JP2012026333A - 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関 - Google Patents

燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2012026333A
JP2012026333A JP2010164633A JP2010164633A JP2012026333A JP 2012026333 A JP2012026333 A JP 2012026333A JP 2010164633 A JP2010164633 A JP 2010164633A JP 2010164633 A JP2010164633 A JP 2010164633A JP 2012026333 A JP2012026333 A JP 2012026333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
nozzle
fuel injection
pair
holes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010164633A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012026333A5 (ja
JP5395007B2 (ja
Inventor
Eiji Ishii
英二 石井
Masanori Ishikawa
正典 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2010164633A priority Critical patent/JP5395007B2/ja
Priority to PCT/JP2011/066300 priority patent/WO2012011454A1/ja
Priority to CN201180002981.8A priority patent/CN102472225B/zh
Priority to US13/388,208 priority patent/US20130104847A1/en
Publication of JP2012026333A publication Critical patent/JP2012026333A/ja
Publication of JP2012026333A5 publication Critical patent/JP2012026333A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5395007B2 publication Critical patent/JP5395007B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M69/00Low-pressure fuel-injection apparatus ; Apparatus with both continuous and intermittent injection; Apparatus injecting different types of fuel
    • F02M69/04Injectors peculiar thereto
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/18Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for
    • F02M61/1806Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for characterised by the arrangement of discharge orifices, e.g. orientation or size
    • F02M61/1813Discharge orifices having different orientations with respect to valve member direction of movement, e.g. orientations being such that fuel jets emerging from discharge orifices collide with each other
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/18Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for
    • F02M61/1853Orifice plates
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M69/00Low-pressure fuel-injection apparatus ; Apparatus with both continuous and intermittent injection; Apparatus injecting different types of fuel
    • F02M69/04Injectors peculiar thereto
    • F02M69/042Positioning of injectors with respect to engine, e.g. in the air intake conduit
    • F02M69/044Positioning of injectors with respect to engine, e.g. in the air intake conduit for injecting into the intake conduit downstream of an air throttle valve

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】
一対の噴孔から噴射する燃料液柱を衝突させて液膜を形成し、かつ両噴孔間に異なる旋回力を与え、燃料圧力や弁体ストローク量に応じて旋回力を変化させることで液膜の変形量をコントロールし、噴霧形状変化を可能とする。
【解決手段】
ノズルプレート上面に段差部33aが設けられる。噴孔7aと7b、噴孔7cと7d、噴孔9aと9bはそれぞれ一対をなし、それぞれの一対の噴孔から噴射される燃料液柱により、図中の点線矢印で示した液膜28a、28b、28cが形成される。噴孔7aでは、噴孔近傍に段差部33aがあるために燃料流れは段差部の面に沿った方向に向きを変更され、噴孔入口に旋回流が形成される。一方、噴孔7bは段差部33aから離れているために、旋回流の無い一様な流入が形成される。この結果、燃料圧力の上昇により液膜形状は実線矢印で示された液膜29aと29bに変化する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、内燃機関に燃料を供給するための燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関に関する。
近年、自動車の排ガス規制が強化されてきており、それに応えるために、自動車用内燃機関に搭載される燃料噴射弁には噴霧を微粒化すると共に、狙い通りの位置(例えば、吸気弁の2方向)へ噴射することで吸気管等への壁面付着を抑制し、内燃機関からの有害排出ガスHC(炭化水素)を低減することが要求されている。
従来の燃料噴射弁には、噴霧を狙い通りの位置へ噴射するための噴霧形状制御手段として次のものが開示されている。
一つは、特許文献1に示すように、複数の噴孔から噴射される各噴霧に旋回力を加え、かつ複数の噴孔を幾つかのグループに分けてグループ毎に旋回力を異ならせている。この従来技術では、旋回力が強い噴霧は、広角噴射となって微粒化が促進され、旋回力が弱い噴霧は、狭角噴射となって直進性が促進される。これらの旋回力が異なる噴霧を組み合わせることで、微粒化した噴霧を直進性の強い噴霧で牽引し、微粒化噴霧が吸気管等への壁面付着を抑制することを可能にしている。
また別の方式では、特許文献2に示すように、複数の噴孔からの噴霧を衝突させて扇形の噴霧を形成している。更に噴孔を選択できる二つのニードルバルブを設け、成層運転時と均質運転時とで噴射する噴孔を変えることにより、噴霧形状を変えることを可能にしている。
特開2006-336577号公報 特開2003-328903号公報
上記の従来技術のうち、特許文献1に開示されている方式は、組み合わされる燃料噴霧のうちの一つに、直進性の強い噴霧を使用するが、この噴霧は直進性が良い反面、微粒化性能が広角噴射の噴霧に比べて劣る傾向がある。また、弁体のストローク量や燃量圧力の変化になど応じて噴霧形状を変化させるようなことが困難である。また特許文献2では二つのニードルバルブを用いるために燃料噴射弁の構造が複雑になって製造コストが増加する。
