JP6681205B2 - 巻回体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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本発明は、帯状体を巻芯で巻き取ることにより製造される巻回体の製造装置及び製造方法に関する。
例えば、二次電池の製造では、負極と正極との間でセパレータを挟み込んだ帯状の電極体を巻芯で巻き取った後、巻芯から抜き取って中空渦巻状の電極巻回体とし、この電極巻回体の負極と正極にそれぞれ負極リードと正極リードを接続して電池缶等に収納することが行われる。
ところで、電子機器の高性能化や小型化、軽量化などが進むに従って、このような電子機器に搭載される二次電池の更なる高容量化が求められている。ここで、二次電池の容量は、電極の面積に比例し、電極間の距離に反比例する。したがって、同じ大きさの二次電池においてその容量を高めるためには、上述した負極や正極、セパレータなどの厚みを薄くしたり、巻芯を細くしたりして、電極巻回体の巻数を増やすことが必要となる。
しかしながら、負極や正極、セパレータなどの厚みを薄くしたり、巻芯を細くしたりすると、巻芯に巻き付けられた電極巻回体を巻芯から抜き取ることができなくなることがあった(例えば、特許文献1を参照。)。
具体的に、従来の電極巻回体の製造では、例えば図8に示すような巻芯100が用いられている。この巻芯100は、全体が長尺円柱状を為しており、その軸線方向に亘って分割された一対の軸状体101A,101Bを備えている。また、一対の軸状体101A,101Bは、巻回前の帯状の電極体200の一端側が挿入される隙間S’を挟んで対向する内周面部102a,102bと、この内周面部102a,102bの外側に電極体200が巻き付けられる外周面部103a,103bとを有している。
そして、この巻芯100を用いて電極体200を巻き取る際は、一対の軸状体101A,101Bの内周面部102a,102bの間に形成された隙間S’に電極体200の一端側を挿入した後、この巻芯100を回転させることによって、一対の軸状体101A,101Bの外周面部103a,103bに電極体200を巻き付ける。
このとき、図9(a)に示すように、電極体200によって締め付けられた一対の軸状体101A,101Bが撓むことで、図9(b)に示すように、一対の軸状体101A,101Bの内周面部102a,102bの間で電極体200の一端側が挟み込まれた状態となる。この状態で巻芯100を更に回転させることによって、電極体200が巻芯100に巻き取られて電極巻回体200Aが形成される。
しかしながら、従来の巻芯100では、この状態から電極巻回体200Aを抜き取る際に、上述した一対の軸状体101A,101Bの内周面部102a,102bの間で電極体200の一端側が挟み込まれた状態となっており、さらに、この電極巻回体200Aは、強く締め付けられた状態となっているため、巻芯100から非常に抜き取りづらくなっている。
したがって、電極巻回体200Aを巻芯100から無理に引き抜こうとすると、電極巻回体200Aの内側から電極体200の一部が螺旋状に飛び出したり、電極巻回体200Aの一部が損傷したりするなどの不良品の発生を引き起こすことがあった。
このため、巻芯100の表面に滑りを良くするための処理を施すことが行われている。しかしながら、巻芯100の表面の滑りを良くすることによって、巻き取り開始時に電極体200に滑りが生じてしまい、この電極体200の一端が上記隙間S’から抜け出てしまうなどの問題が発生してしまう。特に、巻取り開始前の隙間S’は広いため、電極体200が滑らないようにするためには、この電極体200の一端に掛かり代を余分に取る必要があり、その分だけ電極巻回体200Aの巻数が減り容量不足となってしまう。
また、従来の巻芯100では、電極体200によって締め付けられた一対の軸状体101A,101Bが撓むことで、電極巻回体200Aの形状に歪みが生じることになる。さらに、電極巻回体200Aでは、このような歪みが生じることによって、その内側に向かうほど皺等が発生してしまう。
また、従来の巻芯100では、一対の軸状体101A,101Bの撓みを極力減らすため、電極体200の幅に合わせて長さを変更する必要がある。この場合、電極体200の幅の違いに応じた数の巻芯が必要となってしまう。
