JP2011525230A - 軸方向にずれた第１締付領域を備えるブーツ - Google Patents

Abstract

【課題】動作時におけるブーツ（１０）の変形の減少
【解決手段】 動作時におけるブーツ（１０）の変形の減少という課題に対して、第１締付領域（１２）を有したブーツ（１０）を提案する。第１締付領域（１２）は、ブーツ（１０）を取り付け可能な筐体部品（５４）に対して、少なくとも部分的に筐体部品の端部（５５）からはみ出すように、ブーツ（１０）の主軸（６０）方向にずれている。
【選択図】図５

Description

本発明は、第１締付領域を備えるブーツ、及びそのようなブーツや筐体部品を備えたシステムに関する。

上述のタイプのブーツは、特にシーリングジョイントに使用され、特に自動車産業において、等速滑り継手や固定継手を封止するために使用されるが、自動車産業以外に適用されることもできる。本発明に係るブーツは、特に横揺れブーツや折畳ブーツの形態を有する。

上述のタイプの横揺れブーツは、先行技術により公知である。例として、本明細書の図１に、先行技術に係る横揺れブーツであって、継手筐体に締め付けるための第１締付領域１２とシャフトに締め付けるための第２締付領域１４とを有する横揺れブーツの、主軸６０における断面を示す。図１において参照符号１０で示すこの横揺れブーツは、例えば固定継手に取り付けられる。ここで第１締付領域１２は外側部３４と内側部３６とを有し、例えば、筐体部品の外側面の周囲溝にシートを設けるように、周方向に環状のビード状材料３８の堆積が内側部３６に配されている。第１締付領域１２は、締付領域１２近傍の第１折畳部側部２２とこの第１折畳部側部に対向する第２折畳部側部２４とを有する第１折畳部山部領域２０を備える折畳領域１６に隣接し、折畳山部領域２０は、折畳谷部２６に隣接する。折畳山部領域２０は、最大値Ｍの折畳山部２１を有する。また、図１に示す先行技術に係る横揺れブーツ１０は、折畳領域１６の内部に配された補強リブ４０を備えている。

本明細書の図４に、固定継手の筐体部品５４に取り付けられた図１のブーツ１０を示す。筐体部品５４は、横外周面７０と端面６８とを備え、その間には周端部５５が配される。ブーツ１０は、第１締付手段５８により継手筐体部品５４に取り付けられ、また第２締付手段６２により第２締付領域１４のシャフト５６に取り付けられる。この場合、第１締付要素５８及びブーツ１０の第１締付領域１２は、その全てが継手筐体部品５４の横外周面７０又は継手筐体部品５４自体に割り当てられ、図１及び図４に示す例ではちょうど一折の折畳領域１６が第１締付領域１２から直接続いている。

図１及び図４に示す先行技術に係る具体的問題は、継手筐体の外側面が第１締付領域及び第１締付要素と完全に重なることで、例えば固定継手に適用されたブーツの動作時において、締付領域が大きく変形することである。特に高速回転により働く力とそれに関連する機械的な負荷が与えられると、動作中にブーツが破損するおそれがある。

したがって、本発明の目的は、特に折畳領域、その中でも特に第１締付領域近傍の折畳領域の第１折畳部における変形作用を低減することが可能なブーツ、及びそのようなブーツを備えたシステムを提供することである。

本発明の目的は、第１締付領域を備えたブーツによって達成される。前記第１締付領域は、ブーツの主軸方向から見て、筐体部品に対してずれている。筐体部品は、特に等速滑り継手や固定継手の筐体部品、又は他の筐体部品である。さらに好適には、継手は、第１締付領域が少なくとも部分的に筐体部品の端部からはみ出すように、ブーツに挿入可能なものである。本発明の特に好適な実施形態において、第１締付領域は基部表面を備える。基部表面は第１締付要素のためのシートを形成し、ブーツの主軸に対して、少なくとも部分的に筐体部品の端部からはみ出す。

