JP2012014084A - 光学素子及びその製造方法、及びそれを用いた光学系、光学機器、撮像装置及びレンズ交換式カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた撥水性又は撥水撥油性を有し、かつ光学素子の材料によらず優れた反射防止特性を有する光学素子を提供する。
【解決手段】基材10と、基材10の表面に形成され、低表面エネルギー材料からなる撥水性の低表面エネルギー層20とを有する光学素子1であって、低表面エネルギー層20は、光学素子1が使用する波長よりも短い周期で配列された複数の微細凸部21aからなる微細凹凸構造21を有することを特徴とする光学素子。
【選択図】図1

Description

本発明は撥水性又は撥水撥油性を有する光学素子及びその製造方法、及びそれを用いた光学系、光学機器、撮像装置及びレンズ交換式カメラに関する。
透過光学系に用いる光学素子は、表面で光が反射するとゴーストやフレアが生じたり、光利用効率が低下したりするので、通常表面に反射防止処理が施されている。光学素子の反射防止処理としては、例えば、光学素子の表面に光学素子と入射媒質の中間の屈折率を有する反射防止膜を形成し、光学素子の表面における反射光と反射防止膜表面における反射光との干渉により反射を低減させる方法がある。
また光学素子の表面に低表面エネルギーの皮膜を形成することにより撥水性・撥油性を付与し、水が付着して後が残る水ヤケを防止したり、汚れや皮脂等の付着を防止したりする処理が従来から行われている。
反射防止効果と撥水性・撥油性の両方の特性を光学素子に付与する場合、例えば、光学素子の表面に反射防止膜を形成し、その上に低表面エネルギーの皮膜を形成する方法が挙げられる。撥水性・撥油性は、最外表面の物質の表面エネルギーに大きく影響される。
特開昭61-130902号公報(特許文献1)、特許2794701号公報(特許文献2)及び特開平7-104102号公報(特許文献3)は、表面に反射防止膜が形成され、その上にケイ素化合物からなる撥水撥油性の超薄膜が形成されている光学素子を開示している。しかし、反射防止膜及び有機ケイ素化合物からなる超薄膜の両方を形成する必要があるため、製造時間やコストがかかる。その上、最外表面の物質により決まる水の撥水角は100°程度と小さく、十分な撥水撥油性が得られない。
近年、反射防止処理の別の方法として、光学素子の表面に入射光の波長より小さい周期を有する錐状の凹凸構造を形成し、入射媒質から光学素子にかけて屈折率を緩やかに変化させることにより、入射媒質と光学素子の界面での反射光を低減する方法が用いられている。このような反射防止構造は反射率低減効果が非常に高く、波長依存性・入射角依存性が小さいという利点がある。
また光学素子の表面に微細な凹凸を設けることにより、表面の撥水性・撥油性にも影響を与える。すなわち、光学素子の表面の物質が撥水性・撥油性を有する場合、表面に微細な凹凸を設けることにより、撥水性・撥油性がより高まる。このような効果は、表面の微細凹凸のスケールが数十nm〜数百μmという広い範囲で生じることが知られている。
特開2003-172808号公報(特許文献4)は、プラスチック基板の少なくとも一つの表面に微細凹凸構造を有し、その微細凹凸構造の外表面に低表面エネルギーを有する膜が形成されたプラスチック基板を開示している。しかし、微細凹凸構造及び低表面エネルギー膜の両方を形成するため製造時間やコストがかかる上に、テフロン(登録商標)等の低表面エネルギー膜は付着性が弱く剥離し易い。そのため、低表面エネルギー膜の微細凹凸構造の先端部に形成された部分が摩耗しやすかったり、微細凹凸構造から低表面エネルギー膜が剥離したりするという問題がある。また錐状の微細凹凸構造に低表面エネルギー膜を均一に形成するのは困難であり、膜の形成により微細凹凸構造の形状が変わるため反射防止効果が低減してしまうという問題があった。
反射防止構造の製造方法については種々の方法が提案されているが、一般的に、反射防止構造の反転形状を有する転写型を作製し、その転写型を基材に転写することにより作製する。錐状の微細凹凸構造を転写型を用いて形成する場合、離型時に鋭利な先端部分が変形・破壊してしまうという恐れがある。また転写型表面に離型剤を塗布する処理を行うと、離型剤処理は寿命が短く、ある程度転写・離型を繰り返したら、定期的に再処理をする必要があり、生産性が悪い。
特開昭61-130902号号公報 特許2794701号公報 特開平7-104102号公報 特開2003-172808号公報
従って本発明の目的は、優れた撥水性又は撥水撥油性を有し、かつ光学素子の材料によらず優れた反射防止特性を有する光学素子を提供することである。
本発明の別の目的は、細孔構造を有する転写型を使用し、離型剤処理を施さなくとも、光学素子を良好に製造することができる方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、かかる光学素子を有する光学系、光学機器、撮像装置及びレンズ交換式カメラを提供することである。
