JP2011528012A - ラメルテオンの調製における中間体としての6,7−ジヒドロ−1h−インデノ[5,4−b]フラン−8(2h)−オンの合成 - Google Patents

ラメルテオンの調製における中間体としての6,7−ジヒドロ−1h−インデノ[5,4−b]フラン−8(2h)−オンの合成 Download PDF

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Abstract

本発明は、ラメルテオンの調製における重要な中間体である式Vの6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オンの調製を記載する。本発明は、6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オンの合成に有用な先行する中間化合物をもさらに記載する。

Description

本発明は、一般に、有機化学分野に関し、特に、ラメルテオンの調製における重要な中間体である6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オンの調製に関する。
ラメルテオン、即ち(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ−[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミドは、メラトニンMT1受容体およびMT2受容体の両方に対して高い親和性を有し、MT3受容体よりも高い選択性を有するメラトニン受容体アゴニストである。ラメルテオンは、ヒトMT1またはMT2受容体を発現する細胞中で完全アゴニスト活性をインビトロで示し、ヒトMT1およびMT2受容体に対してMT3受容体よりも高い選択性を示す。内因性メラトニンによって作用するMT1およびMT2受容体は、通常の睡眠覚醒サイクルの根底にある概日リズムの維持に関与すると考えられているので、MT1およびMT2受容体におけるラメルテオンの活性によって、睡眠促進特性が得られると考えられる。
ラメルテオンの合成は、EP885210B1、EP1792899A1、およびJ.Med Chem.2002,45,4222−4239に開示されている。ラメルテオンは2段階で合成される;重要な中間体6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オンを有する三環式コアが合成され、次に、キラリティおよびアミド官能基を導入する側鎖が合成される。6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン中間体の合成は、2,3−ベンゾフランを出発物質として使用する6または7段階からなり、数段階において、毒性であり環境に優しくないハロゲン化試薬を小過剰から大過剰で使用することを伴う。
欧州特許第885210号明細書 欧州特許出願公開第1792899号明細書
J.Med Chem.2002,45,4222−4239
ラメルテオンの調製における重要な中間体である6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オンの効率的な合成が必要とされている。
本発明の一態様は、式V
Figure 2011528012
の化合物を式III
Figure 2011528012
の化合物から調製する方法であって、式IIIの化合物のエタノン基をアクリラート基に変換するステップと、続いて、アクリラート基含有化合物を環化して式Vの化合物を得るステップとを含む方法である。
本発明の別の一態様では、式Vの化合物を調製する前記方法が、
a.)式III
Figure 2011528012
の化合物を、アンモニウム塩の存在下、有機溶媒で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
b.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む。
本発明の別の一態様では、前記アンモニウム塩が、RNH (式中、RおよびRのそれぞれは、置換および非置換のアルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;Xは、ハロゲンまたはRCOであり、Rは、置換または非置換のアルキルまたはアリールであり、置換は、好ましくはハロゲン置換、より好ましくはポリハロゲン置換である。)である。
本明細書において使用される場合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、またはアリールシクロアルキルという用語は、有機基が、1から12個、好ましくは1から8個、より好ましくは1から6個の炭素原子を含有することを意味することができる。好ましい残基RおよびRは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはフェニルなどの1から6個の炭素原子を有する低級アルキルである。置換は、フルオロ、クロロ、ブロモなどのハロゲンを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の別の一態様では、前記アクリラート基含有化合物が式IV
Figure 2011528012
の化合物である。
本発明の別の一態様では、式IVの化合物が、溶液中、好ましくは、好適にはアルカン類、エーテル類、および塩素化溶媒から好適には選択される非極性溶媒中で得られる。
本発明の別の一態様では、式II
Figure 2011528012
の化合物を第1級アミンと反応させるステップと、次に、これを金属触媒とさらに反応させるステップとを含む方法によって、前記式IIIの化合物が調製される
本発明の別の一態様では、式I
Figure 2011528012
の化合物のOHのビニル基による保護を、好ましくは酢酸ビニルと反応させることによって行うステップを含む方法によって、前記式IIの化合物が調製される。
