JP2012022214A5 - - Google Patents

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粘着層付き熱収縮性ラベル及びラベル付き容器の製造方法
本発明は、清涼飲料水、調味料,洗剤,シャンプー,食用油,化粧品,医薬品などに使用されているガラスビン,PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルなどに好適に用いられる粘着層付き熱収縮性ラベルで、使用時は従来のものと同様に利用されるが、使用後熱アルカリ水溶液につけると簡単にラベルがガラスビン又はPETボトルなどの容器から剥離するため、容器を再利用するのに適した粘着層付き熱収縮性ラベル及びそれを用いてなるラベル付き容器の製造方法である。
近年、PETボトルの生産量と共に飲料用としてのPETボトルの使用量も伸びている。使用されたPETボトルはゴミとして排出されるが、そのゴミの量をなるべく増やさないように、また資源としてリサイクルできるように再生資源利用促進法でリサイクルシステムが整ってきている。PETボトルのリサイクルでは、使用後集められたPETボトルを8mm角ペレットにカッティングし、熱水(85℃)または、熱アルカリ(85〜90℃1.5%NaOH)水溶液に約15分間漬けてラベルを剥離した後、水洗・乾燥・風選によりラベルを取り除き、PETのペレットを再生している。
このようなことから、PETボトルのラベルは、ストレッチラベル、シュリンクラベル、アルカリ分散型ホットメルト粘着剤(特許文献1,2)を用いたロールラベルなどがある。ストレッチラベルは、伸ばして離すと元に戻る輪ゴムの原理を利用するもので、胴状ラベルを伸ばしてペットボトルにかぶせ離してラベルを元に戻し、巻きつけて使用するが、ストレッチラベルは、そのラベルの復元力も小さくデザイン性を重視した凸凹PETボトル(異型ボトル)には使用できなかった。また、予め筒状になったシュリンクラベルをラベラーでカッティングしながらPETボトルにラベルをかぶせ、ヒーターや蒸気の熱で収縮させ、これによりフィルムを容器にすき間なく密着させる方式もある。しかし、この方式は、ラベルを予め筒状に加工する必要があるためコストが多くかかってしまう問題があった。一方、アルカリ分散型ホットメルト粘着剤を用いたロールラベルは、デザイン性を重視した凸凹PETボトル(異型ボトル)には使用できない問題点が有った。
特許文献3には、ロールシュリンクラベルにUV(Ultraviolet)硬化型ホットメルト型接着剤/またはUV接着剤を用いることが提案されているが、UV硬化型接着剤はUV照射量のコントロールが難しかったり、熱水または熱アルカリ分散しない為PETボトルリサイクル推進協議会自主規制に適合しない、さらにラベラーの構造が複雑になったり、ラベラーの価格が高くなるなどの問題が発生する。
特開2005−220244号公報 特許第4278704号公報 特開2008−145498号公報
本発明の目的は、接着物を糊残りなく手剥がしすることができるとともに、熱水又は熱アルカリ水溶液により基体から接着物を容易且つ糊残りなく剥がすことのできる、リサイクル適性に優れた粘着層付き熱収縮性ラベルを提供することである。
本発明は、以下の粘着層付き熱収縮性ラベル及び粘着層付き熱収縮性ラベルを用いるラベル付き容器の製造方法に関する。
[1] 厚みが5〜40μmであって熱収縮し得る基材フィルムと、その面上に設けられた、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤から形成される粘着層とからなり、
前記粘着剤が、熱可塑性エラストマー(A)、粘着付与剤(B)および合成オイル(C)を含んでなり、前記熱可塑性エラストマー(A)は、ジブロックの含有量が70重量%以下で、スチレン比率が10〜40重量%であるスチレン系エラストマーであることを特徴とする、
粘着層付き熱収縮性ラベル。
[2]前記基材フィルム一方の端部(I)に粘着層が設けられ、相対するもう一方の端部(II)に粘着層がないことを特徴とする[1]に記載の粘着層付き熱収縮性ラベル。
[3] 厚みが5〜40μmであって熱収縮し得る基材フィルムの一方の端部(I)に、熱可塑性エラストマー(A)、粘着付与剤(B)および合成オイル(C)を含んでなり、前記熱可塑性エラストマー(A)は、ジブロックの含有量が70重量%以下で、スチレン比率が10〜40重量%であるスチレン系エラストマーである、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤から粘着層を形成し、粘着層付き熱収縮性ラベルを用意する第1の工程、
鉛直に配置されたシリンダーの周囲に粘着層付き熱収縮性ラベルを巻き付け、前記粘着層を前記基材フィルム自身の他の部位に貼り付けることにより、円状のラベルを製造する第の工程:
