JP2011524735A - 永久磁石回転子及びそのような回転子を含む回転機 - Google Patents

永久磁石回転子及びそのような回転子を含む回転機 Download PDF

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    • H02K1/2773—Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM] having a flux concentration effect consisting of tangentially magnetized radial magnets

Abstract

【課題】満足な電気的及び機械的性能から利益を得ながらも製造コストを減少した永久磁石回転子及びそのような回転子を含む回転機を提供する。
【解決手段】本発明は、永久磁石(7)及び磁束集中手段を有する電気的回転機のための回転子(1)において、回転子(1)の回転軸(X)に沿って延びるシャフト(2)と、シャフト(2)に配置された回転子本体(3)であって、シャフト(2)に装着するための中央開口(4)、及び永久磁石(7)が配置される半径方向に向けられたくぼみ(5)、を含む回転子本体(3)と、２つの連続するくぼみ(5)を分離する少なくとも１つの角度スペース(40)において中央開口(4)へも２つの連続するくぼみ(5)へも通じていない少なくとも１つの空洞(6)と、を備え、空洞(6)は、スペース(40)の角度範囲(β)の半分以上である回転子(1)の回転軸(X)の周りの角度領域(α)を占有してそのスペースに位置される回転子(1)に係る。
【選択図】図１

Description

本発明は、電気的回転機、特に、同期モータに係り、より詳細には、永久磁石及び磁束集中手段を伴う回転子を有する回転機に係る。
磁束集中手段を伴う回転子は、磁石を収容した回転子質量を備え、磁石は、半径方向に向けられたハウジングに係合される。
このような回転子の利点は、磁石の作用誘導より大きな平均誘導をエアギャップに得ることができ、従って、フェライト系磁石を使用することで機械のコストを節減できるか、さもなければ、希土類系の磁石を使用したときには機械をよりコンパクトにできることである。
回転子では磁束ロスを減少しなければならず、又、永久磁石の磁束は、回転子又は回転子シャフトではなく、固定子を通してループさせねばならない。
この目的のため、多数の解決策が知られているが、各々、欠点で悩まされている。
磁石の反対端に位置する磁極は、ＥＰ１１５２５１６Ｂ１に述べられたように、磁気的に完全に分離することができる。このときは、回転子シャフトの周りに非磁性ハブを設けるか、又はシャフトそれ自体を非磁性にする必要がある。このような構成は、磁極の設置を複雑にすると共に、ハブ又はシャフトを形成するために非磁性のスチール又はアルミニウムを使用することは、比較的高価である。
米国特許第５，６８４，３５２号は、ラミネーションを局部的に非磁性にする処置を受けた領域を通して磁極の上端及び下端を一緒に接続することを教示している。この解決策は、比較的高価な熱処理を施すことを伴う。
磁束のロスを制限するために回転子に１つ以上の空洞を形成することより成る解決策も存在する。
従って、米国特許出願第２００７／０２５２４６９号は、永久磁石を受け入れるハウジングの各側に延びる空洞を有する回転子ラミネーションについて述べており、それら空洞は、ハウジングに向かって開いており、それらの間には巾の狭い材料のブリッジが残される。このような解決策は、磁極の中間に機械的な力を集中させ、高い回転速度では回転子の機械的強度にとって有害であるという欠点がある。
又、米国特許第６，１３３，６６３号も、磁束ロスを減少するための空洞を有する回転子ラミネーションについて述べており、各空洞は、ハウジングの半径方向内端において、永久磁石を受け入れる２つの連続ハウジングに向かって開いている。
又、特許出願ＦＲ２２８３５７２号は、シャフトに装着できるように中央開口へと開いた空洞を与える回転子ラミネーションを開示している。
