JP2012000724A - 把持装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロッド軸Oに沿って上下動可能とされ、下端部に連結ブロック41が取り付けられたロッド部2と、左右軸L1方向に沿って向かい合うように配設されると共に、中間部3cが前後軸L1に平行な支点軸部50に軸支された一対の開閉レバー部3と、連結ブロックと開閉レバー部の上端部3aとをそれぞれ連結すると共にロッド部の上下動に伴って開閉レバー部を左右軸方向に揺動させるリンク機構4と、を備え、開閉レバー部には、中間部から上端部に至る部分の少なくとも一部に切欠部55が形成され、一対の開閉レバー部が、切欠部内にロッド部及び連結ブロックを入り込ませた状態で左右軸方向に向かい合うように配設され、それぞれの上端部が前後軸方向に沿ってロッド部及び連結ブロックの両側に位置している把持装置を提供する。
【選択図】図5
Description
ところで、この種の把持装置において、一対の開閉レバー部を作動させるインプットの力よりも、大きな力(把持力)でワークを把持することができるトグル機構を備えたものが知られている。このトグル機構は倍力機構であって、インプットの力よりもアウトプットの力を大きくすることが可能となるものである。
このロボットハンドは、上下動可能なロッド部と、ロッド部の下端部に取り付けられた操作片と、この操作片にピンや軸を介して一端側が回転自在に連結された一対の連結レバー部と、この一対の連結レバー部の他端側にピンや軸を介して上端部が回転自在に連結された一対の開閉レバー部と、で主に構成されている。
なお、これら一対の開閉レバー部は、ロッド部及び操作片を間に挟んで互いに向き合うように、ロッド部及び操作片の両外側に配設されている。そして、一対の開閉レバー部は、ロッド部が下方移動したときに、上端部側が接近且つ下端部側が離間するように回転して開状態にセットされるようになっている。
特に、トグル機構を利用して一対の開閉レバー部を開閉させる構成であるので、大きな把持力でワークを確実に把持できるようになっている。
即ち、一対の開閉レバー部は、ロッド部及び操作片を間にして互いに向き合うように、これらロッド部及び操作片の両外側に配設されている。そのため、一対の開閉レバー部間の間隔が大きくなり易く、開閉方向に沿った把持装置全体の横幅を小さく設計することが難しかった。そのため、把持装置のさらなる小型化を図ることが困難であった。
特に、一対の開閉レバー部は、開状態において、互いの上端部が接近し且つ下端部が離間するようにロッド部に対して傾いている。従って、一対の開閉レバー部が開状態となっている待機状態においては、特に開閉方向に沿った横幅が大きくなり易いものであった。
(1)本発明に係る把持装置は、ワークを両側から挟んで把持する把持装置であって、ロッド軸に沿って上下動可能とされ、下端部に連結ブロックが取り付けられたロッド部と、前記ロッド軸に直交する左右軸方向に沿って互いに向かい合うように配設されると共に、中間部がロッド軸及び左右軸に対してそれぞれ直交する前後軸に平行な支点軸部に軸支されて、該支点軸部回りに上端部及び下端部が左右軸方向に揺動する一対の開閉レバー部と、前記連結ブロックと前記開閉レバー部の上端部とをそれぞれ連結すると共に、前記ロッド部の上下動に伴って開閉レバー部の下端部が互いに接近又は離間するように、開閉レバー部を前記左右軸方向に揺動させるリンク機構と、を備え、前記開閉レバー部には、前記中間部から前記上端部に至る部分の少なくとも一部に切欠部が形成され、前記一対の開閉レバー部が、前記切欠部内に前記ロッド部及び前記連結ブロックを入り込ませた状態で前記左右軸方向に向かい合うように配設され、それぞれの前記上端部が前記前後軸方向に沿ってロッド部及び連結ブロックの両側に位置していることを特徴とする。
これにより、一対の開閉レバー部の下端部を利用して、ワークを両側から挟むように把持することができると共に、把持したワークを解放させることができる。
この際、一対の開閉レバー部の上端部は、前後軸方向に沿ってロッド部及び連結ブロックの両側に位置している。そのため、開閉レバー部の上端部が何ら干渉されることがないので、開閉レバー部の揺動動作を確実に行わせることができる。
しかも、トグル機構を利用して一対の開閉レバー部を開閉する構造であるので、左右軸方向にできるだけ接近した状態で一対の開閉レバー部が配設されていたとしても、ワークを強い力で確実に把持することができ、把持装置としての機能を十分に発揮させることができる。
その結果、下端部を利用して、ワークを把持することができると共に把持したワークを解放させることができる。
従って、開閉方向(左右軸方向)に沿った装置全体の横幅を小さくすることができ、さらなる小型化を図ることができる。
