JP2014024902A - 熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤 - Google Patents

熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、熱可塑型粘着剤でありながら、熱収縮フィルムが加熱収縮する温度でも粘着剤層が流動せず、熱収縮後にも粘着フィルムに皺が入りにくく、衛生性良好であり、紫外線光源等の余分な生産設備を要さずに粘着フィルムを生産可能できる熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤の提供を目的とする。
【解決手段】ポリオレフィンおよびエチレン酢酸ビニル共重合体の少なくともいずれかのエラストマー25〜45重量%と、粘着付与剤25〜45重量%と、軟化点が125℃以上165℃以下のポリプロピレンワックス10〜30重量%とを含む熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品の包装に使用する熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤に関する。
近年、ポリエチレンテレフタレートボトル(以下、PETボトルという)などの飲料容器で、意匠性向上を目的としてさまざまな形状の容器が使用されており、プラスチックフィルムのラベルが使用されている。また乾電池単体のラベル、さらには、乾電池、健康ドリンク剤、その他飲料容器等で複数の物品を一括して包装する、いわゆるマルチパックに粘着フィルムが使用されている。また、異物混入防止を目的として医薬品容器や飲料容器の蓋を覆うように粘着フィルムが使用されている。
上述のようなラベルを含めた粘着フィルムは、多様な形状の物品を包装するために熱収縮フィルムが粘着フィルムとして使用されている。この熱収縮フィルムには熱硬化型の接着剤や粘着剤が使用されていたが、市場からは、溶剤不使用および二酸化炭素の排出を減らす等の環境対応、さらにはコストダウンの要求がされていた。そのため一般的なラベル用途では、前記要求を満たしているホットメルト接着剤や粘着剤が検討されていた。しかし熱収縮フィルムに、熱可塑型のホットメルト粘着剤を塗工した粘着フィルムは、物品に当該粘着フィルムを装着したのち収縮のために加熱したとき、粘着剤層が軟化して流動してしまうため、物品を粘着剤が汚染する場合や、物品から粘着フィルムが外れる問題があった。
そこで、ホットメルト接着剤を紫外線硬化型にすることで、熱収縮のために粘着フィルムを加熱するときにも粘着剤層を流動させない方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2008−145498号公報
しかし、特許文献1の紫外線硬化型ホットメルト接着剤は、熱収縮フィルムの熱収縮と、粘着剤層の硬化収縮が合わず、粘着フィルムに皺が入る問題があった。また粘着フィルムに印刷層が形成されている場合、紫外線が粘着剤層まで到達せず硬化が不十分になる問題があった。また、紫外線硬化型ホットメルト接着剤は、原料に紫外線硬化樹脂、光重合開始剤が必要であるため食品関係の物品を粘着フィルムとして衛生的に問題があった。また、UV硬化型は、硬化に紫外線光源が必要であり、生産設備を新設する必要があるなど費用がかかる問題があった。
本発明は、熱可塑型粘着剤でありながら、熱収縮フィルムが加熱収縮する温度でも粘着剤層が流動せず、熱収縮後にも粘着フィルムに皺が入りにくく、衛生性が良好であり、紫外線光源等の余分な生産設備を要さずに粘着フィルムを生産可能できる熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤の提供を目的とする。
本発明は、ポリオレフィンおよびエチレン酢酸ビニル共重合体の少なくともいずれかのエラストマー25〜45重量%と、粘着付与剤25〜45重量%と、軟化点が125℃以上165℃以下のポリプロピレンワックス10〜30重量%とを含む熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤である。
上記構成の本発明によると、特定のポリプロピレンワックスを含むことによりホットメルト粘着剤を加熱溶融させて、塗工するとき、すなわちホットメルト粘着剤の温度が高温から低温へ低下するときには、ホットメルト粘着剤の粘度が低い。そして、粘着剤層が形成された熱収縮性フィルムを収縮させるために加熱するとき、すなわちホットメルト粘着剤の温度が低温から高温へ上昇するときには、当該粘着剤層が流動しないため当該フィルムが外れたり、ズレが生じないという効果が得られる。また、本発明は熱可塑型ホットメルト粘着剤であるため、紫外線硬化型ホットメルト粘着剤が含む光重合開始剤およびアクリロイル基のような多官能モノマー等を含まずため、取り扱いに際して、作業者に皮膚のかぶれ等が生じにくいため衛生性に優れる。