特開2006−137602号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、巻芯に巻き付けられた巻回体を巻芯から容易に抜き取ることができる巻回体の製造装置、並びにそのような巻回体の製造装置を用いて、巻回体を歩留り良く製造することができる巻回体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る巻回体の製造装置は、帯状体を巻き取ることにより製造される巻回体の製造装置であって、前記帯状体の一端側が挿入される隙間を挟んで対向する一対の内周面部と、前記一対の内周面部の外側に前記帯状体が巻き付けられる一対の外周面部と、前記一対の内周面部のうち少なくとも一方の内周面部を軸線方向に切り欠く溝部とを有して、軸線方向に亘って分割された一対の軸状体により構成される巻芯と、前記巻芯の基端側から前記一対の内周面部の間に前記溝部に沿って挿入されるスライド軸、前記スライド軸を軸線方向にスライドさせるスライド機構と、前記巻芯を周方向に回転させる回転機構と、前記巻芯の基端側及び先端側に設けられた基端側リング部材及び先端側リング部材とを備え、前記溝部は、前記巻芯の基端側から先端側に向かって深さが漸次浅くなる溝側テーパー部を含み、前記スライド軸は、前記巻芯の基端側から先端側に向かって外径が漸次細くなる軸側テーパー部を含み、前記基端側リング部材及び前記先端側リング部材は、その内側に挿入された前記一対の軸状体の基端側及び先端側をそれぞれ保持しており、前記巻芯の基端側から先端側に向かって前記スライド軸を前記溝部に沿ってスライドさせたときに、前記溝側テーパー部に沿ってスライドされる前記軸側テーバー部が前記溝部と対向する他方の内周面部に接触した状態で、前記スライド軸の一部が前記溝部の内側から外側へと突き出した状態となることで、前記基端側リング部材及び前記先端側リング部材により規制される位置まで前記一対の軸状体が互いに離間する方向に押し広げられることを特徴とする。
また、本発明に係る巻回体の製造方法は、前記製造装置を用いて巻回体を製造する際に、前記一対の内周面部の間に隙間を形成した状態で、この隙間に前記帯状体の一端側を挿入する工程と、前記巻芯の基端側から先端側に向かって前記スライド軸を前記溝部に沿ってスライドさせることによって、前記スライド軸と前記溝部と対向する他方の内周面部との間で前記帯状体の一端側を挟み込むと共に、前記スライド軸により前記一対の軸状体を互いに離間する方向に押し広げる工程と、前記巻芯を周方向に回転させながら、前記一対の外周面部に前記帯状体を巻き付けることによって巻回体を形成する工程と、前記巻芯の先端側から基端側に向かって前記スライド軸を前記溝部に沿ってスライドさせることによって、前記帯状体の一端側を挟み込んだ状態と、前記一対の軸状体を互いに離間する方向に押し広げた状態とを解除する工程と、前記巻回体を前記巻芯から抜き取る工程とを含むことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、巻芯に巻き付けられた巻回体を巻芯から容易に抜き取ることができる巻回体の製造装置、並びにそのような巻回体の製造装置を用いて、巻回体を歩留り良く製造することができる巻回体の製造方法を提供することが可能である
本発明を適用した巻回体の製造装置で用いられる巻芯及びスライド軸の一例を示す斜視図である。 図1に示す巻芯及びスライド軸の構成を示す分解斜視図である。 図1に示す巻芯及びスライド軸の巻取前及び抜取時の状態を示し、(a)はその側面図、(b)はその断面図である。 図1に示す巻芯及びスライド軸の巻取時の状態を示し、(a)はその側面図、(b)はその断面図である。 本発明を適用した巻回体の製造装置で用いられる巻芯及びスライド軸の他例を示す斜視図である。 図5に示す巻芯及びスライド軸の構成を示す分解斜視図である。 本発明を適用した巻回体の製造装置で用いられる巻芯及びスライド軸の別の構成例であり、(a)はその巻取前及び抜取時の状態を示す透視側面図、(b)はその巻取時の状態を示す透視側面図である。 従来の巻芯を示す斜視図である。 従来の巻芯に電極体が巻き付けられた状態を示し、(a)はその側面図、(b)はその断面図である。
以下、本発明を適用した巻回体の製造装置及び製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らないものとする。
