JP2012014294A - 交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラム - Google Patents

交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うこと。
【解決手段】交換効果評価装置10は、メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出部14aと、抽出部14aによって抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価部14bと、評価部14bの評価結果を出力する出力部14cとを備える。交換効果評価装置10は、定期点検時期に基づいて交換すべき部品の候補を自動的に抽出するので、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラムに関する。
工作機械等の装置は、機能を維持するために部品(補用品や消耗品を含む)を交換する必要がある。部品の交換は、定期的なメンテナンスの際や、故障が発生した際に行われる。部品を交換するには、交換対象の部品を特定して発注する必要があるが、工作機械等の装置に用いられる部品は種類が多いため、部品の特定に非常に手間がかかることがあった。
そこで、特許文献1では、イメージ図を用いて部品を容易に特定し、特定した部品を発注することができる技術が提案されている。
特開2002−74090号公報
複数の部品を交換する場合、交換がばらばらに実施されると、交換の実施のたびに工作機械等の装置を停止させたり、交換作業を行うエンジニアを派遣したりすることが必要になるため、できるだけ一度に交換を実施することが好ましい。しかしながら、上述したように、部品は種類が多く、また、交換が必要な周期の長さが部品の種類毎に異なるため、どの部品を一度に交換すれば効果的であるのかを判断することは難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができる交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、交換効果評価装置であって、メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価手段と、前記評価手段の評価結果を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
この交換効果評価装置は、定期点検時期に基づいて交換すべき部品の候補を自動的に抽出するので、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができる。
また、本発明の望ましい態様としては、前記評価手段は、前記抽出手段によって抽出された部品を交換する場合に必要なコストをさらに評価することが好ましい。
この態様では、部品の交換にともなう効果とコストを取得できるので、交換すべき部品の絞り込みを費用対効果の観点から効果的に行うことができる。
また、本発明の望ましい態様としては、前記評価手段は、前記抽出手段によって抽出された部品の交換に伴う装置の不具合発生確率の変化に基づいて、当該部品を交換した場合の効果を評価することが好ましい。
この態様では、不具合発生確率の変化に基づいて部品の交換の効果が評価されるため、交換すべき部品の絞り込みを品質の観点から効果的に行うことができる。
また、本発明の望ましい態様としては、前記評価手段は、前記抽出手段によって抽出された部品の交換に伴う装置の性能の回復度合いに基づいて、当該部品を交換した場合の効果を評価することが好ましい。
この態様では、装置の性能の回復度合いに基づいて部品の交換の効果が評価されるため、交換すべき部品の絞り込みを品質の観点から効果的に行うことができる。
また、本発明の望ましい態様としては、前記抽出手段は、前記装置の使用期限を超過するまで定期点検時期を指定された周期分だけずらしながら設定して、定期点検時期までに交換時期を超過する部品を、設定した定期点検時期毎に抽出し、前記評価手段は、前記抽出手段によって定期点検時期毎に抽出された部品を交換することによって維持される前記装置の性能の高さと、部品の交換によって生じる逸失利益の大きさとに基づいて、部品を交換した場合の効果を評価することが好ましい。
この態様では、部品の交換の効果が複数の定期点検時期に渡って評価されるため、交換すべき部品の絞り込みを長期的な観点から効果的に行うことができる。
また、本発明の望ましい態様としては、前記抽出手段は、前記メンテナンス対象の装置を含むラインに配設された他の装置で使用される部品のうち、前記次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品をさらに抽出することが好ましい。
この態様では、部品の交換の効果がライン単位で評価されるため、交換すべき部品の絞り込みをライン単位での効率性の観点から効果的に行うことができる。
また、本発明の望ましい態様としては、前記抽出手段は、前記メンテナンス対象の装置を含む工場に配設された他の装置で使用される部品のうち、前記次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品をさらに抽出することが好ましい。
この態様では、部品の交換の効果が工場単位で評価されるため、交換すべき部品の絞り込みを工場単位での効率性の観点から効果的に行うことができる。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、交換効果評価装置によって実行される交換効果評価方法であって、メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出工程と、前記抽出工程において抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価工程と、前記評価工程における評価結果を出力する出力工程とを含むことを特徴とする。