本発明により、熱可塑型でありながら、熱収縮フィルムが加熱収縮する温度でも粘着剤層が流動せず、熱収縮後にも粘着フィルムに皺が入りにくく、衛生性も良好であり、紫外線光源等の余分な生産設備を要さずに粘着フィルムを生産可能できる熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤の提供することができた。
レオメーターを用いて測定したホットメルト粘着剤の粘度挙動を示す模式図の一例である。 フィルム付きPETボトルの第1の製造方法を説明するための図である。 フィルム付きPETボトルの第2の製造方法を説明するための図である。 フィルム付きPETボトルの第3の製造方法を説明するための図である。
本発明の熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤は、ポリオレフィンおよびエチレン酢酸ビニル共重合体の少なくともいずれかのエラストマーと、粘着付与剤と、可塑剤と、軟化点が125℃以上165℃以下のポリプロピレンワックス15〜35重量%を含むことが好ましい。以下熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤をホットメルト粘着剤、または単に粘着剤という場合がある。
このエラストマーは、ホットメルト粘着剤に凝集力を付与するために使用される。そして粘着剤がホットメルト型であるため、熱可塑性のエラストマーが好ましい。このエラストマーは、加熱溶融性と適度な凝縮力を上げる目的に使用される。
エラストマーは、溶融粘度が1Pa・s以上10Pa・s以下であることが好ましい。エラストマーの溶融粘度が1Pa・s以上になることで、フィルムの熱収縮温度でも粘着剤層が軟化しにくくなることで、物品からフィルムが外れにくくなる。一方、エラストマーの溶融粘度が10Pa・s以下になることで、ホットメルト粘着剤を塗工するときの粘度が適切になり粘着剤層(以下、粘着部ともいう)が形成しやすくなる。なお、本発明で溶融粘度とは、トルエンにエラストマーを25重量%溶解した溶液の、25℃におけるB型粘度計での測定粘度である。
エラストマーは、ホットメルト粘着剤100重量%中に、25重量%以上45重量%以下含むことが好ましく、30重量%以上40重量%以下がより好ましい。エラストマーの量が45重量%以上になることで、凝集力と粘着力のバランスを取りやすくなり、熱収縮特性がより向上する。一方、エラストマーの量が25重量%以下になることで、ホットメルト粘着剤を塗工するときの粘度がより適切になることで粘着剤層が形成しやすくなる。なお、熱収縮特性とは、熱収縮性プラスチックフィルムにホットメルト粘着剤を塗工したラベルを、PETボトルに貼り付け、これを90℃の温水に3秒間浸漬して、当該フィルムを収縮させたときに当該ラベルが、PETボトルから剥離やズレが生じないことをいう。
エラストマーのうちポリオレフィンとは、アモルファスポリアルファー(エチレン,プロピレン,ブテン−1,ペンテン−1,ヘキセン−1,ヘプテン−1,オクテン−1,ノネン−1,4−メチルペンテン−1,デセン−1)など共重合体などが例示される。
また、エチレン酢酸ビニル共重合体とは、エチレンと酢酸ビニルを高温、高圧でラジカル共重合してつくることができる。酢酸ビニルの含有率によって性質が異なるが、柔軟性、ゴム弾性に優れた低温特性に富んだ熱可塑性プラスチックである。
粘着付与剤は、粘着力を向上するために使用する。粘着付与剤としてフェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレンフェノール樹脂、キシレン樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油樹脂、水素添加された脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油樹脂、フェノール−変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、酸変性ロジン樹脂、水素添加されたロジン樹脂、水素添加されたロジンエステル樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、テルペン樹脂、水素添加されたテルペン樹脂などが好ましい。粘着付与剤は、単独で用いられても、2種類以上が併用されてもよい。
粘着付与剤は、ホットメルト粘着剤100重量%中に、25重量%以上40重量%以下含むことが好ましい。粘着付与剤の量が25重量%以上になることで、粘着力がより向上する。一方、粘着付与剤の量が40重量%以下になることで、粘着剤層の凝集力を保ちやすく、フィルムの熱収縮温度でも粘着剤層が軟化しにくくなることで、物品からフィルムが外れにくくなる。
ポリプロピレンワックスは、軟化点が125℃以上165℃以下であることが重要である。ポリプロピレンワックスは、ホットメルト粘着剤の温度を上昇させるときの粘度と、温度が低下するときの粘度の差を大きくする目的で使用する。
