JP2012020424A - 防水フードの製造方法および防水衣料 - Google Patents

防水フードの製造方法および防水衣料 Download PDF

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博徳 湯田
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Abstract

【課題】目止めテープを使用せずに防水フードを製造する。
【解決手段】繊維構造体からなる外側部材12と、防水フィルム14とが積層されてなる防水フード1の製造方法であって、前記外側部材12を立体的に形成する工程、凹部を有する型13の中に前記外側部材12をセットする工程、前記型13内の外側部材12上に前記防水フィルム14をセットする工程、前記型13の凹部に嵌合し得る凸部材15を用いて、前記防水フィルム14と前記外側部材12とを接合する工程を含むことを特徴とする防水フード1の製造方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、防水性を有する衣料の防水フードの製造方法に関し、詳細には、目止めテープを使用せずにフードを製造する方法に関するものである。
アウトドア等で利用される防水衣料は、通常、生地の片面または両面に防水性能を有するポリマーを被覆し、この防水生地を複数のパーツに裁断した後、縫製等により身体にフィットするように立体的に構成される。この際、縫製部のミシン目の穴からの水の侵入を防ぐため、通常、縫製部には裏側から目止めテープが貼着される(特許文献1、2など)。立体的に構成される防水衣料は、特にフード部においてパーツが多く、従って縫製部も多くなり、目止めテープの貼着箇所が多い。このような箇所では、防水性能(耐水圧)は目止めテープの性能に左右され、通常、目止めテープ部分で耐水圧が低下してしまうことが多かった。また、防水布帛が重なり合っている縫製部の上にさらに目止めテープが貼着されているため、目止めテープが貼着されていない部分に比べて、厚みが厚くなり、かつ硬い触感となってしまうという問題があった。
特開2007−296798号公報 特開平9−41208号公報
そこで本発明では、目止めテープを使用せずに、フード全体に亘って均一な防水性を確保することのできる防水フードを製造する方法の提供を課題とする。
本発明者等は、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
前記外側部材を立体的に形成する工程、
凹部を有する型の中に前記外側部材をセットする工程、
前記外側部材上に前記防水フィルムをセットする工程、
前記型の凹部に嵌合し得る凸部材を用いて、前記外側部材と前記防水フィルムとを接合する工程、
を含む防水フードの製造方法である。
この第1の製造方法によれば、フードの内側全面に防水フィルムを接合することができるので、目止めテープを用いない防水フードの製造が実現できた。
また、上記第1の製造方法において、
前記外側部材を立体的に形成する工程、
凹部を有する型の中に前記防水フィルムをセットする工程、
前記防水フィルム上に前記外側部材をセットする工程、
前記型の凹部に嵌合し得る凸部材を用いて、前記防水フィルムと前記外側部材とを接合する工程、
前記接合された防水フィルムと外側部材との積層体を、外側部材が防水フードの外側になるように裏返す工程、
を含むように変更してもよい。この第2の製造方法においても、目止めテープを用いずに防水フードを製造することができる。
また、上記第1の製造方法において、
前記外側部材を立体的に形成する工程、
凹部を有する型の中に前記外側部材をセットする工程、
前記型の凹部に嵌合し得る凸部材に前記防水フィルムを装着した後、この凸部材を用いて、前記外側部材と前記防水フィルムとを接合する工程、
を含むように変更してもよい。この第3の製造方法においても、目止めテープを用いずに防水フードを製造することができる。
上記第3の製造方法においても、
前記外側部材を立体的に形成する工程、
凹部を有する型の中に前記防水フィルムをセットする工程、
前記型の凹部に嵌合し得る凸部材に前記外側部材を装着した後、この凸部材を用いて、前記防水フィルムと前記外側部材とを接合する工程、
前記接合された防水フィルムと外側部材との積層体を、外側部材が防水フードの外側になるように裏返す工程、
を含むように変更してもよい。この第4の製造方法においても、目止めテープを用いずに防水フードを製造することができる。
また、上記第3の製造方法において、
前記外側部材を立体的に形成する工程、
凸部材に前記外側部材と前記防水フィルムとをこの順で装着した後、この凸部材と、前記凸部材の凸部に嵌合し得る凹型とを用いて、前記外側部材と前記防水フィルムとを接合する工程、
