JP2012001424A - セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012001424A
JP2012001424A JP2011054165A JP2011054165A JP2012001424A JP 2012001424 A JP2012001424 A JP 2012001424A JP 2011054165 A JP2011054165 A JP 2011054165A JP 2011054165 A JP2011054165 A JP 2011054165A JP 2012001424 A JP2012001424 A JP 2012001424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
green sheet
carrier film
ceramic green
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011054165A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kunifusa
義之 國房
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2011054165A priority Critical patent/JP2012001424A/ja
Priority to CN2011101284844A priority patent/CN102320839A/zh
Publication of JP2012001424A publication Critical patent/JP2012001424A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

【課題】焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるセラミックスラリーを提供する。
【解決手段】セラミックスラリーは、焼結助剤としてシリカ成分を含むセラミックスラリーであって、シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含む。シリカ成分は、たとえば、湿式合成されたシリカの溶剤分散体であって、シリカ粒子の表面のシラノール基が溶剤中で表面改質されたものである。また、シリカ成分は、シリカ粒子の表面のシラノール基がたとえばアルキル基、フェニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミノ基、カルボニル基、ニトロ基またはニトリル基を含む官能基によって改質されたものである。
【選択図】なし

Description

この発明は、セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法に関し、特に、たとえば積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタおよび積層セラミック多層基板などの積層セラミック電子部品を製造する際に用いられるセラミックスラリーなどに関する。
積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を製造する際には、セラミックスラリーからなるセラミックグリーンシートが使用される。この場合、使用されるセラミックグリーンシートは、キャリアフィルム上に成形された形で供給される。セラミックグリーンシートの積層時には、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離して積み重ねていくか、あるいは、セラミックグリーンシートどうしを積み重ねた後にキャリアフィルムから剥離していくのが一般的である。このようなキャリアフィルムの塗工面、すなわち、キャリアフィルムにおいてセラミックスラリーを塗布してセラミックグリーンシートを形成する面は、セラミックグリーンシートを剥離しやすいようにするために離型剤で処理されている。この場合、離型剤としては、安価で加工性に優れたシリコーン系の離型剤が広く用いられている。
この発明の背景となる従来のセラミックグリーンシートの製造方法の一例が、たとえば特開2006−206379号公報に開示されている。特開2006−206379号公報に開示されているグリーンシートの製造方法は、ガラス粉末を溶剤に加えた状態で粉砕して第1スラリーを作成する工程と、第1スラリーにセラミック粉末を加え、その状態でセラミック粉末を粉砕して第2スラリーを作成する工程とを含む、グリーンシートの製造方法である(特許文献1参照)。
特開2006−206379号公報
セラミックスラリーに含まれているシリカ成分は、セラミックスラリーをセラミックグリーンシートにシート化した場合に均一に分散されていないと、焼結助剤としての特性を十分に発揮することができない。
したがって、たとえば特許文献1に開示されているグリーンシートの製造方法におけるように、粉末でシリカ成分を添加する場合、シリカ粉末を製造する際の乾燥工程で生じる強固な凝集・凝結を解砕するので、多大なエネルギーと時間を費やさなければならない。また、この場合、強固な凝結体を形成するために、解砕が不十分になる場合も多い。このように解砕が不十分であると、セラミックスの焼結が均一に進行せず、積層セラミック電子部品においてセラミックスを挟む電極間でショート発生などの不良が発生する場合がある。
そこで、セラミックグリーンシートを形成するためのセラミックスラリーを調製する際に、アルコキシシラン重合物の溶液をシリカ成分として用いることが考えられる。
このようにシリカ成分として用いられるアルコキシシラン重合物の溶液では、液状であって解砕の必要がないため、それを用いたセラミックスラリーをセラミックグリーンシートにシート化した場合のシリカ成分の均一性は満足する。
しかしながら、アルコキシシラン重合物の溶液をシリカ成分として用いる場合、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムを用いてセラミックグリーンシートを加工しようとすると、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離できないという新たな問題が生じる。そこで、キャリアフィルムに塗布されるシリコーン系の離型剤を非シリコーン系の離型剤に変更すれば、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離可能にはなるが、剥離性などの加工性が悪いだけでなく、コストアップの要因となる。そのため、シリコーン系の離型剤を用いてセラミックグリーンシートを加工できることが望ましい。