又、特許出願ＪＰ２０００−２０９７９８号は、永久磁石間に複数の円弧状スロットを有する回転子ラミネーションについて述べている。磁石間の中間軸に対して垂直に向けられたスロットは、内側に向かう磁束ループを制限する。これらスロットの向きは、高い回転速度において回転子の機械的特性に影響を及ぼす。というのは、シャフトの通路の周りのラミネーションの巾が比較的小さいからである。これらスロットは、磁石とシャフトの通路との間隔まで延びる。磁石のハウジングとスロットとの間のこのような角度的オーバーラップは、磁石をシャフトの通路から離間させることを必要とし、これは、所与のサイズの回転子に使用するのに適した磁石の力を制限させる。
又、米国特許出願第２００６／０２９０２２２号は、永久磁石のためのハウジングを有する回転子ラミネーションであって、ハウジング間に空洞をもたないラミネーションについて述べている。
そこで、磁束集中回転子を更に改善することが要望され、特に、満足な電気的及び機械的性能から利益を得ながらも製造コストを減少することが要望される。
本発明は、この要望を満足させると共に、前記欠点を完全に又は部分的に改善することに向けられる。
従って、本発明は、その１つの態様において、永久磁石及び磁束集中手段を有する回転子であって、
回転子の回転軸に沿って延びるシャフトと、
シャフトに配置された回転子質量であって、
シャフトに装着するための中央開口、及び
永久磁石が配置される半径方向に向けられたハウジング
を含む回転子質量と、
２つの連続するハウジング間の少なくとも１つの、好ましくは各々の、角度インターバルにおける少なくとも１つの空洞と、
を備え、前記空洞は、中央開口へも２つの連続するハウジングへも開いておらず、更に、前記空洞は、前記インターバルの角度範囲の半分以上である回転子の回転軸の周りの角度範囲を占有して前記インターバルに位置されるようにした回転子を提供する。
半径方向に向けられたハウジングは、その長軸が半径と一致するのも任意である。又、長軸は、半径と平行でよい。
このようなハウジングは、ハウジングの最大の半径方向寸法が、（中心から同じ距離の２つの点の間で、それらの点を通過するセグメントに沿って、二等分半径に垂直に測定された）ハウジングの最大の周囲方向寸法より大きいようなハウジングを網羅する。
空洞は、磁束がシャフトに向かって容易に通過できないゾーンを永久磁石間に生成し、これにより、回転子の半径方向内部に向かう磁束ループを制限する。特に、磁石ハウジングと隣接空洞との間に位置するラミネーションの部分は、磁束飽和を与え、これにより、そこを通過する磁束の量を制限する。
空洞の最大の半径方向寸法は、その最大の周囲方向寸法より大きい。
空洞と中央開口との間のラミネーションの環状部分の半径方向寸法は、回転子質量の外周の空洞間のラミネーションの環状部分の半径方向寸法以下である。
各ハウジングと、ハウジングに隣接する空洞は、角度的オーバーラップを伴わずに角度的にオフセットされるのが好都合である。
更に、本発明は、回転子質量の半径方向内部にわたって遠心力を分散させるためにハウジングと空洞との間に多数の材料ブリッジを生成することができる。
例えば、これら材料ブリッジの数は、永久磁石の数の２倍に等しい。
例えば、回転子質量は、回転子ラミネーションをアッセンブルするか、磁性材料のブロックを加工するか、又は磁性粒子を埋めたポリマー材料を鋳造することにより、形成される。
回転子質量は、各々１つの断片である回転子ラミネーションをアッセンブルすることにより形成されるのが好都合である。従って、回転子には、極片が嵌合されない。
本発明は、比較的高価である非磁性シャフト又はハブのような非磁性部品への依存を回避することができる。従って、回転子シャフトは、アルミニウムではなく、例えば、Ｃ３５Ｅスチールのような磁性材料で作ることができる。