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、光学素子の基材表面に微細凹凸構造を有する撥水性又は撥水撥油性の低表面エネルギー層を形成することにより、優れた撥水性又は撥水撥油性を有し、かつ反射防止特性に優れた光学素子が得られることを発見し、本発明に想到した。
即ち、本発明の光学素子は以下の特徴を有している。
(1) 基材と、前記基材の表面に形成され、低表面エネルギー材料からなる低表面エネルギー層とを有する光学素子であって、前記低表面エネルギー層は、該光学素子が使用する波長よりも短い周期で配列された複数の微細凸部からなる微細凹凸構造を有することを特徴とする光学素子。
(2) 上記(1) に記載の光学素子において、前記低表面エネルギー材料は撥水性材料からなることを特徴とする光学素子。
(3) 上記(1)または(2) に記載の光学素子において、前記低表面エネルギー材料は撥油性材料からなることを特徴とする光学素子。
(4) 上記(1)〜(3) に記載の光学素子において、前記低表面エネルギー層の表面の水の接触角は110°以上であることを特徴とする光学素子。
(5) 上記(1)〜(4) のいずれかに記載の光学素子において、前記低表面エネルギー層は樹脂からなることを特徴とする光学素子。
(6) 上記(5) に記載の光学素子において、前記樹脂は含フッ素樹脂であることを特徴とする光学素子。
(7) 上記(5) に記載の光学素子において、前記樹脂は紫外線硬化性樹脂であることを特徴とする光学素子。
(8) 上記(1)〜(7) のいずれかに記載の光学素子において、前記低表面エネルギー層は使用する光の波長帯域において透明性を有することを特徴とする光学素子。
(9) 上記(1)〜(8) のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凸部はほぼ円柱状であることを特徴とする光学素子。
(10) 上記(1)〜(9) のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凸部の平均周期は50〜500 nmであることを特徴とする光学素子。
(11) 上記(1)〜(10) のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凸部の平均高さは10〜300 nmであることを特徴とする光学素子。
(12) 上記(1)〜(11) のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凹凸構造の平均表面粗さは1〜100 nmであることを特徴とする光学素子。
(13) 上記(1)〜(12) のいずれかに記載の光学素子において、HAZE値が0.5以下であることを特徴とする光学素子。
(14) 上記(1)〜(13) のいずれかに記載の光学素子の製造方法であって、細孔構造を有する転写型を使用し、前記基材に前記低表面エネルギー層を形成するとともに、前記細孔構造の逆パターンを有する複数の微細凸部を転写して前記微細凹凸構造を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
(15) 上記(1)〜(13) のいずれかに記載の光学素子の製造方法であって、細孔構造を有する陽極酸化ポーラスアルミナを転写型とし、前記基材に前記低表面エネルギー層を形成するとともに、前記細孔構造の逆パターンを有する複数の微細凸部を転写して前記微細凹凸構造を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
(16) 上記(1)〜(13) のいずれかに記載の光学素子を有する光学系。
(17) 上記(1)〜(13) のいずれかに記載の光学素子を有する光学機器。
(18) 上記(1)〜(13) のいずれかに記載の光学素子を有する撮像装置。
(19) 上記(1)〜(13) のいずれかに記載の光学素子を有するレンズ交換式カメラ。
本発明の光学素子は、基材表面に微細凹凸構造を有する撥水性又は撥水撥油性の低表面エネルギー層が形成されているので、優れた撥水性又は撥水撥油性を有し、かつ光学素子の材料及び種類によらず優れた反射防止特性を有する。
本発明の一実施例による光学素子を示す断面図である。 本発明の一実施例による光学素子を示す斜視図である。 陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法を示す図である。 本発明の一実施例による光学素子の製造方法を示す図である。 本発明の一実施例による微細凹凸構造を示すSEM写真である。 本発明の一実施例および比較例5の光学素子の反射率の分光特性を示すグラフである。 本発明の一実施例による微細凹凸構造の水の接触角を示す写真である。 比較例3および比較例5の光学素子の反射率の分光特性を示すグラフである。 比較例5の微細凹凸構造の水の接触角を示す写真である。
