JP2012014161A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも感光体及びトナーを備えた画像形成装置において、該感光体の感光層が下記一般式(1)で表される繰り返し構造を含むポリカーボネート樹脂を含有し、かつ該トナーのフロー式粒子像分析装置によって測定される粒子の平均円形度が0.940乃至1.000であることを特徴とする画像形成装置に存する。
【選択図】 なし
Description
電子写真技術の中核となる感光体については、無公害で成膜が容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電物質を使用した感光体が使用されている。
有機系の光導電材料を用いた感光体としては、光導電性微粉末をバインダー樹脂中に分散させたいわゆる分散型感光体、電荷発生層および電荷輸送層を積層した積層型感光体が知られている。積層型感光体は、それぞれ効率の高い電荷発生物質、および電荷輸送物質を組み合わせることにより高感度な感光体が得られること、材料選択範囲が広く安全性の高い感光体が得られること、また感光層を塗布により容易に形成可能で生産性が高く、コスト面でも有利なことから感光体の主流であり、鋭意開発され実用化されている。
感光層のバインダー樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、およびその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や種々の熱硬化性樹脂が用いられている。数あるバインダー樹脂のなかではポリカーボネート樹脂が比較的優れた性能を有しており、これまで種々のポリカーボネート樹脂が開発され実用に供されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
ーが開示されている。特に、乳化重合凝集法は、液状媒体中でポリマー樹脂微粒子と着色剤とを凝集させてトナーを製造する方法であり、凝集条件を制御することによってトナーの粒径および円形度を調整することができるので、トナーに要求されるとされている各種性能を最適化しやすいという利点がある。また、離型性、低温定着性、高温オフセット性、耐フィルミング性などを改良するためにトナーに低軟化点物質(いわゆるワックス)を含有させる方法が提案されている。溶融混練粉砕法では、トナーに含まれるワックスの量を増やすのは難しく、バインダー樹脂に対して5%程度が限界とされている。それに対して、重合トナーでは、特許文献5及び6に記載のごとく、低軟化点物質を多量(5〜30%)に含有することを特徴としている。
即ち、本発明の目的は、初期状態のみならず、長時間の使用後であっても高画質を維持し、フィルミング等の問題の起こらない画像形成装置を提供することにある。
本発明の電子写真感光体の感光層は、特定構造を有するポリカーボネート樹脂を感光体の導電性支持体上に設けられる感光層のバインダー樹脂として用いる。
本発明の電子写真感光体の感光層は、下記一般式(1)で表される繰り返し構造を含むポリカーボネート樹脂を含有する。
成し、且つ該環状飽和脂肪族アルキル基は、1〜3個のメチル基を置換基として有する。
また、前記一般式(1)で表される繰り返し構造を含むポリカーボネート樹脂は、共重合成分を有していてもよく、共重合成分としては、下記構造式(2)で表される繰り返し構造が好ましい。さらには、前記一般式(1)が下記構造式(3)で表されることが好ましい。
<その他の樹脂>
本発明は、一般式(1)で表される繰り返し構造を含むポリカーボネート樹脂に他の樹脂を併用して用いても良い。
導電性基体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料やアルミニウム、ニッケル、ITO(インジウム−スズ酸化物)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙などが主として使用される。形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。金属材料の導電性基体の上に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のため、適当な抵抗値を持つ導電性材料を塗布したものでも良い。
支持体表面は、平滑であっても良いし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化されていても良い。また、導電性基体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものでも良い。
導電性基体と感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。
下引き層としては、樹脂、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。下引き層に用いる金属酸化物粒子の例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子が挙げられる。一種類の粒子のみを用いても良いし複数の種類の粒子を混合して用いても良い。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタンおよび酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコーン等の有機物による処理を施されていても良い。酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。複数の結晶状態のものが含まれていても良い。
下引き層は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散した形で形成するのが望ましい。下引き層に用いられるバインダー樹脂としては、フェノキシ、エポキシ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等が単独あるいは硬化剤とともに硬化した形で使用できるが、中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は良好な分散性、塗布性を示し好ましい。
