に、可変動弁機構のコントロールシャフト20を往復回転駆動するアクチュエータ26が固定される。尚、可変動弁機構の構造は、例えば特開2009−103040号公報に示されるように種々のものが公知である。
シリンダヘッド12の側壁14には、排気カムシャフトの軸受孔を加工するための軸受加工用の孔14aと、吸気カムシャフトの軸受孔を加工するための軸受加工用の孔14bと、可変動弁機構の軸受孔を加工するための軸受加工用の孔14cと、コントロールシャフト20の一方の軸端が緩く嵌合する貫通孔14dと、オイルギャラリ13aの一端の開口部14eと、オイル排出孔14fと、4個のボルト孔14g…と、有底の第1溝部14hと、有底の第2溝部14iとが開口する。排気カムシャフトの軸受加工用の孔14aおよび吸気カムシャフトの軸受加工用の孔14bは、それぞれ蓋部材24,25が圧入されて封止される。
アクチュエータ26は、ベース部材31と、ギヤハウジング32と、モータドライバー33と、ヒートシンク34とを積層して構成される。モータドライバー33およびヒートシンク34が4本のボルト35…でギヤハウジング32に締結されるとともに、3本のボルト52…で一体化されたベース部材31およびギヤハウジング32が、4本のボルト36…でシリンダヘッド12の側壁14のボルト孔14g…に締結される。そしてギヤハウジング32の側面に直流ブラシレスモータよりなる電動モータ37が3本のボルト38…で締結される。
図4に示すように、電動モータ37はモータハウジング39の内部に固定されたステータ40と、ステータ40の内部に配置されたロータ41と、ロータ41を回転自在に支持するモータ軸42とを備えており、モータ軸42はギヤハウジング32の内部に延出してローラベアリング43およびボールベアリング44で回転自在に支持される。ベース部材31の裏面に突設した環状のボス部31f(図3および図5参照)にボールベアリング53を介して出力軸46が回転自在に支持されており、電動モータ37のモータ軸42に設けたウオーム45が出力軸46に設けたウオームホイール47に噛合する。そしてベース部材31に形成した貫通孔31aを緩く貫通する出力軸46の軸端は、側壁14に形成した貫通孔14dの内部でコントロールシャフト20の軸端に継手48で結合される。
図2から明らかなように、ベース部材31の表面側(シリンダヘッド12の側壁14に当接する側)には有底の連通溝31bが形成されており、連通溝31bの下流端に設けたオイル供給孔31cがベース部材31の裏面側に貫通する。連通溝31bとシリンダヘッド12の側壁14との間にオイル通路49が区画されており、オイルギャラリ13aの開口部14eから供給されたオイルは、オイル通路49およびオイル供給孔31cを通過してギヤハウジング32の内部のギヤ室R1(図4および図5参照)に噴出し、そこに存在するウオーム45およびウオームホイール47の噛合部を潤滑する。そして潤滑を終えたオイルは、ベース部材31のオイル排出孔31dおよびシリンダヘッド12の側壁14のオイル排出孔14fを通過してシリンダヘッド12の内部に戻される。
次に、図2〜図6に基づいてアクチュエータ26のブリーザ通路の構造を説明する。
ベース部材31の表面側には有底の第1溝部31gおよび有底の第2溝部31hが開口しており、第1溝部31gの周囲と、第2溝部31hの周囲と、連通溝31bの周囲と、貫通孔31aおよびオイル排出孔31dの周囲とが、ベース部材31の表面側に設けられてシリンダヘッド12の側壁14に当接するシール部材50でシールされる。そして相互に対向するベース部材31の第1溝部31gとシリンダヘッド12の側壁14の第1溝部14hとにより第1ブリーザチャンバC1が区画され、相互に対向するベース部材31の第2溝部31hとシリンダヘッド12の側壁14の第2溝部14iとにより第4ブリーザチャンバC4が区画される。
またベース部材31の裏面側に当接するギヤハウジング32には、隔壁32aで仕切られた第1凹部32bおよび第2凹部32cが形成されており、それらの周囲がベース部材31の裏面側に設けられてギヤハウジング32に当接するシール部材51でシールされる。そして相互に対向するギヤハウジング32の第1凹部32bおよび第2凹部32cとベース部材31とにより、第2ブリーザチャンバC2および第3ブリーザチャンバC3が区画される。
シリンダヘッド12の側壁14およびベース部材31間に区画された第1ブリーザチャンバC1は、ベース部材31のギヤハウジング32への当接面に形成した溝状の連通孔31i(図2、図3および図5参照)を介して大気に連通するとともに、ベース部材31に形成した連通孔31j(図2、図3および図6参照)を介して第2ブリーザチャンバC2に連通する。そして第2ブリーザチャンバC2は、ギヤハウジング32の隔壁32aの端縁と、そこに対向するベース部材31の裏面との間の間隙よりなる連通孔32d(図3、図4および図6参照)を介して第3ブリーザチャンバC3に連通する。第3ブリーザチャンバC3は、ベース部材31に形成した連通孔31k(図2、図3、図4および図6参照)を介して第4ブリーザチャンバC4に連通するとともに、ギヤハウジング32に形成した連通孔32e(図4参照)を介してモータハウジング39の内部に形成したモータ室R2(図4参照)に連通する。