ポリプロピレンワックスの軟化点が125℃以上になることで、熱収縮温度での粘着力と凝集力のバランスを取りやすい。一方、軟化点が165℃を超えると、粘着剤の粘度が高くなり塗工がしにくくなる。なお、軟化点の測定は、JIS K−2207(石油アスファルト) 6.4軟化点試験方法(環球法)に準拠して行った。
ポリプロピレンの代表的な合成方法は、純度95%以上のプロピレンガスを触媒(チーグラー・ナッタ触媒、例えばトリエチレンアルミニュウムと三塩化チタン系)を加えた溶剤(n−ヘプタンなど)中に、30〜70℃で吹き込むと重合反応が進行する。重合後、アルコールを加え触媒を溶かして除去すると、重合体は白色の粉末状の形で得られる。重合は常圧ないし8MPaの間で行われ、製品中のイソタクチック重合物の含有量は触媒の種類、濃度、トリエチルアルミニュウムと三塩化チタンとのモル比、反応温度、時間などによって異なる。
ポリプロピレンワックスは分子量5,000〜15,000が好ましく、さらに好ましく6,000〜8,000がより好ましい。分子量が5,000以上になることで、フィルムの熱収縮温度でも粘着剤の凝集力を維持しやすい。一方、分子量が15,000以下になることで、粘着剤の塗工適性を維持しやすくなる。なお、分子量は粘度法で測定した。測定方法は、高分子の溶液の粘度ηが、以下のような平均分子量の関数であることを利用した測定法方法で、一般的に平均分子量を粘度平均分子量と言い下記の数式(1)で求められる。
数式(1) η=kMα
(式中、kおよびαは高分子に固有の定数)
ポリプロピレンワックスは、ホットメルト粘着剤100重量%中に、10重量%以上30重量%以下を含むことが好ましい。ポリプロピレンワックスが15重量%以上になることで、熱収縮特性を得やすくなる。一方、ポリプロピレンワックスが30重量%以下になることで塗工がより容易になる。
可塑剤は、ホットメルト粘着剤を熱収縮性フィルムに使用したときに、当該フィルムを物品に低温雰囲気下で装着する場合にも、適切な粘着力を得る目的で使用するが、使用しなくてもよい。可塑剤は、前記特性を満たすものであれば良く、液状ポリイソプレン等の液状ゴムエステル系可塑剤、植物性油、液状ポリブテン、またはプロセスオイル等が好ましい。これらの中でも、物性バランスや価格の観点からプロセスオイルが好ましい。
プロセスオイルは、石油精製等において生産されるものであり、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルが挙げられる。そして、プロセスオイルは、前記オイルの混合物であるが、一般に全炭素中に芳香族炭素を30重量%以上含むもの芳香族系プロセスオイル、ナフテン環炭素を35〜45重量%含むものをナフテン系プロセスオイル、パラフィン鎖炭素を50重量%以上含むものをパラフィン系プロセスオイルに分類できる。本発明では、粘着剤層に凝集力を維持しやすいため、においては、手剥がし時の糊残り性の観点から、ナフテン系プロセスオイルとパラフィン系プロセスオイルがより好ましい。
可塑剤を使用する場合は、ホットメルト粘着剤100重量%中に、5重量%以上30重量%以下含むことが好ましい。粘着付与剤の量が5重量%以上30重量%以下になることで、ホットメルト粘着剤を加熱して高温になった時の粘度をより低く抑えることができる。
本発明のホットメルト粘着剤は、加熱時の粘度挙動と、冷却時の粘度挙動が異なることを特徴とする。例えば、ホットメルト粘着剤を160℃まで加熱し、その後25℃まで冷却するときに、加熱するとき120℃の粘着剤の粘度が200Pa・s以上50,000Pa・s以下であり、冷却するとき110℃の粘着剤の粘度が0.1Pa・s以上150Pa・s以下であることが好ましい。まず、ホットメルト粘着剤を熱収縮性フィルムに塗工する場合は、粘着剤を150℃以上に加熱し溶融させてから塗工する。この場合は、粘着剤の温度は高温から低温へと冷却されているが、低粘度であるため塗工が容易である。一方、ホットメルト粘着剤を熱収縮性フィルムに塗工した粘着フィルムを物品へ装着し、加熱することでフィルムを収縮させる場合は、粘着剤の温度は低温から高温へ加熱されているが、その粘度は高粘度を維持しているため、粘着剤は、熱で流動しない。すなわち当該粘着フィルムは物品から外れることや、ズレが生じない。
上記のホットメルト粘着剤の粘度挙動を図面により説明する。
図1は、本発明におけるホットメルト粘着剤のレオメーターにおける粘度挙動の1例を示す模式図である。なお、本発明のホットメルト粘着剤の粘度挙動が図1のみに限定されないのは言うまでもない。
