JP2004197628A - 燃料噴射ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料を微粒化することができるとともに、燃料の噴霧広がり角を小さくする等の燃料の噴霧広がり角を制御することができる燃料噴射ノズルを提供する。
【解決手段】バルブボディ3に燃料流出口31dを形成し、オリフィスプレート5を燃料流出口31dに対向するようにバルブボディ3に設ける。このオリフィスプレート5に燃料流出口31dからの燃料を燃焼室へ噴射する噴射孔52,53を形成する。燃料流出口31dを通過した燃料を燃料流出口31dよりも半径方向外側に位置する噴射孔52,53まで導くガイドチャンバ4をバルブボディ3とオリフィスプレート5との間に設ける。燃料流出口31dから噴射孔52,53へ流入する燃料の方向を制御する突起54,55をオリフィスプレート5に形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】バルブボディ3に燃料流出口31dを形成し、オリフィスプレート5を燃料流出口31dに対向するようにバルブボディ3に設ける。このオリフィスプレート5に燃料流出口31dからの燃料を燃焼室へ噴射する噴射孔52,53を形成する。燃料流出口31dを通過した燃料を燃料流出口31dよりも半径方向外側に位置する噴射孔52,53まで導くガイドチャンバ4をバルブボディ3とオリフィスプレート5との間に設ける。燃料流出口31dから噴射孔52,53へ流入する燃料の方向を制御する突起54,55をオリフィスプレート5に形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は燃料噴射ノズルに関し、特にガソリンエンジン用の燃料噴射ノズルとして好適な燃料噴射ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料噴射ノズルとして、バルブボディとオリフィスプレートとガイドチャンバとを有するものが知られている(例えば、特開2002−4983号公報参照)。
【0003】
バルブボディは燃料流出口を有する。
【0004】
オリフィスプレートは燃料流出口に対向するようにバルブボディに固定され、燃料流出口からの燃料を噴射する複数の噴射孔を有する。各噴射孔はオリフィスプレートの半径方向で燃料流出口よりも外側に位置する。
【0005】
ガイドチャンバはバルブボディとオリフィスプレートとの間に形成され、燃料流出口を通過した燃料を噴射孔まで導く。
【0006】
この燃料噴射ノズルでは、燃料がバルブボディの燃料流出口から流出し、オリフィスプレートの中心部から外周部へ放射状に流れ、燃料の流路はガイドチャンバで絞られ、噴射孔から燃料が噴射される。
【0007】
この燃料噴射ノズルによれば、ガイドチャンバによって燃料の流れの勢いが増し、噴射孔から噴射される燃料の粒径が微粒化される。
【0008】
この燃料噴射ノズルは2つの吸気通路を有する吸気管の分岐点の部分に配置される。オリフィスプレートの複数の噴射孔は、X軸(オリフィスプレートの表面と平行であって、オリフィスプレートの中心点を通る仮想直線)を境にして2組の噴射孔群に分けられる。一方の組の噴射孔群は一方の吸気通路へ向き、他方の組の噴射孔群は他方の吸気通路へ向いている。一方の組の噴射孔群を構成する複数の噴射孔の中心軸(噴射孔の向き)は互いに平行であり、他方の組の噴射孔群を構成する複数の噴射孔の中心軸も互いに平行である。したがって、各噴射孔群から燃料が各吸気通路へ噴射される。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−4983号(段落0010〜11、0016〜17、0019〜20、図2、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
オリフィスプレートの表面と平行であって、オリフィスプレートの中心点を通り、X軸に直交する仮想直線をY軸としたとき、Y軸に近い噴射孔に流れ込む燃料の速度ベクトルのX軸方向成分は少なく、Y軸方向成分は多い。これはX,Y軸に直交するZ軸の方向からオリフィスプレートを見たとき、Y軸に近い噴射孔の中心軸をXY平面(Z軸に直交する仮想平面)上に投影したときにできる線の方向とその噴射孔に流れ込む燃料の流れの方向とが大きく相違しないことを意味する。
【0011】
これに対し、X軸に近い噴射孔に流れ込む燃料の流速ベクトルのY軸方向成分は少なく、X軸方向成分は多い。これはZ軸の方向からオリフィスプレートを見たとき、X軸に近い噴射孔の中心軸をXY平面上に投影したときにできる線の方向とその噴射孔に流れ込む燃料の流れの方向とが大きく相違することを意味する。
【0012】
したがって、Y軸から遠い噴射孔から噴射された燃料の方向は意図した方向からずれ、噴霧広がり角が意図した噴霧広がり角よりも大きくなる。
【0013】
噴霧広がり角が大きくなり過ぎると、噴射された燃料の一部が吸気通路の内壁面に付着して滴状になり、それが燃焼室に供給され、不完全燃焼の一因となる。
【0014】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は燃料を微粒化することができるとともに、燃料の噴霧広がり角を小さくする等の燃料の噴霧広がり角を制御することができる燃料噴射ノズルを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1の発明の燃料噴射ノズルは、燃料流出口と、この燃料流出口からの燃料を噴射する複数の噴射孔と、前記燃料流出口を通過した燃料を前記燃料流出口よりも半径方向外側に位置する前記噴射孔まで導くガイドチャンバとを備えている燃料噴射ノズルにおいて、前記燃料流出口から前記噴射孔へ流入する燃料の流れを制御する流れ制御手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
上述のように燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れを制御する流れ制御手段を採用したので、噴射孔の向きと大きく異なる方向からの燃料の流れを制御することができ、燃料の噴霧広がり角が制御される。
【0017】
請求項2の発明の燃料噴射ノズルは、請求項1記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記流れ制御手段が、前記燃料流出口から前記噴射孔へ流入する燃料の流れの方向を制御する方向制御手段であることを特徴とする。
【0018】
上述のように燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れの方向を制御する方向制御手段を採用したので、噴射孔の向きと大きく異なる方向からの燃料の流れの方向を制御することができ、燃料の噴霧広がり角が制御される。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記燃料流出口が、バルブボディに形成され、前記噴射孔が、前記燃料流出口の下流側に配置されたオリフィスプレートに形成され、前記ガイドチャンバが、前記バルブボディと前記オリフィスプレートとの間に形成されていることを特徴とする。
【0020】
上述のように燃料流出口がバルブボディに形成され、噴射孔がオリフィスプレートに形成され、ガイドチャンバがバルブボディとオリフィスプレートとの間に形成されているので、バルブボディの燃料流出口を通過した燃料は、ガイドチャンバを通り、オリフィスプレートの噴射孔から噴射される。
【0021】
請求項4の発明は、請求項3記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記流れ制御手段が、前記オリフィスプレートに設けられ、前記ガイドチャンバ内に位置する突起であることを特徴とする。
【0022】
燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れがオリフィスプレートの突起によって制御される。
【0023】
請求項5の発明は、請求項4記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記突起がエンボス加工によって形成されたことを特徴とする。
【0024】
流れ制御手段としての突起をオリフィスプレートに簡単に形成することができる。
【0025】
請求項6の発明は、請求項3記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記流れ制御手段が、前記バルブボディに設けられ、前記ガイドチャンバ内に位置する突起であることを特徴とする。
【0026】
燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れがバルブボディの突起によって制御される。
【0027】
請求項7の発明は、請求項4〜6のいずれか1項記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記突起が、前記オリフィスプレートの中心点と前記噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線上に位置することを特徴とする。
【0028】
突起がオリフィスプレートの中心点と噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線上に位置するので、この突起によって燃料の流れが変化する。
【0029】
請求項8の発明は、請求項4〜6のいずれか1項記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記突起が、前記オリフィスプレートの中心点と前記噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線に対して周方向へオフセットされていることを特徴とする。
【0030】
突起を仮想直線に対して周方向へオフセットすることにより、燃料の流れが変化する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
図1〜6はこの発明の第1実施形態に係る燃料噴射ノズルを示し、図1は第1実施形態の燃料噴射ノズルの縦断面図、図2は燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図、図3はオリフィスプレートの中心部の平面図、図4は図3のIV-IV 線に沿う断面図、図5は図3のV-V 線に沿う断面図、図6は燃料の噴霧形状を示し、同図(a)はX軸の方向から見た噴霧形状、同図(b)はY軸の方向から見た噴霧形状を示す。
【0033】
図1に示すように、燃料噴射ノズル1は、バルブボディ3とオリフィスプレート5とジャケット7とバルブボール9とアーマチュア11とサポートチューブ13とスプリング15と調整スリーブ17とを有する。
【0034】
バルブボディ3は、図2に示すように、バルブボール9を収容するボール収容孔31を有する。ボール収容孔31の内周面はテーパ面31aと円筒面31bと円錐状のボディ側シート面31cと燃料流出口31dとで構成されている。テーパ面31aはバルブボール9を円筒面31bの方へ案内する。円筒面31bはジャケット7の中心軸Cに沿ってバルブボール9を往復動可能に保持する。ボディ側シート面31cはバルブボール9の球面91と線接触する。燃料流出口31dはボディ側シート面31cと球面91との間を通過した燃料をオリフィスプレート5へ向けて流出させる。
【0035】
オリフィスプレート5はほぼ王冠状であり、燃料流出口31dに対向するようにバルブボディ3に固定されている。オリフィスプレート5の中心部には燃料流出口31dよりも大きな内径の凹部51が形成されている。凹部51の底面とバルブボディ3の下面との間に環状のガイドチャンバ4が形成される。凹部51の底面は平坦面であり、バルブボディ3の底面も平坦面であり、ガイドチャンバ4の高さは一定である。
【0036】
オリフィスプレート5は複数の噴射孔52,53を有する。噴射孔52,53はオリフィスプレート5の半径方向で燃料流出口31dよりも外側に位置する。また、噴射孔52,53はガイドチャンバ4内に位置する。噴射孔52,53は燃料流出口31dからの燃料を2つの吸気通路を有する吸気管(図示せず)内へ噴射する。
【0037】
図3に示すように、オリフィスプレート5の表面と平行であって、オリフィスプレート5の中心点Oを通るX軸を境にして、右側の噴射孔52−1〜52−5は一方の吸気通路に燃料を噴射できるように形成され、左側の噴射孔53−1〜53−5は他方の吸気通路に燃料を噴射できるように形成されている。すなわち、噴射孔52−1〜52−5は、図4、図5に示すように、一方の吸気通路へ向いており、それらの噴射孔52−1〜52−5の中心軸は互いに平行である。これに対し、噴射孔53−1〜53−5は他方の吸気通路へ向いており、それらの噴射孔53−1〜53−5の中心軸は互いに平行である。
【0038】
オリフィスプレート5の表面と平行であって、オリフィスプレート5の中心点Oを通り、X軸と直交する仮想直線をY軸とし、X軸及びY軸に直交する仮想直線をZ軸(図4、5参照)としたとき、X軸の方向から見たときの燃料の噴霧形状は図6(a)に示すようになり、Y軸の方向から見たときの燃料の噴霧形状は図6(b)に示すようになる。
【0039】
Y軸から最も離れた位置にある噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5の近傍にはそれぞれ突起(方向制御手段)54−1,54−2,55−1,55−2が形成されている。図5に示すように、突起54−1,54−2,55−1,55−2はエンボス加工により形成されている。突起54−1,54−2,55−1,55−2はガイドチャンバ4内に位置している。また、突起54−1,54−2,55−1,55−2はオリフィスプレート5の半径方向でそれぞれ噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5よりも中心点O寄りに位置している。
【0040】
ジャケット7はほぼ円筒状であり、底面73を有する。底面73には大径孔73a及び小径孔73bが形成されている。底面73上にはオリフィスプレート5を介してバルブボディ3が配置されている。
【0041】
バルブボール9は複数の平坦面92を有する。この平坦面92とバルブボディ3の円筒面31bとの間を燃料が通る。
【0042】
アーマチュア11は磁性体からなり、ほぼ円筒状であり、燃料通路111を有する。また、アーマチュア11は小径部112と大径部113とを有する。小径部112には燃料通路111に通じる流出孔114が形成されている。大径部113のサポートチューブ側端部にはスプリング収容部115が形成されている。アーマチュア11はジャケット7の中心軸Cに沿って往復移動可能にジャケット7内に収容されている。
【0043】
サポートチューブ13は円筒状であり、燃料通路131を有する。サポートチューブ13はジャケット7内に固定されている。
【0044】
スプリング15の一端部はアーマチュア11のスプリング収容部115内に収容され、他端部はサポートチューブ13の燃料通路131内に収容されている。スプリング15の一端はスプリング収容部115の端面115aに接し、他端は調整スリーブ17に接している。
【0045】
調整スリーブ17はほぼ円筒状であり、燃料通路(図示せず)を有する。調整スリーブ17はサポートチューブ13に圧入されている。調整スリーブ17の圧入量に応じてスプリング15のアーマチュア11に対する付勢力が決まる。
【0046】
ジャケット7の外周面には被覆部材23,25で被覆されたコイル21が装着されている。
【0047】
コイル21はほぼ筒状のハウジング27に収容される。ハウジング27は小径部271と大径部272とを有する。小径部271の開口端からジャケット7の先端部が突出し、大径部272の開口端からジャケット7の後端部が突出している。
【0048】
ジャケット7には延長チューブ(図示せず)の一端部が接続される。この状態で、延長チューブの他端部からハウジング27の大径部272の開口端までの部分は樹脂成形品である外郭部材(図示せず)の中にモールドンインされる。この外郭部材のモールドイン成形時にコイル21用のコネクタ部(図示せず)が形成される。
【0049】
次にこの燃料噴射ノズルの動作について説明する。
【0050】
コイル21に通電していないとき、スプリング15はアーマチュア11を介してバルブボール9をバルブボディ3のバルブ側シート面31cに押し付ける。このため、延長チューブ、調整スリーブ17の燃料通路、サポートチューブ13の燃料通路131、アーマチュア11の燃料通路111及び流出口114を通じてジャケット7の先端部まで達した燃料はバルブ側シート面31cと球面91とによって堰き止められる。
【0051】
コイル21に通電すると、アーマチュア11がスプリング15の付勢力に抗してサポートチューブ13の方へ引き寄せられる。すると、バルブボール9がバルブ側シート面31cに接触する力が弱くなり、燃料がバルブ側シート面31cと球面91との間に入り、バルブボール9を押し上げる。この結果、ジャケット7内の燃料は燃料流出口31dを通じて流出する。
【0052】
燃料流出口31dから流出した燃料はオリフィスプレート5に突き当たり、オリフィスプレート5の中心部から外周部へ放射状に流れる。燃料はガイドチャンバ4内を通り、噴射孔52,53から図6に示すように噴射される。
【0053】
このとき、オリフィスプレート5をZ軸の方向から見ると、噴射孔52−1では、図3に示すように、噴射孔52−1の向きとは大きく異なる方向の流れF1が噴射孔52−1に流れ込む。しかし、この流れF1の流速は突起54−1によって低下させられるので、流れF1の勢いが弱くなる。このため、他の方向の流れF0がガイドチャンバ4の内周面にぶつかることによって生じたY軸の方向の流れFYやY軸の方向にほぼ平行な流れFY´が噴射孔52−1により多く流れ込むようになる。この結果、全体として噴射孔52−1に流れ込む燃料の流速ベクトルのX軸方向成分は突起54−1が無い場合に比べて小さくなる。これにより、図6に示すように、噴霧広がり角θY,θXの拡大が抑制される。
【0054】
噴射孔52−5,53−1,53−5においても、それぞれ突起54−2,55−1,55−2が設けられているので、噴射孔52−1で生じた現象と同様の現象が生じる。
【0055】
以上のように、第1実施形態の燃料噴射ノズル1によれば、突起54−1,54−2,55−1,55−2によって噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5の向きと大きく異なる方向からの燃料の流速を抑えることによって、燃料の噴霧広がり角の拡大を抑えることができる。したがって、噴射された燃料の一部が吸気通路(図示せず)の内壁面に付着しにくくなる。
【0056】
一方、燃料が噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5を通過するときの燃料の流速は突起54−1,54−2,55−1,55−2によって低下しないので、従来例と同様に燃料は微粒化される。
【0057】
第1実施形態の燃料噴射ノズル1によれば、燃料流出口31d、噴射孔52,53,54,55及びガイドチャンバ4の形成が容易である。
【0058】
第1実施形態の燃料噴射ノズル1によれば、突起54,55をオリフィスプレート5に簡単に形成することができる。
【0059】
図7は第1実施形態の第1実施例を示す説明図、図8は第1実施形態の第2実施例を示す説明図、図9は第1実施形態の第3実施例を示す説明図、図10は第1実施形態の第4実施例を示す説明図である。
【0060】
以下、第1実施例の実施例について説明する。
【0061】
図7に示すように、第1実施例では、噴射孔53−1,53−2の中心点O1,O2はオリフィスプレート5の中心点Oを中心とする直径2.3mmの仮想円(図示せず)の円周上にある。中心点O1と中心点Oとを通る仮想直線L1とY軸とがなす角度は60°であり、中心点O2と中心点Oとを通る仮想直線L2とY軸とがなす角度は30°である。噴射孔53−1,53−2の内径は0.21mmである。
【0062】
突起55−1Aの長さ(長手方向寸法)は0.28mmであり、幅は0.1mmであり、高さは0.07mmである。突起55−1Aの中心は仮想直線L1上にある。また、突起55−1Aの噴射孔側面は中心点Oを中心とする直径1.8mmの仮想円(図示せず)の円周上にある。
【0063】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトル(X軸及びY軸に平行な仮想平面(図示せず)上のベクトル)を測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Aは中心点O1を通りY軸に平行な仮想直線L3に対して−3.06°であった(Y軸へ向かう方向のベクトルをマイナスとし、Y軸から離れる方向のベクトルをプラスとする)。また、噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Aは中心点O2を通りY軸に平行な仮想直線L4に対して+4.51°であった。噴射方向ベクトルB1Aはマイナスの値であるので、Y軸方向から見た噴霧広がり角θYが小さくなることが分かる。
【0064】
図8に示すように、第2実施例の噴射孔53−1,53−2の位置及び大きさは第1実施例と同じである。突起55−1Bの大きさは第1実施例と同じであるが、突起55−1Bの位置が第1実施例と異なる。第2実施例では、突起55−1Bの中心は仮想直線L1上にあるが、突起55−1Bの噴射孔側面は中心点Oを中心とする直径2.0mmの仮想円(図示せず)の円周上にある。
【0065】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトルを測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Bは仮想直線L3に対して−7.65°であった。また、噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Bは仮想直線L4に対して+3.70°であった。
【0066】
図9に示すように、第3実施例の噴射孔53−1,53−2の位置及び大きさは第1実施例と同じである。突起55−1Cの大きさは第1実施例と同じであるが、突起55−1Cの位置が第1実施例と異なる。第3実施例では、突起55−1Cの噴射孔側面は第1実施例と同様に中心点Oを中心とする直径1.8mmの仮想円の円周上にあるが、この仮想円の周方向で噴射孔53−1に対して−5°オフセットされている(Y軸に近付く方向へオフセットする場合をマイナスとし、Y軸から離れる方向へオフセットする場合をプラスとする)。すなわち、突起55−1Cの中心と中心点Oとを通る仮想直線L5とY軸とがなす角度が55°になっている。
【0067】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトルを測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Cは仮想直線L3に対して+3.17°であった。この値は突起55−1を設けない場合の噴射孔53−1における噴射方向ベクトルの値、+5.35よりも小さい。噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Cは仮想直線L4に対して+4.83°であった。
【0068】
図10に示すように、第4実施例の噴射孔53−1,53−2の位置及び大きさは第1実施例と同じである。突起55−1Cの大きさは第1実施例と同じであるが、突起55−1Cの位置が第1実施例と異なる。第4実施例では、突起55−1Dの噴射孔側面は第1実施例と同じで中心点Oを中心とする直径1.8mmの仮想円の円周上にあるが、この仮想円の周方向で噴射孔53−1に対して+5°オフセットされている。すなわち、突起55−1Dの中心と中心点Oとを通る仮想直線L5とY軸とがなす角度が65°になっている。
【0069】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトルを測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Dは仮想直線L3に対して−3.16°であった。また、噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Dは仮想直線L4に対して+1.26°であった。
【0070】
なお、第1〜第4実施例に関し、突起55−1の高さを色々変えて噴射孔53−1の噴射方向ベクトルを測定したが、突起55−1の高さが高いほど(最大値0.07mm)よい結果を得られた。
【0071】
図11はこの発明の第2実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【0072】
第2実施形態の燃料噴射ノズルは一部を除いて第1実施形態の燃料噴射ノズルと同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0073】
第2実施形態ではオリフィスプレート205の中心部に凹部が形成されていない。その代わりに、バルブボディ203のオリフィスプレート側端面に凹部232が形成されている。凹部232は燃料流出口31dに通じており、燃料流出口31dよりも大きい。凹部232の底面は平坦面になっている。凹部232とオリフィスプレート205のバルブボディ側端面とで形成されるガイドチャンバ204は第1実施形態と同様に高さが一定である。
【0074】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0075】
図12はこの発明の第3実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【0076】
第2実施形態の燃料噴射ノズルは一部を除いて第1実施形態の燃料噴射ノズルと同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0077】
第1実施形態の燃料噴射ノズルのオリフィスプレート5に形成された凹部51の底面は平坦面であるが、第3実施形態の燃料噴射ノズルのオリフィスプレート305に形成された凹部351の底面はテーパ面になっている。このため、ガイドチャンバ304は半径方向外側へ行くほど狭くなっている。このような形状にすることにより、ガイドチャンバ304内を流れる燃料の流速を一定に保ち、噴射孔52,53から噴射される燃料をより微粒化するようにした。
【0078】
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、燃料をより微粒化することができる。
【0079】
図13はこの発明の第4実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【0080】
第4実施形態の燃料噴射ノズルは一部を除いて第1実施形態の燃料噴射ノズルと同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0081】
第4実施形態ではオリフィスプレート405の中心部に凹部が形成されていない。その代わりに、バルブボディ403のオリフィスプレート側端面に凹部432が形成されている。凹部432は燃料流出口31dに通じており、燃料流出口31dよりも大きい。凹部432の底面はテーパ面になっている。このため、凹部432とオリフィスプレート405のバルブボディ側端面とで形成されるガイドチャンバ404は第3実施形態と同様に半径方向外側へ行くほど狭くなっている。
【0082】
したがって、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、燃料をより微粒化することができる。
【0083】
なお、第1〜4実施形態では、エンボス加工により突起54,55を形成したが、これに代えて、例えば、オリフィスプレートと別個に突起を形成し、この突起をオリフィスプレートに設けるようにしてもよい。
【0084】
また、第1〜4実施形態では、突起54,55をオリフィスプレート5,205,305,405に設けたが、これに代えて、突起をバルブボディ3,203,403の方に設けてもよい。
【0085】
なお、第1〜4実施形態では突起54,55を噴射孔52,53の上流側に設けたが、これに代えて、噴射孔の下流側に突起を設けることにより、突起で跳ね返った燃料の流れによって噴射孔に流れ込む燃料の流速を低下させることもできる。
【0086】
また、第1〜4実施形態では、噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5に対応させて突起54−1,54−2,55−1,55−2を設けたが、突起(方向制御手段)の位置はこれに限られず、他の位置に設けてもよい。
【0087】
なお、第1〜4実施形態では方向制御手段として突起を用いたが、燃料の流れの方向を制御できるものであれば、突起に限られない。
【0088】
また、第1〜4実施形態では燃料の流れの方向を制御する方向制御手段を用いたが、これに代えて、燃料の圧力や流速等を制御する流れ制御手段を用いてもよい。
【0089】
なお、第1〜4実施形態はガソリンエンジン用の燃料噴射ノズルであるが、この発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、この発明を流体の噴射ノズル全般に適用できる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,2,3,4,5,6の発明の燃料噴射ノズルによれば、燃料を微粒化することができるとともに、噴射孔の向きと大きく異なる方向からの燃料の流れを制御することが可能になるので、燃料の噴霧広がり角を制御することができる。
【0091】
請求項7の発明の燃料噴射ノズルによれば、噴霧孔に対する突起の半径方向上の位置を変えることによって噴霧広がり角を制御することもできる。
【0092】
請求項8の発明の燃料噴射ノズルによれば、噴霧孔に対する突起の周方向の位置を変えることによって噴霧広がり角を制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態の燃料噴射ノズルの縦断面図である。
【図2】図2は燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【図3】図3はオリフィスプレートの中心部の平面図である。
【図4】図4は図3のIV-IV 線に沿う断面図である。
【図5】図5は図3のV-V 線に沿う断面図である。
【図6】図6は燃料の噴霧形状を示し、同図(a)はX方向から見た噴霧形状、同図(b)はY方向から見た噴霧形状をそれぞれ示す図。
【図7】図7は第1実施形態の第1実施例を示す説明図である。
【図8】図8は第1実施形態の第2実施例を示す説明図である。
【図9】図9は第1実施形態の第3実施例を示す説明図である。
【図10】図10は第1実施形態の第4実施例を示す説明図である。
【図11】図11はこの発明の第2実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【図12】図12はこの発明の第3実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【図13】図13はこの発明の第4実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ノズル
3,203,403 バルブボディ
31d 燃料流出口
4,204,304,404 ガイドチャンバ
5,205,305,405 オリフィスプレート
52−1〜5,53−1〜5 噴射孔
54−1〜2,55−1〜2 突起(方向制御手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は燃料噴射ノズルに関し、特にガソリンエンジン用の燃料噴射ノズルとして好適な燃料噴射ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料噴射ノズルとして、バルブボディとオリフィスプレートとガイドチャンバとを有するものが知られている(例えば、特開2002−4983号公報参照)。
【0003】
バルブボディは燃料流出口を有する。
【0004】
オリフィスプレートは燃料流出口に対向するようにバルブボディに固定され、燃料流出口からの燃料を噴射する複数の噴射孔を有する。各噴射孔はオリフィスプレートの半径方向で燃料流出口よりも外側に位置する。
【0005】
ガイドチャンバはバルブボディとオリフィスプレートとの間に形成され、燃料流出口を通過した燃料を噴射孔まで導く。
【0006】
この燃料噴射ノズルでは、燃料がバルブボディの燃料流出口から流出し、オリフィスプレートの中心部から外周部へ放射状に流れ、燃料の流路はガイドチャンバで絞られ、噴射孔から燃料が噴射される。
【0007】
この燃料噴射ノズルによれば、ガイドチャンバによって燃料の流れの勢いが増し、噴射孔から噴射される燃料の粒径が微粒化される。
【0008】
この燃料噴射ノズルは2つの吸気通路を有する吸気管の分岐点の部分に配置される。オリフィスプレートの複数の噴射孔は、X軸(オリフィスプレートの表面と平行であって、オリフィスプレートの中心点を通る仮想直線)を境にして2組の噴射孔群に分けられる。一方の組の噴射孔群は一方の吸気通路へ向き、他方の組の噴射孔群は他方の吸気通路へ向いている。一方の組の噴射孔群を構成する複数の噴射孔の中心軸(噴射孔の向き)は互いに平行であり、他方の組の噴射孔群を構成する複数の噴射孔の中心軸も互いに平行である。したがって、各噴射孔群から燃料が各吸気通路へ噴射される。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−4983号(段落0010〜11、0016〜17、0019〜20、図2、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
オリフィスプレートの表面と平行であって、オリフィスプレートの中心点を通り、X軸に直交する仮想直線をY軸としたとき、Y軸に近い噴射孔に流れ込む燃料の速度ベクトルのX軸方向成分は少なく、Y軸方向成分は多い。これはX,Y軸に直交するZ軸の方向からオリフィスプレートを見たとき、Y軸に近い噴射孔の中心軸をXY平面(Z軸に直交する仮想平面)上に投影したときにできる線の方向とその噴射孔に流れ込む燃料の流れの方向とが大きく相違しないことを意味する。
【0011】
これに対し、X軸に近い噴射孔に流れ込む燃料の流速ベクトルのY軸方向成分は少なく、X軸方向成分は多い。これはZ軸の方向からオリフィスプレートを見たとき、X軸に近い噴射孔の中心軸をXY平面上に投影したときにできる線の方向とその噴射孔に流れ込む燃料の流れの方向とが大きく相違することを意味する。
【0012】
したがって、Y軸から遠い噴射孔から噴射された燃料の方向は意図した方向からずれ、噴霧広がり角が意図した噴霧広がり角よりも大きくなる。
【0013】
噴霧広がり角が大きくなり過ぎると、噴射された燃料の一部が吸気通路の内壁面に付着して滴状になり、それが燃焼室に供給され、不完全燃焼の一因となる。
【0014】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は燃料を微粒化することができるとともに、燃料の噴霧広がり角を小さくする等の燃料の噴霧広がり角を制御することができる燃料噴射ノズルを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1の発明の燃料噴射ノズルは、燃料流出口と、この燃料流出口からの燃料を噴射する複数の噴射孔と、前記燃料流出口を通過した燃料を前記燃料流出口よりも半径方向外側に位置する前記噴射孔まで導くガイドチャンバとを備えている燃料噴射ノズルにおいて、前記燃料流出口から前記噴射孔へ流入する燃料の流れを制御する流れ制御手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
上述のように燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れを制御する流れ制御手段を採用したので、噴射孔の向きと大きく異なる方向からの燃料の流れを制御することができ、燃料の噴霧広がり角が制御される。
【0017】
請求項2の発明の燃料噴射ノズルは、請求項1記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記流れ制御手段が、前記燃料流出口から前記噴射孔へ流入する燃料の流れの方向を制御する方向制御手段であることを特徴とする。
【0018】
上述のように燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れの方向を制御する方向制御手段を採用したので、噴射孔の向きと大きく異なる方向からの燃料の流れの方向を制御することができ、燃料の噴霧広がり角が制御される。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記燃料流出口が、バルブボディに形成され、前記噴射孔が、前記燃料流出口の下流側に配置されたオリフィスプレートに形成され、前記ガイドチャンバが、前記バルブボディと前記オリフィスプレートとの間に形成されていることを特徴とする。
【0020】
上述のように燃料流出口がバルブボディに形成され、噴射孔がオリフィスプレートに形成され、ガイドチャンバがバルブボディとオリフィスプレートとの間に形成されているので、バルブボディの燃料流出口を通過した燃料は、ガイドチャンバを通り、オリフィスプレートの噴射孔から噴射される。
【0021】
請求項4の発明は、請求項3記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記流れ制御手段が、前記オリフィスプレートに設けられ、前記ガイドチャンバ内に位置する突起であることを特徴とする。
【0022】
燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れがオリフィスプレートの突起によって制御される。
【0023】
請求項5の発明は、請求項4記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記突起がエンボス加工によって形成されたことを特徴とする。
【0024】
流れ制御手段としての突起をオリフィスプレートに簡単に形成することができる。
【0025】
請求項6の発明は、請求項3記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記流れ制御手段が、前記バルブボディに設けられ、前記ガイドチャンバ内に位置する突起であることを特徴とする。
【0026】
燃料流出口から噴射孔へ流入する燃料の流れがバルブボディの突起によって制御される。
【0027】
請求項7の発明は、請求項4〜6のいずれか1項記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記突起が、前記オリフィスプレートの中心点と前記噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線上に位置することを特徴とする。
【0028】
突起がオリフィスプレートの中心点と噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線上に位置するので、この突起によって燃料の流れが変化する。
【0029】
請求項8の発明は、請求項4〜6のいずれか1項記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記突起が、前記オリフィスプレートの中心点と前記噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線に対して周方向へオフセットされていることを特徴とする。
【0030】
突起を仮想直線に対して周方向へオフセットすることにより、燃料の流れが変化する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
図1〜6はこの発明の第1実施形態に係る燃料噴射ノズルを示し、図1は第1実施形態の燃料噴射ノズルの縦断面図、図2は燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図、図3はオリフィスプレートの中心部の平面図、図4は図3のIV-IV 線に沿う断面図、図5は図3のV-V 線に沿う断面図、図6は燃料の噴霧形状を示し、同図(a)はX軸の方向から見た噴霧形状、同図(b)はY軸の方向から見た噴霧形状を示す。
【0033】
図1に示すように、燃料噴射ノズル1は、バルブボディ3とオリフィスプレート5とジャケット7とバルブボール9とアーマチュア11とサポートチューブ13とスプリング15と調整スリーブ17とを有する。
【0034】
バルブボディ3は、図2に示すように、バルブボール9を収容するボール収容孔31を有する。ボール収容孔31の内周面はテーパ面31aと円筒面31bと円錐状のボディ側シート面31cと燃料流出口31dとで構成されている。テーパ面31aはバルブボール9を円筒面31bの方へ案内する。円筒面31bはジャケット7の中心軸Cに沿ってバルブボール9を往復動可能に保持する。ボディ側シート面31cはバルブボール9の球面91と線接触する。燃料流出口31dはボディ側シート面31cと球面91との間を通過した燃料をオリフィスプレート5へ向けて流出させる。
【0035】
オリフィスプレート5はほぼ王冠状であり、燃料流出口31dに対向するようにバルブボディ3に固定されている。オリフィスプレート5の中心部には燃料流出口31dよりも大きな内径の凹部51が形成されている。凹部51の底面とバルブボディ3の下面との間に環状のガイドチャンバ4が形成される。凹部51の底面は平坦面であり、バルブボディ3の底面も平坦面であり、ガイドチャンバ4の高さは一定である。
【0036】
オリフィスプレート5は複数の噴射孔52,53を有する。噴射孔52,53はオリフィスプレート5の半径方向で燃料流出口31dよりも外側に位置する。また、噴射孔52,53はガイドチャンバ4内に位置する。噴射孔52,53は燃料流出口31dからの燃料を2つの吸気通路を有する吸気管(図示せず)内へ噴射する。
【0037】
図3に示すように、オリフィスプレート5の表面と平行であって、オリフィスプレート5の中心点Oを通るX軸を境にして、右側の噴射孔52−1〜52−5は一方の吸気通路に燃料を噴射できるように形成され、左側の噴射孔53−1〜53−5は他方の吸気通路に燃料を噴射できるように形成されている。すなわち、噴射孔52−1〜52−5は、図4、図5に示すように、一方の吸気通路へ向いており、それらの噴射孔52−1〜52−5の中心軸は互いに平行である。これに対し、噴射孔53−1〜53−5は他方の吸気通路へ向いており、それらの噴射孔53−1〜53−5の中心軸は互いに平行である。
【0038】
オリフィスプレート5の表面と平行であって、オリフィスプレート5の中心点Oを通り、X軸と直交する仮想直線をY軸とし、X軸及びY軸に直交する仮想直線をZ軸(図4、5参照)としたとき、X軸の方向から見たときの燃料の噴霧形状は図6(a)に示すようになり、Y軸の方向から見たときの燃料の噴霧形状は図6(b)に示すようになる。
【0039】
Y軸から最も離れた位置にある噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5の近傍にはそれぞれ突起(方向制御手段)54−1,54−2,55−1,55−2が形成されている。図5に示すように、突起54−1,54−2,55−1,55−2はエンボス加工により形成されている。突起54−1,54−2,55−1,55−2はガイドチャンバ4内に位置している。また、突起54−1,54−2,55−1,55−2はオリフィスプレート5の半径方向でそれぞれ噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5よりも中心点O寄りに位置している。
【0040】
ジャケット7はほぼ円筒状であり、底面73を有する。底面73には大径孔73a及び小径孔73bが形成されている。底面73上にはオリフィスプレート5を介してバルブボディ3が配置されている。
【0041】
バルブボール9は複数の平坦面92を有する。この平坦面92とバルブボディ3の円筒面31bとの間を燃料が通る。
【0042】
アーマチュア11は磁性体からなり、ほぼ円筒状であり、燃料通路111を有する。また、アーマチュア11は小径部112と大径部113とを有する。小径部112には燃料通路111に通じる流出孔114が形成されている。大径部113のサポートチューブ側端部にはスプリング収容部115が形成されている。アーマチュア11はジャケット7の中心軸Cに沿って往復移動可能にジャケット7内に収容されている。
【0043】
サポートチューブ13は円筒状であり、燃料通路131を有する。サポートチューブ13はジャケット7内に固定されている。
【0044】
スプリング15の一端部はアーマチュア11のスプリング収容部115内に収容され、他端部はサポートチューブ13の燃料通路131内に収容されている。スプリング15の一端はスプリング収容部115の端面115aに接し、他端は調整スリーブ17に接している。
【0045】
調整スリーブ17はほぼ円筒状であり、燃料通路(図示せず)を有する。調整スリーブ17はサポートチューブ13に圧入されている。調整スリーブ17の圧入量に応じてスプリング15のアーマチュア11に対する付勢力が決まる。
【0046】
ジャケット7の外周面には被覆部材23,25で被覆されたコイル21が装着されている。
【0047】
コイル21はほぼ筒状のハウジング27に収容される。ハウジング27は小径部271と大径部272とを有する。小径部271の開口端からジャケット7の先端部が突出し、大径部272の開口端からジャケット7の後端部が突出している。
【0048】
ジャケット7には延長チューブ(図示せず)の一端部が接続される。この状態で、延長チューブの他端部からハウジング27の大径部272の開口端までの部分は樹脂成形品である外郭部材(図示せず)の中にモールドンインされる。この外郭部材のモールドイン成形時にコイル21用のコネクタ部(図示せず)が形成される。
【0049】
次にこの燃料噴射ノズルの動作について説明する。
【0050】
コイル21に通電していないとき、スプリング15はアーマチュア11を介してバルブボール9をバルブボディ3のバルブ側シート面31cに押し付ける。このため、延長チューブ、調整スリーブ17の燃料通路、サポートチューブ13の燃料通路131、アーマチュア11の燃料通路111及び流出口114を通じてジャケット7の先端部まで達した燃料はバルブ側シート面31cと球面91とによって堰き止められる。
【0051】
コイル21に通電すると、アーマチュア11がスプリング15の付勢力に抗してサポートチューブ13の方へ引き寄せられる。すると、バルブボール9がバルブ側シート面31cに接触する力が弱くなり、燃料がバルブ側シート面31cと球面91との間に入り、バルブボール9を押し上げる。この結果、ジャケット7内の燃料は燃料流出口31dを通じて流出する。
【0052】
燃料流出口31dから流出した燃料はオリフィスプレート5に突き当たり、オリフィスプレート5の中心部から外周部へ放射状に流れる。燃料はガイドチャンバ4内を通り、噴射孔52,53から図6に示すように噴射される。
【0053】
このとき、オリフィスプレート5をZ軸の方向から見ると、噴射孔52−1では、図3に示すように、噴射孔52−1の向きとは大きく異なる方向の流れF1が噴射孔52−1に流れ込む。しかし、この流れF1の流速は突起54−1によって低下させられるので、流れF1の勢いが弱くなる。このため、他の方向の流れF0がガイドチャンバ4の内周面にぶつかることによって生じたY軸の方向の流れFYやY軸の方向にほぼ平行な流れFY´が噴射孔52−1により多く流れ込むようになる。この結果、全体として噴射孔52−1に流れ込む燃料の流速ベクトルのX軸方向成分は突起54−1が無い場合に比べて小さくなる。これにより、図6に示すように、噴霧広がり角θY,θXの拡大が抑制される。
【0054】
噴射孔52−5,53−1,53−5においても、それぞれ突起54−2,55−1,55−2が設けられているので、噴射孔52−1で生じた現象と同様の現象が生じる。
【0055】
以上のように、第1実施形態の燃料噴射ノズル1によれば、突起54−1,54−2,55−1,55−2によって噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5の向きと大きく異なる方向からの燃料の流速を抑えることによって、燃料の噴霧広がり角の拡大を抑えることができる。したがって、噴射された燃料の一部が吸気通路(図示せず)の内壁面に付着しにくくなる。
【0056】
一方、燃料が噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5を通過するときの燃料の流速は突起54−1,54−2,55−1,55−2によって低下しないので、従来例と同様に燃料は微粒化される。
【0057】
第1実施形態の燃料噴射ノズル1によれば、燃料流出口31d、噴射孔52,53,54,55及びガイドチャンバ4の形成が容易である。
【0058】
第1実施形態の燃料噴射ノズル1によれば、突起54,55をオリフィスプレート5に簡単に形成することができる。
【0059】
図7は第1実施形態の第1実施例を示す説明図、図8は第1実施形態の第2実施例を示す説明図、図9は第1実施形態の第3実施例を示す説明図、図10は第1実施形態の第4実施例を示す説明図である。
【0060】
以下、第1実施例の実施例について説明する。
【0061】
図7に示すように、第1実施例では、噴射孔53−1,53−2の中心点O1,O2はオリフィスプレート5の中心点Oを中心とする直径2.3mmの仮想円(図示せず)の円周上にある。中心点O1と中心点Oとを通る仮想直線L1とY軸とがなす角度は60°であり、中心点O2と中心点Oとを通る仮想直線L2とY軸とがなす角度は30°である。噴射孔53−1,53−2の内径は0.21mmである。
【0062】
突起55−1Aの長さ(長手方向寸法)は0.28mmであり、幅は0.1mmであり、高さは0.07mmである。突起55−1Aの中心は仮想直線L1上にある。また、突起55−1Aの噴射孔側面は中心点Oを中心とする直径1.8mmの仮想円(図示せず)の円周上にある。
【0063】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトル(X軸及びY軸に平行な仮想平面(図示せず)上のベクトル)を測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Aは中心点O1を通りY軸に平行な仮想直線L3に対して−3.06°であった(Y軸へ向かう方向のベクトルをマイナスとし、Y軸から離れる方向のベクトルをプラスとする)。また、噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Aは中心点O2を通りY軸に平行な仮想直線L4に対して+4.51°であった。噴射方向ベクトルB1Aはマイナスの値であるので、Y軸方向から見た噴霧広がり角θYが小さくなることが分かる。
【0064】
図8に示すように、第2実施例の噴射孔53−1,53−2の位置及び大きさは第1実施例と同じである。突起55−1Bの大きさは第1実施例と同じであるが、突起55−1Bの位置が第1実施例と異なる。第2実施例では、突起55−1Bの中心は仮想直線L1上にあるが、突起55−1Bの噴射孔側面は中心点Oを中心とする直径2.0mmの仮想円(図示せず)の円周上にある。
【0065】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトルを測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Bは仮想直線L3に対して−7.65°であった。また、噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Bは仮想直線L4に対して+3.70°であった。
【0066】
図9に示すように、第3実施例の噴射孔53−1,53−2の位置及び大きさは第1実施例と同じである。突起55−1Cの大きさは第1実施例と同じであるが、突起55−1Cの位置が第1実施例と異なる。第3実施例では、突起55−1Cの噴射孔側面は第1実施例と同様に中心点Oを中心とする直径1.8mmの仮想円の円周上にあるが、この仮想円の周方向で噴射孔53−1に対して−5°オフセットされている(Y軸に近付く方向へオフセットする場合をマイナスとし、Y軸から離れる方向へオフセットする場合をプラスとする)。すなわち、突起55−1Cの中心と中心点Oとを通る仮想直線L5とY軸とがなす角度が55°になっている。
【0067】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトルを測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Cは仮想直線L3に対して+3.17°であった。この値は突起55−1を設けない場合の噴射孔53−1における噴射方向ベクトルの値、+5.35よりも小さい。噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Cは仮想直線L4に対して+4.83°であった。
【0068】
図10に示すように、第4実施例の噴射孔53−1,53−2の位置及び大きさは第1実施例と同じである。突起55−1Cの大きさは第1実施例と同じであるが、突起55−1Cの位置が第1実施例と異なる。第4実施例では、突起55−1Dの噴射孔側面は第1実施例と同じで中心点Oを中心とする直径1.8mmの仮想円の円周上にあるが、この仮想円の周方向で噴射孔53−1に対して+5°オフセットされている。すなわち、突起55−1Dの中心と中心点Oとを通る仮想直線L5とY軸とがなす角度が65°になっている。
【0069】
以上のような条件で、噴射孔53−1,53−2における噴射方向ベクトルを測定した。噴射孔53−1における噴射方向ベクトルB1Dは仮想直線L3に対して−3.16°であった。また、噴射孔53−2における噴射方向ベクトルB2Dは仮想直線L4に対して+1.26°であった。
【0070】
なお、第1〜第4実施例に関し、突起55−1の高さを色々変えて噴射孔53−1の噴射方向ベクトルを測定したが、突起55−1の高さが高いほど(最大値0.07mm)よい結果を得られた。
【0071】
図11はこの発明の第2実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【0072】
第2実施形態の燃料噴射ノズルは一部を除いて第1実施形態の燃料噴射ノズルと同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0073】
第2実施形態ではオリフィスプレート205の中心部に凹部が形成されていない。その代わりに、バルブボディ203のオリフィスプレート側端面に凹部232が形成されている。凹部232は燃料流出口31dに通じており、燃料流出口31dよりも大きい。凹部232の底面は平坦面になっている。凹部232とオリフィスプレート205のバルブボディ側端面とで形成されるガイドチャンバ204は第1実施形態と同様に高さが一定である。
【0074】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0075】
図12はこの発明の第3実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【0076】
第2実施形態の燃料噴射ノズルは一部を除いて第1実施形態の燃料噴射ノズルと同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0077】
第1実施形態の燃料噴射ノズルのオリフィスプレート5に形成された凹部51の底面は平坦面であるが、第3実施形態の燃料噴射ノズルのオリフィスプレート305に形成された凹部351の底面はテーパ面になっている。このため、ガイドチャンバ304は半径方向外側へ行くほど狭くなっている。このような形状にすることにより、ガイドチャンバ304内を流れる燃料の流速を一定に保ち、噴射孔52,53から噴射される燃料をより微粒化するようにした。
【0078】
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、燃料をより微粒化することができる。
【0079】
図13はこの発明の第4実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【0080】
第4実施形態の燃料噴射ノズルは一部を除いて第1実施形態の燃料噴射ノズルと同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0081】
第4実施形態ではオリフィスプレート405の中心部に凹部が形成されていない。その代わりに、バルブボディ403のオリフィスプレート側端面に凹部432が形成されている。凹部432は燃料流出口31dに通じており、燃料流出口31dよりも大きい。凹部432の底面はテーパ面になっている。このため、凹部432とオリフィスプレート405のバルブボディ側端面とで形成されるガイドチャンバ404は第3実施形態と同様に半径方向外側へ行くほど狭くなっている。
【0082】
したがって、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、燃料をより微粒化することができる。
【0083】
なお、第1〜4実施形態では、エンボス加工により突起54,55を形成したが、これに代えて、例えば、オリフィスプレートと別個に突起を形成し、この突起をオリフィスプレートに設けるようにしてもよい。
【0084】
また、第1〜4実施形態では、突起54,55をオリフィスプレート5,205,305,405に設けたが、これに代えて、突起をバルブボディ3,203,403の方に設けてもよい。
【0085】
なお、第1〜4実施形態では突起54,55を噴射孔52,53の上流側に設けたが、これに代えて、噴射孔の下流側に突起を設けることにより、突起で跳ね返った燃料の流れによって噴射孔に流れ込む燃料の流速を低下させることもできる。
【0086】
また、第1〜4実施形態では、噴射孔52−1,52−5,53−1,53−5に対応させて突起54−1,54−2,55−1,55−2を設けたが、突起(方向制御手段)の位置はこれに限られず、他の位置に設けてもよい。
【0087】
なお、第1〜4実施形態では方向制御手段として突起を用いたが、燃料の流れの方向を制御できるものであれば、突起に限られない。
【0088】
また、第1〜4実施形態では燃料の流れの方向を制御する方向制御手段を用いたが、これに代えて、燃料の圧力や流速等を制御する流れ制御手段を用いてもよい。
【0089】
なお、第1〜4実施形態はガソリンエンジン用の燃料噴射ノズルであるが、この発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、この発明を流体の噴射ノズル全般に適用できる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,2,3,4,5,6の発明の燃料噴射ノズルによれば、燃料を微粒化することができるとともに、噴射孔の向きと大きく異なる方向からの燃料の流れを制御することが可能になるので、燃料の噴霧広がり角を制御することができる。
【0091】
請求項7の発明の燃料噴射ノズルによれば、噴霧孔に対する突起の半径方向上の位置を変えることによって噴霧広がり角を制御することもできる。
【0092】
請求項8の発明の燃料噴射ノズルによれば、噴霧孔に対する突起の周方向の位置を変えることによって噴霧広がり角を制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態の燃料噴射ノズルの縦断面図である。
【図2】図2は燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【図3】図3はオリフィスプレートの中心部の平面図である。
【図4】図4は図3のIV-IV 線に沿う断面図である。
【図5】図5は図3のV-V 線に沿う断面図である。
【図6】図6は燃料の噴霧形状を示し、同図(a)はX方向から見た噴霧形状、同図(b)はY方向から見た噴霧形状をそれぞれ示す図。
【図7】図7は第1実施形態の第1実施例を示す説明図である。
【図8】図8は第1実施形態の第2実施例を示す説明図である。
【図9】図9は第1実施形態の第3実施例を示す説明図である。
【図10】図10は第1実施形態の第4実施例を示す説明図である。
【図11】図11はこの発明の第2実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【図12】図12はこの発明の第3実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【図13】図13はこの発明の第4実施形態に係る燃料噴射ノズルの先端部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ノズル
3,203,403 バルブボディ
31d 燃料流出口
4,204,304,404 ガイドチャンバ
5,205,305,405 オリフィスプレート
52−1〜5,53−1〜5 噴射孔
54−1〜2,55−1〜2 突起(方向制御手段)
Claims (8)
- 燃料流出口と、
この燃料流出口からの燃料を噴射する複数の噴射孔と、
前記燃料流出口を通過した燃料を前記燃料流出口よりも半径方向外側に位置する前記噴射孔まで導くガイドチャンバとを備えている燃料噴射ノズルにおいて、前記燃料流出口から前記噴射孔へ流入する燃料の流れを制御する流れ制御手段を備えていることを特徴とする燃料噴射ノズル。 - 前記流れ制御手段が、前記燃料流出口から前記噴射孔へ流入する燃料の流れの方向を制御する方向制御手段であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ノズル。
- 前記燃料流出口が、バルブボディに形成され、
前記噴射孔が、前記燃料流出口の下流側に配置されたオリフィスプレートに形成され、
前記ガイドチャンバが、前記バルブボディと前記オリフィスプレートとの間に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料噴射ノズル。 - 前記流れ制御手段が、前記オリフィスプレートに設けられ、前記ガイドチャンバ内に位置する突起であることを特徴とする請求項3記載の燃料噴射ノズル。
- 前記突起がエンボス加工によって形成されたことを特徴とする請求項4記載の燃料噴射ノズル。
- 前記流れ制御手段が、前記バルブボディに設けられ、前記ガイドチャンバ内に位置する突起であることを特徴とする請求項3記載の燃料噴射ノズル。
- 前記突起が、前記オリフィスプレートの中心点と前記噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線上に位置することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項記載の燃料噴射ノズル。
- 前記突起が、前記オリフィスプレートの中心点と前記噴射孔の中心点とを結ぶ仮想直線に対して周方向へオフセットされていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項記載の燃料噴射ノズル。
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-
2002
- 2002-12-18 JP JP2002365997A patent/JP2004197628A/ja not_active Withdrawn
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