本発明の目的は、シンプルな構造で、かつ燃量圧力及び/若しくは弁体ストローク量に応じて噴霧形状を制御することができる燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明では、基本的には次ぎのように構成する。
(1)すなわち、複数の燃料噴孔を有し、前記燃料噴孔は、少なくとも一対の噴孔よりなり、開弁時にこの一対の噴孔から噴射される燃料液柱が分裂前に衝突する内燃機関用の燃料噴射弁において、
前記一対の噴孔のうち少なくとも片方の噴孔に流入する燃料の流れを規制して一対の噴孔から噴射される燃料液柱同士の旋回力を異ならせる燃料流れ規制部を設けることを特徴とする。
(2)ここで、前記燃料液柱同士の旋回力は、例えば、前記燃料流れ規制部により、一方の噴孔から噴射される燃料に旋回力を与え、他方の噴孔から噴射される燃料の旋回力は前記一方の噴孔よりも小さいかほとんど発生させないものが提案される。このようにして、前記一対の噴孔からの旋回力を異ならせる。
前記燃料流れ規制部は、例えば、一対の噴孔の入口における周方向で流速分布を異ならせて噴孔間での噴射燃料同士の旋回力を異ならせている。
(3)前記複数の燃料噴孔は、ノズルプレートに設けられる。このようなノズルプレートにおける上流側の面となるプレート上面に、例えば次のようにして、燃料流れ規制部が構成される。
3−1)ノズルプレート上面に高低差をつけた段差部を設けて、少なくとも前記一対の噴孔を、前記プレート上面における低い方の面となる凹部領域に設け、かつ、この一対の噴孔のうち、片方の噴孔入口が燃料流れの規制を受けるよう前記段差部の側壁近傍に配置させる。この場合には、段差部の側壁が燃料流れ規制部を構成する。
3−2)或いは、ノズルプレート上面における前記一対の噴孔の少なくとも片方の燃料噴孔の入口に噴孔径より拡げた座繰り部を設け、前記座繰り部を設けた噴孔の中心と前記座繰り部の中心とをオフセットさせることで、この座繰り部を前記燃料流れ規制部として構成する。
3−3)或いは、ノズルプレート上面に、局部的な凹部を形成し、この凹部に前記一対の噴孔のうち片方の噴孔入口を配置し、かつ凹部は、ノズルプレートの中心とこの凹部の位置する前記噴孔入口の中心とを結ぶ線に対して非対称に設けられ、噴孔入口の一部が前記凹部の近傍に位置して、この凹部の側壁が前記燃料流れ規制部を構成する。
3−4)或いは、ノズルプレート上面に突起を設け、前記一対の噴孔のうち片方の噴孔入口が前記突起の近傍に位置して、前記突起の側壁が前記燃料流れ規制部を構成する。
3−5)或いは、前記弁体の先端に平坦面を形成し、この平坦面の周りに段差部を設け、前記段差部の側壁により前記燃料流れ規制部を構成して、この弁体側の段差部の側壁に前記一対の噴孔のうちの片方の噴孔入口を近づけるよう配置する。
以上のような構成を採用することで、燃料流れ規制部が噴孔に流入する燃料の速度成分(軸方向速度成分、旋回速度成分)の分布及び大きさを変化させることで、両噴孔間で異なる旋回成分(片方が旋回成分ゼロも含む)が発生する。そのため各噴孔から噴射される燃料液柱それぞれに異なる運動エネルギーが発生する。この結果、前記一対の噴孔から噴射された燃料液柱が衝突して液膜を形成した際、液膜は両噴孔に対して対称な形にはならず、運動エネルギーが少ない燃料液柱側に曲がるようになる。このように前記液膜が曲がると、液膜が分裂した後の液滴の分布も液膜の曲がる方向に従うようになり、噴霧形状も変化する。
前記の両噴孔間で燃料に生じる旋回成分は、燃料に加える圧力もしくは弁のストローク量を変えることで、制御することが可能である。これにより燃料圧力もしくは弁のストロークに応じて噴霧形状を変化させることが可能となる。
本発明によれば、シンプルな構造により、燃料圧力もしくは弁のストロークに応じて噴霧の粒径を悪化させることなく、燃料噴霧の方向及び形状を変化させることができる。
本発明の適用対象となる燃料噴射弁の全体構成を示す縦断面図。 上記燃料噴射弁の先端付近のノズル部付近を示す拡大断面図。 上記燃料噴射弁に組み込まれる従来のノズルプレートの一部及びその中に設けられる燃料噴孔の配置状態を平面図。 燃料噴射弁に用いる噴霧角の定義を示す図。 従来の燃料噴孔から出た燃料流れ及び噴霧形状を模式的に示した図3のB−B線断面矢視図。 図5の噴霧において、中央の噴霧を左側からみた図3のA−A線断面矢視図。 本発明の実施例1に係る燃料噴射弁に用いるノズルプレートの一部及びその中に設けられる燃料噴孔の配置状態を平面図。 実施例1における燃料噴孔近傍での燃料流れを模式的に示した部分拡大断面図であり、図7のC−C線断面矢視図。 実施例1の対の噴孔から噴射される燃料の軸方向速度成分及び旋回速度成分と、噴霧形状の可変メカニズムを示す説明図。 本発明の実施例2に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例3に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例4に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例5に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例6に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例7に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例8に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例9に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例10に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例11に用いられるノズルプレート及び燃料噴孔の一部の配置状態を示す部分平面図。 上記実施例11に用いられるノズルプレート及びその上流近傍を示す図19のD−D線断面矢視図。 本発明の実施例12に用いられるノズルプレートの一部及び燃料噴孔の配置状態を示す部分平面図。 本発明の実施例13に用いられるノズルプレートの一部及び燃料噴孔の配置状態を示す部分平面図。 本発明の上記各実施例の燃料噴射弁を内燃機関に組み込んだ状態及び燃料噴霧状態を示す、内燃機関の縦断面図。 図23をC方向から見た図。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
まず、図1〜図9の図面を用いて、本発明の実施例1について説明する。
図1は、本発明の実施例1に適用される燃料噴射弁の縦断面図、図2はその燃料噴射弁のノズル部付近を示す部分拡大縦断面図である。
図1において、燃料噴射弁1は、例えば自動車などの車両用の内燃機関に燃料を供給するものである。燃料噴射弁1は、後述するように、複数の燃料噴孔を有し、電磁コイルが通電されると、弁体3が弁シート30(図2参照)から離れて開弁し、複数の噴孔を通して燃料を噴射するマルチホール型インジェクタである。
噴射弁のケーシング2は、プレス加工や切削加工等により、細長く肉厚が薄肉であって一部が絞り形成されている円筒形状を呈している。ケーシング2の素材は、フェライト系ステンレス材料にチタンのような柔軟性のある材料を加えたもので、磁性特性を有している。
ケーシング2の一端側(図1では、上端側)には、燃料供給口2aが、他端側には複数の燃料噴孔を有するノズルプレート6がノズル体(ノズルホルダー)5に保持されて設けられている。ノズルプレート6は、図2に示すように、ノズル体5の出口側端面に、例えば溶接などの適宜固着手段を介して固着されている。なお、燃料噴孔については、燃料噴射弁の全体概要を説明した後に後述する。
ケーシング2の外側には、電磁コイル14と、この電磁コイル14を包囲する磁性材のヨーク16が設けられている。ケーシング2の内側には、その軸方向の中間部(絞り部)付近に固定側のコア部(以下、固定コア部と称する)15が内挿且つ固定されている。固定コア部15は、電磁コイル14の内側に位置する。
ケーシング2における、ノズル体5と固定コア部15との間には、可動側のコア部(以下、アンカーと称する)4と一体成形された弁体3が、所定のストロークで直線往復動作し得るように内装されている。すなわち、アンカー4の上端面は、固定コア部15の下端部に対向しており、弁体3の先端の球形部(ボール弁)が弁シート部30に着座している状態では、固定コア部15の下端部とストローク分の空隙を持って軸方向に対向している。