ホットメルト粘着剤を高温(図1においては、130℃以上)の状態から冷却していくと、状態から冷却していくと、Ιの経路を辿っての経路を辿って、2つの変曲点A,Bを示して粘度は上昇する。次いで、ホットメルト粘着剤を低温(図1においては、80℃以下)の状態から加熱していくと、ΙΙの経路を辿って、すなわち、冷却時とは異なった経路を辿って、2つの変曲点C,Dを示してホットメルト粘着剤の粘度が低下する。このように、ホットメルト粘着剤は冷却時と加熱時の粘度挙動が異なり、それらの差が大きい。すなわち、ホットメルト粘着剤を塗工するときには、一旦加熱することで粘着剤が溶融し、粘着剤の温度が大幅に低下し、低粘度の状態で熱収縮フィルム上に粘着剤層が形成できる。一方、当該フィルムを熱収縮させるために加熱するときは、粘着剤の温度は上昇しているが、その粘度が低下しにくいことで、当該フィルムを物品の粘着フィルムとして使用したときにも、粘着フィルムが外れないという優れた効果が得られる。なお、上記降温時および昇温時の粘度は、レオメーター(動的粘度粘弾性測定装置 Rheosol−G3000 株式会社 ユービーエム社製)で測定したものである。また図1は縦軸が対数のグラフである。
本発明のホットメルト粘着剤は、例えば、エラストマーを容器に投入し、加熱溶解した後に、粘着付与剤を投入する。これらが全て溶解したのを確認してからポリプロピレンワックスを投入することで製造できる。溶解するときは、プロペラ式の攪拌機を使用することが好ましく、その回転数は200〜500rpmが好ましい。なお可塑剤を使用する場合は、エラストマーと同時に容器に投入することが好ましい。
本発明の粘着フィルムは、熱収縮性フィルムの左右2つ端部のうち、少なくとも一方の端部に、熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤を塗工して形成した粘着部を備えたことが好ましい。具体的には、図2に示すように熱可塑性フィルムの一方の端部(3−1)に粘着部が形成されていることが好ましい、また、図3に示すように熱可塑性フィルムの両端(3−1、3−2)に粘着部が形成されることも好ましい。そして、図3の粘着部のうち少なくとも一方の粘着部(3−1)が熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤から形成されていれば良い。次に、他方の端部の粘着部の形成に使用できる粘着剤は、一般的なホットメルト粘着剤、アクリル系、ゴム系およびウレタン系などの粘着剤から選ばれる溶剤系または水系の粘着剤が好ましい。
熱収縮性フィルムは、熱収縮性を有するものであれば良い。本発明ではプラスチックスフィルムが好ましい。プラスチックスフィルムは、延伸ポリエステル系フィルム、延伸ポリスチレン系フィルム、延伸ポリオレフィン系フィルム、ポリ乳酸系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、延伸ポリエステル−ポリスチレン共押出しフィルムまたは発泡ポリスチレン系フィルムがより好ましい。また、プラスチックフィルムには、酸化珪素、酸化アルミニウムまたはアルミニウム等の蒸着膜を設けてもよい。また、プラスチックフィルムは、不織布や、フィルムを2つ以上貼り合せた積層フィルムでも良い。
前記延伸には、一軸延伸と二軸延伸がある。本発明では一軸延伸が好ましい。そして、一軸延伸フィルムの延伸方向は、縦一軸延伸であっても横一軸延伸であってもよい。
熱収縮性フィルムの厚みは、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。また前記積層フィルムを使用する場合の厚みは5〜300μmが好ましい。
熱収縮フィルムの収縮温度は、当該フィルムの収縮温度で決まるため限定されない。一般に70〜140℃が好ましい。
熱収縮フィルムの収縮率は、5〜85%が好ましい。当該フィルムが前記範囲に収縮することで、物品を包装しやすくなる。なお、本発明における熱収縮率とは、100℃の温水に浸漬したときの熱収縮率であって、延伸方向の熱収縮率が下記数式(2)に従うものとする。従って、縦一軸延伸フィルムの場合には、収縮方向は、フィルム流れ方向であるため、流れ方向に対する熱収縮率が5〜85%であり、横一軸延伸フィルムの場合はフィルム幅方向に収縮するため、フィルム幅方向に対する熱収縮率が5〜85%となる。なお、二軸延伸フィルムの場合には、いずれかの延伸方法に対して熱収縮率が上記範囲内であることが好ましい。
数式(2) 熱収縮率(%)=(加熱前の寸法−加熱後の寸法)/(加熱前の寸法)×100
また、熱収縮性フィルムには、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。また、基材フィルム層の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
ホットメルト粘着剤を熱収縮フィルムに塗工して粘着部を形成するためには、熱収縮性フィルムに直接塗工する方法、ホットメルト粘着剤を剥離シートに塗工したものを、熱収縮性フィルムに転写する方法(以下、転写塗工ともいう)が好ましい。
直接塗工する方法としては、スリット塗工、カーテンスプレー、スパイラルスプレー、ドットまたはビード方式による塗工が好ましく、スリット塗工がより好ましい。
転写塗工する方法としては、ロール塗工、スリット塗工が好ましい。具体的には、例えば、ハンドアプリケーターを用いてホットメルト粘着剤を剥離シートに塗工した後、形成した粘着部を熱収縮性フィルムに転写できる。
