JP2012000668A - 塗装鋼板の溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】片面が絶縁皮膜で覆われている金属板の絶縁皮膜で覆われている面とそれに接触する面とを通電可能として両者を抵抗溶接で接合する方法を提供する。
【解決手段】片面が絶縁皮膜で覆われている金属板に先端形状が平らなパンチとそれと対になるダイで絶縁皮膜がない側から金属体を打ち抜くことによって打ち抜き孔内面下端部の金属体を絶縁皮膜形成面側に露出させ、当該露出部を接合させる金属体に接触させて通電し、抵抗溶接する。
打ち抜くパンチとダイの形状は、打ち抜く断面が円形であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、片面が絶縁皮膜で覆われている金属板の絶縁皮膜で覆われている面と、それに接触する金属体とを通電させて抵抗溶接法により接合する方法に関する。
金属製構造体にあっては、耐食性や外観の向上のために塗膜等の絶縁皮膜を設けることが各方面に渡り多種多様に用いられている。
絶縁皮膜を設ける方法として、金属板のままで構造体を作製し、後工程で絶縁皮膜を付与する場合や、絶縁皮膜で覆われている金属板を用いて構造体を構築するような場合がある。金属板のままで構造体を作製し後工程で絶縁皮膜を付与する場合、その組み立てに必要となる接合方法として抵抗溶接が多く用いられる。
しかし、絶縁皮膜を付与する後工程のコストは金属板にあらかじめ絶縁皮膜を付与しているものを組み立てるのに比べ価格が上がってしまう。そのため、あらかじめ絶縁皮膜を付与している金属板を用いての構造体の組み立てが望まれる。その場合の接合方法としては、絶縁皮膜があるために通電せず抵抗溶接が行えないため、リベットやボルトナット、またはネジによる接合方法が多く用いられる。しかし、副資材を用いた接合方法は接合した構造体の重量が増えることや、副資材の分のコストがある分、構造体の価格が上がってしまう。そこで、絶縁皮膜が付与されている金属体でも接合するための方法が考えられている。
例えば、特許文献1では、接合させる金属体の一方の表面側に絶縁皮膜がある場合において、接合させる2枚の金属体の皮膜がある側に突起を設けた電極と対になる電極で2枚の金属体を上下から加圧することにより、皮膜を破り金属体に通電させて抵抗溶接により接合させる方法が提案されている。
また、特許文献2では、接合させる金属体の一方の表面側に絶縁皮膜がある場合において、接合させる2枚の金属体の皮膜がある側に突起を設けた金型で皮膜に孔を開け、その後一対の電極で2枚の金属体を上下から加圧することにより、金属体に通電させて抵抗溶接により接合させる方法が提案されている。
さらに、特許文献3では、接合させる金属体の一方の接合させる面に絶縁皮膜がある場合において、皮膜がある金属体に孔を開け、皮膜がないもう一方の金属体に円錐状の突起を設け、孔の金属体が露出している箇所に突起が接触するように重ね合わせた状態で一対の電極で2枚の金属体を上下から加圧することにより、金属体に通電させて抵抗溶接により接合させる方法が提案されている。
さらにまた特許文献4では、接合させる金属体の一方の接合させる面に絶縁皮膜がある場合において、皮膜がある金属体に先細い金型で孔を開け、金属体の孔の皮膜が破れた先端部分を通電可能なもう一方の金属体に接触させた状態で一対の電極で2枚の金属体を上下から加圧することにより、金属体に通電させて抵抗溶接により接合させる方法が提案されている。
特開2000−263248号公報 特開平7−9161号公報 特開平5−154667号公報 特開2007−125602号公報
しかしながら、特許文献1で提案された方法では、絶縁皮膜を破る側の電極は先端が皮膜を破れる程度に鋭敏な形状の突起を設けた電極でなければならず、電極の最先端は小さな点または細い線にならざるを得ない。
したがって、コンデンサー蓄電式抵抗溶接の場合のように急激に増大する溶接電流を流すことはできず、極めて小容量の溶接電流による抵抗溶接に限られる。しかも、抵抗溶接にあっては最低限必要な加圧力を双方の溶接電極間に印加するので、溶接電流と溶接電極間に印加される加圧力とによって電極の先端部が損傷または変形し易く、直ぐに皮膜を破ることができなくなるため、頻繁に電極を交換しなければならず、実際の溶接作業にこのような抵抗溶接方法を採用することは困難である。また、金属体が薄い場合は加圧力によって電極先端が金属体を貫通してしまい、電流が直接皮膜のない金属体に流れて溶接することができなくなるため、精度の高い加圧力制御が必要となってしまう。さらに、金属体の接合する面に皮膜がある場合でも、電極先端が金属体を貫通し、直接皮膜がない金属体に電流を流してしまうため溶接ができない。