各回転子ラミネーションは、例えば、磁性スチールシート、例えば、０．１ｍｍないし１．５ｍｍ厚みのシート、例えば、Ｍ４００−５０Ａから切り出すことができる。ラミネーションは、スタック内でアッセンブルされる前に、それらの両面に電気絶縁性ワニスが被覆される。ラミネーションを熱処理することにより絶縁性を得てもよい。
回転子ラミネーションを容易に切り出せるようにすると共に、回転子ラミネーションのスタックにより回転子質量が構成されるときには回転子ラミネーションを切り出した後にその安定性を容易に確保できるように、空洞及び／又はハウジングの分布が規則的で且つ対称的であるのが好都合である。
２つの連続するハウジング間の各インターバルに位置する空洞は、そのインターバルの角度範囲の３／４以上を占有する。
２つの隣接する空洞間、又は空洞と隣接ハウジングとの間のブリッジの巾は、例えば、本発明の実施形態では、０．５ｍｍないし３ｍｍの範囲である。例えば、２つの連続するハウジングは、４５°の角度で角度的に分離される。
２ｍｍないし５ｍｍの範囲の最小半径方向寸法を有し、例えば、直径１４０ｍｍの回転子ラミネーションについては約３ｍｍであるが、回転子の寸法に応じてより厚くすることもより薄くすることもできる角度部分により、ハウジング及び空洞は、回転子質量の中央開口から分離される。円筒形状のこのような角度部分は、回転子の強度に貢献する。
ハウジング及び磁石の数は、回転子の極性に依存する。回転子は、任意の数のハウジング対を有し、例えば、６個又は８個のハウジング有する。空洞の数は、ハウジングの数の半分以上である。
磁石の磁束密度の連続的な減少を回避するために、空洞は、その半径方向寸法が、ハウジングの半径方向寸法以下であるのが好都合である。
空洞の半径方向寸法は、例えば、ハウジングの半径方向寸法のほぼ半分である。
ハウジングは、その半径方向寸法が、そのハウジング内に受け取られる永久磁石の半径方向寸法以上である。これは、回転子質量及び磁石に対してより大きな製造公差を許し、磁石を遠心力によりハウジングに楔止めできるようにする。
ハウジングは、半径方向外方に開くのも任意である。
回転子質量は、２つの連続するハウジングの間に、２つのインターバルに対して１つの単一空洞を、又は各インターバルに対して１つの単一空洞を含み、或いは変形例においては、複数の空洞、例えば、２つの空洞を含み、これら空洞は、同一であり且つ中間平面に対して互いに対称的であるのが好ましい。
空洞は、半径方向に向けられるのが好都合である。半径方向に向けられた空洞は、その長軸が、半径と一致するか又は半径に対して平行であるのも任意である。
これら空洞間の又は空洞とハウジングとの間のブリッジは、半径方向に向けられるのが好都合である。
各空洞は、シャフトの傍に２つの岐路を含み、これら岐路は、固定子に向かって一体化される。２つの岐路は、シャフトに向かって凹状である縁部分により分離される。
２つの岐路は、周囲方向に向けられた半径方向内縁を有する。
各空洞は、磁石の半径方向内端のゾーンに実質的に対応する回転軸からの距離に位置するゾーンから互いに向かって収斂する縁を有する。これらの縁は、円弧を経て収斂し、そして実質的に平行な縁により延長される。
ハウジングと隣接空洞との間の材料ブリッジの巾は、例えば、０．５ｍｍないし２．５ｍｍの範囲であり、例えば、約１．５ｍｍである。
空洞に加えて、回転子質量は、回転子を軽量化し、回転子のバランスをとることができるようにし、又は回転子を構成する回転子ラミネーションを一緒にアッセンブルするための１つ以上の穴も含む。
各永久磁石は、任意であるが、長方形の断面を呈する。例えば、各永久磁石は、台形又は菱形の断面を呈する。
空洞及び／又はハウジングは、非磁性の合成材料で少なくとも部分的に又は完全に埋められる。この材料は、磁石をハウジングに位置保持し、及び／又はラミネーションのスタックの結合力を高めるように働く。
適当な場合には、材料を局部的に除去し、例えば、空洞に存在する樹脂のような合成材料を除去することにより、回転子のバランスをとるように空洞を使用することができる。又、空洞に樹脂を沢山又は僅かに埋めて回転子のバランスをとるか、又は樹脂に穴を設けて、その後、穴を沢山又は僅かに埋めて回転子のバランスをとることもできる。