ホットメルト粘着剤は、130〜200℃に加熱し、溶融させて塗工することが好ましい。そして、塗工温度は、90〜150℃が好ましく、110〜140℃がより好ましい。塗工温度が90℃未満の場合ホットメルト粘着剤の粘度が高く安定に得することが難しい。一方、150℃以上の場合、塗工時熱収縮フィルムが収縮してしまう。
粘着部の厚みは10〜200μmが好ましい。またPETボトルを包装する場合は、10〜200g/m2がより好ましい。
また、粘着部の幅は、1〜100mmが好ましく、3〜100mmが好ましい。なお、粘着部の幅とは、粘着剤層の、粘着フィルムを物品に巻きつける方向における長さである。
本発明の粘着フィルムは、物品を包装して使用することが好ましい。当該包装の態様は、物品全体を包装することができる。また、物品の一部、例えば飲料ボトルのキャップ部分を包装するように、物品の一部を包装することも好ましい。また、多数の物品をまとめて包装する、いわゆるマルチパックとして使用することも好ましい。また粘着フィルムは、物品全体を包装することができる。また物品の一部、例えば飲料ボトルのキャップ部分を包装することもできる。
本発明の粘着フィルムは、物品に装着し、加熱することで、粘着フィルム付き物品を製造できる。すなわち、物品の外周に粘着フィルムを装着する工程、次いで、加熱することで熱収縮性フィルムを収縮させる工程を有することが好ましい。
次に、本発明の被覆物品の製造方法の一例について、図2〜図4に基づいて説明する。以下では、被覆物品の一例として、フィルム付きPETボトルを製造する場合について説明する。図2は、フィルム付きPETボトルの第1の製造方法を説明するための図、図3は、フィルム付きPETボトルの第2の製造方法を説明するための図、図4は、フィルム付きPETボトルの第3の製造方法を説明するための図である。以下熱収縮フィルムを基材フィルムと言い換えて説明する場合がある。
(フィルム付きPETボトルの第1の製造方法)
まず、PETボトル(筒状または柱状の胴部を備える物品)1と、熱収縮性を有する帯状の基材フィルム2と、上述したようなホットメルト粘着剤とを用意する。
次に、図2(a)に示すように、基材フィルム2のPETボトル(物品)1側となる一方の面(裏面)の一端部に、その短手方向(幅方向)に沿って、粘着剤を塗工して粘着部(粘着層)3を形成する。これにより、粘着フィルム4を得る。なお、基材フィルム2のもう一方の面の他端部には、粘着部を形成しない。粘着部は、粘着剤を基材フィルム2に直接塗工することにより形成してもよく、別途形成した粘着部3を基材フィルム2に転写することにより間接的に形成してもよい。
直接塗工する方法としては、例えば、スリットコーター方式、カーテンスプレー方式、スパイラルスプレー方式、ドット方式、ビード方式等により塗工する方法が挙げられるが、中でも、スリットコーター方式により塗工する方法が好ましい。スリットコーター方式により塗工する方法は、直接塗工ヘッドを基材フィルムに接触させて粘着剤を塗工する方法、すなわち、接触式の方法である。このため、粘着部3を、所定の形状およびサイズで、基材フィルム2上に確実に形成することができる。
スリットコーター方式により塗工する方法を用いる場合、塗工ヘッドの表面温度を90〜150℃程度とすることが好ましく、110〜140℃程度とすることがより好ましい。スリットコーター方式による塗工によれば、塗工ヘッドが基材フィルム2に接触する時間が短いため、基材フィルム2が加熱される時間を短時間に抑えることができる。このため、塗工ヘッドの表面温度が上記範囲内とすれば、仮にかかる温度が基材フィルム2の熱収縮温度より高いとしても、基材フィルム2が熱収縮するのを防止または抑制しつつ、粘着剤の基材フィルム2に対する塗工を確実に行うことができる。
なお、貯留タンク(溶融タンク)およびホースの温度(すなわち、粘着剤を溶融する温度)は、120〜200℃程度とすることが好ましく、120〜150℃程度とすることがより好ましい。これにより、粘着剤の粘度の上昇、すなわち、塗工適性の低下を防止することができる。
一方、カーテンスプレー方式、スパイラルスプレー方式、ドット方式またはビード方式により塗工する方法は、塗工ヘッド(ノズル)から基材フィルム2に向けて粘着剤を噴出する方法、すなわち、非接触式の方法である。非接触式の方法では、塗工ヘッドから基材フィルム2までの距離が大きいので、粘着剤が基材フィルム2に到達するまでに若干冷却されるため、基材フィルム2が不本意に収縮することをより確実に防止することができる。
粘着部を基材フィルム2に間接的に形成する方法には、例えば、ロールを用いた方法等を用いることができる。ロールを用いた方法は、例えば、ハンドアプリケーターを用いて粘着剤を離型紙に塗工して塗工物を形成した後、この塗工物を必要な大きさに切り取り、基材フィルム2に転写する。かかる方法によれば、粘着剤を直接基材フィルム2に塗工しないので、基材フィルム2が熱収縮する可能性を確実に低減することができる。