本発明の別の一態様は、式III
Figure 2011528012
の化合物である。
本発明の別の一態様は、式IV
Figure 2011528012
の化合物である。
本発明の別の一態様は、6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン(V)および/またはラメルテオンの調製のための、1−(3−ヒドロキシフェニル)エタノン(化合物I)、1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(化合物II)、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(化合物III)、および1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物IV)から選択されるいずれかの化合物の使用である。
本発明の別の一態様は、式Vの化合物の調製方法であって:
a.)式IIの化合物を第1級アミンと反応させることによって、式IIIの化合物を調製するステップと、
b.)式IIIの化合物を、アンモニウム塩RNH (式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下、有機溶媒中で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
c.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む方法である:
Figure 2011528012
本発明の別の一態様は、式Vの化合物の調製方法であって:
a.)式Iの化合物を酢酸ビニルと反応させることによって、式IIの化合物を調製するステップと、
b.)式IIの化合物を第1級アミンと反応させることによって、式IIIの化合物を調製するステップと、
c.)式IIIの化合物を、アンモニウム塩RNH (式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下、有機溶媒中で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
d.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む方法である
Figure 2011528012
本発明の別の一態様は、式Vの化合物の調製方法であって:
a.)式Iの化合物を酢酸ビニルと反応させることによって、式IIの化合物を調製するステップと、
b.)式IIの化合物を第1級アミンと反応させることによって、式IIIの化合物を調製するステップと、
c.)式IIIの化合物を、アンモニウム塩RNH (式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下、有機溶媒中で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
d.)前記有機溶媒の溶液中に式IVの化合物を含むc)の反応生成物を得るステップと、
e.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む方法である
Figure 2011528012
本発明の別の一態様は、ラメルテオンの調製方法であって:
本発明のいずれか1つの態様による式Vの化合物の調製方法を行うステップと、
式Vの化合物に対してさらなる合成ステップを実施してラメルテオンを得るステップとを含む方法である。
本発明の別の一態様は、ラメルテオンを有効成分として含む医薬組成物の調製方法であって:
前態様による方法によりラメルテオンを調製するステップと、
こうして調製したラメルテオンを少なくとも1種類の医薬的に許容される賦形剤と混合するステップとを含む方法である。
本発明は、三環式6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン中間体の長く時間のかかる合成の問題を解決する。本発明による方法は、短くて効率的であり、工業的に適用可能で競争力のある収率が得られる。この方法は、安価な出発物質を使用し、わずか4つのステップのみを含む。従来方法と比較すると、使用されるハロゲン化試薬の量が減少する。
好ましい実施形態および実施例を参照しながら、本発明をより詳細に説明するが、これらの実施形態および実施例は、説明を目的としたものであり、本発明を限定するものと解釈すべきでは決してない。
反応スキーム1は、ラメルテオンの調製における重要な中間体である式Vの6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン中間体を調製するための本発明による方法の好ましい一実施形態を示している。
Figure 2011528012
スキーム1
さらに、スキーム1の好ましい実施形態によると、式IIIの化合物は、式IIの化合物を第1級アミン、好ましくはベンジルアミンと反応させることによって調製される。この反応は、好ましくは触媒の存在下、好ましくは例えばロジウムもしくはルテニウムなどの金属触媒からなる群より選択される、または例えばCpもしくはホスフィン類などの前記金属の誘導体から選択される触媒の存在下で行われる。
この反応は、好ましくは約50℃から200℃、より好ましくは約100℃から180℃、最も好ましくは約140℃から160℃において行われる。
さらに、スキーム1の好ましい実施形態によると、例えばTADCA(2,2,2−トリフルオロ酢酸ジシクロヘキシルアンモニウム)またはTAMA(2,2,2−トリフルオロ酢酸N−メチルアニリニウム)などの、式RNH のアンモニウム塩(式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下で、式IIIの化合物をパラホルムアルデヒドと反応させる。
過剰のアンモニウム塩(最大1当量)を使用することができる。