この交換効果評価方法は、定期点検時期に基づいて交換すべき部品の候補を自動的に抽出するので、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができる。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、交換効果評価プログラムであって、コンピュータに、メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出工程と、前記抽出工程において抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価工程と、前記評価工程における評価結果を出力する出力工程とを実行させることを特徴とする。
この交換効果評価プログラムは、定期点検時期に基づいて交換すべき部品の候補を自動的に抽出するので、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができる。
本発明に係る交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラムは、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る交換効果評価装置の概要構成を示すブロック図である。 図2は、機種データの一例を示す図である。 図3は、部品データの一例を示す図である。 図4は、部品対応データの一例を示す図である。 図5は、導入履歴データの一例を示す図である。 図6は、交換履歴データの一例を示す図である。 図7は、不具合発生率データの一例を示す図である。 図8は、性能低下率データの一例を示す図である。 図9は、交換効果評価装置の動作を示すフロー図である。 図10は、出力部の出力の一例を示す図である。 図11は、ライフサイクル単位で装置から得られる利益を模式的に示す図である。 図12は、稼働期間に装置から得ることができる利益と休止期間における逸失利益のモデルを示す図である。 図13は、実施例2に係る交換効果評価装置の概要構成を示すブロック図である。 図14は、抽出条件データの一例を示す図である。 図15は、評価結果データの一例を示す図である。 図16は、交換効果評価装置の動作を示すフロー図である。 図17は、交換効果評価プログラムを実行するコンピュータを示す機能ブロック図である。
以下に、本発明に係る交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
まず、図1を参照しながら実施例1に係る交換効果評価装置10の構成の概要について説明する。交換効果評価装置10は、指定された部品とともに交換することが好ましい部品を、交換による効果の評価値とともに出力する。
図1は、実施例1に係る交換効果評価装置10の概要構成を示すブロック図である。図1に示すように、交換効果評価装置10は、表示部11と、入力部12と、記憶部13と、制御部14とを有する。
表示部11は、文字や図形等の各種情報を表示する装置であり、例えば、液晶表示装置や有機EL(Electro-Luminescence)表示装置である。入力部12は、指示や情報の入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボードとマウスの組み合わせである。
なお、表示部11と入力部12は、情報の表示と入力が可能なタッチパネルとして一体に構成されていてもよい。また、表示部11と入力部12は、交換効果評価装置10とネットワークで接続された他の装置に設けられていてもよい。この場合、交換効果評価装置10は、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)に従って送信した情報を他の装置で動作するブラウザに表示させ、ブラウザに入力された指示や情報をHTTPに従って受信する。
記憶部13は、各種情報を記憶する記憶装置であり、例えば、ハードディスク装置や半導体記憶装置である。記憶部13が記憶する情報には、機種データ13aと、部品データ13bと、部品対応データ13cと、導入履歴データ13dと、交換履歴データ13eと、不具合発生率データ13fと、性能低下率データ13gとが含まれる。なお、これらのデータは、交換効果評価装置10がネットワークを介して情報をやりとりすることができる他の装置(例えば、データベース装置)に記憶されていてもよい。
機種データ13aは、部品が使用される工作機械等の装置に関する情報を装置の機種毎に保持する。機種データ13aの一例を図2に示す。図2に示すように、機種データ13aは、機種ID、機種名、標準使用期間といった項目を有する。機種IDの項目は、装置を識別するための識別コードを保持する。機種名の項目は、装置の名称を保持する。標準使用期間の項目は、装置の標準的な寿命、すなわち、装置が十分な機能を発揮することができると想定される期間を保持する。
図2に示す機種データ13aの例の1行目のデータは、このデータに対応する装置が「M001」という識別コードで識別され、「XXX」という名称を有し、標準的な寿命が「5年」であることを示している。
部品データ13bは、部品そのものに関する情報を部品の品種毎に保持する。部品データ13bの一例を図3に示す。図3に示すように、部品データ13bは、型番、品名、価格、標準使用期間、交換所要時間、関連部品といった項目を有する。型番の項目は、部品を識別するための識別コードを保持する。品名の項目は、部品の名称を保持する。価格の項目は、部品の単価を保持する。標準使用期間の項目は、部品の標準的な寿命を保持する。交換所要時間の項目は、部品の交換に必要な時間を保持する。関連部品の項目は、関連する他の部品の型番のリストを保持する。
