JP2012006538A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】耐磨耗性、耐破壊性の低下を招くことなく、タイヤの発熱耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】この空気入りタイヤは、一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカス2のクラウン部の径方向外側に、複数のベルト層からなるベルト3と、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝6を有するトレッド4とを順に配置し、複数のベルト層のうち少なくとも1層のベルト層は、端部が複数本の主溝6のうちタイヤ幅方向最外側にある主溝6よりタイヤ幅方向外側に位置する幅広ベルト層である空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向最外側の主溝6の底部に、タイヤ周方向に断続的に配置され、且つ主溝よりタイヤ幅方向の溝幅が小さい途切れ溝7を少なくとも1本設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特に、タイヤの耐偏磨耗性及び耐破壊性を低下させずにタイヤの発熱耐久性を向上した空気入りタイヤに関する。
一般に、タイヤの温度の上昇は、材料物性の変化といった経時的変化を促進し、タイヤを構成するゴム部材の破損及びゴム部材間の剥離を招くため、タイヤの耐久性の観点から好ましくない。
従来、タイヤの発熱耐久性を向上させるため、トレッドの発熱を抑え、又は発生した熱を効率よく放熱させる技術が多数提案されている。
例えば、特許文献1には、トレッドゴムの物性の観点から、トレッド用のゴムに損失正接(tanδ)が小さいゴムを適用することでトレッドの発熱を低減させる方法が記載されている。
また、トレッドパターンに関する技術として、特許文献2には、トレッドの幅方向端部に幅方向溝を設け、ネガティブ率を大きくし、発熱量を抑えつつ、溝による放熱効果を高めたタイヤが記載されている。
特開2004−59740号公報 特開2000−264022号公報
しかしながら、特許文献1に記載のタイヤは、トレッドゴムの損失正接が小さいため、タイヤの耐磨耗性が低下してしまう問題がある。
また、特許文献2に記載のタイヤは、トレッドのネガティブ率が大きいことにより、トレッドの剛性が低下し、トレッドの耐磨耗性が低下するという問題がある。また、特に溝を設けたトレッド幅方向最外側陸部の剛性が低下するため、該陸部や溝部の耐破壊性やトレッドの耐偏磨耗性に向上の余地があった。
このように、従来、タイヤの発熱耐久性を向上させるに当たり、タイヤの他の性能が低下するという問題があった。
それゆえ、本発明は上記の問題を解決することを課題とするものであり、その目的は、タイヤの他の性能の低下、特に耐偏磨耗性、耐破壊性の低下を招くことなく、タイヤの発熱耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することにある。
発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
発明者は、トレッド内の熱発生メカニズムに着目して、熱源がタイヤのベルト端付近であることを知見し、該熱源に近いトレッド表面の面積を増加させ、放熱効果を向上させることで、タイヤの発熱耐久性を高め得ることを見出した。
発明者は、具体的な解決手段として、タイヤのベルト端付近の周方向主溝内に、小溝を設けることで上記放熱効果を向上させることができること、そして、さらにその際、小溝の形状や配置を適切なものとすることで、タイヤの発熱耐久性を向上させつつ、タイヤ幅方向最外側の陸部の剛性の低下を抑制して、該陸部の剛性の低下に起因する耐偏磨耗性の低下や耐破壊性の低下を防止したタイヤを実現できることの新規知見を得た。
前記の課題を解決するための本発明の要旨構成は、以下の通りである。
(1)一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、複数のベルト層からなるベルトと、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝を有するトレッドとを順に配置し、前記複数のベルト層のうち少なくとも1層のベルト層は、端部が前記複数本の主溝のうちタイヤ幅方向最外側にある主溝よりタイヤ幅方向外側に位置する幅広ベルト層である空気入りタイヤにおいて、
