JP2012005529A - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の身体の動きに対してしなやかに追従して優れた防漏効果を発揮し且つ外観が良好な防漏壁を備えた吸収性物品及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、液保持性の吸収体4及び該吸収体4の肌当接面側に配置された表面シート2を具備する実質的に縦長の吸収性本体10と、該吸収性本体10の長手方向に沿う両側部それぞれに配置された一対の防漏壁5Aとを備えている。防漏壁5Aは、シート50と、該シート50に伸長状態で配置された複数本の弾性部材15とを含んで構成されている。防漏壁5Aにおける弾性部材15が配置された部分53を構成するシート50が、該弾性部材15の伸縮方向Xに延伸加工されて、該シート50自体に伸長性が付与されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品及びその製造方法に関する。
生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品として、液保持性の吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向に沿う両側部それぞれに配置された一対の防漏壁とを備えたものが知られている。このような吸収性物品は、通常、下着や専用のホルダー(吸収性物品支持具)に装着された状態で体にあてがわれて使用される。従来の防漏壁の構造は、吸収性物品の肌当接面を形成する表面シート上に本体長手方向に延びる防漏壁形成用シートが接合されており、該防漏壁形成用シートに、本体長手方向に延びる弾性部材が伸長状態で接合されたものが一般的である。防漏壁は、その本体長手方向の前端部及び後端部が吸収性本体に固定され、本体長手方向への弾性収縮力が付与されて、該前端部と該後端部との間において、使用者の肌側に向かって起立し、これにより、吸収性物品の側部における体液の漏れ(いわゆる横漏れ)を防止している。
また、吸収性物品に使用される材料として、例えば特許文献1には、2枚のシートと弾性部材とが該弾性部材の伸縮方向に間欠的に接合されており、該伸縮方向における一方のシートと弾性部材との接合部の間に、他方のシートと弾性部材との接合部が設けられ、各シートは接合部の間において凸状の隆起部が形成されている複合伸縮部材が記載されている。特許文献1に記載の複合伸縮部材は、弾性部材の伸縮方向の交差方向に延びる襞を多数有し、その結果表面に繊維の粗密構造が形成されており、これにより柔軟で良好な肌触りを発現させている。また特許文献2には、熱可塑性重合体不織布を所定の延伸倍率の条件でギア延伸することにより、柔軟性に優れた不織布を得る方法が記載されている。
また特許文献3には、延伸により伸縮性が向上する帯状シートを、互いに噛み合う歯溝を有する一対の歯溝ロール間に噛み込ませて幅方向に延伸し、該帯状シートの幅方向の伸縮性を向上させる延伸工程を有する使い捨ておむつの製造方法が記載されている。また特許文献4には、歪ゼロの延伸積層ウエブを、互いに噛み合う立体的な表面を有する加圧装置間に供給し、該装置による加圧により、該ウエブの一部に延伸処理を施して弾性化する工程を有する使い捨ておむつの製造方法が記載されている。特許文献3及び4に記載の使い捨ておむつの製造方法においては、予め延伸処理された2枚のシート間に、各種ギャザーを形成する弾性部材を接着剤を介して固定しており、シートに弾性部材を固定する前に該シートに延伸処理を施している。
特開2006−27089号公報 特開2003−73967号公報 特開2008−61693号公報 特許第3516679号公報
防漏壁には、吸収性物品の着用時における着用者の身体の動きに対して応答性良くしなやかに追従し、その肌当接面が着用者の肌に常時密着しうることが望まれる。また、防漏壁は、吸収性物品において比較的目立つ構成部材であるところ、防漏壁に例えば規則正しい凹凸模様が形成されている等により、防漏壁の外観が良好であると、これを備えた吸収性物品自体の外観にも好印象を与えることとなり、更には、吸収性物品の着用者に、防漏壁の防漏性能に対する信頼感を与え、着用者に漏れに対する不安を抱かせないようにすることも期待できる。吸収性物品においては、常に、着用者の身体の動きへの追従性且つ外観に関し、一層の向上が求め続けられている。
従って、本発明は、着用者の身体の動きに対してしなやかに追従して優れた防漏効果を発揮し且つ外観が良好な防漏壁を備えた吸収性物品及びその製造方法を提供することに関する。
本発明は、液保持性の吸収体及び該吸収体の肌当接面側に配置された表面シートを具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向に沿う両側部それぞれに配置された一対の防漏壁とを備え、下着又は吸収性物品支持具に装着して使用する吸収性物品であって、前記防漏壁は、シートと、該シートに伸長状態で配置された弾性部材とを含んで構成されており、前記防漏壁における前記弾性部材が配置された部分を構成する前記シートが、該弾性部材の伸縮方向に延伸加工されて、該シート自体に伸長性が付与されている吸収性物品を提供することに関する。
また本発明は、前記吸収性物品の製造方法であって、シートに弾性部材を伸長状態で接合して複合シートを得、該複合シートを該弾性部材の伸縮方向に伸長させた状態で、該複合シートにおける該弾性部材が配置された部分を、互いに噛み合う歯溝を有する一対の挟持体間に噛み込ませて、該部分に延伸加工を施す、延伸工程と、前記延伸工程において延伸加工が施された前記複合シートを、防漏壁を除く、吸収性物品の他の構成部材と合流させる工程とを具備する吸収性物品の製造方法を提供することに関する。
本発明によれば、着用者の身体の動きに対してしなやかに追従して優れた防漏効果を発揮し且つ外観が良好な防漏壁を備えた吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンの肌当接面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンにおける防漏壁の一部を模式的に示す斜視図である。 図4は、本発明の吸収性物品の他の実施形態である生理用ナプキンの図2相当図である。 図5は、本発明の吸収性物品の製造方法の実施に使用可能な防漏壁の製造装置の一実施形態の概略図である。 図6は、防漏壁の製造工程において実施される延伸加工の一例を模式的に示す斜視図である。 図7は、複合シートに延伸加工を施す様子を示す模式図である。 図8(a)、図8(b)及び図8(c)は、それぞれ、防漏壁の製造方法の手順を模式的に示す図である。 図9は、本発明の吸収性物品の製造方法の実施に使用可能な防漏壁の製造装置の他の実施形態を模式的に示す図である。 図10は、本発明の吸収性物品の製造方法の実施に使用可能な防漏壁の製造装置の更に他の実施形態を模式的に示す図である。 図11(a)、図11(b)及び図11(c)は、それぞれ、防漏壁の製造方法の他の手順を模式的に示す図である。 図12は、本発明の吸収性物品の製造方法の実施に使用可能な防漏壁の製造装置の更に他の実施形態を模式的に示す図である。 図13は、本発明の参考実施例及び参考比較例の防漏壁の応力−伸長量曲線のグラフである。
以下、本発明の吸収性物品について、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンに基づき図面を参照しながら説明する。第1実施形態のナプキン1Aは、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収体4及び該吸収体4の肌当接面側に配置された表面シート2を具備する実質的に縦長の吸収性本体10と、該吸収性本体10の長手方向に沿う両側部それぞれに配置された一対の防漏壁5A,5Aとを備えている。