ここで、関連する他の部品とは、対になって使用され、同時に交換されることが想定されている部品であり、例えば、当該部品が作動油である場合、フィルタが、関連する他の部品に相当する。
図3に示す部品データ13bの例の1行目のデータは、このデータに対応する部品が「P01−0001」という識別コードで識別され、「aaa」という名称を有し、単価が「12,000」円で、標準的な寿命が「1年」であることを示している。また、このデータは、対応する部品が交換に「60分」を必要とし、「P02−0001」という識別コードで識別される他の部品と同時に交換されるべきことであることを示している。
部品対応データ13cは、部品とその部品が使用される装置の対応を保持する。部品対応データ13cの一例を図4に示す。図4に示すように、装置と部品の対応は、機種IDと型番の組み合わせとして保持される。図4に示す部品対応データ13cの例の1行目は、「M001」という識別コードで識別される装置と、「P01−0001」という識別番号で識別される部品が対応していることを示している。
導入履歴データ13dは、装置の導入に関する情報を個別の装置毎に保持する。導入履歴データ13dの一例を図5に示す。図5に示すように、導入履歴データ13dは、日付、顧客名、機種IDといった項目を有する。日付の項目は、装置が導入された日付を保持する。顧客名の項目は、装置を導入した顧客の名称を保持する。機種IDの項目は、導入された装置を識別するための識別コードを保持する。
図5に示す導入履歴データ13dの例の1行目のデータは、「2008/4/10」に「AA工業」という名称の顧客が、「M001」という識別コードで識別される装置を導入したことを示している。
交換履歴データ13eは、過去における部品の交換に関する情報を交換された部品毎に保持する。交換履歴データ13eの一例を図6に示す。図6に示すように、交換履歴データ13eは、日付、顧客名、機種ID、型番といった項目を有する。日付の項目は、部品が交換された日付を保持する。顧客名の項目は、交換された部品が使用されていた装置を導入している顧客の名称を保持する。機種IDの項目は、交換された部品が使用されていた装置を識別するための識別コードを保持する。型番の項目は、交換された部品を識別するための識別コードを保持する。
図6に示す交換履歴データ13eの例の1行目のデータは、「AA工業」という名称の顧客が「M001」という識別コードで識別される装置を導入しており、この装置で使用されていた「P01−0001」という識別コードで識別される部品が「2009/6/21」に交換されたことを示している。
不具合発生率データ13fは、不具合が発生する確率の推移に関する情報を部品の品種毎に保持する。不具合発生率データ13fの一例を図7に示す。図7に示すように、不具合発生率データ13fは、型番と対応づけて、月毎の不具合発生率の値を保持する。月毎の不具合発生率は、部品が使用されている装置の導入後、または、部品の交換後の各月において部品に不具合が発生する確率を示している。なお、月毎の不具合発生率は、実績値または設計値に基づいて設定される。なお、不具合発生率を月毎ではなく、週毎または日毎のように他の時間単位で保持してもよい。
性能低下率データ13gは、部品に起因してその部品が使用されている装置の性能が低下する推移に関する情報を部品の品種毎に保持する。性能低下率データ13gの一例を図8に示す。図8に示すように、性能低下率データ13gは、型番と対応づけて、月毎の性能低下率の値を保持する。月毎の性能低下率は、部品が使用されている装置の導入後、または、部品の交換後の各月において部品に起因して装置の性能がどれだけ低下するかを示している。ここで、装置の性能とは、例えば、出力の大きさ、単位時間当たりに加工可能な製品数、加工の精度等を意味し、性能低下率は、実績値または設計値に基づいて設定される。なお、性能低下率を月毎ではなく、週毎または日毎のように他の時間単位で保持してもよい。
図1の説明に戻って、制御部14は、交換効果評価装置10を全体制御する制御部であり、抽出部14aと、評価部14bと、出力部14cとを有する。抽出部14aは、指定された部品とともに交換することが好ましい部品を抽出する。評価部14bは、抽出部14aによって抽出された部品を交換した場合の効果を評価する。出力部14cは、抽出部14aによって抽出された部品と、評価部14bによって評価された効果とを対応づけて出力する。なお、抽出部14a、評価部14bおよび出力部14cの動作の詳細については、図9のフロー図の説明の中でさらに詳しく解説する。
次に、図9を参照しながら、図1に示した交換効果評価装置10の動作について説明する。図9は、交換効果評価装置10の動作を示すフロー図である。
図9に示すように、まず、抽出部14aは、ステップS10として、交換対象の部品が使用されている装置を導入している顧客の顧客名を入力させる。続いて、抽出部14aは、ステップS11として、交換対象の部品の型番を入力させ、ステップS12として、交換対象の部品が使用されている装置の機種IDを入力させる。
そして、抽出部14aは、ステップS13として、交換対象の部品が使用されている装置の次回の定期点検時期を入力させる。ここで、次回の定期点検時期とは、交換対象の部品の交換の後に何らかのメンテナンスが必要となる時期である。
なお、抽出部14aが、次回の定期点検時期を自動的に取得することとしてもよい。例えば、装置を定期的にメンテナンスすることになっている場合は、メンテナンスのスケジュールを保持しているデータから、交換対象の部品が使用されている装置の次回の定期点検時期を取得することとしてもよい。あるいは、当日から一年後の日付のように、予め設定された期間後の日付を次回の定期点検時期として取得することとしてもよい。
続いて、抽出部14aは、ステップS14として、ステップS12で入力された機種IDに対応する装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期が超過するものを抽出する。