下引き層の膜厚は、任意に選ぶことができるが、感光体特性および塗布性から0.1μmから25μmが好ましい。また下引き層には、公知の酸化防止剤等を添加しても良い。
<電荷発生層>
本発明の電子写真感光体が積層型感光体である場合、その電荷発生層に使用される電荷発生材料としては例えばセレニウム及びその合金、硫化カドミウム、その他無機系光導電材料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料などの有機顔料等各種光導電材料が使用でき、特に有機顔料、更にフタロシアニン顔料、アゾ顔料が好ましい。これらの微粒子をたとえばポリエステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテルなどの各種バインダー樹脂で結着した形で使用される。この場合の使用比率はバインダー樹脂100重量部に対して30から500重量部の範囲より使用され、その膜厚は通常0.1μmから1μm、好ましくは0.15μmから0.6μmが好適である。
。D型は、CuKα線を用いた粉末X線回折において、回折角2θ±0.2゜が27.3゜に明瞭なピークを示すことを特徴とする結晶型である。フタロシアニン化合物は単一の化合物のもののみを用いても良いし、いくつかの混合状態でも良い。ここでのフタロシアニン化合物ないしは結晶状態に置ける混合状態として、それぞれの構成要素を後から混合して用いても良いし、合成、顔料化、結晶化等のフタロシアニン化合物の製造・処理工程において混合状態を生じせしめたものでも良い。このような処理としては、酸ペースト処理・磨砕処理・溶剤処理等が知られている。
本発明の実施の形態が積層型感光体の場合、電荷輸送層は、本発明におけるポリカーボネート樹脂を含むバインダー樹脂とともに、電荷輸送物質、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
、ブタジエン誘導体、エナミン誘導体及びこれらの化合物の複数種が結合したもの、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体等の電子供与性物質等が挙げられる。これらの中でも、カルバゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体、エナミン誘導体、及びこれらの化合物の複数種が結合したものが好ましい。これらの電荷輸送物質は、何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせで併用しても良い。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100重量部に対して電荷輸送物質を20重量部以上の比率で使用する。中でも、残留電位低減の観点から30重量部以上が好ましく、更には、繰り返し使用した際の安定性や電荷移動度の観点から40重量部以上がより好ましい。一方、感光層の熱安定性の観点から、電荷輸送物質を通常は150重量部以下の比率で使用する。中でも、電荷輸送材料とバインダー樹脂との相溶性の観点から110重量部以下が好ましく、耐刷性の観点から80重量部以下がより好ましく、耐傷性の観点から70重量部以下が最も好ましい。
なお、電荷輸送層には成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させるために周知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、染料、顔料、レベリング剤などの添加物を含有させても良い。酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。また染料、顔料の例としては、各種の色素化合物、アゾ化合物などが挙げられる。
分散型感光層の場合には、上記のような配合比の電荷輸送媒体中に、前出の電荷発生物質が分散される。
その場合の電荷発生物質の粒子径は充分小さいことが必要であり、好ましくは1μm以下より好ましくは0.5μm以下で使用される。感光層内に分散される電荷発生物質の量は少なすぎると充分な感度が得られず、多すぎると帯電性の低下、感度の低下などの弊害があり、例えば好ましくは0.5〜50重量%の範囲で、より好ましくは1〜20重量%の範囲で使用される。
また、感光体表面の摩擦抵抗や、摩耗を軽減する目的で、表面の層にはフッ素系樹脂、シリコーン樹脂等を含んでいても良い。また、これらの樹脂からなる粒子や無機化合物の粒子を含んでいても良い。
本実施の形態が適用される電子写真感光体の調製方法は特に限定されないが、通常、こ
れらの感光体を構成する各層は、電子写真感光体の感光層形成方法として公知な、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ノズル塗布法、バーコート法、ロールコート法、ブレード塗布法等により支持体上に塗布して形成される。これらの中でも生産性の高さから浸漬塗布方法が好ましい。
<トナー>
次に、本発明で用いられるトナーについて説明する。
本発明で規定されるトナーであればどのような方法で製造しても構わないが、水系媒体中でトナー粒子を生成する、いわゆる重合法トナーが好ましい。重合法トナーとしては、懸濁重合法トナー、乳化重合凝集法トナーが挙げられる。特に、乳化重合凝集法は、液状媒体中でポリマー樹脂微粒子と着色剤とを凝集させてトナーを製造する方法であり、凝集条件を制御することによってトナーの粒径および円形度を調整することができるので好ましい。また、離型性、低温定着性、高温オフセット性、耐フィルミング性などを改良するためにトナーに低軟化点物質(いわゆるワックス)を含有させる方法が提案されている。溶融混練粉砕法では、トナーに含まれるワックスの量を増やすのは難しく、バインダー樹脂に対して5%程度が限界とされている。それに対して、重合トナーでは、特許文献1及び2に記載のごとく、低軟化点物質を多量(5〜30%)に含有することを特徴としている。