[1] 光学素子
本発明の光学素子1は、図1及び2に示すように、基材10と、基材10の表面に形成された低表面エネルギー層20とを有し、低表面エネルギー層20には複数の微細凸部21aが二次元周期で配置された微細凹凸構造21が設けられている。微細凸部21aは高さ方向に径がほぼ均一な円柱構造を有する。低表面エネルギー層20は基材10の光学素子の受光面側に設けられているのが好ましいが、両面に設けられていても良い。なお説明のため、低表面エネルギー層20を実際より厚く図示している。
(a) 基材
基材10は光透過性を有する光学物品であるのが好ましく、表面が微細凹凸構造を有しない平滑面であるのが好ましい。基材10の具体例としては、平面基板、光学レンズ、光学フィルタ、プリズム、光学ローパスフィルタ等が挙げられる。
基材10の材料は、光学素子の用途に応じて適宜選択することができ、無機化合物でも有機ポリマーでもよい。基材10の材料としては各種無機ガラス(例えばシリカ、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等)や透明ポリマー[例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂等のポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂等]等を用いることができる。基材10が撮像素子用の光学ローパスフィルタである場合、材料として複屈折性を有する水晶、ニオブ酸リチウム等を用いることができる。基材10の形状及び厚さは光学素子の用途に応じて適宜選択することができる。基材10の表面には反射防止コートや赤外カットコートのようなコーティングが形成されていても良い。
(b) 低表面エネルギー層
低表面エネルギー層20は、撥水性又は撥水撥油性(以下、「撥水/撥油性」とする。)を有する低表面エネルギー材料からなり、複数の微細凸部からなる微細凹凸構造を有する。これにより、微細凹凸構造の全体で均一な撥水/撥油性の効果が得られるとともに、撥水/撥油性の膜をさらに形成する必要がないため、成膜による形状変化や膜の剥離等の問題が生じない。
一般的に凹凸面での水の接触角と、平滑面での水の接触角には下記式(1):
cosθγ=γcosθ ・・・(1)
(ただしθγは凹凸面での接触角であり、γは表面積倍増因子であり、θは平滑面での接触角である。)により近似される関係が有る。通常γ>1であるので、θγは、θ<90°である時にはθより小さく、θ>90°である時にはθより大きい。よって一般的に親水性表面の面積を凹凸化により大きくすると親水性が一層強まり、撥水性表面の面積を凹凸化により大きくすると撥水性が一層強くなる。そのため撥水性の低表面エネルギー層20上に微細凹凸構造を設けることにより、高い撥水効果が得られる。低表面エネルギー層の表面の水の接触角は110°以上であるのが好ましく、120°以上であるのがより好ましい。このような表面の凹凸化により、親油性及び撥油性についても同様の効果が得られる。
低表面エネルギー層20の材料として、例えばフッ素を含有する無機又は有機の化合物、フッ素を含有する有機−無機ハイブリッドポリマー、フッ化ピッチ[例えばCFn(n:1.1〜1.6)]、フッ化グラファイト等が挙げられる。
フッ素含有無機化合物として、例えばLiF、MgF2、CaF2、AlF3、BaF2、YF3、LaF3及びCaF3からなる群から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。これらのフッ素含有無機化合物は、例えばキャノンオプトロン株式会社から入手できる。
フッ素含有有機化合物として、例えばフッ素樹脂が挙げられる。フッ素樹脂としては、フッ素含有オレフィン系化合物の重合体、並びにフッ素含有オレフィン系化合物及びこれと共重合可能な単量体からなる共重合体が挙げられる。そのような(共)重合体として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PFEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(PETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ−テル共重合体(PFA)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(PECTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PEPE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。フッ素樹脂として市販のフッ素含有組成物を重合させたものを使用してもよい。市販のフッ素含有組成物として例えばオプスター(ジェイエスアール株式会社製)、サイトップ(旭硝子株式会社製)等が挙げられる。