を含むように変更してもよい。この第5の製造方法においても、目止めテープを用いずに防水フードを製造することができる。
また、上記第5の製造方法においても
前記外側部材を立体的に形成する工程、
凸部材に前記防水フィルムと前記外側部材とをこの順で装着した後、この凸部材と、前記凸部材の凸部に嵌合し得る凹型とを用いて、前記防水フィルムと前記外側部材とを接合する工程、
前記接合された防水フィルムと外側部材との積層体を、外側部材が防水フードの外側になるように裏返す工程、
を含むように変更してもよい。この第6の製造方法においても、目止めテープを用いずに防水フードを製造することができる。
複数の繊維構造体を接合することで、前記外側部材を立体的に形成する態様が好ましく、この場合において、繊維構造体の接合が、両面接着テープによりなされている態様、突き合わせ溶着によりなされている態様、あるいはこれらの接合が混在している態様のいずれも採用可能である。
防水フィルムとしては、予め接着剤層が積層された積層フィルムを用いてもよく、また、防水フィルムと外側部材との接合を、防水フィルムの熱融着で行うこともできる。
前記防水フィルムが、複数の平面状のパーツからなる態様、あるいは、予め立体的に成形されている態様は、いずれも本発明の好ましい実施態様である。
前記凹型および/または凸部材を、内側からエアの放出が可能なように構成しておく態様、あるいはこの態様に代えて、または加えて、凹型および/または凸部材を、内側へのエアの吸引が可能なように構成しておく態様も、本発明の好ましい実施態様である。この場合において、凹型および/または凸部材の一部または全部を網状体で構成することが好ましい。
本発明においては、前記外側部材と前記防水フィルムとが接合された防水フードの防水フィルム側に補強部材を接着する工程をさらに含んでいてもよい。
本発明には、本発明の製造方法により得られた防水フードを備える防水衣料も包含される。
本発明の製造方法で得られるフードには目止めテープが使用されていないため、テープ部分の耐水圧に左右されることなく、フード全面において均一に高い耐水圧を確保することができた。また、目止めテープが使用されていないことから、フードが全体的に柔らかい触感となり、装着感に優れたものとなる。本発明の製造方法は、フードの外側部材と、継ぎ目のない防水フィルムとを型を用いて接合(接着)することによって目止めテープを用いない防水フードの製造を実現したものである。
(a)はフードの外側部材を構成するパーツの側面図であり、(b)は接合後のイメージを表すための斜視説明図である。 凹型13の断面図である。 外側部材と防水フィルムとの接合工程の一実施例を模式的に示した断面説明図である。 外側部材と防水フィルムとの接合工程の他の実施例を模式的に示した断面説明図である。 網状体で形成された凸部材の斜視説明図である。 接合工程で得られたフードの斜視説明図である。 補強部材の構成を説明する説明図である。 はみ出し部を裁断して本発明の防水フードを得る工程の説明図である。
本発明の製造方法で得られる防水フードは、繊維構造体からなる外側部材と、その内側に防水フィルムが接合されて構成されている。外側部材は、防水フィルムと接合される前に立体的形状に形成されており、その内側全面に防水フィルムが接合されるので、目止めテープは必要なく、得られる防水フードは全面において均一な耐水圧を示す。また、全体的に柔らかい触感を示し、装着感に優れたものとなる。以下、図面を参照しながら本発明を具体的に説明する。なお、本発明は以下の図面に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することができる。
まず、フードの外側部材は、平面状の繊維構造体から形成する。平面状の繊維構造体を立体的形状へと形成するには、繊維構造体を複数のパーツに分けて、これらのパーツを接合する方法が採用できる。複数のパーツに分ける際には、パーツ接合後に立体形状となり、頭がその中に入れば、どのような形状のパーツに分けてもよく、パーツの数も特に限定されない。繊維構造体を複数のパーツに分けるには、カッターやハサミによる切断法が簡便であるが、切断したままだと着用時の摩擦や洗濯等により切断端部がほつれてくるおそれがあるので、切断しながら端部を溶融させてほつれにくくすることのできるレーザー溶断法が好ましい。
図1(a)には、外側部材を、額部分から頭頂を通り、首の後ろまでを覆うパーツ10と、少なくとも左右の耳部を覆うパーツ11,11(片方のみ図示した)の3つのパーツに分けた例を示した。なお、パーツ10は頭頂部から首部にかけて2つ折りされた状態を示している。図1(b)は接合後のイメージを表した外側部材12の斜視図である。
