JP2012020964A - グルタチオン産生促進剤及びグルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料 - Google Patents

グルタチオン産生促進剤及びグルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】「安全性が高い天然物から得られる成分を用いたグルタチオン産生促進剤」を提供する。また、「当該グルタチオン産生促進剤を含有し、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料」を提供する。
【解決手段】サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物、特にサウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrate (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物からの抽出物を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
【選択図】図2

Description

本発明は、グルタチオン産生促進剤及びグルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料に関する。
グルタチオンは、グルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸からなるトリペプチドで、生体内に幅広く分布する抗酸化物質であり、ラジカルの捕捉、酸化還元による細胞機能の調節、各種酵素のSH供与体としての役割、解毒代謝への関与等が知られている。
細胞内のグルタチオン量が低下すると、紫外線曝露による細胞障害、炎症、急性又は慢性アルコール肝障害、肝臓病、パーキンソン病、アルツハイマー病、胃潰瘍、免疫不全、後天性免疫不全症候群、生理学的な加齢に伴う老化現象、癌化等につながることが知られている。
そこで、細胞内のグルタチオン量を増加させることができれば、加齢により低下する酸化ストレス応答の低下を抑制することが期待でき、紫外線照射などの酸化ストレスに関連する皮膚の老化やシミ・ソバカスの予防を期待することができる。また、その他にも、グルタチオンの欠乏により生じる各種機能低下の予防を期待することができる。
従来、グルタチオンの産生促進作用を有するものとして、ブッチャーブルーム、クスノハガシワ、ヒマラヤンラズベリー、ローズマリー、ジュウヤク、カンゾウ、ガイヨウ、オウレン、アルニカ、ウーロン茶、クジン、オウバク、センブリ、ワイルドタイム、ラベンダー、オタネニンジン、イチョウ、月桃、スターフルーツ、ローヤルゼリー、オウゴン、アロエフェロックス、酵母、ジオウ、シャクヤク、セイヨウノコギリソウ、ソウハクヒ、インチンコウ、マロニエ、ホップ及びエンメイソウからなる群より選ばれる1種又は2種以上の天然物からの抽出物を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤が知られている(例えば、引用文献1参照。)。
一方、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物をコラーゲン産生促進剤としてあるいはエストロゲン様作用剤として皮膚化粧料に用いることが知られている(例えば、引用文献2参照。)。また、サウスレア(Saussurea)属に属する植物のうちサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からの抽出物をチロシナーゼ阻害剤あるいはメラニン産生抑制剤として、美白化粧料に用いることも知られている(例えば、引用文献3参照。)。また、近年サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物に対する研究の進展により、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を化粧料に用いることも知られている(例えば、引用文献4及び5参照。)。
しかしながら、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物から分画した所定の成分又はサウスレア(Saussurea)属に属する植物に含まれるジヒドロデヒドロコスツスラクトン(Dihydrodehydrocostuslactone)をグルタチオン産生促進剤として用いることは知られていない。
特開2009−132662号公報 特開2001−316240号公報 特許第3658548号公報 特開2004−331546号公報 特開2004−331547号公報
本発明は、「安全性が高い天然物から得られる成分を用いたグルタチオン産生促進剤」を提供することを目的とする。また、「当該グルタチオン産生促進剤を含有し、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料」を提供することを目的とする。
本発明者等は、グルタチオン産生促進作用を有する物質につき鋭意研究の結果、従来、コラーゲン産生促進剤、エストロゲン様作用剤、チロシナーゼ阻害剤、メラニン産生抑制剤又は化粧料として使用されている「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」がグルタチオン産生促進剤として有効であること、また、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物から分画した所定の成分」及び「ジヒドロデヒドロコスツスラクトン」もグルタチオン産生促進剤として有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、下記の事項より構成される。
[1]サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
[2]前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である上記[1]に記載のグルタチオン産生促進剤。
[3]サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通したときに、前記多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
[4]前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である上記[3]に記載のグルタチオン産生促進剤。
[5]サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールを前記カラムに通したときに、前記多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
[6]前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である上記[5]に記載のグルタチオン産生促進剤。
[7]サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールを前記カラムに通し、さらにその後、メタノールを前記カラムに通したときに、前記メタノールにより前記カラムから溶出される成分を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
[8]前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である上記[7]に記載のグルタチオン産生促進剤。
[9]下記の式(1)で表されるジヒドロデヒドロコスツスラクトンを有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
Figure 2012020964
[10]上記[1]又は[2]に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
[11]上記[3]又は[4]に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
[12]上記[5]又は[6]に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
[13]上記[7]又は[8]に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
[14]上記[9]に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
本発明によれば、後述する試験例からも分かるように、「安全性が高い天然物から得られる成分を用いたグルタチオン産生促進剤」及び当該グルタチオン産生促進剤を含有する「グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料」を提供することができる。
実施形態1〜5を説明するために示すフローチャートである。 試料d〜f及び比較試料の調製例を説明するために示すフローチャートである。 試験例1(ヒト皮膚線維芽細胞に対するグルタチオン産生促進作用)の結果を示すグラフである。 試験例2(正常ヒト表皮角化細胞に対するグルタチオン産生促進作用)の結果を示すグラフである。
以下、本発明の「グルタチオン産生促進剤」及び「グルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料」を、実施形態に基づいてさらに詳細に説明する。
図1は、実施形態1〜5を説明するために示すフローチャートである。
本発明のグルタチオン産生促進剤は、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通したときに、多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分」、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールをカラムに通したときに、多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分」、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールをカラムに通し、さらにその後、メタノールをカラムに通したときに、メタノールによりカラムから溶出される成分」又は「ジヒドロデヒドロコスツスラクトン」を有効成分として含有する(図1及び後述する図2参照。)。
以下、上記した各有効成分について、実施形態1〜5により説明する。
[実施形態1]
実施形態1に係るグルタチオン産生促進剤は、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」を有効成分として含有する(図1参照。)。
実施形態1に係るグルタチオン産生促進剤において、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」には、サウスレア(Saussurea)属に属する植物から抽出処理によって得られる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
抽出処理においては、抽出原料としてサウスレア(Saussurea)属に属する植物を使用する。抽出原料としては、全草を用いることができるが、地上部分を用いることが好ましい。