乳化重合凝集法によりトナーを製造する場合、通常、重合工程、混合工程、凝集工程、融合工程、洗浄・乾燥工程を有する。すなわち、一般的には乳化重合により得た重合体一次粒子を含む分散液に、必要に応じ、着色剤、ワックス、帯電制御剤等の分散液を混合し、この分散液中に凝集剤を加えて一次粒子を凝集させて粒子凝集体とし、必要に応じて微粒子等を付着する操作を行い、その後に融合させて得られた粒子を洗浄、乾燥することにより母粒子が得られる。
乳化重合法としては、従来より知られている方法に従って行えばよく、通常は、ワックスを乳化剤の存在下で液状媒体に分散してワックス微粒子とし、これに重合開始剤、重合によりバインダー樹脂を与える重合性単量体すなわち重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物、及び必要に応じて連鎖移動剤、pH調整剤、重合度調節剤、消泡剤、保護コロイド、内添剤等を添加、攪拌して重合を行うことにより、重合体がワックスを包み込んだ形状をもつバインダー樹脂微粒子が液状媒体に分散したエマルジョンが得られる。重合体がワックスを包み込んだ形状としては、コアシェル型、相分離型、オクルージョン型などが挙げられるが、コアシェル型が好ましい。
ワックスを用いる場合、バインダー樹脂100重量部に対して3重量部以上の割合で用いるのが好ましい。なかでも5重量部以上が好ましい。またその上限は通常40重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
これらの重合性単量体は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
酸性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有するモノマー、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有するモノマー、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有するモノマー等が挙げられる。
ワックスをシードとして乳化重合を行う際には、酸性モノマー又は塩基性モノマーと、これら以外のモノマーとを併用するのが好ましい。酸性モノマー又は塩基性モノマーを重合に供する場合には、全重合性単量体100重量部に対して、通常は0.05重量部以上となるように用いる。0.5重量部以上、特に1重量部以上となるように用いるのが好ましい。また、上限は通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。酸性モノマーや塩基性モノマーを併用することにより、バインダー樹脂の分散安定性を向上させることができる。
乳化剤としては、通常、非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性のいずれの界面活性剤も用いることができる。
アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン等のアルキルベタイン類等が挙げられる。
これらの中でも、非イオン性界面活性剤、アニオン系界面活性剤が好ましい。乳化剤は1種でも、2種以上を併用してもよい。乳化剤は、重合性モノマー100重量部に対して、通常1〜10重量部の割合で用いられる。
内添剤としては、例えば、シリコーンオイル、シリコーンワニス、フッ素系オイル等のトナーの粘着性、凝集性、流動性、帯電性、表面抵抗等を改質するためのものが挙げられる。
液状媒体への重合性単量体の添加の方法は特に限定されず、一括添加、連続添加、間欠添加のいずれでもよいが、反応制御の点からは連続的に添加するのが好ましい。また、複数の重合性単量体を併用する場合、各重合性単量体は、別々に添加してもよく、また予め混合して添加してもよい。更には、単量体混合物の組成を変化させながら添加してもよい。また、乳化剤は液状媒体へ予め混合しておくのが好ましいが、連続的に液状媒体に添加してもよい。
乳化重合によって得られたバインダー樹脂のエマルジョンには、乳化重合以外の方法で得られたバインダー樹脂の微粒子を混合してもよい。乳化重合以外の方法で得られた微粒子としては、懸濁重合や粉砕で得られた微粒子などが挙げられる。このような樹脂としては、上述の乳化重合に供する単量体の(共)重合体の他に、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルブチラール、ビニルピロリドン等のビニル系単量体の単独重合体または共重合体、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹・BR>堰Aポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などの熱可塑性樹脂、及び、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂などの熱硬化性樹脂等からなる粒子が挙げられ、これらは1種でも、2種以上を併用してもよい。乳化重合以外の重合方法で得られた微粒子のバインダー樹脂の微粒子全体に占める割合は、通常5重量%以下である。
また、重量平均分子量は、下限が2万以上であるのが好ましく、3万以上であればなお好ましい。また上限は、100万以下であるのが好ましく、50万以下であればなお好ましい。数平均分子量、重量平均分子量の少なくとも一方、好ましくは双方が前記範囲のスチレン系樹脂を用いたトナーは、耐久性、保存性、定着性が良好である。さらに分子量分布において、メインピークが2つあるものでもよい。なお、スチレン系樹脂とは、好ましくはスチレン類が50重量%以上、さらに好ましくは65重量%以上を占めるものを指す。
本発明における顔料としては、本発明に用いられる着色剤粒子は、乳化重合凝集法における重合体一次粒子(樹脂粒子として約1.1〜1.3g/cm3)との密度差が小さい方が均一な凝集状態が得られ、従って得られるトナーの性能が向上するので、その真密度はJIS K 5101−11−1:2004に規定されるピクノメーター法で測定される顔料粒子の真密度が2.0g/cm3未満であるのが好ましく、1.2〜1.9g/cm3であるのがより好ましく、1.3〜1.8g/cm3であるのが特に好ましい。真密度が大きい場合は、特に水系媒体中での沈降性が悪化する傾向にある。加えて、保存性、昇華性などの問題も考慮すると、着色剤はカーボンブラックあるいは有機顔料であるのが好ましい。
