JPH07216609A - グローブインサート及びその固定方法 - Google Patents
グローブインサート及びその固定方法Info
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- JPH07216609A JPH07216609A JP3185094A JP3185094A JPH07216609A JP H07216609 A JPH07216609 A JP H07216609A JP 3185094 A JP3185094 A JP 3185094A JP 3185094 A JP3185094 A JP 3185094A JP H07216609 A JPH07216609 A JP H07216609A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 防水透湿性手袋製造のためのインサート及び
手袋におけるそのインサートの固定方法を提供する。 【構成】 インサート基材膜の少なくとも片面に、それ
らの面の全面又は部分的に、熱可塑性樹脂を積層させて
グローブインサートを作成する。また、手袋の製造にお
いては、前記グローブインサートを手袋の表皮材と保温
材との間に配置し、加熱又は加熱加圧してグローブイン
サートを表皮材及び/又は保温材に融着接合させる。
手袋におけるそのインサートの固定方法を提供する。 【構成】 インサート基材膜の少なくとも片面に、それ
らの面の全面又は部分的に、熱可塑性樹脂を積層させて
グローブインサートを作成する。また、手袋の製造にお
いては、前記グローブインサートを手袋の表皮材と保温
材との間に配置し、加熱又は加熱加圧してグローブイン
サートを表皮材及び/又は保温材に融着接合させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防水透湿性手袋(グロー
ブ)の製造に用いられるグローブインサート及びその手
袋内での固定方法に関する。
ブ)の製造に用いられるグローブインサート及びその手
袋内での固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スキー用手袋や登山用手袋等は、防水透
湿性とともに保温性を必要とする。このため一般に、手
袋表皮材の内側に防水透湿性のインサートが挿入され、
さらにその内側に保温材が設けられている。このような
防水透湿性の手袋においては、これらの素材が単に積層
されているだけでは、すなわち、インサートが表皮材又
は保温材になんらかのかたちで固定されていないと、手
袋を脱ぐ際に内側材の保温材やインサートが手について
出てきてしまい、次回の着用に困難をきたすという、い
わゆる指ぬけの問題が生じる。このため、このような防
水透湿性の手袋を製造する際には、通常、インサートは
手袋の表皮材と保温材の一方又は双方に接着又は縫着す
ることにより固定されるようになっている。
湿性とともに保温性を必要とする。このため一般に、手
袋表皮材の内側に防水透湿性のインサートが挿入され、
さらにその内側に保温材が設けられている。このような
防水透湿性の手袋においては、これらの素材が単に積層
されているだけでは、すなわち、インサートが表皮材又
は保温材になんらかのかたちで固定されていないと、手
袋を脱ぐ際に内側材の保温材やインサートが手について
出てきてしまい、次回の着用に困難をきたすという、い
わゆる指ぬけの問題が生じる。このため、このような防
水透湿性の手袋を製造する際には、通常、インサートは
手袋の表皮材と保温材の一方又は双方に接着又は縫着す
ることにより固定されるようになっている。
【0003】しかしながら、こうした接着や縫着の作業
は、現在、手作業で行われているのが実状であり、時間
がかかって効率が悪いのみならず、接着剤の使用ではそ
の溶剤による作業者の健康上の問題がある。加えて、接
着により固定する場合は、インサートの表面又はその一
部に接着剤を塗布した後に指先を型にして表皮材/イン
サート/保温材の構造に積層され組み立てられ、若干の
