JP2012020876A - 帯状体の巻取り方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】割溝6によって分割された巻芯8に帯状体3を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体4となす帯状体の巻取り方法及び装置において、少なくとも一方の巻芯部21に形成された溝21bを介して割溝6に軸方向に針状体9を挿入し、帯状体3の巻取りに伴う締付け力により巻芯8が、割溝6が塞がる程度までは細くならないようにして帯状体3を巻き取り、巻取りが終了した後は針状体9を巻芯8から抜き取って巻芯8が撓むのを許容する構成を特徴とする。
【選択図】図3
Description
この際、巻回体4を構成する帯状体3は、巻回体4としての外側の部分の巻芯1による拘束がほとんどないため、押圧部材によりその側面を押されると、外側に近い帯状体3が先行して移動し、中側に進むに従って帯状体3の動きは遅れることになり、帯状体3の層間にはずれが生じる。また巻芯1に近い部分では帯状体3は強い力で巻芯1により拘束されているため、押圧部材により押されることにより皺が生じたりする。
この帯状体3の層間のずれや皺が原因となって、不良品となることも多く、また不良品とならないまでも帯状体3の層間のずれにより摩擦が生じ、この摩擦により電極箔(図示せず)の表面に施された化成被膜(図示せず)が損傷し、この結果として電気的特性の劣る製品となるおそれがあった。
また他の目的は、巻芯に設けた溝に安定して針状体が挿入され、長い巻芯及び針状体であっても安定的に針状体を挿脱できるようにすると共に、針状体が巻芯の溝内に収まることによって帯状体の巻取りの開始の際にその巻始め端部の巻芯への差し込みを容易に行うことができるようにすることである。
また他の目的は、針状体の巻芯に対する回転方向位置が常に一定で回転しないことにより針状体の先端の傾斜面の巻芯に対する回転方向位置も常に一定となることで、自動的に帯状体の巻始め端部を割溝に差し込む際に安定した極めて軽快な作業が行われ、帯状体の巻始め端部の差込みミス等の問題が生じないようにすることである。
また他の目的は、巻芯に設けた溝に安定して針状体が挿入され、長い巻芯及び針状体であっても安定的に針状体を挿脱できるようにすると共に、針状体が巻芯の溝内に収まることによって帯状体の巻取りの開始の際にその巻始め端部の巻芯への差し込みを容易に行うことができるようにすることである。
また他の目的は、針状体の巻芯に対する回転方向位置が常に一定で回転しないことにより針状体の先端の傾斜面の巻芯に対する回転方向位置も常に一定となることで、自動的に帯状体の巻始め端部を割溝に差し込む際に安定した極めて軽快な作業が行われ、帯状体の巻始め端部の差込みミス等の問題が生じないようにすることである。
また巻芯に設けた溝に安定して針状体が挿入され、長い巻芯及び針状体であっても安定的に針状体を挿脱できるという効果があると共に、針状体が巻芯の溝内に収まることによって帯状体の巻取りの開始の際にその巻始め端部の巻芯への差し込みを容易に行うことができるという効果がある。
また針状体の巻芯に対する回転方向位置が常に一定で回転しないことにより針状体の先端の傾斜面の巻芯に対する回転方向位置も常に一定となることで、自動的に帯状体の巻始め端部を割溝に差し込む際に安定した極めて軽快な作業が行われ、帯状体の巻始め端部の差込みミス等の問題が生じないという効果が得られる。
また巻芯に設けた溝に安定して針状体が挿入され、長い巻芯及び針状体であっても安定的に針状体を挿脱できるという効果があると共に、針状体が巻芯の溝内に収まることによって帯状体の巻取りの開始の際にその巻始め端部の巻芯への差し込みを容易に行うことができるという効果がある。
また針状体の巻芯に対する回転方向位置が常に一定で回転しないことにより針状体の先端の傾斜面の巻芯に対する回転方向位置も常に一定となることで、自動的に帯状体の巻始め端部を割溝に差し込む際に安定した極めて軽快な作業が行われ、帯状体の巻始め端部の差込みミス等の問題が生じないという効果が得られる。