ナプキン1Aは、図1に示すように、着用時に着用者の排泄部(膣口)に対向配置される排泄部対向部Aと、着用時に排泄部対向部Aより着用者の背中側に配される後方部Bとを、長手方向に有している。排泄部対向部Aは、後述する、左右に一対のウイング部7,7を有する部分である。表面シート2はナプキン1Aの肌当接面を形成し、裏面シート3はナプキン1Aの非肌当接面を形成している。
尚、本明細書において、肌当接面は、吸収性物品(生理用ナプキン)又はその構成部材における、吸収性物品(生理用ナプキン)の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、吸収性物品(生理用ナプキン)又はその部材における、吸収性物品(生理用ナプキン)の着用時に肌側とは反対側(衣類側)に向けられる面である。また、長手方向は、吸収性物品(生理用ナプキン)又はその構成部材(例えば吸収性本体)の長辺に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。図中、符号Xで示す方向は、ナプキン1A(吸収性本体10)の長手方向であり、符号Yで示す方向は、ナプキン1A(吸収性本体10)の幅方向である。
表面シート2の長手方向Xに沿う両側縁は、吸収体4の長手方向Xに沿う両側縁と幅方向Yにおいて同位置か、又は図2に示すように、吸収体4の長手方向Xに沿う両側縁よりも幅方向Yの内方に位置しており、表面シート2が吸収体4の長手方向Xに沿う両側縁に挟まれた領域内に収まっている。吸収体4の長手方向Xに沿う側縁は、吸収体4において最も幅方向Yに突出している縁であり、第1実施形態においては後述する下層吸収体40の長手方向Xに沿う側縁である。一方、裏面シート3は、図2に示すように、吸収体4の非肌当接面の全域を被覆し、更に吸収体4の長手方向Xに沿う両側縁から幅方向Yの外方に延出してサイドフラップ部6(図1参照)を形成している。
サイドフラップ部6は、図1に示すように、排泄部対向部Aにおいて幅方向Yの外方に向かって大きく張り出しており、これにより吸収性本体10の左右両側に、一対のウイング部7,7が延設されている。また、サイドフラップ部6は、後方部Bにおいても幅方向Yの外方に向かって大きく張り出しており、これにより吸収性本体10の左右両側に、一対の後部フラップ部8,8が延設されている。また、表面シート2及び裏面シート3は、図1に示すように、吸収体4の長手方向Xの前端及び後端それぞれから長手方向Xの外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって、互いに接合されてエンドシール部を形成している。
ナプキン1Aは、下着又は吸収性物品支持具に装着して使用するもので、該ナプキン1Aを下着又は吸収性物品支持具に固定するための粘着部を有している。即ち、ナプキン1Aの非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)は、着用時に下着のクロッチ部等、衣類側に向けられる面であり、非肌当接面3bには、ナプキン1Aを下着の内面(肌当接面)に固定するための粘着部(図示せず)が設けられている。また、一対のウイング部7,7の非肌当接面には、下着の外面(非肌当接面)に固定するための粘着部(図示せず)が設けられている。また、一対の後方フラップ部8,8は、ナプキン1Aの着用時に、下着の内面上に配されるもので、その非肌当接面には粘着部(図示せず)が設けられている。これらの粘着部は、ホットメルト粘着剤を所定箇所に塗布することにより設けられており、ナプキン1Aの使用前においてはフィルム、不織布、紙などからなる図示しない剥離シートによって被覆されている。
吸収体4は、図2に示すように、幅方向Yの中央領域の肌当接面側に隆起する中高部41を有している。より具体的には、吸収体4は、平面視において角が丸みを帯びた略矩形形状の下層吸収体40と、該下層吸収体40よりも幅狭で且つ該下層吸収体40の幅方向Yの中央部の肌当接面側に隆起する、中高部としての上層吸収体41を具備している。上層吸収体41は、長手方向Xに長い形状をしており、排泄部対向部Aに配されている。上層吸収体41の非肌当接面側と下層吸収体40の肌当接面側との間は、接着剤等の接合手段により接合されていても良い。表面シート2と吸収体4との間、吸収体4と裏面シート3との間は、ドット、スパイラル、ストライプ等のパターン塗工された接着剤(ホットメルト接着剤等)により互いに接合されている。
一対の防漏壁5A,5Aは、それぞれ、図2に示すように、幅方向Yに一定の幅を有する一枚のサイドシート(防漏壁形成用シート)50と、該サイドシート50に伸長状態で配置された弾性部材15とを含んで構成されており、基壁部51と、該基壁部51の上端部に連接され且つ弾性部材15が伸長状態で配置固定されている弾性部材配置部53とを有している。サイドシート50は、基壁部51及びその上端部に弾性部材配置部53が連設された形状を有するように折り返されている。防漏壁5Aにおいて、相対向するサイドシート50,50間及び弾性部材15とサイドシート50との間は、それぞれ、ホットメルト接着剤等の接合手段によって接合されている。
基壁部51は、吸収体4の上方にて表面シート2の肌当接面2aに接合されており、その接合部13を起点として着用時に着用者の肌側に向かって起立する起立部52を有している。基壁部51における起立部52以外の部分は、吸収体4の長手方向Xに沿う側部に沿って巻き下げられ、更にその一部が吸収体4(下層吸収体40)と裏面シート3との間に介在配置されて、接着剤やヒートシール等の公知の接合手段によって固定されている。基壁部51(起立部52)と表面シート2との接合部13は、平面視において線状であり、長手方向Xに沿って防漏壁5A(吸収性本体10)の略全長に亘って延びている。接合部13は、ホットメルト接着剤等の接着剤が塗布されて形成されている。線状の接合部13は、長手方向Xに沿って接着剤が連続的に塗布された連続線であっても良く、あるいは接着剤が不連続に塗布された破線であっても良く、また、直線でも曲線でも良い。第1実施形態における線状の接合部13は、直線且つ連続線である。
弾性部材配置部53は、図1に示すように、吸収性本体10の長手方向Xの略全長に亘って延びている。弾性部材配置部53には、長手方向Xに延びる複数本(第1実施形態では6本)の弾性部材15が伸長状態でサイドシート50に接合固定されていることによって、弾性伸縮性が付与されており、その伸縮方向は長手方向Xに一致している。複数本の弾性部材15は、それぞれ、吸収性本体10の長手方向Xの略全長に亘って配されている。弾性部材配置部53は、長手方向Xに延びる複数本の弾性部材15が幅方向Yに所定間隔を置いて配置されていることによって、図1〜図3に示すように面状に形成されており、この面状の部分(弾性部材配置部53の上面53a)がナプキン1Aの着用者の肌に当接する。弾性部材配置部53は面状部53でもある。