フッ素を含有する有機−無機ハイブリッドポリマーとして、フルオロカーボン基を有する有機珪素ポリマーが挙げられる。フルオロカーボン基を有する有機珪素ポリマーとして、フルオロカーボン基を有するフッ素含有シラン化合物を加水分解して得られるポリマーが挙げられる。フッ素含有シラン化合物としては下記式(2):
CF3(CF2)a(CH2)2SiRbXc・・・(2)
(ただしRはアルキル基であり、Xはアルコキシ基又はハロゲン原子であり、aは0〜7の整数であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜3の整数であり、かつb + c = 3である。)により表される化合物が挙げられる。式(2)により表される化合物の具体例として、CF3(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)5(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)5(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)3SiCH3(OCH3)2、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH3Cl2等が挙げられる。有機珪素ポリマーとして市販品を用いてもよく、例えばノベックEGC-1720(住友スリーエム株式会社製)やXC98-B2472(GE東芝シリコーン株式会社製)等が挙げられる。
また流動性及び形成性の観点から、低表面エネルギー層20の材料は光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂であるのが好ましく、紫外線硬化性樹脂が特に好ましい。また光透過系に用いる場合、低表面エネルギー層20は使用する光の波長帯域において透明性を有するのが好ましい。
(c) 反射防止機能
微細凹凸構造21の微細凸部21aは、高さ方向に径がほぼ均一な円柱構造を有し、使用する光の波長以下の周期で二次元配置されているのが好ましい。微細凸部21aを使用する光の波長以下の周期で二次元配置すると、微細凹凸構造21は、入射媒質の屈折率と低表面エネルギー層20の屈折率との中間的な屈折率を有する反射防止膜としても機能する。この屈折率を微細凹凸構造21の実効屈折率と呼ぶ。微細凹凸構造21の実効屈折率は、微細凹凸構造21における媒質と微細凸部21aとの体積比(微細凸部21aの体積占有率f)に相関する。微細凸部21aが完全に均一な二次元周期性を持たず多少のランダム性を持っていたとしても、構造体の周期や径の分布が小さければ、二次元的に等しい体積占有率を有しているとみなすことができ、その実効屈折率も二次元的に均一であるとみなせる。このときの体積占有率は、構造体が理想的な二次元配置である六方細密に配置していること想定し、その周期は構造の平均的な周期を用いて推定すればよく、また微細凸部21aは円柱状であり構造の高さ方向の体積変化は無いことから、体積占有率は結果的に二次元上に六方細密で配置した円柱構造の断面積の比率に相関することになる。よって、微細凸部21aの体積占有率fは、微細凸部21aの平均太さをD(nm)とし、微細凸部21aの平均周期をp(nm)としたとき、下記式(3):
f=πD2/(2×√3×p2) ・・・(3)
から求められる。
微細凹凸構造21の実効屈折率nは、低表面エネルギー層20を構成する材料の屈折率をnmとし、入射媒質の屈折率をn0としたとき、下記式(4):
n=fnm+(1―f)n0 ・・・(4)
から求めることができる。また二乗平均をとって、下記式(5):
n=(fnm 2+(1―f)n0 21/2 ・・・(5)
から求めることもできる。
微細凹凸構造21の実効屈折率nは、下記式(6):
n=(n0nm)1/2 ・・・(6)
を満たすのが好ましい。微細凹凸構造21の実効屈折率nが式(6) を満たすとき、微細凹凸構造21と入射媒質との界面における反射光と微細凹凸構造21と基材部30との界面における反射光との干渉により、低表面エネルギー層20の表面における入射光の反射を最小にできる。材料や製造上の制約によりこの条件が満たせない場合は、必ずしも条件を満たす必要は無いが、式(6)の条件に近いほうが反射防止効果は高くなるため、式(6)の条件に近づけることが望ましい。
低表面エネルギー層20を構成する材料の屈折率は基材10の屈折率に近いことが好ましい。それにより、低表面エネルギー層20と基材10との界面での入射光の反射を抑えることができる。また基材10の屈折率、低表面エネルギー層20の屈折率及び微細凹凸構造21の実効屈折率との組み合わせにより反射防止機能を持たせても良い。