本実施形態の把持装置1は、図1に示すようにワークWを両側から挟んで把持するトグル式の把持装置であって、図示しない駆動手段によって上昇移動及び下降移動可能とされた可動フレームFに吊下げられるように固定されている。そして、この可動フレームFの移動により、把持装置1はワークWに対して接近離間することが可能とされている。
なお、図1は、把持装置1全体の外観斜視図である。
また、本実施形態では、ワークの一例として平板状のワークWを例に挙げて説明するが、ワークの形状はこれに限定されるものではない。なお、平板状のワークWの一例としては、プリント基板、半導体基板、液晶パネル、ガラス基板や各種電池部品等が挙げられる。
また、本実施形態では、ロッド軸Oに直交し、一対の開閉レバー部3が向かい合う方向を左右軸L1方向とすると共に、ロッド軸O及び左右軸L1に対してそれぞれ直交する方向を前後軸L2方向とする。
このケース体5は、直方体状の箱型に形成され、内部に収容空間が確保されたケース本体10と、このケース本体10に着脱自在に取り付けられるL字型のケース蓋11と、で構成されている。
ケース本体10は、例えば金属や樹脂のブロックを削り出し加工等により箱型に形成されたものであって、後述する連結ブロック41やリンク機構4、開閉レバー部3の上端部3a等を周囲から囲むように内部に収容して、保護する役割を担っている。
同様に、左右軸L1方向に直交するケース本体10の左右壁部10cにも、組み立てを行うためのアクセス開口12が形成されている。また、この左右壁部10cには、一対の開閉レバー部3の下端部3bを外部に露出させたまま、上端部3aを内部に収容させるためのレバー部用開口13が形成されている。
なお、ケース本体10の前後壁部10bには、外方に突出する2本のガイドリブ16が上下方向に沿って延在するように形成されている。そして、ケース蓋11は、この2本のガイドリブ16の間に挟まれるように前後壁部10bに重ね合わされるようになっている。従って、1つの固定ネジ15だけであっても、回転したり位置ずれしたりすることなく、確実にケース本体10に組み合わされるようになっている。
このシリンダケース6は、ケース体5よりも一回り小さい断面長方形状に形成された筒体であって、図2に示すように、内部にロッド部2が貫くように挿通されている。そして、このシリンダケース6は、ケース本体10の天壁部10a上に重なった状態で、2本の固定ネジ17によって天壁部10aと連結されている。これにより、シリンダケース6とケース体5とは、一体的に固定されている。
この台座ブロック25上には、有頂筒状の円筒部7aと、円筒部7aの下端部に連設され、台座ブロック25の全体を覆うフランジ部7bと、で構成された連結筒7が重ねられている。フランジ部7b及び台座ブロック25は、共通の2本の固定ネジ26によってシリンダケース6に連結されている。これにより、シリンダケース6と、台座ブロック25と、連結筒7とは、一体的に固定されている。
これにより、把持装置1は、連結筒7を介して可動フレームFに吊下げられるように固定されている。
このロッド部2は、上述したようにロッド軸Oに沿ってシリンダケース6を上下方向に貫くように配設されており、下端部がケース体5の内部に収容され、上端部が連結筒7の円筒部7a内に収容されている。シリンダケース6の内部空間内におけるロッド部2の中間部には、ロッド部2の径方向外方に延在する環状のピストン壁部40が連結されている。そして、シリンダケース6の内部空間は、このピストン壁部40によって一方の連通路22に繋がる部屋R1と、他方の連通路23に繋がる部屋R2とに区分けされるようになっている。
また、連結筒7の円筒部7a内に収容されているロッド部2の上端部には、ロッド部2の径方向外方に延在した円板状のエンド部材42が固定されている。そして、このエンド部材42と台座ブロック25との間に収まるように、コイルバネ43がロッド部2に外嵌されている。
なお、本実施形態では、ロッド部2が下方移動した際に一対の開閉レバー部3の下端部3bが互いに離間して開状態となり、ロッド部2が上方移動した際に一対の開閉レバー部3の下端部3bが互いに接近して閉状態となるように構成されている。この点は、後に詳細に説明する。従って、本実施形態では、コイルバネ43による付勢によって、常時閉状態となるように一体の開閉レバー部3が作動するように設計されている。
一対の開閉レバー部3は、図2から図5に示すように、略平板状に形成されており、左右軸L1方向に沿って互いに向かい合うように配設されている。なお、図5は、図4に示す状態から、ケース体5及びシリンダケース6を取り外した状態の斜視図である。