挙げられ、黒色顔料としてカーボンブラックまたは以下に示すイエロー顔料/マゼンタ顔料/シアン顔料を混合して黒色に調色されたものが利用される。
このうち、黒色顔料としてカーボンブラックは、非常に微細な一次粒子の凝集体として存在し、顔料分散体として分散させたときに、再凝集による粒子の粗大化が発生しやすい。本発明者らの検討によると、カーボンブラック粒子の再凝集の程度は、カーボンブラック中に含まれる不純物量(未分解有機物量の残留程度)の大小と相関が見られ、不純物が多いと分散後の再凝集による粗大化が激しい傾向を示した。そして、不純物量の定量的な評価として、以下の方法で測定されるカーボンブラックのトルエン抽出物の紫外線吸光度が0.05以下であるのが好ましく、0.03以下であるのが一層好ましい。一般に、チャンネル法のカーボンブラックは不純物が多い傾向を示すので、本発明におけるカーボンブラックとしては、ファーネス法で製造されたものが好ましい。
ック3gをトルエン30mlに充分に分散、混合させて、続いてこの混合液をNo.5C濾紙を使用して濾過する。その後、濾液を吸光部が1cm角の石英セルに入れて市販の紫外線分光光度計を用いて波長336nmの吸光度を測定した値(λs) と、同じ方法で
リファレンスとしてトルエンのみの吸光度を測定した値(λo) から、紫外線吸光度は
λc=λs−λoで求める。市販の分光光度計としては、例えば島津製作所製紫外可視分光光度計(UV−3100PC) などがある。
マゼンタ顔料としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキウ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、C.I.ピグメントバイオレット19等が好適に用いられる。中でもC.I.ピグメントレッド122、202、207、209、C.I.ピグメントバイオレット19で示されるキナクリドン系顔料が特に好ましい。このキナクリドン系顔料は、その鮮明な色相や高い耐光性などからマゼンタ顔料として好適である。キナクリドン系顔料の中でも、C.I.ピグメントレッド122で示される化合物であるのが、分散性の上で特に好ましい。
着色剤分散体における以上の着色剤粒子の使用量は、水100重量部に対して、3〜50重量部であるのが好ましく、5〜40重量部であるのがより好ましい。着色剤の添加量が前記範囲を超える場合には、着色剤濃度が濃いので分散中に粒子の再凝集の確率が高まるので好ましくなく、前記範囲未満の場合には分散が過剰となって本発明の粒度分布を得ることが困難なので好ましくない。
・ボールミル:ドラム状容器の中に湿式分散媒、被粉砕物及び10〜30mm程度のメデイアビーズを入れ、ドラムごと回転させてビーズとビーズ、ビーズとドラムの間で被粉砕物を磨り潰す方式。
・アトライター:湿式分散媒、被粉砕物をタンクに入れ、3〜15mm程度のメディアビーズを入れアルミナ製などのアジテータアームで強制的に撹拌して摩砕する方式。
・サンドミルは、湿式分散媒と被粉砕物をプレミックスしたものに1〜5mm程度のメデイアビーズを加えた後、サンドディスクを浸漬して規定速度で回転・機動させる方式。
・ビーズミル(アニュラー型):容器のロータとステータの間に1〜3mm程度のメディアビーズを充填し、ロータを高速回転させることでビーズ間に流動速度差を与えることで発生するずり応力、剪断力、摩擦などによって粉砕分散を行う方式。
測定下限 :0.0008μm
チャンネル数:52
測定時間 :100sec.
粒子透過性 :吸収
粒子屈折率 :N/A(適用しない)
粒子形状 :非球形
密度(g/cm3):1
分散媒種類 :WATER
分散媒屈折率:1.333
なお、測定時は、サンプル濃度指数が0.01〜0.1の範囲になるように着色剤分散体を純水で希釈し、超音波洗浄器で分散処理した試料で測定したものである。そして、本発明にかかわるMVq、MVaは、上記の体積粒度分布の結果を算術平均値として計測され
る。
また、バインダー樹脂に対する顔料の添加量の割合は、通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
顔料は、予め液状媒体に界面活性剤等を用いて均一に分散させた着色剤分散液を調製し、これをバインダー樹脂微粒子のエマルジョンに添加するのが好ましい。着色剤分散液の調製に用いられる界面活性剤としては、上述のものが用いられ、特に非イオン系界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類等のアニオン系活性剤、ポリマー系界面活性剤等が好ましく用いられる。着色剤分散液に占める着色剤の割合は、通常10〜50重量%である。
(横河電機社製のパーソナルSCメータモデルSC72と検出器SC72SN−11)を用いて25℃下で測定を行う。
電解質を添加して凝集を行う場合の電解質としては、NaCl、KCl、LiCl、MgCl2、CaCl2等の塩化物、Na2SO4、K2SO4、Li2SO4、MgSO4、CaSO4、ZnSO4、Al2(SO4)3、Fe2(SO4)3等の硫酸塩などの無機塩、CH3COONa、C6H5SO3Na等の有機塩が挙げられる。これらのうち、2価以上の多価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
帯電制御剤としては、この用途に用いられ得ることが知られている任意のものを使用することができる。正荷電性帯電制御剤としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などが挙げられる。負荷電性帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、Fe、B等の原子を含有するアゾ錯化合物染料、サリチル酸若しくはアルキルサリチル酸の金属塩又は金属錯体、カーリックスアレン化合物、ベンジル酸の金属塩又は金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物等などが挙げられる。中でも、トナーとしての色調障害を回避するため無色ないしは淡色のものを選択することが好ましく、特に正荷電性帯電制御剤としては4級アンモニウム塩、イミダゾール系化合物が好ましく、負荷電性帯電制御剤としてはCr、Co、Al、Fe、B等の原子を含有するアルキルサリチル酸錯化合物、カーリックスアレン化合物が好ましい。帯電制御剤は1種でも2種以上を併用してもよい。