ここで、機種IDに対応する装置で使用される部品は、部品対応データ13cにおいてその機種IDと組み合わされている型番から特定することができる。また、部品の交換時期は、その部品が過去に交換されたことがあれば、最新の交換日にその部品の標準使用期間を加算した時期であり、過去に交換されたことがなければ、その部品が使用されている装置の導入日にその部品の標準使用期間を加算した時期である。
最新の交換日は、その部品の型番と、ステップS10で入力された顧客名と、ステップS12で入力された機種IDとを検索キーとして交換履歴データ13eを検索することにより取得できる。装置の導入日は、ステップS10で入力された顧客名と、ステップS12で入力された機種IDとを検索キーとして導入履歴データ13dを検索することにより取得できる。部品の標準使用期間は、その部品の型番を検索キーとして部品データ13bを検索することにより取得できる。
続いて、抽出部14aは、ステップS15として、ステップS14で抽出された部品の中でS11で入力した交換対象の部品に関連する部品を抽出する。例えば、部品Aに関連する部品は、部品Aの型番を検索キーとして部品データ13bを検索し、ヒットしたデータに関連部品として設定されている型番のリストから特定することができる。
さらに、抽出部14aは、ステップS16として、交換対象の部品と同時に交換された実績のある部品を抽出する。交換対象の部品と同時に交換された実績のある部品は、交換対象の部品の交換日と、ステップS12で入力された機種IDとを検索キーとして交換履歴データ13eを検索し、ヒットした各データに設定されている型番から特定することができる。交換対象の部品の交換日は、交換対象の部品の型番と、ステップS12で入力された機種IDとを検索キーとして交換履歴データ13eを検索することにより取得することができる。
ここで同時に交換された実績のある部品を抽出するのは、何らかの品質回復または品質改善のために複数の部品を同時に交換する対処が有効であった場合に、同様の対処がそれ以降のメンテナンス時にも行われるようにするためである。そのため、ステップS16では、顧客を限定することなく情報が検索される。
こうして、抽出部14aは、ステップS14、ステップS15およびステップS16において、交換対象の部品とともに交換することが好ましい部品を抽出する。
続いて、評価部14bは、ステップS17として、抽出部14aによって抽出された部品毎に、交換に要するコストを算出する。ここで、部品の交換に要するコストは、部品費と作業費の和として算出される。部品費は、部品の型番を検索キーとして部品データ13bを検索し、ヒットしたデータに設定されている価格から特定することができる。作業費は、部品の型番を検索キーとして部品データ13bを検索し、ヒットしたデータに設定されている交換所要時間に予め設定されている作業員の人件費を乗じることにより取得される。
続いて、評価部14bは、ステップS18として、抽出部14aによって抽出された部品毎に、次回の定期点検時期までに交換しない場合の不具合発生率を取得する。具体的には、評価部14bは、部品の型番を検索キーとして不具合発生率データ13fを検索し、ヒットしたデータに設定されている不具合発生率のうち、次回の定期点検時期における部品の使用期間に対応する月数の不具合発生率を取得する。
次回の定期点検時期における部品の使用期間は、その部品が過去に交換されたことがあれば、最新の交換日から次回の定期点検時期までの期間であり、過去に交換されたことがなければ、その部品が使用されている装置の導入日から次回の定期点検時期までの期間である。
ここで、次回の定期点検時期までに交換しない場合の部品の不具合発生率は、その部品を交換対象の部品とともに今回交換しなければ、次回の定期点検時期に装置全体の信頼性がその不具合発生率の分だけ低下するおそれが高いことを示している。
続いて、評価部14bは、ステップS19として、抽出部14aによって抽出された部品毎に、次回の定期点検時期までに交換しない場合の性能低下率を取得する。具体的には、評価部14bは、部品の型番を検索キーとして性能低下率データ13gを検索し、ヒットしたデータに設定されている性能低下率のうち、次回の定期点検時期における部品の使用期間に対応する月数の性能低下率を取得する。
ここで、次回の定期点検時期までに交換しない場合の部品の性能低下率は、その部品を交換対象の部品とともに今回交換しなければ、次回の定期点検時期に装置全体の性能がその性能低下率の分だけ低下するおそれが高いことを示している。
続いて、評価部14bは、ステップS20として、取得された不具合発生率と性能低下率に基づいて、抽出部14aによって抽出された部品毎に、交換した場合の効果を算出する。ここで、交換した場合の効果は、不具合発生率と性能低下率が大きいほど大きな値として算出される。不具合発生率と性能低下率が大きくなっている部品を交換すれば、装置全体の不具合発生率と性能低下率を大きく改善できるからである。
部品を交換した場合の効果は、例えば、ステップS18で取得されたその部品の不具合発生率と、ステップS19で取得されたその部品の性能低下率とを加算することによって算出してもよい。また、不具合発生率の範囲毎に不具合発生率が大きいほど値が大きくなるようなポイントを定義するとともに、性能低下率の範囲毎に性能低下率が大きいほど値が大きくなるようなポイントを定義し、取得された不具合発生率に対応するポイントと、取得された性能低下率に対応するポイントとを加算することによって算出してもよい。
続いて、評価部14bは、ステップS21として、抽出部14aによって抽出された各部品に推奨順位を設定する。ここで、推奨順位は、交換した場合の効果が大きい部品ほど高い順位となるように設定することとしてもよいし、部品を交換した場合の効果の値をその部品の交換に要するコストで除算して費用対効果の高い部品ほど高い順位となるように設定することとしてもよい。また、在庫が少ない部品については、在庫不足を防ぐために推奨順位を低く補正することとしてもよいし、値引きが行われている部品については、推奨順位を高く補正することとしてもよい。