この際、開閉レバー部3は、ケース体5のレバー部用開口13から上端部3aがケース体5の内部に挿入されて内部に収容されると共に、下端部3bがケース体5の外部に露出した状態となるように配設されている。そして、開閉レバー部3の中間部3cは、前後軸L2に平行な支点軸部50によって軸支されており、この支点軸部50回りに上端部3a及び下端部3bが左右軸L1方向に揺動可能とされている。
そして、一対の開閉レバー部3は、この切欠部55内にロッド部2及び連結ブロック41を入り込ませた状態で左右軸L1方向に向かい合うように配設されており、それぞれの上端部3aが前後軸L2方向に沿ってロッド部2及び連結ブロック41の両側に位置するようになっている。
このリンク機構4は、図5に示すように、連結ブロック41と開閉レバー部3の上端部3aとをそれぞれ連結すると共に、ロッド部2の上下動に伴って開閉レバー部3の下端部3bが互いに接近又は離間するように、開閉レバー部3を左右軸L1方向に揺動させる役割を果している。
なお、本実施形態のリンク機構4は、図2から図5に示すように、ロッド部2が下方移動したときに下端部3bが離間して開状態となるように開閉レバー部3を揺動させ、図6から図8に示すように、ロッド部2が上方移動したときに下端部3bが接近して閉状態となるように開閉レバー部3を揺動させるようになっている。
リンク機構4は、図2、図3及び図5に示すように、連結ブロック41に設けられた第1連結ピン60と、開閉レバー部3の上端部3aに設けられた第2連結ピン61と、これら第1連結ピン60及び第2連結ピン61を介して開閉レバー部3の上端部3aと連結ブロック41とをリンクさせるリンク片62と、で構成されている。
この際、2つの第1連結ピン60は、図5に示すように連結ブロック41の対向面41aにおいて、左右軸L1方向に沿ってロッド軸Oから反対方向に同距離離れ、左右軸L1方向に間隔が開いて互いの中心線Cが非同軸となるようにシフトした状態でそれぞれ形成されている。
なお、摺動時に、仮に転がり軸受部64が回転してしまったとしても、内輪側で支持している第1連結ピン60に何ら影響を与えることがない。
リンク片62は、両端部が半円状となった平面視楕円状に形成されており、上述したように一端側が第1連結ピン60に回動自在に連結されると共に、他端側が第2連結ピン61に回動自在に連結されている。これにより、リンク片62は、連結ブロック41と、一対の開閉レバー部3とをそれぞれリンクさせている。
なお、リンク片62の一端側は、上述したリテーニングリング63によって抜け止めされているので、第1連結ピン60から離脱する恐れがない。また、リンク片62の他端側は、第2連結ピン61に連結されているが、この第2連結ピン61の先端部はケース蓋11の内面に近接或いは接触するようになっている。よって、リンク片62の他端側も第2連結ピン61から離脱する恐れがない。
なお、初期状態として、一対の開閉レバー部3は、図2から図5に示すように互いの下端部3bが離間して、開状態になっているものとして説明する。
この点、詳細に説明する。
図6から図8に示すように、連結ブロック41が上方移動すると、これに伴って第1連結ピン60が上方移動する。すると、リンク片62は、一端側がロッド軸Oに沿って上方移動しながら、他端側が第1連結ピン60を中心に下方に回動する。そのため、第2連結ピン61を介してリンク片62の他端側に連結されている一対の開閉レバー部3の上端部3aが、リンク片62の回動に伴って左右軸L1方向に押し広がるように移動する。
これにより、一対の開閉レバー部3を閉状態にすることができ、図1に示すように、下端部3bを利用してワークWを両側から挟むように把持することができる。なお、一対の開閉レバー部3の把持面には、弾性シート54が取り付けられているので、傷等を付けることなくワークWを把持することができる。
この場合には、エアー駆動部24を作動させてシリンダの内部空間の一方の部屋R1にエアーを供給すると共に、他方の部屋R2からエアーを排出して、一方の部屋R1の内圧を他方の部屋R2の内圧より高くする。すると、この2つの部屋R1、R2の内圧差によって、シリンダ壁部40がコイルバネ43に抗する力で下方移動する。従って、ロッド部2及び連結ブロック41が下方移動する。
すると、第1連結ピン60が共に下方移動するので、リンク片62は、一端側が下方移動しながら他端側が第1連結ピン60を中心として上方に回動する。そのため、一対の開閉レバー部3の上端部3aが、リンク片62の回動に伴って左右軸L1方向に引き寄せられるように移動する。
特に、ワークWを把持している最中に、仮にロッド部2を上下動させるエアー駆動部24が作動不良になってしまった場合であっても、一対の開閉レバー部3の下端部3bが互いに接近するようにコイルバネ43がロッド部2を上方に付勢している。そのため、ワークWの把持が誤って解かれ、ワークWが落下等してしまうことを未然に防止することができる。従って、把持装置1としての信頼性を高めることができる。