前記タイヤ幅方向最外側の主溝の底部に、タイヤ周方向に断続的に配置され、且つ前記主溝よりタイヤ幅方向の溝幅が小さい途切れ溝を少なくとも1本設けることを特徴とする、空気入りタイヤ。
(2)前記途切れ溝を、前記タイヤ幅方向最外側の主溝の底部の、少なくともタイヤ幅方向外側の隅部に設けることを特徴とする、上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)前記途切れ溝を前記タイヤ幅方向最外側の主溝1つに対して、タイヤ幅方向に少なくとも2本設け、
前記途切れ溝の深さ方向は、前記隅部をなす曲面の法線方向である、上記(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)前記途切れ溝を前記タイヤ幅方向最外側の主溝1つに対して、タイヤ幅方向に少なくとも2本設け、
前記少なくとも2本の途切れ溝のうち隣り合う途切れ溝は、タイヤ幅方向において、一方が前記断続配置によって形成される途切れ部であるとき、他方が前記途切れ溝の溝部となる配置であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
この発明に従って、タイヤ幅方向の最外側の周方向主溝内に小溝を適切な形状、配置にして設けることによって、タイヤの発熱耐久性、耐破壊性に優れ、且つ耐偏磨耗性に優れたタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 本発明の様々な実施形態のタイヤのタイヤ幅方向最外側の主溝及びベルト付近のタイヤ幅方向部分断面図である。 本発明の様々な実施形態のタイヤのタイヤ幅方向最外側の主溝の上面図である。 従来タイヤのタイヤ幅方向最外側の主溝及びベルト付近のタイヤ幅方向部分断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に従う第1の実施形態の空気入りタイヤ(以下、タイヤと称する)のタイヤ幅方向断面図である。
図1は、タイヤの赤道CLを境界とした半部のみを示している。
また、図2(a)は本発明の第1の実施形態のタイヤの部分断面図であり、タイヤ幅方向最外側の主溝及びベルト付近を示すものである。
図1に示すように、本発明のタイヤは、一対(図示では片側のみ)のビードコア1にトロイダル状に跨るカーカス2を備え、該カーカス2のタイヤ径方向外側に複数の、図示例では4層のベルト層からなるベルト3とトレッド4とを順に備えている。タイヤの内面にはインナーライナー5を備えている。
また、本発明のタイヤは、トレッド4に、タイヤ周方向に延びる複数の、図示例で半部に2本の主溝6を備えている。
さらに、本発明のタイヤは、複数のベルト層のうち少なくとも1層のベルト層が、端部が複数本の主溝6のうちタイヤ幅方向最外側にある主溝よりタイヤ幅方向外側に位置する幅広ベルト層である。図示例では、4層のベルト層のうちタイヤ径方向内側から3層のベルト層が幅広ベルト層である。
なお、「ベルト層の端部がタイヤ幅方向最外側主溝よりタイヤ幅方向外側に位置する」とは、タイヤ幅方向断面において、ベルト層の端部Aがタイヤ幅方向最外側陸部のタイヤ幅方向内側端Bより、タイヤ幅方向外側にあることをいう。
ここで、図1、図2(a)に示すように、第1の実施形態にかかるタイヤは、タイヤ幅方向最外側主溝6の底部に、図示例で1本の途切れ溝7を設けている。
図3(a)に示すように、この途切れ溝7は、タイヤ周方向に断続的に延び、溝部7aと途切れ部7bとからなる。
また、図2(a)に示すように、途切れ溝7の溝幅wは、主溝6の溝幅Wよりタイヤ幅方向の溝幅が小さい。
ここで、「底部」とは、主溝の底面が平坦である場合は、その平坦面が底部となる。一方、溝の底面がタイヤ径方向内側に凸な曲面をなしている場合には、湾曲している部分を底部という。
また、「断続的」とは、途切れ溝がタイヤ周方向に連続せずに延び、途切れ部を有し、タイヤ周方向において、途切れ溝の溝部と途切れ部とが交互に配置されていることをいう。
なお、断面V字状の溝としては、図2(a)に示すように、路面との非接触時での、タイヤ幅方向断面における、主溝6のタイヤ幅方向内側の側壁6a及びタイヤ幅方向外側の側壁6bの、主溝開口部付近での、タイヤ径方向に対する傾斜角をそれぞれα、βとすると、第1の実施形態にかかるタイヤの主溝6は、傾斜角α、βが10°〜15°で、溝深さHが10〜16mm、溝幅Wが9〜14mmのものが適合する。