圧力を加えてそれぞれの素材間の接合が行われている。
また、接着剤自体に透湿性がないときは、手袋自体の透
温性を維持するために接着剤塗布は狭い範囲に限定され
ることになり、接合強度にも一定の限界が生じることと
なる。
は、現在、手作業で行われているのが実状であり、時間
がかかって効率が悪いのみならず、接着剤の使用ではそ
の溶剤による作業者の健康上の問題がある。加えて、接
着により固定する場合は、インサートの表面又はその一
部に接着剤を塗布した後に指先を型にして表皮材/イン
サート/保温材の構造に積層され組み立てられ、若干の
圧力を加えてそれぞれの素材間の接合が行われている。
また、接着剤自体に透湿性がないときは、手袋自体の透
温性を維持するために接着剤塗布は狭い範囲に限定され
ることになり、接合強度にも一定の限界が生じることと
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の防水透湿性手袋の指ぬけの問題を解決するとともに、
手袋組立作業の簡素化、接着剤塗布作業の効率化をはか
ったインサート及びそのインサートの手袋における固定
方法を提供することにある。
の防水透湿性手袋の指ぬけの問題を解決するとともに、
手袋組立作業の簡素化、接着剤塗布作業の効率化をはか
ったインサート及びそのインサートの手袋における固定
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1はグローブ
インサートであって、インサート基材膜の内面と外面の
いずれか又は両面に、かつ、それぞれ全面的又は部分的
に、予め熱可塑性樹脂が積層されていることを特徴とす
る。本発明の第2はグローブインサートの固定方法であ
って、前記第1のグローブインサートを手袋の表皮材と
保温材との間に配置し、これを手袋として組み立て、次
にその手袋を外部から加熱又は加熱と同時に加圧するこ
とにより、該グローブインサートを該手袋の表皮材及び
/又は保温材に融着接合させることを特徴とする。
インサートであって、インサート基材膜の内面と外面の
いずれか又は両面に、かつ、それぞれ全面的又は部分的
に、予め熱可塑性樹脂が積層されていることを特徴とす
る。本発明の第2はグローブインサートの固定方法であ
って、前記第1のグローブインサートを手袋の表皮材と
保温材との間に配置し、これを手袋として組み立て、次
にその手袋を外部から加熱又は加熱と同時に加圧するこ
とにより、該グローブインサートを該手袋の表皮材及び
/又は保温材に融着接合させることを特徴とする。
【0006】以下に本発明をさらに詳細に説明する。前
記のように、本発明は、優れた熱流動性を有する熱可塑
性樹脂、より好ましくは熱流動性とともに透湿性を有す
る熱可塑性樹脂を予め積層した防水透湿性材膜から成形
されたグローブインサート、及びそれを用いた手袋へ固
定方法を提案する。本発明に使用される防水透湿性基材
膜は、特に限定されるものてはないが、最も好ましい膜
材として多孔質延伸ポリテトラフルオロエチレン膜(多
孔質EPTFE膜)が挙げられる。さらに具体的には、
厚さが5〜50μmより好ましくは10〜30μm、孔
径が0.05〜5.0μmより好ましくは0.1〜0.
8μm、空孔率が50〜99%より好ましくは70〜9
5%透湿度が5000g/m2・24hr以上(JIS
L−1099B−1法)より好ましくは、8000g
/m2・24hr以上である多孔質EPTFE膜が好ま
しい防水透湿性基材膜として用いられる。
記のように、本発明は、優れた熱流動性を有する熱可塑
性樹脂、より好ましくは熱流動性とともに透湿性を有す
る熱可塑性樹脂を予め積層した防水透湿性材膜から成形
されたグローブインサート、及びそれを用いた手袋へ固
定方法を提案する。本発明に使用される防水透湿性基材
膜は、特に限定されるものてはないが、最も好ましい膜
材として多孔質延伸ポリテトラフルオロエチレン膜(多
孔質EPTFE膜)が挙げられる。さらに具体的には、
厚さが5〜50μmより好ましくは10〜30μm、孔
径が0.05〜5.0μmより好ましくは0.1〜0.