本発明において、第１締付領域によりはみ出し長が設けられたおかげで、結果として、横外周面が基部表面に配置された第１締付領域又は、第１締付要素と部分的にのみ接触する。そのとき、締付要素は、公知の封止機能に加え、はみ出し長において、折畳領域、特に第１締付領域近傍の折畳領域の第１折畳部を支持することを可能にする第１締付要素によりもたらされた支持機能を有する。結果として、動作時のブーツの変形は全体的に減少し、回転速度の安定的な向上が達成される。本発明に係るブーツが横揺れブーツとして構成された際、特に有利な効果が得られる。本発明によると、本発明に係るブーツは、折畳領域に複数のひだを備える折畳ブーツとして構成されてもよい。本発明に係るブーツは、例えば、２重折畳ブーツとして構成されることも可能である。

上述された通り、本発明に係るブーツの特に好適な使用例は、固定継手あるいは等速滑り継手に対する使用であると認められる。しかし、本発明に係るブーツは、例えば、ボール継手、あるいは封止や追加の支持機能を十分に提供するために管端もしくは他の筐体部品をシールするプッシュロッド等、あらゆる種類の継手に使用されうる。このように、本発明は、ブーツを装着可能な筐体部品の種類の条件に制限されない。ここで、ブーツを適用可能な筐体部品の例は、あらゆる種類の管端、プッシュロッド、シャフト、そのほかであってもよく、継手やその外部継手筐体であってもよい。

本発明に係るブーツの第１締付領域の基部表面におけるはみ出し長は、第１締付要素の幅に対し、約２０％から約４５％が適当であり、好適には約２４％から約３５％が適当である。このようなはみ出し長によると、一方では、折畳ブーツに十分な封止機能が得られ、また、他方では、第１締付要素による十分な支持機能が得られる。はみ出し長が短すぎる場合、即ち約２０％を下回る場合、特定の状況において、十分な支持機能が得られない。一方、はみ出し長が長すぎる場合、ブーツの封止機能が減少するおそれがある。本明細書における「約」という表現は、規定の範囲から僅かに外れた実施形態も本発明の技術的範囲に属することを、当該分野の当業者に明らかにするものである。特に、本発明の明細書において、それぞれの上限及び下限の約プラスマイナス１０％、好適には約プラスマイナス５％の偏差は、本発明の技術的範囲から外れることはなく、その範囲においても、十分な封止機能及び支持機能が維持される。

さらに好適な実施形態では、第１締付領域の基部表面が、ブーツの主軸方向から見て、少なくとも部分的に移行領域と重なる。移行領域は、第２締付領域やブーツの主軸方向において、第１締付領域と隣接し、前記第２締付領域は、第１締付領域のものよりも小さな内径及び外径を有していてもよい。次に、移行領域に続けて配置されるのは、少なくとも一折の折畳領域である。折畳領域がちょうど一折であるなら、本発明に係るブーツは、例えば横揺れブーツとして構成されることができ、二折であるなら、特に２重折畳ブーツとして構成され、あるいは折畳領域がさらに多くのひだを有するならば、多重折畳ブーツとして構成される。第１締付領域と折畳領域との間の移行領域は、ここでは例えば以下のような方法で設計される。即ち、移行領域の内表面が支持されたり、あるいは移行領域が筐体部品の環状端面に隣接して配置されることが可能である。しかし、移行領域は、例えば、特に折畳ブーツの特定の実施形態において有利な特性を伴う接合領域として提供されることも可能である。さらに、第１締付領域における第１締付要素の締め付けを容易にする追加の保持や定位の手段が、移行領域に設けられてもよい。第１移行領域は、好適には以下のような方法で設計される。第１移行領域の内表面は、筐体部品の環状端面に隣接して配置され、さらに好適には筐体部品の環状端面に接触する。即ち、その表面を支える。その際、締付シートを提供する第１締付領域の基部表面と実装後の第１締付要素との重なりによる効果により、取り付けられた締付要素の力は第１締付領域へ容易に伝達され、本発明に係るブーツの変形をさらに減少させる。ここで、完全な重なりとは、基部表面が移行領域の材料厚み全体に重なり、この領域において第１締付要素のための締付シートが提供されていることを意味する。好適には、ブーツの主軸方向から見て、はみ出し長は、軸方向に位置しており、ブーツの折畳領域の方向にずれており、少なくとも部分的には移行領域の外部までずれている。