ギヤ室R1とモータ室R2とは、ギヤハウジング32に設けられてモータ軸42の外周面に接触するシール部材54(図4参照)によって液密にシールされる。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
アクチュエータ26の電動モータ37を駆動すると、電動モータ37のモータ軸42に一体に設けられたウオーム45と、ウオーム45に噛合するウオームホイール47とを介して出力軸46が回転し、出力軸46に継手48を介して直列に接続されたコントロールシャフト20が回転し、コントロールシャフト20で各気筒毎に設けた可変動弁機構を作動させることで、吸気バルブのバルブリフトおよびバルブタイミングが変更される。
モータハウジング39の内部に区画されるモータ室R2はブリーザ通路によって大気に連通する。即ち、大気はベース部材31に形成した連通孔31i(図2、図3および図5参照)を介してシリンダヘッド12の側壁14の第1溝部14hおよびベース部材31の第1溝部31g間に区画された第1ブリーザチャンバC1に連通し、第1ブリーザチャンバC1はベース部材31の連通孔31j(図2、図3および図6参照)を介してギヤハウジング32の第1凹部32bおよびベース部材31間に区画された第2ブリーザチャンバC2に連通し、第2ブリーザチャンバC2はギヤハウジング32の連通孔32d(図2、図4および図6参照)を介してギヤハウジング32の第2凹部32Cおよびベース部材31間に区画された第3ブリーザチャンバC3に連通し、第3ブリーザチャンバC3はギヤハウジング32に形成した連通孔32e(図4参照)を介してモータ室R2に連通する。そして第3ブリーザチャンバC3は、ベース部材31に形成した連通孔31k(図2、図3、図4および図6参照)を介してシリンダヘッド12の側壁14の第2溝部14iおよびベース部材31の第2溝部31h間に区画された第4ブリーザチャンバC4に連通する。
このように、モータ室R2を大気に連通させるブリーザ通路が、第1ブリーザチャンバC1、第2ブリーザチャンバC2、第3ブリーザチャンバC3および第4ブリーザチャンバC4と、それらを接続する小径の連通孔31i,31j,32d,32eとで構成されるので、電動モータ37の運転に伴う温度上昇によりモータ室R2の内圧が増加しても、その圧力を大気に逃がしてシール部材のめくれや損傷を防止することができる。また電動モータ37の運転停止に伴う温度低下によりモータ室R2の内圧が低下し、大気がブリーザ通路に吸い込まれても、ブリーザ通路は4個のブリーザチャンバC1〜C4により充分な容積が確保されているため、ブリーザ通路における空気の流速を低下させて水や塵がモータ室R2に吸い込まれ難くすることができ、しかも4個のブリーザチャンバC1〜C4は小径の連通孔31i,31j,32d,32eにより接続されて複雑なラビリンス構造を有しているため、ブリーザ通路に吸い込まれた水や塵が一層モータ室R2に吸い込まれ難くすることができる。
またベース部材31とシリンダヘッド12の側壁14との間に第1ブリーザチャンバC1および第4ブリーザチャンバC4を区画し、ベース部材31とギヤハウジング32との間に第2ブリーザチャンバC2および第3ブリーザチャンバC3を区画したので、ベース部材31の両面に第1〜第4ブリーザチャンバC1〜C4を形成することでアクチュエータハウジングの大型化を回避しながら、ブリーザ通路のラビリンス構造を複雑化して水や塵の侵入を一層確実に防止することができる。
またギヤハウジング32の第1凹部32bおよび第2凹部32cによりそれぞれ形成される第2ブリーザチャンバC2および第3ブリーザチャンバC3を、ギヤハウジング32に設けた隔壁32aとベース部材31との間に形成される連通孔32dで連通させたので、ギヤハウジング32に隔壁32aを設けるだけの簡単な構造でブリーザチャンバの数を増加させるとともに、ブリーザ通路のラビリンス構造を複雑化し、水や塵の侵入を一層確実に防止することができる。
またシリンダヘッド12の側壁14に形成した第1、第2溝部14h,14iと、ベース部材31に形成した第1、第2溝部31g,31hとの協働で第1、第4ブリーザチャンバC1,C4を構成するので、シリンダヘッド12の側壁14およびベース部材31の結合面を有効に利用し、アクチュエータハウジングを大型化することなく第1、第4ブリーザチャンバC1,C4を形成することができる。