続いて、出力部14cは、ステップS22として、抽出部14aによって抽出された各部品を、評価部14bによる評価結果と対応づけて出力する。なお、出力先は、表示部11であってもよいし、図示しない印字装置であってもよい。また、推奨順位の高い順に所定の件数の部品に関する情報のみを出力することとしてもよい。
出力部14cの出力の一例を図10に示す。図10に示す例では、部品の推奨順位と、型番と、交換に要するコストと、交換した場合の効果とが、推奨順位の高い順に出力されている。
上述してきたように、実施例1では、次回の定期点検時期までに交換時期が到来する部品等を交換することが好ましい部品として抽出し、交換した場合の効果等に基づいて交換の推奨順位を設定することとしたので、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことができる。
実施例1では、次回の定期点検時期までに交換しなかった場合の不具合発生率や性能低下率を評価して交換を推奨する部品を提示することとしたが、装置から得られる利益をより長期的に評価して交換を推奨する部品を提示することとしてもよい。そこで、実施例2では、標準的な使用期間の末(使用期限)までに装置から得られる利益を評価して、交換を推奨する部品を提示する例について説明する。
まず、使用期限までに装置から得られる利益の考え方について説明する。図11は、ライフサイクル単位で装置から得られる利益を模式的に示す図である。工作機械等の装置は、定期的に部品の交換を必要とし、部品の交換作業が行われる期間は稼働することができない。このため、装置のライフサイクルは、稼働期間R、休止期間S、稼働期間R、休止期間S、…休止期間Sn−1、稼働期間Rのように、稼働可能な稼働期間と、部品の交換作業のために稼働できない休止期間の繰り返しとなる。
そして、各稼働期間においては、装置の性能は、使用されている部品の経時的な劣化にともなって、時間の経過に従って低下していく。そして、休止期間を経て新たな稼働期間が開始される際には、休止期間中に交換された部品の分だけ装置の性能が回復する。ここで、装置の性能の回復の程度と、時間の経過に従って装置の性能が低下していく速度は、休止期間中に交換された部品により変動する。
例えば、休止期間中に全ての部品を交換した場合、休止期間を経て新たな稼働期間が開始される際には、装置の性能が装置の導入時と同等にまで回復し、その後の性能が低下していく速度は装置の導入後の最初の稼働期間と同程度となる。一方、休止期間中に少数の部品を交換した場合、休止期間を経て新たな稼働期間が開始される際における装置の性能が回復の程度は低くなり、また、長く使用されている部品が多くなるために、その後の性能が低下していく速度は比較的速くなる。
装置から得られる利益という観点から見ると、稼働期間は、装置を稼働させて装置から利益を得ることができる期間であり、装置から得られる利益は、装置の性能が高く稼働期間が長いほど多くなる。一方、休止期間は、装置を稼働させて得ることができたはずの利益が失われる期間であり、逸失利益は、装置の性能が高く休止期間が長いほど多くなる。
本実施例では、i番目の稼働期間に装置から得ることができる利益Pとi番目の休止期間における逸失利益Lを図12のようにモデル化し、以下の式(1)および式(2)のように算出することとする。
Figure 2012014294
Figure 2012014294
ここで、pbは、i番目の稼働期間の開始時点での装置の性能指標値である。peは、i番目の稼働期間の終了時点での装置の性能指標値である。peは、i番目の休止期間の開始時点での装置の性能指標値でもある。pvは、i番目の休止期間に部品の交換を行わなかったと仮定した場合におけるi番目の休止期間の終了時点での装置の性能指標値である。性能指標値は、例えば、装置に使用されている全ての部品の該当時点での性能低下率の合計を1から減算することによって算出される。
なお、上記の式(1)は、i番目の稼働期間に装置から得ることができる利益Pの算出方式の一例であり、稼働期間における装置の性能が高く、また、稼働期間が長いほどPの値が大きくなるのであれば、どのような方式でPを算出してもよい。同様に、上記の式(2)は、i番目の休止期間における逸失利益Lの算出方式の一例であり、部品の交換を行わなかったと仮定した場合での当該休止期間における装置の性能が高く、また、休止期間が長いほどLの値が大きくなるのであれば、どのような方式でLを算出してもよい。
また、本実施例では、これから迎える休止期間がm番目の休止期間であり、装置の最後の稼働期間がn番目の稼働期間であるものとして、使用期限までに装置から得られる利益である総利益Plifeを以下の式(3)のように算出することとする。
Figure 2012014294
このように、本実施例では、休止期間における逸失利益を、装置から得られる利益を減少させる要因として、積極的に評価する。これは、装置を休止させることは、関連する他の装置を稼働できなくしたり、操作員を遊休状態にしたりといった不利益が大きいためである。使用期限までに装置から得られる利益を式(3)のように算出することとすれば、休止期間中に全ての部品を交換した場合よりも、休止期間中に少数の部品を交換した場合の方が、装置の性能は低くなるものの、休止期間が短いために、使用期限までに装置から得られる利益が大きくなる場合もある。
次に、図13を参照しながら実施例2に係る交換効果評価装置20の構成の概要について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分には既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略することとする。