サウスレア(Saussurea)属に属する植物の具体例としては、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)(中国名:新疆雪蓮(大苞雪蓮又は天山雪蓮と呼ぶこともある。)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)(中国名:水母雪蓮)、サウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)(中国名:綿頭雪蓮)、サウスレア・グナパロイデス(Saussurea gnaphaloides (Royle) Sch.-Bip.)、サウスレア・ステラ(Saussurea stella Maxim.)、サウスレア・トリダクタイラ(Saussurea tridactyla Sch.-Bip.ex Hook.f.)、サウスレア・ナミカワエ(Saussurea namikawae Kitam.)、サウスレア・ゴッシピポラ(Saussurea gossypiphora D.Don)、サウスレア・ニシオカエ(Saussurea nishiokae Kitam.)、サウスレア・レウコマ(Saussurea leucoma Diels)、サウスレア・クゥエルキフォリア(Saussurea quercifolia W.W.Smith)、サウスレア・エリオケパラ(Saussurea eriocephala Franch.)、サウスレア・キンギイ(Saussurea kingii J.R.Drumm.ex C.E.C.Fisch.)、サウスレア・シムプソニアナ(Saussurea simpsoniana (Field.et Gardn.) Lipsch.)、サウスレア・オブウァラタ(Saussurea obvallata (DC.) Edgew.)、サウスレア・ウェットステイニアナ(Saussurea wettsteiniana Hand.-Mazz.)、サウスレア・グロボサ(Saussurea globosa Chen)、サウスレア・ロンギフォリア(Saussurea longifolia Franch.)等を例示することができる。
抽出原料としては、上記サウスレア(Saussurea)属に属する植物をそれぞれ単独で使用することもできるし、異なるものを2種以上組み合わせて使用することもできる。抽出原料としては、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)のうちの1種以上を使用することが好ましく、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)を使用することがさらに好ましい。
サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)は、主に中国の新疆自治区、四川省、崑崙山及びチベットの各省区等に分布するキク科の草本であり、これまでに関節リュウマチ、インポテンツ、月経不順、子宮出血、女性の下腹部の冷えと痛み、無色の帯下、腎虚及び雪盲に使用されており、創傷出血に外用できることが知れられていた。なお、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)は、それぞれ「新疆雪蓮花」、「水母雪蓮花」及び「綿頭雪蓮花」と呼ばれることもある。
上記サウスレア(Saussurea)属に属する植物のうち、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)は中国の新疆自治区等で、サウスレア・グナパロイデス(Saussurea gnaphaloides (Royle) Sch.-Bip.)は中国の四川省、チベット自治区等で、サウスレア・ステラ(Saussurea stella Maxim.)は中国の青海省、甘粛省、四川省、チベット自治区等で、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)は中国の四川省、雲南省、青海省、チベット自治区、香港、ネパール等で、サウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)は中国の四川省、チベット自治区等で、サウスレア・トリダクタイラ(Saussurea tridactyla Sch.-Bip.ex Hook.f.)は中国のチベット自治区等で、サウスレア・ナミカワエ(Saussurea namikawae Kitam.)は中国のチベット自治区等で、サウスレア・ゴッシピポラ(Saussurea gossypiphora D.Don)はネパール等で、サウスレア・ニシオカエ(Saussurea nishiokae Kitam.)はネパール等で、サウスレア・レウコマ(Saussurea leucoma Diels)は中国の雲南省等で、サウスレア・クゥエルキフォリア(Saussurea quercifolia W.W.Smith)は中国の四川省、雲南省等で、サウスレア・エリオケパラ(Saussurea eriocephala Franch.)は中国の雲南省等で、サウスレア・キンギイ(Saussurea kingii J.R.Drumm.ex C.E.C.Fisch.)は中国のチベット自治区等で、サウスレア・シムプソニアナ(Saussurea simpsoniana (Field.et Gardn.) Lipsch.)はネパール等で、サウスレア・オブウァラタ(Saussurea obvallata (DC.) Edgew.)は中国の雲南省、四川省、チベット自治区等で、サウスレア・ウェットステイニアナ(Saussurea wettsteiniana Hand.-Mazz.)は中国の雲南省等で、サウスレア・グロボサ(Saussurea globosa Chen)は中国の四川省等で、サウスレア・ロンギフォリア(Saussurea longifolia Franch.)は中国の雲南省等で入手可能である。
抽出原料とするサウスレア(Saussurea)属に属する植物は、採取後ただちに乾燥し粉砕したものが適当である。乾燥は、天日で行ってもよいし、通常用いられる乾燥機を使用して行ってもよい。
抽出処理においては、抽出溶媒として極性溶媒を使用することが好ましい。グルタチオン産生促進作用を有する成分は、極性溶媒を用いた抽出処理によって、サウスレア(Saussurea)属に属する植物から容易に抽出することができる。
極性溶媒の具体例としては、水、水溶性有機溶媒等を例示でき、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。抽出溶媒としては、これら極性溶媒のうち、水、水溶性有機溶媒又は含水水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水には、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。各種処理としては、例えば、加熱、殺菌、滅菌、ろ過、イオン交換等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、熱水、イオン交換水等も含まれる。
また、抽出溶媒として、各種の水に浸透圧の調整、緩衝化等の処理をしたもの(生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等)を用いることもできる。
抽出溶媒として使用し得る水溶性有機溶媒としては、低級脂肪族アルコール、アセトン等を例示することができる。低級脂肪族アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の一価アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ペンチレングリコール、イソプレングリコール等の多価アルコールを例示することができる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、抽出溶媒として含水水溶性有機溶媒を使用する場合、一価アルコール、多価アルコール、アセトン等を好ましくは50重量%以上含有する含水水溶性有機溶媒を使用することができる。
抽出溶媒として、酢酸エチル、酢酸ブチル等の中間極性溶媒を使用してもよい。
なお、抽出溶媒としては、50%(V/V)エタノール及び80%(V/V)エタノールを好適に用いることができる。
抽出処理は、サウスレア(Saussurea)属に属する植物に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定されず、常法に従って行うことができる。抽出処理の際には、特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。
抽出方法としては、抽出溶媒中に抽出原料を長時間常温で浸漬して抽出する方法や、抽出溶媒の沸点以下の温度に加熱し攪拌しながら抽出する方法、あるいは抽出溶媒の沸点付近で加熱還流下にて抽出する方法を例示することができる。この際、抽出溶媒量は、抽出原料の通常5〜50倍量(重量比)、好ましくは5〜15倍量(重量比)であり、抽出時間は、通常1〜10時間、好ましくは1〜4時間であり、抽出温度は、通常50〜95℃、好ましくは80〜95℃である。
抽出処理の際、極性溶媒による抽出を行う前に、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル等の非極性溶媒を用いた脱脂処理を施してもよく、かかる前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出処理を効率良く行うことができる。
抽出処理により可溶性成分を溶出させた後、ろ過、遠心分離等の処理を施して抽出残渣を除くことにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物は特有の匂いと味を有するため、脱色、脱臭等を目的とする精製を行なってもよい。精製は、具体的には活性炭処理吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができ、これらの処理は、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物におけるグルタチオン産生促進作用の低下を招かない範囲で行う。
[実施形態2]
実施形態2に係るグルタチオン産生促進剤は、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通したときに、多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分」を有効成分として含有する(図1参照。)。
「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」は、上記実施形態1に記載したような方法で得ることができる。
担体となる多孔質ポリスチレン樹脂としては、例えば、ダイヤイオン(三菱化学株式会社の登録商標)HP20及びHP21や、セパビーズ(三菱化学株式会社の登録商標)SP850、SP700及びSP70を挙げることができる。
なお、実施形態2において多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分は、30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液をカラムに通した後に、比較的極性の低い溶媒をカラムに通すことで溶出することができる。当該成分の溶出に用いることができる溶媒としては、低級脂肪族アルコール、アセトン、酢酸エチル等の中間極性溶媒、ヘキサン等の非極性溶媒等を例示することができる。これら溶媒のうち、メタノールを特に好適に用いることができる。
本明細書においては、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通したとき、多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分」を「吸着成分」という。