粘着部3の幅は、1〜100mm程度であることが好ましく、3〜100mm程度であることがより好ましく、3〜30mm程度であることがさらに好ましく、10〜25mm程度であることが特に好ましい。これにより、基材フィルム2を熱収縮させる際に、重複部21のズレや剥離を防止する効果がより顕著となる。なお、「粘着部3の幅」とは、粘着部3の基材フィルム2の長手方向に沿った長さである。
また、粘着部3の厚さは、10〜200μm程度であることが好ましく、30〜1500μm程度であることがより好ましい。
粘着剤の塗工量は、下記の式に基づいて計算される量であり、10〜200g/m2であることが好ましく、10〜150g/m2であることがより好ましく、20〜50g/m2程度であることがさらに好ましい。これにより、基材フィルム2を熱収縮させた際に、重複部21の剥離やズレを防止しつつ、得られたフィルム付きPETボトル(被覆物品)の外観や手触りを良好にすることができる。
塗工量(g/m2)=塗工した粘着剤の重量(g)/塗工面積(m2
次に、図2(b)に示すように、基材フィルム2を筒状とし、粘着部3を介して基材フィルム2の一端部と他端部とを固定する。
具体的には、粘着部3が形成された基材フィルム2を、鉛直に配置されたシリンダーの周囲に巻き付け、粘着部3を基材フィルム2の他方の面(表面)の他端部に貼り付ける。これにより、筒状の基材フィルム2(筒状の粘着フィルム4)を得る。
こうして得られた筒状の基材フィルム2からシリンダーを抜き取り、図2(c)に示すように、基材フィルム2の内側に、PETボトル1を挿入する。これにより、基材フィルム2がPETボトル1の外周を取り囲んだ状態にする。
次に、この状態で、基材フィルム2に、例えば、蒸気、熱風、温水等の加熱媒体を接触させて、基材フィルム2を熱収縮させ、PETボトル1の表面に固定する。これにより、PETボトル1の表面を、基材フィルム2(粘着フィルム4)の熱収縮物で被覆してなるフィルム付きPETボトルを得ることができる。なお、加熱媒体の温度(熱収縮温度)は、80〜110℃程度とすることが好ましく、80〜95℃程度とすることがより好ましい。
(フィルム付きPETボトルの第2の製造方法)
まず、図3(a)に示すように、図2(a)と同様の粘着フィルム4を作製する。
次に、図3(b)に示すように、基材フィルム2の他端部をPETボトル1の表面に固定した状態とする。この場合、基材フィルムの他端部を物品の表面への固定は、例えば、熱融着やレーザー融着による方法や、基材フィルムを物品に固定する機械的な機構を用いることができる。
次に、図3(c)に示すように、基材フィルム2をPETボトル1に巻き付けた後、基材フィルム2の一端部を、粘着部3を介して基材フィルム2の表面の他端部に貼り付けて、基材フィルムが物品の外周を取り囲んだ状態とする。
その後、この状態で基材フィルム2を熱収縮することにより、フィルム付きPETボトルを得ることができる。
(フィルム付きPETボトルの第3の製造方法)
まず、図4(a)に示すように、基材フィルム2の裏面の一端部および他端部のそれぞれに、その短手方向に沿って、粘着剤を塗工して粘着部3、3’を形成する。粘着部3、3’は、第1の製造方法で説明したようにして形成することができる。これにより、粘着フィルム4を得る。
次に、図4(b)に示すように、基材フィルム2の他端部をPETボトル1の表面に、粘着部3’を介して貼り付けて固定した状態とする。
次に、図4(c)に示すように、基材フィルム2をPETボトル1に巻き付けた後、基材フィルム2の一端部を、粘着部3を介して基材フィルム2の表面の他端部に貼り付けて、基材フィルムが物品の外周を取り囲んだ状態とする。
その後、この状態で基材フィルム2を熱収縮することにより、フィルム付きPETボトルを得ることができる。
なお、粘着部3’は、本発明のホットメルト粘着剤に代えて、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤のような溶剤系または水系の粘着剤のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
以上、本発明のホットメルト粘着剤、粘着フィルム、被覆物品および被覆物品の製造方法を実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明のホットメルト粘着剤、粘着フィルムおよび被覆物品を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明の被覆物品の製造方法では、任意の目的の1以上の工程が追加されてもよい。
また、物品は、筒状または柱状の部分を胴部に備えなくてもよい。筒状または柱状の部分を胴部以外の部分に備える例としては、PETボトルの口部と、この口部に装着された蓋との組み合わせ、ワインボトルの口部と、この口部に嵌入されたコルク栓との組み合わせ等が挙げられる。本発明の粘着フィルムは、これらの部分に対して、例えば、改竄防止用フィルムとして用いることができる。
さらに、物品は、筒状または柱状の部分を備えなくてもよく、その形状は、例えば、球状、立方体状、直方体状、不定形状(異形状)等のいかなる形状であってもよい。