前記シリンダーを前記円筒状ラベルから抜き出し、前記状のラベル内に円筒状の容器を挿入する第の工程:
次いで、熱収縮処理を施し、前記円状のラベルを前記容器の周囲に装着する第の工程:
を含むことを特徴とするラベル付き容器の製造方法。
本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルは、凸凹の(異型)ボトルに使用でき、容器を使用するに際してラベルは剥離することはないが、使用後、容器をリサイクルするにあたって、8mm角のペレットを85℃熱水中または90℃1.5%NaOH水溶液中にて15分間簡単に攪拌する事でPETボトルからラベルは剥離し、ラベルやホットメルト粘着剤のPETボトルへの再付着はなく、リサイクル適性に適している。
PETボトルのリサイクルを行うために、PETボトルリサイクル推進協議会では、関係団体や各省庁とともに、PETボトルに関するさまざまな法整備、ガイドラインの策定を進め、PETボトルのラベルについては、‘第二種指定PETボトルの自主設計ガイドライン’を創り自主規制を行っている。この自主規制ではストレッチラベルやシュリンクラベルにするか、OPP(延伸ポリプロピレン)フィルム、PE(ポリエチレン)フィルム、PETフィルムなどのフィルムまたは紙ラベルを用いて、かつ熱水剥離、熱アルカリ剥離いずれかの方法でラベルが剥離しなければならなくなった。
PETボトルからのラベルの剥離方法は、PETボトルリサイクル推進協議会が出している‘指定PETボトルの自主規制ガイドライン’による。すなわち、(1)物理的剥離試験:圧縮し押し潰したPETボトルを手、またはカッター等の簡易な工具でラベルなどが剥離し、接着剤等がPETボトルに残らない時は物理的剥離適性あり、(2)熱水剥離試験:ラベル、印刷を施したボトルを粉砕して作ったペレットを85℃の熱水中にペレット濃度10%(重量比)で浸漬し、15分間ゆっくり攪拌する。次いで、フィルターで濾過しペレットの目視観察を行い、ラベルが剥離し、印刷インキ、接着剤等がボトルに残らない場合、熱水剥離性あり、(3)熱アルカリ剥離試験:ラベル、印刷等を施したボトルを粉砕し作ったペレットを90℃の1.5%アルカリ水溶液中にペレット濃度10%(重量比)で浸漬し、15分間ゆっくり撹拌する。次いで、フィルターで濾過しペレットの目視観察を行う。ラベルが剥離し、印刷インキ、接着剤等がボトルに残らない時は熱アルカリ剥離適性ありと判断する。
本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルは、PETボトルリサイクル推進協議会が出している‘指定PETボトルの自主規制ガイドライン’の熱水または熱アルカリ水によるラベルの剥離要件、および手剥がしにより糊残りなく剥離できるという要件を満たすことから、PETボトル用のラベルとして好ましく利用することができる。
以下、本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルについて、更に詳細に説明する。
まず、本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルは、容器の外周に巻きつけて装着する粘着層付き熱収縮性ラベルであって、厚みが5〜40μmの基材フィルムと、その面上に設けられた、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤から形成される粘着層、とからなる。
本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルは、通常、熱収縮し得る基材フィルムの一方の端部〔端部(I)〕に粘着層が設けられており、相対するもう一方の端部〔端部(II)〕には粘着層は設けられていない。
端部(I)は、ラベルが円状に加工され、粘着層によって、基材フィルム自身に貼り付けられる部位である。
本発明のラベル付き容器は、前記本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルを用意し(第1の工程)、鉛直に配置されたシリンダーの周囲に巻き付け、端部(I)に設けられた粘着層を熱収縮し得る基材フィルム自身の他の部位に貼り付けることにより、円状のラベルを製造する第2の工程、前記シリンダーを前記円筒状ラベルから抜き出し、記円状のラベル内に円筒状の容器を挿入する第3の工程、次いで、熱収縮処理を施し、記円状のラベルを前記容器の周囲に装着する第4の工程:を含む製造工程により、得られる。