また、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通したとき、30%(V/V)メタノールによりカラムから溶出される成分」を「非吸着成分」という。
[実施形態3]
実施形態3に係るグルタチオン産生促進剤は、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールをカラムに通したときに、多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分」を有効成分として含有する(図1参照。)。
「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」は、上記実施形態1に記載したような方法で得ることができる。
担体となる多孔質ポリスチレン樹脂としては、例えば、ダイヤイオン(三菱化学株式会社の登録商標)HP20及びHP21や、セパビーズ(三菱化学株式会社の登録商標)SP850、SP700及びSP70を挙げることができる。
なお、実施形態3において多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分は、50%(V/V)メタノールをカラムに通した後に、さらに極性が低い溶媒をカラムに通すことで溶出することができる。当該成分の溶出に用いることができる溶媒としては、低級脂肪族アルコール、アセトン、酢酸エチル等の中間極性溶媒、ヘキサン等の非極性溶媒等を例示することができる。これら溶媒のうち、メタノールを特に好適に用いることができる。
[実施形態4]
実施形態4に係るグルタチオン産生促進剤は、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールをカラムに通し、さらにその後、メタノールをカラムに通したときに、メタノールによりカラムから溶出される成分」を有効成分として含有する(図1参照。)。
「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物」は、上記実施形態1に記載したような方法で得ることができる。
担体となる多孔質ポリスチレン樹脂としては、例えば、ダイヤイオン(三菱化学株式会社の登録商標)HP20及びHP21や、セパビーズ(三菱化学株式会社の登録商標)SP850、SP700及びSP70を挙げることができる。
本明細書においては、「サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールをカラムに通し、さらにその後、メタノールをカラムに通したときに、メタノールによりカラムから溶出される成分」を「メタノール溶出画分」という。
[実施形態5]
実施形態5に係るグルタチオン産生促進剤は、下記の式(1)で表されるジヒドロデヒドロコスツスラクトンを有効成分として含有する。
Figure 2012020964
ジヒドロデヒドロコスツスラクトンは、後述する調製例4に示すように、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物に含まれる(後述する図2参照。)。グルタチオン産生促進剤に用いるジヒドロデヒドロコスツスラクトンとしては、サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物から分離したものを用いてもよいし、サウスレア(Saussurea)属に属する植物以外の天然物であって、ジヒドロデヒドロコスツスラクトンを含有する天然物から分離したものを用いてもよいし、市販品や合成品を用いてもよい。
上記実施形態1〜5に係るグルタチオン産生促進剤(つまり、本発明のグルタチオン産生促進剤)は、そのグルタチオン産生促進作用を通じて、加齢により低下する酸化ストレス応答の低下を抑制することが期待でき、紫外線照射などの酸化ストレスに関連する皮膚の老化やシミ・ソバカスの予防、治療又は改善を期待することができる。ただし、本発明のグルタチオン産生促進剤は、これらの用途以外にもグルタチオン産生促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に使用することができる。
また、本発明のグルタチオン産生促進剤は、グルタチオン産生促進作用を通じて、グルタチオンの欠乏に関連する疾患(例えば、紫外線曝露による細胞障害、炎症、急性又は慢性アルコール肝障害、肝臓病、パーキンソン病、アルツハイマー病、胃潰瘍、免疫不全、後天性免疫不全症候群、生理学的な加齢に伴う老化現象、癌化等)の予防剤、治療剤又は改善剤の有効成分としても使用することが期待できる。さらに、本発明のグルタチオン産生促進剤は、その作用を利用してグルタチオンの細胞内濃度を上昇させることができるため、不眠症等の睡眠障害の予防剤、治療剤又は改善剤の有効成分としても使用することが期待できる。なお、本発明のグルタチオン産生促進剤は、上記実施形態1〜5における有効成分のうちのいずれか1種を含有してもよいし、上記実施形態1〜5における有効成分のうち2種以上を含有してもよい。上記実施形態1〜5における有効成分のうち2種以上を含有する場合、それらの配合比は、それらの作用の程度に応じて適宜決定すればよい。
本発明のグルタチオン産生促進剤は、当該グルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料として用いることができる。
本発明の「グルタチオン産生促進作用を有する内用医薬品」の投与経路としては、特に限定されないが、例えば、経口投与・直腸内投与等の経腸投与、経鼻投与などの粘膜投与、静脈内投与・皮下投与などの注射投与等をあげることができる。本発明の内用医薬品の剤型としては、いずれも投与方法に適した製剤の形態をとることができ、例えば錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末、丸剤、トローチ剤等の固形剤、溶液、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、注射剤などの液剤、ゲル状の製剤などが挙げられる。本発明のグルタチオン産生促進剤の純品、精製物、粗精製物等をそのまま投与しても良いが、薬理的に許容される賦形剤とともに投与しても良い。賦形剤としては、単糖類、二等類、多糖類、無機塩類、油脂、蒸留水など、製剤として一般に使用可能なものであればいずれも用いることができる。製剤化する際には、結合剤、滑沢剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、緩衝剤、抗酸化剤、細菌抑制剤等の添加剤を用いることもできる。
本発明の内用医薬品中のグルタチオン産生促進剤の含有量は、製剤の形態・有効投与量・製剤としての投与量のデータに基づき、各投与形態に最適な量を設定することができる。
本発明の「グルタチオン産生促進作用を有する食品」の形態としては、本発明のグルタチオン産生促進剤の純品、これらの部分精製品、当該グルタチオン産生促進剤を含有する植物からの当該化合物の粗抽出物、当該グルタチオン産生促進剤を含有するペースト、当該グルタチオン産生促進剤を配合した食品等が挙げられる。つまり、「グルタチオン産生促進作用を有する食品」の形態としては、ドリンク剤、ゼリー、ビスケット、お茶、錠剤、丸剤、ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤等、通常食品として提供可能な形態であれば、いずれの形態も用いることができる。副原料として、賦形剤、結合剤、滑沢剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、緩衝剤、抗酸化剤、細菌抑制剤等の添加剤を用いることもできる。
本発明の「グルタチオン産生促進作用を有する外用医薬品又は化粧料」の形態の例としては、特に限定されない。
外用医薬品の形態としては、例えば、軟膏剤、クリーム剤、発布剤、テープ剤、外用剤等があげられる。本発明の外用医薬品は、本発明のグルタチオン産生促進剤に、必要に応じてその他の医薬成分を含有することができ、また、結合剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、緩衝剤、抗酸化剤、細菌抑制剤等の添加剤を用いても良い。
化粧料の形態としては、化粧水、美容液、乳液、クリーム、ジェル、パック、美容パウダー、洗顔フォーム、浴用剤等、外用剤・化粧料製剤として使用可能ないずれの形態も用いることができる。上記化粧料製剤には、本発明のグルタチオン産生促進剤に加え、必要に応じて化粧料製剤に配合される成分を含有しても良い。配合成分としては、例えば、固形油、半固形油、液体油、低分子保湿剤、高分子保湿剤、脂溶性保湿剤、エモリエント剤、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤、エタノール、水等をあげることができる。
本発明の医薬品、食品及び化粧料は、本発明のグルタチオン産生促進剤が有するグルタチオン産生促進作用を通じて、加齢により低下する酸化ストレス応答の低下を抑制することが期待でき、紫外線照射などの酸化ストレスに関連する皮膚の老化やシミ・ソバカスの予防、治療又は改善を期待することができる。ただし、本発明の医薬品、食品及び化粧料は、これらの用途以外にもグルタチオン産生促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に使用することができる。
また、本発明の医薬品、食品及び化粧料は、グルタチオン産生促進剤が有するグルタチオン産生促進作用を通じて、グルタチオンの欠乏に関連する疾患(例えば、紫外線曝露による細胞障害、炎症、急性又は慢性アルコール肝障害、肝臓病、パーキンソン病、アルツハイマー病、胃潰瘍、免疫不全、後天性免疫不全症候群、生理学的な加齢に伴う老化現象、癌化等)を予防、治療又は改善することを期待することができるとともに、グルタチオンの細胞内濃度を上昇させることができるため、不眠症等の睡眠障害を予防、治療又は改善することが期待できる。
なお、本発明のグルタチオン産生促進剤、医薬品、食品及び化粧料は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下、「1.試料の調製例」及び「2.グルタチオン産生促進作用の試験例」を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
1.試料の調製例
(調製例1)試料aの調製例
調製例1は、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)から精製水による抽出物(試料a(水抽出物))を得るための調製例である。
サウスレア(Saussurea)属に属する植物であるサウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)地上部分の粉砕物30.3gに対して、450mL(ミリリットル)の精製水による加熱抽出(80℃〜90℃、2時間)を行った後、得られた溶液を濾過して(定性分析用2種濾紙(アドバンテック東洋株式会社より購入)を使用。)抽出液を得た。得られた抽出液に対して減圧濃縮及び凍結乾燥を順次行い、8.3gの試料a(水抽出物)を得た。固形収率は27.3%であった。
(調製例2)試料bの調製例
調製例2は、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)から50%(V/V)エタノールによる抽出物(試料b(50%エタノール抽出物))を得るための調製例である。