弁体3は、その先端のボール弁以外は、中空ロッド形状であって、アンカー4とこの中空ロッド部は、磁性材料からなる金属粉末をMIM(Metal Injection Molding)等の工法により射出成形されている。弁体3の中空ロッド部、固定コア15、アンカー4の内部は、燃料通路となる。
図2に示すように、弁体3はその先端にボール弁を使用している。ボール弁には、例えば、JIS規格品の玉軸受用鋼球を用いている。このボールは、真円度が高く鏡面仕上げが施されており、シート性を高めるに好適であること、また、大量生産により低コストであること、等がその採用のポイントである。また、弁体として構成する場合は、ボールの直径は3〜4mm程度のものを使用する。これは、可動弁として機能するので軽量化を図るためである。
ノズル体5は、ケーシング2の内側に、適宜の固着手段、例えば溶接により固着されている。
ノズル体5の内側には、弁体3のボール弁の軸方向移動を案内する内周面と、閉弁時に弁体3のボール弁と密着する弁シート部30を含む傾斜面(テーパ)とが形成され、テーパの下端に出口側の燃料通孔11が設けられている。上記テーパの開き角度は90゜程度(80゜〜100゜)である。このテーパは、シート部30付近を研磨し、且つ真円度を高くするために最適な角度(研削機械をベストコンディションで使用できる)であり、上述した弁体3とのシート性を極めて高く維持できるものである。なお、シート部30を含む傾斜面を有するノズル体5は、焼入れによって硬度が高められており、また、脱磁処理により無用な磁気が除去されている。このような弁体構成により、燃料漏れのない噴射量制御が可能となる。また、コストパフォーマンスに優れた弁体構造を提供できる。
固定コア部15の内部及びアンカー4の内部に渡って、弾性部材としてのスプリング12が装着されている。スプリング12は、弁体3の先端をノズル体5に押し付ける力を与える。固定コア部15には、スプリング12の弁体3への押し付け力を調整するスプリングアジャスタ13が配設されている。また、燃料供給口2aには、フィルタ20が配設されており、燃料に含まれる異物を除去する。さらに燃料供給口2aの外周には、供給される燃料をシールするためのOリング21が取り付けられている。
樹脂カバー22は、例えば樹脂モールド等の手段により、ケーシング2とヨーク16を覆うように設けられたものであり、電磁コイル14に電力を供給するためのコネクタ23を有する。
プロテクタ24は、燃料噴射弁1の先端部に設けられた、例えば樹脂材料等よりなる筒状部材をなしていて、ケーシング2より径方向外向きに突出している。また、Oリング25はケーシング2の先端側外周に装着されている。Oリング25はヨーク16とプロテクタ24との間に抜き止め状態で配置され、例えばケーシング2の先端側を内燃機関の吸気管に設けられた取り付け部(図示しない)等に取り付けた場合に、これらの間をシールするものである。
燃料噴射弁1は、弁駆動アクチュエータとしての電磁コイル14が非通電状態であるときには、スプリング12の押し付け力により、弁体3の先端がノズル体5のシート部30に密着する。このような状態では、閉弁状態となり、燃料供給口2aから流入した燃料はケーシング2内部に留まる。
電磁コイル14に噴射パルスとしての電流を印加すると、磁性材よりなるヨーク16と、コア15と、アンカー4とで磁気回路が形成される。弁体3は、電磁コイル14の電磁力によって、スプリング12の押し付け力に抗して固定コア部15の下端面に接触するまで移動する。弁体3が固定コア部15側に移動すると、開弁状態になり、弁体3とシート部30との間に燃料通路が形成される。ケーシング2内の燃料は、弁体3の周辺よりノズル部に流入した後、燃料噴孔から噴射される。燃料噴射量の制御は、電磁コイル14に間欠的に印加する噴射パルスに応じて、弁体3を軸方向に移動することにより、開弁状態と閉弁状態の切り替えのタイミングを調整することで行っている。
ここで、本実施例に用いるノズルプレート6(図7〜図9に示す)を、図3に示す従来のノズルプレートとの比較しながら説明する。
図3の従来の燃料噴孔の配置図に示されるように、ノズルプレート6には、プレートを貫通してあけられた複数(例えば孔は12個)の燃料噴孔7a、7b、7c、7d、8a、8b、8c、8d、9a、9b、10a、10bを有する。これらの噴孔は二つで一対の衝突噴霧を形成し、一対の組み合わせは、外側の7aと7b、7cと7d、8aと8b、8cと8d、内側の9aと9b、10aと10bからなる。図3で示す燃料噴孔を形成する円形のノズルプレート領域は、図2に示す燃料通孔11の投影面積に一致する。図3では、全ての噴孔が各対の相手方と協働して衝突噴霧形成用として使われているが、一部の噴孔を非衝突噴霧形成用として使用してもよい。それぞれの燃料噴孔の孔径については、孔径が小さい場合には燃料噴射弁1の流量を維持するために孔数を増やす必要があり、加工の難易性により孔あけコストが高くなる。一方、孔径が大きい場合には、大きな穴から燃料が噴射されることになるので衝突後の液膜が厚くなり、微粒化が促進されにくくなる。したがって、燃料噴孔の孔径は所定の値に設計する必要があり、本実施形態においては100〜200μm程度としている。
図4は燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の噴霧角の定義を示すものである。図4の左側に示す燃料噴射弁の燃料噴霧は、燃料噴射弁1からは噴射される燃料噴霧が2方向噴霧18a、18bにより形成されている状態を示す(図3のB−B線の延長線上から見た図である)。この2方向噴霧の方向性は、図3に示す二つの燃料噴射方向に対応するものである。噴霧18aは図3のB−B線を基準にして、紙面に向かって左半分のノズルプレート領域の噴孔7aと7b、7cと7d、9aと9bのグループにより形成されるものである。噴霧18bは同じく紙面に向かって右半分のノズルプレート領域の噴孔8aと8b、8cと8d、10aと10bのグループにより形成されるものである。図4の右側に示す燃料噴射弁の燃料噴霧は、図3のB−B線と直角のA−A線の延長線上で見た図である。
2方向噴霧の噴霧角は、次のように定義(1つの例)している。2つの燃料噴霧18a,18bの2方向を含む面に対し垂直な方向から見た、それぞれの噴霧18a、18bの両者の中心がなす角度をθ1、それぞれの噴霧18a、18bの広がり角をθ2、その直角方向よりみた噴霧19の広がり角θ3としている。図4は2方向の噴霧を示したものであるが、1方向噴霧とした場合、θ1が無くなり、θ2とθ3のみとなる。
図5は従来の燃料噴孔の配置形態(図3)における燃料噴孔近傍の燃料流れ及び噴霧形状を模式的に示したものである(図3のB−B線断面の矢視方向から見た図である)。図中の矢印は燃料の流れ方向を示したものである。燃料は、開弁時に弁体3とノズル体5の傾斜面(テーパ)との間に形成される流路を通過後、ノズルプレート6の上面の空間Sに流れ込み、各噴孔(7a、7b、7c、7d、9aおよび9b)を通過し、液柱形状で外部空間に噴射される。各噴孔から出た液柱は、前記の各一対の噴孔それぞれで衝突して液膜(26a、26bおよび26c)を形成する。液膜は燃料の慣性により外部空間で更に広がり、ある程度まで広がると先端部が分裂をして液滴(27a、27bおよび27c)を形成して燃料噴霧の微粒化が図られる。
図6は図5の噴霧において、中央の噴霧26bを左(矢印R方向)からみたものであり、図3のA−A断面で見た図と一致する。噴孔9bから出た燃料液柱は奥にある噴孔9a(図示なし)から出た液柱と衝突して液膜26bを形成する。液膜は空間中で更に広がり、ある程度まで広がると先端が糸状に千切れ、糸状に千切れたものが更に細かく分裂して液滴27bが形成される。
図7は、本発明の実施例1に係わる、燃料噴孔の配置図である。図7は、ノズルプレート6のうちの燃料通孔11の投影面積に一致する領域のうち左半分を示すものであり、右半分領域の燃料噴孔配置は図示省略しているが左半分と対称となるものである。燃料噴孔の配置形態は、図3の従来のものと一致する。
本実施例では、ノズルプレート6の上面に段差部33aが設けられ、よってノズルプレートの上面には、高低差のついた面が形成され、そのうちの高い方(上段側)の面を凸部35aと称し、低い方(下段側)の面を凹部34aと称する。
凸部35aは、ノズルプレート6のうち図7に示すようにノズル体5の燃料通孔11の投影輪郭(円)に沿った2つの円弧線とノズルプレート6の径方向に沿った2つの平行直線とで囲まれた領域であり、ノズルプレート6に中央付近に形成されている。凹部34aは、凸部35aを挟んで左右領域に形成される(図7では、左側だけを示している)。