図1から図6において、本発明に係る帯状体の巻取り装置巻5は、割溝6によって第1巻芯部21と第2巻芯部22に2分割された巻芯8に帯状体3(図9から図13)を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体4(図13)となす帯状体の巻取り装置において、第1巻芯部21又は第2巻芯部22のいずれか一方又は双方に軸方向の溝21bを形成し、帯状体3の巻取り中に該帯状体3から巻芯8に作用する締付け力により該巻芯が、割溝6が塞がる程度までは撓まないように溝21bを介して割溝6に挿入される針状体9と、該針状体9を割溝6に挿入し又は抜き取る針状体の挿脱機構10とを備え、巻回体4の巻取り中は針状体の挿脱機構10により針状体9を溝21bに挿入することで帯状体3の巻取りに伴う締付け力により巻芯8が、割溝6が塞がる程度までは細くならないようにして帯状体3を巻き取り、巻取りが終了した後は針状体の挿脱機構10により針状体9を巻芯から抜き取って巻芯8が撓むのを許容するように構成したものである。
そして図7に示すように、この溝21bは、針状体9の直径の1/2から2/3が埋まる深さに設定されており、針状体9が溝21bに置かれた場合、針状体9の外周部9dは第1巻芯部21の割溝面21cから少し上まで、即ち割溝6の中心位まで突出し、針状体9の外周部9dと第2巻芯部22の割溝面22cとの間には、帯状体3の巻始め端部3aの厚みが入るだけの隙間Sが形成されるようになっている。
またその一端9aには、傾斜面9bが形成されており、図11に示すように、該傾斜面によって帯状体3の巻始めにおいてその巻始め端部3aを幅方向に円滑に差し込むことができるようになっている。
図20に示す第2実施例では、巻芯8の割溝6はその直径の中心に形成されている点は図7に示す第1実施例と同様であるが、針状体9用の溝22bが第1巻芯部21の溝21bに加えて第2巻芯部22にも形成され、夫々同一の深さに設定されている点が異なる。
そしてこの第2実施例では、針状体9が溝21bに置かれた場合、針状体9は溝21bからかなり大きく突出し、その外周部9dは第2巻芯部22の溝22bにまで入り込んでおり、帯状体3の巻始め端部3aは針状体9の外周部9dと第2巻芯部22との間に形成された円弧状の隙間Sに挟み込むようになっている。
なお、以上の実施例(第1実施例から第3実施例)では、針状体9の断面形状はすべて円形である。
なお、以上の実施例(第1実施例から第5実施例)では巻芯8の断面形状は、すべて円形である。
図24に示す第6実施例では、巻芯8は、基本的に断面が長方形(上下に円弧部がある。)に形成され、これは断面円形のものの図中左右両側面を平行にカットしたもので、上下方向の平行な側面8i,8jが形成されており、割溝6は巻芯8の直径の中心に形成され、針状体9は、巻芯8と同様に断面が基本的に長方形の非円形に形成され、これに合わせて針状体9用の溝21bも断面が基本的に長方形の非円形に形成されており、針状体9の外周部9dと第2巻芯部22の割溝面22cとの間には隙間Sが形成されている。
そこで、図9において、帯状体3を矢印Cの如く水平方向に巻芯8の割溝6に差し込む。図10に示すように、帯状体3がある程度差し込まれると、やがてその側面3bが針状体9に接触する位置に達するが、針状体9の一端9aには傾斜面9bが形成されているため、図11及び図16にその断面を示すように、この傾斜面9bに沿って帯状体3は滑らかに押し上げられて針状体9の外周部9dと第2巻芯部22の割溝面22cとの間の隙間Sの中に入り込む。この際、隙間Sは帯状体3の厚みと略同一であるため、第2巻芯部22の割溝面22cと帯状体3と針状体9の外周部9dとの間にわずかな摩擦力が生じ、ここに帯状体3の巻始め端部3aは保持されることになる。
このとき本発明の最大の特徴である針状体9の存在により、巻芯8の第1巻芯部21及び第2巻芯部22は、その割溝6が塞がる程度まで撓むことはできないため、帯状体3からの矢印F,Gの如き締付け力がいくら強くても、また巻芯8がいくら長くても巻芯8が鼓状に撓むことはなく、その結果巻回体4の幅方向の中央部が細くなって鼓状に変形すること(図28の従来例参照)はなく、平行な状態で巻取りが完了することになる。
そこで、回転支持体13が巻芯8から矢印Iの如く外され、押圧カラー18が矢印Jの如く摺動して巻回体4を巻芯8から矢印Kの如く軽々と押し出すことができる。これによって巻回体4の帯状体3の層間においてずれが生じることがなく、帯状体3はその電極箔等に損傷が生ずることなく、巻芯8から取り外されることになる。そして1個の巻回体4の巻取りが完了する。