微細凸部21aの平均周期pは、使用する光の波長に応じて適宜設定可能であるが、50〜500 nmであるのが好ましく、100〜300nmであるのがより好ましい。これにより、優れた反射防止効果が得られる。また微細凸部21aの平均周期pと使用する光の波長との比は0.1〜1.0であるのが好ましい。
微細凸部21aの平均高さh(nm)は、実質的に光学素子1の基材部30の表面に形成された反射防止膜の厚さとみなすことができ、使用する光の波長をλ(nm)とすると、下記式(7):
h=λ/4n ・・・(7)
を満たすのが好ましい。また使用する光の波長がλ1(nm)からλ2(nm)の範囲内であるとき、下記式(8):
λ1/4≦nh≦λ2/4 ・・・(8)
を満たすのが好ましい。例えば、使用する光が可視光(波長はおよそ400〜700nm)である場合、100nm≦nh≦175nmを満たすのが好ましい。
微細凸部の平均高さhは、使用する光の波長および微細凹凸構造21の実効屈折率nを考慮して、式(7)、式(8)を満たすように調整すれば良く、特に限定されないが、10〜300 nmであるのが好ましい。
微細凸部21aの周期、高さ及び径を制御することにより、その構造体の実効屈折率及び光学厚さを制御することができるため、従来の反射防止膜と比べて自由度があり、入射媒質及び基材の種類にかかわらず良好な反射防止特性が得られる。従来の錐状微細構造と異なり、構造体の屈折率境界における光波の反射及びそれらの干渉現象を積極的に利用することにより、簡単な構造で光学素子1の反射率を抑えることができる。0°入射光の波長領域400〜700 nmにおける平均反射率が2%以下であるのが好ましい。
レーザー光等の単一波長の光を用いた光学系などにおいては、光学素子1の分光反射率の極小値(ピーク反射率)を示す波長の少なくとも一つを使用する光の波長と一致させるのが好ましい。使用する光の波長が幅を有する場合、波長がλ1(nm)からλ2(nm)の範囲内であるとき、光学素子1の分光反射率の極小値(ピーク反射率)を示す波長の少なくとも一つをλ1からλ2範囲に入るよう調整するのが好ましい。特に使用する波長が可視光である場合、ピーク反射率を示す波長を400〜700nmの範囲に入るよう調整するのが好ましく、450〜550nmの範囲に入るよう調整するのがより好ましい。ピーク反射率を示す波長をこの範囲に入るよう調整することにより可視光領域全域で良好な反射防止効果を得ることができる。
このように光学素子1の表面に撥水/撥油性樹脂からなる微細凹凸構造21を設けることにより、光学素子1に撥水/撥油性と反射防止機能の両方を付与することができる。従って、微細凹凸構造の上にさらに撥水/撥油性の膜を設ける必要がなく、製造時間及びコストを削減できる上に、長寿命である。
(d) 防塵機能
微細凹凸構造21により、光学素子1の表面の表面粗さが増大し、表面に付着した塵埃粒子の分子間力及び接触帯電付着力が低減され、防塵効果が得られる。表面粗さの指標の1つである三次元平均表面粗さSRaは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いてJIS B0601により求められる中心線平均粗さ(Ra:算術平均粗さ)を三次元に拡張したものであって、下記式(9):
(ただしXL〜XRは測定面のX座標の範囲であり、YB〜YTは測定面のY座標の範囲であり、S0は測定面がフラットであるとした場合の面積|XR−XL|×|YT−YB|であり、XはX座標であり、YはY座標であり、F(X,Y)は測定点(X,Y)における高さであり、Z0は測定面内の平均高さである。)により表される。
三次元平均表面粗さSRaは1〜100 nmであるのが好ましく、5〜80 nmであるのがより好ましく、10〜50 nmであるのが特に好ましい。低表面エネルギー層20のSRaが1nm以上であると、低表面エネルギー層20に付着した塵埃粒子の分子間力Fが十分に小さく、SRaが100 nmを超えると光の散乱が発生し、光学機器には不適になる。SRaは、微細凸部21aの周期、高さ及び太さを制御することにより、適宜調節することができる。
また、低表面エネルギー層20の撥水/撥油性により、表面に付着した塵埃粒子の液架橋力が低減され、防塵効果が得られる。
球形の塵埃粒子と低表面エネルギー層20との間の液架橋力Fは、
下記一般式(7):
F=−2πγD ・・・(7)
(ただしγは液の表面張力であり、Dは塵埃粒子の粒径である。)により表され、低表面エネルギー層20と塵埃粒子の接触部に液体が凝集することによりできる液架橋により生じる力である。よって低表面エネルギー層20を設けることにより撥水/撥油性を付与すると、液架橋力Fによる塵埃粒子の付着を低減できる。
低表面エネルギー層20の表面の光散乱度を示すHAZE値は0.5以下であるのが好ましく、0.3以下であるのがより好ましい。HAZEは、JIS K7136に準拠して求める。HAZEが0.5以下であるば、光透過系の光学素子に対しても用いることができる。
(e) 光学系、光学機器、撮像装置及びレンズ交換式カメラ