すなわち、焼結助剤のシリカ成分としてアルコキシシラン重合物の溶液が添加されたセラミックスラリーからなるセラミックグリーンシートを、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルム上に形成し、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離しようとすると、剥離性が悪化するという不具合がある。特に薄いセラミックグリーンシートの場合には、キャリアフィルムから剥離することができずに破れてしまうこともある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるセラミックスラリーを提供することである。
この発明の他の目的は、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるセラミックスラリーを製造するセラミックスラリーの製造方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを有するキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを提供することである。
この発明のさらに他の目的は、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを用いて積層セラミック電子部品を製造する積層セラミック電子部品の製造方法を提供することである。
この発明にかかるセラミックスラリーは、焼結助剤としてシリカ成分を含むセラミックスラリーであって、シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含む、セラミックスラリーである。
この発明にかかるセラミックスラリーでは、シリカ成分は、たとえば、湿式合成されたシリカの溶剤分散体であって、シリカ粒子の表面のシラノール基が溶剤中で表面改質されたものである。この場合、シリカ成分は、シリカ粒子の表面のシラノール基がたとえばアルキル基、フェニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミノ基、カルボニル基、ニトロ基またはニトリル基を含む官能基によって改質されたものである。
この発明にかかるセラミックスラリーの製造方法は、この発明にかかるセラミックスラリーを製造するセラミックスラリーの製造方法であって、シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で添加する工程を含む、セラミックスラリーの製造方法である。
この発明にかかるキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートは、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムおよびキャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートを有するキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートであって、セラミックグリーンシートは、キャリアフィルム上にこの発明にかかるセラミックスラリーを塗布することによって形成された、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートである。
この発明にかかるキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートでは、セラミックグリーンシートは、それを用いて製造される積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品の小型化のためには、その厚みが10μm以下に形成されていることが好ましい。
また、この発明にかかるキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートでは、キャリアフィルムは、たとえば、PETフィルムの表面にシリコーン系の離型剤を塗布したものである。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、セラミックグリーンシートを用いて積層セラミック電子部品を製造する積層セラミック電子部品の製造方法であって、この発明にかかるキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを準備する工程と、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのキャリアフィルムからセラミックグリーンシートを剥離する工程とを含む、積層セラミック電子部品の製造方法である。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、たとえば、セラミックグリーンシートとともに内部電極を積層して積層体を形成する工程と、積層体を切断して未焼成素子を形成する工程と、未焼成素子を焼成してセラミック素子を形成する工程と、セラミック素子に外部電極を形成する工程とを含む。
この発明によれば、セラミックスラリーのシリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含むので、セラミックスラリーにシリカ成分が分散される。そのため、この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートを形成することができる。
さらに、この発明では、セラミックスラリーのシリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含むので、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムおよびセラミックグリーンシート間においてシロキサン結合が抑制され、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムの離型剤に強固に結合しない。そのため、この発明によれば、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができる。
この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるセラミックスラリーが得られる。
また、この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるセラミックスラリーを製造するセラミックスラリーの製造方法が得られる。
さらに、この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを有するキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートが得られる。