上記の粘着層付き熱収縮性ラベルを構成する厚みが5〜40μmの熱収縮し得る基材フィルムは、延伸ポリエステル系フィルム、延伸ポリスチレン系フィルム、延伸ポリオレフィン系フィルム、ポリ乳酸系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、延伸ポリエステル−ポリスチレン共押出しフィルムまたは発泡ポリスチレン系フィルムなどである。または不織布と前記フィルムとの積層フィルムであってもよい。これらの中でも、延伸ポリエステル系フィルム、延伸ポリスチレン系フィルム、延伸ポリオレフィン系フィルム、ポリ乳酸系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、発泡ポリスチレン系フィルム、不織布と収縮フィルムとのラミネートフィルム、延伸ポリエステル−ポリスチレン共押出しフィルムからなる群から選択される1種以上のフィルムが好ましい。なお、延伸フィルムは、一軸延伸であっても二軸延伸であってもよく、一軸延伸フィルムの場合は縦一軸延伸であっても横一軸延伸であってもよい。ただし、予めシュリンクラベルを筒状にして容器に装着し、次いで熱収縮処理を行うシュリンクラベルでは、横一軸延伸フィルムが好適であるのに対し、本願発明の巻きラベルは、シュリンクラベルとして使用する場合であっても、横一軸延伸フィルムに限定されるものでなく、横一軸延伸、縦一軸延伸、二軸延伸フィルムのいずれをも好適に使用することができる。
前記フィルムの厚みは5μm以上40μm以下であり、更に好ましくは10μm以上30μm以下である。厚みが5μm未満であるとフィルムが薄すぎて静電気などの問題で上手く装着できない。また、40μmより厚いと90℃のシュリンクトンネルで基材フィルムを熱収縮させた時に引張り強度が強く、ホットメルト粘着剤が剥がれてしまう。
一方、本発明のラベルが、粘着層付き熱収縮性ラベルとしての効果を奏するには、基材フィルムの、延伸方向に対する熱収縮率が5〜85%であることが好ましい。なお、本発明における熱収縮率とは、100℃の温水による熱収縮率であって、延伸方向の熱収縮率が下記式に従うものとする。従って、縦一軸延伸フィルムの場合には、収縮方向は、フィルム流れ方向であるため、流れ方向に対する熱収縮率が5〜85%であり、横一軸延伸フィルムの場合はフィルム幅方向に収縮するため、フィルム幅方向に対する熱収縮率が5〜85%となる。なお、二軸延伸フィルムの場合には、いずれかの延伸方法に対して熱収縮率が上記範囲内であることが好ましい。
熱収縮率(%)=(加熱前の寸法−加熱後の寸法)/(加熱前の寸法)×100
更に、上記の基材フィルムには、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。また、基材フィルム層の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
なお、上記基材フィルムは、上記フィルムの単層に限定されず、2以上のフィルムの積層フィルムであってもよく、更に、これらのフィルムに酸化珪素、酸化アルミニウムもしくはアルミニウム等の蒸着膜を設けてもよい。基材の厚さとしては、5〜40μm程度に形成されるものが好ましい。
また、本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルが適用される容器は、清涼飲料水、調味料、洗剤、シャンプー、食用油、化粧品、医薬品などに使用されているガラス瓶などのガラス容器やPET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルなどのプラスチック容器や紙容器などが挙げられる。本発明のラベルはPETボトル容器に使用されることがボトルのリサイクルの観点から望ましいがその他のプラスチック容器,ガラス容器,紙用に使用することもできる。
軟化点95℃よりも高いホットメルト粘着剤は、好ましくは熱可塑性エラストマー(A),粘着付与剤(B)および合成オイル(C)を含むものである。
熱可塑性エラストマー(A)はスチレン系エラストマーであってスチレン/ブタジエンブロック共重合体(S−B、ジブロック)、(S−B−S、トリブロック)、スチレン/イソプレンブロック共重合体(S−I,ジブロック),(S−I−S、トリブロック)、及びスチレン/ブタジエン−イソプレンブロック共重合体(S−B・I、ジブロック)、(S−B/I−B、トリブロック)ならびにこれらブロック共重合体の水添物、例えば、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体(SBS)の水添物、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体の水添物(SEPS)、また、カルボン酸変性した上記記載のスチレン系エラストマー、更には、スチレンブロックの中のスチレンのほかにスチレとα−メチルスチレンなどの芳香族系ビニル化合物の共重合体も例示される。
更に好ましくは、熱可塑性エラストマー(A)は、スチレン/イソプレンブロック共重合体(S−I,ジブロック),(S−I−S、トリブロック)である。