8μm、空孔率が50〜99%より好ましくは70〜9
5%透湿度が5000g/m2・24hr以上(JIS
L−1099B−1法)より好ましくは、8000g
/m2・24hr以上である多孔質EPTFE膜が好ま
しい防水透湿性基材膜として用いられる。
【0007】多孔質EPTFE膜以外の防水透湿性基材
としては、防水性の又は防水処理をした不織布、織布、
編布又は合成樹脂製の多孔質膜材が挙げられる。本質的
に防水性を有する素材成分としてはフッ素を含有する樹
脂が挙げられるが、防水処理を施す場合は必ずしもこれ
に限定されるものではない。
としては、防水性の又は防水処理をした不織布、織布、
編布又は合成樹脂製の多孔質膜材が挙げられる。本質的
に防水性を有する素材成分としてはフッ素を含有する樹
脂が挙げられるが、防水処理を施す場合は必ずしもこれ
に限定されるものではない。
【0008】本発明に使用される熱可塑性樹脂は、それ
自体も透湿性を有することが好ましいが、たとえ透湿性
がなくとも、熱で容易に溶融流動し表皮材と親和性を有
するか、あるいは表皮材表面構造例えば表面の空隙部に
容易に侵入しうる流動性を有するものであればよい。し
たがって、そのような熱流動特性を有する限り、特にそ
の成分は限定されるものではないが、良好な熱流動性と
透湿性を同時に有する熱可塑性樹脂として、ポリエーテ
ルポリオールと有機ポリイソシアネートとの反応生成物
である、ポリオキシエチレン含有率が20〜80重量%
の熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。例えば、特開平
1−131228号公報に記載されているポリウレタン
は本発明の好ましい透湿性を有する熱可塑性樹脂であ
る。この透湿性熱可塑性ポリウレタンは、融点が260
℃以下好ましくは230℃以下であり、引張強度は80
kgf/cm2以上好ましくは100kgf/cm2以上、
透湿度は10,000g/m2・24hr(JIS L−
1099B−1法による)以上であるものが望ましい。
自体も透湿性を有することが好ましいが、たとえ透湿性
がなくとも、熱で容易に溶融流動し表皮材と親和性を有
するか、あるいは表皮材表面構造例えば表面の空隙部に
容易に侵入しうる流動性を有するものであればよい。し
たがって、そのような熱流動特性を有する限り、特にそ
の成分は限定されるものではないが、良好な熱流動性と
透湿性を同時に有する熱可塑性樹脂として、ポリエーテ
ルポリオールと有機ポリイソシアネートとの反応生成物
である、ポリオキシエチレン含有率が20〜80重量%
の熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。例えば、特開平
1−131228号公報に記載されているポリウレタン
は本発明の好ましい透湿性を有する熱可塑性樹脂であ
る。この透湿性熱可塑性ポリウレタンは、融点が260
℃以下好ましくは230℃以下であり、引張強度は80
kgf/cm2以上好ましくは100kgf/cm2以上、
透湿度は10,000g/m2・24hr(JIS L−
1099B−1法による)以上であるものが望ましい。
【0009】この透湿性熱可塑性ポリウレタンの多孔質
EPTFE膜への積層は、接着剤を使用した接合による
ものであってもよく、押出やナイフ塗布などによる機械
的な接合によるものであってもよい。接着剤としてはウ
レタン系、ナイロン系、ポリエステル系、酢酸ビニル系
など一般の合成樹脂製の接着剤を好適に用いることがで
きる。積層の厚さは3〜100μm、好ましくは5〜7
0μmの範囲のものがよい。
EPTFE膜への積層は、接着剤を使用した接合による
ものであってもよく、押出やナイフ塗布などによる機械
的な接合によるものであってもよい。接着剤としてはウ
レタン系、ナイロン系、ポリエステル系、酢酸ビニル系
など一般の合成樹脂製の接着剤を好適に用いることがで
きる。積層の厚さは3〜100μm、好ましくは5〜7
0μmの範囲のものがよい。
【0010】積層される熱可塑性樹脂は、上述の透湿性
熱可塑性ポリウレタンのようにその樹脂自体に透湿性が
あるものであれば、手袋に要求される透湿度を充足する
限り、有孔状態に積層されようと無孔状態に積層されよ
うとそれは問わない。しかし、熱可塑性樹脂が透湿性の
ないものであれば、インサート基材膜の透湿度をできる
だけ維持するように有孔状態で積層されなければならな