さらに、この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを用いて積層セラミック電子部品を製造する積層セラミック電子部品の製造方法が得られる。
この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるので、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離する際に破れにくくしかもセラミックスの焼結が均一に進行する。そのため、製造される積層セラミック電子部品においてセラミックスを挟む電極間でショート不良率が低下する。
また、この発明によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるので、セラミックグリーンシートは、その厚みが10μm以下の非常に薄い厚みに形成されても、加工が可能である。
すなわち、セラミックグリーンシートは、その厚みが10μm以下の非常に薄い厚みに形成されると、その強度が弱くなり、キャリアフィルムから剥離する剥離力が大きいと、キャリアフィルムから剥離する際に破損してしまうおそれがある。
それに対して、この発明によれば、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離しやすいので、セラミックグリーンシートは、その厚みが10μm以下の非常に薄い厚みに形成されても、加工が可能である。
このようにセラミックグリーンシートを10μm以下の非常に薄い厚みに形成した場合、製造される積層セラミック電子部品の小型化を図ることができる。この場合、積層セラミックコンデンサとして積層セラミックコンデンサを製造すると、積層セラミックコンデンサの小型化かつ大容量化を図ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明が適用される積層セラミックコンデンサの一例を示す図解図である。 セラミックグリーンがキャリアフィルムから剥離しにくくなるメカニズムを示す図解図である。 セラミックグリーンがキャリアフィルムから剥離しやすくなるメカニズムを示す図解図である。
図1は、この発明が適用される積層セラミックコンデンサの一例を示す図解図である。図1に示す積層セラミックコンデンサ1は、直方体状のセラミック素子2を含む。セラミック素子2は、誘電体からなる多数のセラミック層3、3、・・を含む。これらのセラミック層3、3、・・は積層され、セラミック層3、3、・・間には、Niを用いた内部電極4aおよび4bが交互に形成される。この場合、内部電極4aは一端部がセラミック素子2の一端部に延びて形成され、内部電極4bは一端部がセラミック素子2の他端部に延びて形成される。また、内部電極4aおよび4bは、中間部および他端部がセラミック層3を介して重なり合うように形成される。したがって、このセラミック素子2は、内部にセラミック層3を介して複数の内部電極4aおよび4bが設けられた積層構造を有する。
セラミック素子2の一端面には、Cuを用いた外部電極5aが内部電極4aに接続されるように形成される。同様に、セラミック素子2の他端面には、Cuを用いた外部電極5bが内部電極4bに接続されるように形成される。
また、外部電極5aおよび5bの表面には、はんだ食われを防止するためにNiを用いた第1のめっき膜6aおよび6bがそれぞれ形成される。さらに、第1のめっき膜6aおよび6bの表面には、はんだ付け性をよくするためにSnを用いた第2のめっき膜7aおよび7bがそれぞれ形成される。
この発明は、図1に示す積層セラミックコンデンサ1に適用されるだけでなく、図1に示す積層セラミックコンデンサ1において、外部電極5a、5bがAgを用いて形成されるとともに、第1のめっき膜6a、6bおよび第2のめっき膜7a、7bが形成されていない積層セラミックコンデンサなどにも適用される。
そこで、以下には、図1に示す積層セラミックコンデンサ1において、外部電極5a、5bがAgを用いて形成されるとともに、第1のめっき膜6a、6bおよび第2のめっき膜7a、7bが形成されていない積層セラミックコンデンサを製造する方法を例にして説明する。
まず、焼結助剤としてシリカ成分を含むセラミックスラリーが調整される。セラミックスラリーは、シート状に成形することによってセラミックグリーンシートを形成するためのものである。そのため、セラミックスラリーには、焼結助剤のほかにセラミック素原料が配合されている。また、セラミックスラリーには、焼結されたセラミックスの特性を改善するための添加成分が任意に配合されてもよい。
このセラミックスラリーは、シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含む。シリカ成分としては、たとえば、湿式合成されたシリカの溶剤分散体であって、シリカ粒子の表面のシラノール基が溶剤中で表面改質されたものが用いられる。この場合、シリカ成分としては、シリカ粒子の表面のシラノール基がたとえばアルキル基、フェニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミノ基、カルボニル基、ニトロ基またはニトリル基を含む官能基によって改質されたものが用いられる。
上述のセラミックスラリーは、セラミック素原料などのセラミックスラリーの材料に、シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で添加することによって形成される。
次に、上述のセラミックスラリーを用いて、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートが形成される。キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートは、キャリアフィルムを含む。キャリアフィリムとしては、たとえばPETフィルムの表面にシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムが用いられる。キャリアフィルム上には、上述のセラミックスラリーをシート状に塗布することによって、セラミックグリーンシートが形成される。この場合、塗布されたセラミックスラリーは、セラミックグリーンシートを短時間に形成するめに、乾燥器などで強制的に乾燥されることが好ましい。このようにして、キャリアフィルムおよびセラミックグリーンシートによって、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートが形成される。
次に、上述のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートを用いて、積層セラミックコンデンサが作製される。
この場合、まず、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートに、Niペーストを印刷することによって、内部電極が形成された電極形成シートが形成される。