弾性部材配置部53は、図2及び図3に示すように、起立部52(基壁部51)の上端部から幅方向Yの内方に略水平に張り出す内方弾性部材配置部53Aと、該上端部から幅方向Yの外方に略水平に張り出す外方弾性部材配置部53Bとから構成されている。内方弾性部材配置部53A及び外方弾性部材配置部53Bそれぞれには、弾性部材15が1本以上配置されて弾性伸縮性が付与されている。第1実施形態においては、内方弾性部材配置部53Aに2本、外方弾性部材配置部53Bに4本の弾性部材15が配置されている。一対の防漏壁5A,5Aそれぞれにおいて、弾性部材15は、内方弾性部材配置部53A及び外方弾性部材配置部53Bを構成する、折り曲げられて相対向している2枚のサイドシート50,50の間に伸長状態で配置されており、図示しない接着剤によってこれら2枚のサイドシート50,50に接合されている。このように、第1実施形態においては、内方弾性部材配置部53A及び外方弾性部材配置部53Bは、両者が一体となって平面状に形成され、起立部52と合わせて、図2に示す如き幅方向Yに沿う断面視において、T字状を形成するように起立する。
弾性部材配置部53の幅(内方弾性部材配置部53Aの長手方向Xに沿った自由端から外方弾性部材配置部53Bの長手方向Xに沿った自由端までの長さ)は、フィット性及び漏れ防止の観点から、15〜30mm、特に17〜25mmが好ましい。また、弾性部材配置部53における弾性部材15の本数は、弾性部材配置部53の上面53aが着用者の肌に面状に当接することを可能にする観点から、好ましくは3本以上、特に5〜7本である。また、内方弾性部材配置部53Aの張り出し幅と外方弾性部材配置部53Bの張り出し幅との比(前者:後者)は、基壁部51(起立部52)の起立性と身体へのフィット性の観点から、好ましくは3:2〜1:2、更に好ましくは1:1〜2:3である。
図1に示すように、防漏壁5Aの長手方向Xの前端部及び後端部には、それぞれ、弾性部材配置部53が吸収性本体10に固定されて、端部固定部54(前端部固定部54a,後端部固定部54b)が形成されている。ナプキン1Aは、吸収性本体10の長手方向Xの略全長に亘って延びる左右一対の弾性部材配置部53,53が、それぞれ、伸長状態で前端部固定部54a及び後端部固定部54bで吸収性本体10に固定されていることにより、自然状態において端部固定部54a,54b間で湾曲する。ナプキン1Aは、弾性部材配置部53の収縮によって、長手方向Xの全体形状が、自然状態において肌当接面側(表面シート2側)に凹状に湾曲している。
本発明の主たる特徴の一つとして、防漏壁5Aにおける弾性部材15が伸長状態で配置された部分(弾性部材配置部53)を構成するサイドシート50が、該弾性部材15の伸縮方向(長手方向X)に延伸加工されて、該サイドシート50自体に伸長性が付与されている点が挙げられる。第1実施形態においては、防漏壁5Aを構成するサイドシート50の全体がナプキン1Aの長手方向Xの全長に亘って延伸加工されており、弾性部材配置部53のみならず、弾性部材が配置されていない基壁部51(起立部52)においても、それを構成するサイドシート50自体に伸長性が付与されている。ここで、「シート自体に伸長性が付与されている」とは、本来伸長性を有していなかったシート自体に(延伸加工によって)伸長性が付与されている場合の他、伸長性を有しているシート自体の該伸長性が(延伸加工によって)更に高められている場合を含む。
サイドシート50の延伸加工は、例えば後述するように、互いに噛み合う歯溝を有する一対のギアを用い、該ギアにシートを噛ませるギア延伸法によって行うことができる。ギアの形状は、歯溝を歯車状に噛み合わせた一対のギアロール(波状ロール)でも良く、平板状でも良い。延伸加工は、例えば前述した特許文献1に記載のギア(特許文献1の図3及び図5の記載等参照)を用いて行うことができる。サイドシート50の延伸加工は、該サイドシート50に固定されている弾性部材15を伸長させた状態で実施される。
図3には、図1に示すナプキン1Aにおける防漏壁5Aの一部が模式的に示されている。弾性部材配置部53には、図3に示すように、弾性部材配置部53の上面53aを構成するサイドシート50が上方(着用者の肌側)に向けて凸状に隆起してなる畝状の襞20が多数形成されていると共に、弾性部材配置部53の下面53b(上面53aとは反対側の面)を構成するサイドシート50が下方(着用者の肌側とは反対側)に向けて凸状に隆起してなる畝状の襞21が多数形成されている。弾性部材配置部53における多数の襞20,21は、それぞれ、弾性部材15の伸縮方向(長手方向X)と直交する方向(幅方向Y)に延び、個々の襞20,21が吸収性本体10の長手方向Xに沿って規則正しく列をなすように多数形成されたギャザーとなっている。
サイドシート50は、延伸加工によって、サイドシート50の形成成分である繊維等の一部あるいは全部が伸びたり破断したりし、これによって破れない程度に破壊されて塑性変形を起こしているため、延伸加工前のサイドシート50に比して、弾性部材15の伸縮方向(長手方向X)に伸びやすく且つその伸び量が増えている。即ち、防漏壁5Aを構成するサイドシート50自体が、低応力でも容易に弾性部材15の伸縮方向に伸長しやすくなっており、また柔軟性も増している。そのため、防漏壁5A〔基壁部51(起立部52)及び弾性部材配置部53〕は、従来の吸収性物品における延伸加工が施されていない防漏壁(立体ギャザー)に比して、弾性部材15の伸縮方向に引っ張ったときの伸び量が多く、また、小さな力でより伸びやすい高伸長性を有している。また、特に弾性部材配置部53には、延伸加工前のサイドシート50に対し弾性部材15が伸長状態で配置されているため、弾性部材15の伸縮方向に伸長しやすいサイドシート50が該伸縮方向に伸長されても、弾性部材15の収縮作用によってサイドシート50が伸びっぱなしになることはなく、そのため図3に示す如き収縮したギャザーが容易に形成される。尚、基壁部51(起立部52)については、基壁部51を構成するサイドシート50にも弾性部材配置部53を構成するサイドシート50と同様の延伸加工が施されていて柔軟性が増してはいるものの、基壁部51には弾性部材が配置されていないため、弾性部材配置部53と同様の収縮したギャザーは形成され難い。
第1実施形態のナプキン1Aは、延伸加工によって弾性部材15の伸縮方向への伸長性が高められているサイドシート50を、防漏壁5Aの構成部材として用いていることにより、種々の優れた効果を奏する。即ち、一対の防漏壁5A,5Aは、それぞれ、小さな力で弾性部材15の伸縮方向(吸収性本体10の長手方向X)に伸長可能であるため、着用時における着用者の身体の大きな動きに対しては勿論のこと、小さな動きに対しても応答性良くしなやかに追従し、弾性部材配置部53の上面53aが着用者の肌に常時密着しうる。そのため、第1実施形態のナプキン1Aは、防漏壁5Aによる防漏効果に優れ、いわゆる横漏れを起こし難い。また、弾性部材配置部53には、サイドシート50の延伸加工(ギア延伸法)によって、図3に示す如き弾性部材15の伸縮方向と直交する方向に延びる襞20,21が、ナプキン1Aの長手方向Xに沿って列をなすように多数配されてなるギャザーが形成されており、このような規則正しく整列する襞を有するギャザーによって、ナプキン1Aの外観が向上している。また、このような弾性部材配置部53の良好な外観は、ナプキン1Aの着用者に、防漏壁5Aの防漏性能に対する高い信頼感を与え、着用者に漏れに対する不安を抱かせないようにする効果も期待できる。
防漏壁5Aにおける弾性部材配置部53の伸長率は、導入された弾性部材15の伸長倍率、サイドシート50の材質、延伸加工による延伸倍率等によって異なるが、好ましくは2〜500%、更に好ましくは50〜300%である。