また、特許文献2で提案された方法では、金型によって溶接する金属体の表面の皮膜に孔を開け、上下から電極で加圧して、通電させて溶接させているが、皮膜が厚い場合や柔軟性の高い皮膜である場合は、孔を開けても溶接電極が皮膜の内側の金属体に接触する面積をえることができず通電による抵抗溶接が困難となる。しかも、特許文献1と同じく、金属体の接合する面に皮膜がある場合は皮膜を破ることができずに溶接が行えない。
さらに、特許文献3で提案された方法は、金型によって皮膜がある側の金属体に孔を開け、もう一方の接合する皮膜の無い金属体に突起を設けて、孔の金属体が露出している箇所に突起を接触させて通電し、接合する方法であるが、この方法だと接合したい2枚の金属体の両方に加工を施さなければならず、加工の手間とそれに要する作業時間の関係からコストが高くなる。また、接合箇所が複数ある場合、対応する孔と突起を位置が全て合うようにしなければならないため、精度の高い加工が求められることになる。
さらにまた、特許文献4で提案された方法は、先細い工具で皮膜がある側の金属体に孔を開け、金属体が露出した部位を、もう一方の金属体の通電可能な箇所に接触させて、抵抗溶接する方法であり、上記の特許文献1、2、3の問題を一応解消している。
しかしながら、孔を開ける金属体の板厚が厚い場合などでは工具に回転を付与しなければならず、上下駆動の仕組みと回転駆動の仕組みが必要となり設備費が高くなる。また、接合強度は接合面積に比例することが広く知られているが、接合強度を大きくするためには、先細い工具で開けた孔を大きくして、接合させるもう一方の金属体の通電可能な箇所に接触させる面積を大きくしなければならない。
ところが、先細い工具で開けた孔をある程度以上に大きくすると、図1(a)に示すように孔が裂けてしまい接触面積を大きくできないだけでなく、通電させた際に裂けて尖った孔の先端部分に電流が集中しすぎてしまいスパークが発生し接合が困難となる。また、接触面積を大きくするために先細い工具では突起の高さが高くなる。高い突起を接合した場合、突起の高さ分だけ接合した2つの金属体の間に溶融金属として残るため隙間ができてしまう。接合時の電極加圧力を大きくすると、溶融金属が接合時に押し出され隙間のない接合は可能であるが、電極加圧力が高いと接触面積が大きくなりすぎて電圧も高くしなければならず、絶縁皮膜が高い電圧の入熱で損傷を受けてしまう。
本発明は、このような問題点を解消するために案出されたものであり、片面が絶縁皮膜で覆われている金属板の絶縁皮膜で覆われている面とそれに接触する面とを通電可能として両者を抵抗溶接で接合する方法を提供することを目的とする。
本発明の塗装鋼板の溶接方法は、その目的を達成するため、片面が絶縁皮膜で覆われている金属板に先端形状が平らなパンチとそれと対になるダイで絶縁皮膜がない側から金属体を打つ抜くことによって打ち抜き孔内面下端部の金属体を絶縁皮膜形成面側に露出させ、当該露出部を接合させる金属体に接触させて通電し、抵抗溶接で結合させることを特徴とする。
打ち抜き孔内面下端部の金属体を絶縁皮膜形成面側に露出させるために打ち抜くパンチとダイの形状は、打ち抜く断面が円形であることが好ましい。
また、用いるパンチとしては、先端が平坦でこの平坦面に対して垂直に延びる円筒部とそれに続くテーパー部を有するもの、もしくは、先端が平坦でこの平坦面に対して垂直に延びる円筒部とそれに続くテーパー部、さらにこのテーパー部に続く径太円筒部を有するものが好ましい。
そして、クリアランスを下記(1)式のように定義したとき、金属帯を打抜く際の前記パンチと前記ダイの間のクリアランスを60〜320%に、さらには60〜100%にすることが好ましい。
クリアランス(%)={(Dd−Dp)/2}/t×100 ・・・(1)
ただし、Dd:ダイの直径(mm)、Dp:パンチの直径(mm)、t:金属板の板厚(mm)
本発明によれば、片面が塗膜等の絶縁皮膜で覆われている金属板の絶縁皮膜で覆われている面とそれに接触する面との間が通電可能となり、両者を単なる抵抗溶接法を用いて接合することで金属構造体が容易に構築できるようになる。しかも、通電のための接触面積を広く確保することができ、引き続く抵抗溶接が安定的に行える。