この反応は、好ましくは非極性溶媒中、約60から120℃において、1から36時間、より好ましくは4から12時間行われる。
この段階において、アクリラート中間体IVを有機溶媒中の溶液の形態で効率的に得ることができる。有機溶媒は、好適には非極性溶媒であり、好ましくはアルカン類、エーテル類、または塩素化溶媒からなる群から選択される。好都合には、中間体IVの単離は不要である。
次にこの溶液を、強無機酸、好ましくは硫酸と、0から100℃の間、好ましくは30℃から70℃の温度において反応させると、式Vの化合物が得られる。
次に、キラリティおよびアミド官能基を有する側鎖の導入を好適に伴う、当業者に公知または当業者によって容易に考案することができる合成経路によって、式Vの重要な中間化合物である6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン(V)に対してさらなる合成ステップを実施することによって、ラメルテオンを得ることができる。後述の文献が、参照により本明細書に組み入れられる。例えば、以下の合成経路を使用することができる:
Figure 2011528012
ラメルテオンを有効成分として含む医薬組成物を調製するためには、最初に、ラメルテオンを前述の方法によって提供し、次に、調製されたラメルテオンを少なくとも1種類の好適な医薬的に許容される賦形剤と混合する。医薬的に許容される賦形剤は、バインダー、希釈剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、潤滑剤、香料、着香料、甘味料、および製薬技術分野において公知のその他の賦形剤からなる群から選択することができる。好ましくは、担体および賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリレート類、炭酸カルシウム、デンプン、コロイド状二酸化シリコーン(silicone dioxide)、グリコール酸デンプンナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および製薬技術分野において公知のその他の賦形剤からなる群より選択することができる。
実験手順
1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(II)の調製
Figure 2011528012
1−(3−ヒドロキシフェニル)エタノン(I)(5g、36.8mmol)を乾燥トルエン(37mL)中に懸濁させ、乾燥炭酸ナトリウム(2.34g、0.6当量)および(Ir(COD)Cl)(247mg、0.01当量)を加えた。酢酸ビニル(6.8mL、2当量)を最後に加え、反応物を100℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(100%ヘキサンから95/5のヘキサン/EtOAc)で精製して、1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(5,05g、85%)を得た。H NMR δ(CDCl)7.65(d,1H,J=7.7Hz)、7.56(t,1H,J=2.0Hz)、7.40(t,1H,J=8.0Hz)、7.19(dd,1H,J=2.5Hz,J=8.1Hz)、6.66(dd,1H,J=6.0Hz,J=13.7Hz)、4.80(dd,1H,J=1.8Hz,J=13.7Hz).4.50(dd,1H,J=1.8Hz,J=6.0Hz)、2.58(s,3H)。13C NMR δ(CDCl)197.3、156.9、147.5、138.6、129.8、123.1、121.8、116.0、96.1、26.6。
1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(II)の大規模調製
1−(3−ヒドロキシフェニル)エタノン(I)(204g、1.5モル)を乾燥トルエン(1.5L)中に懸濁させ、乾燥炭酸ナトリウム(95.4g、0.6当量)および(Ir(COD)Cl)(10g、0.01当量)を加えた。酢酸ビニル(276mL、2当量)を最後に加え、反応物を100℃で2時間30分加熱した。反応物を室温まで冷却し、活性炭上で濾過した。活性炭をトルエンおよびEtOAcですすいだ。有機溶媒を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(100%ヘキサンから87/13のヘキサン/EtOAc)で精製して、1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(173g、71%)を得た。
1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(III)の調製
Figure 2011528012
1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(II)(1.62g、10mmol)を乾燥トルエン(100mL)中に溶解させ、4Aモレキュラーシーブ(10g、1g/mmol)およびベンジルアミン(1.1mL、10mmol)を加え、反応物を18時間加熱還流した。反応物を室温まで冷却し、濾過し、濃縮した。残留物をトルエン(100mL)中に溶解させ、PhPRhCl(462mg、0.05当量)を加え、反応物を圧力反応器中15℃で24時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、1NのHCl(100mL)を加え、反応物を2時間撹拌した。相を分離させ、有機相を1NのHCl、水、およびブラインで連続して洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(1.17g、72%)を得た。H NMR δ(CDCl)7.35(dd,1H,J=0.8Hz,J=7.8Hz)、7.19(t,1H,J=7.9Hz)、6.95(d,1H,J=8.0Hz)、4.57(t,2H,J=8.8Hz)、3.52(t,2H,J=8.8Hz)、2.57(s,3H)。13C NMR δ(CDCl)198.8、161.0、133.8、128.2、127.9、121.4、113.4、71.6、31.0、27.6。