なお、本発明のホットメルト粘着剤で構成される粘着部は、残渣なく物品から取り除くことができるとともに、熱アルカリ水溶液により物品から容易に取り除くこともできる。このため、物品がPETボトルである場合、特に、そのリサイクル適性が向上する。換言すれば、本発明は、PETボトルに用いるのに適している。
また、粘着部は、基材フィルムの一部のみでなく、全体(全面)に形成するようにしてもよく、基材フィルムの裏面または表面に散在する複数の点で構成してもよい。
さらに、被覆物品は、物品の一部のみならず、その全体を粘着フィルムの熱収縮物で被覆した構成とすることもできる。
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、単に「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」をそれぞれ表す。また、「wt%」は「重量%」の意である。
ホットメルト粘着剤に使用した原料は、以下の通りである。
<エラストマー>
ポリオレフィンエラストマー熱可塑性エラストマー
・エルモーデュS400(出光興産社製)(以下、「S400」と略記する。)
軟質ポリオレフィン(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)
溶融粘度:7.0Pa・s
エチレン酢酸ビニル共重合体エラストマー
・エバフレックスEV420(三井・デュポン ポリケミカル社製)以下、「EV420」と略記する。)
MFR:150g/10min
酢酸ビニル含有量:19%
なお、溶融粘度*1は、熱可塑性エラストマー濃度25重量%トルエン溶液の25℃での溶融粘度である。溶融粘度の測定は、B型粘度計RB80L(東機産業社製)を用い、ローターNo.3を用いて適した回転数で行った。
<粘着付与剤>
・ハリタックF(ハリマ化成社製)以下)
組成:水添ロジン、酸価:175mgKOH/g、軟化点:72℃
・YSポリスターT30(ヤスハラケミカル社製)(以下、「T30」と略す)
組成:テルペンフェノール樹脂、軟化点:30℃
<可塑剤>
・ダイアナフレシアN90 (出光興産社製)(以下、「N90」と略記す。)組成:パラフィン系プロセスオイル
<ポリプロピレンワックス>
・NP−055(三井化学(株)社製)分子量7,300、軟化点150℃
・NP−056(三井化学(株)社製)分子量7,000、軟化点131℃
・NP−105(三井化学(株)社製)分子量11,000、軟化点153℃
<ホットメルト粘着剤の作製方法>
(製造例1)
攪拌機を備えたステンレスビーカーに、粘着付与剤(HAF)を40重量部投入し、加熱して溶融した。加熱は内容物が130℃未満150℃超にならないように注意して行った。溶融後攪拌を行い150℃未満の温度を保ちながら、かつ攪拌を続けながら、この溶融物にエラストマー(S400)を30重量部徐々に加え、添加終了後、ポリプロピレンワックス(NP−055)を30重量部添加して、溶融均一混合物とし、冷却して熱収縮フィルム用ホットメルト粘着剤組成物を得た。
(製造例2〜5)
各原料を表1に記載された通りに変更した以外は製造例1と同様に行うことで製造例2〜5の熱収縮フィルム用ホットメルト粘着剤を得た。
<粘度の測定方法>
得られたホットメルト粘着剤を、プレート型レオメーターを用いて、粘度測定を行った。測定方法及び測定条件は下記の通りである。測定結果を表1に示す。
・測定装置:動的粘度粘弾性測定装置 Rheosol−G3000(株式会社 ユービーエム社製
・測定モード:温度依存性
・チャック:パラレルプレート
・波形:正弦波
・パラレル直径:19.99mm
・キャップ:1mm
・降温粘度測定開始温度:180℃ 測定終了温度: 30℃
・昇温温度測定開始温度: 30℃ 測定終了温度:180℃
・降温速度:3℃/分
・昇温速度:3℃/分
・回転幅:2Hz,3deg
<粘着フィルム1の作製方法>
得られた熱収縮フィルム用ホットメルト粘着剤を150℃に加熱し、溶融させた。それを離型シートにハンドアプリケーターを用いて塗工厚60μm、幅15mmになるように塗工することで粘着部1を形成した。次いで、当該粘着部を縦17cm、横22cmの大きさの下記熱収縮性フィルムの横長方向の一方の端部に転写することで粘着フィルム1を得た。
<熱収縮フィルム>
熱収縮フィルムは、厚さ20μmのMD方向一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製)を使用した。
<粘着フィルム2の作製方法>
ホットメルト粘着剤(製品名 トヨメルトP−708K 東洋アドレ社製)を150℃に加熱し、溶融させた。それを離型シートにハンドアプリケーターを用いて塗工厚30μm、幅15mmになるように塗工することで粘着部2を形成した。当該粘着部を粘着フィルム1の粘着部1が形成されていない他方の端部に転写することで粘着フィルム2を得た。
(実施例1〜4)
<粘着フィルム付き物品の製造A>