またベース部材31の表面側(シリンダヘッド12の側壁14に対向する側)に第1、第4ブリーザチャンバC1,C4を形成し、ベース部材31の裏面側(ギヤハウジング32に対向する側)に第2、第3ブリーザチャンバC2,C3を形成したので、アクチュエータハウジングを大型化することなく第1〜第4ブリーザチャンバC1〜C4を形成することができる。
また図2〜図4から明らかなように、ギヤハウジング32の内部で、略水平方向に延びる出力軸46に設けたウオームホイール47と、略鉛直方向に延びるモータ軸42に設けたウオーム45とが噛合するが、出力軸46の軸線方向に見てモータ軸42は出力軸46の片側(図2において右側)に偏倚しているため、ギヤハウジング32はウオーム45を囲む部分が出力軸46に対してウオーム45側に膨出している。よってギヤハウジング32がウオーム45を囲む部分の前方側(シリンダヘッド12側)にデッドスペースが発生することが避けられないが、このデッドスペースを利用して第2、第3ブリーザチャンバC2,C3を形成することで、第2、第3ブリーザチャンバC2,C3のスペースを確保するためのアクチュエータ26の設計自由度の低下を回避し、かつアクチュエータ26の大型化を防止することができる。
図示せぬオイルポンプから圧送されたオイルは、オイルギャラリ13aから分岐して可変動弁機構等を潤滑した後にオイルパンに戻されるが、オイルギャラリ13aのオイルの一部は、シリンダヘッド12の側壁14の開口部14eからベース部材31の表面側に連通溝31bによって形成されたオイル通路49の一端に流入し、オイル通路49の他端からベース部材31を貫通するオイル供給孔31cを通って、ウオーム45およびウオームホイール47の噛合部に向かってジェット状に噴出する。そしてギヤハウジング32の内部に滞留したオイルは、ベース部材31のオイル排出孔31dおよびシリンダヘッド12の側壁14のオイル排出孔14fを通ってシリンダヘッド12の内部に戻される。
ベース部材31の表面側(シリンダヘッド12の側壁14に当接する側)にはオイル通路49を構成するための連通溝31bが形成されているため、この連通溝31bによって第1溝部31gで構成される第1ブリーザチャンバC1と、第2溝部31hで構成される第4ブリーザチャンバC4とが分断されてしまうが、図2に示すように、ベース部材31の裏面側に形成した第2、第3ブリーザチャンバC2,C3によって前記第1、第4ブリーザチャンバC1,C4を相互に連通させることで、つまりオイル通路49とブリーザ通路とをベース部材31の表裏で交差させることで、モータ室R2をアクチュエータハウジングの外部に連通させるブリーザ通路を支障なく構成しながら、そのブリーザ通路および前記オイル通路49をベース部材31の配置の自由度を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではモータ室R2をブリーザ通路で大気に連通させているが、ギヤ室R1をブリーザ通路で大気に連通させても良く、あるいはモータ室R2およびギヤ室R1の両方をブリーザ通路で大気に連通させても良い。
また実施の形態では第2ブリーザチャンバC2および第3ブリーザチャンバC3を仕切る隔壁32aをギヤハウジング32側からベース部材31側に向けて延ばしているが、その隔壁をベース部材31側からギヤハウジング32側に向けて延ばしても良い。
また実施の形態では、シリンダヘッド12の側壁14に形成した第1、第2溝部14h,14iと、ベース部材31に形成した第1、第2溝部31g,31hとの間に第1ブリーザチャンバC1および第4ブリーザチャンバC4を区画しているが、シリンダヘッド12の側壁14の平坦面と、ベース部材31の第1、第2溝部31g,31hとの間に第1ブリーザチャンバC1および第4ブリーザチャンバC4を区画しても良く、シリンダヘッド12の側壁14の第1、第2溝部14h,14iと、ベース部材31の平坦面との間に第1ブリーザチャンバC1および第4ブリーザチャンバC4を区画しても良い。
また実施の形態ではシリンダヘッド12の側壁14の第1、第2溝部14h,14iと、ベース部材31の第1、第2溝部31g,31hとが、オイル通路49を挟んで配置されているが、それらをオイル通路49の片側に配置しても良い。
また実施の形態ではアクチュエータ26を可変動弁機構に適用しているが、その用途は可変動弁機構に限定されるものではない。
また本発明の減速ギヤは実施の形態のウオーム45およびウオームホイール47に限定されるものではない。
12 シリンダヘッド
13a オイルギャラリ
14 シリンダヘッドの側壁
14e オイルギャラリの開口部
14h 第1溝部(溝部)
14i 第2溝部(溝部)
20 コントロールシャフト