ここで、弾性部材配置部53の伸長率は次のようにして測定される。まず、生理用ナプキンから、弾性部材配置部53を含む防漏壁5Aを切り取る。切り取った防漏壁5Aを弛緩させた状態で放置し、ペン等を用いて弾性部材配置部53に、弾性部材15の伸縮方向に単位長さ(50mm,100mm,200mm等)の印をつける。弾性部材配置部53における印の両外側を把持して該弾性部材配置部53を弾性部材15の伸縮方向(弾性部材配置部53の長手方向)に引っ張ってこれを伸ばし、該弾性部材配置部53の伸びがとまったところで印間の寸法(限界伸び長さ)を測定する。弾性部材配置部53を引っ張るときには、テンシロン型引張試験機((株)オリエンテック社製、型番RTA−100)を用いることができる。限界伸び長さを、引っ張る前の弾性部材配置部53の長さ(初期長さ)で除し、更に1を引いて100倍することで、弾性部材配置部53の伸長率(%)が求められる。例えば弾性部材配置部53の初期長さが50mm、限界伸び長さが75mmであった場合、弾性部材配置部53の伸長率は50%となる。
第1実施形態のナプキン1Aについて更に説明すると、図1に示すように、ナプキン1Aの肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)における、ナプキン1Aの平面視において吸収体4と重なる領域には、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3に向かって一体的に凹陥した、線状の溝部9が形成されている。溝部9においては、表面シート2及び吸収体4が熱圧着等により一体化されている。排泄部対向部Aにおいて、溝部9は、上層吸収体41(中高部)を包囲するように形成されている。このように、ナプキン1Aの肌当接面側に、表面シート2と吸収体4とが一体化された溝部9が形成されていることにより、吸収体4の平面方向の液の拡散が効果的に抑制されるようになり、また吸収体4のヨレを防止できる。溝部9の形成は、経血等の排泄液の拡散防止、着用時の身体に対する密着性の向上等に特に有効である。溝部9は、熱を伴うか又は伴わないエンボス、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。
第1実施形態のナプキン1Aにおける各部の形成材料について説明すると、防漏壁5Aを構成するサイドシート50は、延伸加工が施されるシートであり、延伸加工に適したシートからなるものが好ましい。延伸加工に適したシートは、延伸加工が施されることによって、よく伸長するようになるが、シート自体の強度を確保できるシートである。そのようなシートとして、1)延伸加工前には伸長性を有さず(即ち非伸長性であり)延伸加工により伸長性若しくは伸縮性を発現するシートか、又は2)延伸加工前にも多少の伸長性(低伸長性)を有し延伸加工により伸長性または伸縮性が向上する(高伸長性を有するようになる)シートが好ましく用いられ、例えば不織布、樹脂シート、エラストマー材料、エラストマーを含むシート複合材料等が挙げられる。特に、サイドシート50としては、伸長性、柔軟性、肌触り感の観点から、不織布が好ましい。
サイドシート50として使用可能な不織布としては、例えば弾性繊維若しくは非弾性繊維からなるスパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンドとメルトブローンとを組み合わせたSMS不織布、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、エアーレイド不織布、レジンボンド不織布等の各種製法によるものが挙げられる。これら不織布の坪量は、裂け防止のため、ある程度の坪量と強度が必要であり、フィット性や柔軟性の観点から、5〜50g/m2、特に8〜30g/m2が好ましい。
サイドシート50として使用可能な不織布を構成する繊維の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アクリル等の合成樹脂が挙げられる。不織布を構成する繊維は、親水化処理や撥水処理がされたものでも良いし、芯材の表面に熱融着性の鞘材を有するいわゆる芯鞘構造の複合繊維等であっても良い。不織布においては、延伸加工により伸長性を発現しやすい繊維を用いることが好ましい。
サイドシート50として使用可能な樹脂シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン等からなるフィルム状のものが挙げられる。樹脂シートは発泡していても良い。樹脂シートの厚みは、柔らかさと強度の観点から、5〜100μm、特に8〜30μmとすることが好ましい。同様の観点から、樹脂シートの坪量は、5〜50g/m2、特に8〜30g/m2が好ましい。
また、サイドシート50と共に防漏壁5Aを構成する弾性部材15としては、この種のおむつに従来から用いられている公知の材質のものを特に制限なく用いることができる。弾性部材15の材質としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。また、弾性部材15の形態としては、糸状、帯状、リボン状、フィルム状、ネット状等から適宜選択することができ、特に、安価で接着性に優れ伸縮応答性に優れ応力設計が容易という観点から、糸状やリボン状弾性部材が好ましい。
また、サイドシート50と弾性部材15との接合に用いられる接着剤としては、例えば、スチレン系(SIS、SBS、SEBS)、ポリオレフィン系のホットメルト接着剤が挙げられる。
また、表面シート2及び裏面シート3としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては、例えば、不織布や開孔フィルム等の液透過性のシートを用いることができる。裏面シート3としては、例えば、透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。
また、吸収体4(下層吸収体40、上層吸収体41)を構成する材料としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パルプ繊維、合繊繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子又は繊維状の高吸水性樹脂を保持させたもの等を用いることができる。また吸収体4は、該繊維集合体等からなる液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアを被覆する液透過性のコアラップシートとを含んで構成されていても良く、その場合、吸収性コアとコアラップシートとの間は、所定の部位においてホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されていても良い。吸収性コアを被覆するコアラップシートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等を用いることができる。
図4には、本発明の吸収性物品の第2実施形態の生理用ナプキン1Bが示されている。第2実施形態については、前述した第1実施形態の生理用ナプキン1Aと異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態の生理用ナプキン1Aについての説明が適宜適用される。
第2実施形態のナプキン1Bにおける一対の防漏壁5B,5Bは、図4に示すようにそれぞれ、弾性部材配置部(面状部)53が、起立部52(基壁部51)の上端部から幅方向Yの外方に張り出す外方弾性部材配置部のみから構成されており、起立部52と合わせて、図4に示す如き幅方向Yに沿う断面視において、L字状を形成するように起立する。防漏壁5Bの弾性部材配置部53は、長手方向Xに延びる複数本(4本)の弾性部材15が幅方向Yに所定間隔を置いて配置されていることによって面状に形成されており、この面状の部分(弾性部材配置部53の上面53a)がナプキン1Bの着用者の肌に当接する。また、防漏壁5Bの基壁部51における起立部52以外の部分は、吸収体4(下層吸収体40)の長手方向Xに沿う側部に沿って巻き下げられ、更にその一部が該側部から幅方向Yの外方に延出して裏面シート3と重ね合わされ接合されている。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、防漏壁5Bを構成するサイドシート50の全体がナプキン1Bの長手方向Xの全長に亘って延伸加工されており、基壁部51(起立部52)及び弾性部材配置部53を構成するサイドシート50自体に伸長性が付与されている。