次に、電極形成シートおよび電極が形成されていないセラミックグリーンシートを積層し、それらを圧着することによって、内部電極の一端側が交互に異なる側の端面に引き出された積層体が形成される。ここで、電極形成シートなどを積層する際、それらのシートをキャリアフィルムから剥離して積み重ねていってもよく、あるいは、それらのシートどうしを積み重ねた後にキャリアフィルムから剥離していってもよい。
そして、積層体をダイサーによって所定のサイズの未焼成素子にカットし、未焼成素子に脱バインダーおよび焼成を行うことによって、セラミック素子が形成される。
それから、セラミック素子の両端部にAgを導電成分とする導電性ペーストを塗布し、焼付けることによって、内部電極と導通する外部電極が形成される。
このようにしてNiを内部電極としAgを外部電極とする上述の積層セラミックコンデンサが得られる。
上述の実施の形態によれば、セラミックスラリーのシリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含むので、セラミックスラリーにシリカ成分が分散される。そのため、上述の実施の形態によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートを形成することができる。
さらに、上述の実施の形態によれば、セラミックスラリーのシリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含むので、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムおよびセラミックグリーンシート間においてシロキサン結合が抑制され、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムの離型剤に強固に結合しない。そのため、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができる。
すなわち、焼結助剤のシリカ成分としてアルコキシシラン重合物の溶液が添加されたセラミックスラリーからなるセラミックグリーンシートを、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルム上に形成すると、セラミックグリーンシートのシリカ成分中に含まれるシラノール基とキャリアフィルムの離型剤に含まれるシラノール基とが、セラミックグリーンシートを乾燥する際に、図2に示すように、キャリアフィルムおよびセラミックグリーンシート間においてシロキサン結合を形成し、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムの離型剤に強固に結合する。そのため、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離することが困難となる。
それに対して、上述の実施の形態によれば、セラミックスラリーのシリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含むために、すなわち、上述の実施の形態のように表面改質したシリカゾルは、たとえば、ゾル表面のシラノール基がアルキル基やフェニル基など他の官能基に改質されているために、図3に示すように、キャリアフィルムの離型剤とシロキサン結合を形成することがない。そのため、上述の実施の形態によれば、セラミックスラリーからなるセラミックグリーンシートを、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルム上に形成しても、キャリアフィルムおよびセラミックグリーンシート間においてシロキサン結合が抑制され、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムの離型剤に強固に結合することなく、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離しやすくなる。
上述の実施の形態によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるので、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離する際に破れにくくしかもセラミックスの焼結が均一に進行する。そのため、製造される積層セラミックコンデンサにおいてセラミックスを挟む電極間でショート不良率が低下する。
また、上述の実施の形態によれば、焼結助剤としてのシリカ成分の均一性が良好なセラミックグリーンシートであってシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムから剥離しやすいセラミックグリーンシートを形成することができるので、セラミックグリーンシートは、その厚みが10μm以下の非常に薄い厚みに形成されても、加工が可能である。
すなわち、セラミックグリーンシートは、その厚みが10μm以下の非常に薄い厚みに形成されると、その強度が弱くなり、キャリアフィルムから剥離する剥離力が大きいと、キャリアフィルムから剥離する際に破損してしまうおそれがある。
それに対して、上述の実施の形態によれば、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離しやすいので、セラミックグリーンシートは、その厚みが10μm以下の非常に薄い厚みに形成されても、加工が可能である。
このようにセラミックグリーンシートを10μm以下の非常に薄い厚みに形成した場合、製造される積層セラミックコンデンサの小型化かつ大容量化を図ることができる。
(実施例1)
セラミックグリーンシート用のセラミックスラリーの調製
500mlのポリエチレン製容器に、メディアとして0.8mmφの部分安定化ジルコニアボールと、トルエン36.5g、エタノール29.7g、セラミック素原料のチタン酸バリウム粉末100g、ポリビニルブチラール系バインダー溶液(溶媒としてトルエンおよびエタノールを1:1の重量比で混合した溶媒を使用した溶液)8.0g、添加成分としてDy、Mg、Mnの各酸化物の混合物0.87g、およびシリカ素材(シリカ成分)として表面改質したトルエンシリカ分散体(日産化学工業社製のTOL−ST)1.33gとを加えて、それらを14時間混合した。
さらに、それらを混合したものに、ポリビニルブチラール系バインダー溶液(溶媒としてトルエンおよびエタノールを1:1の重量比で混合した溶媒を使用した溶液)77.8g、フタル酸ジオクチル3.1g、および帯電防止剤0.6gを添加し、それらを15時間混合して、混合物を得た。
そして、得られた混合物から50メッシュによってメディアを分離して、セラミックグリーンシート用のセラミックスラリーを得た。