本実施形態では、帯状体を巻芯で巻き取ることにより製造される巻回体として、負極と正極との間でセパレータを挟み込んだ帯状の電極体(帯状体)を巻芯で巻き取った後、巻芯から抜き取って中空渦巻状の電極巻回体(巻回体)を製造する場合を例に挙げて説明する。なお、このような電極巻回体は、例えば二次電池やコンデンサ等に用いられる。
(巻回体の製造装置)
本発明を適用した巻回体の製造装置は、例えば図1及び図2に示すように、後述する帯状の電極体を巻き取る巻芯1を備えている。巻芯1は、全体が長尺円柱状を為しており、その軸線方向に亘って分割された一対の軸状体2A,2Bを備えている。
一対の軸状体2A,2Bは、巻芯1の中心軸を挟んで対称となる断面略半円形の部材であり、例えば鋼や超硬合金などの帯状の電極体を巻き取るのに十分な剛性を有する材料を用いて電極体を挟み込むのに足る長さで形成されている。
具体的に、これら一対の軸状体2A,2Bは、図3及び図4に示すように、平坦な面を形成する一対の内周面部3a,3bと、これら一対の内周面部3a,3bの外側に円弧状の凸曲面を形成する一対の外周面部4a,4bとを有して略半円柱状に形成されている。
このうち、一対の内周面部3a,3bは、後述する電極体の一端側が挿入される隙間Sを挟んで対向する面であり、一対の外周面部4a,4bは、電極体50が巻き付けられる面である。そして、これら一対の軸状体2A,2Bは、互いの内周面部3a,3bを相対向させることによって、互いの外周面部4a,4bが全体として断面略円形状を為すように設けられている。なお、内周面部3a,3bと外周面部4a,4bとの間のエッジ部分には、それぞれ電極体50への当たりを良くするための面取り加工を施してもよい。
また、一対の内周面部3a,3bのうち、一方の内周面部3aには、一方の軸状体2Aを軸線方向に切り欠く溝部5が設けられている。溝部5は、断面略半円形状を為すと共に、巻芯1の基端側から先端側に向かって深さが漸次浅くなるテーパー形状(以下、溝側テーパー部5aという。)を有している。
なお、溝部5は、一対の内周面部3a,3bのうち少なくとも一方の内周面部に設けられた構成であればよく、上述した一方の内周面部3aに溝部5を設けた構成以外にも、他方の内周面部3bに溝部5を設けた構成としてもよい。さらに、両方の内周面部3a,3bに溝部5を設けることも可能であるが、電極体50の一端側を挟み込み易くするためには、一対の内周面部3a,3bのうち何れか一方の内周面部(3a又は3b)にのみ溝部5を設けた構成とすることが好ましい。
巻回体の製造装置は、図1〜図4に示すように、巻芯1の基端側から一対の内周面部3a,3bの間に溝部5に沿って挿入されるスライド軸6を備えている。スライド軸6は、断面略円形状を為すと共に、巻芯1の基端側から先端側に向かって外径が漸次細くなるテーパー形状(以下、軸側テーパー部6aという。)を有している。また、スライド軸6は、軸側テーパー部6のうち、他方の内周面部3bと対向する面(以下、対向面という。)6bが、この内周面部3bに対して平行となっている。
そして、このスライド軸6は、図示を省略するスライド機構によって軸線方向にスライドさせることが可能となっている。なお、スライド機構については、特に限定されるものではなく、スライド軸6を軸線方向にスライドさせる機構として、従来より使用されているものを用いることができる。
巻芯1の基端側と先端側には、図1及び図2に示すように、それぞれ一対の軸状体2A,2Bの基端側を保持する基端側リング部材7aと、一対の軸状体2A,2Bの先端側を保持する先端側リング部材7bとが設けられている。基端側リング部材7a及び先端側リング部材7bは、互いに同径の円筒状部材からなり、その内側に挿入された一対の軸状体2A,2Bの基端側及び先端側をそれぞれ保持しながら、一対の軸状体2A,2Bの互いに離間する方向への移動を規制している。
また、巻回体の製造装置は、図示を省略するものの、巻芯1を回転させる回転機構と、後述する巻芯1に巻き付けられた電極巻回体50Aを一対の軸状体2A,2Bの他端側へと押し出す押出機構とを概略備えている。これら回転機構及び押出機構についても、本発明において特に限定されるものではなく、巻回体の製造装置で従来より使用されている機構を用いることができるため、具体的な説明を省略するものとする。