第2実施形態の生理用ナプキン1Bによっても、第1実施形態の生理用ナプキン1Aと同様の効果が奏される。即ち、弾性部材配置部53に図3に示す如きギャザーが形成され外観が良好な防漏壁5Bが、着用者の身体の動きに対してしなやかに追従して優れた防漏効果を発揮する。また、防漏壁5Bは、その基壁部51が吸収体4の側部よりも幅方向Yの外方に延出しているため、防漏壁5Aのように、基壁部51が吸収体4の下方に巻き込まれて該吸収体4と裏面シート3との間に介在配置されている場合に比して、基壁部51の幅方向Yの寸法を短くすることができるため、ナプキンの構成部材の使用量が低減し、製造コストの低下が図られる。
次に、本発明の吸収性物品の製造方法について、前述した第1実施形態の生理用ナプキン1A及び第2実施形態の生理用ナプキン1Bそれぞれの製造方法を例にとり、図面を参照して説明する。尚、後述する本発明の吸収性物品の製造方法の説明においては、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前述した第1実施形態及び第2実施形態の説明が適宜適用される。
第1実施態様の生理用ナプキン1Aの製造方法は、吸収性本体10とは別に、防漏壁5Aあるいは防漏壁5Aの連続体としての「延伸加工が施された複合シート」を製造する工程を具備しており、より具体的には、複合シートに延伸加工を施す延伸工程と、延伸加工が施された該複合シートを、防漏壁5Aを除く、ナプキン1Aの他の構成部材と合流させる合流工程とを具備している。図5には、防漏壁5Aの製造装置の一実施形態が示されている。製造装置60Aは、図5に示すように、長尺帯状のサイドシート50の搬送手段(図示せず)、弾性部材15の供給手段(図示せず)及び接着剤の塗工手段61,62,63に加えて、サイドシート50の折り曲げ手段71,72,73、及び延伸加工手段としての歯溝ロール(挟持体)80,81を備えている。
折り曲げ手段71,72,73(及び後述する折り曲げ手段91,92)としては、この種のシートの折り曲げ加工に使用可能な公知の装置を適宜用いることができる(例えば本出願人の先の出願に係る特開2003−33391号公報、特開2004−180787等参照)。折り曲げ手段の一例として、折り曲げ対象であるサイドシート50の搬送経路の幅を規定するガイド部材、サイドシート50を負圧吸着させる吸引手段等を含んで構成され、該ガイド部材が、サイドシート50の搬送経路が搬送方向(MD)の下流側に向かって漸次狭まるように設けられているものが挙げられる。斯かる構成の折り曲げ手段を用い、ガイド部材を備えた搬送経路でサイドシート50を搬送することにより、サイドシート50における、ガイド部材で規定された搬送経路から幅方向(CD)の外方にはみ出した部分を、CDの内方側に折り曲げることができる。
一対の歯溝ロール80,81は、それぞれの周面部に、ロール軸線方向(CD)に延び且つ互いに噛み合う歯溝を有している。より具体的には、一対の歯溝ロール80,81の周面部の全域には、図6に示すように、前記歯溝が形成された高延伸部82が形成されている。互いに噛み合わされた両ロール80,81の高延伸部82,82間では、被延伸加工物(複合シート18)はMDに延伸加工が施される。
高延伸部82には、図7に示すように、所定の高さHを有する歯82aが形成されており、一対の歯溝ロール80,81それぞれの高延伸部82どうしを互いに噛み合わせたときに、両ロールの歯溝が所定の噛み合い深さDで噛み合うようになされている。そのため、被延伸加工物(複合シート18)における、相対向する高延伸部82,82間に噛み込まれた部分のサイドシート50は、該サイドシート50の形成成分である繊維等の一部あるいは全部に伸びや破断が発生し、全体として破れない程度に破壊されて塑性変形を起こし、該被延伸加工物の搬送方向(MD)に優れた伸長性を発現する高伸長領域となる。
一対の歯溝ロール80,81それぞれの高延伸部82どうしの噛み合い深さD(図7参照)は、被延伸加工物の延伸倍率を高め、該被延伸加工物に良好な伸長性を与えるために、被延伸加工物の材料にもよるが0.5mm以上が好ましく、0.5〜5mmが特に好ましい。一対の歯溝ロール80,81の噛み合い深さDは、図7に示すように、歯溝ロール80,81どうしを噛み合わせて回転させるとき、隣接する歯82a,82aが重なり合う長さである。
第1実施態様においては、前述した弾性部材配置部53(延伸加工が施されている部分)による効果を確実に奏させるようにする観点から、被延伸加工物(複合シート18)に施す延伸加工による延伸倍率は、好ましくは1.02倍以上、更に好ましくは1.1倍以上である。即ち、高延伸部82,82どうしが噛み合う部分におけるサイドシート50及び弾性部材15の延伸倍率(伸長倍率)は1.02倍以上、特に1.1倍以上が好ましい。但し、延伸倍率が大きすぎると、延伸加工によってサイドシート50が受けるダメージが大きくなりすぎてサイドシート50の強度不足等を招くおそれがあるため、延伸倍率の上限は、サイドシート50に用いる材料にもよるが、5.0倍程度とすることが好ましい。ここで、延伸倍率とは、歯溝を有するロール等の延伸加工装置の設定上、もとのシートを何倍に延伸するか、ということを示すもので、(歯溝を有するロールの噛み合いによって材料が延伸されたときの材料長さ)/(該ロールの噛み合いによって延伸される前の材料長さ)で定義される。延伸倍率は、歯溝を有する延伸加工装置における歯の噛み合い深さ、隣接する歯のピッチ、歯の幅等によって調整することができる。
また、歯溝ロール80,81の高延伸部82は、隣接する歯のピッチP(図7参照)が、好ましくは0.5〜20mm、更に好ましくは0.5〜10mmである。また、各歯82aの幅W(図7参照、最大幅)は、ピッチPの好ましくは1/2未満であり、且つ歯82aの高さH(図7参照)は、好ましくは0.5〜20mm、更に好ましくは0.5〜10mmである。歯溝ロール80,81それぞれにおける歯溝の形態がこのような条件を満たすものであると、両歯溝ロール80,81間に供給される被延伸加工物(複合シート)に、高い伸長性を付与することができる。
尚、歯のピッチとは、1つの歯の中心線とそれと隣り合う歯の中心線との距離をいう。歯溝ロールの歯の幅とは、1つの歯の幅をいう。歯82aの幅Wは、歯の高さ方向に亘って均一であっても良く、あるいは歯の根元から先端に向って細くなる台形型であっても良く、あるいは長方形型、三角型等であっても良い。ロールの歯の高さとは、歯の根元から先端までの長さをいう。
歯溝ロール80,81の各ロール軸には、歯82aとは別に、一般的な、JIS B1701に規定されているギアが、駆動用のギアとして取り付けられている。そして、この駆動用のギアが噛み合って回転することで、両ロール80,81それぞれの歯82aどうしが直接接触しなくても、両ロール80,81が同期して回転する。