図3でも述べたように、ノズルプレート半分領域における噴孔7aと7b、噴孔7cと7d、噴孔9aと9bはそれぞれ一対をなし、本実施例では、噴孔9aと9bを、凸部35aの領域に形成し、噴孔7aと7b及び噴孔7cと7dを、一方(左側)の凹部34aの領域に形成するものである。なお、図4には図示されていないが、ノズルプレートの残りの半分領域においても同様に噴孔8aと8b、噴孔8cと8d、噴孔10aと10bはそれぞれ一対をなし(図3同様)、本実施例では、噴孔10aと10bを、凸部35aの領域に形成し、噴孔8aと8b及び噴孔8cと8dを、もう一方(右側)の凹部34aの領域に形成するものである。
図8は図7のC−C断面矢視図を示したものであり、ノズルプレート6と弁体3及びノズル体5の一部を示している。なお、作図の便宜上、凸部35aについては、実線に代えて破線により示している。既述したように、図中の噴孔7aと7b、噴孔7cと7d、噴孔9aと9bはそれぞれ一対をなす。
図7において、噴孔7aと噴孔7bに関しては、各噴孔を代表して、二つの噴孔の入口に流れ込む燃料の方向を矢印にて示してある。燃料がノズルプレート上面へ流れ込む方向は、ノズルプレートの中心Oに向かう求心方向である。そのため、噴孔7aでは、噴孔近傍に段差部33aがあるために前記求心方向に向けて流れる燃料の一部が段差部の面に沿った方向に向きを変更され、この結果、噴孔入口に速度分布が生じて旋回流が形成される。一方、噴孔7bは段差部33aから離れているために、噴孔入口の速度分布が段差部の影響を受けることなく、旋回流の無い一様な流入すなわちもっぱら噴孔軸方向速度成分の流入が形成される。他の一対の噴孔である噴孔7cと7dに関しても同様な原理により段差部に近い噴孔7dに旋回流が形成される。一方、一対の噴孔9aと9bは、その噴孔入口が凸部35a面に位置するために、燃料の流入に段差部が影響せず、旋回流の無い一様な流入が形成される。
ところで、図3および図7の本実施例において燃料圧力を変化させた場合、各噴孔に流入する燃料の噴孔軸方向速度成分は燃料圧力の概ね1/2乗で変化する。従来の燃料噴孔の配置(図3)においては、燃料圧力を変化させても全ての噴孔において燃料の噴孔軸方向速度成分の変化率は同じであり、各一対の噴孔で燃料液柱の衝突力は両方の液柱で等しいために、形成される液膜の方向が曲がることは無い。一方、本実施例では、段差部に近い噴孔7a,7dでは、噴孔入口に形成された旋回流が燃料圧力の変化と伴に変化するため、噴孔入口では噴孔軸方向速度成分と旋回速度成分の合成速度成分が噴孔内に流入するになり、噴射される燃料液柱の運動エネルギーが、一対を成すもう片方の燃料液柱の運動エネルギーと異なる強さとなる。この結果、一対の噴孔から出る二つの燃料液柱の衝突エネルギーが異なるものとなって、例えば、燃料圧力が上昇するに伴い噴孔7a,7bから噴射された燃料液柱の衝突後の液膜形状が図7の点線矢印28aから実線矢印29a方向へ変化する。同様に、噴孔7c,7dから噴射された燃料液柱の液膜形状が図7の点線矢印28bから実線矢印29bへ変化する。
凸部35a上の噴孔9a,9bについては、燃料圧力が変化しても双方がほとんど噴孔軸方向速度成分でありその比率を同じであるので、双方の噴孔から噴射される燃料液柱の衝突エネルギーは同じであり、衝突後の燃料噴霧液膜形状の方向性は点線矢印28cに示すように偏ることなく同じ状態を保つ。
液膜形状の変化量(方向性を含む)は段差部33aと噴孔との距離を変えることで調整できる。図7に示すように燃料圧力の上昇に伴い、対液膜形状は方向性を含めて実線矢印で示された液膜29aと29bに変化するため、図4において噴霧角θ3が主に変化する。図7の場合には、燃料圧力が大きくなるにつれて、噴霧角θ3が小さくなる。よってエンジンが冷機始動運転時は、燃料圧力を小さくして噴霧角θ3を広げて噴霧表面積を拡大して自然気化を促進し、エンジンが暖機時は燃料圧力を大きくして噴霧角θ3を狭めて吸気弁にぶつけて吸気弁からの受熱で気化させるようなことを行い、排気性能と出力性能を改善することが可能である。
さらに、燃料圧力を変化させる以外にも弁体のストロークを変化させると、噴孔に流入する流量が変化し、結果として燃料圧力を変化させる場合と同様に、旋回速度成分を発生させることが可能である。弁体のストロークは、駆動源として電磁コイルに代えてピエゾ素子を用いて無段階にストロークを可変制御したり、電磁コイル(ソレノイド)の場合には、駆動回路を2つ設けて、二段階にストロークを可変するなどが考えられる。
また、段差部33aについては、その高さHを、噴孔半径Rに対して、(1/10)R以上とし、また、段差部33aが噴孔7a,7dの旋回力に影響を与えるためには、段差部と噴孔との距離(すなわち段差部と一対の噴孔の最短距離)を3R以下にする必要がある。その理由は、噴孔に流入する燃料の流速分布は、噴孔入口に接する噴孔入口上流の流路面積Aに依存し、すなわち、すなわち噴孔の半径Rの2乗に比例する。噴孔への流入速度は、前記噴孔流路面積Aに反比例するので、段差部が噴孔入口の流速分布に影響しなくなるのは、上記流路面積Aが噴孔面積Aoの10倍以上の条件である。よって噴孔径の約3.3倍以上で段差部が噴孔入口流速分布に影響が無くなる。この計算より、段差部により旋回速度成分を形成するためには、前記段差部と前記一対の噴孔との最短距離を3R以下にする必要がある。また段差部の高さが噴孔内の旋回速度を形成するのみ有効であるためには、段差の高さは噴孔サイズと同じオーダーであるのが有効である。段差の高さが、噴孔半径の(1/10)Rになると1オーダー小さい寄与率となり、旋回速度形成効果が無くなる。よって段差の高さ下限値は(1/10)Rとなる。
図9は本発明の実施例1に係わる、噴霧形状の可変メカニズムを示したものである。図の矢印31aと31bは一対の噴孔から出た燃料液柱の軸方向速度成分を示し、矢印31cは前記段差部によって生じた旋回速度成分を示す。一対の噴孔から出た燃料液柱は、衝突して液膜を形成するが、図9の上方側(図7の段差部に近い側の噴孔7a又は7d相当)の燃料液柱の運動エネルギーに相当する液膜内での速度31dと、下方側(図7の段差部に近い側の噴孔7b又は7c相当)の燃料液柱の運動エネルギーに相当する液膜内での速度31eとの間に速度差が生じる。この結果、液膜内の速度が速い領域から遅い領域へと流れが発生して、液膜が方向を変えて、液膜が点線32cから液膜32dのような液膜の変形が可能となる。これにより液膜が分裂した後の噴霧形状も変化させることが可能である。
なお、本実施例におけるノズルプレート6は、ノズル体5のテーパの下端、すなわち出口側の燃料通孔11に臨む領域の凹部34aと、その外側の領域とは、図8に示すようにフラットに連続する面を形成するが、そのようなフラットな形状のものに限定されることはなく、燃料通孔11に臨む領域を、上面に凹部34a、凸部35aの段差を形成した状態を保ちつつ、パンチなどで下側に押し出して、下凸の形状でもよい。下凸形状にするために、凸部35aを形成するための製造工程においてパンチによる押し出しを行い、弁体3との形状をそろえるためにパンチ径は6〜9mmとする。
ノズルプレート6における燃料通孔11に臨む領域の上面に設ける段差やそれにより形成される凹部の形態は、実施例1のようなものに限定されず、種々のものが考えられる。
図10は、それらの形態の他の例(実施例2)を示すものである。燃料噴射弁の構成は、ノズルプレートを除いては、実施例1同様であるので、ノズルプレート以外の部品の図示及び説明を省略する(ちなみに、図11以降の実施例を同様であるので、ノズルプレート以外の部品の図示及び説明を省略する)。
本実施例では、図10に示すように段差部33bを噴孔7aの近傍のみに形成したものである(図示省略しているが7dも同様)。図10では、ノズルプレートのノズル体のテーパ下端の燃料通孔11に臨む領域の1/4の領域を示し、噴孔7a近傍の段差部33bのみを例示するが、噴孔7dについても近傍に同様の段差部が設けてある。よってノズルプレート上面において、凸部35bと凹部34bが形成される。段差部33bの高さHや、段差部と噴孔との距離関係は実施例1同様である(ちなみに図11以降に実施例でも同様である)。
本実施例でも図7の実施例と同じ方向の旋回力が噴孔7aに形成され、その結果、一対の噴孔7aと7b(図示されないが7cと7dも)において両噴孔間に旋回力の差が生じ、燃料圧力の上昇によって液膜が図の点線矢印から実線矢印へと変形する。本実施例では段差部33bが曲面となっているために旋回成分を形成し易く、図7の実施例に比べて強い旋回力を形成することが可能である。また内側の一対の噴孔(9aと記載されていない噴孔9b)は、凸部に設けるのではなく凹部34bに設けたので、ノズルプレートの厚さは図7で示した実施例よりも薄くなるために、穴あけが容易になる。
次に、実施例3におけるノズルプレート6の形状を図11により説明する。