さらに好適な実施形態では、少なくとも二つの外部リブが、ブーツの主軸と垂直な方向において、第１締付領域と移行領域とを少なくとも部分的に繋ぐ。複数の外部リブにより、以下の状況が有利に達成される。即ち、本発明に係るブーツのサイズをさらに小さくし、特に内部容積を小さくすることが可能である。第１締付領域のずれにより、本発明に係るブーツの高さを全体として減少させることができるが、それは、複数の外部リブの存在によって補助される。複数の外部リブは、横揺れブーツにとって以下の点で特に有利に働く。即ち、それらは変形における十分な安定性を提供し、一方でこれらのブーツの内径を小さくすることができる。結果として、グリース圧が減少し、長い耐用年数と低摩耗が達成される。

本発明のさらに好適な実施形態では、複数のリブが、ブーツの外周面に等間隔に配置される。好適には、それぞれのリブは、ブーツの外周面において、一対となって対向配置される。好適には、例えば、４、６、７、８、９、１０、あるいはそれ以上のペアが、当該分野の当業者の要求に応じて、ブーツの外周面に配列されることができる。ここで、それぞれのペアは、互いに均一な間隔で配置される。

本発明のさらに好適な実施形態において、外部リブの少なくとも１つが、第１締付領域の基部表面から突出し、位置決め及び／又はベアリング面を形成する。第１締付領域は、締付要素用のバインダーシート面を構成し、締付要素は、例えばクランプ紐、クランプ、又は圧縮リングである。しかしながら、本発明では、当業者に公知の他の締付要素が用いられてもよい。少なくとも１つ、好適には少なくとも半数、さらに好適には全ての外部リブにおける特定の形状が、第１締付領域の締付要素の位置決めを容易にする。加えて、この場合、締付要素の環状側面が、少なくとも１つの外部リブにより形成されたベアリング面と少なくとも部分的に対向する。即ち、ベアリング面と接触する。ここでは、締付要素の高さ又は厚み全体に対して、締付要素の側面全体が接触している必要はない。むしろ、位置決め及び／又はベアリング面は、締付要素の高さのうち、最大でも約９０％、さらに好適には最大で約６０％だけである。この場合、締付要素は、位置決め及び／又はベアリング面から突出している。位置決め及び／又はベアリング面は、ブーツの主軸との関係において、略垂直になるように配置され、それは、第１締付領域に対向する外部リブの第１外端部の終わりの部分と位置決め及び／又はベアリング面との間に配置されたオフセットの一部である。ここで、このオフセットは、好適には少なくとも１つの外部リブのための第２外端部を有し、好適には、横揺れブーツの主軸に対して、略平行に配置され、当該リブの一部となる。しかし、ここで、少なくとも１つの外部リブの第２外端部は、横揺れブーツの主軸に対して僅かに傾けられており、第２外端部と横揺れブーツの主軸との間の角度は、少なくとも１つの外部リブの第１外端部と横揺れブーツの主軸との間の角度よりも小さい。

好適には、外部リブは、横揺れブーツの外周面から離れた第１外端部を有する。好適な実施形態において、外部リブの第１外端部は、おおよそ第１折畳部の折畳山部領域から始まり、さらに好適にはちょうど折畳山部、すなわち第１折畳部の最大部から始まり、より一層好適には、横揺れブーツの主軸に対して角度をもって直線状に延びる。しかしながら、第１外端部は別の構成であってもよく、例えば湾曲してもよい。