以上詳述した光学素子は本発明の光学系、光学機器、撮像装置及びレンズ交換式カメラに好適に用いられる。光学系としては一般的な撮像用レンズや光ピックアップレンズ等の光学レンズが挙げられる。撮像装置としては、例えばデジタル一眼レフカメラ等のデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラが挙げられる。
[2] 光学素子の製造方法
(a) 陽極酸化ポーラスアルミナの製造
図3(a) に示すように、高純度のアルミニウム板41を用いる。アルミニウム板41の材料は、陽極酸化処理が可能なものであれば特に限定されないが、不純物を含むと陽極酸化処理時にポーラス構造に大きな欠陥が生じることから、できるだけ純度の高いアルミニウムを用いるのが好ましい。具体的には、純度99%以上のものを用いるのが好ましい。
アルミニウム板41に陽極酸化処理を施すことにより、図3(b) に示すように、アルミニウム板41の表面部分を酸化させ、二次元周期の細孔構造を有するポーラスアルミナ42を形成する。陽極酸化に用いる酸性電解液としてはシュウ酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。得られたポーラスアルミナ42が形成されたアルミニウム板41をポーラスアルミナ転写型40とする。
ポーラスアルミナ42の細孔の深さ、幅及び周期は陽極酸化処理時の印加電圧、電流、処理時間、酸性電解液の酸の種類、濃度、温度、処理するアルミの表面積、処理時間等といった製造条件に相関する。そのため、これらの製造条件を調整することにより、ポーラスアルミナ42の細孔の深さ、径、及び周期を制御することができる。例えば、陽極酸化時に印加する電圧を高くすると周期が大きくなり、陽極酸化の処理時間を長くすると細孔の深さが大きくなる。
陽極酸化処理後のポーラスアルミナ層の細孔径は小さいため、所望の細孔径となるようにポーラスアルミナ42の細孔径を調節する処理を行っても良い。例えば、リン酸等の酸に浸漬することにより細孔径を大きくすることができる。このようにポーラスアルミナ42の細孔の深さ、径及び周期を制御することにより、所望の実効屈折率及び高さを有する微細凹凸構造21が得られる。
陽極酸化処理によりポーラスアルミナを一旦形成し、クロム酸及びリン酸の混酸等の剥離液に浸漬してポーラスアルミナを剥離した後、再び陽極酸化処理を行ってポーラスアルミナ42を形成しても良い。このような前処理を行うことにより、ポーラスアルミナ42の表面状態及び細孔の周期性を整えることができる。
アルミニウム板41の代わりに、アルミニウム合金等の金属基板、ガラス基板等の表面に真空蒸着法、スパッタリング法等により、アルミニウム板41と同じ材料からなる高純度アルミ膜を形成した処理基板を用いても良い。
(b) 低表面エネルギー層の形成
基材10の表面に形成された微細凹凸構造21を有する低表面エネルギー層20を設ける方法としては、例えば図4(a)〜(d) に示すように、ポーラスアルミナ転写型40と基材10に熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の低表面エネルギー層20の材料を塗布し、その上にポーラスアルミナ転写型40を押圧した状態で、加熱、光照射等を行って樹脂を硬化させたりすることにより、基材10の表面に低表面エネルギー層20を設けるとともに、低表面エネルギー層20の表面に微細凹凸構造21を転写する方法が挙げられる。本発明の光学素子の製造方法はこれに限らず、種々の方法を用いることができる。
このように微細凹凸構造を撥水性又は撥水撥油性を有する樹脂で形成することにより、樹脂材料が本来持っている撥水/撥油性の効果をより高めることができる。また、成形後に撥水/撥油性の膜を成膜する必要が無いため、少ない工程で簡単かつ歩留まり良く製造することができ、膜の形成による微細凹凸構造の形状変化が発生しないため反射防止効果の低減も起きない。さらに、撥水性又は撥水撥油性を有する樹脂は表面エネルギーが低いため、転写型との付着性が低く、離型剤処理をする必要がない。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
鏡面研磨した20 mm×20 mmの高純度アルミニウム板(純度99.99%)41を転写型用基板として用いた。アルミニウム板41を17℃の0.3 Mシュウ酸に浸漬し、陽極に直流電流を接続して電圧60Vを2分間印加し、アルミニウム板41の表面にポーラスアルミナを形成した。このアルミニウム板41をクロム酸及びリン酸の混酸の剥離液に浸漬し、作製したポーラスアルミナを剥離した後、再び同じ条件で30秒間陽極酸化処理を行い、再度ポーラスアルミナを形成した。その後、30℃の5wt%リン酸に35分間浸漬して孔径拡大処理を行った。アルミニウム板41の表面にポーラスアルミナ42が形成された。ポーラスアルミナ42が形成されたアルミニウム板41を純水により洗浄した後、乾燥させ、ポーラスアルミナ転写型40を得た。