図13は、実施例2に係る交換効果評価装置20の概要構成を示すブロック図である。図13に示すように、交換効果評価装置20は、表示部11と、入力部12と、記憶部23と、制御部24とを有する。
記憶部23は、各種情報を記憶する記憶装置であり、例えば、ハードディスク装置や半導体記憶装置である。記憶部23が記憶する情報には、機種データ13aと、部品データ13bと、部品対応データ13cと、導入履歴データ13dと、交換履歴データ13eと、不具合発生率データ13fと、性能低下率データ13gと、抽出条件データ23hと、評価結果データ23iとが含まれる。なお、これらのデータは、交換効果評価装置20がネットワークを介して情報をやりとりすることができる他の装置に記憶されていてもよい。
抽出条件データ23hは、休止期間中に交換する部品を抽出するための1ないし複数の条件を保持する。抽出条件データ23hの一例を図14に示す。図14に示すように、抽出条件データ23hは、条件名、交換周期倍率、性能低下率、不具合発生率といった項目を有する。条件名の項目は、条件の名称を保持する。交換周期倍率の項目は、部品を交換する周期を基準となる交換周期の何倍の長さとするかの設定値を保持する。
性能低下率の項目は、性能低下率に関する抽出条件を保持する項目であり、休止期間の開始時点において性能低下率がその項目の値よりも高い部品が抽出対象となる。不具合発生率の項目は、不具合発生率に関する抽出条件を保持する項目であり、休止期間の開始時点において不具合発生率がその項目の値よりも高い部品が抽出対象となる。
図14に示す抽出条件データ23hの例の1行目のデータは、名前が「標準」である抽出条件は、部品を交換する周期を基準となる交換周期の「1.0」倍とし、休止期間の開始時点において性能低下率が「0.001%」よりも高く、かつ、不具合発生率が「0.01%」よりも高い部品を抽出対象とする条件であることを示している。図14に示す抽出条件データ23hの例の2行目のデータは、性能低下率の項目の値を1行目のデータの10倍に設定することによって、交換対象として抽出される部品を減らし、コストを低減することを意図した抽出条件を表している。
図14に示す抽出条件データ23hの例の3行目のデータは、性能低下率の項目の値を1行目のデータの半分に設定することによって性能の回復の度合いを高めつつ、交換周期の項目の値を1.5倍としてコストの増大を抑制することを意図した抽出条件を表している。図14に示す抽出条件データ23hの例の3行目のデータは、性能低下率の項目の値を1行目のデータの半分に設定することによって、コストが増大してもかまわないので、性能の回復の度合いを高めることを意図した抽出条件を表している。
評価結果データ23iは、抽出条件データ23hに設定されている抽出条件に従って部品の交換を行った場合の評価結果を保持する。評価結果データ23iの一例を図15に示す。図15に示すように、評価結果データ23iは、条件名、部品コスト、作業コスト、総コスト、休止期間、不具合リスク、性能指標、総利益といった項目を有する。
条件名の項目は、抽出条件データ23hに設定されている抽出条件の名称を保持する。部品コスト、作業コストおよび総コストの項目は、それぞれ、条件に従って部品を交換するものとして、これから迎える直近の休止期間で必要な部品コスト、作業コストおよび総コストを保持する。休止期間の項目は、条件に従って部品を交換するものとして、これから迎える直近の休止期間の長さを保持する。
不具合リスクおよび性能指標の項目は、それぞれ、条件に従って部品を交換するものとして、これから迎える直近の休止期間が終了する時点、すなわち、部品の交換が完了した時点での装置の不具合発生率および性能指標を保持する。総利益の項目は、条件に従って部品を交換する場合に使用期限までに装置から得られる利益を保持する。総利益の項目に設定される値は、上記の式(3)を用いて算出される。
図13の説明に戻って、制御部24は、交換効果評価装置20を全体制御する制御部であり、抽出部24aと、評価部24bと、出力部24cとを有する。抽出部24aは、抽出条件データ23hに設定されている抽出条件に従って、休止期間と稼働期間を順次設定しつつ、各休止期間において交換対象となる部品を抽出する。評価部24bは、抽出条件データ23hに設定されている条件毎に、使用期限までに装置から得られる利益等を評価する。出力部24cは、直近の休止期間における交換対象の部品の一覧と、評価部24bによる評価結果を、抽出条件データ23hに設定されている抽出条件毎に出力する。なお、抽出部24aおよび評価部24bの動作の詳細については、図16のフロー図の説明の中でさらに詳しく解説する。
次に、図16を参照しながら、図13に示した交換効果評価装置20の動作について説明する。図16は、交換効果評価装置20の動作を示すフロー図である。なお、図16に示すフロー図は、現時点から休止期間が開始されることを前提としている。
図16に示すように、まず、抽出部24aは、ステップS30として、評価対象の装置を導入している顧客の顧客名を入力させる。続いて、抽出部24aは、ステップS31として、評価対象の装置の機種IDを入力させ、ステップS32として、基準となる交換周期を入力させる。
そして、抽出部24aは、ステップS33として、抽出条件データ23hから未取得の抽出条件を1件取得する。ここで、未取得の抽出条件を1件取得できた場合(ステップS34,Yes)、抽出部24aは、ステップS35として、基準となる交換周期と抽出条件に含まれる交換周期倍率に基づいて、次の稼働期間の期限(図12に示したモデルのtei+1に相当)を算出する。
ステップS35が最初に実行される場合、抽出部24aは、現時点に、基準となる交換周期に交換周期倍率を乗じた期間を加算した時点を次の稼働期間の期限として算出する。また、ステップS35が2回目以降に実行される場合、抽出部24aは、次の稼働期間の期限として前回算出した時点に、基準となる交換周期に交換周期倍率を乗じた期間を加算した時点を次の稼働期間の期限として算出する。