セラミックグリーンシートの作製
得られたセラミックスラリーをグラビアコーターによってキャリアフィルム上に塗布した後、100℃で乾燥して、セラミックグリーンシートを作製し、キャリアフィルムおよびセラミックグリーンシートをキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートとした。セラミックグリーンシートの狙い厚みは1.5μmとした。この場合、キャリアフィルムとしては、たとえばPETフィルムの表面にシリコーン系の離型剤を塗布したものを用いた。
積層セラミックコンデンサの作製
積層セラミックコンデンサは、次の(1)〜(4)の工程を経て作製した。
(1)まず、上述のようにして作製されたキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートに、Niペーストをスクリーン印刷することによって、容量形成用の内部電極が形成された電極形成シートを形成した。
(2)次に、電極形成シートを所定枚数積層し、さらにその上下両面側に電極の形成されていないセラミックグリーンシート(外層用シート)を積層し、それらを圧着することによって、各内部電極の一端側が交互に異なる側の端面に引き出された積層体を形成した。ここで、電極形成シートおよび外層用シートを積層する際、それらのシートをキャリアフィルムから剥離して積み重ねていってもよく、あるいは、それらのシートどうしを積み重ねた後にキャリアフィルムから剥離していってもよい。
(3)そして、このように圧着された積層体を、ダイサーによって所定のサイズの未焼成素子にカットした後、未焼成素子に次の脱バインダーおよび焼成を行うことによって、セラミック素子を形成した。
脱バインダーは、未焼成素子を窒素雰囲気中で熱処理することにより行った。
また、焼成は、未焼成素子を弱還元性雰囲気で所定の温度に加熱することにより行った。
(4)それから、形成されたセラミック素子の両端部にAgを導電成分とする導電性ペーストを塗布し、焼付けることによって、内部電極と導通する外部電極を形成した。
以上によって、Niを内部電極としAgを外部電極とする積層セラミックコンデンサが得られた。
(実施例2)
実施例2では、実施例1におけるセラミックグリーンシート用のセラミックスラリーの調製において、シリカ素材として、表面改質したトルエンシリカ分散体(日産化学工業社製のTOL−ST)の代わりに、シリカゾルイソプロパノール分散体(日産化学工業社製のIPA−ST)に有機物処理し表面改質したシリカゾルを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、セラミックスラリーを調製し、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを作製し、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートとした。
そして、実施例2において作製されたキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートを用いて、実施例1と同様の方法によって、積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1におけるセラミックグリーンシート用のセラミックスラリーの調製において、シリカ素材として、表面改質したトルエンシリカ分散体(日産化学工業社製のTOL−ST)の代わりに、シリカゾルトルエン分散体(扶桑化学工業社製のPL−1−TOL)に有機物処理し表面改質したシリカゾルを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、セラミックスラリーを調製し、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを作製し、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートとした。
そして、実施例3において作製されたキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートを用いて、実施例1と同様の方法によって、積層セラミックコンデンサを作製した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1におけるセラミックグリーンシート用のセラミックスラリーの調製において、シリカ素材として、表面改質したトルエンシリカ分散体(日産化学工業社製のTOL−ST)の代わりに、シリカ微粉末(株式会社トクヤマ製のトクシール)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、セラミックスラリーを調製し、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを作製し、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートとした。
そして、比較例1において作製されたキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートを用いて、実施例1と同様の方法によって、積層セラミックコンデンサを作製した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1におけるセラミックグリーンシート用のセラミックスラリーの調製において、シリカ素材として、表面改質したトルエンシリカ分散体(日産化学工業社製のTOL−ST)の代わりに、テトラエトキシシランと乳酸とを等モルで混合して、テトラエトキシシランを重合し、メタノールに分散させたアルコキシシランの重合物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、セラミックスラリーを調製し、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを作製し、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートとした。
そして、比較例2において作製されたキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートを用いて、実施例1と同様の方法によって、積層セラミックコンデンサを作製しようとしたが、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離することができず、積層セラミックコンデンサを作製することができなかった。
(比較例3)