本実施例では、図11に示すように、段差部33cを、噴孔7a近傍に設けるが(図示省略しているが7dも同様)、ノズルプレートの中心から外れた領域で実施例1とは向きが異なる(例えば実施例1とは90度向きが異なる)に設けたものである。本実施例においても、段差部33cにより、ノズルプレート上面において、凸部35cと凹部34cが形成される。凸部35cは、円弧線と直線とで囲まれる領域であり、その内側に凹部34cの領域がある。噴孔は、全て凹部34c側に形成される。
本実施例では、図7の実施例1と逆方向の旋回力が噴孔7aに形成される。本実施例では、噴孔7aのうち段差部33cに近い箇所では、噴孔7aへの燃料の流入が規制される(流れにくい)位置にあるため、燃料圧力が低くて旋回速度成分が弱いときは、噴孔の軸方向速度成分の寄与が大きくなって、噴孔7bの方が7aよりも噴孔へ流入する燃料の運動エネルギーが強くなる。その結果、燃料液膜は図の実線から点線矢印の方へ変形する。そして燃料圧力が上昇すると、一対の噴孔7aと7bにおいて両噴孔間に旋回力の差が大きくなり(噴孔7bの旋回力が大きくなる)、液膜が図の点線矢印から実線矢印への方へと移動する。本実施例でも、実施例2同様に、内側の一対の噴孔(9aと記載されていない噴孔9b)は、凹部34c側に設けてあるので、ノズルプレートの厚さは図7で示した実施例よりも薄くなるために、穴あけが容易になる。
次に、実施例4におけるノズルプレート6の形状を図12により説明する。
図12では図11の実施例と同様に段差部33dを、ノズルプレートの中心から外れた領域で実施例1とは向きが異なるように設けたものであるが、段差部33dは、噴孔7a付近ではS字曲線をなして噴孔7aの一部に沿ったラインとなる。ノズルプレート上面において、段差部33dにより、凸部35dと凹部34dが形成される。
噴孔は、全て凹部34d側に設けてある。
本実施例では、実施例3同様に、図7の実施例1と逆方向の旋回力が噴孔7aに形成される。本実施例でも、実施例3同様に、噴孔7aのうち段差部33dに近い箇所では、噴孔7aへの燃料の流入が規制される(流れにくい)位置にあるため、燃料圧力が低くて旋回速度成分が弱いときは、噴孔の軸方向速度成分の寄与が大きくなって、噴孔7bの方が7aよりも噴孔へ流入する燃料の運動エネルギーが強くなる。
その結果、燃料液膜は図の点線矢印の方へ変形する。そして燃料圧力が上昇すると、一対の噴孔7aと7bにおいて両噴孔間に旋回力の差が大きくなり(噴孔7bの旋回力が大きくなる)、液膜が図の点線矢印から実線矢印への方へと移動する。本実施例では段差部33dが曲面となっているために旋回成分を形成し易く、図11の実施例に比べて強い旋回力を形成することが可能である。
次に、実施例5におけるノズルプレート6の形状を図13により説明する。
本実施例では、段差部33eを図7の向きと90度(ほぼ90度を含む)異なるようにして2つの平行ライン(平行ラインのもう一方の段差部は、図示省略してある)で形成して、中央領域に凸部35eを形成し、その外側に凸部35eを挾むようにして凹部34eを形成するものである。噴孔7a(図示されない7dも)は凹部34eの段差部33e近傍に設けられる。それ以外の噴孔は、凸部35eに設けられる。
本実施例でも、既述した実施例同様にして、一対の噴孔7aと7b(図示されない7cと7dも)において燃料圧力の上昇により両噴孔間に旋回力の差が生じ、液膜が図の点線矢印から実線矢印へと変形する。
次に、実施例6におけるノズルプレート6の形状を図14により説明する。
本実施例でも、段差部33fを図7の向きと異なるようにして、中央領域に凸部35fを形成し、その外側に凸部35fを挾むようにして凹部34fを形成するものである。凹部34f側に噴孔7a,7b(図示されない噴孔7c,7dも)が設けられ、凸部35f側に噴孔9a(図示されない噴孔9bも)が設けられている。
本実施例では、今までの実施例と異なり、噴孔7b及び図示されない噴孔7cの近傍に段差部33fを形成するものである。また、段差部33fは、噴孔7b(7c)付近ではS字曲線をなして噴孔7b(7c)の一部に沿ったラインとなる。
本実施例でも一対の噴孔7aと7b(及び噴孔7cと7d)において両噴孔間に旋回力の差が生じ、燃料圧力の上昇により液膜が図の点線矢印から実線矢印へと変形する。
次に、実施例7におけるノズルプレート6の形状を図15により説明する。
本実施例では、今までの実施例のような段差をノズルプレートに設けるものではなく、一対の噴孔7a,7b(図示されない7c,7dも)において、片方の噴孔7a(7d)の入口に座繰り36aを設けたものである。
座繰り36aは、ノズルプレートの中心Oと噴孔7a(7d)入口の中心を結ぶ線に対して座繰り中心がオフセットした位置に設けられている。よってノズルプレート上面上でノズルプレートの求心方向に流れ込む燃料は、座繰り内部に進入するときに噴孔7aの入口に示した矢印のような旋回速度成分が発生する。この効果により一対の噴孔7a,7b(図示されない7c,7dも)で形成される燃料液膜は、燃料圧力の上昇により図の点線矢印から実線矢印へと変形する。本実施例において設けた座繰り36aは円錐状であっても底面がフラットな円筒状であってもよい。また座繰りの形状は円形である必要はなく、楕円形や概ね円形を呈すればよい。本発明では、座繰りと噴孔を形成する際、同一のピンを用いてノズルプレートに打ち抜き加工が可能であり、低コストに製造が可能である。座繰りの半径は噴孔半径Rに対して3R以下で、深さも(1/10)R以上である必要がある。この理由は、噴孔に流入する燃料の流速分布は噴孔入口上流の流路面積に依存し、すなわち噴孔の半径Rの2乗に比例する。噴孔への流入速度は前記流路面積に反比例するので、座繰り部が噴孔入口の流速分布に影響しなくなるのは、上記流路面積が10倍以上の条件である。よって座繰り部の半径が噴孔径の約3.3倍以上で座繰り部が噴孔入口流速分布に影響が無くなる。この計算より、座繰り部により旋回速度成分を形成するためには、座繰り部の半径を噴孔半径Rに対して3R以下とする必要がる。また座繰り部の深さは噴孔に流入する燃料の方向に寄与する役割を果たすが、段差が噴孔半径の1/10以下になると流入速度変化への寄与が無視できるようになる。この計算から前記座繰りの深さは噴孔半径の1/10以上である必要がる。また深さの上限はノズルプレートの板厚と加工コストにより制限される。
次に、実施例7におけるノズルプレート6の形状を図16により説明する。
本実施例では、全噴孔に対して噴孔の入口に座繰り36b、36c、36dを設けたものである。座繰りは、ノズルプレートの中心Oと各噴孔入口の中心を結ぶ線に対して座繰り中心がオフセットした位置に設けられている。よってノズルプレート上面上でノズルプレートの求心方向に流れ込む燃料は、座繰り内部に進入するときに噴孔7a、7b、9aの入口に示した矢印のような旋回速度成分が発生する。図17では一対の噴孔に設けた座繰りのオフセット量を両噴孔で同じにしている(旋回の方向は逆である)ために、燃料圧力が上昇しても、衝突により得られる液膜は曲がることなく、図の点線矢印に加えて実線矢印の方へと液膜が広がる。これにより噴霧角のθ2とθ3の両方を変化させることが可能である。また、本実施例において、各噴孔の座繰りのオフセット量や座繰り半径、座繰り深さ、座繰り輪郭形状などを一対の噴孔間で異ならせることにより、液膜を曲げることも可能である。更に、前記のθ2とθ3が変化する効果と実施例1から実施6のθ3を変化する効果を一対の噴孔毎に割当てることで、多彩な噴霧形状変化を与えることが可能である。
次に、実施例9におけるノズルプレート6の形状を図17により説明する。
本実施例では、一対の噴孔7a,7b(図示されない7c,7dも)において、片方の噴孔7a(7d)の周辺を凹部34gにして、この凹部34gによる段差部33gを設けたものである。よってノズルプレート上面において、凸部35gと凹部34gが形成される。
凹部34gに噴孔7a(7d)が設けられ、それ以外の噴孔が凸部35gに設けられる。
図17に示すように、凹部34gは、ノズルプレートの中心Oから噴孔7a(7d)中心を結ぶ線に対して非対称に設けられている。これにより、ノノズルプレート上面上でノズルプレートの求心方向に流れ込む燃料は、凹部34gから噴孔7a(7d)に流入するときに入口に示した矢印のような旋回速度成分を生じる。これにより燃料圧力の上昇により図の点線矢印から実線矢印へと液膜形状を変化させることが可能である。
次に、実施例10におけるノズルプレート6の形状を図18により説明する。
本実施例では、一対の噴孔の7a,7b(図示されない7c,7dも)において、片方の噴孔7a,7dの近くに突起37を設けたものである。よって、ノズルプレート上面上でノズルプレートの求心方向に流れ込む燃料の一部は、突起37によりブロックされ、その結果、噴孔7aの入口に示したような旋回速度成分を生じる。これにより燃料圧力の上昇により図の点線矢印から実線矢印へと液膜形状を変化させることが可能である。突起の高さHは噴孔半径Rに対して1/10以上である必要がある。この理由は、突起部の高さは噴孔に流入する燃料の方向変化に寄与する役割を果たすが、高さが噴孔半径の1/10以下になると流入速度変化への寄与が無視できるようになる。この計算から突起部の高さは噴孔半径の1/10以上である必要がる。また高さの上限は加工コストとノズルプレートと弁体とで形成される空間サイズに依存する。