このため、耐食性や外観に優れ、しかも接合強度の高い高品質の金属構造体が低コストで提供される。
打ち抜きによるプロジェクションの形成方法を説明する図、(a)従来法、(b)本発明法 プロジェクション形成用のパンチ径とダイ径の関係を説明する図 絶縁皮膜からのリング状金属体露出面積を大きくする方法を説明する図 実施例において採用したプロジェクション溶接法を説明する概念図
耐食性や外観の向上のために塗膜等の絶縁皮膜を設けた金属体を、絶縁皮膜を設けたままの状態で抵抗溶接することが可能であれば、耐食性や外観の優れた金属体構造物が低コストで提供できることになる。
そこで、本発明者等は、片面が絶縁皮膜で覆われている金属板の絶縁皮膜で覆われている面とそれに接触する面とを通電可能として両者を抵抗溶接で接合するための方策について種々検討を重ねてきた。
絶縁皮膜で覆われている面を抵抗熔接で接合させるためには、絶縁皮膜を限りなく薄くするか破るかして電気が通るようにしなければならない。絶縁皮膜を限りなく薄くするためには金属板も薄くする必要があるため、接合した金属板構造体の強度が大きく低下してしまう。
絶縁皮膜を破る方法として、前記特許文献4に見られるように、先端が尖った工具を皮膜形成金属体に押し込んで孔を開け、金属体が露出させる手段がある。
しかしながら、この手段を採用してある程度以上の大きさの孔を開けようとすると、図1(a)に示すように、孔が裂けてしまい先端が尖った形状で金属体が露出することとなり、通電させた際に裂けて尖った孔の先端部分に電流が集中しすぎてしまいスパークが発生し接合が困難となる。
先端が尖った工具を用いると前述のような問題点が発生するので、先端が平坦で円筒状のパンチとダイを用いて金属板を絶縁皮膜の無い側から打ち抜いて孔を開け、絶縁皮膜を取り除く方法による検討を行った。
しかし、先端が平坦で円筒状のパンチとダイを用いて単に打ち抜くだけでは絶縁皮膜は取り除けても、接合するもう一方の通電可能な金属板との接触面との間に絶縁皮膜が残ってしまうため無通電となる。通常の打ち抜き工程では、パンチとダイの間のクリアランスが比較的小さいので、いわゆる“だれ”や“かえり”が比較的小さく、貫通孔の先端に絶縁皮膜が残ってしまうことになる。
そこで、打ち抜く金型のパンチに対して、その直径より相当に大きい直径を有するダイ金型を用い、いわゆる“だれ”や“かえり”の形状が大きくなるような条件で打ち抜くこととした。
このような条件で打ち抜くことにより、図1(b)に示すように、いわゆる“だれ”や“かえり”の形状が大きくなって、貫通孔の先端に金属体がリング状に露出することになる。金属体がリング状に露出すれば相手金属部材との金属部の接触が線状の接触となり、従来の点状接触よりも接触面積の広い通電面積が確保できて安定した抵抗溶接が可能となる。
なお、用いるパンチの直径に対するダイの直径の関係は、打ち抜いた後の貫通孔に形成される、いわゆる“だれ”や“かえり”の形状が大きくなるほど好ましい。すなわちクリアランスは比較的大きくすることが好ましい。“かえり”が小さいと露出するリング状の金属体が絶縁皮膜よりも外側に出ず、相手金属体との金属体同士の接触が不十分となる。しかし、クリアランスが大きすぎると、打ち抜きにより“だれ”や“かえり”が形成される範囲が広くなりすぎて金属体の露出が十分に行えなくなる。
さらに、溶接時の電極の加圧で“だれ”や“かえり”が変形してしまい、打ち抜きにより露出させた通電可能な部分が接合される相手金属体の通電可能な部分に接触できないことになる。また、打ち抜いた金属板が打ち抜かれた金属板と切り離されずに残り、接合させるための通電前までに、手作業や機械操作などで取り除かなければならず、手間が増えてコストアップに繋がることになる。
ところで、抵抗溶接の接合強度は接合面積に比例することが広く知られている。先端が先細い金型で孔を開けた場合、孔を大きくするためにテーパーによる孔拡げ加工やバーリングによる孔広げ加工を行わなければならないが、本発明では金属板を打ち抜くパンチとダイのサイズを大きいものにすれば接合面積を大きくすることが可能である。
また、打ち抜いた金属板の突起先端に通電可能な部分が多く露出している方が接合した金属板の強度が高く安定したものとなる。貫通孔先端で絶縁皮膜に露出した金属体リングの線幅をより幅広にすれば、通電可能な部分をより多く露出できることになる。