また、本発明は、好適には継手の一部であり、好適には固定継手の一部であり、さらに好適には継手である筐体部品と、上記に規定するブーツとを備えるシステムに関する。さらに好適には、本発明に係るシステムは、少なくとも第１締付要素を備え、さらに好適には、少なくとも第２締付領域において特にシャフトに横揺れブーツを締め付ける第２締付要素を備える。さらに好適には、第１締付要素が、少なくとも側面の一部を介して、少なくとも１のリブの位置決め及び／又はベアリング面を支える。さらに好適には、締付要素の側面が、位置決め及び／又はベアリング面から突出する。さらに好適には、第１締付領域の基部表面は、締付要素のシート面となるものであり、基部表面が筐体部品の端部から少なくとも部分的にはみ出すように、例えば継手筐体の筐体部品に対して軸方向にずれ、ブーツの主軸に対してずれる。ここで、基部表面のはみ出し長は、好適には第１締付要素の幅の約２０％〜約４５％の範囲に収まり、さらに好適には第１締付要素の幅の約２５％〜約３５％の範囲に収まる。

以下の図面に基づき、本発明の上述された効果及び更なる効果が、さらに詳細に開示される。

図１は、先行技術に係る横揺れブーツの主軸に沿った断面図である。 図２は、本発明に係る横揺れブーツの主軸と交差する、図３の線Ｂ−Ｂに沿った断面図である。 図３は、図２に示す本発明に係る横揺れブーツの外観図である。 図４は、固定継手の筐体部品と、図１の横揺れブーツと、シャフトと、第１及び第２締付手段とを備える先行技術に係るシステムの断面図である。 図５は、継手筐体と、図２及び図３の折畳ブーツと、折畳ブーツを筐体部品に締め付ける第１締付手段とを備える本発明に係るシステムの図３の線Ａ−Ａに沿った断面図である。

まず、図面に示す特徴は個々の実施形態に限定されるものではない。むしろ、図面の説明を含む発明の詳細において説明される各特徴を相互に組み合わせて発展させることができる。先行技術によるものを含む同一の特徴は、ここでは同一の参照符号によって指示される。とりわけ、本発明の主題は、図示されるような、本発明に係る横揺れブーツが使用される固定継手のシステムの実施形態に限定されるものではない。むしろ、本発明は、あらゆる部品にシーリングのために取り付けられたあらゆる種類のブーツに適用可能である。とりわけ、本発明を自動車用の固定継手に限定することは想定も意図もされない。むしろ、本発明に係る横揺れブーツは、多数の適用分野で用いられることが可能であり、好適には等速滑り継手に使用可能である。最後に、特に折畳領域は、必要に応じて２つあるいはそれ以上のひだを有するように形成されてもよい。

図１に、冒頭で説明した先行技術に係る折畳ブーツを示す。このブーツの内部には、十分な剛性を実現するために折畳領域１６に配された複数の内部リブ４０が設けられている。図１からは、ここに示す先行技術に係る折畳ブーツ１０が比較的かさ高いことがわかる。

図１に示す先行技術に係る折畳ブーツ１０を、横外周面７０を有する筐体部品５４とシャフト５６とを備える固定継手筐体に取り付けたものを図４に示す。折畳ブーツ１０は、第１締付手段５８を用いて筐体部品５４の第１締付領域１２に取り付けられ、第２締付手段６２を用いてシャフト５６の第２締付領域１４に取り付けられている。こうしてシステム７４全体が形成される。第１締付領域１２は、その全面で第１保持要素３０と第２保持要素３２の間の第１締付要素５８を受ける。本実施形態に係るブーツ１０において、先行技術に係る第１保持要素３０又は第２保持要素３２は、、周囲ウェブとして具体化されてもよく、また中断ウェブとして具体化されてもよく、また例えば、ブーツ１０の主軸６０と直交する方向から見たときに外輪郭が丸い「耳状ウェブ」の形で具体化されてもよい。この場合、図４に示すシステム７４の実施形態では、ブーツ１０の第１締付領域の基部表面２８がクランプシート表面と同一である。

第１締付領域、ひいてはその基部表面２８が筐体部品５４の横外周面７０から周囲端面６８への移行部に配された筐体端部５５からはみ出していないことは、図４から明らかである。