次に、実施例11におけるノズルプレート6の形状及び弁体3の形状を図19により説明する。
本実施例では、ノズルプレート6の形状および噴孔の配置については、図3に示す従来のものと同様に形成されている。一方、弁体3については、図20に示すように、先端をフラットに加工し、かつそのフラット面39を囲むように段差部38を形成したものである。段差部38は、平行な2つの直線と2つの円弧線により輪郭が形成され、対の噴孔7a,7b(図示されない噴孔7c,7dも)の一方、すなわち本実施例では噴孔7b(7c)側が段差部38の影響を受けるように、段差部38が噴孔7b(7c)に接近している。
本実施例によれば、弁体のストローク量が小さいときに、前記段差部38が噴孔7b(7c)の入口に近づくために、噴孔7b(7c)の噴孔入口に示した矢印のような旋回速度成分が形成される。したがって、弁体のストローク量が小さい状態では、一対の噴孔により形成される液膜が燃料圧力の上昇により図中の点線矢印から実線矢印へと変化させることが可能である。
本実施例によれば、弁体のストローク量をエンジン状態に応じて変えることで、液膜形状を方向性を含めて変えることが可能となる。
次に、実施例12におけるノズルプレート6について、図21により説明する。
本実施例では、図21に示すように、燃料の噴射方向を一方向とし、図4の噴霧角の定義においてθ1が無く、θ2とθ3のみを持つ噴霧を対象とした場合の燃料噴孔の配置図である。噴孔は、例えば合計4配設され、そのうちの一対40a,40bともう一対40c,40dとがノズルプレートの中心Oを基準にして斜めライン上で対称となるように配置されている。段差部は、平行配置により形成された41aと41bよりなり、このうち段差部41aが噴孔40bの近傍に位置し、段差部41bが噴孔40cの近傍に位置するように形成される。
すなわち、ノズルプレート上面には、段差部41aと41bを設けることにより、中央領域に形成される凸部41cと、その凸部の両側に位置する凹部41dと41eとが形成される。凹部41d側には、噴孔40a,40bが配置され、凹部41e側に噴孔40c,40dが配置される。
各対の噴孔同士から噴射される燃料液柱は衝突することで、液膜を形成する。この場合において、各対の噴孔のうち片方の噴孔40b及び40cが、段差部41aと41bに近接して、これらの段差部の影響を受ける。具体的には、噴孔40b(40c)のうち段差部41a(41b)に近い箇所では、噴孔40b(40c)への燃料の流入が規制される(流れにくい)位置にあるため、燃料圧力が低くて旋回速度成分が弱いときは、噴孔の軸方向速度成分の寄与が大きくなって、噴孔40a(40d)の方が噴孔40b(40c)よりも噴孔へ流入する燃料の運動エネルギーが強くなる。その結果、燃料液膜は図の実線から点線矢印の方へ変形する。そして燃料圧力が上昇すると、一対の噴孔40b(40c)と噴孔40a(40d)において両噴孔間に旋回力の差が大きくなり(前者の方が顕著に大きくなる。後者は、ほとんど軸方向速度成分である)、液膜が図の点線矢印から実線矢印への方へと移動する。
本実施例のノズルプレートによれば、一方向の噴霧を形成するために、噴孔から出た液柱は、ノズルプレートに対して鉛直下方向に噴射されるため、衝突液膜を形成するときの衝突角度を二方向噴霧の場合よりも大きく取ることが可能となる。この結果、衝突力が大きくなって液膜が薄膜化して、二方向噴霧よりも微粒化効果が得られる。
次に、実施例13におけるノズルプレート6について、図22により説明する。
本実施例においても、燃料噴孔の配置は実施例12同様にして、燃料の噴射方向を一方向にしたものであり、図4の噴霧角の定義においてθ1が無く、θ2とθ3のみを持つ噴霧を対象とした場合の燃料噴孔の配置図である。
本実施例では、実施例12の段差部41a,41bに代わって、各対の噴孔40a,40b(40c,40d)のうち、片方の噴孔40b及び40cには座繰り部42aと42bが設けられており、座繰り部の中心はノズルプレート中心Oと噴孔40b(40c)の中心を結ぶ線に対してオフセットされている。このオフセット効果により、実施例12同様の燃料の流れ規制が生じて、座繰り内部に燃料が流入する際に旋回速度成分が発生し、その結果、各対の噴孔間に旋回力の差が生じて燃料圧力の上昇により衝突液膜の形状が点線矢印から実線矢印へと変化する。
図23は、既述した実施例のうち二方向噴霧の燃料噴射弁を内燃機関に搭載した場合の断面図、図24は、図23をC方向から見た図である。
内燃機関101は、燃料噴射弁1を取り付ける吸気ポート106と、外部から空気を取り込む経路となる吸気管105と、各気筒の燃焼室102に燃料噴霧と空気とを取り込むための吸気弁107とを備える。燃料噴射弁1からの噴霧90は、開弁時の吸気弁107を介して燃焼室104に導入される。
燃焼室102に導入された燃料と空気との混合気は、シリンダ103により圧縮され、点火プラグ104を介して着火される。燃焼された排気ガスは、排気弁108を介して排気され、その排気過程で、図示しない排気浄化用の触媒を通される。
図24に示すように、燃料噴射弁1の噴霧90が二方向噴霧の場合には、内燃機関101の2つの吸気弁107に噴射される。一方、一方向噴霧では、燃料噴射弁1は、図24に示した噴射位置110aと110bのように吸気弁107に近い場所に配置される。
上記各実施例によれば、シンプルな構造により、燃料圧力もしくは弁のストロークに応じて噴霧の粒径を悪化させることなく、燃料噴霧の方向及び形状を変化させることができる。したがって、噴霧形状を変化させることが可能である
さらに、従来発明(特許文献2:特開2003-328903)のように二つのニードルバルブを使う複雑な構造と異なり、シンプルな構造により低コストで可変噴霧を実現することができる。
また従来発明(特許文献1: 特開2006-336577)では、微粒化した噴霧を牽引するために、貫通力を持つ噴霧を使用するが、貫通力を向上するために噴霧の粒径が大きくなる。本実施例では、噴霧形状の変化は前記液膜を曲げることにより実現されるが、噴霧の粒径は液膜の厚さに大きく依存し、液膜の曲がりにはあまり依存しないために、噴霧の粒径を悪化させることなく、噴霧形状を変化させることが可能である。
さらに本実施例では、特にエンジンが冷機時は噴霧を広げて噴霧表面積を拡大して自然気化を促進し、エンジンが暖機時は噴霧を狭めて吸気弁にぶつけて吸気弁からの受熱で気化させるようなことで、排気性能と出力性能を改善することが可能である。
1、110…燃料噴射弁、3…弁体、5…ノズル体、6…ノズルプレート、7、8、9、10、40…燃料噴孔、32…液柱・液膜、33(33a〜33f,33g)…段差部(燃料流れ規制部)、34(34a〜34f)…凹部、35(35a〜35f)…凸部、36(36a〜36b)…座繰り部、37…突起、38…弁体上の段差部、39…弁体先端の平坦部、41(41a〜41b)…凹部、42(42a〜42b)…座繰り部、101…内燃機関、102…燃焼室、103…シリンダ、104…点火プラグ、105…吸気管、106…吸気ポート、107…吸気弁、108…排気弁。

Claims (14)

  1. 弁体と、弁シート部と、前記弁シート部の下流に配置された複数の燃料噴孔と、前記弁体を前記弁シート側に押し付けるばね部材と、開弁信号に基づき前記弁体を前記ばね部材に抗して前記弁シート部から離して弁を開く弁駆動アクチュエータと、を備え、前記燃料噴孔は、少なくとも一対の噴孔よりなり、開弁時にこの一対の噴孔から噴射される燃料液柱が分裂前に衝突する内燃機関用の燃料噴射弁において、
    前記一対の噴孔のうち少なくとも片方の噴孔に流入する燃料の流れを規制して一対の噴孔から噴射される燃料液柱同士の旋回力を異ならせる燃料流れ規制部を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記一対の噴孔は、噴射される燃料液柱同士が衝突して液膜を形成し、液膜形成後に分裂するように設定され、
    前記燃料液柱同士の旋回力は、前記燃料流れ規制部により、一方の噴孔から噴射される燃料に旋回力を与え他方の噴孔から噴射される燃料の旋回力は前記一方の噴孔よりも小さいかほとんど発生させないで、前記一対の噴孔からの旋回力を異ならせている請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記燃料流れ規制部は、一対の噴孔の入口における周方向で流速分布を異ならせて噴孔間での噴射燃料同士の旋回力を異ならせている請求項1又は2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記複数の燃料噴孔を形成したノズルプレートを有し、このノズルプレートにおける上流側の面となるプレート上面には、このプレート上面に高低差をつける段差部が設けられ、この段差部の側壁により前記燃料流れ規制部が構成され、