熱可塑性エラストマー(A)は、単独で用いられても、2種以上が併用されてもよく、ジブロックとトリブロックが含有されていても良いが、含有しているジブロックは熱可塑性エラストマー(A)の合計100重量%中70重量%以下であり、好ましくは20重量%以下である。70重量%以下でないと、貼り付けられた粘着層が直ぐに剥がれてしまうことがある。
これら熱可塑性エラストマー(A)に含まれるスチレン比率は10ないし40重量%であり、好ましくは15ないし35重量%である。10重量%未満であると粘着剤の凝集力が低下する。40重量%を超えると流動性が悪くなる。
本発明に用いられる粘着付与剤(B)としては、水素添加された脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油系樹脂やテルペン系樹脂が、耐候性に優れているので好ましい。より好ましい固体粘着付与樹脂の具体例としては、例えば、水素添加された脂環族系石油樹脂である荒川化学社製、商品名:アルコンや、テルペン系樹脂であるヤスハラケミカル社製、商品名:クリアロンなどが挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明に用いられる軟化点95℃よりも高いホットメルト粘着剤を構成する粘着付与剤(B)の軟化点は90〜140℃であることが好ましい。より好ましくは100〜135℃である。90℃未満では、高温域で急激に弾性率が低下してしまう原因となることがあり、140℃を超えてしまうと低温域でタックが消失し粘着層付き熱収縮性ラベルに接着しないことがある。
合成オイル(C)としては、ゴムや熱可塑性エラストマー等の可塑剤として一般的に使用されるオイル、いわゆる石油精製等において生産されるプロセスオイルであり、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルに大別される。プロセスオイルは、芳香族環・ナフテン環・パラフィン鎖の混合物であり、一般に全炭素中の芳香族炭素が30重量%以上のものを芳香族系、ナフテン環炭素が35〜45重量%のものをナフテン系、パラフィン鎖炭素が50重量%以上のものをパラフィン系と分類している。パラフィン系原油を蒸留・水素化改質・溶剤抽出・溶剤脱ロウなどを行うことによりパラフィン系オイル、芳香族系オイルなどに分離される。ナフテン系原油も蒸留・溶剤抽出などを行うことによりナフテン系オイル、芳香族系オイルなどに分離される。本発明においては、合成オイルは、好ましくは、ナフテン系オイル、パラフィン系オイルである。市販品としては、出光興産(株)から“ダイアナフレシア”、“ダイアナプロセスオイル”などの商品名で、また富士興産(株)から“フッコール ニューフレックス”、“フッコール フレックス”などの商品名で種々のグレードのものが市販されている。合成オイルは、本発明において、低温時の接着力を低下させないために用いられるものである。
軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤全体を100重量部としたとき、熱可塑エラストマー(A)の配合量は、20重量部〜55重量部で、好ましくは30重量部〜50重量部である。20重量部未満または55重量部よりも多くした場合では凝集力を維持することが困難となったり、接着性が悪くなったり、粘着層付き熱収縮性ラベルを熱収縮させる時に剥がれてしまうことがある。
本発明の粘着層付き熱収縮性ラベルは、蒸気また温水などでシュリンクさせ凸凹の(異型)ボトルの周囲に固定させる。この時、端部(I)において、ラベル同士の貼り合せに軟化点が95℃以下のホットメルト粘着剤を使用した場合、ラベルがシュリンクする力に耐え切れずラベルの貼り合せ部分より剥離してしまう。このホットメルト粘着剤の軟化点は95℃より高く160℃よりも低いことが望ましいが、より望ましくは100℃以上135℃以下である。
本発明の粘着層の幅は3mm以上であることが好ましく、より好ましくは10mm以上、更に好ましくは20mm以上である。粘着層の幅が3mm未満である場合、蒸気などで粘着層付き熱収縮性ラベルを加熱した時に粘着層の強度が不足してしまいラベルが剥がれたり、ズレたりすることがある。
なお、ここでいう「粘着層の幅」とは、粘着層の、ラベル巻きつけ方向、すなわち円周方向における長さである。
本発明においては、粘着層は、粘着剤がロール上に塗工された後、基材フィルム上に転写されて形成されることが好ましい。その目的は、粘着層付き熱収縮性ラベルの基材フィルムに、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤を塗工するための温度が直接伝わらない為に行なう。また、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤の塗工温度を100℃以下にすることにより、粘着層付き熱収縮性ラベルが収縮せずにラベリングすることが出来る。軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤が100℃よりも高い温度で基材フィルム上に直接塗工されると、粘着層付き熱収縮性ラベルが容器に接着される前に収縮する為ラベリング出来ない恐れがある。