被延伸加工物が通過する、歯溝ロール80,81間の隙間は、適宜精密に設定可能であり、該隙間をコントロールすることで、被延伸加工物の延伸倍率を容易に変更することができる。一対の歯溝ロールのうちの一方には、シリンダ等を用いた昇降機能(図示せず)が備わっており、前記隙間のコントロールが容易になされている。前記隙間の微調整には図示されていないが、くさび等を用いることができる。尚、図示した例においては、歯溝ロールは、歯溝部分とロールとが一体化されて構成されているが、歯溝部分だけをセグメント化して構成することもできる。歯溝部分のセグメント化とは、歯溝部分だけが別部材としてロールの周面部に対して着脱自在に取り付け可能になっている構造である。歯溝部分のセグメント化されていると、歯溝の噛合せ深さを調整、延伸倍率の変更、延伸パターンの変更などが容易になる。また、刃が磨耗してきた場合であっても、スペアパーツを準備しておけば容易に交換ができるため、ダウンタイムを短くしたり、設備費用を小さくすることができる。さらに別の構成としては、スリーブ構造をとることもできる。スリーブ構造であっても同様に設備費用を少なくすることができる。
第1実施態様の生理用ナプキンの製造方法は、製造装置60Aを用いて次のように実施することができる。先ず、図5に示すように、長尺帯状のサイドシート50を搬送経路に沿って搬送手段(図示せず)で搬送しながら、該サイドシート50の一面上にその長手方向に沿ってほぼ等間隔に2本の糸状の弾性部材15を伸張状態で配置・固定する。第1実施態様では、サイドシート50に弾性部材15を配置する前に、サイドシート50の所定位置に接着剤を塗工手段61で塗工すると共に、弾性部材15に接着剤を塗工手段62で塗工するため、該所定位置に弾性部材15を配置することにより、弾性部材15は該所定位置に固定される。こうして、サイドシート50に2本の弾性部材15が伸長状態で接合された複合シート18を得る。
次に、折り曲げ手段71を用いて、複合シート18を、該複合シート18を構成するサイドシート50が、該サイドシート50に接合された2本の弾性部材15を内包するように折り曲げる(図8(a)参照)。折り曲げ手段71による複合シート18の折り曲げ(第1の折り曲げ)は、サイドシート50の長手方向(MD)に沿う一側部50aを幅方向(CD)の内方に折り曲げた後、更に該一側部50aを該幅方向の外方に折り曲げることによりなされ、これによりサイドシート50は、図8(a)に示すようにZ字状に折り曲げられる。
次に、複合シート18における、2本の弾性部材15が固定された面上に、該2本の弾性部材15に沿ってほぼ等間隔に4本の糸状の弾性部材15を伸張状態で配置・固定する。4本の弾性部材15には、複合シート18上に供給する前に塗工手段63で接着剤を塗工する。
次に、折り曲げ手段72を用いて、複合シート18を、該複合シート18を構成するサイドシート50が、該サイドシート50に接合された6本の弾性部材15を内包するように折り曲げる(図8(b)参照)。折り曲げ手段72による複合シート18の折り曲げ(第2の折り曲げ)は、サイドシート50の長手方向(MD)に沿う他側部50b(第1の折り曲げにより折り曲げられた一側部50aとは反対側の側部)を、幅方向(CD)の内方に折り曲げて一側部50aに重ね合わせ、両側部50a,50bの重合部50cを形成することによりなされ、これにより、相対向する2枚のサイドシート50,50間に複数本(6本)の弾性部材15を挟持固定してなる、未延伸弾性部材配置部53’が形成される。
次に、図8(b)に示す如く折り曲げられた複合シート18を、折り曲げ手段73を用いて、図8(c)に示す如く折り曲げる。折り曲げ手段73による複合シート18の折り曲げ(第3の折り曲げ)は、未延伸弾性部材配置部53’を、重合部50cを介して反対側に反転させることによりなされ、これにより未延伸弾性部材配置部53’が重合部50cの上方に位置する。
こうして、サイドシート50が弾性部材15を内包するように折り曲げられて図8(c)に示す如き折り曲げ状態とされた、複合シート18を、一対の歯溝ロール80,81間に供給して延伸加工を行う。複合シート18の両ロール80,81間への供給は、両ロール80,81を挟んでMDの上流側に配された供給ニップロール(図示せず)と、下流側に配された低速度ニップロール(図示せず)を用いて複合シート18に一定のテンションを掛けながら行われる。両ロール80,81間では、未延伸弾性部材配置部53’を含む、複合シート18の略全体が、搬送テンションによって弾性部材15の伸縮方向(MD)に伸長された状態で、高延伸部82,82間に噛み込まれ、この噛み込まれた部分におけるシートの形成成分に伸びや破断が発生して適度に破壊されて、複合シート18を構成するサイドシート50の塑性変形が起こり、これにより弾性部材15の伸縮方向に優れた伸長性を発現する弾性部材配置部53が形成される。
第1実施態様においては前述したように、複合シート18を弾性部材15の伸縮方向(MD)に伸長させた状態で、該弾性部材15が配された部分に延伸加工を施している。ここで、「複合シートを弾性部材の伸縮方向に伸長させた状態」とは、複合シートにおける弾性部材(延伸加工が施される部分の弾性部材)が、搬送テンション等によって引っ張られることによって、該複合シートを構成するサイドシートへの該弾性部材の接合固定時における伸長率(以下、接合時伸長率ともいう)と略同じ伸長率で伸長している状態を意味し、該複合シートを構成するサイドシートが伸長されているか否かを問わない。ここで、接合時伸長率と略同じ伸長率は、接合時伸長率よりも若干小さい伸長率から若干大きい伸長率までを含むものであり、具体的には、接合時伸長率に対して0.5〜1.5倍の範囲にあることが好ましい。
こうして、複合シート18に延伸加工を施して弾性部材配置部53を形成した後(即ち延伸工程後)、延伸加工が施された複合シート18(防漏壁5Aの連続体)を、防漏壁5Aを除く、ナプキン1Aの他の構成部材、例えば吸収性本体10の構成部材(表面シート2、吸収体4等)と順次合流させ、合流させた構成部材どうしを接合させることで、あるいは延伸加工が施された複合シート18を別途製造した吸収性本体10と合流させ、該吸収性本体10に組み込むことで、目的とする生理用ナプキン1Aが得られる。
第1実施形態の生理用ナプキン1Aは、図9に示す製造装置60Bを用いて製造することもできる。製造装置60Aを用いた本発明の吸収性物品の製造方法の第1実施態様では、折り曲げ手段73を用いて図8(c)に示す如く折り曲げられた複合シート18に、一対の歯溝ロール80,81を用いて延伸加工を施したが、製造装置60Bを用いた本発明の吸収性物品の製造方法の第2実施態様では、図9に示すように、折り曲げ手段72を用いて図8(b)に示す如く折り曲げられた複合シート18に、一対の歯溝ロール80,81を用いて延伸加工を施して弾性部材配置部53を形成した後、延伸加工が施された該複合シート18を、折り曲げ手段73を用いて図8(c)に示す如く折り曲げる。第2実施態様によっても、第1実施態様と同様に、生理用ナプキン1Aが安定的に得られる。
また、第2実施形態の生理用ナプキン1Bは、図10に示す製造装置60Cを用いて製造することができる。製造装置60Cを用いた本発明の吸収性物品の製造方法の第3実施態様では、図10に示すように、先ず、長尺帯状のサイドシート50を搬送経路に沿って搬送手段(図示せず)で搬送しながら、該サイドシート50の一面上にその長手方向に沿ってほぼ等間隔に4本の糸状の弾性部材15を伸張状態で配置・固定し、サイドシート50に4本の弾性部材15が接着剤により伸長状態で接合された複合シート18を得る(図11(a)参照)。該接着剤は、塗工手段61,62によって前述した実施態様と同様に塗工される。