サウスレア(Saussurea)属に属する植物であるサウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)地上部分の粉砕物30.5gに対して、450mLの50%(V/V)エタノールによる加熱抽出(80℃〜90℃、2時間)を行った後、得られた溶液を濾過して(定性分析用2種濾紙(アドバンテック東洋株式会社より購入)を使用。)抽出液を得た。得られた抽出液に対して減圧濃縮及び凍結乾燥を順次行い、7.4gの試料b(50%エタノール抽出物)を得た。固形収率は24.2%であった。
(調製例3)試料cの調製例
調製例3は、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)から80%(V/V)エタノールによる抽出物(試料c(80%エタノール抽出物))を得るための調製例である。
サウスレア(Saussurea)属に属する植物であるサウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)地上部分の粉砕物30.7gに対して、450mLの80%(V/V)エタノールによる加熱抽出(80℃〜90℃、2時間)を行った後、得られた溶液を濾過して(定性分析用2種濾紙(アドバンテック東洋株式会社より購入)を使用。)抽出液を得た。得られた抽出液に対して減圧濃縮及び凍結乾燥を順次行い、5.4gの試料c(80%エタノール抽出物)を得た。固形収率は17.5%であった。
(調製例4)試料d〜f及び比較試料の調製例
図2は、試料d〜f及び比較試料の調製例を説明するために示すフローチャートである。
調製例4は、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)から、比較試料(非吸着成分)、試料d(吸着成分)、試料e(メタノール溶出画分)及び試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン)を得るための調製例である。当該調製例は、図2に示すフローに従って行った。
サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)地上部分の粉砕物4kgに対して、45Lの80%(V/V)エタノールによる温浸抽出(80℃、2時間)を2回行った後、得られた溶液を濾過して(定性分析用2種濾紙(アドバンテック東洋株式会社より購入)を使用。)抽出液を得た。さらに、当該抽出液を60℃で減圧下に濃縮した後に乾燥(常温、10時間)し、抽出物680gを得た。次に、抽出物を30%(V/V)メタノール(3L、40℃)に溶解させて溶液とし、当該溶液を、あらかじめ30%(V/V)メタノールで平衡化したダイヤイオンHP20(1500g、三菱化学株式会社より購入)を担体として充填したカラムに通した。その後に、6Lの30%(V/V)メタノールにより溶出を行い、当該30%(V/V)メタノール溶出画分を非吸着成分(比較試料)として回収した。続けて、7Lの50%(V/V)メタノール、6Lのメタノール、5Lのエタノール、5Lの酢酸エチル及び5Lのヘキサンにより順次溶出を行い、それぞれ溶出画分を回収した。溶媒を除いて各溶出画分を乾固物とし、399gの非吸着成分(比較試料)、38gの50%(V/V)メタノール溶出画分、100gのメタノール溶出画分(試料e)、21gのエタノール溶出画分、18gの酢酸エチル溶出画分及び0.11gのヘキサン溶出画分を得た。非吸着成分以外の各溶出画分を合わせたものを吸着成分(試料d)とし、非吸着成分以外の各溶出画分(つまり、吸着成分)の重量を合計したところ、177.11gとなった。
このうち、メタノール溶出画分(試料e)(100g)を、クロロホルム/メタノール/水を溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80mmφ×350mm、富士シリシア化学株式会社より購入)に付した。すなわち、溶出溶媒の比率を、90:10:0、40:10:1、30:10:1(いずれもクロロホルム:メタノール:水)と順次変化させながら溶出を行い、溶出液を1フラクションにつき150mLずつ分取し、これらフラクションを合わせ、A〜Hの8画分を得た。このうち、画分A(溶出量:450mL〜1200mL)を含有する溶出液から溶媒を除いて乾固物とし、40.9gの画分Aを得た。
次に、画分A(40.9g)を、ヘキサン/アセトンを溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60mmφ×250mm、富士シリシア化学株式会社より購入)に付した。すなわち、溶出溶媒の比率を、9:1、6:1、4:1、2:1(いずれもヘキサン:アセトン)と順次変化させながら溶出を行い、溶出液を1フラクションにつき60mLずつ分取し、これらフラクションを合わせ、AA〜AHの8画分を得た。このうち、画分ABを含有する溶出液から溶媒を除いて乾固物とし、13.1gの画分AB(溶出量:180mL〜600mL)を得た。
さらに、画分AB(13.1g)を、メタノール/水を溶出溶媒とするODSシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60mmφ×150mm、ナカライテスク株式会社より購入)に付した。すなわち、溶出溶媒の比率を7:3、8:2、9:1(いずれもメタノール:水)と順次変化させながら溶出を行い、溶出液を1フラクションにつき40mLずつ分取し、これらフラクションを合わせ、AB−1〜AB−10の10画分を得た。このうち、画分AB−3(溶出量:1200mL〜1440mL)を含有する溶出液から溶媒を除いて乾固物とし、2.1gの画分AB−3を得た。
さらに、画分AB−3(2.1g)を、ヘキサン/酢酸エチルを溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60mmφ×150mm、富士シリシア化学株式会社より購入)に付した。すなわち、溶出溶媒の比率を19:1、9:1(いずれもヘキサン:酢酸エチル)と順次変化させながら溶出を行い、溶出液を1フラクションにつき40mLずつ分取し、ジヒドロデヒドロコスツスラクトンを含有する溶出液(溶出量:1240mL〜1520mL)を得た。当該溶出液から溶媒を除いて乾固物とし、161mgのジヒドロデヒドロコスツスラクトン(試料f)を得た。
上記方法により分画・単離されたジヒドロデヒドロコスツスラクトン(試料f)について、核磁気共鳴スペクトル法によりH−NMRスペクトルデータ及び13C−NMRスペクトルデータを取得したところ、以下のピークが観測され、文献(ジャーナル オブ ナチュラル プロダクト(Journal of Natural Products) 第62巻、27ページ,1999年)の値と略一致した。なお、ジヒドロデヒドロコスツスラクトン(試料f)の分子式はC1520である。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.23(3H,d,J=7.0Hz,Me−12)、1.30(1H,m,H−8)、1.85(1H,m,H−2)、1.94(2H,m,H−2,H−7)、2.04(1H,m,H−9)、2.10(1H,m,H−3)、2.21(1H,m,H−11)、2.50(3H,m,H−3,H−8,H−9)、2.79(1H,dd,J=8.9,8.9Hz,H−5)、2.87(1H,m,H−1)、3.91(1H,dd,J=9.3,9.3Hz,H−6)、4.77(1H,br s,H−15a)、4.87(1H,br s,H−15b)、5.04(1H,d,J=2.0Hz,H−14a)5.19(1H,d,J=2.0Hz,H−14b).
13C−NMR(CDCl,100MHz) δ:13.22(C−12)、30.17(C−2)、32.48(C−3,8)、37.65(C−9)、42.04(C−11)、47.04(C−1)、49.85(C−7)、51.93(C−5)、85.28(C−6)、109.15(C−14)、111.81(C−15)、149.94(C−10)、151.70(C−4)、178.70(C−13).
また、上記方法により分画・単離されたジヒドロデヒドロコスツスラクトン(試料f)について質量分析を行ったところ、以下のような結果となり、測定された質量が分子式から推定される質量と略一致した。
HR−ESI−TOF−MS m/z:233.1550[M+H] (Calcd for C1520:233.1542).
なお、上記において、ダイヤイオンHP20によるカラムクロマトグラフィー、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及びODSシリカゲルカラムクロマトグラフィーは、汎用の実験器具及び実験装置を用いた。また、核磁気共鳴スペクトル装置としては、Bruker DRX-400型核磁気共鳴スペクトル装置(ブルカー・バイオスピン株式会社製)を用いた。質量分析装置としては、Waters-Micromass LCT質量分析装置(ウォーターズ社製)を用いた。
2.グルタチオン産生促進作用の試験例
グルタチオン産生促進作用の試験例は、ヒト皮膚線維芽細胞及び正常ヒト表皮角化細胞に対するグルタチオン産生活性の測定をすることにより行った。
(試験例1)ヒト皮膚線維芽細胞に対するグルタチオン産生促進作用の試験例
(ア)試験方法
培地として10%(V/V)牛胎児血清(FBS。ニチレイバイオサイエンスより購入)含有最小必須培地α(MEMα。GIBCOより購入)を使用し、ヒト皮膚線維芽細胞(NB1RGB。理研バイオリソースセンターより購入)を1.0×10cells/wellとなるように24ウェルプレート(NUNCより購入)に播種し、CO インキュベーター(37℃、5%二酸化炭素、95%空気)にて培養した。24時間後、試料を所定濃度(200μg/mL又は20μg/mL)含有するように調整した試料添加培地に培地を交換し、さらに24時間培養を行った。
試料としては、試料a(水抽出物。上記調製例1を参照。濃度200μg/mL)、試料b(50%エタノール抽出物。上記調製例2を参照。濃度200μg/mL)、試料c(80%エタノール抽出物。上記調製例3を参照。濃度200μg/mL)、試料d(吸着成分。上記調製例4を参照。濃度20μg/mL)、試料e(メタノール溶出画分。上記調製例4を参照。濃度20μg/mL)及び試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン。上記調製例4を参照。濃度20μg/mL)を用い、それぞれについて試験を行った。また、比較のために、比較試料(非吸着成分。上記調製例4を参照。濃度200μg/mL)についても試験を行った。
次に、常法によりトリプシン処理を行い、各ウェルから細胞を回収した。その後、当該細胞をダルベッコのリン酸緩衝液で洗浄後、10mMの塩酸80μLを加えた上で凍結融解(2回)による細胞膜破砕処理を行った。細胞膜破砕処理後の処理液に5%(W/V)スルホサリチル酸を20μL加え、遠心分離(8000G、10分)後、得られた上澄み液を測定に供した。当該上澄み液中のグルタチオン量をTotal Glutathione Quantification Kit(Dojindoより購入)を用いた酵素リサイクリング法により測定し、総グルタチオン量を算出した。総グルタチオン量の測定と同時に血球計算盤を用いてトリパンブルー非染の生細胞数をカウントして生細胞あたりのグルタチオン量を算出し、試料無添加の培地を用いた場合の生細胞あたりのグルタチオン量と比較することで相対グルタチオン量(試料無添加時における生細胞あたりのグルタチオン量を100%としたときの指標)を算出した。
(イ)試験結果
試験結果を表1及び図3に示す。表1は、試験例1(ヒト皮膚線維芽細胞に対するグルタチオン産生促進作用)の結果を示す表である。図3は、試験例1(ヒト皮膚線維芽細胞に対するグルタチオン産生促進作用)の結果を示すグラフである。
[表1]