本発明の乳化重合凝集法においては、前記顔料粒子と異ならず、帯電制御剤も水系媒体に乳化した状態として、凝集時に加える。
得られた凝集粒子は、そのまま次工程の樹脂被覆層を形成する工程に進んでもよいし、引き続き液状媒体中で加熱による融合処理を行った後に、カプセル化工程に進んでもよい。そして、望ましくは、凝集工程の後に、カプセル化工程を行い、その後凝集一次粒子とカプセル化樹脂微粒子を合わせて、カプセル化樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度で加熱して融合工程を行うのが、工程を簡略化でき、トナーの性能劣化(熱劣化など)を生じないので好ましい。
ための工程であり、この際の被覆層の厚さは0.01〜0.5μmの範囲であるのが好ましい。
前記樹脂被覆層を形成する方法としては、特に制限はないが、例えば、スプレードライ法、機械式粒子複合法、in−situ重合法、液中粒子被覆法等が挙げられる。上記スプレードライ法により樹脂被覆層を形成する方法としては、例えば、内層を形成する凝集粒子と樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子とを水媒体中に分散して分散液を作製し、分散液をスプレー噴出し、乾燥することによって、凝集粒子表面に樹脂被覆層を形成することができる。前記機械式粒子複合法により樹脂被覆層を形成する方法としては、例えば、内層を形成する凝集粒子と樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子を気相中に分散させ、狭い間隙で機械的な力を加えて凝集粒子表面に樹脂微粒子を成膜化する方法であり、例えばハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)などの装置が使用できる。
上記液中粒子被覆法としては、内層を形成する凝集粒子と外層を形成する樹脂微粒子とを、水媒体中で反応あるいは結合させ、内層を形成する凝集粒子の表面に樹脂被覆層を形成することができる。
融合工程の加熱処理の温度は、樹脂被覆層を形成する重合体成分のガラス転移点以上の温度(当然、凝集体を構成する重合体一次粒子のガラス転移点の温度以上)であり、樹脂被覆層を形成する重合体成分のガラス転移温度+5(℃)以上が好ましい。その上限は、樹脂被覆層を形成する重合体成分のガラス転移温度+50(℃)以下が好ましい。加熱処理の時間は、処理能力、製造量にもよるが通常0.5〜6時間である。
このようにして得られるトナー粒子の体積平均粒径Dvは、好ましくは4〜10μm、
より好ましくは5〜8μmである。また、トナーは、体積平均粒径(Dv)を個数平均粒径(Dn)で除した値(Dv/Dn)が、1.0〜1.25の範囲にあるのが好ましい。この値が1.0〜1.20、特に1.0〜1.15であれば更に好ましい。Dv/Dnの値は、粒度分布の状態を表し、この値が1.0に近い方ほど粒度分布がシャープであることを表し、トナーの帯電性が均一となるので望ましい。
また、粒径5μm以下の個数分率が15%以下、特に10%以下であることが、画像カブリの改善に効果があるので好ましい。
円形度a=L0/L (1)
〔式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは画像処理した時の粒
子像の周囲長を示す。〕
本発明に用いている円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。
また、トナーのガラス転移点(Tg)は、80℃以下、特に70℃以下であると低エネルギーで定着できるので好ましい。また、ガラス転移点は、40℃以上、特に50℃以上であるものが耐ブロッキング性の点で好ましい。
トナーの軟化点、ガラス転移点は、バインダー樹脂の種類および組成比に大きく影響を受けるため、これらを適宜最適化することにより調整することができる。また、バインダー樹脂の分子量、ゲル分、ワックス等の低融点成分の種類および配合量によっても調整することが出来る。
また、トナーの流動性、帯電安定性、高温下での耐ブロッキング性などを向上させるために、トナー粒子表面に外添微粒子を添着させてもよい。
外添微粒子をトナー粒子表面に添着させる方法としては、液状媒体中で二次凝集体と外添微粒子を混合した後、加熱してトナー粒子上に外添微粒子を固着させる方法、二次凝集体を液状媒体から分離、洗浄、乾燥させて得られたトナー粒子に乾式で外添微粒子を混合又は固着させる方法などが挙げられる。
圧縮剪断処理装置は、一般に、間隔を保持しながら相対的に運動するヘッド面とヘッド面、ヘッド面と壁面、あるいは壁面と壁面によって構成される狭い間隙部を有し、被処理粒子が該間隙部を強制的に通過させられることによって、実質的に粉砕されることなく、粒子表面に対して圧縮応力及び剪断応力が加えられるように構成されている。このような圧縮剪断処理装置としては、例えばホソカワミクロン社製のメカノフュージョン装置等が挙げられる。
合物を母体微粒子の溶融開始温度以上に瞬時に加熱し外添微粒子を固着できるように構成される。このような粒子表面溶融処理装置としては、例えば日本ニューマチック社製のサーフュージングシステム等が挙げられる。
外添微粒子としては、この用途に用い得ることが知られている公知のものが使用でき、具体的には、無機微粒子、有機微粒子などが挙げられる。
これら外添微粒子の中では、特にシリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、カーボンブラック等が好適に使用される。外添微粒子は1種でも、2種以上を併用してもよい。
トナーに占める外添微粒子の割合は、0.1重量%以上が好ましい。0.3重量%以上、更には0.5重量%以上であればより好ましい。また上限は、10重量%以下であるのが好ましく、6重量%以下、更には4重量%以下であればなお好ましい。