26 アクチュエータ
31 ベース部材(アクチュエータハウジング)
31b 連通溝
31c オイル供給孔
31g 第1溝部(溝部)
31h 第2溝部(溝部)
32 ギヤハウジング(アクチュエータハウジング)
37 電動モータ
39 モータハウジング(アクチュエータハウジング)
45 ウオーム(減速ギヤ)
46 出力軸
47 ウオームホイール(減速ギヤ)
49 オイル通路
R1 ギヤ室
R2 モータ室
C2 第2ブリーザチャンバ(交差通路)
C3 第3ブリーザチャンバ(交差通路)
13a オイルギャラリ
14 シリンダヘッドの側壁
14e オイルギャラリの開口部
14h 第1溝部(溝部)
14i 第2溝部(溝部)
20 コントロールシャフト
26 アクチュエータ
31 ベース部材(アクチュエータハウジング)
31b 連通溝
31c オイル供給孔
31g 第1溝部(溝部)
31h 第2溝部(溝部)
32 ギヤハウジング(アクチュエータハウジング)
37 電動モータ
39 モータハウジング(アクチュエータハウジング)
45 ウオーム(減速ギヤ)
46 出力軸
47 ウオームホイール(減速ギヤ)
49 オイル通路
R1 ギヤ室
R2 モータ室
C2 第2ブリーザチャンバ(交差通路)
C3 第3ブリーザチャンバ(交差通路)
Claims (3)
- エンジンのシリンダヘッド(12)の側壁(14)に取り付けたアクチュエータ(26)の内部に、電動モータ(37)を収納するモータ室(R2)と減速ギヤ(45,47)を収納するギヤ室(R1)とを形成し、前記電動モータ(37)の駆動力を前記減速ギヤ(45,47)を介して出力軸(46)に伝達する電動アクチュエータ装置において、
アクチュエータハウジングは、前記シリンダヘッド(12)の側壁(14)に取り付けられる取付面を有するベース部材(31)と、前記ベース部材(31)との間に前記ギヤ室(R1)を区画するギヤハウジング(32)と、前記ギヤハウジング(32)との間に前モータ室(R2)を区画するモータハウジング(39)とからなり、
前記シリンダヘッド(12)の側壁(14)には該シリンダヘッド(12)の内部の被潤滑部にオイルを分配するオイルギャラリ(13a)が開口し、前記ベース部材(31)の取付面には前記アクチュエータハウジングの内部にオイルを供給するオイル供給孔(31c)が開口し、前記シリンダヘッド(12)の側壁(14)と前記ベース部材(31)の取付面との少なくとも一方には、一端が前記オイルギャラリ(13a)の開口部(14e)に対向して他端が前記オイル供給孔(31c)に対向する連通溝(31b)が形成され、前記連通溝(31b)によって前記オイルギャラリ(13a)のオイルを前記オイル供給孔(31c)に供給するオイル通路(49)が構成され、
前記アクチュエータハウジングは、前記モータ室(R2)の内部を前記アクチュエータハウジングの外部に連通するブリーザ通路を備え、前記シリンダヘッド(12)の側壁(14)と前記ベース部材(31)の取付面との少なくとも一方には、前記ブリーザ通路の一部を構成する溝部(14h,14i;31g,31h)が形成されるとともに、前記ベース部材(31)と前記ギヤハウジング(32)との間には前記ブリーザ通路の一部を構成して前記溝部(14h,14i;31g,31h)に連通する交差通路(C2,C3)が形成され、前記交差通路(C2,C3)は、前記シリンダヘッド(12)側から前記アクチュエータ(26)側に見たときに前記オイル通路(49)と交差することを特徴とする電動アクチュエータ装置。 - 前記溝部(14h,14i;31g,31h)は前記オイル通路(49)を挟むように2個形成され、前記交差通路(C2,C3)は前記2個の溝部(14h,14i;31g,31h)を相互に連通させることを特徴とする、請求項1に記載の電動アクチュエータ装置。
- 前記エンジンは吸気バルブまたは排気バルブのリフト量を変更可能な可変動弁機構を備え、前記アクチュエータ(26)の出力軸(46)は前記可変動弁機構のコントロールシャフト(20)に接続されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の電動アクチュエータ装置。
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WO2016158065A1 (ja) * | 2015-03-30 | 2016-10-06 | 武蔵精密工業株式会社 | ベルト式無段変速機 |
JP2016188658A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 武蔵精密工業株式会社 | ベルト式無段変速機 |
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