比較例3では、実施例1におけるセラミックグリーンシート用のセラミックスラリーの調製において、シリカ素材として、表面改質したトルエンシリカ分散体(日産化学工業社製のTOL−ST)の代わりに、表面改質シリカ粉末(東ソー・シリカ社製のSS−70)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、セラミックスラリーを調製し、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを作製し、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートとした。
そして、比較例3において作製されたキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのセラミックグリーンシートを用いて、実施例1と同様の方法によって、積層セラミックコンデンサを作製した。
以上の実施例1〜3および比較例1〜3について、作製されたセラミックグリーンシートの評価を以下のように行った。
セラミックグリーンシートの評価
1.セラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性
セラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性を評価するために、Si元素の均一性をFE−WDXによって評価した。均一性の定量化指標として、Siの元素マッピング塊が円相当径で0.5μm未満のセラミックグリーンシートを、シリカ成分の均一性が良好なものとして、表1に「○」で示し、0.5μm以上のSiの元素マッピング塊が存在するセラミックグリーンシートを、シリカ成分の均一性が悪いものとして、表1に「×」で示した。
2.セラミックグリーンシートの剥離力の測定
セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離する際の力を測定し、シート剥離力として定量評価した。この場合、縦4cm、横10cmのセラミックグリーンシートの一端を固定し、セラミックグリーンシートを一定の速さでキャリアフィルムから剥離する際に、キャリアフィルムとセラミックグリーンシートとが90°となる時の剥離力をシート剥離力として測定した。これらのシート剥離力も、表1に示した。なお、比較例2については、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離することができず、シート剥離力は測定不可能であった。
Figure 2012001424
さらに、以上の実施例1〜3および比較例1〜3について、作製された積層セラミックコンデンサの評価を以下のように行った。
積層セラミックコンデンサの評価
作製された積層セラミックコンデンサにおいてショート発生率を測定した。これらのショート発生率を表2に示した。なお、比較例2については、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離することができず、積層セラミックコンデンサを作製することが不可能であった。
Figure 2012001424
表1に示す結果より、実施例1〜3では、セラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性とセラミックグリーンシートの剥離性との両特性を満足することがわかる。また、表2に示す結果より、実施例1〜3では、作製された積層セラミックコンデンサにおいてショート発生率が、3.1%以下と低いことがわかる。
それに対して、比較例1および比較例3では、作製されたセラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性が悪く、そのため、作製された積層セラミックコンデンサにおいてショート発生率が40%以上と大きかった。
また、比較例2では、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離することができず、そのため、積層セラミックコンデンサを作製することができなかった。
セラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性に関して
実施例1〜3では、乾燥工程を経ずに製造した表面改質シリカゾルを用いたことによって、スラリー配合時に解砕の必要がなく、シリカ成分を溶剤中に分散することができた。これによって、実施例1〜3では、セラミックスラリーをセラミックグリーンシートにシート化しても、シリカ成分の均一性に優れたセラミックグリーンシートを作製することができた。また、これによって、実施例1〜3では、セラミックスの焼結が均一に進行し、作製された積層セラミックコンデンサにおいてショート不良率が低かった。
それに対して、比較例1では、セラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性が不十分であった。比較例1において、トクシールは、湿式中で合成され、乾燥し、粉末にしたシリカ成分である。このようにシリカ成分が乾燥工程を経ているために、比較例1では、シリカ粒子が強固に凝集、凝結し、スラリー中において十分な解砕ができなかった。このために、比較例1では、シリカ成分が不均一なセラミックグリーンシートとなった。また、これによって、比較例1では、セラミックスの焼結が均一に進行せず、積層セラミックコンデンサにおいてショート発生率が高くなった。
比較例3でも、セラミックグリーンシートにおけるシリカ成分の均一性が不十分であった。比較例3において、SS−70は、湿式中で合成され表面疎水化処理を行い、乾燥し、粉末にしたシリカ成分である。このようにシリカ成分が乾燥工程を経ているために、比較例3でも、シリカ粒子が強固に凝集、凝結し、スラリー中において十分な解砕ができず、シリカ成分が不均一なセラミックグリーンシートとなった。これによって、比較例3でも、セラミックスの焼結が均一に進行せず、積層セラミックコンデンサにおいてショート発生率が高くなった。
セラミックグリーンシートの剥離性について
実施例1〜3では、シリカゾルの表面シラノール基を改質しているために、PETフィルムの表面にシリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムに含まれるシラノール基とセラミックグリーンシートのシリカ成分とがセラミックグリーンシートの乾燥時に脱水縮合反応を起こさない。したがって、実施例1〜3では、セラミックグリーンシートの剥離力を大きくする要因であったシロキサン結合の形成がキャリアフィルムおよびセラミックグリーンシート間において抑制されるため、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムの離型剤に強固に結合することなく、シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムからの剥離性を満足するセラミックグリーンシートを作製することができた。