詳細は後述の実施例の記載に譲るが、溶接性のみの観点からはクリアランスは60〜320%とすることが好ましい。打ち抜いた金属板が打ち抜かれた金属板から切り離されるためには、前記クリアランスは60〜100%とする必要がある。
なお、クリアランスは、図2に示すように、Dp:ダイの直径(mm)、Dp:パンチの直径(mm)、t:金属板の板厚(mm)とするとき、下記(1)式のように定義される。
クリアランス(%)={(Dd−Dp)/2}/t×100 ・・・(1)
通電可能な部分を多く露出させるための方法として、先端から垂直の部位があり、その上方にテーパーが設けられているパンチで打ち抜いた孔の端面を曲げて、通電可能な部分が接合させる金属板に多く接触させることが有効である。
すなわち、図3に示すように、先端が平坦でこの平坦面に対して垂直に延びる円筒部とそれに続くテーパー部を有するパンチを用い、テーパー部で孔開け加工を施した部分の“だれ”を曲げて通電可能な部分をより多く露出させるか(図3−a)、さらに、前記テーパー部に続く径太円筒部を有するパンチを用い、径太円筒部で“だれ”をしごきながら曲げるバーリング加工をする(図3―b)ことにより、通電可能な部分が接合させる金属板に多く接触させることが可能となる。
抵抗溶接時の接触面積を広くするためには、図3―bに示すようなバーリング加工が有効であるが、バーリングによってシゴキ量が大きくなると、突起部の板厚が減少し、通電面積が減少してしまう。そのため、接合面積が減少して接合強度が低下することになる。
詳細は後述の実施例の記載に譲るが、径細円筒部と径太円筒部を有するパンチを用い、径太円筒部でバーリング加工する場合、径細円筒部のクリアランスに対する径太円筒部のクリアランスの比率は0.9以下にすることが好ましい。
ただし、前記比率を小さくし過ぎると金属露出部が減少してしまうため下限は0.5程度とするのが好ましい。
次に、抵抗溶接の好ましい態様について説明する。
抵抗溶接には溶接時間が短く、絶縁皮膜が熱の影響を受ける時間が短くて済むコンデンサー式のプロジェクション溶接法を採用することが好ましい。通電方法は一方の電極を打ち抜きプロジェクションを上から加圧し、対になる電極は接合させるもう一方の鋼板をもう一方の電極と同じ方向から加圧できるインダイレクト方式で通電すれば、絶縁皮膜に損傷のない接合が可能となる。
以上に説明した通り、片面が絶縁皮膜で覆われている金属板に、先端形状が平らなパンチとそれと対になるダイで絶縁皮膜がない側から金属体を打つ抜くことによって打ち抜き孔内面下端部の金属体を絶縁皮膜形成面側に露出させ、当該露出部を接合させる金属体に接触させて通電可能とすれば、容易に抵抗溶接法により結合させることができる。
実施例1;
プロジェクション溶接するための素材として、長さ70mm、幅40mm、板厚0.8mmの溶融亜鉛めっき鋼板に片面のみ絶縁皮膜である有機系皮膜がコーティングされたプライマー鋼板を用いた。
そして、その皮膜がある面と皮膜が無い面の接合を行うため、皮膜が接合面に来る側のプライマー鋼板の接合箇所に、皮膜が無い側からクリアランスを種々変更したパンチとダイを用いて金属体を打ち抜きプロジェクションを設けた。
用いたパンチの直径(Dp)、ダイの直径(Dd)及びクリアランスを表1に示す。なお、パンチは先端形状が平らで直径が表1に示す通りのものである。
Figure 2012000668
そして、図4に示すように、打ち抜いたプライマー鋼板のプロジェクションが、接合させるプライマー鋼板の皮膜が無く通電可能な面に接触するように重ね合わせ、コンデンサー式プロジェクション溶接で接合を行った。通電方法は電極の一方がプロジェクションの上方に位置し、対になる電極はもう一方の電極と同じ側でプロジェクションを設けていない接合させる鋼板の皮膜が無く通電可能な面に接触させる方法(インダイレクト式)で実施した。なお、電極加圧力は0.4kN、電圧は120Vで行った。
続いて得られた接合体についてせん断強度を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2012000668
試験No.1では、スパークが発生し接合できなかった。これは、パンチとダイの間のクリアランスが小さいため、“かえり”が小さく、打ち抜き後の貫通孔の先端に絶縁被膜が残ってしまったためと思われる。また、試験No.8でも接合できなかった。クリアランスが広すぎて形成された“かえり”の範囲が広くなり、溶接時の電極の加圧で変形してしまい、金属体の露出が十分に行えなくなったためと思われる。