繊維構造体のパーツを接合する手段としては、縫製手段、両面接着テープによる接合手段、超音波による溶着手段、レーザーによる溶着手段、高周波による溶着手段等が挙げられる。縫製手段を採用する場合はパーツには縫い代が必要であり、両面接着テープによる接合手段を採用する場合は重ね代が必要である。両面接着テープによる接合手段では、パーツ間に両面接着テープを挟んで熱圧着を行うか、加圧と高周波による加熱によって接合することができる。両面接着テープとしては、衣類用の薄手のものが好ましい。超音波による溶着手段では、パーツを重ね合わせて超音波ホーン間を通過させ、溶着部の外側部分を切断しながら溶着することで、パーツ同士の重なったところがほとんどない突き合わせ溶着を行うことができる。レーザー溶着でも同様である。突き合わせ溶着の場合、溶着部の外側部分は切断されるため、切断される部分を勘案してパーツ形状を決定するとよい。本発明の製造方法を採用すれば、立体的形状の外側部材を得た後に、防水フィルムと接合するため、繊維構造体の各パーツの接合に縫製手段を採用したとしても目止めテープは必要なく、フード全面において均一な耐水圧を示す防水フードが得られる。また、薄くて柔らかい触感の防水フードとなる。最も柔らかい仕上がりが得られるのは、パーツの重なり部がほとんどない超音波やレーザーを利用した突き合わせ溶着である。
本発明では、上記のように、まず、繊維構造体からフードの外側部材を立体的に形成しておく。繊維構造体とは、織布、編地、不織布、フェルト等である。これらの繊維構造体の製造方法は特に限定されない。繊維構造体の材料は特に限定されないが、ナイロンやポリエステルのような軽くて強度に優れた繊維を用いることが好ましい。
本発明では、上記立体的な外側部材の内側に防水フィルムを接合するのに、型を用いるところに特徴を有している。本発明の製造方法は、大きく分けて6種類の方法がある。
まず第1の方法を説明する。型としては、外側部材が内装される略半球状の凹部を有する型(以下、凹型という)が必要である。凹型13の断面図を図2に示す。図2中左側の曲線部13aは標準的な人間の後頭部の形状に、図2中、底側の曲線部13bは頭頂部の形状に合わせて作られている。
次いで、図3に示したように、この凹型13の中に前記外側部材12をセット(載置)すると共に、防水フィルム14を外側部材12の上に重ねてセット(載置)する。その後、凸部材15でこれらを押圧し、防水フィルム14と外側部材12とを圧着して接合する。このとき、防水フィルム14および/または外側部材12に接着剤層を設けておけば、両者を接着することができる。接着剤層は塗布等の方法で外側部材12の内側に設けてもよいが、好ましいのは、防水フィルム14側に予めウェブ状(クモの巣状)のホットメルト接着剤層を設けておく態様である。このような積層フィルムを用いれば、接着剤が外側部材の表面に染み出して外観不良を起こすことはない。また、防水フィルムが透湿性をも有する場合にその透湿性を妨げたりすることがない。さらに、後述するように熱融着可能な防水フィルムを用いれば、接着剤層がなくても接合可能である。凸部材15は、凹型13の凹部に嵌合するように形成されていればよい。なお、凸部材15のクチバシ状の突起部は、額当接部に補強部材を接着する(後述する)際にしっかりとプレスするためには、設けておくことが好ましい。
防水フィルム14は、平面状の1枚ものを用いて、凸部材15で外側部材12に押し当てつつ外側部材12と略同一形状に成形してもよい。また、略半球状に成形しやすいように、防水フィルム14に1個あるいは複数の切込みを入れておいてもよい。さらに、防水フィルム14を複数のパーツに分けておく態様、袋状に成形しておく態様、外側部材12と略同一形状に予め成形しておく態様等、いずれも採用可能である。複数のパーツに分けておく場合は、接合代を設けておくことが好ましい。
以上が第1の方法である。第2の方法は、第1の方法において、防水フィルムと外側部材を逆にする方法である。すなわち、凹型の中に防水フィルムをセットし、その上に外側部材を重ねて接合する方法である。この第2の方法では、凸部材で押圧して接合した後は、外側が防水フィルムで内側が外側部材である積層体(フード)が製造されるため、この積層体を型から取りだした後に、外側部材がフードの外側となるように、裏返す工程が必要となる。
次に第3の方法を説明する。第3の方法では、防水フィルム14は、凸部材15で押圧する前に凹型13の中に入れておく代わりに、凸部材15に予め装着しておく。すなわち、図4に示すように、凹型13の中には外側部材12のみを載置し、凸部材15側に防水フィルム14を装着し、防水フィルム14ごと凸部材15を凹型13の中へ装入して、外側部材12と防水フィルム14とを接合するのである。この方法においても、防水フィルム14として、ホットメルト接着剤層を有する積層フィルムか、熱融着可能なフィルムを用いることが好ましい。なお、凸部材15側に防水フィルム14を装着するには、防水フィルム14を袋状に形成しておいて凸部材15に被せておくか、凸部材15をその内側へエアを吸引できるように構成し、エア吸引によって防水フィルム14を付着させておけばよい。また、防水フィルム14の凸部材15への接触領域は、該フィルム14の一部であっても構わない。