ポーラスアルミナ43の細孔に紫外線硬化型の含フッ素系樹脂(NIF−A−1, 旭硝子株式会社製)を塗布し、その上にポリカーボネート基板10を載置した。ポリカーボネート基板10の上から圧力を加えて両者を良く密着させた後、UV光源をポリカーボネート基板10側から照射し、樹脂を硬化させた。樹脂の硬化後、ポーラスアルミナ転写型40を離型させると、図5(a) 及び(b) のSEM写真に示す微細凹凸構造21を有する光学素子1が得られた。微細凹凸構造21の微細凸部21aは、直径が約80 nmであり、高さが約100 nmであり、約150 nmの二次元周期で形成されていた。
光学素子1の分光反射率特性を測定したところ、図6に示すように、400〜700 nmの可視光領域で反射率が1%以下に低減されており、良好な反射防止効果が得られることが分かった。また接触角計(CA-S150, 協和界面科学株式会社製)により、微細凹凸構造21の水の接触角を測定したところ、図7に示すように、接触角は約124°であった。
比較例1
鏡面研磨したガラス基板上に紫外線硬化型の含フッ素系樹脂(NIF−A−A−1, 旭硝子株式会社製)を塗布し、その上に実施例1と同じポリカーボネート基板を載置し、ポリカーボネート基板の上から圧力を加えて両者を良く密着させた後、UV光源をポリカーボネート基板側から照射し、樹脂を硬化させた。樹脂の硬化後、ガラス基板を離型させ、平面基板状の光学素子を得た。その表面の水の接触角を実施例1と同様に測定したところ、接触角は約95°であった。
比較例2
実施例1と同じ条件で作製したポーラスアルミナ転写型40を使用し、ポーラスアルミナ転写型40の表面に一般的なアクリル系のナノインプリント用紫外線硬化型樹脂(PAK-01,東洋合成工業株式会社製)を塗布し、その上に実施例1と同じポリカーボネート基板を載置し、ポリカーボネート基板の上から圧力を加えて両者を良く密着させた後、UV光源をポリカーボネート基板側から照射し、樹脂を硬化させた。樹脂の硬化後、ポーラスアルミナ転写型40を離型させたが、離型するのに実施例1よりも大きな力を要した。またポーラスアルミナ転写型40の細孔の一部に離型しきれなかった樹脂が残留していた。
比較例3
実施例1と同じ条件で作製したポーラスアルミナ転写型40を使用し、ポーラスアルミナ転写型40の表面に、ポーラスアルミナ転写型40を離型剤(DURASURF HD-1101, 株式会社ハーベス製)に浸漬し、一定速度で引き上げた後、乾燥させることにより、ポーラスアルミナ43の細孔に離型膜を塗布した。ポーラスアルミナ転写型40の表面に比較例2と同じ樹脂(PAK-01,東洋合成工業株式会社製)を塗布し、その上に実施例1と同じポリカーボネート基板を載置し、ポリカーボネート基板の上から圧力を加えて両者を良く密着させた後、UV光源をポリカーボネート基板側から照射し、樹脂を硬化させた。樹脂の硬化後、ポーラスアルミナ転写型40を離型させたところ、問題なく離型され、ポーラスアルミナ転写型40の形状が良く転写されていた。
光学素子1の分光反射率特性を測定したところ、図8に示すように、400〜700 nmの可視光領域で反射率が1%以下であった。しかし、微細凹凸構造21の水の接触角を実施例1と同様に測定したところ、図9に示すように、接触角は約22°と小さかった。
比較例4
鏡面研磨したガラス基板上に比較例2と同じ樹脂(PAK-01,東洋合成工業株式会社製)を塗布し、その上に実施例1と同じポリカーボネート基板を載置し、ポリカーボネート基板の上から軽く圧力を加えて両者を良く密着させた後、UV光源をポリカーボネート基板側から照射し、樹脂を硬化させた。樹脂の硬化後、ガラス基板を離型させたが、離型するのに実施例1よりも大きな力を要したが、問題なく離型され、平面基板状の光学素子を得た。その表面の水の接触角を実施例1と同様に測定したところ、接触角は約55°であった。
比較例5
実施例1と同じポリカーボネート基板の水との接触角を、実施例1と同様に測定したところ、接触角は約81°であった。分光反射率特性を測定したところ、図6に示すように、400〜700 nmの可視光領域で反射率が5〜6%程度であった。
比較例1及び比較例5から分かるように、実施例1の樹脂の水との接触角は約95°であり、ポリカーボネート基板の水との接触角(約81°)より高く、実施例1の樹脂は撥水性を示している。実施例1及び比較例1から分かるように、実施例1の樹脂の水との接触角が約95°であるのに対し、この樹脂によって形成した微細凹凸構造の水との接触角は124°であった。このことから、微細凹凸構造の付与により、表面の撥水性が向上することが分かった。
一方、比較例4及び5から分かるように、比較例2の樹脂の水との接触角は約55°であり、ポリカーボネート基板の水との接触角(約81°)より低く、比較例2の樹脂は親水性を示している。比較例3及び4から分かるように、比較例2の樹脂の水との接触角が約55°であるのに対し、この樹脂によって形成した微細凹凸構造の水との接触角は22°であった。このことから、微細凹凸構造の付与により、表面の親水性が向上することが分かった。