い。なお、インサート基材表面に積層される前の熱可塑
性樹脂は、シートであろうと溶融体であろうとその形態
は問わない。前者の積層は、通常、接着剤による接着か
加熱圧縮による融着により行われることになるが、後者
は押出やナイフ塗布により行われることになる。また、
シートは充実層体であってもよいし、不織布、織布、編
布などの多孔質層体であってもよい。溶融体の場合もイ
ンサート基材上に充実層体として積層されてもよいし、
点状、格子状など有孔層体として積層されてもよい。
熱可塑性ポリウレタンのようにその樹脂自体に透湿性が
あるものであれば、手袋に要求される透湿度を充足する
限り、有孔状態に積層されようと無孔状態に積層されよ
うとそれは問わない。しかし、熱可塑性樹脂が透湿性の
ないものであれば、インサート基材膜の透湿度をできる
だけ維持するように有孔状態で積層されなければならな
い。なお、インサート基材表面に積層される前の熱可塑
性樹脂は、シートであろうと溶融体であろうとその形態
は問わない。前者の積層は、通常、接着剤による接着か
加熱圧縮による融着により行われることになるが、後者
は押出やナイフ塗布により行われることになる。また、
シートは充実層体であってもよいし、不織布、織布、編
布などの多孔質層体であってもよい。溶融体の場合もイ
ンサート基材上に充実層体として積層されてもよいし、
点状、格子状など有孔層体として積層されてもよい。
【0011】特に、透湿性熱可塑性ポリウレタンを積層
した多孔質EPTFE膜はいわゆる耐水ラミネートと類
似するが、耐水ラミネートとして使用されるポリウレタ
ンは熱硬化性のものであり、この点で両者は本質的に異
なる。なお、図1(a)、(b)及び(c)はインサー
トの三例の概略を示したものである。図2はグローブイ
ンサートの先端を縫製し、そこを縫い目防水テープで被
覆した一例の概略図である。これらの図において、1は
熱可塑性透湿性樹脂、2はEPTFE膜、3は縫い目防
水テープ、4は熱硬化型親水性無孔質樹脂、5は縫糸
(縫製)を表わしている。
した多孔質EPTFE膜はいわゆる耐水ラミネートと類
似するが、耐水ラミネートとして使用されるポリウレタ
ンは熱硬化性のものであり、この点で両者は本質的に異
なる。なお、図1(a)、(b)及び(c)はインサー
トの三例の概略を示したものである。図2はグローブイ
ンサートの先端を縫製し、そこを縫い目防水テープで被
覆した一例の概略図である。これらの図において、1は
熱可塑性透湿性樹脂、2はEPTFE膜、3は縫い目防
水テープ、4は熱硬化型親水性無孔質樹脂、5は縫糸
(縫製)を表わしている。
【0012】本発明の予め熱可塑性樹脂が積層された複
合シートから成形されたインサートは、表皮材/インサ
ート/保温材の構造で手袋形状に組み立てられ、次いで
手指形状の金型に被ぶせられて保温材又は表皮材の外部
から加熱圧縮される。この結果、インサート表面の熱可
塑性樹脂が溶融して表皮材又は保温材とインサートの間
で融着が起こり、それぞれの接合が達成される。
合シートから成形されたインサートは、表皮材/インサ
ート/保温材の構造で手袋形状に組み立てられ、次いで
手指形状の金型に被ぶせられて保温材又は表皮材の外部
から加熱圧縮される。この結果、インサート表面の熱可
塑性樹脂が溶融して表皮材又は保温材とインサートの間
で融着が起こり、それぞれの接合が達成される。
【0013】かくして、インサート基材膜表面に予め積
層された熱可塑性樹脂が、手袋に組み立てられた後に外
部からの圧力と加熱により、表皮材/インサート又は
(及び)インサート/保温材の間で融着剤として機能す
る結果、それらの間の接合が達成される。この接合作業
は、従来の接着・縫着の手作業と比較すると、工程も少
なく、簡単な作業で済み、迅速に接合することができ
る。なによりも、手袋形状に組み立てた後にインサート
の固定をすることができるところにメリットがある。
層された熱可塑性樹脂が、手袋に組み立てられた後に外
部からの圧力と加熱により、表皮材/インサート又は
(及び)インサート/保温材の間で融着剤として機能す
る結果、それらの間の接合が達成される。この接合作業
は、従来の接着・縫着の手作業と比較すると、工程も少
なく、簡単な作業で済み、迅速に接合することができ
る。なによりも、手袋形状に組み立てた後にインサート
の固定をすることができるところにメリットがある。
【0014】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