トナーは、一成分現像剤として用いることも、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることも可能である。
ては、公知の鉄粉系、フェライト系、マグネタイト系キャリア等の磁性物質または、それらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性樹脂キャリアを用いることができる。キャリアの被覆樹脂としては、一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等が利用できるが、これらに限定されるものではない。キャリアの平均粒径は、特に制限はないが10〜200μmの平均粒径を有するものが好ましい。これらのキャリアは、トナー1重量部に対して5〜100重量部の割合で用いるのが好ましい。
<画像形成装置>
次に、本発明に用いられる画像形成装置について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
電子写真感光体1は、上述した本発明に係る電子写真感光体であれば特に制限はないが、図1ではその一例として、円筒状の導電性支持体の表面に上述した感光層を形成したドラム状の感光体を示している。この電子写真感光体1の外周面に沿って、帯電装置2,露光装置3,現像装置4,転写装置5及びクリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
なお、電子写真感光体1及び帯電装置2は、多くの場合、この両方を備えたカートリッジ(以下適宜、感光体カートリッジという)として、画像形成装置の本体から取り外し可能に設計されており、本発明においてもそのような形態で用いることが望ましい。そして、例えば電子写真感光体1や帯電装置2が劣化した場合に、この感光体カートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しい感光体カートリッジを画像形成装置本体に装着することができるようになっている。また、後述するトナーについても、多くの場合、トナーカートリッジ中に蓄えられて、画像形成装置本体から取り外し可能に設計され、使用しているトナーカートリッジ中のトナーが無くなった場合に、このトナーカートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しいトナーカートリッジを装着することができるようになっている。更に、電子写真感光体1,帯電装置2,トナーが全て備えられたカートリッジを用いることもある。なお、後述するように、この画像形成装置ではトナーとして上述した本発明のトナーを使用する。
とができる。図2では、現像装置4は、現像槽41、アジテータ42、供給ローラ43、現像ローラ44、及び、規制部材45からなり、現像槽41の内部にトナーTを貯留している構成となっている。また、必要に応じ、トナーTを補給する補給装置(図示せず)を現像装置4に付帯させてもよい。この補給装置は、ボトル、カートリッジなどの容器からトナーTを補給することが可能に構成される。
現像ローラ44は、電子写真感光体1と供給ローラ43との間に配置され、電子写真感光体1及び供給ローラ43に各々当接している。供給ローラ43及び現
像ローラ44は、回転駆動機構(図示せず)によって回転される。供給ローラ43は、貯留されているトナーTを担持して、現像ローラ44に供給する。現像ローラ44は、供給ローラ43によって供給されるトナーTを担持して、電子写真感光体1の表面に接触させる。
転写装置5は、その種類に特に制限はなく、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法など、任意の方式を用いた装置を使用することができる。ここでは、転写装置5が電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー,転写ローラ,転写ベルト等から構成されるものとする。この転写装置5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、電子写真感光体1に形成されたトナー像を転写材(用紙,媒体)Pに転写するものである。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着など、任意の方式による定着装置を設けることができる。
続いて、帯電された感光体1の感光面を、記録すべき画像に応じて露光装置3により露光し、感光面に静電潜像を形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を、現像装置4で行なう。
現像ローラ44に担持された帯電トナーTが感光体1の表面に接触すると、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される。
本実施形態の画像形成装置は、本発明の感光体と、本発明のトナーとを組み合わせて用いているため、感光体の耐圧性を向上させることが可能であるとともに、形成される画像の高画質を実現することが可能である。
ここで、粘度平均分子量の測定について説明する。
を用いて、20.0℃に設定した恒温水槽中で試料溶液の流下時間tを測定する。以下の
式に従って粘度平均分子量Mvを算出する。
a=0.438×ηsp+1 ηsp=t/t0−1
b=100×ηsp/C C=6.00(g/L)
η=b/a
Mv=3207×η1.205
<感光体ドラムの製造>
感光体1
電荷発生物質として、図2に示すCuKα特性X線に対する粉末X線回折スペクトルパターンを有するオキシチタニウムフタロシアニン20重量部と、1,2−ジメトキシエタン280重量部を混合し、サンドグラインドミルで2時間分散処理を行い、分散液を作製した。続いてこの分散液と、10重量部のポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)、487重量部の1,2−ジメトキシエタン、85重量部の4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンを混合して電荷発生層用塗布液を作製した。