比較例2の樹脂の場合、ポーラスアルミナ転写型を基材に転写して微細凹凸構造を形成する際に、離型剤処理を施さなければ、良好な離型ができないことが分かった。一方、実施例1の含フッ素樹脂の場合、離型剤処理を施さなくとも、良好な離型が得られることが分かった。
1・・・光学素子
10・・・基材
20・・・低表面エネルギー層
21・・・微細凹凸構造
21a・・・微細凸部
40・・・ポーラスアルミナ転写型
41・・・アルミニウム板
42・・・ポーラスアルミナ

Claims (19)

  1. 基材と、前記基材の表面に形成され、低表面エネルギー材料からなる低表面エネルギー層とを有する光学素子であって、前記低表面エネルギー層は、該光学素子が使用する波長よりも短い周期で配列された複数の微細凸部からなる微細凹凸構造を有することを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1に記載の光学素子において、前記低表面エネルギー材料は撥水性材料からなることを特徴とする光学素子。
  3. 請求項1または2に記載の光学素子において、前記低表面エネルギー材料は撥油性材料からなることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1〜3に記載の光学素子において、前記低表面エネルギー層の表面の水の接触角は110°以上であることを特徴とする光学素子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子において、前記低表面エネルギー層は樹脂からなることを特徴とする光学素子。
  6. 請求項5に記載の光学素子において、前記樹脂は含フッ素樹脂であることを特徴とする光学素子。
  7. 請求項5に記載の光学素子において、前記樹脂は紫外線硬化性樹脂であることを特徴とする光学素子。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光学素子において、前記低表面エネルギー層は使用する光の波長帯域において透明性を有することを特徴とする光学素子。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凸部はほぼ円柱状であることを特徴とする光学素子。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凸部の平均周期は50〜500 nmであることを特徴とする光学素子。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凸部の平均高さは10〜300 nmであることを特徴とする光学素子。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の光学素子において、前記微細凹凸構造の平均表面粗さは1〜100 nmであることを特徴とする光学素子。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の光学素子において、HAZE値が0.5以下であることを特徴とする光学素子。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学素子の製造方法であって、細孔構造を有する転写型を使用し、前記基材に前記低表面エネルギー層を形成するとともに、前記細孔構造の逆パターンを有する複数の微細凸部を転写して前記微細凹凸構造を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学素子の製造方法であって、細孔構造を有する陽極酸化ポーラスアルミナを転写型とし、前記基材に前記低表面エネルギー層を形成するとともに、前記細孔構造の逆パターンを有する複数の微細凸部を転写して前記微細凹凸構造を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  16. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学素子を有する光学系。
  17. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学素子を有する光学機器。
  18. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学素子を有する撮像装置。
  19. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学素子を有するレンズ交換式カメラ。
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