これによって、完成した巻回体4を構成する帯状体3の電極箔の化成被膜等に電気的特性を悪化させるような損傷が生ずることがなく、極めて電気的特性の優れた巻回体4を製造することができる。
2 割溝
3 帯状体
3a 巻始め端部
3b 側面
3c 巻終り端部
4 巻回体
4a 一端部
4b 内周面
5 帯状体の巻取り装置
6 割溝
8 巻芯
8a 丸穴
8b 大径部
8c 端部
8d 端部
8e 外径部
8f 面取り
8g フランジ部
8h めねじ穴
8i 側面
8j 側面
9 針状体
9a 一端
9b 傾斜面
9c 他の一端
9d 外周部
10 針状体の挿脱機構
11 第1巻芯部
11a 外周面
12 第2巻芯部
12a 外周面
13 回転支持体
13a 固定軸
13b 円環状の穴
13f 面取り
14 回転駆動体
14a 溝
15 止めねじ
16 挿脱駆動部
16a 突起
18 押圧カラー
19 テープ
21 第1巻芯部
21a 外周部
21b 溝
21c 割溝面
22 第2巻芯部
22a 外周部
22b 溝
22c 割溝面
A 範囲
B 矢印
C 矢印
D 矢印
E 矢印
F 矢印
G 矢印
H 矢印
I 矢印
J 矢印
K 矢印
S 隙間
S2 隙間
Claims (10)
- 割溝によって複数に分割された巻芯に帯状体を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体となす帯状体の巻取り方法において、前記帯状体の巻取り中に該帯状体から前記巻芯に作用する締付け力により該巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは撓まないように、前記割溝の軸方向に針状体を挿入し、前記帯状体の巻取りに伴う締付け力により前記巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは細くならないようにして前記帯状体を巻き取り、巻取りが終了した後は前記針状体を前記巻芯から抜き取って前記巻芯が撓むのを許容することを特徴とする帯状体の巻取り方法。
- 割溝によって第1巻芯部と第2巻芯部に2分割された巻芯に帯状体を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体となす帯状体の巻取り方法において、前記帯状体の巻取り中に該帯状体から前記巻芯に作用する締付け力により該巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは撓まないように、前記第1巻芯部又は第2巻芯部のいずれか一方又は双方の軸方向に形成された溝に針状体を挿入し、前記帯状体の巻取りに伴う締付け力により前記巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは細くならないようにして前記帯状体を巻き取り、巻取りが終了した後は前記針状体を前記巻芯から抜き取って前記巻芯が撓むのを許容することを特徴とする帯状体の巻取り方法。
- 割溝によって第1巻芯部と第2巻芯部に2分割された巻芯に帯状体を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体となす帯状体の巻取り方法において、前記帯状体の巻取り中に該帯状体から前記巻芯に作用する締付け力により該巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは撓まないように、前記第1巻芯部又は第2巻芯部のいずれか一方又は双方の軸方向に形成された溝に一端に傾斜面が形成された針状体を挿入し、該針状体を前記巻芯に対してその回転方向に拘束することによって前記傾斜面の回転方向位置を一定に保つと共に、前記傾斜面に沿わせて前記帯状体の先端部を前記割溝に差し込んで巻取りを開始し、前記帯状体の巻取りに伴う締付け力により前記巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは細くならないようにして前記帯状体を巻き取り、巻取りが終了した後は前記針状体を前記巻芯から抜き取って前記巻芯が撓むのを許容することを特徴とする帯状体の巻取り方法。
- 前記巻回体は、リード端子付の電極箔及び該電極箔の剥離紙を同時に巻き取って形成される電子部品であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯状体の巻取り方法。