この際、一対の開閉レバー部3の上端部3aは、前後軸L2方向に沿ってロッド部2及び連結ブロック41の両側に位置している。そのため、開閉レバー部3の上端部3aが何ら干渉されるがことないので、開閉レバー部3の揺動動作を確実に行わせることができる。
また、一対の開閉レバー部3の上端部3aや、開閉レバー部3を開閉させるための構成要素である連結ブロック41やリンク機構4等が、ケース体5によって囲まれているので、外部から直接接触を受け難いうえ塵埃等が付着し難い。よって、長期に亘って作動の信頼性を維持し易く、ワークWの把持を確実に行い易い。
いずれにしても、ロッド部2の上下動に応じて一対の開閉レバー部3を左右軸L1方向に揺動させて、下端部3bを開閉できればリンク機構4をどのように構成しても構わない。
但し、第1連結ピン60を左右軸L1方向にシフト配置させることで、上端部3aが交差する程度、一対の開閉レバー部3を接近させた状態で左右軸L1方向に向かい合わせることができるので、把持装置1の小型化を図り易い。この点で好ましい。
特に、本実施形態の把持装置1は、開閉方向(左右軸L1方向)に沿った装置全体の横幅が小さく小型化されているので、複数の把持装置1を並列配置させる場合であっても、大きな設置スペースを必要としない。従って、スペースの有効利用を図ることができる。
W…ワーク
L1…左右軸
L2…前後軸
1…把持装置
2…ロッド部
3…開閉レバー部
4…リンク機構
5…ケース体(筐体)
41…連結ブロック
41a…連結ブロックの対向面
43…コイルバネ(付勢部材)
50…支点軸部
55…切欠部
60…第1連結ピン
61…第2連結ピン
62…リンク片
Claims (5)
- ワークを両側から挟んで把持する把持装置であって、
ロッド軸に沿って上下動可能とされ、下端部に連結ブロックが取り付けられたロッド部と、
前記ロッド軸に直交する左右軸方向に沿って互いに向かい合うように配設されると共に、中間部がロッド軸及び左右軸に対してそれぞれ直交する前後軸に平行な支点軸部に軸支されて、該支点軸部回りに上端部及び下端部が左右軸方向に揺動する一対の開閉レバー部と、
前記連結ブロックと前記開閉レバー部の上端部とをそれぞれ連結すると共に、前記ロッド部の上下動に伴って開閉レバー部の下端部が互いに接近又は離間するように、開閉レバー部を前記左右軸方向に揺動させるリンク機構と、を備え、
前記開閉レバー部には、前記中間部から前記上端部に至る部分の少なくとも一部に切欠部が形成され、
前記一対の開閉レバー部は、前記切欠部内に前記ロッド部及び前記連結ブロックを入り込ませた状態で前記左右軸方向に向かい合うように配設され、それぞれの前記上端部が前記前後軸方向に沿ってロッド部及び連結ブロックの両側に位置していることを特徴とする把持装置。 - 請求項1に記載の把持装置において、
前記リンク機構は、
前記一対の開閉レバーの上端部にそれぞれ対向する前記連結ブロックの対向面から、前記前後軸方向に沿って突出した第1連結ピンと、
前記一対の開閉レバー部の上端部から前記前後軸方向に沿って突出した第2連結ピンと、
前記第1連結ピンに一端側が回動自在に連結されると共に、前記第2連結ピンに他端側が回動自在に連結され、前記連結ブロックと前記一対の開閉レバー部とをリンクさせるリンク片と、を備えていることを特徴とする把持装置。 - 請求項2に記載の把持装置において、
前記第1連結ピンは、前記対向面において、前記左右軸方向に沿って前記ロッド軸から反対方向に同距離離れ、左右軸方向に間隔が開いて互いの中心軸が非同軸となるようにそれぞれ形成されていることを特徴とする把持装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の把持装置において、
前記一対の開閉レバー部の下端部が互いに接近する方向に前記ロッド部が移動するように、該ロッド部を前記ロッド軸に沿って付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする把持装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の把持装置において、
前記連結ブロック及び前記リンク機構を少なくとも周囲から囲む筐体を備え、
前記開閉レバー部は、前記支点軸部を介して前記筐体に取り付けられていると共に、前記上端部が筐体の内部に収容され、前記下端部が筐体の外部に露出していることを特徴とする把持装置。
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