次に、図２に、第１締付領域１２と第２締付領域１４とを有する本発明にかかる折畳ブーツ１０を示す。ブーツ１０の内部３６は、第１締付領域１２において、筐体部品の対応する環状周囲溝（これについては図５参照）に係合可能な周方向に環状のビードとして形成された材料３８の堆積に割り当てられる。図５からわかるように、第１締付領域１２は締付要素５８の幅よりも幅広い基部表面２８を設ける。第１締付領域は基部外表面５２と基部内表面５３とを有する移行領域５０に隣接する。ここに示す例においては、図５からわかるように、当該移行領域は、ブーツ１０の主軸６０に略直交して延び、筐体部品５４の周辺外端面６８を支えるか、又はこの近傍に配されるよう構成される。移行領域５０に続いて、第１締付領域１２近傍の第１折畳部側部２２と当該第１折畳部側部に対向する第２折畳部側部２４とを備える第１折畳部１８を有する折畳領域１６が設けられる。ここで、第１折畳部１８は、折畳山部２１を有する最大値Ｍの折畳山部領域２０を備える。第１折畳部１８からは、第２締付領域１４にほぼ直接隣接する折畳谷部２６が続く。

また、図２に示す本発明にかかるブーツは、第１外端部４４を有し折畳山部領域の最大値Ｍすなわち折畳山部２１から始まる外部リブ４２と、ブーツ１０の主軸６０に略平行に延びる第２外端部４３とを備える。ここで、外部リブ４４は、締付要素５８のベアリング及び／又は位置決め面４８となる（図５参照）。このため、外部リブ４２は第１締付領域１２の基部表面２８からいくぶん突出しており、その結果、第２外端部４３もまた基部表面２８から突出し、これによってこの表面に略平行に形成される。

基部外表面５２と折畳部１８の第１折畳部側部２２の外側２３とは、約１１０°の角度αをなしている。原則として、本発明における角度αは、移行領域５０の基部外表面５２と第１折畳部１８の第１折畳部側部２２の外側２３との間を測定したものである。この角度αは、好適には約９０°から約１４０°の範囲であり、より好適には、約１００°から約１３０°の範囲である。

図２からは、本発明において第１折畳部１８の高さＨを決定する方法もわかる。これは、第１折畳部１８の最大値Ｍ又は折畳山部２１を通りブーツ１０の主軸６０と直交する方向に向いた接線と、移行領域１０の基部内表面５３との間の領域の測定を含む。例示される実施形態における基部表面も同様にブーツ１０の主軸６０と直交する方向に向いているため、第１折畳部１８の折畳山部２１又は最大値Ｍを通って延びる接線は、この移行領域５０の基部内表面５３に平行に延びる。しかしながら、横揺れブーツ１０の主軸６０に対して角度をなすように移行領域５０の基部内表面５３を配してもよい。

本発明において、折畳谷部２６の深さＴは、ブーツ１０の主軸６０に直交して基部内表面２７に延びる接線、すなわちブーツ１０の内部に向かう折畳谷部２６の最小値と、第１折畳部１８の折畳山部２１又は最大値Ｍ通ってブーツ１０の主軸６０に直交して延びる接線との間の領域の測定により決定される。このように、いずれの接線も平行かつブーツ１０の主軸６０に直交して延びるため、深さＴは簡単に求められる。

図２からは、深さＴが高さＨの約４２％であることがわかる。

図３に、図２のブーツ１０の断面を示す線Ｂ−Ｂを示す。また、図３は、複数の外部リブ４２、より正確には合計１０個のリブ対４２、すなわち合計２０個の外部リブ４２が、ブーツ１０の外周面１１に配されることを特に明確に示す。また、外部リブ４２が、ベアリング及び位置決め面４８を形成するように、第１締付領域１２の基部表面２８から部分的に突出していることも明らかである。この点を明らかにするために図３に外端部４３を示す。