ヒト皮膚線維芽細胞における相対グルタチオン量
試料 濃度 相対グルタチオン量
試料a(水抽出物) 200μg/mL 129.5%
試料b(50%エタノール抽出物) 200μg/mL 265.1%
試料c(80%エタノール抽出物) 200μg/mL 209.3%
試料d(吸着成分) 20μg/mL 296.4%
試料e(メタノール溶出画分) 20μg/mL 362.9%
試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン) 20μg/mL 163.8%
比較試料(非吸着成分) 200μg/mL 111.8%
試料無添加(対照) − 100.0%
(a)試料a〜cについて
表1及び図3に示すように、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)からのいずれの抽出物(試料a〜c)も、ヒト皮膚線維芽細胞に対してグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。また、試料a〜cの中では、試料b(50%エタノール抽出物)及び試料c(80%エタノール抽出物)が高いグルタチオン産生促進作用を示すことも確認できた。
(b)試料dについて
表1及び図3に示すように、試料d(吸着成分)は、低濃度(20μg/mL)であっても、高濃度(200μg/mL)の比較試料(非吸着成分)よりも著しく高いグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。
(c)試料eについて
表1及び図3に示すように、試料e(メタノール溶出画分)は、試料d(吸着成分)よりも高いグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。
(d)試料fについて
表1及び図3に示すように、試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン)は、低濃度(20μg/mL)であっても、高いグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。
(試験例2)正常ヒト表皮角化細胞に対するグルタチオン産生促進作用の試験例
(ア)試験方法
培地としてEpiLife・KG2(倉敷紡績株式会社より購入)を使用し、正常ヒト表皮角化細胞(NHEK・F。倉敷紡績株式会社より購入)を2.5×10cells/wellとなるように24ウェルプレート(NUNCより購入)に播種し、CO インキュベーター(37℃、5%二酸化炭素、95%空気)にて培養した。72時間後、試料を所定濃度(200μg/mL、10μg/mL又は5μg/mL)含有するように調整した試料添加培地に培地を交換し、さらに24時間培養を行った。
試料としては、試料a(水抽出物。上記調製例1を参照。濃度200μg/mL)、試料b(50%エタノール抽出物。上記調製例2を参照。濃度200μg/mL)、試料c(80%エタノール抽出物。上記調製例3を参照。濃度200μg/mL)、試料e(メタノール溶出画分。上記調製例4を参照。濃度10μg/mL)及び試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン。上記調製例4を参照。濃度5μg/mL)を用い、それぞれについて試験を行った。
次に、常法によりトリプシン処理を行い、各ウェルから細胞を回収した。その後、当該細胞をダルベッコのリン酸緩衝液で洗浄後、10mMの塩酸80μLを加えた上で凍結融解(2回)による細胞膜破砕処理を行った。細胞膜破砕処理後の処理液に5%(W/V)スルホサリチル酸を20μL加え、遠心分離(8000G、10分)後、上澄み液を得た。当該上澄み液中のグルタチオン量をTotal Glutathione Quantification Kit(Dojindoより購入)を用いた酵素リサイクリング法により測定し、総グルタチオン量を算出した。総グルタチオン量の測定と同時に血球計算盤を用いてトリパンブルー非染の生細胞数をカウントして生細胞あたりのグルタチオン量を算出し、試料無添加の培地を用いた場合の生細胞あたりのグルタチオン量と比較することで相対グルタチオン量(試料無添加時における生細胞あたりのグルタチオン量を100%としたときの指標)を算出した。
(イ)試験結果
試験結果を表2及び図4に示す。表2は、試験例2(正常ヒト表皮角化細胞に対するグルタチオン産生促進作用)の結果を示す表である。図4は、試験例2(正常ヒト表皮角化細胞に対するグルタチオン産生促進作用)の結果を示すグラフである。
[表2]