続いて、抽出部24aは、ステップS36として、ステップS31で入力された機種IDに対応する装置で使用される部品のうち、次の稼働期間の期限までに交換時期が超過するものを抽出する。そして、抽出部24aは、ステップS37として、ステップS36で抽出された部品に関連する部品を抽出する。そして、抽出部24aは、ステップS38として、ステップS36およびステップS37で抽出した部品の交換所要時間の合計に基づいて、休止期間の長さを算出する。
続いて、評価部24bは、ステップS39として、ステップS36およびステップS37で抽出した全ての部品の交換に要するコストを算出する。ここで、部品のコストは、部品費と作業費の和として算出される。
続いて、評価部24bは、ステップS40として、ステップS36およびステップS37で抽出した部品の交換が完了した時点における装置の不具合リスクを算出する。ここで、不具合リスクは、例えば、ステップS31で入力された機種IDに対応する装置で使用される部品のうち、ステップS36およびステップS37で抽出されなかった部品、すなわち、交換対象となっていない補油品の、休止期間が終了した時点での不具合発生率の合計として算出される。
続いて、評価部24bは、ステップS41として、ステップS36およびステップS37で抽出した部品の交換前後における装置の性能指標値を算出する。具体的には、抽出部24aは、休止期間の開始時点における性能指標値(図12に示したモデルのpeに相当)と、休止期間の終了時点における性能指標値(図12に示したモデルのpbi+1に相当)と、休止期間に部品の交換を行わなかったと仮定した場合における休止期間の終了時点における性能指標値(図12に示したモデルのpvに相当)とを算出する。
そして、評価部24bは、ステップS42として、次の稼働期間の期限が装置の使用期限を超過しているか否かを判定する。ここで、次の稼働期間の期限が装置の使用期限を超過していなければ(ステップS42,No)、次の休止期間に関する評価を行うためにステップS35以降の手順が再実行される。
一方、次の稼働期間の期限が装置の使用期限を超過していれば(ステップS42,Yes)、評価部24bは、ステップS43として、上記の式(1)、式(2)および式(3)を用いて、ステップS33で取得した抽出条件に基づいて部品の交換を行った場合の総利益を算出する。そして、評価部24bは、ステップS44として、ステップS33で取得した抽出条件に基づいて部品の交換を行った場合の評価結果を評価結果データ23iに保存する。その後、次の抽出条件に基づく評価を行うために、ステップS33以降の手順が再実行される。
そして、全ての抽出条件に基づく評価が完了し、未取得の抽出条件を取得できなくなった場合(ステップS34,No)、出力部24cが、ステップS45として、評価結果データ23iの内容と、直近の休止期間における交換対象の部品の一覧とを抽出条件毎に出力し、一連の処理が終了する。
上述してきたように、実施例2では、使用期限までに装置から得られる利益を評価して、交換を推奨する部品を提示することとしたので、交換すべき部品の絞り込みを長期的な観点から効果的に行うことができる
本発明は、工作機械の部品の交換に関する評価に用途が限定されるものでなはく、様々な装置の部品の交換に関する評価に用いることができる。本発明は、例えば、プラントや印刷機械のように、部品は種類が多い装置について部品の交換に関する評価を行う場合にも、有効に利用できる。
また、上記の各実施例で示した発明の構成は、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができる。
例えば、上記の各実施例では、装置単位で部品の交換の効果を評価することとしたが、装置を含むライン単位、または、装置を含む工場単位で部品の交換の効果を評価することとしてもよい。ライン単位や工場単位で部品の交換の効果を評価するには、上述した装置単位での処理をラインや工場に含まれる装置の数だけ繰り返して実行すればよい。ライン単位や工場単位で部品の交換の効果を評価することにより、複数の装置の休止期間を重複させて、ラインや工場の稼働率を向上させやすくなる。
また、上記の実施例2では、予め登録された抽出条件毎に使用期限までに装置から得られる利益を評価することとしたが、交換周期倍率や性能低下率等を段階的に変化させながら使用期限までに装置から得られる利益を評価していき、使用期限までに装置から得られる利益が最も多くなる抽出条件を探索することとしてもよい。
また、上記の交換効果評価装置10または20の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、交換効果評価装置10または20と同等の機能を実現することもできる。以下に、交換効果評価装置10の機能をソフトウェアとして実装した交換効果評価プログラム37aを実行するコンピュータの一例を示す。
図17は、交換効果評価プログラム37aを実行するコンピュータ30を示す機能ブロック図である。このコンピュータ30は、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)31と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置32と、各種情報を表示するモニタ33と、記録媒体からプログラム等を読み取る媒体読取り装置34と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うネットワークインターフェース装置35と、各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)36と、ハードディスク装置37とをバス38で接続して構成される。