次に、図2(b)を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2(b)に示すように、第2の実施形態の第1の実施形態との相違点は、主溝6がU字型の形状であり、底部の幅が広いため、主溝6の底部に複数本、図示例で2本の途切れ溝7を設けている点である。
また、図3(b)に示すように2本の途切れ溝7は、タイヤ周方向に断続的に延びており、図2(b)に示すように、途切れ溝7の溝幅wは、主溝6の溝幅Wよりタイヤ幅方向の溝幅が小さい。
なお、主溝6は、タイヤ幅方向断面にて、路面との非接触時での、側壁6a、6bの、主溝開口部付近における、タイヤ径方向に対する傾斜角α、βが3°〜8°で、溝深さHが10〜16mm、溝幅Wが11〜16mmのものが適合する。
このように、本発明のタイヤにあっては、タイヤ幅方向最外側の主溝の底部に、タイヤ周方向に断続的に配置され、且つ主溝よりタイヤ幅方向の溝幅が小さい途切れ溝を少なくとも1本設けることが肝要である。
以下、途切れ溝を上記のように設けることの作用効果について説明する。
図2(a)(b)に示すように、幅広ベルトのうちタイヤ径方向最外側のベルト層の端部をAとすると、負荷転動中のタイヤにおいて、A点が発熱源となるが、このA点で発生した熱は、主にA点から最も近距離にある、タイヤ幅方向最外側の溝部から放熱する。本発明では、タイヤ幅方向最外側の主溝の底部に幅の小さい途切れ溝を少なくとも1本設けることにより、主な放熱部分となるタイヤ幅方向最外側の溝部の表面積が増加するため、トレッドにおける放熱性が向上し、タイヤの発熱耐久性が向上する。
さらに、途切れ溝をタイヤ周方向に断続的に配置しているため、途切れ部によって途切れ溝の溝部の周方向の長さが制限される。よって、途切れ溝の溝部による剛性の低下は最小限に抑制され、タイヤ幅方向最外側陸部の剛性が大きく低下するのを防止することができる。
これにより、タイヤ幅方向外側陸部の剛性の低下に起因して、該陸部の変形が大きくなることによる、トレッド幅方向の偏磨耗の発生を防止することができ、また、該陸部における亀裂の発生やタイヤ幅方向最外側主溝の溝底での亀裂の発生を防止することができるため、タイヤの耐破壊性の低下を防止することができる。
なお、途切れ溝を設ける位置を「底部」としているのは、主溝の側壁に設けると、途切れ溝を設けた陸部の剛性が、大幅に低下してしまうからである。
ここで、途切れ溝7の溝幅wは、2〜3mmとすることが好ましい。2mm未満であると、タイヤ荷重時に途切れ溝が閉じてしまい、余計な圧縮応力が発生してしまうからである。一方、3mmより大きいと、耐石噛み性が低下してしまうからである。
また、途切れ溝7の溝深さhは、2〜4mmとすることが好ましい。2mm未満では、溝の表面積が十分に大きくならないため、放熱性の向上の効果が無く、また、4mmより大きいと、リトレッドの際に、バフをしてトレッド表面を平らにするとき、バフをした後のトレッド表面に筋が残ってしまうからである。
また、図3(a)(b)に示すように、途切れ溝7の途切れ部7bの周方向長さをa、溝部7aの周方向長さをbとするとき、aは5〜10mm、bは20〜25mmとすることが好ましい。
aが5mm未満だと、途切れ部を設けてタイヤ幅方向最外側陸部の剛性を確保する効果が十分でなく、一方で、10mmより大きいと、途切れ溝の溝部の割合が小さくなりすぎ、途切れ溝を設けることによる放熱性の向上が十分でなくなるからである。
また、bが20mm未満である場合も、途切れ溝の溝部の割合が小さくなりすぎ、途切れ溝を設けることによる放熱性の向上が十分でなくなり、一方で25mmより大きいと、途切れ溝の溝部分が大きくなりすぎ、タイヤ幅方向最外側陸部の剛性が大幅に低下してしまうからである。
さらに、本発明のタイヤにおいては、図2(b)に示す、第2の実施形態のように、途切れ溝をタイヤ幅方向最外側主溝6の底部の少なくともタイヤ幅方向外側の隅部に設けることが好ましい。
ここで、「隅部に設ける」とは、溝の底部の端部に、側壁にまたがらないように、途切れ溝を設けることをいう。
タイヤ幅方向外側の隅部に途切れ溝を設けることで、熱の発生源Aからトレッド表面までの最短距離Lが近くなり、放熱効果が向上するからである。