適当な場合には、回転子質量は、１つ以上の部分を、磁石を適切に位置付けるよう貢献するレリーフで含む。ハウジングは、磁石をハウジングに位置付けるための楔を受け入れてもよい。
各回転子質量は、円形又は複数耳朶状の外側輪郭を呈し、複数耳朶形状は、例えば、トルクリップル或いは電流又は電圧高調波を減少する目的で有用である。
各ハウジングは、それに対応する永久磁石に対して半径方向内側部分を呈し、この部分は、実質的に半径方向である反対縁により横方向に画成される。又、各ハウジングは、それに対応する永久磁石に対して半径方向外側部分を呈し、これは、シャフトから離れて互いに向かって収斂する縁を有する。これらの半径方向内側部分及び外側部分は、磁石をハウジングに適切に位置付けるように貢献する。
又、本発明は、その別の態様において、永久磁石及び磁束集中手段を有する電気的回転機のための回転子であって、
回転子の回転軸に沿って延びるシャフトと、
シャフトに配置された回転子質量であって、
シャフトに装着するための中央開口、及び
永久磁石が配置されるハウジング、
を含む回転子質量と、
を備え、ハウジングは、半径方向に向けられ、各ハウジングは、それに対応する永久磁石の半径方向外側の部分を呈し、この部分は、シャフトから離れて互いに向かって収斂する縁を呈する、回転子も提供する。
回転子は、２つの連続するハウジング間の少なくとも１つの、好ましくは各々の、角度インターバルにおける少なくとも１つの空洞を備えている。
又、本発明は、上述した回転子を備えた同期モータ又は発電機のような電気的回転機も提供する。この回転機は、集中型又は分散型巻線を伴う固定子を有する。
又、本発明は、別の態様において、上述した回転子のバランスをとる方法であって、少なくとも１つの空洞から材料を除去し又はそこに材料を追加することにより回転子のバランスをとり、材料は、おそらく、空洞内の樹脂に形成された穴を経て追加されるようにする方法も提供する。
除去される材料は、例えば、空洞を埋めている合成材料である。
本発明は、非限定の実施形態の以下の詳細な説明を、添付図面を参照して読んだときに良く理解できよう。
本発明による回転子を例示する概略断面図である。 回転子質量それ自身の平面図である。 図２の質量の詳細図である。 図２の質量の詳細図である。 回転子の変形例の詳細図である。 回転子の変形例の詳細図である。 回転子の変形例の詳細図である。 回転子の変形例の詳細図である。
図１に示す回転子１は、回転子の回転軸Ｘに沿って軸方向に延びる回転子磁気質量３を備え、この回転子質量は、軸Ｘに沿って積層されたラミネーションのスタックから形成され、ラミネーションは、例えば、同一のもので、厳密に重ねられる。
回転子１は、回転子磁気質量内の対応するハウジングに配置された複数の永久磁石７を有し、２つの連続する磁石７がそれらの対向面に同じ極性を呈するようにされる。
回転子質量３は、ここに述べる実施形態では、例えば、スチールのような磁性材料で作られたシャフト２に装着される。
回転子質量３は、シャフト２を受け入れるための中央開口４を有する。
回転子１は、例えば、集中型又は分散型である巻線を含む固定子（図示せず）の内部に配置される。固定子は、同期モータとして使用されるときには、回転子を回転駆動するための回転磁界を発生するように働き、そして交流機として使用されるときには、回転子の回転が固定子のコイルに起電力（ｅｍｆ）を誘起する。
回転子質量３の周囲の形状は、図１に示すように複数耳朶状であり、各耳朶１０は、２つの連続する磁石７の間に延び、外方に凸状である。
本発明によれば、回転子のシャフト２を通る磁束ループによる磁束ロスを制限するために、ハウジング５及び磁石７の間に空洞６が配置される。
各ハウジング５は、それに対応する磁石以上の半径方向寸法lを有する。
より詳細には、各ハウジング５は、半径方向寸法が関連磁石７の半径方向寸法に対応する主部分５ａと、磁石７の半径方向外側及び半径方向内側に各々配置された端部５ｂ及び５ｃとを含む。