そして、ハードディスク装置37には、図1に示した制御部14と同様の機能を有する交換効果評価プログラム37aと、図1に示した記憶部13に記憶される各種データに対応する交換効果評価用データ37bとが記憶される。なお、交換効果評価用データ37bを、適宜分散させ、ネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶させておくこともできる。
そして、CPU31が交換効果評価プログラム37aをハードディスク装置37から読み出してRAM36に展開することにより、交換効果評価プログラム37aは、交換効果評価プロセス36aとして機能するようになる。そして、交換効果評価プロセス36aは、交換効果評価用データ37bから読み出した情報等を適宜RAM36上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種データ処理を実行する。
なお、上記の交換効果評価プログラム37aは、必ずしもハードディスク装置37に格納されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのプログラムを、コンピュータ30が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介してコンピュータ30に接続される他のコンピュータ(またはサーバ)等にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ30がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る交換効果評価装置、交換効果評価方法および交換効果評価プログラムは、部品の交換の評価に有用であり、特に、交換すべき部品の絞り込みを効率よく行うことが必要な場合に適している。
10、20 交換効果評価装置
11 表示部
12 入力部
13、23 記憶部
13a 機種データ
13b 部品データ
13c 部品対応データ
13d 導入履歴データ
13e 交換履歴データ
13f 不具合発生率データ
13g 性能低下率データ
14、24 制御部
14a、24a 抽出部
14b、24b 評価部
14c、24c 出力部
23h 抽出条件データ
23i 評価結果データ
30 コンピュータ
31 CPU
32 入力装置
33 モニタ
34 媒体読取り装置
35 ネットワークインターフェース装置
36 RAM
36a 交換効果評価プロセス
37 ハードディスク装置
37a 交換効果評価プログラム
37b 交換効果評価用データ
38 バス

Claims (9)

  1. メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価手段と、
    前記評価手段の評価結果を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする交換効果評価装置。
  2. 前記評価手段は、前記抽出手段によって抽出された部品を交換する場合に必要なコストをさらに評価することを特徴とする請求項1に記載の交換効果評価装置。
  3. 前記評価手段は、前記抽出手段によって抽出された部品の交換に伴う装置の不具合発生確率の変化に基づいて、当該部品を交換した場合の効果を評価することを特徴とする請求項1または2に記載の交換効果評価装置。
  4. 前記評価手段は、前記抽出手段によって抽出された部品の交換に伴う装置の性能の回復度合いに基づいて、当該部品を交換した場合の効果を評価することを特徴とする請求項1、2または3に記載の交換効果評価装置。
  5. 前記抽出手段は、前記装置の使用期限を超過するまで定期点検時期を指定された周期分だけずらしながら設定して、定期点検時期までに交換時期を超過する部品を、設定した定期点検時期毎に抽出し、
    前記評価手段は、前記抽出手段によって定期点検時期毎に抽出された部品を交換することによって維持される前記装置の性能の高さと、部品の交換によって生じる逸失利益の大きさとに基づいて、部品を交換した場合の効果を評価することを特徴とする請求項1に記載の交換効果評価装置。
  6. 前記抽出手段は、前記メンテナンス対象の装置を含むラインに配設された他の装置で使用される部品のうち、前記次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品をさらに抽出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の交換効果評価装置。
  7. 前記抽出手段は、前記メンテナンス対象の装置を含む工場に配設された他の装置で使用される部品のうち、前記次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品をさらに抽出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の交換効果評価装置。
  8. 交換効果評価装置によって実行される交換効果評価方法であって、
    メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程において抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価工程と、
    前記評価工程における評価結果を出力する出力工程と
    を含むことを特徴とする交換効果評価方法。
  9. コンピュータに、
    メンテナンス対象の装置で使用される部品のうち、次回の定期点検時期までに交換時期を超過する部品を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程において抽出された部品を交換した場合の効果を評価する評価工程と、
    前記評価工程における評価結果を出力する出力工程と
    を実行させることを特徴とする交換効果評価プログラム。
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