説明する。
【0015】実施例1 厚さ約30μmで孔径約0.2μmの多孔質EPTFE
膜に、厚さ約30μm、透湿度10,000g/m2・2
4hr(JIS L−1099B−1法による)で融点
180℃を有する無孔質透湿性ポリウレタンシートを接
着面積率15%の点接着により接合してポリウレタン/
多孔質EPTFE膜シートを得た。接着剤はポリエステ
ル系を使用した。この積層シートは6,000g/m2・
24hrの透湿度(JIS L−1099B−1法によ
る)と0.5kgf/cm2の耐水圧(JIS L−10
86法による)を有していた。この積層シートのポリウ
レタン層面を対向させて2枚重ね合わせ、外部から熱と
圧力をかけることによりポリウレタン同士を熱融着さ
せ、手袋形状の金型でインサートに成形した。このグロ
ーブインサートの中に水を入れても水もれはなかった。
表皮材に皮革、保温材にポリエステルファイバー製ライ
ナーを用いて、皮革/インサート積層体は従来通り接着
剤を塗布する方法で固定した。このようにして組み立て
たスキー用手袋に指形状の金型を挿入し、金型で手袋内
部を200℃に加熱しながら仕上げをした。この処理に
より、インサート/ライナーはよく接合された。この結
果、インサート/ライナーの接合工程が簡略化されたこ
とにより、手袋の組立効率が従来より約10%向上し
た。また、完成したスキー用手袋の着脱試験においても
指抜けの現象は起こらなかった。
膜に、厚さ約30μm、透湿度10,000g/m2・2
4hr(JIS L−1099B−1法による)で融点
180℃を有する無孔質透湿性ポリウレタンシートを接
着面積率15%の点接着により接合してポリウレタン/
多孔質EPTFE膜シートを得た。接着剤はポリエステ
ル系を使用した。この積層シートは6,000g/m2・
24hrの透湿度(JIS L−1099B−1法によ
る)と0.5kgf/cm2の耐水圧(JIS L−10
86法による)を有していた。この積層シートのポリウ
レタン層面を対向させて2枚重ね合わせ、外部から熱と
圧力をかけることによりポリウレタン同士を熱融着さ
せ、手袋形状の金型でインサートに成形した。このグロ
ーブインサートの中に水を入れても水もれはなかった。
表皮材に皮革、保温材にポリエステルファイバー製ライ
ナーを用いて、皮革/インサート積層体は従来通り接着
剤を塗布する方法で固定した。このようにして組み立て
たスキー用手袋に指形状の金型を挿入し、金型で手袋内
部を200℃に加熱しながら仕上げをした。この処理に
より、インサート/ライナーはよく接合された。この結
果、インサート/ライナーの接合工程が簡略化されたこ
とにより、手袋の組立効率が従来より約10%向上し
た。また、完成したスキー用手袋の着脱試験においても
指抜けの現象は起こらなかった。
【0016】実施例2 実施例1で用いたのと同じ多孔質EPTFE膜の両面
に、実施例1と同じ方法で厚さ約20μm厚の無孔質の
ポリウレタン膜を点接着で接合させた。このポリウレタ
ン両面積層シートと熱硬化性ポリウレタン積層多孔質E
PTFE膜(特公昭60−39014号公報記載:商品
名 ゴアテックス)とを後者のポリウレタン面同士を対
向させて実施例1と同じ方法でポリウレタン同士を融着
させてインサートに成形した。さらに、実施例1と同様
の構成でかつ方法で、スキー用手袋に組み立てた。グロ
ーブインサートの固定工程をすべて省略できた結果、手
袋の組立効率は約25%軽減された。
に、実施例1と同じ方法で厚さ約20μm厚の無孔質の
ポリウレタン膜を点接着で接合させた。このポリウレタ
ン両面積層シートと熱硬化性ポリウレタン積層多孔質E
PTFE膜(特公昭60−39014号公報記載:商品
名 ゴアテックス)とを後者のポリウレタン面同士を対
向させて実施例1と同じ方法でポリウレタン同士を融着
させてインサートに成形した。さらに、実施例1と同様
の構成でかつ方法で、スキー用手袋に組み立てた。グロ
ーブインサートの固定工程をすべて省略できた結果、手
袋の組立効率は約25%軽減された。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、手袋内での固
定が容易かつ確実に行なえるグローブインサートが得ら
れる。請求項2〜8の発明によれば、請求項1における
効果がより良好なものとなる。請求項9の発明によれ