また、巻芯1の基端部は、図1及び図2に示すように、回転機構側の駆動軸(図示せず。)に取付治具8を介して取り付けられる。取付治具8は、円筒状の部材を半割した一対のハウジング部材8a,8bを有し、一対の軸状体2A,2Bの基端部9a,9bを保持している。軸状体2A,2Bの基端部9a,9bは、基端側リング部材7a及び先端側リング部材7bに保持される部分よりも拡径されており、互いに突き合わされたハウジング部材8a,8bの内側に挿入された状態で、複数のビス10を用いて取り付けられている。
(巻回体の製造方法)
本発明を適用した巻回体の製造方法は、上記巻回体の製造装置を用いて、負極と正極との間でセパレータを挟み込んだ帯状の電極体50を上記巻芯1で巻き取って中空渦巻状の電極巻回体50Aを形成する場合に好適に用いることできる。
具体的に、上記巻回体の製造装置を用いて電極巻回体50Aを製造する際は、先ず、図3に示すように、電極体50の巻取前は、溝部5に挿入されたスライド軸6が溝部5の内側に位置することによって、一対の内周面部3a,3bの間に隙間Sが形成されている。そして、この隙間Sに電極体50の一端側を挿入する。
次に、図4に示すように、巻芯1の基端側から先端側に向かってスライド軸6を溝部5に沿ってスライドさせることによって、スライド軸6の対向面6bと他方の内周面部3bとの間で電極体50の一端側を挟み込むと共に、スライド軸6が一対の軸状体2a,2bを互いに離間する方向に押し広げる。
具体的には、巻芯1の基端側から先端側に向かって、スライド軸6を溝部5に沿ってスライドさせると、巻芯1の基端側から先端側に向かって深さが漸次浅くなる溝側テーパー部5aに沿って、巻芯1の基端側から先端側に向かって外径が漸次細くなる軸側テーパー部6aがスライドするため、スライド軸6の一部が溝部5の内側から外側へと突き出した状態となる。
このとき、スライド軸6の対向面6bは、他方の内周面部3bに対して平行となるため、この対向面6bと他方の内周面部3bとの間で電極体50の一端側を安定した状態で挟み込むことができる。
また、巻芯1の先端側に向かってスライド軸6がスライドするのに従って、スライド軸6の突き出し量が増加し、一対の軸状体2A,2Bが互いに離間する方向に押し広げれる。そして、最終的に基端側リング部材7a及び先端側リング部材7bにより規制される位置まで、一対の軸状体2A,2Bが互いに離間する方向に押し広げられる。このとき、一対の外周面部4a,4bは、ほぼ真円の状態となる。
次に、巻芯1を周方向に回転させながら、一対の外周面部4a,4bに電極体50を巻き付けることによって電極巻回体50Aを形成する。
次に、図3に示すように、巻芯1の先端側から基端側に向かってスライド軸6を溝部5に沿ってスライドさせることによって、再びスライド軸6が溝部5の内側へと移動する。これにより、再び一対の内周面部3a,3bの間に隙間Sが形成され、上述したスライド軸6の対向面6bと他方の内周面部3bとの間で電極体50の一端側を挟み込んだ状態が解除される。また、一対の軸状体2A,2Bを互いに離間する方向に押し広げた状態が解除される。
次に、外周面部4a,4bに巻き付けられた電極巻回体50Aを押出機構によって巻芯1の先端側へと押し出すことで、この電極巻回体50Aを巻芯1から抜き取る。以上の工程を経ることによって、中空渦巻状の電極巻回体50Aを得ることができる。
以上のように、本発明では、巻芯1の基端側から先端側に向かってスライド軸6を溝部5に沿ってスライドさせることによって、電極体50の一端側を挟み込むと共に、一対の軸状体2A,2Bを互いに離間する方向に押し広げた状態とし、この状態で、巻芯1を周方向に回転させながら、巻芯1に電極体50を巻き付けることによって電極巻回体50Aを形成した後、巻芯1の先端側から基端側に向かってスライド軸6を溝部5に沿ってスライドさせることによって、電極体50の一端側を挟み込んだ状態と、一対の軸状体2A,2Bを互いに離間する方向に押し広げた状態とを解除する。これにより、巻芯1に巻き付けられた電極巻回体50Aを巻芯1から容易に抜き取ることが可能である。
したがって、本発明によれば、従来のように電極巻回体200Aの内側から電極体200の一部が螺旋状に飛び出したり、電極巻回体200Aの一部が損傷したりするなどの不良品の発生を防ぎつつ、中空渦巻状の電極巻回体50Aを歩留り良く製造することが可能である。