次に、複合シート18を、折り曲げ手段91を用いて、該複合シート18を構成するサイドシート50が、該サイドシート50に接合された4本の弾性部材15を内包するように折り曲げる(図11(b)参照)。折り曲げ手段91による複合シート18の折り曲げ(第1の折り曲げ)は、サイドシート50をその幅方向(CD)に2つ折りすることによりなされ、これにより、サイドシート50の長手方向(MD)に沿う両側部が重ね合わされてなる重合部50c、及び相対向する2枚のサイドシート50,50間に複数本(4本)の弾性部材15を挟持固定してなる、未延伸弾性部材配置部53’が形成される。
次に、図11(b)に示す如く2つ折りされた複合シート18を、2つ折りされた状態のまま一対の歯溝ロール80,81間に供給し、前述した実施態様と同様に、未延伸弾性部材配置部53’を含む、該複合シート18の略全体に延伸加工を施す。これにより弾性部材15の伸縮方向に優れた伸長性を発現する弾性部材配置部53が形成される。
延伸加工後、図11(b)に示す如く折り曲げられた状態の複合シート18を、折り曲げ手段92を用いて、図11(c)に示す如く折り曲げる。折り曲げ手段92による複合シート18の折り曲げ(第2の折り曲げ)は、弾性部材配置部53を重合部50cの一面側に折り曲げることによりなされる。その後、延伸加工が施された複合シート18(防漏壁5Aの連続体)を、防漏壁5Aを除く、ナプキン1Aの他の構成部材、例えば吸収性本体10の構成部材(表面シート2、吸収体4等)と順次合流させ、合流させた構成部材どうしを接合させることで、あるいは延伸加工が施された複合シート18を別途製造した吸収性本体10に組み込むことで、目的とする生理用ナプキン1Bが得られる。
第2実施形態の生理用ナプキン1Bは、図12に示す製造装置60Dを用いて製造することもできる。製造装置60Cを用いた本発明の吸収性物品の製造方法の第3実施態様では、折り曲げ手段91を用いて図11(b)に示す如く折り曲げられた複合シート18に、一対の歯溝ロール80,81を用いて延伸加工を施した後、延伸加工が施された該複合シート18を、折り曲げ手段92を用いて図11(c)に示す如く折り曲げたが、製造装置60Dを用いた本発明の吸収性物品の製造方法の第4実施態様では、図12に示すように、折り曲げ手段92を用いて図11(c)に示す如く折り曲げられた複合シート18に、一対の歯溝ロール80,81を用いて延伸加工を施して弾性部材配置部53を形成する。第4実施態様によっても、第3実施態様と同様に、生理用ナプキン1Bが安定的に得られる。
ところで、前述した吸収性物品の第1及び第2実施形態では、防漏壁5A又は5Bを構成するサイドシート50の全体がナプキン1A又は1Bの長手方向Xの全長に亘って延伸加工されていたが、本発明においては、要は、弾性部材配置部(面状部)53を構成するサイドシート50が延伸加工されていればよく、延伸加工が施される部分は前記実施形態に制限されない。例えば、防漏壁5A又は5Bにおいて、弾性部材配置部53を構成するサイドシート50に加えて、基壁部51の一部、具体的には、接合部13(吸収体4の上方に位置する表面シート2との接合部)を基準として着用時に該接合部13よりも着用者の肌側に位置する、起立部52(基壁部51の上方部)を構成するサイドシート50が、弾性部材15の伸縮方向に延伸加工されて、これらのサイドシート50自体に伸長性が付与されていてもよい(以下、この実施形態を第3実施形態という)。第3実施形態においては、基壁部51における起立部52以外の部分(基壁部51の下方部)を構成するサイドシート50は、延伸加工が施されておらず、該サイドシート50自体は伸長性が付与されていない。
第3実施形態によれば、防漏壁5A又は5Bにおいて、起立部52(基壁部51の上方部)及びその上方に位置する弾性部材配置部53は、何れも延伸加工が施されていることにより、面状の弾性部材配置部53が着用者の身体の動きに対して応答性良くしなやかに追従して良好なフィット性を示す一方、基壁部51の下方部は、延伸加工が施されていないため、該下方部を構成するサイドシート50が延伸加工によるダメージを受けておらず本来の剛性を有しており、これにより防漏壁5A又は5Bの起立形状が維持されやすくなる。また、サイドシート50を構成する材料によっては、延伸加工が施されることによって構成繊維の切断等が生じ、これに起因して防漏壁の防漏性能の低下が懸念されるところ、吸収体4の側部を被覆する、基壁部51の下方部を構成するサイドシート50に延伸加工が施されていないため、このような懸念が払拭されている。また、このように防漏壁5A又は5Bに延伸加工が施されていない部分が存在していると、ナプキン1A又は1Bの製造工程において、この延伸加工が施されていない部分を把持して防漏壁5A又は5B(あるいは複合シート18)を搬送することが可能となり、伸縮性を有する材料の安定搬送が可能となる。
また、前記第1及び第2実施形態では、防漏壁5A又は5Bを構成するサイドシート50の全体がナプキンの長手方向Xの全長に亘って延伸加工されており、着用時に着用者の肌側に向かって起立可能になされている部分のみならず、起立可能になされていない端部固定部54(前端部固定部54a、後端部固定部54b)及び該端部固定部54よりも長手方向Xの外方に位置する前記エンドシール部を構成するサイドシート50にも延伸加工が施されていたが、防漏壁5A又は5Bにおける、端部固定部54を含んでそれよりも長手方向Xの外方に位置する部分(防漏壁の長手方向端部)を構成するサイドシート50には、延伸加工を施さなくてもよい(以下、この実施形態を第4実施形態という)。第4実施形態によれば、防漏壁5A又は5Bの長手方向端部が延伸加工されておらず、該長手方向端部に、延伸加工によって潰されて厚みが薄くなった部位あるいは強度が低下した部位が存在しないため、ナプキン1A又は1Bの製造工程において、該長手方向端部とナプキン1A又は1Bの他の構成部材(表面シート2等)との接合が安定してなされ、また、接合の際の構成部材どうしの位置調整が行いやすくなる。前記エンドシール部をヒートシールにより形成する場合において、ヒートシールされるサイドシート50が延伸加工によってダメージを受けていると、前記エンドシール部におけるシートどうしの接合力が低下するおそれがある。
以上、本発明をその好ましい実施形態、実施態様に基づき説明したが、本発明は前記実施形態、前記実施態様に制限されない。例えば前記実施態様では、互いに噛み合う歯溝を有する一対の挟持体(延伸加工装置)として、略円筒形状の一対の歯溝ロールを用いたが、延伸加工装置はこれに限定されず、種々のものを用いることができる。例えば、A)一対のコンベアベルト(あるいはキャタピラ)を具備し、該ベルトのそれぞれに、MD又はCDの何れか一方向に延びる凸条部が連続的に形成された延伸加工装置、B)相対向する一対の凹凸板を備え、該一対の凹凸板の相互の対向面に、MD又はCDの何れか一方向に延びる凸条部が多数本形成されており、両凹凸板の距離を拡縮可能なようにカム機構を用いて、互いに離間した状態から噛み合わせた状態へと変位させることで、被延伸加工物に延伸加工を施す延伸加工装置(スタンパー等とも呼ばれる)、等が挙げられる。また、本出願人の先の出願に係る特開2007−22066号公報に記載の延伸加工装置を用いることもできる。また、略円筒形状の一対の歯溝ロールの歯溝は、該歯溝ロールの円周方向及びロール軸方向(幅方向)において周面の全域に設けず、被延伸加工物における延伸加工が必要な部分に合わせて、周面に部分的に設けてもよい。