ば、手袋の製造が容易に行なえる。
定が容易かつ確実に行なえるグローブインサートが得ら
れる。請求項2〜8の発明によれば、請求項1における
効果がより良好なものとなる。請求項9の発明によれ
ば、手袋の製造が容易に行なえる。
【図1】(a)、(b)及び(c)は本発明に係る手袋
のグローブインサートの三例の概略を表わした図。
のグローブインサートの三例の概略を表わした図。
【図2】手袋の先端部を縫製し防水処理した状態の図。
1 透湿性熱可塑性樹脂 2 多孔質EPTFE膜 3 縫い目防水テープ 4 熱硬化型親水性無孔質樹脂 5 縫糸(縫製)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A41D 31/00 A 504 D B32B 27/06 8413−4F
Claims (9)
- 【請求項1】 インサート基材膜の内面と外面のいずれ
か又は両面に、かつ、それぞれ全面的又は部分的に、予
め熱可塑性樹脂が積層されていることを特徴とするグロ
ーブインサート。 - 【請求項2】 前記積層されたシートの透湿度が500
0g/m2・24hr以上である請求項1記載のグローブ
インサート。 - 【請求項3】 前記積層された熱可塑性樹脂がインサー
ト基材膜上に格子状又は点状に分布している請求項1記
載のグローブインサート。 - 【請求項4】 前記積層された熱可塑性樹脂が予め孔の
あけられたシートである請求項1記載のグローブインサ
ート。 - 【請求項5】 前記積層された熱可塑性樹脂が、ポリエ
ーテルポリオールと有機ポリイソシアネートとの反応ポ
リマーであって、ポリオキシエチレン含有率が20〜8
0重量%のポリウレタンである請求項1記載のグローブ
インサート。 - 【請求項6】 前記積層された熱可塑性樹脂が不織布
状、織布状又は編布状のシートである請求項1記載のグ
ローブインサート。 - 【請求項7】 前記積層された熱可塑性樹脂が260℃
以下の温度で溶融するものである請求項1〜6のいずれ
かに記載のグローブインサート。 - 【請求項8】 前記インサート基材膜が延伸多孔質ポリ
テトラフルオロエチレン膜である請求項1記載のグロー
ブインサート。 - 【請求項9】 請求項1〜8に記載するグローブインサ
ートを手袋の表皮材と保温材との間に配置し、これを手
袋として組み立て、次にその手袋を外部又は/及び内部
から加熱し又は加熱と同時に加圧することにより該グロ
ーブインサートを該手袋の表皮材及び/又は保温材に融
着接合させることを特徴とするグローブインサートの固
定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3185094A JPH07216609A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | グローブインサート及びその固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3185094A JPH07216609A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | グローブインサート及びその固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07216609A true JPH07216609A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=12342531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3185094A Pending JPH07216609A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | グローブインサート及びその固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07216609A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002327310A (ja) * | 2001-04-26 | 2002-11-15 | Japan Gore Tex Inc | 防寒及び断熱用ウェア |
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