粘着フィルム1を、粘着部1を内側にして当該粘着部の全ての部分が、当該粘着フィルム1の他方の端部に重なるように貼り合わせて円筒状の粘着フィルムを作成した。当該円筒状の粘着フィルムを円周200mmの円筒状のPETボトルの胴部に装着することで試験サンプル1を得た。
(実施例5)
<粘着フィルム付き物品の製造B>
粘着フィルム2の粘着部2を円周200mmの円筒状のPETボトルの胴部に貼り付けた。次いで、当該粘着フィルム2の粘着部1の全ての部分が当該粘着フィルム2の他方の端部に重なるように、当該PETボトルの外周に巻きつけることで試験サンプル2を得た。
<熱収縮性試験>
得られた試験サンプル1および2を90℃に加熱した湯浴に浸漬することで熱収縮フィルムを収縮させて、外観を目視で評価した。
○:粘着部1のずれが2mm以下で粘着フィルムが剥離しない。
×:粘着部1のずれが2mmより大きい、または粘着フィルムが剥離した。
<塗工適性試験>
ノードソン社製メルターシリーズ3400を用いて、塗工機の温度140℃、ホース温度140℃、ヘッド温度110℃にそれぞれ設定した。そしてスリットコーター方式で熱収縮PETフィルムに塗工速度20〜150m/minで、製造例で得られたホットメルト粘着剤を塗工した。以下に評価基準を示す。
○:塗工が問題なくできた。
×:塗工面が不均一であった。または再塗工できなかった。または再塗工の際、粘着剤の糸曳きが発生した。
<リサイクル性試験>
ラベルを施したボトルを8mm角に粉砕して作ったペレットを1,000ml丸底フラスコに、90℃の1.5%水酸化ナトリウム水溶液360gにペレット40gを入れて、250rpmで15分間攪拌(攪拌羽:プロペラ)した。フィルターで濾過し、ペレットの目視観察を行い、ラベルが剥離し、ホットメルト粘着剤がペレットに残らない場合:○、ペレットにホットメルト粘着剤が付着していた場合:×とした。
Figure 2014024902
Figure 2014024902
1 PETボトル
2 基材フィルム
21 重複部
3、3’ 粘着部
4 粘着フィルム



Claims (7)

  1. ポリオレフィンおよびエチレン酢酸ビニル共重合体の少なくともいずれかのエラストマー25〜45重量%と、
    粘着付与剤25〜45重量%と、
    軟化点が125℃以上165℃以下のポリプロピレンワックス10〜30重量%とを含む熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤。
  2. ポリプロピレンワックスの分子量が5,000〜15,000であることを特徴とする請求項1記載の熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤。
  3. 粘着剤を160〜200℃まで加熱し、25℃まで冷却するときに、
    加熱するとき120℃の粘着剤の粘度が200Pa・s以上50,000Pa・s以下であり、
    冷却するとき110℃の粘着剤の粘度が0.1Pa・s以上150Pa・s以下であることを特徴とする請求項1または2記載の熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤。
  4. 熱収縮性フィルムの少なくとも一方の端部に、請求項1〜3いずれか記載の熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤から形成されてなる粘着部を備えた粘着フィルム。
  5. 筒状または柱状の部分を備える物品と、熱収縮性を有する帯状の基材フィルムと、請求項1〜3いずれか記載の熱収縮性フィルム用ホットメルト粘着剤とを用意する工程と、
    前記基材フィルムの一方の面の一端部に、その短手方向に沿って前記ホットメルト粘着剤を塗工して、粘着部を形成する工程と、
    前記基材フィルムの前記一端部とは反対側の他端部を固定した状態で、前記基材フィルムの前記一端部を前記粘着部を介して前記基材フィルムの他方の面に貼り付けるとともに、前記基材フィルムが前記物品の前記部分の外周を取り囲んだ状態にする工程と、
    この状態で、前記前記フィルムを加熱により収縮させて、被覆物品を得る工程とを有することを特徴とする被覆物品の製造方法。
  6. 前記基材フィルムが前記物品の前記部分の外周を取り囲んだ状態にする工程において、前記基材フィルムの前記一端部を、前記粘着部を介して前記基材フィルムの他方の面に貼り付けることにより筒状とし、この筒状の前記基材フォルムを前記物品の前記部分の外周側に配置する請求項5記載の被覆物品の製造方法。
  7. 前記基材フィルムが前記物品の前記部分の外周を取り囲んだ状態にする工程において、前記基材フィルムの前記他端部を前記物品に固定した状態で、前記基材フィルムを前記物品に巻き付けた後、前記基材フィルムの前記一端部を、前記粘着部を介して前記基材フィルムの他方の面に貼り付ける請求項5または6記載の被覆物品の製造方法。
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