例えば、主部分５ａは、磁石７の断面形状に実質的に対応する形状である。
図示された例では、磁石７の断面は台形であり、そしてハウジング５は、その部分５ａに両縁３０を呈し、これらの縁は、直線であって、シャフト２から離れて互いに向かって収斂している。
端部５ｂは、両縁３１を呈し、これらは、直線であって、縁３０より急な角度で互いに向かって収斂する。
縁３１は、例えば、ハウジング５の中間平面Ｍに垂直に向けられた端縁３２を経て一緒に接続され、その中間平面は、回転軸Ｘを含む。図示された例では、中間面Ｍは、半径を含むが、他の構成でもよい。
縁３１は、一緒に接続される必要はなく、図５に示すように、回転子の外側へ開いていてもよい。このとき、磁石ハウジングは、回転子の外側へ開く。
端部５ｃは、両縁３３によって横方向に画成され、これらの縁は、シャフト２に向かって互いに近づくように収斂し、そして中間面Ｍに垂直に延びる端縁３４に接続される。
２つの連続するハウジング７間に延びるインターバル４０の角度範囲は、図１において明らかなように、角度的に最も接近したハウジング５の縁に交差する半径間の角度βとして定義される。この例では、角度的に最も接近するのは縁３３であり、これらの縁は、実質的に半径方向に延びる。
各インターバル４０は、図１に角度αで示された比較的大きな角度範囲を軸Ｘの周りに占有する空洞６を含む。
この角度αは、角度的に最も離れた空洞６の縁を通過する半径間の角度に対応する。
ハウジングと空洞との間に角度的なオーバーラップがないのが好ましい。ここに示す例では、ハウジングと空洞との間の角度差は、例えば、（β−α）／２に等しい。
各空洞６は、２つの岐路６ａを有し、これらは、シャフト２から離れて延長部４５を越えたところで単一岐路６ｂとして一体化される。
岐路６ａは、周囲方向に向けられた縁５１により半径方向内方に画成される。
岐路６ａは、隣接縁３３に対して各々実質的に平行に延びる両縁５２によって横方向に画成される。
延長部４５は、実質的に半円形の縁５４を呈する。
岐路６ｂは、例えば、円弧のように互いに向かって収斂する両縁５６により画成される。これらの縁５６は、シャフト２から離れて両縁５７に接続され、これらの縁は、直線であって、空洞６の中間平面Ｍに平行であり、この中間平面は、回転軸Ｘを含む。縁５７は、円弧の形態の縁５８により一緒に接合される。
各回転子質量３は、回転軸Ｘの周りに連続的に延びる円筒形状の環状部分を有する。
例えば、半径方向寸法ｅminは、回転子の直径が１４０ｍｍである場合に少なくとも２ｍｍであるが、耐える必要のある遠心力及び回転子のサイズに基づいて、それより大きくてもよいし又はそれより小さくてもよい。
ハウジング５と隣接空洞６との間に延びる材料ブリッジ８０の巾ｊは、例えば、０．５ｍｍないし１０ｍｍの範囲であり、例えば、ここに述べる例では、約１．５ｍｍである。材料ブリッジ８０は、磁束飽和状態にあり、従って、磁束の通過を制限する。
部分５ｂの半径方向寸法ｋは、例えば、２ｍｍないし３ｍｍの範囲である。
縁３３と３０との間の接合部は、開口４から距離ｍにあり、これは、例えば、２ｍｍないし４ｍｍの範囲である。
合成材料をハウジング５及び／又は空洞６へ注入して、ハウジング５に磁石を封鎖し、及び／又は磁気ラミネーションのアッセンブリで回転子が構成される場合にはラミネーションのスタックの結合力を保証することができる。使用する材料は、例えば、エポキシ樹脂又はサーモプラスチック材料でよい。
又、磁石７は、楔形状により、遠心力の作用のもとでクランプすることによって封鎖されてもよい。
空洞６は、例えば、それに樹脂を埋め、次いで、その樹脂を局部的に除去するか、又は樹脂に穴を開けて、それに樹脂を埋めるか、又は１つ以上のバランスおもりを穴に埋め、又はそれを穴に単に固定することにより、バランスをとる目的で使用されてもよい。
当然ながら、本発明は、上述した実施形態に限定されない。
例えば、ラミネーション３には、図３に示すように、スタックのラミネーションを一緒にアッセンブルするタイバーを通すための穴８が形成される。