次に、図５に、図２及び図３のいずれかに示すブーツ１０、及びここでは第１締付手段５８とともに固定継手に属する筐体部品５４を備える本発明にかかるシステム７４を示す。また、図５にシャフト５６を示す。筐体部品５４は、横外周面７０と外端面６８とを備え、その間に筐体端部５５が配されている。締付要素５８は第１側面５９．１及び第２側面５９．２を備え、この締付要素は、例えば圧縮リングなどの締付要素５８の一実施形態においては、周囲側面とみなされる。図５には図示されないが、ブーツ１０を第２締付領域１４においてシャフト５６に締め付ける機能を果たす第２締付要素６２がある。第２締付領域においては、折畳谷部２６が第２締付領域１４と合流する部分にオフセット６４があることがわかる。ここで、図５には図示されないが、オフセット６４は、第２締付要素６２のベアリング及び／又は位置決め面を構成するように、周囲に形成されている。また、ブーツ１０に対するシステム７４の断面は図３の線Ａ−Ａにおいて示される。

図５に示す本発明に係るシステム７４において、締付要素５８は、筐体端部５５からはみ出し長４６だけはみ出している。はみ出し長４６は、一方では筐体部品５４の外端面６８により決定され、他方では外部リブ４２により設けられるベアリング及び／又は位置決め面４８より決定される。はみ出し長４６は基部表面２８の一部であるが、クランプシート表面の一部でもあり、第１締付領域１２の一部でもある。図５に、締付要素５８の２つの外側面５９．１及び５９．２によって決定される締付要素５８の幅Ｂを示す。ここで、はみ出し長４６は、第１締付手段５８の幅の２５％よりもいくぶん大きい。

Claims (14)

1. 第１締付領域（１２）を備えたブーツ（１０）であって、
   第１締付領域（１２）は、筐体部品（５４）の端部（５５）から少なくとも部分的にはみ出すように、ブーツ（１０）の主軸（６０）方向から見て、ブーツ（１０）を装着可能な筐体部品（５４）に対して軸方向にずれている。
2. 第１締付領域（１２）は、第１締付要素（５８）のシートとして機能する基部表面（２８）を有し、
   基部表面（２８）は、筐体部品（５４）の端部（５５）から少なくとも部分的にはみ出す請求項１に記載のブーツ。
3. 基部表面（２８）のはみ出し長（４６）は、第１締付要素（５８）の幅の約２０％から約４５％の範囲にある請求項２に記載のブーツ。
4. 基部表面（２８）は、ブーツ（１０）の主軸（６０）方向から見て、少なくとも部分的に移行領域（５０）と重なる請求項２又は３に記載のブーツ。
5. 少なくとも２つの外部リブ（４２）が、ブーツ（１０）の主軸（６０）と垂直な方向において、少なくとも部分的に締付領域（１２）と移行領域（５０）とを繋ぐ請求項１から４のいずれかに記載のブーツ。
6. 複数のリブ（４２）が、ブーツ（１０）の外周面１１に等間隔に配置される請求項５に記載のブーツ。
7. 少なくとも１つのリブ（４２）が、第１締付領域（１２）の基部表面（２８）から突出し、位置決め及び／又はベアリング面（４８）を形成する請求項５又は６に記載のブーツ。
8. リブ（４２）が、第１折畳部（１８）の折畳山部領域（２０）のおおよそ最大部から始まる第１外端部（４４）を有する請求項５から７のいずれかに記載のブーツ。
9. 横揺れブーツ又は折畳ブーツである請求項１から８のいずれかに記載のブーツ。
10. ブーツ（１０）の主軸（６０）方向から見て、はみ出し長（４６）は、ブーツの折畳領域（１６）の軸方向にずれており、少なくとも部分的に移行領域（５０）の外部にある請求項１から９のいずれかに記載のブーツ。
11. 筐体部品（５４）と、請求項１から１０のいずれかに記載のブーツ（１０）とから構成されるシステム（７４）。
12. 少なくとも１つの第１締付要素（５８）をさらに備える請求項１１に記載のシステム。
13. 第１締付要素（５８）が、少なくとも側面（５９）の一部を介して、少なくとも１のリブの位置決め及び／又はベアリング面（４８）を支える請求項１２に記載のシステム。
14. 第１締付要素（５８）の側面（５９）が、リブ（４２）の位置決め及び／又はベアリング面（４８）から突出する請求項１３に記載のシステム。

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