一方で、凸部材15を、その外側へエアを放出できるように構成してもよい。凸部材15で外側部材12と防水フィルム14との積層体を押圧する際に、エアを放出することにより、凸部材15の周囲の全方向に、均一加圧が可能となるからである。エアを吸引および/または放出可能にするには、凸部材15に多数のエア貫通孔を設けておく方法や、凸部材15の一部または全部を金網のような網状体で形成する方法等が挙げられる。図5には、網状体で形成された凸部材15を示した。なお、図5は、図3や4とは上下が逆になっている。黒塗り部分は、エアを吸引する必要のない部分であり、金属部材等などで封じておくとよい。凸部材15に代えて、または加えて、凹型12をエア吸引可能に構成してもよい。真空成形法のように、防水フィルム14を加熱により軟化させれば、凹型12のエア吸引力によって凹型12に沿うように成形することができる。さらに、凹型12をエア放出可能に構成してもよく、外側部材12と防水フィルム14との積層体を接合するときにエアの力で均一に加圧することができる。
防水フィルム14としては、ポリオレフィン系フィルム、ポリウレタン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリアクリル樹脂系フィルム、フッ素樹脂系フィルム、シリコーン樹脂系フィルム等、汎用のフィルムが使用可能である。フードとして着用する際の快適性を考慮すれば、防水かつ透湿性を有するフィルムが好ましく、このような防水透湿性フィルムとしては、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーフィルム、ポリウレタン系微多孔質フィルム、ポリエーテル−エステル系エラストマーフィルム、ポリテトラフルオロエチレン系微多孔質フィルム、アクリル樹脂系微多孔質フィルム、ポリオレフィン系微多孔質フィルム等が挙げられる。これらのフィルムに、SIS、SEBS、ポリウレタン等、合成ゴム系のウェブ状ホットメルト接着剤層が形成された積層フィルムを用いてもよい。また、これらのフィルムは熱可塑性であるので、加熱圧着によって熱融着する。従って、例えば、防水フィルム14に切込みを入れた場合や該フィルム14を複数のパーツに分けた場合でも、凹型13内で切り込み部分やパーツ同士が融着して一体となるため、フード全面の防水性を確保することができ、接着剤層を積層しなくても外側部材と接合することができる。一方、防水フィルム14に熱収縮性を付与しておき、袋状に成形したものを凸部材15に被せて凹型13内へ装入して加熱すれば、凸部材15の形状に沿って収縮するため、確実に外側部材12と同一形状の防水層を得ることができる。
外側部材12と防水フィルム14との接合工程では、用いる素材に応じて加圧(エア圧)条件や加熱条件を適宜設定するとよい。
第4の方法は、第3の方法において、防水フィルムと外側部材を逆にする方法である。すなわち、凹型の中に防水フィルムのみを載置し、凸部材側に外側部材を装着し、外側部材ごと凸部材を凹型の中へ装入して、防水フィルムと外側部材とを接合するのである。この第4の方法では、第2の方法と同様に、外側が防水フィルムで内側が外側部材である積層体(フード)が製造されるため、この積層体を型から取り出した後に、外側部材がフードの外側となるように裏返す工程が必要となる。
第5の方法は、第3の方法において、凸部材に防水フィルムと外側部材をこの順で装着する方法である。すなわち、凹型には何もセットせず、防水フィルムを凸部材に装着した後、この防水フィルムの上に外側部材を重ねて、防水フィルムと外側部材ごと、この凸部材を凹型に装入して、押圧することにより接合する方法である。
第6の方法は、第5の方法において、防水フィルムと外側部材を逆にする方法である。すなわち、凸部材には最初に外側部材を装着し、この外側部材の上に防水フィルムを重ねて、外側部材と防水フィルムごと、この凸部材を凹型に装入して、押圧することにより接合する方法である。この第6の方法では、第2,第4の方法と同様に、外側が防水フィルムで内側が外側部材である積層体(フード)が製造されるため、この積層体を型から取り出した後に、外側部材がフードの外側となるように裏返す工程が必要となる。
凹型13と凸部材15を用いることで、第1、第3および第5の方法においては、接合工程後に、外側部材12の内側に防水フィルム14が接合一体化したフード16(未完成品)が得られる(図6)。なお、図6は図3や図4とは上下が逆になっている。第2、第4および第6の方法においては、接合後、裏返す工程を経てフード16となる。フード16において、防水フィルム14は外側部材12の端部からはみ出していてもよい。最終的に、はみ出し部14aを除去すればよいからである。