台形以外の形状の磁石、特に、長方形又は菱形の磁石を使用することもできる。空洞は、他の形状でもよく、例えば、図６に示すように、２つの連続するハウジング間の各インターバルに２つの接近した空洞１６を設けることもできるし、又は実際に、２つのハウジング５ごとに１つの空洞６を設けるだけでもよい。
図６では、２つの接近した空洞が、半径方向に延びる中央材料ストリップ８１によって分離されることが明らかである。これら２つの接近した空洞の輪郭は、図１を参照して上述した単一空洞６と一般的に同様である。
磁石は、図７に示すように、特に回転子シャフトに隣接したスタッド８３によりハウジング５に保持される。
スタッド８３が存在する場合、磁石は、ハウジングの狭部により回転子の半径方向外側に保持され、この狭部は、例えば、ハウジング５の中間平面に含まれた半径に実質的に垂直に延びる肩部８２を形成する。
アッセンブルタイバー９０は、図８に示すように、空洞６を通過し、特に、ラミネーションを一緒にアッセンブルする目的で空洞の半径方向最も外側の部分を通過する。
「１つの〜を備える」という表現は、「少なくとも１つの〜を備える」と同義であることを理解されたい。
１：回転子
２：シャフト
３：回転子質量
４：中央開口
５：ハウジング
５ａ：主部分
５ｂ、５ｃ：端部
６：空洞
６ａ、６ｂ：岐路
７：永久磁石
８：穴
１０：耳朶
３２、３４：端縁
４０：角度インターバル
４５：延長部
３０、３１、３３、５２、５６、５７、５８：縁
８０：材料ブリッジ
８１：材料ストリップ
８２：肩部
８３：スタッド
９０：タイバー
Ｘ：回転軸

Claims (26)

  1. 永久磁石(7)及び磁束集中手段を有する電気的回転機のための回転子(1)において、
    回転子(1)の回転軸(X)に沿って延びるシャフト(2)と、
    各々単一断片より成る回転子ラミネーションのアッセンブリで構成され、シャフト(2)に配置された回転子質量(3)であって、
    シャフト(2)に装着するための中央開口(4)、及び
    永久磁石(7)が配置される半径方向に向けられたハウジング(5)、
    を含む回転子質量(3)と、
    ２つの連続するハウジング(5)間の少なくとも１つの角度インターバル(40)における少なくとも１つの半径方向に向けられた空洞(6)と、
    を備え、前記空洞(6)は、中央開口(4)へも２つの連続するハウジング(5)へも開いておらず、前記空洞(6)は、前記インターバル(40)の角度範囲(β)の半分以上である回転子(1)の回転軸(X)の周りの角度範囲(α)を占有して前記インターバルに位置され、更に、前記空洞(6)は、回転子(1)の半径方向内部に向かう磁束ループを制限するゾーンを永久磁石(7)間に生成するようにした、回転子(1)。
  2. 前記シャフト(2)は、磁性材料で作られる、請求項１に記載の回転子(1)。
  3. 前記インターバル(40)において空洞(6)により占有される角度範囲(α)は、前記インターバルの角度範囲(β)の３／４以上である、請求項１又は２に記載の回転子(1)。
  4. 前記空洞(6)は、その半径方向寸法(l’)が前記ハウジングの半径方向寸法(l)以下である、請求項１から３のいずれかに記載の回転子(1)。
  5. 前記ハウジング(5)は、その半径方向寸法がそれに対応する永久磁石(7)の半径方向寸法以上である、請求項１から４のいずれかに記載の回転子(1)。
  6. 前記ハウジング(5)は、半径方向外方に開いている、請求項１から５のいずれかに記載の回転子(1)。
  7. 前記ハウジング(5)は、半径方向外方に開いていない、請求項１から５のいずれかに記載の回転子(1)。
  8. 前記回転子質量(3)は、２つの連続するハウジング(5)間のインターバル(40)ごとに単一の空洞(6)を含む、請求項１から７のいずれかに記載の回転子(1)。
  9. 前記回転子質量(3)は、２つの連続するハウジング(5)間の２つのインターバル(40)に対して単一の空洞(6)を含む、請求項１から７のいずれかに記載の回転子(1)。