感光体1とする。
感光体2
感光体1の電荷輸送層形成用塗布液に用いた、繰り返し単位(1−1)からなるポリカーボネート樹脂を下記構造の繰り返し単位(1−2)からなるポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量22,000)にした以外は、感光体1と同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得られた感光体ドラムを感光体2とする。
感光体1で電荷輸送層形成用塗布液に用いた樹脂を、下記構造式(6)で表される樹脂(粘度平均分子量30,000)100重量部とした他は同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得られた感光体ドラムを感光体3とする。
感光体1で電荷輸送層形成用塗布液に用いた樹脂を、下記構造式(7)で表される樹脂(粘度平均分子量20,000)100重量部とした他は同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得られた感光体ドラムを感光体4とする。
感光体1で用いたアルミニウム製シリンダーを外径30mm、長さ351mm、肉厚1.0mmのものを用いた他は同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得ら
れた感光体ドラムを感光体5とする。
感光体6
感光体2で用いたアルミニウム製シリンダーを外径30mm、長さ351mm、肉厚1.0mmのものを用いた他は同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得られた感光体ドラムを感光体6とする。
感光体3で用いたアルミニウム製シリンダーを外径30mm、長さ351mm、肉厚1.0mmのものを用いた他は同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得られた感光体ドラムを感光体7とする。
感光体8
感光体4で用いたアルミニウム製シリンダーを外径30mm、長さ351mm、肉厚1.0mmのものを用いた他は同様の方法で感光体ドラムを作製した。このようにして得られた感光体ドラムを感光体8とする。
製造例1
<ワックス重合性単量体分散液A1の調製>
パラフィンワックス(日本精鑞社製HNP−9)27部、ステアリルアクリレート(東京化成社製)2.8部、20%アニオン性界面活性剤水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20A)2.8部、脱塩水67.2部を90℃に加熱してディスパーザーで10分攪拌した。次いでこの分散液を90℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、15−M−8PA型)を用いて約25MPaの加圧条件で乳化を開始し、マイクロトラックUPAで測定しながら体積平均粒径を250nmまで分散してワックス重合性単量体分散液A1を作製した。
下記構造(7)を有するアルキル変性シリコーンワックス27部、65.8%アニオン性界面活性剤水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンSC)0.46部、脱塩水72.54部を90℃に加熱してディスパーザーで10分攪拌した。次いでこの分散液を100℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、15−M−8PA型)を用いて約45MPaの加圧条件で乳化を開始し、マイクロトラックUPAで測定しながら体積平均粒径が240nmになるまで分散してシリコーンワックス分散液B1を作製した。
<重合体一次粒子分散液A2の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器にワックス重合性単量体分散液A1 35.6部、脱塩水259部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
時間かけて添加し、下記の開始剤水溶液を重合開始から5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から下記の追加開始剤水溶液を2時間かけて添加し、更に1時間保持した。乳化剤には第一工業製薬社製の65.8%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液であるネオゲンSCを脱塩水で20%に希釈したものを用いた(以下20%DBS水溶液と略す)。
[モノマー類]
スチレン 76.8部
アクリル酸ブチル 23.2部
アクリル酸 1.5部
トリクロロブロモメタン 1.0部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 67.1部
[開始剤水溶液]
8%過酸化水素水溶液 15.5部
8%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.5部
[追加開始剤水溶液]
8%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.2部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液A2を得た。マイクロトラックUPAで測定した体積平均粒子径は200nmであった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器にワックスシリコーン分散液B1 23.7部、20%DBS水溶液1.5部、脱塩水326部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温し、8%過酸化水素水溶液3.2部、8%L(+)−アスコルビン酸水溶液3.2部を添加した。
[モノマー類]
スチレン 92.5部
アクリル酸ブチル 7.5部
アクリル酸 1.5部
トリクロロブロモメタン 0.6部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.5部