- 前記巻回体は、電極箔及び該電極箔の剥離紙を同時に巻き取って形成される二次電池であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯状体の巻取り方法。
- 割溝によって複数に分割された巻芯に帯状体を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体となす帯状体の巻取り装置において、前記帯状体の巻取り中に該帯状体から前記巻芯に作用する締付け力により該巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは撓まないように前記割溝の軸方向に挿入される針状体と、該針状体を前記割溝に挿入し又は抜き取る針状体の挿脱機構とを備え、前記巻回体の巻取り中は前記針状体の挿脱機構により前記針状体を前記割溝に挿入することで前記帯状体の巻取りに伴う締付け力により前記巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは細くならないようにして前記帯状体を巻き取り、巻取りが終了した後は前記針状体の挿脱機構により前記針状体を前記巻芯から抜き取って前記巻芯が撓むのを許容するように構成したことをを特徴とする帯状体の巻取り装置。
- 割溝によって第1巻芯部と第2巻芯部に2分割された巻芯に帯状体を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体となす帯状体の巻取り装置において、前記第1巻芯部又は第2巻芯部のいずれか一方又は双方に軸方向の溝を形成し、前記帯状体の巻取り中に該帯状体から前記巻芯に作用する締付け力により該巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは撓まないように前記溝を介して前記割溝に挿入される針状体と、該針状体を前記割溝に挿入し又は抜き取る針状体の挿脱機構とを備え、前記巻回体の巻取り中は前記針状体の挿脱機構により前記針状体を前記溝に挿入することで前記帯状体の巻取りに伴う締付け力により前記巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは細くならないようにして前記帯状体を巻き取り、巻取りが終了した後は前記針状体の挿脱機構により前記針状体を前記巻芯から抜き取って前記巻芯が撓むのを許容するように構成したことをを特徴とする帯状体の巻取り装置。
- 割溝によって第1巻芯部と第2巻芯部に2分割された巻芯に帯状体を巻き付けて該帯状体を巻き取り、巻回体となす帯状体の巻取り装置において、前記第1巻芯部又は第2巻芯部のいずれか一方又は双方に軸方向の溝を形成し、前記帯状体の巻取り中に該帯状体から前記巻芯に作用する締付け力により該巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは撓まないように前記溝を介して前記割溝に挿入されその先端に傾斜面が形成された針状体と、該針状体を前記割溝に挿入し又は抜き取る針状体の挿脱機構とを備え、該針状体を前記巻芯に対してその回転方向に拘束することによって前記傾斜面の回転方向位置を一定に保つように構成すると共に、前記傾斜面に沿わせて前記帯状体の先端部を前記割溝に差し込んで巻取りを開始するように構成し、前記巻回体の巻取り中は前記針状体の挿脱機構により前記針状体を前記溝に挿入することで前記帯状体の巻取りに伴う締付け力により前記巻芯が、前記割溝が塞がる程度までは細くならないようにして前記帯状体を巻き取り、巻取りが終了した後は前記針状体の挿脱機構により前記針状体を前記巻芯から抜き取って前記巻芯が撓むのを許容するように構成したことを特徴とする帯状体の巻取り装置。
- 前記巻回体は、リード端子付の電極箔及び該電極箔の剥離紙を同時に巻き取って形成される電子部品であることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の帯状体の巻取り装置。
- 前記巻回体は、電極箔及び該電極箔の剥離紙を同時に巻き取って形成される二次電池であることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の帯状体の巻取り装置。
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