フード16には、補強部材を設けることが好ましい。補強部材の形状や種類等は特に限定されないが、両面接着芯を用いて補強することが好ましい。図7には、補強部材17を構成する各部材を示した。両面接着芯18は、図7では、フード16の前面の全周に取り付ける場合の形状を示したが、当該形状には限定されず、例えば、フード16の額当接部のみに補強部材を設けてもよい。また、この両面接着芯18よりも若干大きめの織布からなる見返し19も用意する。両面接着芯18および見返し19の上部は、これらをフード16に接着した後にレーザー裁断等で切り取ることができるので、どのような形状でもよい。補強部材17を設ける際には、フードのヒモ(コード)20を同時に取り付けることが好ましく、両面接着芯18には、コード20が移動できるように切欠き部18aを左右に設けておくとよい。また、見返し19には、コード通し穴19aを左右に設けておくことが好ましい。なお、コード20の中央部には、管状の形状記憶部材21を通しておくことが好ましい。
前記凹型13と凸部材15を用い、凹型13にはフード16を載置し、例えば凸部材15に、見返し19、両面接着芯18および形状記憶部材21をこの順で、かつコード20がコード用切欠き部18aに入るように積層したものを当接(付着)させ、凸部材15をフード16に押し当てることにより、補強部材17がフード16に接着される。両面接着芯18の接着剤としてホットメルト接着剤を用いれば、見返し19と形状記憶部材21を予め両面接着芯18に接着(仮止め)しておくことができるので、この積層された補強部材17を凸部材15に当接(付着)させればよい。また、この積層補強部材を凹型13内のフード16上に載置してから、凸部材15を凹型13へ押し当てることでも、補強部材17をフード16に接合することができる。いずれの場合においても、加熱条件は、両面接着芯18の接着剤の種類に応じて適宜選択可能である。なお、コード通し穴19aにコードを入れるのは、補強部材17の接合前であっても後であっても構わない。コードが、あまり耐熱性の高くない素材(例えばポリプロピレン等)から形成されたものであれば、補強部材17の接合後にコード通し穴19aにコードを入れればよく、コードがポリエステルのように耐熱性が高い素材から形成されていれば、補強部材の接合前にコード通し穴19aに入れておいてよい。
第2、第4および第6の方法では、一旦、防水フィルムと外側部材の積層体を型から取りだして裏返してから、上記の方法と同様にして補強部材を接着させる方法が採用可能である。また、第2や第4の方法では、防水フィルムを凹型へセットする前に補強部材を凹型に入れておいて、補強部材と防水フィルムとを接着させてから、これらと外側部材とを接合するか、補強部材と防水フィルムと外側部材を一度に接合(接着)する方法も採用することができる。第6の方法では、凸部材に一番最初に補強部材を装着しておいてもよい。これらの場合は、裏返す工程は補強部材の接着後に行うこととなる。
補強部材の接着が終了したら、必要に応じて、補強されたフード16’のはみ出し部16’aをレーザー裁断等で切除する(図8)ことにより、本発明の製造方法により製造された防水フード1が完成する。この防水フード1をレインウエアの身頃(図示しない)に取り付ければ、防水フードを有する防水衣料を得ることができる。
本発明の製造方法は、繊維構造体からなる立体的なフードの外側部材を先に形成してから、フード内側となる防水フィルムと積層するため、フードの内側全面に防水フィルムを貼付することができ、均一な耐水圧を示す優れた防水性を確保することができる。また、ゴワゴワした触感の目止めシールが不要となるので、柔らかな触感の防水フードを効率よく生産することが可能である。
1 防水フード
10,11 外側部材のパーツ
12 外側部材
13 凹型
14 防水フィルム
15 凸部材
16 フード
17 補強部材
18 両面接着芯
19 見返し
20 コード
21 形状記憶部材

Claims (18)

  1. 繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
    前記外側部材を立体的に形成する工程、
    凹部を有する型の中に前記外側部材をセットする工程、
    前記外側部材上に前記防水フィルムをセットする工程、
    前記型の凹部に嵌合し得る凸部材を用いて、前記外側部材と前記防水フィルムとを接合する工程、
    を含むことを特徴とする防水フードの製造方法。
  2. 繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
    前記外側部材を立体的に形成する工程、
    凹部を有する型の中に前記防水フィルムをセットする工程、
    前記防水フィルム上に前記外側部材をセットする工程、