また、カーテンスプレー、スパイラルスプレー、ドットまたはビード方式では、ノズルから基材フィルムまでの距離があるので、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤が基材フィルム上に到達するまでに冷える為、粘着層付き熱収縮性ラベルが装着前にシュリンクするのを防ぐことが出来る。
以下、本発明の実施例を挙げてさらに具体的に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中、単に「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」をそれぞれ表す。また、「WT%」は「重量%」の意である。
なお、以下の実施例では、軟化点95℃よりも高いホットメルト粘着剤、容器、基材フィルム,転写方法として、以下のものが用いられた。
熱可塑性エラストマー(A)
・クレイトンD1107(クレイトンポリマー社製)(以下、「D1107」と略記する。)
スチレンーイソプレンースチレンブロックポリマー(SIS)
ジブロック量:17%,スチレン比率15重量%
溶融粘度*1:1,500mPa・s
・クレイトンD1112(クレイトンポリマー社製)(以下、「D1112」と略記する。)
スチレンーイソプレンースチレンブロックポリマー(SIS)
ジブロック量:40%,スチレン比率15重量%
溶融粘度*1:900mPa・s
・クレイトンD1117(クレイトンポリマー社製)(以下、「D1117」と略記する。)
スチレンーイソプレンースチレンブロックポリマー(SIS)
ジブロック量:35%,スチレン比率17重量%
溶融粘度*1:470mPa・s
・クレイトンD1161(クレイトンポリマー社製)(以下、「D1161」と略記する。)
スチレンーイソプレンースチレンブロックポリマー(SIS)
ジブロック量:19%,スチレン比率15重量%
溶融粘度*1:1,200mPa・s
・クレイトンD1193(クレイトンポリマー社製)(以下、「D1193」と略記する。)
スチレンーイソプレンースチレンブロックポリマー(SIS)
ジブロック量:20%,スチレン比率24重量%
溶融粘度*1:1,200mPa・s
・クレイトンD1652(クレイトンポリマー社製)(以下、「D1652」と略記する。)
スチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロックポリマー(SEBS)
ジブロック量:0%,スチレン比率30重量%
溶融粘度*1:1,350mPa・s
・クレイトンG1726(クレイトンポリマー社製)(以下、「G1726」と略記する。)
スチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロックポリマー(SEBS)
ジブロック量:70%,スチレン比率30重量%
溶融粘度*1:200mPa・s
なお、溶融粘度*1は、熱可塑性エラストマー濃度25重量%トルエン溶液の25℃での溶融粘度である。溶融粘度の測定は、B型粘度計RB80L(東機産業社製)を用い、ローターNo.3を用いて適した回転数で行った。
粘着付与剤(B)
・クリアロンP−115(ヤスハラケミカル社製)
水添テルペン系粘着付与剤
軟化点:115℃
・クリアロンP−125(ヤスハラケミカル社製)
水添テルペン系粘着付与剤
軟化点:125℃
・クリアロンP−135(ヤスハラケミカル社製)
水添テルペン系粘着付与剤
軟化点:135℃
・アルコンP−100(荒川化学社製)
水添石油系粘着付与剤
軟化点:100℃
・アルコンP−115(荒川化学社製)
水添石油系粘着付与剤
軟化点:115℃
・アルコンP−140(荒川化学社製)
水添石油系粘着付与剤
軟化点:140℃
合成オイル(C)
・ダイアナフレシアN−90(出光興産社製)(以下、「N90」と略記す。)
パラフィン系プロセスオイル
・ダイアナプロセスPW−90(出光興産社製)(以下、「PW90」と略記す。)
パラフィン系プロセスオイル
・ダイアナプロセスPW−380(出光興産社製)(以下、「PW380」と略記す。)
パラフィン系プロセスオイル
<軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤の作製方法>
試作例1
攪拌機を備えたニーダーに、添加する粘着付与剤(B):クリアロンP−115の半量25.5重量部、合成オイル(C):N90を9重量部を投入し、加熱し、溶融状態になった段階で熱可塑性エラストマー(A):D1107を40重量部加え150℃で1時間攪拌し、残りの粘着付与剤(B):クリアロンP−115の半量25.5重量部を加え150℃で3時間攪拌し、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤を得た。