正常ヒト表皮角化細胞における相対グルタチオン量
試料 濃度 相対グルタチオン量
試料a(水抽出物) 200μg/mL 167.0%
試料b(50%エタノール抽出物) 200μg/mL 491.8%
試料c(80%エタノール抽出物) 200μg/mL 409.9%
試料e(メタノール溶出画分) 10μg/mL 298.1%
試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン) 5μg/mL 259.5%
試料無添加(対照) − 100.0%
(a)試料a〜cについて
表2及び図4に示すように、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)からのいずれの抽出物(試料a〜c)も、正常ヒト表皮角化細胞に対してグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。また、試料a〜cの中では、試料b(50%エタノール抽出物)及び試料c(80%エタノール抽出物)が高いグルタチオン産生促進作用を示すことも確認できた。
(b)試料eについて
表2及び図4に示すように、試料e(メタノール溶出画分)は、低濃度(10μg/mL)であっても、高いグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。
(c)試料fについて
表2及び図4に示すように、試料f(ジヒドロデヒドロコスツスラクトン)は、低濃度(5μg/mL)であっても、高いグルタチオン産生促進作用を示すことが確認できた。
実施例1.錠剤の作製
上記の「(調製例1)試料aの調製例」に記載した方法に従って調製された水抽出物を用いて、次の処方で錠剤(1錠あたり500mg)を作製する。