また、第2の実施形態のように、途切れ溝7を複数本設ける場合には、タイヤ幅方向両端に位置する2本の途切れ溝をタイヤ幅方向最外側主溝6の両隅部に設けることが好ましい。これにより、途切れ溝間のタイヤ幅方向の距離を大きくすることが可能となり、タイヤ幅方向最外側陸部の剛性が大幅に低下を防止することができるからである。
また、本発明のタイヤは、図2(b)に示す、第2の実施形態のように、途切れ溝7を複数本設ける場合において、途切れ溝7の深さ方向をタイヤ幅方向最外側主溝6の底部の隅部をなす曲面の法線方向とすることが好ましい。
すなわち、途切れ溝を溝の底部の端位置に設け、該位置での曲面の法線方向と途切れ溝の深さ方向が一致するように、途切れ溝を傾けて設けることが好ましい。
これにより、途切れ溝7の溝底間の距離を大きくすることができるため、タイヤ幅方向最外側部分の剛性の大幅な低下を、さらに防止することができるからである。
ここで、タイヤ幅方向最外側主溝6の底部に途切れ溝7を2本設ける場合において、上述のように途切れ溝の溝部7aのタイヤ周方向長さを20〜25mm、途切れ部7bのタイヤ周方向の長さを5〜10mmとすると、2本の途切れ溝をタイヤ幅方向で見たとき、タイヤ周方向のいずれかの部分において、双方とも途切れ溝の溝部7aである部分が生じる。
このため、2本の途切れ溝をタイヤ幅方向で見たとき、双方とも途切れ部7bである部分がタイヤ周方向のいずれかの部分に生じる配置としてしまうと、タイヤ周方向で大きな剛性段差が生じ、偏磨耗の発生原因となる。
そこで、本発明のタイヤにあっては、2本の途切れ溝のうち隣り合う途切れ溝は、タイヤ幅方向において、一方が途切れ部であるとき、他方が途切れ溝の溝部となる配置とすることが好ましい。
具体的には、例えば、図2(b)、図3(b)に示す第2の実施形態のように、2本の途切れ溝7の途切れ部7aのタイヤ周方向長さaを同一の大きさにし、同様に途切れ溝7の溝部7bのタイヤ周方向長さbを同一の大きさにし、一方の途切れ溝の途切れ部7bのタイヤ周方向中央位置と、他方の途切れ溝の溝部のタイヤ周方向中央位置とが、タイヤ幅方向において一致するように配置すればよい。
本発明のタイヤと従来のタイヤとの間に、発熱耐久性、耐偏磨耗性、耐故障性に違いがあることを確認するため、サイズ11R22.5(148/145L)のタイヤを、サイズ8.25×22.5のリムに組んだ試供タイヤを用いて以下の試験行った。
発明例タイヤ1〜3として、トレッド幅方向最外側主溝の底部に途切れ溝を設けたタイヤを試作した。また、比較例タイヤとして、トレッド幅方向最外側主溝の底部にタイヤ周方向に連続して延びる溝(以下、連続溝と称する)を設けたタイヤを試作した。また、従来例タイヤとして、トレッド幅方向最外側主溝の底部に途切れ溝や連続溝を有さない、従来のタイヤを用意した。
各タイヤの諸元は、以下の表1〜3に示す。
表1〜3において、「主溝」とは、タイヤ幅方向最外側の主溝である。また、「側壁の角度α」及び「側壁の角度β」とは、上述の定義のように、タイヤ幅方向断面にて、路面との非接触時における、側壁の、主溝開口部付近での、タイヤ径方向に対する傾斜角であり、αがタイヤ幅方向内側の側壁の傾斜角、βがタイヤ幅方向外側の傾斜角である。さらに、「最短距離L」はタイヤ径方向最外側の幅広ベルトの端部とトレッド表面との最短距離である。
表1の「a」は、途切れ部のタイヤ周方向長さ、「b」は、途切れ溝の溝部のタイヤ周方向長さである。
表1の途切れ溝の配置位置の「溝底中央」とは、図2(a)に示すように、溝底のタイヤ幅方向中央位置に途切れ溝を設けていることをいう。
Figure 2012006538
Figure 2012006538
Figure 2012006538
各試験の評価方法は、以下の通りである。
<発熱耐久性>
発熱耐久性評価試験は、ドラム試験機機上で、タイヤに2080kgの荷重をかけ、内圧800kPaとし、ドラム回転速度を65km/hとし、一定時間毎に荷重を漸次増加させていき、タイヤ故障が生じるまでの時間を測定し、この測定値から発熱耐久性を評価した。
雰囲気温度は38℃とした。なお、測定は3回行った平均値で評価した。
<溝底温度>
上記、発熱耐久性試験において、故障ステップ時のタイヤ幅方向最外側主溝の温度をサーモビジョンで計測した。上記発熱耐久試験を3回行ったときの平均温度で評価した。