それに対して、比較例2では、セラミックグリーンシートの剥離力が大きくなり、キャリアフィルムからセラミックグリーンシートを剥離することができなかった。すなわち、比較例2においてシリカ成分として用いられたアルコキシシラン重合物には、シラノール基が含まれている。このシラノール基とキャリアフィルムの離型剤に含まれるシラノール基とが、セラミックグリーンシートを乾燥する際に、脱水縮合反応によりシロキサン結合を形成した。このために、キャリアフィルムとセラミックグリーンシートとが強固に結合し、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離することができなかった。
上述の実施の形態および各実施例では、積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極の材料としてNiが用いられ、外部電極の材料としてAgが用いられているが、それらの材料としては、それぞれ他の電極材料が用いられもよい。
また、上述の実施の形態および各実施例では、積層セラミックコンデンサにおいて、外部電極の表面にめっき膜が形成されていないが、図1に示すように、積層セラミックコンデンサ1の外部電極5aおよび5bの表面には、はんだ食われを防止するためにNiを用いた第1のめっき膜6aおよび6bがそれぞれめっきによって形成され、さらに、第1のめっき膜6aおよび6bの表面には、はんだ付け性をよくするためにSnを用いた第2のめっき膜7aおよび7bがそれぞれめっきによって形成されてもよい。
さらに、上述の実施の形態および各実施例では、積層セラミックコンデンサの製造方法を例にして説明したが、この発明は、積層セラミックコンデンサの製造方法以外に積層セラミックインダクタの製造方法や積層セラミック多層基板の製造方法など他の積層セラミック電子部品の製造方法にも適用され得る。
さらに、この発明は、そのような積層セラミック電子部品を製造するために用いられるセラミックスラリーおよびそのセラミックスラリーを製造するセラミックスラリーの製造方法や、そのような積層セラミック電子部品を製造するために用いられるセラミックグリーンシートを有するキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートにも適用され得る。
この発明にかかるセラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法は、たとえば積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタおよび積層セラミック多層基板などの積層セラミック電子部品を製造する際に好適に用いられる。
1 積層セラミックコンデンサ
2 セラミック素子
3 セラミック層
4a、4b 内部電極
5a、5b 外部電極
6a、6b 第1のめっき膜
7a、7b 第2のめっき膜

Claims (9)

  1. 焼結助剤としてシリカ成分を含むセラミックスラリーであって、
    前記シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で含む、セラミックスラリー。
  2. 前記シリカ成分は、湿式合成されたシリカの溶剤分散体であって、シリカ粒子の表面のシラノール基が溶剤中で表面改質されたものである、請求項1に記載のセラミックスラリー。
  3. 前記シリカ成分は、前記シリカ粒子の表面のシラノール基がアルキル基、フェニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミノ基、カルボニル基、ニトロ基またはニトリル基を含む官能基によって改質されたものである、請求項2に記載のセラミックスラリー。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセラミックスラリーを製造するセラミックスラリーの製造方法であって、
    シリカ成分として表面改質したシリカをゾルの形態で添加する工程を含む、セラミックスラリーの製造方法。
  5. シリコーン系の離型剤を塗布したキャリアフィルムおよび前記キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートを有するキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートであって、
    前記セラミックグリーンシートは、前記キャリアフィルム上に請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセラミックスラリーを塗布することによって形成された、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシート。
  6. 前記セラミックグリーンシートは、厚みが10μm以下に形成された、請求項5に記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシート。
  7. 前記キャリアフィルムは、PETフィルムの表面にシリコーン系の離型剤を塗布したものである、請求項5または請求項6に記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシート。
  8. セラミックグリーンシートを用いて積層セラミック電子部品を製造する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを準備する工程、および
    前記キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートのキャリアフィルムからセラミックグリーンシートを剥離する工程を含む、積層セラミック電子部品の製造方法。
  9. 前記セラミックグリーンシートとともに内部電極を積層して積層体を形成する工程、
    前記積層体を切断して未焼成素子を形成する工程、
    前記未焼成素子を焼成してセラミック素子を形成する工程、および
    前記セラミック素子に外部電極を形成する工程を含む、請求項8に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
JP2011054165A 2010-05-17 2011-03-11 セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法 Pending JP2012001424A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011054165A JP2012001424A (ja) 2010-05-17 2011-03-11 セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法