試作例2〜8
熱可塑性エラストマー(A)、粘着付与剤(B)及び合成オイル(C)として、下記表1に記載の成分を使用して、試作例1と同様にして、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤を作製した。
粘着層付き熱収縮性ラベルの作製方法>
軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤を離型紙に150℃に加熱したハンドアプリケーターを用いて塗工量20〜30μmになるように塗工した。塗工物を必要な大きさに切り取り、幅60mm×長さ250mmの下記基材フィルムの端部(I)に上記方法で作製した軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤の塗工物を転写し粘着層を設けて粘着層付き熱収縮性ラベルを作製した。
端部(I)における粘着層の幅は表1に示した。
Figure 2012022214
<基材フィルム>
使用した基材フィルムは、厚さ10,20,30μmのMD方向一軸延伸ポリエチレンテレフタレートの表面にデザイン印刷層を施したものを使用した。
<ラベル付き容器の作製方法>
上記で作製した粘着層付き熱収縮性ラベルを、端部(I)の粘着層によって接着させて円状に加工し、円周200mmの円筒状のPETボトルの胴部に被せ、セロハンテープで仮止めをした。
<シュリンク適性試験>
上記方法で作製した、ラベルが仮止めされた容器を90℃に加熱した湯浴に約2秒間入れ粘着層付き熱収縮性ラベルをシュリンクさせて評価した。粘着層付き熱収縮性ラベルが収縮して粘着層が剥離したりずれたりした場合の評価は×とした。ずれ、および剥がれがない場合の評価を○とした。
<物理的剥離性>
PETボトルからラベルを手で剥離した際に、ホットメルト粘着剤がPETボトルに残らない場合:〇、ホットメルト粘着剤がPETボトルに残った場合:×とした。
<熱水剥離試験>
ラベルを施したボトルを8mm角に粉砕してペレット化した。1,000ml丸底フラスコに、85℃の熱水360gおよび上記ペレット40gを入れて、250rpmで15分間攪拌(攪拌羽:プロペラ)した。フィルターで濾過し、ペレットの目視観察を行い、ラベルが剥離し、ホットメルト粘着剤がペレットに残らない場合:○、ペレットにホットメルト粘着剤が付着していた場合:×とした。
<熱アルカリ剥離試験>
ラベルを施したボトルを8mm角に粉砕してペレット化した。1,000ml丸底フラスコに、90℃の1.5%水酸化ナトリウム水溶液360gおよび上記ペレット40gを入れて、250rpmで15分間攪拌(攪拌羽:プロペラ)した。フィルターで濾過し、ペレットの目視観察を行い、ラベルが剥離し、ホットメルト粘着剤がペレットに残らない場合:○、ペレットにホットメルト粘着剤が付着していた場合:×とした。

Claims (3)

  1. 厚みが5〜40μmであって熱収縮し得る基材フィルムと、その面上に設けられた、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤から形成される粘着層とからなり、
    前記粘着剤が、熱可塑性エラストマー(A)、粘着付与剤(B)および合成オイル(C)を含んでなり、前記熱可塑性エラストマー(A)は、ジブロックの含有量が70重量%以下で、スチレン比率が10〜40重量%であるスチレン系エラストマーであることを特徴とする、
    粘着層付き熱収縮性ラベル。
  2. 前記基材フィルム一方の端部(I)に粘着層が設けられ、相対するもう一方の端部(II)に粘着層がないことを特徴とする請求項1記載の粘着層付き熱収縮性ラベル。
  3. 厚みが5〜40μmであって熱収縮し得る基材フィルムの一方の端部(I)に、熱可塑性エラストマー(A)、粘着付与剤(B)および合成オイル(C)を含んでなり、前記熱可塑性エラストマー(A)は、ジブロックの含有量が70重量%以下で、スチレン比率が10〜40重量%であるスチレン系エラストマーである、軟化点が95℃よりも高いホットメルト粘着剤から粘着層を形成し、粘着層付き熱収縮性ラベルを用意する第1の工程、
    鉛直に配置されたシリンダーの周囲に粘着層付き熱収縮性ラベルを巻き付け、前記粘着層を前記基材フィルム自身の他の部位に貼り付けることにより、円状のラベルを製造する第の工程:
    前記シリンダーを前記円筒状ラベルから抜き出し、前記状のラベル内に円筒状の容器を挿入する第の工程:
    次いで、熱収縮処理を施し、前記円状のラベルを前記容器の周囲に装着する第の工程:
    を含むことを特徴とするラベル付き容器の製造方法。
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