JP2012011619A - クリップ結合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】結合専用部品等の購入備品を要することなく、基材の結合工程内において作業を完結できるのはもちろんのこと、ヒンジ結合等の対応あるいは基材を他の部材に取付ける場合の寸法誤差の吸収も可能とする。
【解決手段】少なくとも二枚の基材40,41を、互いに重ね合わせた重合部42で結合するクリップ結合構造であって、重合部42に結合孔43が設けられ、この結合孔を通じて基材40,41を結合する樹脂製のクリップ46が該基材に対して直接成形されている。このクリップ46は、重合部の結合孔43内に位置する軸部47と、重合部42の両外側に位置する一対のフランジ48とを有する。そして、これらの軸部47および両フランジ48が基材40,41に対して相対的に摺動できるようになっている。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも二枚の基材40,41を、互いに重ね合わせた重合部42で結合するクリップ結合構造であって、重合部42に結合孔43が設けられ、この結合孔を通じて基材40,41を結合する樹脂製のクリップ46が該基材に対して直接成形されている。このクリップ46は、重合部の結合孔43内に位置する軸部47と、重合部42の両外側に位置する一対のフランジ48とを有する。そして、これらの軸部47および両フランジ48が基材40,41に対して相対的に摺動できるようになっている。
【選択図】図2
Description
本発明は、少なくとも二枚の基材を、互いに重ね合わせた重合部において樹脂製のクリップで結合するクリップ結合構造に関する。
この種のクリップ結合構造については、例えば特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では、二枚の基材を重ね合わせて結合するために、互いの重合部において一方の基材に貫通孔を開け、この貫通孔に溶融樹脂材を射出する。この溶融樹脂材は貫通孔の中に充填されて孔の内壁面および他方の基材の接合面に溶融結合されて硬化し、クリップが成形される。また、このクリップは、貫通孔の周囲において基材の表面に溶融結合されたフランジを有する。これにより、両基材はクリップを通じて一体的に結合される。
特許文献1のクリップ結合構造では、二枚の基材同士が重合部において一体化されることから、ヒンジ結合等や基材を他の部材に取付ける場合の寸法誤差の吸収に対応することができない。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、結合専用部品等の購入備品を要することなく、基材の結合工程内において作業を完結できるのはもちろんのこと、ヒンジ結合等の対応あるいは基材を他の部材に取付ける場合の寸法誤差の吸収も可能とすることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
第1の発明は、少なくとも二枚の基材を、互いに重ね合わせた重合部で結合するクリップ結合構造であって、基材の重合部に相互にわたって貫通する結合孔が設けられ、この結合孔を通じて基材を結合する樹脂製のクリップが該基材に対して直接成形されている。このクリップは、重合部の結合孔内に位置する軸部と、重合部の両外側に位置する一対のフランジとを有する。そして、これらの軸部および両フランジが基材に対して相対的に摺動できるようになっている。
第1の発明は、少なくとも二枚の基材を、互いに重ね合わせた重合部で結合するクリップ結合構造であって、基材の重合部に相互にわたって貫通する結合孔が設けられ、この結合孔を通じて基材を結合する樹脂製のクリップが該基材に対して直接成形されている。このクリップは、重合部の結合孔内に位置する軸部と、重合部の両外側に位置する一対のフランジとを有する。そして、これらの軸部および両フランジが基材に対して相対的に摺動できるようになっている。
この構成により、結合専用部品等の購入備品を要することなく、基材の結合工程内において作業を完結することができる。また、基材と直接成形されたクリップとが相対的に摺動できるため、結合された基材同士も相対的に摺動でき、例えばヒンジ結合等に対応できるとともに、いずれかの基材を他の部材に取付ける場合の寸法誤差を吸収することも可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、基材に対するクリップの直接成形は溶融樹脂材の射出成形であり、基材は溶融樹脂材の温度影響によって溶融しない材質が選定されている。
これにより、基材とクリップとの溶融結合を避けることができ、相互の相対的な摺動が可能となる。
これにより、基材とクリップとの溶融結合を避けることができ、相互の相対的な摺動が可能となる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
図1に示されている射出機10は、そのボデー12内にプランジャ14が組み込まれ、このプランジャ14が例えばエアシリンダを用いた射出シリンダ16によって往復作動するように構成されている。ボデー12の先端側に結合されたノズル18には、電熱式の加熱ヒーター(図示省略)が取付けられている。この加熱ヒーターにより、供給ホッパー22からボデー12を経てノズル18の内部に供給されるペレット状の樹脂材を溶融することができる。なお、樹脂材にはポリプロピレン(PP)等が使用され、このPPは220℃程度の加熱温度で溶融する。
図1に示されている射出機10は、そのボデー12内にプランジャ14が組み込まれ、このプランジャ14が例えばエアシリンダを用いた射出シリンダ16によって往復作動するように構成されている。ボデー12の先端側に結合されたノズル18には、電熱式の加熱ヒーター(図示省略)が取付けられている。この加熱ヒーターにより、供給ホッパー22からボデー12を経てノズル18の内部に供給されるペレット状の樹脂材を溶融することができる。なお、樹脂材にはポリプロピレン(PP)等が使用され、このPPは220℃程度の加熱温度で溶融する。
溶融樹脂材は、プランジャ14の作動によってノズル18から後述の成形空間44に向けて射出される。このノズル18から射出される溶融樹脂により、例えば車体とタイヤカバー(ライナー)といった二枚の基材40,41を、相互の重合部42において結合するクリップ46が成形される(図2および図3)。ノズル18の内部には、樹脂材のタレや糸引きを防止するためのバルブ20が組み込まれている。またノズル18は、上型24および下型26を備えている。これらの上型24および下型26は、結合の対象である二枚の基材40,41の重合部42を両側から挟み付けるように配置される。