CN2011101284844A CN102320839A (zh) 2010-05-17 2011-05-13 陶瓷浆料、陶瓷浆料的制造方法、带载体膜的陶瓷生片及层叠陶瓷电子部件的制造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010113587 2010-05-17
JP2010113587 2010-05-17
JP2011054165A JP2012001424A (ja) 2010-05-17 2011-03-11 セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012001424A true JP2012001424A (ja) 2012-01-05

Family

ID=45533832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011054165A Pending JP2012001424A (ja) 2010-05-17 2011-03-11 セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012001424A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105513794A (zh) * 2016-01-26 2016-04-20 株洲宏达陶电科技有限公司 一种射频微波叠层陶瓷电容器及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1192234A (ja) * 1997-09-18 1999-04-06 Murata Mfg Co Ltd セラミック用焼結助剤
JP2007062192A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Achilles Corp セラミックグリーンシート用帯電防止フィルム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1192234A (ja) * 1997-09-18 1999-04-06 Murata Mfg Co Ltd セラミック用焼結助剤
JP2007062192A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Achilles Corp セラミックグリーンシート用帯電防止フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105513794A (zh) * 2016-01-26 2016-04-20 株洲宏达陶电科技有限公司 一种射频微波叠层陶瓷电容器及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5230429B2 (ja) 銅製電極に使用するcog誘電体組成物
WO2008035727A1 (fr) Condensateur en céramique stratifiée
US20120162855A1 (en) Conductive paste composition for internal electrode, multilayer ceramic capacitor comprising the same and method of manufacturing thereof
KR20140090466A (ko) 도전성 수지 조성물, 이를 포함하는 적층 세라믹 커패시터 및 그 제조방법
JP2013098528A (ja) 積層セラミックキャパシタ
JP2014049435A (ja) 外部電極用導電性ペースト組成物、これを含む積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP5156805B2 (ja) 積層セラミックキャパシタ
US20120327558A1 (en) Conductive paste composition for internal electrode and multilayer ceramic capacitor including the same
JP2011139019A (ja) 内部電極用導電性ペースト組成物及びそれを用いた積層セラミックキャパシタの製造方法
US20120162856A1 (en) Conductive paste composition for termination electrode and multilayer ceramic capacitor including the same and manufacturing method thereof
JP2011139028A (ja) 積層セラミックキャパシタ及びその製造方法
WO2015072277A1 (ja) バリスタ機能付き積層型半導体セラミックコンデンサとその製造方法
JP2012015433A (ja) 多層セラミック基板
JPH0387091A (ja) アルミナ多層配線基板及びその製造方法
JP2009147359A (ja) 積層電子部品の内部電極用導体ペーストおよびそれを用いた積層電子部品
US20160141116A1 (en) Metal powder, electronic component and method of producing the same
WO2012176714A1 (ja) セラミック粉末、半導体セラミックコンデンサおよびその製造方法
US20170011850A1 (en) Multilayer ceramic electronic component
WO2011114808A1 (ja) 積層セラミック電子部品
JP2012114403A (ja) 積層セラミックスキャパシタ用セラミックス組成物、これを含む積層セラミックスキャパシタ及びその製造方法
JP2012064779A (ja) 電子部品
JP2001230148A (ja) 積層セラミックコンデンサとその製造方法
JP2012001424A (ja) セラミックスラリー、セラミックスラリーの製造方法、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートおよび積層セラミック電子部品の製造方法
JP2006202857A (ja) 積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品の製造方法
KR20120066944A (ko) 내부전극용 도전성 페이스트 조성물, 이를 이용한 적층 세라믹 전자부품 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130423

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140401