その他の試験No.2〜7では、十分な接合ができていた。なお、試験No.4〜7では、打ち抜き金属片が残存していたため、加圧接合の前に除去している。
また、試験No.2〜7では、接合した箇所の塗膜に剥離はなく良好な外観が得られていた。
この結果から、クリアランスが60〜320%の範囲であれば、十分な接合強度と塗膜剥離のない良好な外観が得られることが判る。
実施例2;
前記事例では、クリアランスが大きくなると打ち抜き金属片が残存している。
そこで、クリアランスを細かく設定して打ち抜き金属片の残存状況を観察した。
パンチ及びダイとして、表3に示すようなサイズのものを用い、実施例1と同様に金属板を打ち抜いた。
そして、打ち抜き金属片の残存状況を表4に示す。
この結果から、クリアランスが100%以下であれば、打ち抜いたときに打ち抜き金属片が残存せず、加圧接合前に打ち抜き金属片を除去せずにそのままプロジェクション溶接できることが判る。
実施例1の結果と合わせると、クリアランスが60〜100%であれば、打ち抜き金属片を除去する必要はなく、プロジェクション溶接が簡便に行えることが判る。
Figure 2012000668
Figure 2012000668
実施例3;
上記で、抵抗溶接時の接触面積を広くするためには、図3―bに示すようなバーリング加工が有効であると説明している。
そこで、図3―bに示すように、径細円筒部と径太円筒部を有するパンチを用い、径太円筒部でバーリング加工した場合の、径細円筒部のクリアランス、径太円筒部のクリアランスの影響について検討してみた。
パンチ及びダイとして、表5、6に示すようなサイズのものを用い、実施例1と同様に金属板を打ち抜いた。
そして、実施例1と同様に、電極加圧力及び電圧を表7に示すように種々変更してプロジェクション溶接で接合した。
全ての試験条件において、接合した箇所の塗膜に剥離はなく良好な外観が得られていた。
続いて得られた接合体についてせん断強度を測定した。その結果を併せて表7に示す。
表7の結果から、バーリング加工の有効性が理解される。
Figure 2012000668
Figure 2012000668
Figure 2012000668

Claims (6)

  1. 片面が絶縁皮膜で覆われている金属板に先端形状が平らなパンチとそれと対になるダイで絶縁皮膜がない側から金属体を打ち抜くことによって打ち抜き孔内面下端部の金属体を絶縁皮膜形成面側に露出させ、当該露出部を接合させる金属体に接触させて通電し、抵抗溶接で結合させることを特徴とする塗装鋼板の溶接方法。
  2. 打ち抜き孔内面下端部の金属体を絶縁皮膜形成面側に露出させるために打ち抜くパンチとダイの打ち抜き断面形状が円形である請求項1に記載の塗装鋼板の溶接方法。
  3. 用いるパンチが、先端が平坦でこの平坦面に対して垂直に延びる円筒部とそれに続くテーパー部を有するものである請求項1又は2に記載の塗装鋼板の溶接方法。
  4. 用いるパンチが、先端が平坦でこの平坦面に対して垂直に延びる円筒部とそれに続くテーパー部、さらにこのテーパー部に続く径太円筒部を有するものである請求項1又は2に記載の塗装鋼板の溶接方法。
  5. クリアランスを下記(1)式のように定義したとき、金属体を打抜く際の前記パンチと前記ダイのクリアランスが60〜320%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗装鋼板の溶接方法。
    クリアランス(%)={(Dd−Dp)/2}/t×100 ・・・(1)
    ただし、Dd:ダイの直径(mm)、Dp:パンチの直径(mm)、t:金属板の板厚(mm)
  6. クリアランスを下記(1)式のように定義したとき、金属体を打抜く際の前記パンチと前記ダイのクリアランスが60〜100%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗装鋼板の溶接方法。
    クリアランス(%)={(Dd−Dp)/2}/t×100 ・・・(1)
    ただし、Dd:ダイの直径(mm)、Dp:パンチの直径(mm)、t:金属板の板厚(mm)
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