1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(III)の大規模調製
1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(II)(40g、247mmol)を乾燥トルエン(2.4L)中に溶解させ、4Aモレキュラーシーブ(247g、1g/mmol)およびベンジルアミン(26.9mL、1当量)を加え、反応物を18時間加熱還流した。反応物を室温まで冷却し、濾過した。PhPRhCl(2.328g、0.01当量)を加え、反応物を圧力反応器中140℃で4日間加熱した。反応物を室温まで冷却し、1NのHCl(2.5L)を加え、反応物を2時間撹拌した。相を分離させ、水相をトルエン(1L)で2回再抽出した。1つにまとめた有機相を1NのHClおよび水で連続して洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濾過し、濃縮し、減圧下で蒸留することによって精製して、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(26.22g、66%)を得た。
6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン(V)の調製
Figure 2011528012
1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(III)(1g、6.2mmol)をジオキサン(9mL)中に溶解させた。TADCA(2,2,2−トリフルオロ酢酸ジシクロヘキシルアンモニウム)(1.82g、1当量)およびパラホルムアルデヒド(0.611g、1.1当量)を加えた。反応物を100℃で2時間加熱した。2回目のTADCA(0.91g、0.5当量)およびパラホルムアルデヒド(0.333g、0.6当量)を加え、反応物を100℃で2時間加熱した。反応物を水(20mL)とペンタン(30mL)との間で分配した。水相をペンタン(10mL)で4回再抽出した。1つにまとめたペンタン相を水およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水した。溶液が100mLとなるまでペンタンで希釈した。この溶液を、67℃にあらかじめ加熱した硫酸溶液(10mL)に窒素気流下で滴加した。滴加終了後、反応物を30分間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、氷水(50mL)に注いだ。溶液をMTBEで5回抽出した。1つにまとめた有機相を水、1M のNaHCO、およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、純粋な6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オンを得た。H NMR δ(CDCl)7.21(dd,1H,J=0.9Hz,J=9.0Hz)、7.02(d,1H,J=8.2Hz)、4.66(t,2H,J=8.9Hz)、3.48(t,2H,J=8.9Hz)、3.08(dd,2H,J=4.9Hz,J=6.0Hz)、2.69(m,2H)。13C NMR δ(CDCl)207.5、160.2、147.1、133.6、125.6、123.9、115.6、72.3、37.1、28.4、25.4。
6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン(V)の大規模調製
1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(III)(10g、61.7mmol)をジオキサン(50mL)中に溶解させた。N−メチルアニリン(0.33mL、0,05当量)、TFA(0.24mL、0.05当量)、およびパラホルムアルデヒド(1.67g、0.3当量)を加えた。反応物を100℃で4時間加熱した。N−メチルアニリン(0.33mL、0.05当量)およびTFA(0.24mL、0.05当量)を再び加え、1時間後、2時間後、および3時間後の反応物を1:1のブライン:水(200mL)およびペンタン(166mL)の間で分配した。水相をペンタン(110mL)で3回再抽出した。1つにまとめたペンタン相を水およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水した。溶液の全体積が500mLになるまでペンタンで希釈した。この溶液を、67℃にあらかじめ加熱した硫酸溶液(66mL)に窒素気流下で滴加した。添加終了後、反応物を30分間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、氷(116mL)およびMTBE(116mL)を加えた。溶液を終夜撹拌し、1:1のMTBE:EtOAc(150mL)で3回抽出した。1つにまとめた有機相を水、1MのNaHCO(170mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(3.47g、35%の回収材料)および純粋な6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン(2.85g、27%)を得た。

Claims (15)

  1. 式V
    Figure 2011528012
    の化合物を式III
    Figure 2011528012
    の化合物から調製する方法であって、式IIIの化合物のエタノン基をアクリラート基に変換するステップと、続いて、アクリラート基含有化合物を環化して式Vの化合物を得るステップとを含む、方法。
  2. a.)式III
    Figure 2011528012