また、本発明では、巻芯1に巻き付けられた電極巻回体50Aを巻芯1から容易に抜き取ることが可能なため、従来のように巻芯100の表面に滑りを良くするための処理を施す必要がない。このため、巻き取り開始時に電極体50に滑りが生じるといったことを防ぐことができ、電極体50を巻き取る距離のバラツキも抑えることが可能である。また、電極体50の一端に掛かり代を余分に取る必要がないため、電極巻回体50Aの巻数を増やして容量を高めることが可能である。
また、本発明では、一対の軸状体2A,2Bを撓ませることなく、帯状体50の一端側を強固に挟み込むことができる。また、一対の軸状体2A,2Bには撓みが殆ど生じないため、電極巻回体50Aに歪みや皺等を生じさせることなく、電極体50を巻芯1に正確に巻き付けることができる。その結果、得られる電極巻回体50Aの真円度を高めることが可能である。さらに、一対の軸状体2A,2Bに強固な剛性を持たせる必要もない。
また、本発明では、従来のように電極体200の幅に合わせて隙間S’の長さを変更する必要がなく、1つの巻芯1で電極体50の幅の違いに対応した、いわゆるフリーサイズの巻き取りが可能である。また、上述した巻芯1の機構もシンプルなため、コストの低減が可能である。
また、本発明では、上述した基端側リング部材7a及び先端側リング部材7bの内径を変更することで、巻芯1の外径と共に、一対の内周面部3a,3bの間に形成される隙間Sを任意に変更することができる。これにより、電極巻回体50Aの周長変化に対応することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記巻回体の製造装置では、上述した巻芯1及びスライド軸6の代わりに、図5及び図6に示すような巻芯1A及びスライド軸6Aを用いることも可能である。なお、以下の説明では、上記巻芯1及びスライド軸6と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
具体的に、上記巻芯1が丸形(真円状)の電極巻回体50Aを製造する際に用いられるのに対して、巻芯1Aは、角形(長円状)の電極巻回体50Aを製造する際に用いられる。このため、巻芯1Aは、一対の軸状体2A,2Bとは内周面部3a,3b及び外周面部4a,4bの形状が異なる一対の軸状体2C,2Dにより構成されている。
また、巻芯1Aには、断面略半円状の溝部5とは異なり、断面略矩形(長方形)状の溝部5Aが設けられている。これに合わせて、スライド軸6Aは、断面略矩形(長方形)状に形成されている。また、基端側リング部材7a及び先端側リング部材7bは、巻芯1Aの形状に合わせて、略矩形(長方形)リング状に形成されている。また、巻芯1の基端部は、軸状体2C,2Dの基端部9a,9bを別体に形成し、ビス11で取り付けた構造を有している。
以上のような巻芯1A及びスライド軸6Aを用いた場合でも、上述した巻芯1及びスライド軸6を用いた場合と同様に、巻芯1Aの基端側から先端側に向かってスライド軸6Aを溝部5Aに沿ってスライドさせることによって、電極体50の一端側を挟み込むと共に、一対の軸状体2C,2Dを互いに離間する方向に押し広げた状態とし、この状態で、巻芯1Aを周方向に回転させながら、巻芯1Aに電極体50を巻き付けることによって電極巻回体50Aを形成した後、巻芯1Aの先端側から基端側に向かってスライド軸6Aを溝部5Aに沿ってスライドさせることによって、電極体50の一端側を挟み込んだ状態と、一対の軸状体2C,2Dを互いに離間する方向に押し広げた状態とを解除する。これにより、巻芯1Aに巻き付けられた電極巻回体50Aを巻芯1Aから容易に抜き取ることが可能である。
また、本発明では、上述した巻芯1及びスライド軸6の代わりに、例えば図7に示すような巻芯1B及びスライド軸6Bを用いることも可能である。具体的に、巻芯1Bは、先端部を残して軸線方向に切り欠く溝部5Bによって一対の軸状体2E,2Fに分割された構造を有している。また、一対の軸状体2E,2Fは、先端側から基端側に向かって漸次細くなるテーパー形状を有している。溝部5Bは、一定の幅で直線状に切り欠かれている。一方、スライド軸6Bは、基端側から先端側に向かって漸次細くなるテーパー形状を有している。