    前記型の凹部に嵌合し得る凸部材を用いて、前記防水フィルムと前記外側部材とを接合する工程、
    前記接合された防水フィルムと外側部材との積層体を、外側部材が防水フードの外側になるように裏返す工程、
    を含むことを特徴とする防水フードの製造方法。
  3. 繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
    前記外側部材を立体的に形成する工程、
    凹部を有する型の中に前記外側部材をセットする工程、
    前記型の凹部に嵌合し得る凸部材に前記防水フィルムを装着した後、この凸部材を用いて、前記外側部材と前記防水フィルムとを接合する工程、
    を含むことを特徴とする防水フードの製造方法。
  4. 繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
    前記外側部材を立体的に形成する工程、
    凹部を有する型の中に前記防水フィルムをセットする工程、
    前記型の凹部に嵌合し得る凸部材に前記外側部材を装着した後、この凸部材を用いて、前記防水フィルムと前記外側部材とを接合する工程、
    前記接合された防水フィルムと外側部材との積層体を、外側部材が防水フードの外側になるように裏返す工程、
    を含むことを特徴とする防水フードの製造方法。
  5. 繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
    前記外側部材を立体的に形成する工程、
    凸部材に前記外側部材と前記防水フィルムとをこの順で装着した後、この凸部材と、前記凸部材の凸部に嵌合し得る凹型とを用いて、前記外側部材と前記防水フィルムとを接合する工程、
    を含むことを特徴とする防水フードの製造方法。
  6. 繊維構造体からなる外側部材と、内側の防水フィルムとが積層されてなる防水フードの製造方法であって、
    前記外側部材を立体的に形成する工程、
    凸部材に前記防水フィルムと前記外側部材とをこの順で装着した後、この凸部材と、前記凸部材の凸部に嵌合し得る凹型とを用いて、前記防水フィルムと前記外側部材とを接合する工程、
    前記接合された防水フィルムと外側部材との積層体を、外側部材が防水フードの外側になるように裏返す工程、
    を含むことを特徴とする防水フードの製造方法。
  7. 複数の繊維構造体を接合することで、前記外側部材を立体的に形成する請求項1〜6のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  8. 前記繊維構造体の接合は、両面接着テープによりなされている請求項7に記載の防水フードの製造方法。
  9. 前記繊維構造体の接合は、突き合わせ溶着によりなされている請求項7または8に記載の防水フードの製造方法。
  10. 前記防水フィルムとして、予め接着剤層が積層された積層フィルムを用いる請求項1〜9のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  11. 前記防水フィルムと前記外側部材との接合を防水フィルムの熱融着で行う請求項1〜10のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  12. 前記防水フィルムが、複数の平面状のパーツからなるものである請求項1〜11のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  13. 前記防水フィルムが、予め立体的に成形されている請求項1〜11のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  14. 前記凹型および/または凸部材を、内側からエアの放出が可能なように構成しておく請求項1〜13のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  15. 前記凹型および/または凸部材を、内側へのエアの吸引が可能なように構成しておく請求項1〜14のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  16. 前記凹型および/または凸部材の一部または全部を網状体で構成する請求項14または15に記載の防水フードの製造方法。
  17. 前記外側部材と前記防水フィルムとが接合された防水フードの防水フィルム側に補強部材を接着する工程をさらに含む請求項1〜16のいずれかに記載の防水フードの製造方法。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法により得られた防水フードを備えることを特徴とする防水衣料。
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