なお、温度の評価は、タイヤ幅方向最外側の両側の主溝の平均の温度で評価している。
<耐破壊性>
室内耐久ドラム試験で、10000km走行させたときのタイヤの最外側陸部の亀裂の長さを評価した。ここで、内圧は、800kPa、荷重3300kg重、速度60km/hとした。
これらの試験結果を以下の表4〜6に示す。なお、表4の試験結果について、例えば発明例1は、荷重の漸次増加ステップの9回目開始後1時間56分で故障に至ったことを示している。ステップ数が大きいほうが発熱耐久性に優れ、同ステップの場合は、時間が長いほうが発熱耐久性に優れている。
Figure 2012006538
Figure 2012006538
Figure 2012006538
表4、5に示すように、発明例1及び比較例1にかかるタイヤは、従来例1にかかるタイヤより溝底温度上昇の抑制効果、及び発熱耐久性に優れている。
表6に示すように、比較例1にかかるタイヤは、タイヤの最外側陸部に亀裂が発生しているのに対し、発明例1にかかるタイヤは、発明例1にかかるタイヤでは亀裂は発生しておらず、耐破壊性においても従来例1にかかるタイヤと同等の性能である。
同様に、表4、5に示すように、発明例2、3及び比較例2にかかるタイヤは、従来例2にかかるタイヤより溝底温度上昇の抑制効果、及び発熱耐久性に優れている。
表6に示すように、比較例2にかかるタイヤは、タイヤの最外側陸部に1.7mmの長さの亀裂が発生しているのに対し、発明例2にかかるタイヤは、亀裂が小さく、耐破壊性に優れており、また、発明例3にかかるタイヤには亀裂が発生しておらず、さらに耐破壊性に優れていることがわかる。
タイヤの耐偏磨耗性、耐破壊性、及び発熱耐久性を両立させた空気入りタイヤを製造して、市場に提供できる。
1 ビードコア
2 カーカス
3 ベルト
4 トレッド
5 インナーライナー
6 主溝
6a 主溝の側壁(タイヤ幅方向内側)
6b 主溝の側壁(タイヤ幅方向外側)
7 途切れ溝
7a 途切れ溝の溝部
7b 途切れ溝の途切れ部
8 タイヤ周方向に連続した溝
a 途切れ部の周方向長さ
b 溝部の周方向長さ
A ベルト端部
B タイヤ幅方向最外側陸部のタイヤ幅方向内側端
CL タイヤ赤道
α 非接地状態での溝壁(タイヤ幅方向内側)のタイヤ径方向に対する角度
β 非接地状態での溝壁(タイヤ幅方向外側)のタイヤ径方向に対する角度
W 主溝の溝幅
H 主溝の深さ
w 途切れ溝の溝幅
h 途切れ溝の深さ
L ベルト端からトレッド表面までの最短距離

Claims (4)

  1. 一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、複数のベルト層からなるベルトと、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝を有するトレッドとを順に配置し、前記複数のベルト層のうち少なくとも1層のベルト層は、端部が前記複数本の主溝のうちタイヤ幅方向最外側にある主溝よりタイヤ幅方向外側に位置する幅広ベルト層である空気入りタイヤにおいて、
    前記タイヤ幅方向最外側の主溝の底部に、タイヤ周方向に断続的に配置され、且つ前記主溝よりタイヤ幅方向の溝幅が小さい途切れ溝を少なくとも1本設けることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記途切れ溝を、前記タイヤ幅方向最外側の主溝の底部の、少なくともタイヤ幅方向外側の隅部に設けることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記途切れ溝を前記タイヤ幅方向最外側の主溝1つに対して、タイヤ幅方向に少なくとも2本設け、
    前記途切れ溝の深さ方向は、前記隅部をなす曲面の法線方向である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記途切れ溝を前記タイヤ幅方向最外側の主溝1つに対して、タイヤ幅方向に少なくとも2本設け、
    前記少なくとも2本の途切れ溝のうち隣り合う途切れ溝は、タイヤ幅方向において、一方が前記断続配置によって形成される途切れ部であるとき、他方が前記途切れ溝の溝部となる配置であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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