水抽出物(調製例1) 10mg
乳糖 470mg
乾燥コーンスターチ 10mg
タルク 9mg
ステアリン酸カルシウム 1mg
(調製法)
乳糖(94g)に、水抽出物(2g)、乾燥コーンスターチ(2g)、タルク(1.8g)、ステアリン酸カルシウム(0.2g)を添加して混合する。次いで、単発式打錠機を用いて常法により錠剤を作製する。
実施例2.ハードカプセル剤の作製
上記の「(調製例2)試料bの調製例」に記載した方法に従って調製された50%エタノール抽出物を用いて、次の処方でハードカプセル剤(1カプセルあたり360mg)を作製する。

50%エタノール抽出物(調製例2) 5mg
乳糖 220mg
コーンスターチ 110mg
ヒドロキシプロピルセルロース 25mg
(調製法)
50%エタノール抽出物(5g)に、乳糖(220g)及びコーンスターチ(110g)を添加して混合し、これにヒドロキシプロピルセルロース(25g)の水溶液を添加して練合する。次いで、押し出し造粒機を用いて、常法により顆粒を製造する。この顆粒をゼラチンハードカプセルに充填することにより、ハードカプセル剤を作製する。
実施例3.ソフトカプセル剤の作製
上記の「(調製例3)試料cの調製例」に記載した方法に従って調製された80%エタノール抽出物を用いて、次の処方でソフトカプセル剤(1カプセルあたり170mg)を作製する。

80%エタノール抽出物(調製例3) 5mg
大豆油 165mg
(調製法)
大豆油(165g)に、80%エタノール抽出物(5g)を添加して混合する。次いで、ロータリー・ダイ式自動成型機を用いて、常法に従い、ソフトカプセルに充填することにより、ソフトカプセル剤を作製する。
実施例4.丸剤の作製
上記の「(調製例4)試料d〜f及び比較試料の調製例」に記載した方法に従って調製された吸着成分を用いて、次の処方で丸剤(1粒あたり100mg)を作製する。

吸着成分(調製例4) 0.5mg
モロヘイヤ末 20.0mg
デンプン 30.0mg
糖蜜 20.0mg
茶抽出物 15.0mg
大豆ファイバー 14.0mg
セラック 0.5mg
(調製法)
上記配合で原料を混合し、適量加水後、練合機で均質な練合物を製造し、得られた練合物を圧延し製丸機を用いて製丸後乾燥して丸剤を作製する。
実施例5.ゼリーの作製
上記の「(調製例1)試料aの調製例」に記載した方法に従って調製された水抽出物を用いて、次の処方で、常法によりゼリー(100g)を作製する。