本発明の適用範囲は、前述した生理用ナプキンに限定されず、例えばパンティライナ、失禁パッド等にも好適である。本発明の吸収性物品は、下着又は吸収性物品支持具に装着して使用される。吸収性物品支持具は、失禁パッド等の吸収性物品と併用され、該吸収性物品を着用者の身体に密着させるための用具であり、吸収パッドホルダー等として一般に流通している。吸収性物品支持具としては、例えば、いわゆるパンツ型の吸収パッドホルダー、即ち、前身頃、後身頃及びこれら両者間に位置する股下部を有し、該前身頃及び該後身頃がそれぞれ伸縮性シートから形成されており、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部を有し、該股下部に失禁パッド等の吸収性物品が取り付けられて着用されるものが知られている。
以下、本発明を実施例(参考実施例)により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔参考実施例1〕
前述した第1実施態様と実質的に同様の製造方法によって、図2及び図3に示す如きT字状の防漏壁を製造し、これを参考実施例1のサンプルとした。サイドシートとして、坪量30g/m2のスパンボンド不織布を用いた。前記スパンボンド不織布の構成繊維は、芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエチレンであり且つ両成分の含有比率が50:50である、芯鞘型複合繊維であった。サイドシートに配置・固定させる弾性部材として、6本の糸ゴムを用いた。サイドシートに接着剤を介して6本の糸ゴムを伸長状態〔糸ゴムを自然長の1.4倍の長さに引き伸ばした状態(伸長率140%の状態)〕で接合して複合シートを得、該複合シートを図8(c)に示す如く折り曲げ、斯かる折り曲げ状態の複合シートの全体に、延伸加工装置によって延伸加工を施した。複合シートの延伸加工は、該複合シートを構成する6本の糸ゴムを伸長させた状態(糸ゴムを接合時伸長率と略同じ伸長率で伸長させた状態)で実施し、延伸加工による延伸倍率は1.5倍とした。延伸加工装置としては、図6に示す如き歯溝ロールではなく、前記B)のスタンパーを用いた。スタンパーの有効長は260mm、有効幅は40mmであり、スタンパーによる延伸加工は、スタンパーの下歯を固定し、上歯をエアーシリンダーにより上下させて実施した。延伸加工における諸条件は次の通りである。延伸加工装置における歯溝の噛み合い深さ(図7の符号Dに相当する深さ);1mm、隣接する歯のピッチ(図7の符号Pに相当する距離);2mm、歯の幅(図7の符号Wに相当する、延伸加工方向の長さ);0.5mm、噛み込み時間;3秒。
〔参考実施例2〕
延伸加工による複合シートの延伸倍率を2.4倍に変更した以外は参考実施例1と同様の方法によって防漏壁を製造し、これを参考実施例2のサンプルとした。参考実施例2では、延伸倍率を2.4倍にするために、歯溝の噛み合い深さを2mmに変更した。
〔参考比較例1〕
複合シートに延伸加工を施さなかった以外は参考実施例1と同様の方法によって防漏壁を製造し、これを参考比較例1のサンプルとした。
参考実施例及び参考比較例のサンプル(防漏壁)の伸長特性を次の方法により評価した。尚、サンプルとしての防漏壁は、長手方向(弾性部材の伸縮方向)の長さ100mm、幅方向の長さ20mmであり、該防漏壁を構成するサイドシートには、前述したスタンパーによる延伸加工の前に、該サイドシートの長手方向に沿って50mm間隔で、ペンによる印が付されている。前述したように、参考実施例及び参考比較例の防漏壁は、サイドシートに糸ゴムが、該糸ゴムの自然長の1.4倍の長さに引き伸ばされた状態で接合されて構成されているため、該防漏壁の自然状態(非伸長状態)において、印間の長さ(50mm)は、(50/1.4=)35.7mmとなる。参考実施例のサンプルを、テンシロン型引張試験機((株)オリエンテック社製、型番RTA−100)のチャック間(チャック間距離30mm)に、その長手方向(弾性部材の伸縮方向)が引張方向となるように固定し、チャック間距離を20mm広げて伸張量20mmとしてサンプルを引っ張った後(往路)、今度は引張荷重が0Nになるようにチャック間距離を縮め(復路)、往路及び復路それぞれの応力の変化を測定し、図13に示す応力―伸長量のグラフを作成した。また、参考比較例のサンプルは、伸張量20mmとすると塑性変形領域に入ったため、サンプルを再度用意し、伸張量を15mmとし、それ以外は参考実施例のサンプルと同様に往路及び復路それぞれの応力の変化を測定した。図13のグラフにおいて、縦軸は応力(N)、横軸は伸長量(mm)である。
図13を参照すると、延伸加工が施された参考実施例1及び2の防漏壁は、延伸加工が施されていない参考比較例1の防漏壁に比して、応力―伸長量曲線の傾きが小さい。応力―伸長量曲線の傾きが小さいほど、防漏壁(弾性部材配置部)が小さな力で伸びやすいことを示す。尚、参考実施例1及び2の応力の立ち上がり位置(応力が0を超えたときの伸長量)は、参考比較例1よりもグラフの右側にずれているが、応力の立ち上がり位置は、弾性部材の延伸倍率や弾性部材のサイズ等を調整することで、自在に設計することができる。また、応力0.6N時の伸びを比較すると、参考比較例1の防漏壁に比して、参考実施例1(延伸倍率1.5倍)の防漏壁は伸長量が5mm程度長く、参考実施例2(延伸倍率2.4倍)の防漏壁は伸長量が10mm程度長い。以上のことから、参考実施例1及び2の防漏壁は、弾性部材の伸縮方向に引っ張ったときの伸び量が多く、小さな力でより伸びやすい高伸長性を有していることがわかる。従って、参考実施例1及び2の防漏壁を備えた吸収性物品は、該防漏壁が着用者の身体の動きに対してしなやかに追従し、その弾性部材配置部(面状部)が身体に対して良好なフィット性を示すため、優れた防漏効果を発揮し得ると言える。
1A,1B 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5A,5B 防漏壁
10 吸収性本体
15 弾性部材
18 複合シート
20,21 襞
50 サイドシート(防漏壁形成用シート)
51 基壁部
53 弾性部材配置部(面状部、被延伸加工部)
60A,60B,60C,60d 防漏壁の製造装置
61,62,63 接着剤の塗工手段
71,72,73,91,92 折り曲げ手段
80,81 歯溝ロール
82 高延伸部
82a 歯
A 排泄部対向部
B 後方部

Claims (3)

  1. 液保持性の吸収体及び該吸収体の肌当接面側に配置された表面シートを具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向に沿う両側部それぞれに配置された一対の防漏壁とを備え、下着又は吸収性物品支持具に装着して使用する吸収性物品であって、
    前記防漏壁は、シートと、該シートに伸長状態で配置された弾性部材とを含んで構成されており、
    前記防漏壁における前記弾性部材が配置された部分を構成する前記シートが、該弾性部材の伸縮方向に延伸加工されて、該シート自体に伸長性が付与されている吸収性物品。
  2. 請求項1記載の吸収性物品の製造方法であって、
    シートに弾性部材を伸長状態で接合して複合シートを得、該複合シートを該弾性部材の伸縮方向に伸長させた状態で、該複合シートにおける該弾性部材が配置された部分を、互いに噛み合う歯溝を有する一対の挟持体間に噛み込ませて、該部分に延伸加工を施す、延伸工程と、
    前記延伸工程において延伸加工が施された前記複合シートを、防漏壁を除く、吸収性物品の他の構成部材と合流させる工程と
    を具備する吸収性物品の製造方法。
  3. 前記複合シートを、該複合シートを構成する前記シートが前記弾性部材を内包するように折り曲げた後、一対の前記挟持体間に噛み込ませる請求項2記載の吸収性物品の製造方法。
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