両基材40,41の重合部42には、相互にわたって貫通した結合孔43があらかじめ開けられている。両基材40,41の重合部42を両側から挟み付けるように配置されている上型24および下型26は、結合孔43を両端側から被うように位置して密閉された成形空間44を構成している。この成形空間44にノズル18から溶融樹脂材を射出して充填させることにより、図2および図3で示すクリップ46が、両基材40,41の重合部42において直接成形される。
クリップ46は、両基材40,41の重合部42において結合孔43を貫通する軸部47と、軸部47の両端にそれぞれ成形されて重合部42の両面に位置する一対のフランジ48とを備えている(図2)。つまり、このクリップ46は、両フランジ48によって重合部42を両側から挟み付けたリベットのような形状をしている。ただし、成形後のクリップ46は、両基材40,41の結合孔43に対して相対的に摺動できるように相互が別体化されている。つまり、クリップ46の軸部47と重合部42の結合孔43との間、およびクリップ46の両フランジ48と重合部42の両面との間において、樹脂材の溶融結合は生じていない。
樹脂材の溶融結合を避ける手段としては、両基材40,41とクリップ46とを異種材とし、クリップ46を射出成形する溶融樹脂材(PP)の溶融温度(約220℃)で基材40,41が溶融しないように、その材質を選定すればよい。なお、クリップ46の樹脂材には、リサイクル材を使用することも可能である。
樹脂材の溶融結合を避ける手段としては、両基材40,41とクリップ46とを異種材とし、クリップ46を射出成形する溶融樹脂材(PP)の溶融温度(約220℃)で基材40,41が溶融しないように、その材質を選定すればよい。なお、クリップ46の樹脂材には、リサイクル材を使用することも可能である。
両基材40,41の重合部42をクリップ46で結合するには、図1で示す射出機10のノズル18から成形空間44に溶融樹脂材を射出する。これによって成形空間44に樹脂材が充填され、前述のようにクリップ46が両基材40,41の重合部42において直接成形される。したがって、両基材40,41を結合する工程内において作業を完結することができる。そして、両基材40,41と成形後のクリップ46とが相対的に摺動できるため、結合された基材40,41同士も相対的に摺動できる。この結果、両基材40,41のヒンジ結合等に対応できるとともに、基材40,41の一方を他の部材に取付ける場合の寸法誤差を吸収することもできる。
クリップ46は、前述のように密閉された成形空間44に溶融樹脂材を充填することで成形される。このため、成形空間44に対する溶融樹脂材の充填圧力は、射出機10におけるプランジャ14の作動圧力を検知し、ノズル18のバルブ20を制御することで管理することができる。これにより、成形空間44の必要部分に対し、溶融樹脂材を常に充分に行き渡らせることが可能となり、クリップ46を歩留まりよく成形することができる。そして、クリップ46は溶融樹脂の射出によって直接成形されることから、結合作業の自動化が可能であるとともに、両基材40,41の板厚や結合孔43の内径などに影響されることがなく、常に良好な結合を行うことができる。
以上は本発明を実施するための最良の形態を図面に関連して説明したが、この実施の形態は本発明の趣旨から逸脱しない範囲で容易に変更または変形できるものである。
例えばクリップ46については、両基材40,41における結合孔43の孔径を変えることにより、その軸部47を段付き形状に成形することもできる。また、両基材40,41は、前述の車体(金属)とタイヤカバー(樹脂)といった異なる材質同士はもちろんのこと、同じ材質同士であってもよく、クリップ46で結合する枚数を三枚以上とすることも可能である。
例えばクリップ46については、両基材40,41における結合孔43の孔径を変えることにより、その軸部47を段付き形状に成形することもできる。また、両基材40,41は、前述の車体(金属)とタイヤカバー(樹脂)といった異なる材質同士はもちろんのこと、同じ材質同士であってもよく、クリップ46で結合する枚数を三枚以上とすることも可能である。
40,41 基材
42 重合部
43 結合孔
46 クリップ
47 軸部
48 フランジ
42 重合部
43 結合孔
46 クリップ
47 軸部
48 フランジ
Claims (2)
- 少なくとも二枚の基材を、互いに重ね合わせた重合部で結合するクリップ結合構造であって、
基材の重合部に相互にわたって貫通する結合孔が設けられ、この結合孔を通じて基材を結合する樹脂製のクリップが該基材に対して直接成形されており、このクリップは、重合部の結合孔内に位置する軸部と、重合部の両外側に位置する一対のフランジとを有し、これらの軸部および両フランジが基材に対して相対的に摺動できるようになっているクリップ結合構造。 - 請求項1に記載されたクリップ結合構造であって、
基材に対するクリップの直接成形は溶融樹脂材の射出成形であり、基材は溶融樹脂材の温度影響によって溶融しない材質が選定されているクリップ結合構造。
Priority Applications (1)
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JP2010148858A JP2012011619A (ja) | 2010-06-30 | 2010-06-30 | クリップ結合構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170284053A1 (en) * | 2016-04-05 | 2017-10-05 | Anhui Huifeng New Synthetic Materials Co., Ltd. | Cellular confinement system and manufacturing method thereof |
KR20230000441A (ko) | 2021-06-24 | 2023-01-02 | 니폰야긴고오교오가부시기가이샤 | Fe-Ni 합금 및 그 제조 방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000130689A (ja) * | 1998-10-21 | 2000-05-12 | Bayer Ag | 中空室状の軽量構成部品 |
JP2005319793A (ja) * | 2004-05-04 | 2005-11-17 | Lanxess Deutschland Gmbh | 複合構成部材 |
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2010
- 2010-06-30 JP JP2010148858A patent/JP2012011619A/ja active Pending
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