    の化合物を、アンモニウム塩の存在下、有機溶媒で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
    b.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む、請求項1に記載の方法
  3. 前記アンモニウム塩が、RNH (式中、RおよびRのそれぞれは、置換および非置換のアルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、またはアリールシクロアルキルから独立して選択され;Xは、ハロゲンまたはRCOであり、Rは、置換または非置換のアルキルまたはアリールであり、置換は、好ましくはハロゲン置換、より好ましくはポリハロゲン置換である。)である、請求項2に記載の方法。
  4. アクリラート基含有化合物が式IV
    Figure 2011528012
    の化合物である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 式IVの化合物が、溶液中、好ましくは非極性溶媒中、より好ましくはアルカン類、エーテル類、および塩素化溶媒から選択される非極性溶媒中で得られる、請求項4に記載の方法。
  6. 式II
    Figure 2011528012
    の化合物を第1級アミンと反応させるステップと、次に、これを金属触媒とさらに反応させるステップとを含む方法によって、前記式IIIの化合物が調製される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法
  7. 式I
    Figure 2011528012
    の化合物のOHのビニル基による保護を、好ましくは酢酸ビニルとの反応によって行うステップを含む方法によって、前記式IIの化合物が調製される、請求項6に記載の方法。
  8. 式IIIの化合物。
    Figure 2011528012
  9. 式IVの化合物。
    Figure 2011528012
  10. 6,7−ジヒドロ−1H−インデノ[5,4−b]フラン−8(2H)−オン(V)および/またはラメルテオンを調製するための、1−(3−ヒドロキシフェニル)エタノン(化合物I)、1−(3−(ビニルオキシ)フェニル)エタノン(化合物II)、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)エタノン(化合物III)、および1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル)プロプ−2−エン−1−オン(化合物IV)から選択されるいずれかの化合物の使用。
  11. 式Vの化合物の調製方法であって:
    a.)式IIの化合物を第1級アミンと反応させることによって、式IIIの化合物を調製するステップと、
    b.)式IIIの化合物を、アンモニウム塩RNH (式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下、有機溶媒中で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
    c.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む、方法;
    Figure 2011528012
  12. 式Vの化合物の調製方法であって:
    a.)式Iの化合物を酢酸ビニルと反応させることによって、式IIの化合物を調製するステップと、
    b.)式IIの化合物を第1級アミンと反応させることによって、式IIIの化合物を調製するステップと、
    c.)式IIIの化合物を、アンモニウム塩RNH (式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下、有機溶媒中で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
    d.)この溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む、方法
    Figure 2011528012
  13. 式Vの化合物の調製方法であって:
    a.)式Iの化合物を酢酸ビニルと反応させることによって、式IIの化合物を調製するステップと、
    b.)式IIの化合物を第1級アミンと反応させることによって、式IIIの化合物を調製するステップと、
    c.)式IIIの化合物を、アンモニウム塩RNH (式中、RおよびRはそれぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアリールシクロアルキルから独立して選択され;XはハロゲンまたはRCOであり、Rは、アルキル、アリール、ポリハロアルキルの中の1つである。)の存在下、有機溶媒中で、パラホルムアルデヒドと反応させるステップと、
    d.)前記有機溶媒の溶液中に式IVの化合物を含むc)の反応生成物を得るステップと、
    e.)前記溶液を強無機酸と接触させるステップとを含む、方法
    Figure 2011528012
  14. 請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の式Vの化合物の調製方法を実施するステップと;
    式Vの化合物に対してさらなる合成ステップを実施してラメルテオンを得るステップとを含む、ラメルテオンの調製方法
  15. ラメルテオンを有効成分として含む医薬組成物の調製方法であって:
    請求項14に記載の方法によりラメルテオンを調製するステップと、
    こうして調製されたラメルテオンを少なくとも1種類の医薬的に許容される賦形剤と混合するステップとを含む、方法。
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