脱塩水 66.2部
[開始剤水溶液]
8%過酸化水素水溶液 15.5部
8%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.5部
[追加開始剤水溶液]
8%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.2部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液B2を得た。マイクロトラックUPAで測定した体積平均粒子径は260nmであった。
攪拌機(プロペラ翼)を備えた内容積300Lの容器に、カーボンブラック(三菱化学社製、MA100S)20部(40kg)、20%DBS水溶液1部、非イオン界面活性
剤(花王社製、エマルゲン120)4部、脱塩水75部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。この液を湿式ビーズミルに供給し、ワンパス分散を行った。なお、ステータの内径は75mmΦ、セパレータとディスクの間隔は15mmとし、分散用のメディアとして直径が50μmのジルコニアビーズを用いた。メディア充填率は70%である。ロータの回転速度を一定(ロータ先端の周速が約11m/s)として、供給口より前記プレミックス液を無脈動定量ポンプにより供給速度約50L/hで連続的に供給し、排出口より連続的に排出することにより黒色の着色剤分散液Cを得た。マイクロトラックUPAで測定した体積平均粒子径は150nmであった。
<現像用トナーAの製造>
重合体一次粒子分散液A2 95部(固形分として)
重合体一次粒子分散液B2 5部(固形分として)
着色剤微粒子分散液C 6部(固形分として)
20%DBS水溶液 0.1部(固形分として)
上記の各成分を用いて、以下の手順によりトナーを製造した。
[外添微粒子]
シリカ1:ワッカー社製H50TD
(ジメチルポリシロキサン処理、平均1次粒径約30nm、密度2.4g/cm3)
シリカ2:ワッカー社製H30TD
(ジメチルポリシロキサン処理、平均1次粒径約7nm、密度2.4g/cm3)
チタニア1:テイカ社製SMT−150ID
(アルキルシラン処理、平均1次粒径約15nm、密度4.2g/cm3)
マルチマイザーIIで測定した体積平均粒径は7.05μm、Dv/Dnは1.14、FPIA2000で測定した平均円形度は0.963であった。
先に作製した感光体1を(株)沖データ社製カラープリンターMICROLINE Pro 9800PS−Eのブラックドラムカートリッジに装着し、上記プリンターに装着した。
MICROLINE Pro 9800PS−Eの仕様
・ 4連タンデム
・ カラー36ppm、モノクロ40ppm
・ 1200dpi
・ DC接触ローラー帯電
・ LEDによる書き込み
・ 除電光あり
・ トナーには製造例1で製造した平均円形度0.963、体積平均粒径7.05μm、Dv/Dn=1.14のトナーを用いる
温度10℃、湿度20%の条件下、30000枚の画像形成を行った。その時の画像を、階調性及びフィルミング起因の画像汚れの観点から評価した。結果を表−1に示す。
実施例1において用いた感光体を感光体2とした他は同様の方法で評価を行った。結果は同様に表−1に示した。
比較例1
実施例1において用いた感光体を感光体3とした他は同様の方法で評価を行った。結果は同様に表−1に示した。
実施例1において用いた感光体を感光体4とした他は同様の方法で評価を行った。結果は同様に表−1に示した。
比較例3
先に作製した感光体5を(株)沖データ社製カラープリンターMICROLINE 3050cのブラックドラムカートリッジに装着し、上記プリンターに装着した。
MICROLINE 3050cの仕様
・ 4連タンデム
・ カラー21ppm、モノクロ26ppm
・ 1200dpi
・ DC接触ローラー帯電
・ LEDによる書き込み
・ 除電光なし
トナーには上記プリンター用の市販のトナーを使用した。本トナーは溶融混練粉砕法により製造されたものであり、平均円形度は0.935であった。
温度10℃、湿度20%の条件下、30000枚の画像形成を行った。その時の画像を、階調性及びフィルミング起因の画像汚れの観点から評価した。結果を同様に表−1に示した。
比較例3において用いた感光体を感光体6とした他は同様の方法で評価を行った。結果は同様に表−1に示した。
比較例5
比較例3において用いた感光体を感光体7とした他は同様の方法で評価を行った。結果は同様に表−1に示した。
比較例3において用いた感光体を感光体8とした他は同様の方法で評価を行った。結果は同様に表−1に示した。
2 帯電装置(帯電ローラ)
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(加圧ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙、媒体)
Claims (9)
- 該ポリカーボネート樹脂中に於いて、構造式(2)の占めるモル比率が一般式(1)の占めるモル比率よりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
- 該ポリカーボネート樹脂中に於いて、構造式(2)の占めるモル比率が一般式(1)の占めるモル比率の2倍以上であることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
- 該トナーが水系媒体中で製造されるトナーであることを特徴とする請求項1乃至5のい
ずれか一項に記載の画像形成装置。 - 該トナーが樹脂被覆層を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 該トナー内にパラフィンワックスを含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 該トナーの樹脂被覆層中にポリシロキサンワックスを含有することを特徴とする項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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