以上のような巻芯1B及びスライド軸6Bを用いた場合には、巻芯1Bの基端側から先端側に向かってスライド軸6Bを溝部5Aに差し込むことによって、一対の軸状体2E,2Fを互いに離間する方向に押し広げた状態とする。このとき、巻芯1Bは、その先端側から基端側に亘ってほぼ同径となる。この状態で、巻芯1Bを周方向に回転させながら、巻芯1BAに電極体50を巻き付けることによって電極巻回体50Aを形成する。その後、巻芯1Bの先端側から基端側に向かってスライド軸6Bを溝部5Aから引き抜くことによって、一対の軸状体2E,2Fを互いに離間する方向に押し広げた状態とを解除する。これにより、巻芯1Bに巻き付けられた電極巻回体50Aを巻芯1Bから容易に抜き取ることが可能である。
なお、本発明は、上記電極巻回体50Aを製造する場合に限らず、例えばフィルムや紙等の巻取工程に適用することも可能である。すなわち、本発明は、帯状体を巻芯で巻き取ることにより形成される巻回体を製造する場合に幅広く適用することが可能である。
1,1A,1B…巻芯 2A,2B,2C,2D,2E,2F…軸状体 3a,3b…内周面部 4a,4b…外周面部 5,5A,5B…ガイド溝 5a…溝側テーパー部 6,6A,6B…スライド軸 6a…軸側テーパー部 6b…対向面 7a…基端側保持リング 7b…先端側保持リング 8…取付治具 8a,b…ハウジング部材 9a,9b…基端部 10,11…ビス 50…電極体(帯状体) 50A…電極巻回体(巻回体)S…隙間

Claims (3)

  1. 帯状体を巻き取ることにより製造される巻回体の製造装置であって、
    前記帯状体の一端側が挿入される隙間を挟んで対向する一対の内周面部と、前記一対の内周面部の外側に前記帯状体が巻き付けられる一対の外周面部と、前記一対の内周面部のうち少なくとも一方の内周面部を軸線方向に切り欠く溝部とを有して、軸線方向に亘って分割された一対の軸状体により構成される巻芯と、
    前記巻芯の基端側から前記一対の内周面部の間に前記溝部に沿って挿入されるスライド軸と、
    前記スライド軸を軸線方向にスライドさせるスライド機構と、
    前記巻芯を周方向に回転させる回転機構と
    前記巻芯の基端側及び先端側に設けられた基端側リング部材及び先端側リング部材とを備え、
    前記溝部は、前記巻芯の基端側から先端側に向かって深さが漸次浅くなる溝側テーパー部を含み
    前記スライド軸は、前記巻芯の基端側から先端側に向かって外径が漸次細くなる軸側テーパー部を含み、
    前記基端側リング部材及び前記先端側リング部材は、その内側に挿入された前記一対の軸状体の基端側及び先端側をそれぞれ保持しており、
    前記巻芯の基端側から先端側に向かって前記スライド軸を前記溝部に沿ってスライドさせたときに、前記溝側テーパー部に沿ってスライドされる前記軸側テーバー部が前記溝部と対向する他方の内周面部に接触した状態で、前記スライド軸の一部が前記溝部の内側から外側へと突き出した状態となることで、前記基端側リング部材及び前記先端側リング部材により規制される位置まで前記一対の軸状体が互いに離間する方向に押し広げられることを特徴とする巻回体の製造装置。
  2. 請求項1に記載の製造装置を用いて巻回体を製造する際に、
    前記一対の内周面部の間に隙間を形成した状態で、この隙間に前記帯状体の一端側を挿入する工程と、
    前記巻芯の基端側から先端側に向かって前記スライド軸を前記溝部に沿ってスライドさせることによって、前記スライド軸と前記溝部と対向する他方の内周面部との間で前記帯状体の一端側を挟み込むと共に、前記スライド軸により前記一対の軸状体を互いに離間する方向に押し広げる工程と、
    前記巻芯を周方向に回転させながら、前記一対の外周面部に前記帯状体を巻き付けることによって巻回体を形成する工程と、
    前記巻芯の先端側から基端側に向かって前記スライド軸を前記溝部に沿ってスライドさせることによって、前記帯状体の一端側を挟み込んだ状態と、前記一対の軸状体を互いに離間する方向に押し広げた状態とを解除する工程と、
    前記巻回体を前記巻芯から抜き取る工程とを含むことを特徴とする巻回体の製造方法。
  3. 前記巻回体は、正極と負極との間でセパレータを挟み込み、中空渦巻状に巻き取った電極巻回体であることを特徴とする請求項に記載の巻回体の製造方法。
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