    少なくとも前記一対の噴孔は、前記プレート上面における低い方の面となる凹部領域に設けられ、かつ、この一対の噴孔のうち、片方の噴孔入口が燃料流れの規制を受けるよう前記段差部の側壁近傍に配置されている請求項1ないし3のいずれか1項記載の燃料噴射弁。
  5. 前記段差部の高さHを噴孔半径Rに対して(1/10)R以上とし、前記段差部と前記一対の噴孔との最短距離を3R以下とした請求項4記載の燃料噴射弁。
  6. 前記複数の燃料噴孔を形成したノズルプレートを有し、このノズルプレートにおける上流側の面となるプレート上面における前記一対の噴孔の少なくとも片方の燃料噴孔の入口に噴孔径より拡げた座繰り部を設け、前記座繰り部を設けた噴孔の中心と前記座繰り部の中心とをオフセットさせることで、この座繰り部の壁面が前記燃料流れ規制部を構成している請求項1ないし3のいずれか1項記載の燃料噴射弁。
  7. 前記座繰り部は、半径が前記噴孔の半径Rに対して3R以下で、深さが(1/10)R以上とした請求項6記載の燃料噴射弁。
  8. 前記座繰り部は、前記一対の噴孔の両方の入口に設けられ、前記座繰り部の直径、オフセット量、深さのうちの少なくとも一つを両噴孔間で異ならせている請求項6記載の燃料噴射弁。
  9. 前記複数の燃料噴孔を形成したノズルプレートを有し、このノズルプレートにおける上流側の面となるプレート上面には、局部的な凹部が形成され、該凹部に前記一対の噴孔のうち片方の噴孔入口を配置し、かつ該凹部は、ノズルプレートの中心とこの凹部の位置する前記噴孔入口の中心とを結ぶ線に対して非対称に設けられ、前記噴孔入口の一部が前記凹部の近傍に位置して、この凹部の側壁が前記燃料流れ規制部を構成している請求項1記載の燃料噴射弁。
  10. 前記複数の燃料噴孔を形成したノズルプレートを有し、このノズルプレートにおける上流側の面となるプレート上面には、突起が設けられ、前記一対の噴孔のうち片方の噴孔入口が前記突起に近傍に位置して、前記突起の側壁が前記燃料流れ規制部を構成している請求項1記載の燃料噴射弁。
  11. 前記弁体の先端に平坦面を形成し、この平坦面の周りに段差部を設け、前記段差部の側壁により前記燃料流れ規制部を構成して、この弁体側の段差部の側壁に前記一対の噴孔のうちの片方の噴孔入口の片方に近づけた請求項1記載の燃料噴射弁。
  12. 弁体側の前記段差部の高さHを噴孔半径Rに対して(1/10)R以上とし、燃料噴射弁駆動時の前記弁体の最小ストロークにおいて、前記段差部と前記一対の噴孔との最短距離を3R以下とした請求項9記載の燃料噴射弁。
  13. 前記複数の燃料噴射孔は、2方向の燃料噴霧を形成するグループに分けられ、各グループに前記一対の噴孔と前記燃料流れ規制部とが設けられている請求項1ないし12のいずれか1項記載の燃料噴射弁。
  14. 吸気ポート、吸気弁、排気弁、気筒を備えた車両用内燃機関において、
    前記吸気ポートに請求項13記載の燃料噴射弁が装着され、この燃料噴射弁から噴射される2方向の燃料噴霧が前記吸気弁に向けて噴射されるように設定され、燃料圧力の変化および弁体ストローク量の変化の少なくとも一つにより、前記一対の噴孔から噴射される燃料の方向が前記燃料流れ規制部によって変化するように構成したことを特徴とする車両用内燃機関。
JP2010164633A 2010-07-22 2010-07-22 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関 Expired - Fee Related JP5395007B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010164633A JP5395007B2 (ja) 2010-07-22 2010-07-22 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関
PCT/JP2011/066300 WO2012011454A1 (ja) 2010-07-22 2011-07-19 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関
CN201180002981.8A CN102472225B (zh) 2010-07-22 2011-07-19 燃料喷射阀及搭载了该燃料喷射阀的车辆用内燃机
US13/388,208 US20130104847A1 (en) 2010-07-22 2011-07-19 Fuel Injection Valve and Motor Vehicle Internal Combustion Engine Equipped with the Same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010164633A JP5395007B2 (ja) 2010-07-22 2010-07-22 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012026333A true JP2012026333A (ja) 2012-02-09
JP2012026333A5 JP2012026333A5 (ja) 2012-10-25
JP5395007B2 JP5395007B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=45496876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010164633A Expired - Fee Related JP5395007B2 (ja) 2010-07-22 2010-07-22 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20130104847A1 (ja)
JP (1) JP5395007B2 (ja)
CN (1) CN102472225B (ja)
WO (1) WO2012011454A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017096199A (ja) * 2015-11-26 2017-06-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁
JP2018516336A (ja) * 2015-05-29 2018-06-21 ノストラム エナジー ピーティーイー.リミテッドNostrum Energy Pte.Ltd. 噴流衝突型流体インジェクタのオリフィス板

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150211458A1 (en) * 2012-08-01 2015-07-30 3M Innovative Properties Company Targeting of fuel output by off-axis directing of nozzle output streams
JP6392689B2 (ja) * 2015-03-11 2018-09-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁
JP6451663B2 (ja) 2016-02-24 2019-01-16 株式会社デンソー 燃料噴射装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007182767A (ja) * 2006-01-05 2007-07-19 Hitachi Ltd 燃料噴射弁

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR930004967B1 (ko) * 1988-07-13 1993-06-11 가부시기가이샤 히다찌세이사꾸쇼 전자식 연료 분사밸브
US5358179A (en) * 1993-08-18 1994-10-25 The Procter & Gamble Company Atomization systems for high viscosity products
US5540200A (en) * 1993-12-28 1996-07-30 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel injection valve