  10. 前記空洞(6)の半径方向寸法は、その周囲方向寸法より大きい、請求項１から９のいずれかに記載の回転子(1)。
  11. 各永久磁石(7)は、断面が非長方形である、請求項１から１０のいずれかに記載の回転子(1)。
  12. 各永久磁石(7)は、台形の断面をしている、請求項１から１１のいずれかに記載の回転子(1)。
  13. 前記ハウジング(5)及び／又は前記空洞(6)は、合成材料で少なくとも部分的に又は完全に埋められる、請求項１から１２のいずれかに記載の回転子(1)。
  14. 各ハウジング(5)は、それに対応する永久磁石(7)の半径方向内側にある部分(5c)であって、半径方向の両縁(33)により横方向に画成された部分(5c)を呈する、請求項１から１３のいずれかに記載の回転子(1)。
  15. 前記回転子質量(3)は、複数耳朶状の外側輪郭(10)を呈する、請求項１から１４のいずれかに記載の回転子(1)。
  16. 各空洞(6)は、シャフトの傍に２つの岐路(6a)を有し、これらの岐路は、固定子に向かって一体化される、請求項１から１５のいずれかに記載の回転子。
  17. 前記２つの岐路(6a)は、前記シャフト(2)に向かって凹状の縁(54)を有する延長部(45)によって分離される、請求項１６に記載の回転子。
  18. 前記岐路(6a)は、周囲方向に向けられた半径方向内側の縁(51)を有する、請求項１６又は１７に記載の回転子。
  19. 各空洞(6)は、磁石の半径方向内端に実質的に対応する回転軸からの距離から互いに向かって収斂する縁(56)を有する、請求項１６から１８のいずれかに記載の回転子。
  20. 前記縁は、円弧を経て収斂する、請求項１９に記載の回転子。
  21. 前記収斂する縁(56)は、実質的に平行な縁(57)により延長される、請求項１９又は２０に記載の回転子。
  22. 各ハウジングは、前記永久磁石(7)の半径方向外側の部分(5b)を呈し、該部分(5b)は、前記シャフト(2)から離れて互いに向かって収斂する縁(31)を有する、請求項１に記載の回転子。
  23. 前記回転子は、複数の空洞を含み、前記回転子質量は、ラミネーションより成り、前記回転子は、この磁気ラミネーションを一緒にアッセンブルするためのタイバー(90)を備え、このタイバーは、前記空洞を通過し、特に、前記空洞の半径方向外側の部分を通過する、請求項１から２２のいずれかに記載の回転子。
  24. 永久磁石(7)及び磁束集中手段を有する電気的回転機のための回転子(1)において、
    回転子(1)の回転軸(X)に沿って延びるシャフト(2)と、
    各々単一断片より成る回転子ラミネーションのアッセンブリで構成され、シャフト(2)に配置された回転子質量(3)であって、
    シャフト(2)に装着するための中央開口(4)、及び
    永久磁石(7)が配置されるハウジング(5)、
    を含む回転子質量(3)と、
    ２つの連続するハウジング(5)間の少なくとも１つの角度インターバル(40)における少なくとも１つの半径方向に向けられた空洞(6)と、
    を備え、前記空洞(6)は、中央開口(4)へも２つの連続するハウジング(5)へも開いておらず、前記空洞(6)は、前記インターバル(40)の角度範囲(β)の半分以上である回転子(1)の回転軸(X)の周りの角度範囲(α)を占有して前記インターバルに位置され、更に、各ハウジング(5)及び隣接する空洞(6)は、角度的にオーバーラップせずに角度的にオフセットされる、回転子(1)。
  25. 請求項１から２４のいずれかに記載の回転子を備えた電気的回転機。
  26. 請求項１から２４のいずれかに記載の回転子(1)のバランスをとる方法において、少なくとも１つの空洞(6)に材料を追加し又はそこから材料を除去することにより回転子(1)のバランスをとるようにした方法。
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