水抽出物(調製例1) 0.02g
ゼラチン 2.00g
オレンジ果汁 20.00g
水 77.98g
(調製法)
上記成分を混合し、90℃へ加熱する。ゼラチンの溶解を確認してから容器に充填し、冷却する。ゼラチンを固化することでゼリーを作製する。
実施例6.軟膏の作製
上記の「(調製例4)試料d〜f及び比較試料の調製例」に記載した方法に従って調製されたジヒドロデヒドロコスツスラクトンを用いて、次の処方で、常法により軟膏(100g)を作製する。

(油相成分)
ジヒドロデヒドロコスツスラクトン(調製例4) 0.01g
白色ワセリン 20.00g
ミネラルオイル 20.00g
ステアリルアルコール 5.00g
ステアレス−2 3.00g
プロピルパラベン 0.10g
天然ビタミンE 0.10g
(水相成分)
1,3−ブチレングリコール 5.00g
フェノキシエタノール 0.40g
ポリソルベート 60 4.50g
精製水 適量
全量 100g
(調製法)
油相成分及び水相成分をそれぞれ80℃に熱して均一にし、水相を油相に攪拌しながら加え、乳化後冷却し軟膏を作製した。
実施例7.テープ剤の作製
上記の「(調製例4)試料d〜f及び比較試料の調製例」に記載した方法に従って調製されたメタノール溶出画分を用いて、次の処方で、常法によりテープ剤(100g)を作製する。

(粘着剤溶剤)
スチレン−イソプロピレン−スチレンブロック共重合体 7.00g
ピコライト 25.00g
イソプロピレンゴム 5.00g
トルエン 15.00g
酢酸エチル 14.20g
ヘキサン 25.00g
(薬効成分)
メタノール溶出画分(調製例4) 0.01g
エタノール 7.99g
(経皮吸収促進剤)
オレイルアルコール 0.80g
全量 100g
(調製法)
粘着剤溶剤及び薬効成分をそれぞれ均一にし、薬効成分及び経皮吸収促進剤を粘着剤溶剤に加え、室温で攪拌し組成物を作製した。この組成物をシリコーン処理したポリエステルフィルム上に延展し、120℃で乾燥させ冷却後、ポリエチレンフィルムへ粘着剤層を転写させ、テープ剤を作製する。
実施例8.ローションの作製
上記の「(調製例1)試料aの調製例」に記載した方法に従って調製された水抽出物を用いて、次の処方で、常法によりローション(100g)を作製する。

(油相成分)
ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 2.0g
1,3−ブチレングリコール 5.0g
(水相成分)
水抽出物(調製例1) 0.1g
グリセリン 5.0g
フェノキシエタノール 0.3g
クエン酸 0.1g
クエン酸ナトリウム 0.2g
エタノール 8.0g
精製水 適量
全量 100g
(調製法)
油相成分及び水相成分をそれぞれ均一に溶解し、油相を水相に攪拌しながら加え、化粧水を作製する。
実施例9.乳液の作製
上記の「(調製例2)試料bの調製例」に記載した方法に従って調製された50%エタノール抽出物を用いて、次の処方で、常法により乳液(100g)を作製する。

ヤシ油 8.00g
エタノール 5.00g
ベヘニルアルコール 0.50g
クエン酸 0.10g
クエン酸ナトリウム 0.20g
50%エタノール抽出物(調製例2) 1.50g
1,3−ブチレングリコール 4.00g
パラオキシ安息香酸エステル 0.10g
エデト酸2ナトリウム 0.01g
精製水 適量
全量 100g
(調製法)
上記素材を攪拌・混合して乳液を作製する。
実施例10.美容液の作製
上記の「(調製例3)試料cの調製例」に記載した方法に従って調製された80%エタノール抽出物を用いて、次の処方で、常法により美容液(100g)を作製する。

80%エタノール抽出物(調製例3) 1.50g
カルボキシビニルポリマー 0.50g
グリセリン 6.50g
1,3−ブチレングリコール 7.50g
フェノキシエタノール 0.30g
水酸化カリウム 0.20g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.25g
スクワラン 0.50g
ビタミンEアセテート 0.05g
ステアリン酸 0.20g
精製水 適量
全量 100g
(調製法)
上記素材を攪拌・混合・溶解して美容液を作製する。

Claims (14)

  1. サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
  2. 前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である請求項1に記載のグルタチオン産生促進剤。
  3. サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通したときに、前記多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
  4. 前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である請求項3に記載のグルタチオン産生促進剤。
  5. サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールを前記カラムに通したときに、前記多孔質ポリスチレン樹脂に吸着される成分を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
  6. 前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である請求項5に記載のグルタチオン産生促進剤。
  7. サウスレア(Saussurea)属に属する植物からの抽出物を30%(V/V)メタノールに溶解させた溶液を、多孔質ポリスチレン樹脂を担体とするカラムに通し、その後、50%(V/V)メタノールを前記カラムに通し、さらにその後、メタノールを前記カラムに通したときに、前記メタノールにより前記カラムから溶出される成分を有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
  8. 前記サウスレア(Saussurea)属に属する植物が、サウスレア・インボルクラタ(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)、サウスレア・メデュサ(Saussurea medusa Maxim.)及びサウスレア・ラニセプス(Saussurea laniceps Hand.-Mazz.)からなる群より選択される1種以上の植物である請求項7に記載のグルタチオン産生促進剤。
  9. 下記の式(1)で表されるジヒドロデヒドロコスツスラクトンを有効成分として含有するグルタチオン産生促進剤。
    Figure 2012020964
  10. 請求項1又は2に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
  11. 請求項3又は4に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
  12. 請求項5又は6に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
  13. 請求項7又は8に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
  14. 請求項9に記載のグルタチオン産生促進剤を含有する、グルタチオン産生促進作用を有する医薬品、食品又は化粧料。
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