US5570841A (en) * 1994-10-07 1996-11-05 Siemens Automotive Corporation Multiple disk swirl atomizer for fuel injector
DE19703200A1 (de) * 1997-01-30 1998-08-06 Bosch Gmbh Robert Brennstoffeinspritzventil
US6125818A (en) * 1997-03-19 2000-10-03 Hiatchi, Ltd. Fuel injector and internal combustion engine having the same
DE19937961A1 (de) * 1999-08-11 2001-02-15 Bosch Gmbh Robert Brennstoffeinspritzventil und Verfahren zur Herstellung von Austrittsöffnungen an Ventilen
JP3837282B2 (ja) * 2000-10-24 2006-10-25 株式会社ケーヒン 燃料噴射弁
JP3847564B2 (ja) * 2001-01-30 2006-11-22 株式会社日立製作所 燃料噴射弁
DE10148597A1 (de) * 2001-10-02 2003-08-21 Bosch Gmbh Robert Brennstoffeinspritzventil
US6848635B2 (en) * 2002-01-31 2005-02-01 Visteon Global Technologies, Inc. Fuel injector nozzle assembly with induced turbulence
US6783085B2 (en) * 2002-01-31 2004-08-31 Visteon Global Technologies, Inc. Fuel injector swirl nozzle assembly
JP2003254190A (ja) * 2002-03-04 2003-09-10 Aisan Ind Co Ltd オリフィスプレート
JP4072402B2 (ja) * 2002-09-06 2008-04-09 株式会社日立製作所 燃料噴射弁およびそれを搭載した内燃機関
US7191961B2 (en) * 2002-11-29 2007-03-20 Denso Corporation Injection hole plate and fuel injection apparatus having the same
JP4069452B2 (ja) * 2002-12-17 2008-04-02 株式会社デンソー 燃料噴射装置
JP2004197628A (ja) * 2002-12-18 2004-07-15 Bosch Automotive Systems Corp 燃料噴射ノズル
DE10307931A1 (de) * 2003-02-25 2004-10-28 Robert Bosch Gmbh Brennstoffeinspritzventil
JP4300197B2 (ja) * 2005-06-03 2009-07-22 株式会社日立製作所 燃料噴射弁とこれを用いた内燃機関
US7578450B2 (en) * 2005-08-25 2009-08-25 Caterpillar Inc. Fuel injector with grooved check member
JP4906466B2 (ja) * 2006-10-16 2012-03-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁およびそれを搭載した内燃機関の燃料噴射装置
JP4396706B2 (ja) * 2007-01-12 2010-01-13 トヨタ自動車株式会社 多孔燃料噴射弁
JP2009030572A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Toyota Motor Corp 燃料噴射弁
JP4808801B2 (ja) * 2009-05-18 2011-11-02 三菱電機株式会社 燃料噴射弁
JP4988791B2 (ja) * 2009-06-18 2012-08-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁
JP5961383B2 (ja) * 2012-01-11 2016-08-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁
US9151259B2 (en) * 2012-06-11 2015-10-06 Continental Automotive Systems, Inc. Stepped orifice hole

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007182767A (ja) * 2006-01-05 2007-07-19 Hitachi Ltd 燃料噴射弁

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018516336A (ja) * 2015-05-29 2018-06-21 ノストラム エナジー ピーティーイー.リミテッドNostrum Energy Pte.Ltd. 噴流衝突型流体インジェクタのオリフィス板
JP2017096199A (ja) * 2015-11-26 2017-06-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁

Also Published As

Publication number Publication date
US20130104847A1 (en) 2013-05-02
CN102472225A (zh) 2012-05-23
JP5395007B2 (ja) 2014-01-22
CN102472225B (zh) 2016-07-06
WO2012011454A1 (ja) 2012-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5395007B2 (ja) 燃料噴射弁およびそれを搭載した車両用内燃機関
JP5089722B2 (ja) 燃料噴射弁および燃料噴射システム
JP5933720B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5875443B2 (ja) 燃料噴射弁
US9127635B2 (en) Method of generating spray by fluid injection valve, fluid injection valve, and spray generation apparatus
JP4300197B2 (ja) 燃料噴射弁とこれを用いた内燃機関
JP6292188B2 (ja) 燃料噴射装置
JP5491612B1 (ja) 流体噴射弁及び噴霧生成装置
JP2008280981A (ja) 燃料噴射装置およびそれを搭載した内燃機関
JP5185973B2 (ja) 燃料噴射弁
US9464612B2 (en) Fuel injection valve
US10907601B2 (en) Fuel injection valve
JP4783439B2 (ja) 燃料噴射弁
CN109505720B (zh) 减少颗粒排放物的高压汽油喷射器座
JP2004169572A (ja) 燃料噴射弁
CN112368475B (zh) 燃料喷射阀
JP6523984B2 (ja) 燃料噴射弁
JPWO2006025114A1 (ja) 燃料噴射弁
US20140027541A1 (en) Fuel Injection Valve
JP2010216412A (ja) 燃料噴射弁
JP4276958B2 (ja) 燃料噴射弁及び燃料噴射方法
JP6654875B2 (ja) 燃料噴射弁
WO2016163086A1 (ja) 燃料噴射装置
JP2001317434A (ja) 内燃機関の燃料噴射方法および燃料噴射装置
WO2022215198A1 (ja) 燃料噴射弁

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120911

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5395007

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees