JP2012023601A - 無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信経路の選択方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信経路の選択方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、複数の無線通信装置を含んで構成される無線通信システムにおいて、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることを目的とする。
【解決手段】外部ネットワークに接続されている第1の無線中継装置および第1の無線中継装置を経由して外部ネットワークと接続されている1以上の第2の無線中継装置のうち、少なくとも第1の無線中継装置を経由して外部ネットワークと接続可能な無線通信装置は、第1の無線中継装置から無線通信装置までの間の複数の無線通信経路について、通信の実効速度をそれぞれ推定する検出部と、検出部により推定された実効速度を用いて、複数の無線通信経路のうち、第1の無線通信装置から無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択する選択部と、を備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信経路を選択する方法に関する。
従来から、無線中継装置(無線LAN親機)や、無線端末装置(無線LAN子機)などの複数の無線通信装置を含んで構成される無線通信システムにおいて、無線通信システムに含まれる1の無線通信装置と、外部ネットワークに接続されている無線中継装置との間に無線通信経路が複数存在する場合に、所定の条件を満たす1の通信経路を自律的に設定する技術が知られている(特許文献1)。
特開2009−218913号公報 特開2007−174368号公報 特開2008−118484号公報
しかし、上記技術によっても、必ずしも最適な無線通信経路が自律的に設定されない場合があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、複数の無線通信装置を含んで構成される無線通信システムにおいて、外部ネットワークに接続されている無線中継装置までの無線通信経路が複数存在する場合に、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
外部ネットワークに接続されている第1の無線中継装置および前記第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続されている1以上の第2の無線中継装置のうち、少なくとも第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続可能な無線通信装置であって、
前記第1の無線中継装置および1以上の前記第2の無線中継装置のうち、少なくとも前記第1の無線中継装置を含んで形成される、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の複数の無線通信経路について、通信の実効速度をそれぞれ推定する検出部と、
前記検出部により推定された前記実効速度を用いて、前記複数の無線通信経路のうち、前記第1の無線通信装置から前記無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択する選択部と、を備える無線通信装置。
この構成によれば、無線通信装置は、外部ネットワークに接続されている無線中継装置から自身までの間に複数の無線通信経路が存在するときに、外部ネットワークに接続されている無線中継装置から自身までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択するため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例2]
適用例1に記載の無線通信装置において、
前記選択部による前記最速の無線通信経路の選択とは、前記第1の無線中継装置もしくは1以上の前記第2の無線中継装置のうち、前記無線通信装置が接続することにより前記最速の無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択することである、無線通信装置。
この構成によれば、無線通信装置は、2以上の無線中継装置から接続先となる無線中継装置を選択するとき、自身が接続することにより最速の無線通信経路が構築される無線中継装置を自身の接続先として選択するため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例3]
適用例2に記載の無線通信装置はさらに、
前記第2の無線中継装置から発信された、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度の推定値を含む指標情報を受信する受信部を備え、
前記検出部は、前記第2の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記第2の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定し、前記受信部が受信した前記指標情報と、推定した前記実効速度とを用いて、前記無線通信装置が前記第2の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する、無線通信装置。
この構成によれば、無線通信装置は、自身から外部ネットワークと接続されている無線中継装置までの間の通信の実効速度を容易に推定することができるため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例4]
適用例2または適用例3に記載の無線通信装置において、
前記検出部は、前記第1の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記無線通信装置が前記第1の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定する、無線通信装置。
この構成によれば、無線通信装置は、自身と外部ネットワークと接続されている無線中継装置との間の通信の実効速度を容易に推定することができるため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例5]
無線通信システムであって、
外部ネットワークと接続されている第1の無線中継装置と、前記第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続されている1以上の第2の無線中継装置と、前記第1の無線中継装置および1以上の前記第2の無線中継装置のうち、少なくとも第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続可能な無線通信装置と、を備え、
前記無線通信装置は、
前記第1の無線中継装置および1以上の前記第2の無線中継装置のうち、少なくとも前記第1の無線中継装置を含んで形成される、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の複数の無線通信経路について、通信の実効速度をそれぞれ推定する第1の検出部と、
前記第1の検出部により推定された前記実効速度を用いて、前記複数の無線通信経路のうち、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択する選択部と、を備える、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、外部ネットワークに接続されている無線中継装置から無線通信装置までの間に複数の無線通信経路が存在するときに、外部ネットワークに接続されている無線中継装置から無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択するため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例6]
適用例5に記載の無線通信システムにおいて、
前記選択部による前記最速の無線通信経路の選択とは、前記第1の無線中継装置もしくは1以上の前記第2の無線中継装置のうち、前記無線通信装置が接続することにより前記最速の無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択することである、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、無線通信装置が2以上の無線中継装置から接続先となる無線中継装置を選択するとき、無線通信装置が接続することにより最速の無線通信経路が構築される無線中継装置を無線通信装置の接続先として選択するため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例7]
適用例6に記載の無線通信システムにおいて、
前記第2の無線中継装置は、
前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する第2の検出部と、
前記第2の検出部により推定された前記実効速度を含む指標情報を外部に発信する発信部と、を備え、
前記無線通信装置は、
前記第2の無線中継装置から発信された前記指標情報を受信する受信部を備え、
前記第1の検出部は、前記第2の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記第2の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定し、前記受信部が受信した前記指標情報と、推定した前記実効速度とを用いて、前記無線通信装置が前記第2の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、無線通信装置から外部ネットワークと接続されている無線中継装置までの間の通信の実効速度を容易に推定することができるため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例8]
適用例6または適用例7に記載の無線通信システムにおいて、
前記第1の検出部は、前記第1の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記無線通信装置が前記第1の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定する、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、無線通信装置と外部ネットワークと接続されている無線中継装置との間の通信の実効速度を容易に推定することができるため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例9]
適用例7または適用例8に記載の無線通信システムにおいて、
前記第2の検出部は、前記第1の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、指標情報を発信した無線中継装置と外部ネットワークと接続されている無線中継装置との間の通信の実効速度を容易に推定することができるため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例10]
適用例7ないし適用例9のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記第2の検出部は、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路においてパケットの中継をおこなう無線中継装置の数を示すホップ数を検出し、
前記発信部は、前記第2の検出部により推定された前記実効速度と、前記第2の検出部により検出された前記ホップ数とを含む指標情報を外部に発信し、
前記第1の検出部は、前記指標情報を用いて、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間のホップ数を検出し、
前記選択部は、前記最速の無線通信経路が複数存在する場合には、前記最速の無線通信経路のうち、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間のホップ数が最も少ない無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択する、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、外部ネットワークに接続されている無線中継装置から無線通信装置までの間の無線通信経路に、最速の無線通信経路が複数存在する場合であっても、これらの最速の無線通信経路のうち、ホップ数が最も少ない無線通信経路を選択するため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
[適用例11]
適用例7ないし適用例9のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記第2の検出部は、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度の時間的な変化の程度を表す変化指標値を検出し、
前記発信部は、前記第2の検出部により推定された前記実効速度と、前記第2の検出部により検出された前記変化指標値とを含む指標情報を外部に発信し、
前記第1の検出部は、前記指標情報を用いて、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の無線通信経路における前記変化指標値を検出し、
前記選択部は、前記最速の無線通信経路が複数存在する場合には、前記最速の無線通信経路のうち、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の前記変化指標値が最も小さい無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択する、無線通信システム。
この構成によれば、無線通信システムは、外部ネットワークに接続されている無線中継装置から無線通信装置までの間の無線通信経路に、最速の無線通信経路が複数存在する場合であっても、これらの最速の無線通信経路のうち、変化指標値が最も小さい無線通信経路を選択するため、最適な無線通信経路を自律的に設定する精度の向上を図ることができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、無線通信経路の選択方法、接続先となる無線中継装置の選択方法、無線中継装置、無線端末装置および無線通信システムの制御方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としての無線LANシステムの概略構成を例示した説明図である。 第1実施例におけるアクセスポイントの内部構成を説明するためのブロック図である。 接続先選択処理の流れを説明するためのフローチャートである。 実効速度推定処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第1実施例における指標情報出力処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第2実施例におけるアクセスポイントの内部構成を説明するためのブロック図である。 第2実施例における指標情報出力処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第2実施例におけるAP選択処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第3実施例におけるアクセスポイントの内部構成を説明するためのブロック図である。 第3実施例における指標情報出力処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第3実施例におけるAP選択処理の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
A.第1実施例:
A−1.無線LANシステムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての無線LANシステムの概略構成を例示した説明図である。無線LANシステム1000は、無線LAN子機である無線端末STAと、無線LAN親機であるアクセスポイントAP1、アクセスポイントAP2、および、アクセスポイントAP3と、を備えている。無線端末STAおよびアクセスポイントAP1〜AP3は、IEEE802.11規格に準拠した無線通信装置である。無線端末STAおよびアクセスポイントAP1〜AP3は、予め同一のESSID(Extended Service Set Identifier)および、無線暗号設定がなされている。本実施例では、アクセスポイントAP1〜AP3は、後述するような同一の内部構成を備え、それぞれ、有線LANと無線LANとを接続するブリッジ機能と、アクセスポイント間で無線パケットを中継するWDS(Wireless Distribution System、無線ディストリビューションシステム)機能とを有している。なお、本実施例では、無線LANシステム1000として、3台のアクセスポイントと、1台の無線端末STAが示されているが、無線LANシステム1000は、3台以上のアクセスポイントや、2以上の無線端末STAを含んでいてもよい。
アクセスポイントAP1は、有線により接続されたルータRTを介して、インターネットINTに接続されている。なお、アクセスポイントAP1は、有線により無線LANシステム1000の外部のネットワーク(以後、「外部ネットワーク」とも呼ぶ)に接続されていればよく、インターネットINT以外のWAN(Wide Area Network)に接続されていてもよい。また、アクセスポイントAP1自身がルータ機能を有していてもよい。本実施例では、ルータRTは、ゲートウェイ機能とDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能とを有している。
アクセスポイントAP1〜AP3は、互いに無線通信が可能となるように、互いの電波到達範囲内にそれぞれ設置されている。本実施例では、アクセスポイントAP1〜AP3は、アクセスポイントAP3からアクセスポイントAP1までの距離が、アクセスポイントAP3からアクセスポイントAP2までの距離より長くなるようにそれぞれ配置されている。アクセスポイントAP1〜AP3の詳細については後述する。
無線端末STAは、無線LANカードを備えた汎用のパーソナルコンピュータであり、アクセスポイントAP1〜AP3の少なくとも一部を介して、図示しない他の無線端末と通信を行うことができる。また、無線端末STAは、アクセスポイントAP1〜AP3の少なくとも一部を介して、インターネットINTにアクセスすることができる。本実施例では、無線端末STAは、アクセスポイントAP3から、アクセスポイントAP2、および、アクセスポイントAP1を経由してインターネットINTにアクセスする第1の中継経路のほか、アクセスポイントAP3から、アクセスポイントAP1を経由してインターネットINTにアクセスする第2の中継経路によっても、インターネットINTにアクセスすることができる。なお、無線端末STAは、無線LANカードを備えるパーソナルコンピュータ以外にも、無線LANモジュールを内蔵したパーソナルコンピュータや、無線通信装置とパーソナルコンピュータとがUSBにより接続された構成などであってもよい。
図2は、第1実施例におけるアクセスポイントの内部構成を説明するためのブロック図である。アクセスポイントAP1〜AP3は同様の内部構成を備えているため、ここでは、アクセスポイントAP1の内部構成について説明する。アクセスポイントAP1は、CPU(Central Processing Unit)300と、RAM(Random Access Memory)500と、ROM(Read Only Memory)610と、フラッシュROM620と、有線LANインターフェース630と、無線通信インターフェース700と、を備えている。CPU300、RAM500、ROM610、フラッシュROM620、有線LANインターフェース630、および、無線通信インターフェース700は、バスを介して互いに接続されている。
CPU300は、フラッシュROM620やROM610に格納されたファームウェア等のコンピュータープログラムをRAM50に展開して実行することにより、アクセスポイントAP1の動作全般を制御する。また、CPU300は、このコンピュータープログラムを実行することにより、通信制御部310、検出部320、および、選択部330、としても機能する。検出部320は、電波強度検出部321と、実効速度推定部322と、の機能を有している。これらの各機能部の詳細については、後述する。
有線LANインターフェース630は、LANケーブルを介してルータRTと情報のやりとりをおこなう。無線通信インターフェース700は、アクセスポイントAP1と他の無線通信装置との間で無線通信を行うためのインターフェースであり、無線親機インターフェース710と、無線子機インターフェース720とを含んでいる。無線親機インターフェース710は、無線親機(以下、単に親機ともいう)として機能して、無線子機(以下、単に子機ともいう)との間で無線パケットの送受信を行う。無線子機インターフェース720は、子機として機能して、親機との間で無線パケットの送受信を行う。つまり、アクセスポイントAP1は、親機としても子機としても機能する。この無線親機インターフェース710及び無線子機インターフェース720は、外部への電波の送信や外部からの電波の受信が可能な状態で、アクセスポイントAP1に内蔵されている。なお、無線親機インターフェース710と無線子機インターフェース720とは、1つの無線モジュールで構成されてもよいし、それぞれ異なるモジュールで構成されてもよい。
A−2.接続先選択処理:
図3は、接続先選択処理の流れを説明するためのフローチャートである。この接続先選択処理は、アクセスポイントもしくは無線端末がパケットの中継先を決定するために実行する処理である。本実施例の無線LANシステム1000は、アクセスポイントAP1〜AP3および無線端末STAの各々が、この接続先選択処理を実行することにより、アクセスポイントAP1〜AP3および無線端末STAの各々とインターネットINTと間の中継経路が構築される。本実施例では代表して、アクセスポイントAP3が接続先選択処理により中継先を決定する流れについて説明する。
アクセスポイントAP3の通信制御部310は、電源の投入や、ボタンの押下など、パケット中継先の選択要求の入力を検出すると、まず、有線LANインターフェース630にケーブルが接続されているか否かを検出する(ステップS110)。有線LANインターフェース630にケーブルが接続されている場合(ステップS110:YES)、通信制御部310は、有線LANインターフェース630を介して、DHCP−Discoverメッセージを送信する(ステップS120)。
通信制御部310は、DHCP−Discoverメッセージに対する応答があったか否かを判定する(ステップS130)。具体的には、通信制御部310は、DHCP−Discoverメッセージを送信してから所定の時間内に有線LANインターフェース630を介してDHCP−Offerメッセージを受信したか否かを判定する。本実施例では、ルータRTがゲートウェイ機能とDHCP機能を有しているため、アクセスポイントAP3は、DHCP−Discoverメッセージへの応答の有無によって、外部ネットワークとの接続の有無を判定できる構成としている。しかし、アクセスポイントAP3と外部ネットワークとの接続の有無の判定方法は、上記以外の方法を用いてもよい。
DHCP−Discoverメッセージに対する応答がある場合(ステップS130:YES)、アクセスポイントAP3は、有線LANインターフェース630を介して外部ネットワークに接続されているため、無線LANシステム1000を構成する他のアクセスポイントAP1、AP2を接続先として選択することなく接続先選択処理を終了する。アクセスポイントAP3は、有線LANインターフェース630を介して外部ネットワークに接続されていることを検出すると、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報を含むビーコンの送信を開始する。なお、ビーコンのフレーム構成は、IEEE802.11規格によって規定されており、ビーコンフレームを構成するフレーム要素には、ベンダが自由に定義可能なオプショナル領域が用意されている。アクセスポイントAP3の通信制御部310は、このオプショナル領域に、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報を後述する指標情報として含ませたビーコンを送信する。
一方、DHCP−Discoverメッセージに対する応答がない場合(ステップS130:NO)、アクセスポイントAP3の有線LANインターフェース630は、外部ネットワークに接続されていない。そのため、アクセスポイントAP3の通信制御部310は、外部ネットワーク上の他のデバイスと通信をおこなうときに、パケットの中継先となる他のアクセスポイントを検索するため、無線LANシステム1000に含まれる他のアクセスポイントから発信されているビーコンまたはProbe Responseを受信する(ステップS140)。本実施例では、アクセスポイントAP3の通信制御部310は、アクセスポイントAP1、および、アクセスポイントAP2からそれぞれ発信されるビーコンを受信するものとして説明するが、以下の説明において、ビーコンの代わりにProbe Responseを用いる構成としてもよい。
アクセスポイントAP3の電波強度検出部321は、受信したビーコンからそれぞれの電波強度を検出する(ステップS150)。具体的には、電波強度検出部321は、アクセスポイントAP1、および、アクセスポイントAP2からそれぞれ発信されたビーコンを受信して、それぞれのRSSI(Received Signal Strength Indication)値を検出する。なお、電波強度検出部321は、RSSI値のように電波の強度と比例する値を検出すればよく、必ずしも、検出したRSSI値から受信強度(dBm)を算出する必要はない。本実施例では、電波強度検出部321は、同一のアクセスポイントから発信された複数のビーコンからそれぞれRSSI値を検出し、各RSSI値の平均値をそのアクセスポイントから発信されたビーコンのRSSI値として出力する。よって、後述の処理では、電波強度検出部321から出力された、このRSSI値が用いられる。こうすることで、後述の処理において、RSSI値の検出誤差による影響を抑制することができる。
実効速度推定部322は、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP3までの通信の実効速度V13を推定するための実効速度推定処理をおこなう(ステップS160)。実効速度推定処理は、ビーコンを受信したそれぞれのアクセスポイントを経由して、外部ネットワークに接続されているアクセスポイントから自身までの通信の実効速度を推定するための処理である。本実施例では、アクセスポイントAP3は、アクセスポイントAP1およびアクセスポイントAP2からビーコンを受信しているため、実効速度推定部322は、実効速度推定処理により、外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13と、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13と、をそれぞれ推定する。
図4は、実効速度推定処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13の推定方法について説明する。実効速度推定部322は、ステップS140において、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP1から受信したビーコンに含まれている無線伝送レート(以後、単に「伝送レート」とも呼ぶ)のサポート情報を取得する(ステップS161)。伝送レートのサポート情報とは、IEEE802.11規格に準拠したビーコンに含まれている情報であり、アクセスポイントAP1がサポートしている伝送レートが示されている。例えば、アクセスポイントAP1がIEEE802.11aに準拠していれば、アクセスポイントAP1から発信されるビーコンには、6,9,12,18,24,36,48,54(Mbps)などの伝送レートが含まれ、アクセスポイントAP1がIEEE802.11gに準拠していれば、1,2,5.5,6,9,11,12,18,24,36,48,54(Mbps)などの伝送レートが含まれる。
実効速度推定部322は、アクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の伝送レートVa13maxを決定する(ステップS162)。本実施例では、アクセスポイントAP3は、ROM610に、自身(アクセスポイントAP3)がサポートしている伝送レートを記憶している。また、アクセスポイントAP3は、ROM610に、RSSI値と伝送レートの範囲とが対応付けられたRSSI値−伝送レート対応テーブルを記憶している。RSSI値−伝送レート対応テーブルとは、ステップ150において検出されたRSSI値と、決定すべき伝送レートの上限値とが対応付けられているテーブルである。一般的に、アクセスポイントは、伝送レートが低いほど長い距離の通信をおこなうことができるので、RSSI値−伝送レート対応テーブルでは、RSSI値が高いほど決定すべき伝送レートの上限値を高くし、RSSI値が低いほど決定すべき伝送レートの上限値が低くなるように規定されている。
実効速度推定部322は、ROM610に記憶されているRSSI値−伝送レート対応テーブルと、ステップS150において検出されたRSSI値とを比較し、検出したRSSI値と対応する伝送レートの上限値を特定する。実効速度推定部322は、アクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1とが共通してサポートする伝送レートのうち、特定した伝送レートの上限値を上限とする範囲において、最も大きい伝送レート(Mbps)をアクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の伝送レートVa13maxとして決定する。
なお、本実施例では、RSSI値−伝送レート対応テーブルは、RSSI値と、決定すべき伝送レートの上限値とが対応付けられているものとして説明したが、RSSI値−伝送レート対応テーブルは、上記以外の構成であってもよい。例えば、RSSI値−伝送レート対応テーブルには、RSSI値と、決定すべき伝送レートの範囲とが対応付けられていてもよいし、RSSI値と、決定すべき伝送レートの下限値とが対応付けられていてもよい。
また、本実施例では、実効速度推定部322は、RSSI値−伝送レート対応テーブルを用いて、アクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の伝送レートVa13maxを決定しているが、実効速度推定部322は、これ以外の方法によりアクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の伝送レートVa13maxを決定する構成としてもよい。例えば、実効速度推定部322は、ステップS150において検出されたRSSI値に関係なく、ROM610に記憶されている、自身(アクセスポイントAP3)がサポートしている無線転送レートと、アクセスポイントAP1がサポートしている転送レートとを比較して、共通する最も大きい伝送レート(Mbps)をアクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の伝送レートVa13maxとして決定する構成であってもよい。
また、アクセスポイントAP3は、RSSI値−伝送レート対応テーブルの代わりに、SNR(Signal to Noise Ratio)と伝送レートの範囲とが対応付けられたSNR−伝送レート対応テーブルを備えていてもよい。この場合、実効速度推定部322は、ステップS140において受信したビーコンからSNRを検出し、ROM610に記憶されているSNR−伝送レート対応テーブルと、検出したSNRとを比較し、検出したSNRと対応する転送レートの上限値を特定する。実効速度推定部322は、アクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1とが共通してサポートする伝送レートのうち、特定した伝送レートの上限値を上限とする範囲において、最も大きい伝送レート(Mbps)をアクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の伝送レートVa13maxとして決定することができる。
実効速度推定部322は、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3の間の通信の実効速度Va13を推定する(ステップS163)。本実施例では、アクセスポイントAP3は、ROM610に、RSSI値と、伝送レートに対する実効速度の比率(以後「実効率R」とも呼ぶ)と、が対応付けられたRSSI値−実効率対応テーブルを記憶している。RSSI値−実効率対応テーブルとは、ステップ150において検出されたRSSI値と、ステップS162において決定された伝送レートに対する実効速度の比率とが対応付けられているテーブルである。一般的に、通信の実効速度は、アクセスポイント間の距離が長いほど低下するため、RSSI値−実効率対応テーブルでは、RSSI値が高いほど実効率Rが高く、RSSI値が低いほど実効率Rが低くなるように規定されている。
実効速度推定部322は、ROM610に記憶されているRSSI値−実効率対応テーブルと、ステップS150において検出したRSSI値とを比較し、検出したRSSI値と対応する実効率Riを特定する。実効速度推定部322は、特定した実効率Riに、ステップS162において決定した伝送レートVa13maxをかけた値を、実効速度Va13として推定する。すなわち、実効速度Va13、伝送レートVa13max、および、実効率Riの間には、以下の式(1)が成り立つ。
Va13 = Va13max × Ri ・・・(1)
なお、本実施例では、実効速度推定部322は、上記の式(1)により推定した実効速度Va13をそのまま用いず、式(1)により推定した実効速度の平均値を実効速度Va13として用いる。ここでの平均値は、式(1)により推定した実効速度の所定回数(例えば、100回)毎の平均値であってもよいし、式(1)により推定した実効速度の累積の平均値であってもよい。こうすることにより、ステップS150において検出するRSSI値のブレにより、実効速度Va13の変化量が増大することを抑制することができる。
なお、本実施例では、実効速度推定部322は、RSSI値−実効率対応テーブルから実効率Riを特定するものとして説明したが、実効速度推定部322が、実効率Riを特定する方法は任意に設定することができる。例えば、アクセスポイントAP3は、RSSI値−実効率対応テーブルの代わりに、ROM610に、予め任意に設定された値である設定RSSI値を記憶し、この設定RSSI値に対する検出されたRSSI値の割合を実効率Riとして用いる構成としてもよい。
また、本実施例では、実効速度推定部322は、検出されたRSSI値から実効率Riを特定するものとして説明したが、実効率Riは、RSSI値以外の値を用いて特定する構成としてもよい。例えば、アクセスポイントAP3は、ROM610に、SNRと実効率Rとが対応付けられたSNR−実効率対応テーブルを記憶し、実効速度推定部322は、ステップS140において受信したビーコンからSNRを検出し、ROM610に記憶されているSNR−実効率対応テーブルと、検出したSNRとを比較し、検出したSNRと対応する実効率Riを特定する構成としてもよい。
実効速度推定部322は、ステップS140において受信したビーコンに、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報が含まれているか否かを判定する(ステップS164)。後述する指標情報出力処理において説明するように、アクセスポイントAP2は、ビーコンフレームを構成するフレーム要素のなかのベンダが自由に定義可能なオプショナル領域に、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度に関する情報を指標情報として含んでいる。一方、アクセスポイントAP1は、自身が外部ネットワークに接続されているため、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報の代わりに、上述したように自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報を指標情報としてビーコンに含めている。すなわち、無線LANシステム1000を構成するアクセスポイントAP1〜AP2のそれぞれは、発信するビーコンに、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度に関する情報か、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報かのいずれか一方の情報を指標情報として含めている。
ステップS140において受信したビーコンに、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報が含まれている場合には(ステップS164:NO)、実効速度推定部322は、実効速度推定処理を終了する。アクセスポイントAP1から発信されたビーコンには、自身(アクセスポイントAP1)が外部ネットワークに接続されていることを示す情報が含まれているため、アクセスポイントAP3は、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13を推定するための実効速度推定処理については終了する。ここでは、アクセスポイントAP3とアクセスポイントAP1との間の通信の実効速度Va13がアクセスポイントAP3から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度となる。
ステップS140において受信したビーコンに、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報が含まれている場合(ステップS164:YES)における実効速度推定部322の処理内容については、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13の推定方法を説明する際に示す。以上が、実効速度推定処理によるアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13の推定方法である。
続いて、実効速度推定処理により、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13の推定方法について説明する。
アクセスポイントAP3の実効速度推定部322は、ステップS140において、アクセスポイントAP2から受信したビーコンに含まれている伝送レートのサポート情報を取得する(ステップS161)。実効速度推定部322は、アクセスポイントAP2とアクセスポイントAP3との間の伝送レートVb23maxを決定する(ステップS162)。実効速度推定部322は、アクセスポイントAP2とアクセスポイントAP3の間の通信の実効速度Vb23を推定する(ステップS163)。実効速度推定部322は、ステップS140において受信したビーコンに、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報が含まれているか否かを判定する(ステップS164)。
ステップS140において受信したビーコンに、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報が含まれている場合(ステップS164:YES)、実効速度推定部322は、ビーコンに含まれている情報と、ステップS163で推定した実効速度Vb23と、を用いて、自身(アクセスポイントAP3)から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度Vb13を推定する(ステップS166)。具体的には、アクセスポイントAP2から受信したビーコンには、ビーコンを発信したアクセスポイントAP2から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度Vb12が含まれている。実効速度推定部322は、ビーコンに含まれている、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度Vb12と、ステップS163で推定したアクセスポイントAP2からアクセスポイントAP3までの通信の実効速度Vb23とを用いて、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP3までの通信の実効速度Vb13を推定する。実効速度推定部322は、以下の式(2)を用いて実効速度Vb13を推定する。
1/Vb13 = 1/Vb12 + 1/Vb23 ・・・(2)
実効速度推定部322は、式(2)により実効速度Vb13を推定すると、実効速度推定処理を終了する。以上が、実効速度推定処理によるアクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13の推定方法である。
図3に戻り、実効速度推定処理が終了すると、アクセスポイントAP3の選択部330は、接続先を選択するためのAP選択処理をおこなう(ステップS170)。具体的には、選択部330は、ステップS160の実効速度推定処理において推定した、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13と、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13と、を比較し、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントを選択する。すなわち、選択部330は、実効速度Va13より実効速度Vb13の方が遅い場合(Va13>Vb13)には、アクセスポイントAP1を選択し、実効速度Va13より実効速度Vb13の方が速い場合(Va13<Vb13)には、アクセスポイントAP2を選択する。
通信制御部310は、接続処理をおこなう(ステップS180)。具体的には、ステップS170において選択部330が選択したアクセスポイントに対して、IEEE802.11に準拠した接続手続きをおこなう。これにより、アクセスポイントAP3から外部ネットワークに接続されているAP1までのパケットの中継経路が構築される。以上により接続先選択処理が終了する。
A−3.指標情報出力処理:
図5は、第1実施例における指標情報出力処理の流れを説明するためのフローチャートである。第1実施例における指標情報出力処理は、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報を他の無線通信装置に向けて発信するための処理である。ここでは、アクセスポイントAP2、AP3は、指標情報出力処理により、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度に関する情報を含めたビーコンを発信する。以下では、まず、アクセスポイントAP2が、指標情報出力処理により自身(アクセスポイントAP2)から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度V12を含むビーコンを発信するまでの流れについて説明する。
アクセスポイントAP2の通信制御部310は、アクセスポイントAP1から発信されているビーコンを受信する(ステップS210)。アクセスポイントAP2の電波強度検出部321は、受信したビーコンから電波強度を検出する(ステップS220)。ビーコンから電波強度を検出する処理は、上述した接続先選択処理のステップS150と同様である。アクセスポイントAP2の実効速度推定部322は、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12を推定するための実効速度推定処理をおこなう(ステップS230)。実効速度推定処理は、上述した接続先選択処理のステップS160と同様である。すなわち、アクセスポイントAP2がアクセスポイントAP1から受信したビーコンには、アクセスポイントAP1が外部ネットワークに接続されていることを示す情報が指標情報として含まれているため、実効速度推定部322は、実効速度推定処理で説明した式(1)により、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP2との直接的な通信の実効速度V12を推定する。なお、このときの実効速度V12は上記と同様に、上記の式(1)により推定した実効速度の平均値である。
アクセスポイントAP2の通信制御部310は、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12を含むビーコンを発信する(ステップS240)。具体的には、通信制御部310は、ビーコンフレームを構成するフレーム要素のなかのベンダが自由に定義可能なオプショナル領域に、ステップS230おいて推定されたアクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12を含めたビーコンを生成し、外部に向けて発信する。
本実施例では、通信制御部310によるビーコンの発信間隔は、100ms程度であるが、ビーコンの発信間隔は、任意に設定することができる。また、実効速度推定部322は、通信制御部310がビーコンを発信する都度、実効速度推定処理を実行して実効速度V12を推定し直す必要はなく、任意の期間ごとに上記のステップS210〜ステップS230の処理を実行して実効速度V12を更新する。通信制御部310は、実効速度推定部322により実効速度V12が更新されると、更新された実効速度V12をビーコンに含める。以上が、アクセスポイントAP2により実行される指標情報出力処理の説明である。
続いて、アクセスポイントAP3が、指標情報出力処理により自身(アクセスポイントAP3)から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度V13を含むビーコンを発信するまでの流れについて説明する。図5のステップS210〜S220については、アクセスポイントAP2により実行される指標情報出力処理と同様のため説明を省略する。
前述の接続先選択処理により、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP1と接続している場合には、ステップS230において、アクセスポイントAP3の実効速度推定部322は、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13を推定する。また、ステップS240において、通信制御部310は、通信の実効速度Va13を含むビーコンを発信する。一方、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP2と接続している場合には、ステップS230において、アクセスポイントAP3の実効速度推定部322は、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13を推定する。また、ステップS240において、通信制御部310は、通信の実効速度Vb13を含むビーコンを発信する。
なお、この指標情報出力処理において実行される、ビーコンの受信(ステップS210)、電波強度の検出(ステップS220)、実効速度推定処理(ステップS230)と、前述の接続先選択処理において実行される、ビーコンの受信(ステップS140)、電波強度の検出(ステップS150)、実効速度推定処理(ステップS160)とは、少なくともいずれか一方が実行されればよく、一方の処理により他方の処理を省略する構成であってもよい。
本実施例における、アクセスポイントAP3の検出部320は、特許請求の範囲における「検出部」および「第1の検出部」に該当する。本実施例における、アクセスポイントAP3の選択部330は、特許請求の範囲における「選択部」に該当する。本実施例における、アクセスポイントAP3の通信制御部310は、特許請求の範囲における「受信部」に該当する。本実施例における、アクセスポイントAP2の検出部320は、特許請求の範囲における「第2の検出部」に該当する。本実施例における、アクセスポイントAP2の通信制御部310は、特許請求の範囲における「発信部」に該当する。
以上説明した、第1実施例における無線LANシステム1000によれば、アクセスポイントAP3は、指標情報を含むビーコンを発信したアクセスポイントAP1、AP2のうち、パケットの中継先としたときに、自身(アクセスポイントAP3)から外部ネットワークと接続されているアクセスポイントAP1までの間の通信の実効速度が最も速くなるアクセスポイントを接続先のアクセスポイントとして選択するため、複数の無線通信装置を含んで構成される無線通信システムにおいて、最適な中継経路を自律的に設定する技術の向上を図ることができる。
具体的には、本発明にかかるアクセスポイントは、接続先の候補となる複数のアクセスポイントから発信されるビーコンの電波強度から、各接続候補のアクセスポイントと自身との間の通信の実効速度をそれぞれ推定し、ビーコンに含まれている指標情報から各接続候補のアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度を取得する。そして、自身と接続候補のアクセスポイントの間の実効速度と、接続候補のアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントとの間の実効速度とを用いて、各接続候補のアクセスポイントを経由して、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの実効速度をそれぞれ推定し、最も実効速度が速くなる接続候補のアクセスポイントと接続するため、最適な中継経路を構築することができる。
従来から、接続先の候補となるアクセスポイントが複数存在するときに、接続候補のアクセスポイントから受ける電波強度に応じて接続先を決定する技術が知られている。しかし、この場合、接続候補のアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの実効速度が考慮されないため、受ける電波強度に応じて接続先を決定した結果、接続候補のアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの実効速度が遅い方のアクセスポイントと接続する不具合が生じる虞があった。
接続先を決定する他の技術として、接続候補のアクセスポイントが、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数を含んだビーコンを発信し、接続先を選択するアクセスポイントは、接続候補のアクセスポイントから受信したビーコンに示されたホップ数の少ない接続候補のアクセスポイントと接続する技術が考えられる。しかし、この場合であっても、ホップ数が少ない中継経路が必ずしも実効速度が最速とならないことがあるため、ホップ数に応じて接続先を決定した結果、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの実効速度が遅くなる方のアクセスポイントと接続する不具合が生じる虞があった。
一方、本発明に係る無線LANシステム1000によれば、アクセスポイントは、接続先の候補となるアクセスポイントが複数存在するときに、接続候補のアクセスポイントごとに、その接続候補のアクセスポイントを中継先としたときの、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの実効速度を推定し、最も実効速度が速くなる接続候補のアクセスポイントを接続先とするため、最適な中継経路を構築することができる。
B.第2実施例:
第1実施例では、ビーコンに含まれる指標情報として、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報、もしくは、ビーコンを発信したアクセスポイント自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報、のいずれか一方の情報のみを用いた構成について説明したが、指標情報はこれ以外の情報を含んでいてもよく、第2実施例では、指標情報として、上記の情報の他に、ビーコンを発信したアクセスポイントからから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数を含む構成について説明する。
B−1.無線LANシステムの構成:
図6は、第2実施例におけるアクセスポイントの内部構成を説明するためのブロック図である。第1実施例と同様に、アクセスポイントAP2,AP3は、アクセスポイントAP1と同様の内部構成を備えているため、ここでは、アクセスポイントAP1の内部構成について説明する。図2で示した第1実施例のアクセスポイントAP1と比較すると、第2実施例のアクセスポイントAP1は、CPU300により実現される機能部として、検出部320に、ホップ数算出部323が追加されている点のみが異なり、他の構成や機能については第1実施例のアクセスポイントAP1と同様である。ホップ数算出部323の機能については、以下の指標情報出力処理で説明する。
B−2.指標情報出力処理:
図7は、第2実施例における指標情報出力処理の流れを説明するためのフローチャートである。第2実施例における指標情報出力処理は、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報(以後「実効速度情報」とも呼ぶ)と、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数に関する情報(以後「ホップ数情報」とも呼ぶ)と、を指標情報として他の無線通信装置に向けて発信するための処理である。ここでは、アクセスポイントAP2、AP3は、実効速度情報と、ホップ数情報とを含むビーコンを発信する。以下では、まず、アクセスポイントAP2による指標情報出力処理の流れについて説明する。なお、アクセスポイントAP1は、指標情報として、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報のみを含むビーコンを発信する。
第2実施例の指標情報出力処理において実行される、ビーコンの受信(ステップS410)、電波強度の検出(ステップS420)、実効速度推定処理(ステップS430)については、第1実施例の指標情報出力処理において実行される、ビーコンの受信(ステップS210)、電波強度の検出(ステップS220)、実効速度推定処理(ステップS230)と同様であるため説明を省略する。
ステップS440において、アクセスポイントAP2のホップ数算出部323は、自身(アクセスポイントAP2)から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数を算出する。具体的には、ホップ数算出部323は、ステップS410でアクセスポイントAP1から受信したビーコンに含まれる指標情報にアクセスポイントAP1が外部ネットワークに接続されていることを示す情報が含まれていることを検出すると、自身(アクセスポイントAP2)のホップ数として、外部ネットワークに接続されているアクセスポイントと直接通信ができることを示す「1」を設定する。なお、ホップ数算出部323は、外部ネットワークに接続されているアクセスポイントとの間にパケットの中継をおこなうアクセスポイントが1つ存在する場合には、自身のホップ数として「2」を設定し、外部ネットワークに接続されているアクセスポイントとの間にパケットの中継をおこなうアクセスポイントが2つ存在する場合には、自身のホップ数として「3」を設定する。また、本実施例では、自身が外部ネットワークに接続されている情報は、ホップ数「0」を示すホップ数情報としても用いられる。
アクセスポイントAP2の通信制御部310は、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12と、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までのホップ数とを含むビーコンを発信する(ステップS450)。具体的には、通信制御部310は、ビーコンフレームを構成するフレーム要素のなかのベンダが自由に定義可能なオプショナル領域に、ステップS230おいて推定したアクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12と、ステップS440において算出したアクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までのホップ数「1」とを含めたビーコンを生成し、外部に向けて発信する。以上が、アクセスポイントAP2により実行される第2実施例の指標情報出力処理の説明である。
続いて、アクセスポイントAP3が、指標情報出力処理により、自身(アクセスポイントAP3)から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度V13、および、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までのホップ数を含むビーコンを発信するまでの流れについて説明する。図7のステップS410〜S430については、アクセスポイントAP2により実行される指標情報出力処理と同様のため説明を省略する。
接続先選択処理により、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP1と接続している場合には、ステップS440において、アクセスポイントAP3のホップ数算出部323は、ステップS410でアクセスポイントAP1から受信したビーコンに含まれる指標情報にアクセスポイントAP1が外部ネットワークに接続されていることを示す情報が含まれていることを検出すると、自身(アクセスポイントAP3)のホップ数として「1」を設定する。また、ステップS450において、通信制御部310は、ステップS430において推定されたアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13と、ステップS440において算出したホップ数「1」とを含むビーコンを発信する。
一方、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP2と接続している場合には、ステップS440において、アクセスポイントAP3のホップ数算出部323は、ステップS410でアクセスポイントAP2から受信したビーコンに含まれる指標情報にアクセスポイントAP2のホップ数が「1」であることを示す情報が含まれていることを検出すると、自身(アクセスポイントAP3)のホップ数として、接続先のアクセスポイントAP2のホップ数から1つインクリメントした「2」を設定する。また、ステップS450において、通信制御部310は、ステップS430において推定されたアクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13と、ホップ数「2」とを含むビーコンを発信する。以上が、アクセスポイントAP3により実行される第2実施例の指標情報出力処理の説明である。
続いて、第2実施例で実行される接続先選択処理について説明する。第2実施例で実行される接続先選択処理は、図3で示した第1実施例における接続先選択処理と比較すると、ステップS170において実施されるAP選択処理の内容が異なる。それ以外については、第1実施例の接続先選択処理と同様である。よって、以下では、アクセスポイントAP3により実行される第2実施例のAP選択処理についてのみ説明する。
B−3.AP選択処理:
図8は、第2実施例におけるAP選択処理の流れを説明するためのフローチャートである。アクセスポイントAP3の選択部330は、ステップS160の実効速度推定処理において推定した、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13と、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13と、を比較し、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在するか否かを判定する(ステップS510)。ここでは、選択部330は、実効速度Va13と実効速度Vb13とが等しいか否かを判定する。
選択部330は、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが1つしか存在しない場合(ステップS510:NO)、その1つのアクセスポイントを接続先として選択する(ステップS520)。すなわち、選択部330は、実効速度Va13より実効速度Vb13の方が遅い場合(Va13>Vb13)には、アクセスポイントAP1を選択し、実効速度Va13より実効速度Vb13の方が速い場合(Va13<Vb13)には、アクセスポイントAP2を選択する。
一方、選択部330は、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在する場合(ステップS510:YES)、その複数のアクセスポイントのそれぞれのホップ数を比較し、ホップ数が最小のアクセスポイントを接続先として選択する(ステップS530)。ここでは、選択部330は、実効速度Va13と実効速度Vb13とが等しいとき、アクセスポイントAP1から発信されたビーコンに含まれる、自身(アクセスポイントAP1)が外部ネットワークに接続されている情報、すなわち、ホップ数「0」と、アクセスポイントAP2から発信されたビーコンに含まれるホップ数「1」と、を比較する。その結果、選択部330は、ホップ数の小さいアクセスポイントAP1を選択する。
なお、本実施例では、選択部330は、パケットの中継先としたときに、アクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在するときに、それらのアクセスポイントのホップ数を比較する構成としているが、選択部330が実効速度とホップ数とを用いて接続先を選択する方法は任意に設定可能であり、上記以外の方法により選択する構成であってもよい。例えば、選択部330は、パケットの中継先としたときに、アクセスポイントAP1までの実効速度が所定の条件を満たすアクセスポイントが複数存在するときに、それらのアクセスポイントのホップ数を比較する構成としてもよい。このときの所定の条件としては、例えば、予め設定された閾値以上であるという条件や、上位から2番以内であるという条件などを設定することができる。
以上説明した、第2実施例における無線LANシステム1000によれば、ビーコンに含まれる指標情報に、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数を含むことにより、複数の無線通信装置を含んで構成される無線通信システムにおいて、最適な中継経路を自律的に設定する技術の向上を図ることができる。具体的には、自身から外部ネットワークと接続されているアクセスポイントまでの間の通信の実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在する場合には、第1実施例においても接続先として最適なアクセスポイントを選択することは容易ではなかった。しかし、本実施例では、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数が指標情報に含まれているため、ホップ数の少ない接続先を選択することにより、最適なアクセスポイントを選択することができる。なぜなら、ビーコンを発信したアクセスポイントから外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでのホップ数が少ないと、アクセスポイントAP1に至るまでに無線LANパケットを送出する回数が少なくなることから、アクセスポイントAP1に至るまでの転送時間を抑制できるためである。また、中継するアクセスポイントの数が減るため、アクセスポイントの故障により通信が断絶するリスクを抑制することもできる。
C.第3実施例:
第2実施例では、指標情報として、実効速度情報と、ホップ数情報とが含まれる構成について説明したが、第3実施例では、指標情報として、実効速度情報と、実効速度の時間的な変化量であるブレ幅に関する情報とが含まれる構成について説明する。
C−1.無線LANシステムの構成:
図9は、第3実施例におけるアクセスポイントの内部構成を説明するためのブロック図である。第1,2実施例と同様に、アクセスポイントAP2,AP3は、アクセスポイントAP1と同様の内部構成を備えているため、ここでは、アクセスポイントAP1の内部構成について説明する。図6で示した第2実施例のアクセスポイントAP1と比較すると、第3実施例のアクセスポイントAP1は、ホップ数算出部323の代わりにブレ幅算出部324が追加されている点のみが異なり、他の構成や機能については第2実施例のアクセスポイントAP1と同様である。ブレ幅算出部324の機能については、以下の指標情報出力処理で説明する。
C−2.指標情報出力処理:
図10は、第3実施例における指標情報出力処理の流れを説明するためのフローチャートである。第3実施例における指標情報出力処理は、自身から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントまでの通信の実効速度に関する情報(実行速度情報)と、自身と直接接続されているアクセスポイントと自身との間の通信の実効速度の時間的な変化量であるブレ幅に関する情報(以後「ブレ幅情報」とも呼ぶ)と、を指標情報として他の無線通信装置に向けて発信するための処理である。ここでは、アクセスポイントAP2、AP3は、実効速度情報と、ブレ幅情報とを含むビーコンを発信する。以下では、まず、アクセスポイントAP2による指標情報出力処理の流れについて説明する。なお、アクセスポイントAP1は、指標情報として、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報のみを含むビーコンを発信する。
第3実施例の指標情報出力処理において実行される、ビーコンの受信(ステップS810)、電波強度の検出(ステップS820)、実効速度推定処理(ステップS830)については、第2実施例の指標情報出力処理において実行される、ビーコンの受信(ステップS410)、電波強度の検出(ステップS420)、実効速度推定処理(ステップS430)と同様であるため説明を省略する。
ステップS840において、アクセスポイントAP2のブレ幅算出部324は、実効速度V12のブレ幅D12を算出する。具体的には、アクセスポイントAP2は、アクセスポイントAP1と直接接続されているため、ブレ幅算出部324は、実効速度V12からブレ幅D12を算出する。上述したように、実効速度推定部322は、式(1)により推定した実効速度V12をそのまま用いず、式(1)により推定した実効速度の平均値を実効速度V12として用いる。ブレ幅算出部324は、実効速度推定部322が平均値を算出するために、式(1)により推定した個々の実効速度から実効速度の偏差を算出する。ブレ幅算出部324は、算出した実効速度の偏差を実効速度V12のブレ幅D12として出力する。
アクセスポイントAP2の通信制御部310は、アクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12と、実効速度V12のブレ幅D12とを含むビーコンを発信する(ステップS850)。具体的には、通信制御部310は、ビーコンフレームを構成するフレーム要素のなかのベンダが自由に定義可能なオプショナル領域に、ステップS830おいて推定したアクセスポイントAP1からアクセスポイントAP2までの通信の実効速度V12と、ステップS840において算出した実効速度V12のブレ幅D12とを含めたビーコンを生成し、外部に向けて発信する。以上が、アクセスポイントAP2により実行される第2実施例の指標情報出力処理の説明である。
アクセスポイントAP3についても、指標情報出力処理により、自身(アクセスポイントAP3)から外部ネットワークに接続されているアクセスポイントAP1までの通信の実効速度V13、および、実効速度V13のブレ幅D13を含むビーコンを発信する。具体的には、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP1と接続している場合には、ステップS850において、通信制御部310は、ステップS830において推定されたアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13と、ステップS840において算出された実効速度Va13のブレ幅Da13とを含むビーコンを発信する。
一方、アクセスポイントAP3がアクセスポイントAP2と接続している場合には、ステップS850において、通信制御部310は、ステップS830において推定されたアクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13と、ステップS840において算出された実効速度Vb13のブレ幅Db13とを含むビーコンを発信する。以上が、アクセスポイントAP3により実行される第2実施例の指標情報出力処理の説明である。
続いて、第3実施例で実行される接続先選択処理について説明する。第3実施例で実行される接続先選択処理は、図3で示した第1実施例における接続先選択処理と比較すると、第2実施例と同様にステップS170において実施されるAP選択処理の内容が異なる。それ以外については、第1実施例の接続先選択処理と同様である。よって、以下では、アクセスポイントAP3により実行される第2実施例のAP選択処理についてのみ説明する。
C−3.AP選択処理:
図11は、第3実施例におけるAP選択処理の流れを説明するためのフローチャートである。第2実施例のAP選択処理におけるステップS510と同様に、アクセスポイントAP3の選択部330は、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在するか否かを判定する(ステップS910)。
選択部330は、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが1つしか存在しない場合(ステップS910:NO)、第2実施例のステップS520と同様に、その1つのアクセスポイントを接続先として選択する。
一方、選択部330は、パケットの中継先としたときにアクセスポイントAP1までの実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在する場合(ステップS910:YES)、その複数のアクセスポイントのそれぞれの実効速度のブレ幅を比較し、ブレ幅が最小のアクセスポイントを接続先として選択する。ここでは、選択部330は、実効速度Va13と実効速度Vb13とが等しいとき、アクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との直接的な通信の実効速度Va13のブレ幅Da13と、アクセスポイントAP2を経由したアクセスポイントAP1とアクセスポイントAP3との通信の実効速度Vb13のブレ幅Db13とを比較する。選択部330は、ブレ幅Da13およびブレ幅Db13のうち、ブレ幅の小さいアクセスポイントを選択する。すなわち、選択部330は、ブレ幅Da13よりブレ幅Db13の方が小さい場合(Da13>Db13)には、アクセスポイントAP2を選択し、ブレ幅Da13よりブレ幅Db13の方が大きい場合(Da13<Db13)には、アクセスポイントAP1を選択する。
なお、第2実施例と同様に、選択部330が実効速度とブレ幅とを用いて接続先を選択する方法は任意に設定可能であり、上記以外の方法により選択する構成であってもよい。例えば、選択部330は、パケットの中継先としたときに、アクセスポイントAP1までの実効速度が所定の条件を満たすアクセスポイントが複数存在するときに、それらのアクセスポイントのブレ幅を比較する構成としてもよい。このときの所定の条件としては、第2実施例と同様に、予め設定された閾値以上であるという条件や、上位から2番以内であるという条件などを設定することができる。
以上説明した、第3実施例における無線LANシステム1000によれば、ビーコンに含まれる指標情報に、自身と直接接続されているアクセスポイントと自身との間の通信の実効速度の時間的な変化量であるブレ幅を含むことにより、複数の無線通信装置を含んで構成される無線通信システムにおいて、最適な中継経路を自律的に設定する技術の向上を図ることができる。具体的には、自身から外部ネットワークと接続されているアクセスポイントまでの間の通信の実効速度が最も速くなるアクセスポイントが複数存在する場合には、第1実施例においても接続先として最適なアクセスポイントを選択することは容易ではなかった。しかし、本実施例では、自身と直接接続されているアクセスポイントと自身との間の通信の実効速度の時間的な変化量であるブレ幅が指標情報に含まれているため、ブレ幅の小さい接続先を選択することにより、最適なアクセスポイントを選択することができる。なぜなら、ブレ幅が小さい場合、自身と直接接続されているアクセスポイントと自身との間の通信の実効速度が安定しているため、実効速度が急激に低下するリスクを抑制することができるためである。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D−1.変形例1:
本実施例では、無線LAN親機であるアクセスポイントAP1〜AP3における接続先選択処理を説明したが、接続先選択処理は、無線LAN親機同士における接続先の選択する際に用いられるだけでなく、無線端末STAなどの無線LAN子機が接続先とする無線LAN親機を選択する場合においても適用することができる。ここでの無線端末STAとは、端末PCに限定されず、例えば、iPhone(登録商標)のような無線LAN機能を有する携帯電話や、iPad(登録商標)のような無線LAN機能を有するタブレット端末であってもよいし、無線LAN機能を有するゲーム機や、プリンタ、デジタルカメラなどであってもよい。
D−2.変形例2:
本実施例では、アクセスポイントAP1〜AP3は、指標情報を含んだビーコンを発信する構成として説明したが、指標情報を含める対象は必ずしもビーコンに限定されず、アクセスポイントが外部装置に対して発信する種々の信号に含めることができる。例えば、アクセスポイントAP1〜AP3は、プローブ要求やプローブ応答に指標情報を含めて発信する構成であってもよい。
D−3.変形例3:
本実施例では、実効速度推定部322は、受信したビーコンのRSSI値に応じて実効速度を推定する構成として説明しているが、実効速度推定部322は、実効速度を推定する際に用いるパラメータとしてRSSI値のみではなく、RSSI値以外のパラメータを用いて実効速度を推定する構成であってもよい。例えば、実効速度推定部322は、RSSIとSNRとの組み合わせと、伝送レートとの対応テーブルや、RSSIとSNRとの組み合わせと、実効率との対応テーブルを備え、これらのテーブルを用いて実効速度を推定する構成であってもよい。RSSIとSNRとを組み合わせた対応テーブルを用いて実効速度を推定することにより、ノイズなどの影響も考慮されたより精度の高い実効速度を推定することができる。
D−4.変形例4:
本実施例では、電波強度検出部321は、電波強度としてRSSI値を検出する構成として説明しているが、電波強度検出部321が検出する値は、RSSI値に限定されず、受信強度(dBm)に比例した値であれば、RSSI値以外のパラメータであってもよい。また、本実施例では、実効速度推定部322は、受信したビーコンから実効速度を推定する構成として説明しているが、実効速度推定部322は、ビーコン以外から実効速度を推定する構成であってもよい。例えば、実効速度推定部322は、接続先の候補となるアクセスポイントとのEchoメッセージのやりとりにより実効速度を推定する構成であってもよい。
D−5.変形例5:
本実施例では、アクセスポイントAP1〜AP3は、それぞれ同様の内部構成を備えているものとして説明したが、アクセスポイントAP1〜AP3は、少なくとも一部のアクセスポイントの内部構成が他と異なってもよい。例えば、アクセスポイントP1は、自身が外部ネットワークに接続されているため、自身が外部ネットワークに接続されていることを示す情報を含んだビーコンを発信する構成であれば、接続先選択処理や、指標情報出力処理をおこなうための内部構成を備えていなくてもよい。また、接続する側が無線端末STAなどの無線LAN子機であれば、指標情報出力処理をおこなうための内部構成を備えていなくてもよい。
D−6.変形例6:
本実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。
D−7.変形例7:
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、複数の無線通信装置からパケットの中継先となる無線通信装置を選択する方法、無線中継装置、無線端末装置および無線通信システムの制御方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
300…CPU
310…通信制御部
320…検出部
321…電波強度検出部
322…実効速度推定部
323…ホップ数算出部
324…ブレ幅算出部
330…選択部
500…RAM
610…ROM
620…FROM
630…有線LANインターフェース
700…無線通信インターフェース
710…無線親機インターフェース
720…無線子機インターフェース
1000…無線LANシステム
RT…ルータ
AP1〜AP3…アクセスポイント
STA…無線端末
INT…インターネット

Claims (12)

  1. 外部ネットワークに接続されている第1の無線中継装置および前記第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続されている1以上の第2の無線中継装置のうち、少なくとも第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続可能な無線通信装置であって、
    前記第1の無線中継装置および1以上の前記第2の無線中継装置のうち、少なくとも前記第1の無線中継装置を含んで形成される、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の複数の無線通信経路について、通信の実効速度をそれぞれ推定する検出部と、
    前記検出部により推定された前記実効速度を用いて、前記複数の無線通信経路のうち、前記第1の無線通信装置から前記無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択する選択部と、を備える無線通信装置。
  2. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記選択部による前記最速の無線通信経路の選択とは、前記第1の無線中継装置もしくは1以上の前記第2の無線中継装置のうち、前記無線通信装置が接続することにより前記最速の無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択することである、無線通信装置。
  3. 請求項2に記載の無線通信装置はさらに、
    前記第2の無線中継装置から発信された、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度の推定値を含む指標情報を受信する受信部を備え、
    前記検出部は、前記第2の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記第2の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定し、前記受信部が受信した前記指標情報と、推定した前記実効速度とを用いて、前記無線通信装置が前記第2の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する、無線通信装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の無線通信装置において、
    前記検出部は、前記第1の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記無線通信装置が前記第1の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定する、無線通信装置。
  5. 無線通信システムであって、
    外部ネットワークと接続されている第1の無線中継装置と、前記第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続されている1以上の第2の無線中継装置と、前記第1の無線中継装置および1以上の前記第2の無線中継装置のうち、少なくとも第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続可能な無線通信装置と、を備え、
    前記無線通信装置は、
    前記第1の無線中継装置および1以上の前記第2の無線中継装置のうち、少なくとも前記第1の無線中継装置を含んで形成される、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の複数の無線通信経路について、通信の実効速度をそれぞれ推定する第1の検出部と、
    前記第1の検出部により推定された前記実効速度を用いて、前記複数の無線通信経路のうち、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択する選択部と、を備える、無線通信システム。
  6. 請求項5に記載の無線通信システムにおいて、
    前記選択部による前記最速の無線通信経路の選択とは、前記第1の無線中継装置もしくは1以上の前記第2の無線中継装置のうち、前記無線通信装置が接続することにより前記最速の無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択することである、無線通信システム。
  7. 請求項6に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第2の無線中継装置は、
    前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する第2の検出部と、
    前記第2の検出部により推定された前記実効速度を含む指標情報を外部に発信する発信部と、を備え、
    前記無線通信装置は、
    前記第2の無線中継装置から発信された前記指標情報を受信する受信部を備え、
    前記第1の検出部は、前記第2の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記第2の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定し、前記受信部が受信した前記指標情報と、推定した前記実効速度とを用いて、前記無線通信装置が前記第2の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する、無線通信システム。
  8. 請求項6または請求項7に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第1の検出部は、前記第1の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記無線通信装置が前記第1の無線中継装置と接続したときの前記第1の無線中継装置と前記無線通信装置との間の通信の実効速度を推定する、無線通信システム。
  9. 請求項7または請求項8に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第2の検出部は、前記第1の無線中継装置から受ける電波の強度を用いて、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度を推定する、無線通信システム。
  10. 請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記第2の検出部は、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路においてパケットの中継をおこなう無線中継装置の数を示すホップ数を検出し、
    前記発信部は、前記第2の検出部により推定された前記実効速度と、前記第2の検出部により検出された前記ホップ数とを含む指標情報を外部に発信し、
    前記第1の検出部は、前記指標情報を用いて、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間のホップ数を検出し、
    前記選択部は、前記最速の無線通信経路が複数存在する場合には、前記最速の無線通信経路のうち、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間のホップ数が最も少ない無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択する、無線通信システム。
  11. 請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記第2の検出部は、前記第1の無線中継装置から前記第2の無線中継装置までの間の無線通信経路における通信の実効速度の時間的な変化の程度を表す変化指標値を検出し、
    前記発信部は、前記第2の検出部により推定された前記実効速度と、前記第2の検出部により検出された前記変化指標値とを含む指標情報を外部に発信し、
    前記第1の検出部は、前記指標情報を用いて、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の無線通信経路における前記変化指標値を検出し、
    前記選択部は、前記最速の無線通信経路が複数存在する場合には、前記最速の無線通信経路のうち、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の前記変化指標値が最も小さい無線通信経路が構築される無線中継装置を前記無線通信装置の接続先として選択する、無線通信システム。
  12. 外部ネットワークに接続されている第1の無線中継装置および前記第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続されている1以上の第2の無線中継装置のうち、少なくとも第1の無線中継装置を経由して前記外部ネットワークと接続可能な無線通信装置が、前記第1の無線中継装置から前記無線通信装置までの間の複数の無線通信経路から一の無線通信経路を選択する方法であって、
    前記複数の無線通信経路について、通信の実効速度をそれぞれ推定する工程と、
    推定された前記実効速度を用いて、前記複数の無線通信経路のうち、前記第1の無線通信装置から前記無線通信装置までの間の通信の実効速度が最も速い最速の無線通信経路を選択する工程と、を備える方法。
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