JP2011521923A - 脂環式ジイソシアネートを製造するための塩素貧有の多工程法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、脂環式ジイソシアネートを連続的に塩素貧有で製造するための多工程法に関し、この方法は、ジアミノジフェニルアルカンの合成、ジアミノジフェニルアルカンの相応する脂環式ジアミンへの水素化および引続く相応するシクロアルキレンビスカルバメートへの脂環式ジアミンの変換ならびに該シクロアルキレンビスカルバメートの脂環式ジイソシアネートおよびアルコールへの熱分解を含む。

Description

本発明は、脂環式ジイソシアネートを連続的に塩素不含で製造するための塩素貧有の多工程法に関し、この方法は、ジアミノジフェニルアルカンの合成、ジアミノジフェニルアルカンの相応する脂環式ジアミンへの水素化および引続く相応するシクロアルキレンビスカルバメートへの脂環式ジアミンの変換ならびに該シクロアルキレンビスカルバメートの脂環式ジイソシアネートおよびアルコールへの熱分解を含む。
ジアミノジフェニルアルカン(これは、以下、総括的に言えば、置換ジフェニルならびに縮合された芳香環を有する系(2環または3環)である)を、芳香族アミン、例えばアニリンおよびアルデヒドを酸性触媒で縮合することによって製造することは、公知である。ジアミノジフェニルアルカンは、本発明の範囲内で芳香族ジアミンとも呼称される。
この反応は、最初に芳香族アミン(アニリン)およびアルデヒドからN−アルキル化合物が形成されるように行なわれる。更に、この前縮合物は、酸性触媒の存在下でさらに反応し、アミナールに変わる。引続き、このアミナールは、酸性触媒の作用下に再貯蔵され、ジアミノジフェニルアルカンに変わる。
公知技術水準において、しばしばジアミノジフェニルアルカンの製造は、芳香族アミンとアルデヒドとの縮合、殊にアニリンとホルムアルデヒドとの縮合から実施された。この場合、反応の変法に応じて、最初に縮合生成物は、アニリンとホルムアルデヒドから製造され、次にこの縮合生成物は、酸、例えば塩酸の存在下で再貯蔵されるか、または縮合は、既に酸の存在下で再貯蔵条件下で実施された。
前記手段の欠点は、鉱酸、殊に塩酸を用いての均一な触媒反応の際に塩含有排水が生じ、この塩含有排水は、酸の中和の際に発生する。この場合、クロロ塩は、特に危険であると見なすことができる。更に、水性鉱酸は、製造装置中で腐蝕の問題をまねく。それ故に、さらに公知技術水準において、相応する均一な触媒を使用する方法が開発された。この場合には、酸性イオン交換体と共に、酸性の合成または天然の酸化珪素または酸化アルミニウム、例えばゼオライトまたは粘土鉱物が使用される。
米国特許第4294981号明細書では、この種の方法において縮合が強い水性酸の存在下で実施され、したがって、溶剤抽出によって酸は、除去される。再貯蔵は、再び、微少量で使用される強酸の存在下で実施される。珪藻土、粘土またはゼオライトは、触媒として前記の反応工程で使用されることができる。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第1230033号明細書には、ジアミノジフェニルアルカンを製造するための方法が記載されている。この場合には、珪素含有粘土、合成二酸化珪素−酸化アルミニウム触媒または酸化マグネシウム−酸化アルミニウム触媒が使用される。
更に、ジアミノジフェニルアルカンを製造するための反応方法は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第1493431号明細書中に記載されている。このドイツ連邦共和国特許出願公開明細書では、二酸化珪素、二酸化珪素−酸化アルミニウムまたは酸処理された酸化アルミニウムが触媒として使用される。二酸化珪素および酸化アルミニウムを含有し、および特に酸活性化されている、シリカゲルまたはバイデライト状粘土は、好ましい。
米国特許第4071558号明細書には、ジアミノジフェニルアルカンを製造するための製造方法が記載されており、この場合には、酸で活性化された粘土触媒、二酸化珪素−酸化アルミニウム含有分解触媒または二酸化珪素−酸化マグネシウム触媒が使用される。
米国特許第4039580号明細書には、アニリンとホルムアルデヒドとの縮合を触媒の不在下で実施し、次に縮合生成物を珪藻土、粘土またはゼオライトの存在下でさらに反応させ、ジアミノジフェニルメタンに変える製造方法が記載されている。類似した反応は、米国特許第4039581号明細書にも記載されている。
酸化マグネシウムまたは酸化アルミニウム、粘土触媒または二酸化珪素触媒の群からの触媒は、高い価格、僅かな活性、不変でない品質および不足した触媒の耐用期間のために有効でないことが実証された。
従って、公知技術水準においては、ジアミノジフェニルアルカンの製造のために触媒として、酸性基を有するイオン交換体が提案されている。即ち、欧州特許出願公開第0043933号明細書A1には、4,4′−ジアミノジフェニルメタンの高い含量および2,4’−ジアミノジフェニルメタンの低い含量を有するポリアミン混合物を製造するための方法が記載されており、この場合触媒としてジビニルベンゼン/スチレンコポリマーを基礎とするイオン交換体が使用される。このイオン交換体は、スルホン酸基、2〜40m2/gの比表面積および0.5〜40nmの細孔幅を有する。この細孔幅の範囲は、実施例において1nmの細孔幅を有する実施例によってのみ証明される。触媒のための酸基としては、スルホン酸基が使用される。前記方法の収率は、60〜78%の範囲内にある。スルホン化されたスチレン−ジビニルベンゼンコポリマー触媒を用いると、4,4′−ジアミノジフェニルメタンの大きな含量を有するジアミノジフェニルメタンを製造することができる。この異性体は、殊に他の加工、即ちポリウレタンの製造の際に出発物質を製出するかまたはラッカー原料として使用されるジフェニルメタン系列の相応するジイソシアネートへの反応に必要とされる。更に、前記刊行物には、2,2′−ジイソシアナトジフェニルメタン化合物および2,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン化合物の含量ができるだけ低くなければならず、それというのも、この異性体は、ポリイソシアナト範囲の数多くの使用分野にとって望ましくないからであることが記載されている。欧州特許第0043933号明細書の公知技術水準によれば、得られたジアミノジフェニルメタン化合物は、直接ホスゲン化に掛けられ、相応するジイソシアネートを製造することができる。
欧州特許第0043933号明細書に記載された、ジアミノジフェニルアルカンを製造するための方法は、この方法が僅かな収率を有し、工業的に支持しうる収率を達成するために、高い反応温度にも拘わらず、極めて長い反応時間を必要とするという欠点を有する。更に、欠点は、公知技術水準の方法の場合には、僅かな含量の2,4′−異性体が生じるにすぎないことである。
芳香族イソシアネートと共に、若干の特殊な範囲内で相応する脂肪族イソシアネートは、特に重要である。
脂肪族イソシアネートの製造方法における直ぐ次の工程は、ジアミノジフェニルアルカンの芳香環の水素化である。
ジアミノジフェニルメタン(MDA)の水素化の場合、4,4′−異性体から4,4′−トランス/トランス−、シス/シス−およびシス/トランス−ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)が生じる。トランス/トランス−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタンの含量は、ジイソシアネートの結晶傾向に対して著しく影響を及ぼす。PACMからホスゲン化または別の方法によって製造されたジイソシアネートの際に生成物のトランス/トランス−4,4′−含量が高すぎる場合には、ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンは、既に室温で結晶を形成する可能性があり、このことは、ポリウレタンへの後加工にとって妨げとなる。従って、4,4′−異性体の含量を受け入れ可能な値に減少させるために、後加工の前に費用の掛かる処理工程を行わなければならず、その結果、微結晶の形成は、もはや生じない。これは、通常、2,4′−異性体の含量を増加させることによって行なわれる。
更に、ジアミノジフェニルメタンを製造する際の異性体含量の要件は、できるだけ僅かな含量の2,2′−異性体が存在しなければならないことである。それというのも、この異性体は、ポリウレタンへの後の加工工程において重合反応の際に分子鎖破断を惹起するからである。
この添加剤の費用を回避させるために、前記の反応経路に対して、既にジアミノジフェニルメタンの製造の際に一定の異性体比を達成させることは、重要なことである。
これまでの公知技術水準によれば、前記の異性体比は、ジアミノジフェニルメタンを費用を掛けて精製し、蒸留し、異性体を後加工に必要な比で準備することができることによって得られる。
1個以上のアミノ基を有する脂環式アミンを、1個以上のアミノ基および場合によっては他の置換基を有する相応する単核または多核の芳香族アミンを接触水素化することによって製造することは、公知である。
水素化のためには、しばしばルテニウム(欧州特許第1366812号明細書、ドイツ連邦共和国特許第1593293号明細書、ドイツ連邦共和国特許第1948566号明細書、欧州特許第0001425号明細書)、ロジウム(欧州特許第0630882号明細書、欧州特許第66212号明細書)またはこれらの混合物(米国特許第5545756号明細書、欧州特許第0231788号明細書)を基礎とする触媒が使用される。
ジアミノジフェニルメタン、以下、簡単にMDAと呼称する、を水素化してメチレンジシクロヘキシルジアミン、以下、Hi2MDAと呼称する、に変える場合には、殊にホルムアルデヒド(欧州特許第1604972号明細書)およびMDA−ポリマー(欧州特許第1149629号明細書、欧州特許第0335336号明細書)は、触媒の不活性化を導く。塩化物がMDA中に含有されている場合には、この塩化物は、触媒によって吸収され、次に望ましくない多核化合物の強化された形成をまねく(欧州特許第0324190号明細書)。この塩化物は、規則的な距離をもって水での触媒の洗浄によって除去されなければならない。この水での洗浄工程は、一面で生産の中止をまねく。他面、引続き、反応系は、望ましくないヒドロキシ化合物の形成を最少にするために、十分に水が取り除かれていなければならない。
イソシアネートへの合成アクセスは、一連の異なる経路により行なうことができる。イソシアネートを大工業的に製造するための最も古典的で今日でもなお支配的な変法は、いわゆるホスゲン経路である。この方法の基礎は、アミンとホスゲンとの反応である。ホスゲン法の欠点は、ホスゲンを使用することであり、このホスゲンには、毒性、腐蝕性および高い塩素含量のために取扱いに対して特に高度な要件が工業的規模で課されている。
イソシアネートの製造のために工業的な規模でホスゲンの使用を回避させることを可能にする方法技術的バッチ量は、公知である。この場合、ホスゲン不含の方法の概念は、イソシアネートへのアミンの転位に関連して他の選択可能なカルボニル化剤、例えば尿素またはジアルキルカーボネートを使用しながら利用される(欧州特許第0018586号明細書、欧州特許第0355443号明細書、米国特許第4268683号明細書、欧州特許第0990644号明細書)。
いわゆる尿路経路の基礎は、2工程のプロセスを経てジイソシアネートへジアミンを、尿素の補助により転位させることである。第1工程でジアミンは、アルコールと尿素または尿素等価物(例えば、アルキルカーボネート、アルキルカルバメート)の存在下で反応され、ジウレタンに変わり、このジウレタンは、通常、中間精製工程を通過し、第2工程でジイソシアネートとアルコールとに熱分解される(欧州特許第0355443号明細書、米国特許第4713476号明細書、米国特許第5386053号明細書)。他の選択可能な方法によれば、固有のウレタン形成には、ジアミンと尿素との意図的な反応によるジ尿素の別々の製造も前接続されていてよい(欧州特許第0568782号明細書)。第1工程での尿素とアルコールとの部分的な反応および第2工程での引続くジアミンの供給およびウレタン化からの2工程での順序も考えることができる(欧州特許第0657420号明細書)。
相応するイソシアネートとアルコールへのウレタンの熱分解は、久しく公知であり、高い温度で気相中で、ならびに比較的低い温度で液相中で実施されることができる。しかし、2つの方法の場合、熱的負荷によって原則的に、一面で収率を減少させ、他面、反応器中および後処理装置中での被覆および閉塞によって工業的プロセスの進行を著しく損なう樹脂状副生成物の形成をまねく、望ましくない副反応も生じることは、問題である。
従って、化学的および処理技術的手段によって収率の改善を達成し、望ましくない副生成物の形成を制限するという提案では不足していた。即ち、一連の刊行物には、ウレタンの分解反応を促進する触媒の使用が記載されている(ドイツ連邦共和国特許第1022222号明細書、米国特許第3919279号明細書、ドイツ連邦共和国特許第2635490号明細書)。実際に、適当な触媒の存在下で、この場合この触媒は、数多くの塩基性、酸性ならびに金属有機性化合物であるものとし、触媒反応によらない変法と比較してイソシアネートの収率を上昇させることに十分に成功する。しかし、望ましくない副生成物の形成は、触媒の存在によっても回避させることができない。このことは、不活性溶剤の付加的な使用にも当てはまり、例えばこの使用は、同様に米国特許第3919279号明細書およびドイツ連邦共和国特許第2635490号明細書中で推奨されており、供給される熱および触媒の均一な分布は、反応媒体中で保証される。しかし、原則的には、還流下で沸騰する溶剤の使用は、イソシアネートの空時収量の減少を結果として生じ、さらに、付加的に高いエネルギー費用という欠点と結び付いている。
欧州特許第0054817号明細書中に記載された、モノウレタンの熱的に実施される接触分解のための例には、ウレタン分解の経過中に生じる樹脂状副生成物を分離するために、反応混合物を部分的に排出することが記載されている。この手段は、反応器中および後処理装置中での被覆および閉塞を回避させることに使用される。収率を上昇させる、部分的排出の利用を示唆する指摘は、存在していない。欧州特許第0061013号明細書には、同様の解決の手掛かりが記載されており、この場合には、熱分解は、溶剤の存在下で実施され、この課題は、明らかに難揮発性の副生成物をよりいっそう良好に受け入れることにある。この場合も、部分的排出は、収率の最適化の範囲内で活用されていない。
更に、欧州特許第0355443号明細書の記載から、ジウレタンの分解中に分解反応器中で生じる、高分子量の、利用可能および利用不可能な副生成物を、故障のない選択的な反応を保証するためにできるだけ連続的に反応器から排出し、引続きアルコールの存在下で大部分を反応させ、次にジウレタン製造に返送する場合に、収率の上昇を達成させることができることは、公知である。記載された方法は、高いエネルギー費用と関連している。それというのも、ジウレタン製造の搬出物からの利用不可能な副生成物の分離は、蒸留により行なわれ、この場合全てのジウレタンは、蒸発されなければならないからである。欧州特許第0355443号明細書とは異なり、ウレタン化搬出物は、欧州特許第0566925号明細書の方法の場合には2つの部分流に分割され、その中の1つは、蒸留により高沸点の利用不可能な副生成物と遊離され、その後に合わされたジウレタン流は、分解反応器中での脱ブロック化反応に供給される。その上、連続的な分解反応器からの排出は、欧州特許第0566925号明細書の場合には、直接に、即ち再ウレタン化工程なしにジウレタン合成に返送される。
欧州特許第0566925号明細書の方法は、高沸点成分の一部分がジウレタン合成から脱ブロック化工程を経て再びジウレタン製造に返送され、さらにジウレタン精製の処理手順に到達するという結果を生じる。
上記した公知技術水準の欠点を有さず、また、長期に亘り良好な装置の使用可能性および良好な方法による収率を保証し、その上、投資およびエネルギー費用の節約を可能にする、現実化できる方法は、欧州特許第1512680号明細書、欧州特許第1512681号明細書、欧州特許第1512682号明細書、欧州特許第1593669号明細書、欧州特許第1602643号明細書、欧州特許第1634868号明細書中に記載されている。
現在、有力な商品の形で大工業的に製造された尿素は、プリル、即ち1〜3mmの直径を有する小球である。結晶性尿素は、0.1%未満の極めて低い含水量の場合でも、この尿素が大量でのルーズな貯蔵に適さないほど強力な焼き付き傾向にある。例えば、大量のサイロ貯蔵の際に必要と思われる、尿素プリルの貯蔵特性の改善は、粉末物質、例えばタルク、ベントナイト、多孔質珪藻土、珪藻土または別の珪酸塩物質でのプリルの事後の表面処理によって達成されるか、または硫黄によって達成され、また、微少量の油の噴霧によって達成される。これに関連して、状態調節された尿素も挙げられる。
好ましくは、尿素工業では現在(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Release 2006, 7th Edition)、尿素溶融液にプリル化前にホルムアルデヒド0.6質量までが添加され、プリルの安定性が上昇される。この手段は、輸送中の崩壊および焼き付きからの予防のため、および貯蔵安定性の改善のために使用されている。
欧州特許第1512680号明細書、欧州特許第1512681号明細書、欧州特許第1512682号明細書、欧州特許第1593669号明細書、欧州特許第1602643号明細書、欧州特許第1634868号明細書の方法は、原理的に状態調節された尿素の使用、または状態調節された尿素と状態調節されていない尿素との任意の混合物の使用を可能にする。しかし、好ましいのは、状態調節されていない尿素であり、即ち、利用される事後の表面処理により貯蔵安定性を全く受けない状態調節されていない尿素が使用される。尿素は、種々の投与形(プリル、顆粒、結晶物、溶融液、溶液)で使用されることができる。
本発明の一般的な課題は、出発物質のアルデヒドおよび芳香族アミンから出発して芳香族ジアミンおよび脂環式ジアミンの中間段階を経て生態環境的および経済的に最適に作業することにより、脂環式ジイソシアネート、殊にメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)を製造する方法を見出すことであった。この場合、この方法は、できるだけ使用物質としての塩素および塩素含有化学薬品ならびに処理中に生じる物質、例えば塩酸または塩化物、例えば塩化ナトリウムなしに実施されるはずである。ホスゲンは、使用しなくて済むはずである。更に、それぞれの最終製品へのそれぞれの使用物質の変換率(収率)は、それぞれの好ましい異性体分布を考慮して高いはずである。
また、本発明の技術的課題は、脂環式ジアミンおよび相応するジイソシアネートへの後加工に必要とされる特殊な異性体比を直接生じる、ジアミノジフェニルアルカンの製造方法を第1工程で提供することであった。更に、本発明の技術的課題は、少ない反応時間が必要であり、異性体の望ましい収率を生じるために、経済的に作業する方法を開発することである。同時に、塩負荷物を有する排水、殊に塩素含有塩の発生もできるだけ少なくなるはずである。
この課題は、問題になっている塩素が少ない連続的な多工程法によって下記に詳説したように解決された。
本発明の対象は、
1.芳香族ジアミン(ジアミノジフェニルアルカン)を、但し、この場合この芳香族アミンは、置換されていてもよいし、置換されていなくともよいものとし、C1〜C3アルデヒドと不均質触媒の存在下で反応させることにより、前記芳香族ジアミンを塩素不含で製造し、この場合触媒は、ジビニルベンゼン/スチレンコポリマーを基礎とする、メソ細孔の酸性イオン交換体であり、この触媒は、酸中心をDIN 54403による2〜6eq/kgの濃度で有し、およびASTM D 4222により測定した触媒粒子の平均細孔直径は、1〜50nmであり;
2.芳香族ジアミンを水素と触媒の存在下で反応させることによって、芳香族ジアミンを脂環式ジアミンへ塩素不含で水素化し;
3.脂環式ジアミンを炭酸誘導体、例えば尿素および/または尿素等価物およびアルコールと反応させ、脂環式ジウレタンに変え、引続きこのジウレタンを熱分解し、脂環式ジイソシアネートに変えることにより、脂環式ジイソシアネートを塩素不含かまたは塩素貧有で連続的に製造することによって脂環式ジイソシアネートを製造するための、塩素貧有の連続的な多工程法である。
本方法の利点:
本方法は、第1工程および第2工程で完全に塩素および塩素含有化学薬品なしに実施され、したがって、塩素不含で運転される。この場合、前記処理工程中で塩素および塩素含有化学薬品は、発生しない。それによって、一面で塩素含有化合物または塩素自体が環境中、殊に空気中および排水中に到達することはないことが達成される。更に、本方法を実施するための装置は、有害な腐蝕から保護される。第3工程でホスゲンは、全く使用せずに済む。前記手段によって装置は、同様に有害な腐蝕から保護され、環境に対する負荷は、最少化される。
個々の工程の特別な利点:
第1工程
使用される酸性イオン交換体によって、第1工程で通常使用される塩酸は、使用せずに済むことができる。更に、酸性イオン交換体によって、2,2′−、2,4′−および4,4−ジアミノアリフェニルアルカンからの望ましい異性体比を得ることができたことは、驚異的なことであった。同様に、N−メチル化合物の生成を十分に抑制することができたことは、驚異的なことであった。
第2工程
脂環式ジアミンへの芳香族ジアミンの水素化の際の方法の利点は、本方法の第1工程および第2工程で塩素および塩素含有化学薬品が不要であることによって必然的に引き起こされる、触媒の高められた活性および触媒の高められた耐用時間にある。更に、下記に詳細に記載された、水素化4,4′−ジアミンのトランス−トランス含量の達成しようと努力される目的が達成された。
第3工程
第3工程で、ジイソシアネートへの脂環式ジアミンの反応をホスゲンなしに実施することができることは、極めて重要なことである。4,4′−ジイソシアネートの達成しようと努力される特殊なトランス−トランス含量は、反応中、そのまま維持される。また、第3工程で使用される触媒の種類に応じて、触媒が塩素なしで使用される場合には、第3工程は、塩素不含である。触媒を塩素と一緒に使用する場合には、この第3工程は、塩素貧有で運転され、このことは、塩素の含量(塩素イオンとして算出した、M=35.45g/mol)が第3工程で存在する全物質量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満、特に有利に20ppm未満であることにより、塩素貧有で運転される。
次に、本方法は、個々の工程で詳細に記載される。
第1工程
本発明による方法の第1工程での前記技術的課題は、ジアミノジフェニルアルカンを製造する方法によって解決され、この場合置換されていてもよいし、置換されていなくともよい芳香族アミンは、C1〜C3アルデヒドと不均質触媒の存在下で反応され、この場合触媒は、ジビニルベンゼン/スチレンコポリマーを基礎とする、メソ細孔の酸性イオン交換体であり、この触媒は、酸中心をDIN 54403による2〜6eq/kgの濃度で有し、およびASTM D 4222により測定した触媒粒子の平均細孔直径は、1〜50nmである。
メソ細孔のイオン交換体は、1〜50nmのASTM D 4222により測定した平均細孔直径を有するものである。しかし、好ましくは、10〜32nmのASTM D 4222により測定した、触媒粒子の平均細孔直径を有するメソ細孔のイオン交換体が使用される。
好ましい実施態様において、イオン交換体の酸中心の濃度は、DIN 54403により測定した4.4〜5.7eq/kg(eq/kgは、イオン交換体1kg当たりの等量を意味する)、特に有利に4.7〜5.6eq/kgである。
酸中心は、有利に酸基、特に有利にスルホン酸基である。
メソ細孔のイオン交換体は、2〜50nmのASTM D 4222により測定した平均細孔直径を有するものである。しかし、本発明によれば、10〜32nmのASTM D 4222により測定した、触媒粒子の平均細孔直径を有するメソ細孔のイオン交換体が使用される。
ASTM D 4222により測定した、イオン交換体の細孔直径は、特に15nmないし30nmを含む数値、殊に有利に22nmないし30nmを含む数値である。
この樹脂の性質、殊に比表面積、細孔度、安定性および交換能力は、製造方法によって変動可能である。即ち、例えば細孔の寸法および細孔の分布は、ポロゲン(Porogene)の添加によって影響を及ぼされる。ポロゲンは、不活性の有機物質、例えば溶剤または沈殿剤であり、これらの溶剤または沈殿剤は、ラジカル懸濁重合中に重合過程には添加されない。これらの溶剤または沈殿剤は、重合後に再びポリマーから除去され、架橋剤含量と一緒になって多孔度の程度に対して要因となる。ポロゲンは、モノマーのための溶剤として、および生じたポリマーのための沈殿剤として使用される。ポロゲンとしては、懸濁重合において、例えばイソプロパノール、トルエン、ヘプタン、パラフィンワックス、ベンジン、アミルアルコールまたはニトロメタンが使用される。
次の商品名で購買することができる、ジビニルベンゼン/スチレンコポリマーの樹脂が使用されてよい:Duolite(登録商標)、Amberlyst(登録商標)、Dowex(登録商標)、Lewatit(登録商標)。
アルデヒドとしては、特にホルムアルデヒドが使用される。ホルムアルデヒドは、水性ホルマリン溶液として使用されてもよいし、ガス状でホルムアルデヒドとして使用されてもよい。更に、反応条件下でホルムアルデヒドが分解する物質、例えばトリオキシメチレンまたはパラホルムアルデヒドが使用されてもよい。有利には、反応には、ホルマリン水溶液が使用される。
芳香族アミンとしては、置換または非置換アミンが使用されてよい。好ましくは、アミンが置換されている場合には、アミンは、置換基をパラ位で有しない。適当な芳香族アミンは、例えばN−メチルアニリン、N−エチルアニリン、o−トルイジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、o−アニシジン、2,3−キシリジン、3,5−キシリジン、o−シクロヘキシルアニリン、o−ベンジルアニリン、α−ナフチルアニリン、メチルメルカプトアニリンまたはアニリンである。芳香族アミンとして特に有利には、アニリンが使用される。
本発明による製造方法の場合、次の組成および異性体比が得られ、好ましくは、次のように分布している:
4,4′−ジアミノジフェニルアルカン64〜85質量%、
2,4′−ジアミノジフェニルアルカン3〜20質量%、特に7〜17質量%および
2,2′−ジアミノジフェニルアルカン2質量%以下。
本発明による方法によれば、特に次の異性体組成を有するジアミノジフェニルメタンが製造される:
4,4′−ジアミノジフェニルメタン64〜85質量%、
2,4′−ジアミノジフェニルメタン3〜20質量%、特に7〜17質量%および
2,2′−ジアミノジフェニルメタン2質量%以下。
ジアミノジフェニルアルカン、殊にジアミノジフェニルメタンの異性体混合物中での多核化合物の含量は、15質量%以下、有利に15質量%未満である。多核化合物は、本発明の範囲内で2個の芳香核を上廻る分子、殊にフェニル環である。
本発明による製造方法の場合、次の組成および異性体比が得られ、好ましくは、次のように分布している:
4,4′−ジアミノジフェニルアルカン74〜85質量%、
2,4′−ジアミノジフェニルアルカン3〜20質量%、特に7〜15質量%および
2,2′−ジアミノジフェニルアルカン1質量%以下、特に0.8質量%以下。
本発明による方法によれば、特に次の異性体組成を有するジアミノジフェニルメタン(MDA)が製造される:
4,4′−ジアミノジフェニルメタン74〜85質量%、
2,4′−ジアミノジフェニルメタン3〜20質量%、特に7〜15質量%および
2,2′−ジアミノジフェニルメタン1質量%以下、特に0.8質量%以下。
ジアミノジフェニルアルカン、殊にジアミノジフェニルメタンの異性体混合物中での前記の特に好ましい変法における多核化合物の含量は、10質量%以下、有利に10質量%未満である。
多核化合物は、本発明の範囲内で2個の芳香核を上廻る分子、殊にフェニル環である。
ジアミノジフェニルアルカン、殊にジアミノジフェニルメタンの異性体混合物中でのN−メチル化合物による汚染物質は、1.0質量%以下、特に0.5質量%以下、特に有利に0.3質量%以下である。この異性体分布は、特に適しており、ジアミノジシクロヘキシルメタンを経て相応するジイソシアナトジシクロヘキシルメタン化合物に後加工することができる。本発明による方法の場合に得られる異性体比は、ジイソシアネート化合物中での引続く異性体比を定める。
本発明による方法を用いた場合には、既にジアミノジフェニルアルカンの製造の際に必要とされる異性体比が達成され、この場合には、費用が掛かりかつ高価である付加的な分離方法によって、この異性体比は、最初に調節される必要はない。従って、前記の精製方法は、不利でもある。それというのも、この場合には、極めて反応性の物質が問題であり、したがって、精製または蒸留の場合も副反応が起こる可能性がある。
更に、本発明による方法の利点は、望ましくない副生成物、殊にN−メチル化合物の含量が極めて少ないことである。N−メチル化合物は、ジイソシアネートへの後加工の際に望ましくないモノイソシアネートを生じ、ひいては生成物の品質の劣化をまねく。
触媒としての酸性イオン交換体を用いて作業する、公知技術水準の方法は、4,4′−ジアミノジフェニルアルカンの明らかに高い異性体含量をまねく。即ち、刊行物の欧州特許第0043933号明細書の実施例中の相応する含量は、94質量%、92質量%および91質量%である。しかし、この異性体含量は、高すぎる。それというのも、脂肪族ジイソシアネート化合物への後加工の際に望ましくない結晶化が生じるからである。
従って、欧州特許第0043933号明細書の記載により得られたジアミノジフェニルアルカンは、付加的な処理工程、例えば蒸留によって、上記に既に詳細に記載された、望ましい異性体比に調節されなければならない。
更に、本発明による方法の利点は、生態環境的および経済的な実施にある。好ましくは、接触反応は、80〜140℃、特に有利に80〜130℃、殊に有利に80〜120℃の範囲内の反応温度で実施される。接触反応に必要とされる反応時間は、特に30分間ないし5時間、特に有利に0.75時間ないし4.5時間、殊に有利に0.75ないし3.0時間である。
この反応時間は、欧州特許第0043933号明細書と比較して著しく短い。この刊行物の実施例の記載から、この場合には反応時間が20までであり、したがって、本発明による方法の場合の約20倍の長さである。反応時間は、同様に長く、これは、反応を実施するために、約20倍の高さのエネルギー費用を意味する。
従って、本発明による方法は、この方法を安価で経済的に実施することができ、また、短い反応時間のために単位時間当りによりいっそう大きな変換率を提供するという利点を有する。
また、本発明による方法の収率は、公知技術水準よりも高い。即ち、欧州特許第0043933号明細書に記載された収率は、60〜78%の範囲内にある。これと比較して、本発明による方法の場合には、80〜95%の全収率が得られる。
好ましくは、出発物質の芳香族アミンとアルデヒドは、5:1〜15:1、特に7:1〜12:1、特に有利に10:1の比で使用される。アミンが過剰量で使用されることは、好ましい。それというのも、それによって選択性が高められるからである。過剰のアミンは、反応の終結後に留去されることができる。
触媒として、ジビニルベンゼン/スチレンコポリマーを基礎とするメソ細孔の酸性イオン交換体が使用され、この場合この触媒は、DIN 54403による2〜6eq/kgの濃度で酸中心を有する。触媒は、乾燥状態または湿潤状態で使用されてよい。酸基としては、有利にスルホン酸基が使用される。触媒は、例えばスチレンをジビニルベンゼンと共重合させ、および硫酸/発煙硫酸でスルホン化することによって製造される。
本発明による方法は、有利に連続的、非連続的または半連続的に実施されてよい。
好ましい実施態様において、反応の実施は、攪拌釜、カスケード型攪拌釜、流動管、1つ以上の固定床反応器または塔中で行なわれる。接触反応は、不均質な触媒で実施される。
本発明による方法を実施するために、出発物質の芳香族アミンおよびアルデヒドは、連続的または非連続的に混合される。更に、接触反応は、80〜140℃の範囲内の温度で行なわれる。引続き、ジアミノジフェニルアルカンの異性体混合物は、通常の分離法により単離される。
第2工程
第2工程において、本発明の対象は、芳香族ジアミンを水素と触媒の存在下で反応させることによって芳香族ジアミンを脂環式ジアミンに水素化する方法である。
原理的に第1工程からの全ての芳香族ジアミンは、脂環式ジアミンへの水素化に適している。特に有利には、メチレンジシクロヘキシルジアミン(H12MDA)へのMDAの水素化である。
触媒としては、原理的にフェニル基の水素化を促進する全ての化合物が使用されてよい。これは、均質触媒または不均質触媒であってよく、好ましくは、不均質触媒である。
殊に、ニッケル、コバルト、パラジウム、白金、ルテニウムおよびロジウムを基礎とする触媒は、単独でかまたは混合物で適していることが判明した。
活性、選択性および耐用時間を高めるために、前記触媒は付加的にドープ金属または他の変性剤を含んでいてもよい。典型的なドープ金属は、例えばMo、Fe、Ag、Cr、Ni、V、Ga、In、Bi、Ti、ZrおよびMnならびに希土類である。典型的な変性剤は、例えば、触媒の酸−塩基−特性に影響を及ぼしうるもので、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属もしくはそれらの化合物ならびに燐酸または硫酸ならびにそれらの化合物である。前記触媒は、粉末または成形品、例えば押出物または圧縮粉末の形で使用することができる。非担持触媒、ラネー型触媒または担持触媒を使用することができる。適した担持材料は、例えば活性炭、無機酸化物、殊にAl23、SiO2、TiO2、ZrO2、ZnOおよびMgO、さらにベントナイト、アルミノケイ酸塩、カオリン、粘土および珪藻土ならびに刊行物欧州特許第1604972号明細書および欧州特許第1767520号明細書中に記載されたアルミン酸リチウムである。前記活性金属は、当業者に公知の方法で、例えば含浸、吹き付けまたは沈殿によって担体材料上に設けることができる。触媒製造の種類に応じて、当業者に公知のさらに他の調製工程、例えば乾燥、か焼、成形および活性化が必要である。成形のために、場合により他の助剤、例えば黒鉛またはステアリン酸マグネシウムを添加することができる。
好ましくは、本質的な活性金属としてルテニウム、ロジウムまたはRh/Ru組合せ物を有する担体触媒が使用される。好ましい担体材料は、Al23およびSiO2を基礎とするものである。
好ましくは、触媒を用いて10〜30%、殊に15〜25%のトランス−トランス含量を有するH12MDAを製造しうることが公知である触媒が使用される。このような触媒は、例えば刊行物欧州特許第1366812号明細書、欧州特許第0066211号明細書、ドイツ連邦共和国特許第10054347号明細書、欧州特許第0392435号明細書、欧州特許第0630882号明細書、欧州特許第0639403号明細書および米国特許第5545756号明細書中に記載されている。
特に有利には、活性金属としてルテニウムを単独でかまたは周期律表の第I副族、第VII副族または第VIII副族の少なくとも1つの金属と一緒に、担持された触媒に対して活性金属0.01〜20質量%の量で担体上に施して含有する、担持された触媒の存在下で水素化される。
トランス−トランス−4,4′−異性体の含量が触媒だけに依存するのではなく、反応温度、変換率および反応器中での滞留時間にも依存することは、公知である。これらの関係は、当業者にとって、既に引用された刊行物ならびにG.F.Allenの刊行物(Chem.Ind.1988,33,第323〜338頁)の教示から確認することができる。従って、意図的に再生可能に4,4′−異性体の一定のトランス−トランス含量を有するH12MDAを製造することができるようにするために、温度、変換率および反応器中での滞留時間を正確に制御することは、重要なことである。これは、実際に原理的にバッチ形式で運転される反応器中で可能であるが、しかし、有利には、水素化は、連続的に運転される反応器中で実施される。連続的な水素化に適している反応器は、当業者に公知であり、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,7th online−edition 2007の刊行物"Reactor types and their industrial application"中に記載されている。
本発明の好ましい実施態様において、芳香族ジアミン、殊にMDAの連続的な水素化は、固定床反応器中で実施される。反応を2つ以上の直列に接続された反応空間中で実施することは、有利であることが証明された。この反応の実施の利点は、なかんずく、反応空間を互いに独立に加熱することができるかまたは冷却することができ、それによって、トランス−トランス−4,4′−H12MDAのよりいっそう良好な制御可能性をもたらすことにある。更に、利点は、触媒活性の減少が意図的に温度への適合によって平衡させることができ、必要に応じて部分的に触媒交換を可能にすることにある。別々の反応空間は、例えば2つ以上の直列に接続された固定床反応器、例えば管束型反応器および/またはシャフト炉によって実現させることができる。別の方法は、反応器中で空間的に互いに別々に触媒堆積物を収容することにあり、この場合この触媒堆積物は、当業者に公知の方法によって加熱または冷却することができる。固定床反応器は、塔底部運転形式で運転されることができるが、しかし、好ましいのは、下降流運転形式(Rieselbettfahrweise)である。LHSV値は、0.01〜1h-1の範囲内にある(毎時、固定床触媒1 l当たりの水素化すべき芳香族アミンのl数)。
水素化は、50〜200℃、特に80〜170℃の範囲内の温度で行なわれる。水素圧力は、1〜30MPa、有利に5〜15MPaの間にある。
芳香族ジアミン、殊にMDAを溶剤中で水素化する実施態様は、好ましい。溶剤の含量は、溶液の質量に対して10〜90%、有利に50〜90%である。適した溶剤は、例えば第1級、第2級および第3級の一価アルコールまたは多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノール、および1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノールおよび第三ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノ(C1〜C3)アルキルエーテル、直鎖状エーテル、例えばエチレングリコールジ(C1〜C3)アルキルエーテル、環式エーテル、例えばテトラヒドロフランおよびジオキサン、アルカン、例えば4〜12個のC原子を有するn−アルカンおよびイソアルカン、例えばn−ペンタン、n−ヘキサンおよびイソオクタン、および環式アルカン、例えばシクロヘキサンおよびデカリンである。アルコールは、アミノ基のアルキル化を導くことができる一方で、エーテルは、前記欠点を有しない。好ましい溶剤は、テトラヒドロフランである。溶剤は、水素化生成物自体であることができる。水素化は、アンモニアまたは第1級アミン、第2級アミンまたは第3級アミン、または架橋性N原子を有する多環状アミンの存在下で実施されてもよい。
水素化すべき物質混合物として4,4′−ジアミノジフェニルメタン少なくとも70質量%およびN−メチル化合物0.01〜2質量%を含有する粗製MDAを使用することは、特に有利である。
同様に、水素化すべき物質混合物が4,4′−MDA74〜85質量%、2,4′−MDA3〜20質量%、2,2′−MDA1質量%未満およびN−メチル化合物1質量%までを含有することは、特に有利である。同様に、10〜30%、殊に15〜25%の4,4′−異性体のトランス−トランス含量を有するH12MDA物質混合物が得られることは、特に有利であり、この場合には、上記したように、反応条件および触媒は、相応して選択される。
第3工程
一般論
本方法の第3工程において、本発明の対象は、脂環式ジアミンを炭酸誘導体(尿素または尿素等価物、例えばアルキルカーボネート、アルキルカルバメート)およびアルコールと反応させ、脂環式ジウレタンに変え、引続きこのジウレタンを熱分解し、脂環式ジイソシアネートに変えること、殊に脂環式ジウレタンを1工程、2工程または他の選択可能な方法により多工程の方法により製造し、この脂環式ジウレタンの合成後に脂環式ジアミンをアルコールおよび/または尿素および/または尿素誘導体と反応させることによって低沸点物、中沸点物および場合により高沸点物を取り除き、こうして精製された脂環式ジウレタンを望ましいジイソシアネートの遊離下に熱分解し、この熱分解された塔底物の一部分を分解装置から連続的に排出し、後処理後または他の選択可能な方法により付加的な精製なしにアルコールで再ウレタン化し、プロセス中に再循環させることによって、脂環式ジイソシアネートを塩素不含または塩素貧有で連続的に製造するための多工程法である。
変法I
また、第3工程での本発明の対象は、式(I)
OCN−R−NCO
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと尿素および/または尿素誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、この場合
a)式(II)
2N−R−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素および/または尿素誘導体および式(III)
1−OH
〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールとジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の不在下または存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、脂環式ジウレタンに変わり、生じるアンモニアは、同時に分離され;
b)得られたアルコール反応混合物から、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールならびに場合によりジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、反応工程a)中に返送され;
c)本質的にジウレタンを含有する、工程b)からの物質流は、蒸留により価値のある物質流と、排出される副生成物流とに分離され;
d)工程b)およびc)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
e)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
f)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
g)d)からの塔底部排出物は、e)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
h)精留f)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応d)に導かれるが、しかし、特にウレタン化工程g)に導かれ;
i)脂環式ジイソシアネートの精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程g)に返送されるかまたは廃棄され;
j)再ウレタン化物流は、gから工程b)に返送されるか、
または
k)再ウレタン化物流は、g)から反応工程a)に返送され、この場合には、g)は、有利にFe(III)および/またはCu(I)のハロゲン化物から選択された触媒の存在下で実施されることを前提とする。
本発明による方法によれば、脂環式ジイソシアネートは、連続的運転で問題なしに極めて良好な選択性で製造されることができる。殊に、連続的なジイソシアネート合成のために出発物質として式(II)の脂環式ジアミンが使用される場合にも長時間に亘って高い選択性で故障なしに進行する反応が保証されるという事実は、本発明による多工程法の場合に好ましい。
変法II
また、第3工程での本発明の対象は、式(I)、
OCN−R−NCO
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと尿素および/または尿素誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
a)式(II)
2N−R−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素および/または尿素誘導体および式(III)
1−OH
〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールとジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の不在下または存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、脂環式ジウレタンに変わり、生じるアンモニアは、同時に分離され;
b)得られたアルコール反応混合物から、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールならびに場合によりジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、反応工程a)中に返送され;
c)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
d)工程b)および場合によるc)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で連続的に溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
e)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
f)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
g)d)からの塔底部排出物は、e)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
h)g)からの再ウレタン化物流は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
i)精留f)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応d)に導かれるか、またはウレタン化工程g)に導かれ;
j)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留f)の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程g)に返送され;
k)価値のある物質流は、h)から工程a)、b)またはd)に返送される。
本発明による方法によれば、脂環式ジイソシアネートは、連続的運転で問題なしに極めて良好な収率で製造されることができる。式(II)の脂環式ジアミンを出発物質として使用する場合も連続的なジイソシアネート合成に対して、殊に元々高粘稠な高沸点成分から促進される堆積物を十分に回避させることができ、長期間であっても良好な装置使用可能性および良好な処理収率を保証するという事実は、本発明による多工程法の場合に好ましい。更に、蒸気相中に移行すべきジウレタンの量を最少に減少させ、こうして必要なエネルギー費用に制限することを可能にすることは、本発明による多工程法の利点である。
変法III
また、第3工程での本発明の対象は、式(I)
OCN−R−NCO
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと尿素および/または尿素誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
a)式(II)
2N−R−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される脂環式ジアミンは、尿素および/または尿素誘導体および式(III)
1−OH
〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールとジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の不在下または存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、脂環式ジウレタンに変わり、生じるアンモニアは、同時に分離され;
b)得られたアルコール反応混合物から、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールならびに場合によりジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、反応工程a)中に返送され;
c)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
d)工程b)および場合によるc)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で連続的に溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
e)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
f)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
g)d)からの塔底排出物は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
h)g)からの塔底部排出物は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
i)精留f)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応d)に導かれるか、またはウレタン化工程h)に導かれ;
j)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留f)の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程h)に返送され;
k)再ウレタン化物流は、h)から工程b)に返送されるか、
または
l)再ウレタン化物流は、h)から反応工程a)に返送され、この場合には、工程h)は、Fe(III)および/またはCu(I)のハロゲン化物から選択された触媒の存在下で実施されることを前提とする。
本発明による方法によれば、脂環式ジイソシアネートは、連続的運転で問題なしに極めて良好な収率で製造されることができる。式(II)の脂環式ジアミンを出発物質として使用する場合も連続的なジイソシアネート合成に対して、殊に元々高粘稠な高沸点成分から促進される堆積物を十分に回避させることができ、長期間であっても良好な装置使用可能性および良好な処理収率を保証するという事実は、本発明による多工程法の場合に好ましい。更に、蒸気相中に移行すべきジウレタンの量を最少に減少させ、こうして必要なエネルギー費用に制限することを可能にすることは、本発明による多工程法の利点である。
変法IV
また、第3工程での本発明の対象は、式(I)
OCN−R−NCO
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと炭酸誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
a)式(II)
2N−R−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素と、式(III)
1−OH
〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールの存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、式(IV)
HN−OC−HN−R−NH−CO−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合Rの両側にある2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示されるシクロアルキレンビス尿素に変わり、生じるアンモニアは、同時に連続的に分離され;
b)生じる粗製シクロアルキレンビス尿素は、第2の反応器中でa)中で溶剤として使用された、式(III)のアルコールと一緒に、遊離されたアンモニアの連続的な搬出下に式(V)
1O−OC−HN−R−NH−CO−OR1
で示されるシクロアルキレンジウレタンに変わり;
c)得られた反応混合物からアルコール、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールは、反応工程a)に返送され;
d)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
e)工程c)およびd)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
f)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
g)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
h)e)からの塔底排出物は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
i)e)からの塔底部排出物は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
j)精留g)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応e)に導かれ、および/またはウレタン化工程i)に導かれ;
k)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの再精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程i)に返送され;
l)i)からの再ウレタン化物流は、工程b)および/またはc)に返送される。
本発明による方法によれば、脂環式ジイソシアネートは、連続的運転で問題なしに極めて良好な収率で製造されることができる。式(II)の脂環式ジアミンを出発物質として使用する場合も連続的なジイソシアネート合成に対して、殊に元々高粘稠な高沸点成分から促進される堆積物を十分に回避させることができ、長期間であっても良好な装置使用可能性および良好な処理収率を保証するという事実は、本発明による多工程法の場合に好ましい。更に、蒸気相中に移行すべきジウレタンの量を最少に減少させ、こうして必要なエネルギー費用に制限することを可能にすることは、本発明による多工程法の利点である。
変法V
また、第3工程での本発明の対象は、式(I)
OCN−R−NCO
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと炭酸誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
a)式(II)
2N−R−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素と、式(III)
1−OH
〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールの存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、式(IV)
2N−OC−HN−R−NH−CO−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合Rの両側にある2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示されるシクロアルキレンビス尿素に変わり、生じるアンモニアは、同時に連続的に分離され;
b)生じる粗製シクロアルキレンビス尿素は、第2の反応器中でa)中で溶剤として使用された、式(III)のアルコールと一緒に、遊離されたアンモニアの連続的な搬出下に式(V)
1O−OC−HN−R−NH−CO−OR1
で示されるシクロアルキレンジウレタンに変わり;
c)得られた反応混合物からアルコール、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールは、反応工程a)に返送され;
d)工程c)からの物質流は、蒸留により価値のある物質流と、排出される副生成物流とに分離され;
e)工程c)およびd)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
f)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
g)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
h)e)からの塔底部排出物は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
i)場合により再ウレタン化反応h)は、Fe(III)および/またはCu(I)のハロゲン化物から選択された特殊な触媒の存在下で実施され;
j)精留g)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応e)に導かれ、および/またはウレタン化工程h)に導かれ;
k)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程h)に返送され;
l)再ウレタン化物流は、h)から工程c)に返送される。
本発明による方法によれば、脂環式ジイソシアネートは、連続的運転で問題なしに極めて良好な収率で製造されることができる。再ウレタン化物流の組成の点で変動可能な再ウレタン化物流がジウレタン製造に返送されずに済むことによって、本発明による多工程法に対して2つの利点が生じる:一面で、ジウレタン反応器は、公知技術水準と比較して僅かな質量流で負荷され、したがって、反応器を小型に設計することによって、費用の節約の潜在能力は、上昇されうる。他面、ジウレタン合成は、常に、定義されかつ収率の点で最適化された化学量論的割合で実施されうることが保証される。
変法VI
また、第3工程での本発明の対象は、式(I)
OCN−R−NCO
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと炭酸誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
a)式(II)
2N−R−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素と、式(III)
1−OH
〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールの存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、式(IV)
2N−OC−HN−R−NH−CO−NH2
〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合Rの両側にある2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示されるシクロアルキレンビス尿素に変わり、生じるアンモニアは、同時に連続的に分離され;
b)生じる粗製シクロアルキレンビス尿素は、第2の反応器中でa)中で溶剤として使用された、式(III)のアルコールと一緒に、遊離されたアンモニアの連続的な搬出下に式(V)
1O−OC−HN−R−NH−CO−OR1
で示されるシクロアルキレンジウレタンに変わり;
c)得られた反応混合物からアルコール、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールは、反応工程a)に返送され;
d)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
e)工程c)およびd)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
f)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
g)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
h)e)からの塔底部排出物は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
i)h)からの価値のある物質流は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
j)精留g)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応e)に導かれ、および/またはウレタン化工程h)に導かれ;
k)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程h)に返送され;
l)i)からの精製された再ウレタン化物流は、工程b)および/またはc)またはe)に返送される。
本発明による方法、殊に前記変法によれば、脂環式ジイソシアネートは、連続的運転で問題なしに極めて良好な収率で製造されることができる。式(II)の脂環式ジアミンを出発物質として使用する場合も連続的なジイソシアネート合成に対して、殊に元々高粘稠な高沸点成分から促進される堆積物を十分に回避させることができ、長期間であっても良好な装置使用可能性および良好な処理収率を保証するという事実は、本発明による多工程法の場合に好ましい。更に、蒸気相中に移行すべきジウレタンの量を最少に減少させ、こうして必要なエネルギー費用に制限することを可能にすることは、本発明による多工程法の利点である。
更に、ホスゲンを使用せずに済むことは、利点である。また、第3工程で使用される触媒の種類に応じて、触媒が塩素なしで使用される場合には、第3工程は、塩素不含である。触媒を塩素と一緒に使用する場合には、この第3工程は、塩素貧有で運転され、このことは、塩素の含量(塩素イオンとして算出した、M=35.45g/mol)が第3工程で存在する全物質量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満、特に有利に20ppm未満であることにより、塩素貧有で運転される。
モノマーの脂環式ジウレタンの製造のために、式(II)の脂環式ジアミンは、尿素および/または尿素誘導体および式(III)のアルコール、場合によってはこのようなアルコールの混合物と一緒に、しかし、場合によっては特にこのようなアルコールの混合物と一緒にせずに、ジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の存在下、触媒の不在下または存在下で100〜270℃の反応温度および0.5〜80バールの圧力下で2〜20時間で反応される。この反応は、1工程、2工程または多工程で連続的に運転されるカスケード型攪拌釜または圧力蒸留反応器中で行なうことができる。この蒸留反応器により進行する変法は、好ましい。
遊離されたアンモニアは、アルコール蒸気によって連続的に駆出され、この場合導入されたアルコール量は、形成されたアンモニアと一緒に特に塔頂部から取り出され、部分凝縮後にアルコール回収塔中で残りのアンモニアが取り除かれ、塔底部中に返送される。
反応速度を高めるために、脂環式ジウレタンは、触媒の存在下で製造されることができる。Handbook of Chemistry and Physics 第14版、Chemical Rubber Publishing Co.社刊、2310 Superior Ave. N.E.Cleveland、Ohio在、により定義された、周期律表表の第IA族、第IB族、第IIA族、第IIB族、第IIIA族、第IIIB族、第IVA族、第IVB族、第VA族、第VB族、第VIB族、第VIIB族および第VIII族の金属の1つ以上の陽イオン、特に1つの陽イオンを含有する無機または有機化合物、例えばハロゲン化物、例えばクロリドおよびブロミド、硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩、硼酸塩、アルコラート、フェノラート、スルホネート、酸化物、オキシドヒドレート、水酸化物、カルボキシレート、キレート、カーボネートおよびチオカラメートまたはジチオカラメートが適している。例示的に次の金属の陽イオンが挙げられる:リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ガリウム、錫、鉛、ビスマス、アンチモン、銅、銀、金、亜鉛、水銀、セリウム、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケル。典型的な触媒としては、例示的に次の化合物が挙げられる:リチウムメタノラート、リチウムブタノラート、ナトリウムメタノラート、カリウム−第三ブタノラート、マグネシウムメタノラート、カルシウムメタノラート、塩化錫(II)、塩化錫(IV)、酢酸鉛、三塩化アルミニウム、三塩化ビスマス、酢酸銅(II)、塩化銅(II)、塩化亜鉛、オクタン酸亜鉛、チタンテトラブタノラート、三塩化バナジウム、バナジウムアセチルアセトネート、酢酸マンガン(II)、酢酸鉄(II)、酢酸鉄(III)、蓚酸鉄、塩化コバルト、ナフテン酸コバルト、塩化ニッケル、ナフテン酸ニッケルならびにこれらの混合物。触媒は、場合によっては水和物またはアンモニア化物の形で使用されてもよい。この状況で触媒の使用が不要であることは、好ましい。塩素含有触媒を使用する場合には、塩素含量の上記の一般的に好ましい範囲を超えてはならない。
本発明による方法のための出発化合物は、ジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸アルキルエステルとの混合物の不在下または存在下での既に上記された式(II)の脂環式ジアミン、既に上記された式(III)のアルコールならびに尿素および/またはカルボキシル化剤として適している尿素誘導体(炭酸誘導体)である。尿素は、状態調節された形または状態調節されていない形で使用することができる。好ましくは、状態調節されていない尿素が使用され、この場合には、種々の投与形、例えばプリル、顆粒、結晶物、溶融液、溶液、懸濁液が可能である。好ましくは、尿素は、溶融液として使用される。
原理的に式(II)の全ての脂環式ジアミンが本発明によれば適している。
式(II)の有利に適したジアミンは、第2工程(水素化)で製造されたジアミンのようなジアミン、有利に1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4′−メチレンジシクロヘキシルジアミン、2,4−メチレンジシクロヘキシルジアミン、2,2′−メチレンジシクロヘキシルジアミン(H12MDA)、即ち過水素化ジアミノジフェニルメタン(MDA)である。MDAは、第1工程での記載と同様に、4,4′−MDAと2,4−MDAと2,2′−MDAとの混合物として生じる。H12MDAは、第2工程での記載によりMDAの完全な水素化によって得られ、したがってこのH12MDAは、異性体のメチレンジシクロヘキシルジアミン(H12MDA)、即ち4,4′−H12MDAと2,4−H12MDAと2,2′−H12MDAとの混合物である。好ましくは、式(II)のジアミンとして、4,4′−メチレンジシクロヘキシルジアミン、2,4−メチレンジシクロヘキシルジアミンおよび2,2′−メチレンジシクロヘキシルジアミンが使用され、ならびにこれらの異性体の少なくとも2つの任意の混合物も使用される。
式(II)のジアミンとして、4,4′−H12MDA少なくとも70質量%を有するH12MDA物質混合物が使用されることは、特に有利である。同様に、使用されるH12MDA物質混合物が4,4′−H12MDA74〜85質量%、2,4′−H12MDA3〜20質量%および2,2′−H12MDA1質量%未満を含有することは、特に有利である。更に、10〜30%、殊に15〜25%の4,4′−異性体のトランス−トランス含量を有するH12MDA物質混合物が使用されることは、特に有利である。
式(III)のアルコールとして、任意の脂肪族または脂環式アルコールは、適している。例示的に、C1〜C6アルカノール、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノールまたはシクロヘキサノールが挙げられる。有利に、1−ブタノールは、アルコールとして使用される。
反応混合物の反応の経過中にアンモニアは、放出され、このアンモニアの反応平衡からの除去は、好ましいことが証明された。反応器からアンモニアを搬出する場合には、尿素の分解によってアンモニアおよび二酸化炭素から最少量で形成されるアンモニウムカルバミネートによって被覆が回避されうるようにするために、反応器および搬出管の壁温度は、60℃を上廻ることに注目すべきである。例えば、反応を圧力蒸留反応器中で実施することは、有効であることが実証された。アルコールとアンモニアとからなる取り出された蒸気状混合物は、特に圧力蒸留反応器の圧力下で、先に凝縮することなしに、蒸留塔中に導かれ、アンモニア不含のアルコールが取得され、このアルコールは、プロセス中に返送される。アンモニウムカルバミネートでの返送流凝縮器の被覆を回避するために、この返送流凝縮器中で塔頂部での温度を少なくとも60℃に調節するために相応する割合のアルコールが容認される。
過剰量のアルコール、ジアルキルカーボネート、但し、これはそれ自体形成されたかまたは反応混合ブタノール中に存在するものに限るものとする、またはカルバミド酸アルキルエステル、または前記成分の少なくとも2つからの混合物は、有利に2工程で分離される。第1工程で反応混合物は、1〜500ミリバール、特に2〜150ミリバールの圧力で放圧され、こうして主要のアルコール量ならびに場合によるジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルを含有するガス状蒸気と液状搬出物とに分離される。第2工程で液状搬出物は、薄膜蒸発によって180〜250℃、有利に200〜230℃および0.1〜20ミリバール、特に1〜10ミリバールの圧力で場合によっては存在する残りのアルコールならびに中程度の沸点物、例えばジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルが取り除かれ、したがって残留物は、本質的にモノマーのポリウレタン、特にジウレタンおよび場合によっては高沸点オリゴマーからなる。
引続き、個々の方法の記載と同様にさらに後処理される。
前記反応混合物中に場合により含有されている高沸点物の分離は、場合によっては全てまたは一部分を省略することができる。
場合によっては、低沸点物および中程度の沸点物の分離後に得られる、モノマーのジウレタンおよび場合による高沸点オリゴマーを含有する液状の物質流は、ジウレタン製造から特に薄膜蒸発器または短路蒸発器により180〜260℃、特に200〜240℃の温度および0.01〜10ミリバール、特に0.02〜5ミリバールの圧力で蒸留により、モノマーのジウレタンおよび低沸点副生成物を含有する価値のある物質流と蒸留不可能な副生成物流とに分離されることができる。高沸点成分を含有する、蒸留不可能な副生成物流は、製造処理から排出され、通常、物質的に価値のない残留物として廃棄される。
場合によっては、場合により高沸点のオリゴマーを含有する物質流が上記の蒸留による後処理まえに2つの部分流に分割されたもよく、これらの部分流の一方は、直接に脱ブッロク化反応に供給され、他方は、最初に上記の高沸点物分離を通過する。
モノマーのジウレタンおよび低沸点副生成物を含有する価値のある物質流は、適当な装置中で部分的に溶剤不含で液相中で、触媒の存在下で180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力で連続的に熱分解される。熱分解のための装置中でジイソシアネートへのジウレタンの変換率は、使用されたジウレタンに依存して十分に自由に選択することができ、通常、供給されたジウレタン量(原料)の10〜95質量%、特に35〜85質量%の範囲内にある。未反応のジウレタン、高沸点副生成物、および別の再利用可能な副生成物および再利用不可能な副生成物を含有する、反応混合物の分解されなかった割合は、連続的に排出される。この排出の量は、なかんずく望ましい変換率および分解反応の望ましい能力に左右され、および簡単に実験により算出することができる。この搬出の量は、通常、原料に対して10〜60質量%、特に15〜45質量%である。
ジウレタンを化学分解するための触媒としては、例えばウレタン形成を促進する前記の無機化合物および有機化合物が使用される。特に、亜鉛または錫の塩化物ならびに酸化亜鉛、酸化マンガン、酸化鉄または酸化コバルトが使用され、この場合触媒は、特にウレタン形成にも使用されるアルコール中の0.01〜25質量%、特に0.05〜10質量%の溶液または懸濁液として5〜200ppm、特に10〜100ppmの量で供給される。この場合、塩素の量は(塩素イオンとして計算した、M=35.45g/mol)、分解中に存在する、物質の全体量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満である。特に有利には、20ppm未満(定義されたように)の、使用された触媒から生じる塩素含量を有する分解が実施される。
分解装置としては、例えば円筒状分解反応器、例えば管状炉または特に蒸発器、例えば流下薄膜式蒸発器、薄膜蒸発器またはバルク蒸発器(Bulkverdampfer)、例えば例えばロバート蒸発器(Robertverdampfer)、ハーバート蒸発器(Herbertverdampfer)、キャドル型蒸発器(caddle-typ-verdampfer)、オスカル蒸発器(Oskarverdampfer)およびヒータープラグ蒸発器が適している。
原理的に、アルコールの脱ブロック化の際に強制的に遊離されるイソシアネート基の平均滞留時間は、分解帯域中でできるだけ短く維持され、こうして望ましくない副反応は、最少に制限されることが重要である。
分解は、組み合わせた分解塔および精留塔中で実施するのが有利であり、前記塔には、エネルギー供給のために塔底部中に流下薄膜蒸発器を、下部の三分の一に付加的なエネルギー供給のためのもしくはエネルギー回収のための装置を、上部の三分の一に粗製ジイソシアネートを取出すための装置を、および塔頂部に純粋なアルコールの還流および搬出のための凝縮器が設けられている。
熱分解の際に形成された分解生成物、特にアルコール、ジイソシアネートおよび部分的に分解したジウレタンからなる分解生成物は、95〜260℃の温度および0.5〜250ミリバールの圧力での精留によって、アルコールと粗製ジイソシアネート混合物(これは有利に脂環式ジイソシアネート、部分的に分解した脂環式ジイソシアネートおよび場合により僅かな割合の脂環式ジウレタンからなる)とに分離される。この分離は、例えば上記の組み合わされた分解塔および精留塔の分解塔中で実施することができる。
脂環式ジイソシアネート、部分的に分解された脂環式ジウレタンおよび場合により僅かな割合の脂環式ジウレタンからなる、特に精留により得られた粗製混合物は、95〜260℃の温度および0.5〜150ミリバールの圧力での蒸留によって精製される。
分解中または分解後に排出されたかまたは後処理によって得られた生成物流は、上記の記載(例えば、変法I g)およびk);変法III h)およびl);変法IV i)およびl))と同様に再ウレタン化されることができる。
この場合、生じる反応混合物は、アルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分、特に3〜60分で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応される。この反応は、連続的なカスケード型攪拌釜または管状反応器中で実施されてよい。触媒としては、原則的にNCO/OH反応を促進する全ての触媒がこれに該当する。例示的に錫オクトエート、ジブチル錫ラウレート、二塩化錫、二塩化亜鉛およびトリエチルアミンを挙げることができる。再ウレタン化は、Fe(III)ハロゲン化物またはCu(I)ハロゲン化物またはこれらの混合物の存在下で実施されてもよい。例示的には、塩化Fe(III)、臭化Fe(III)、塩化Cu(I)および臭化Cu(I)を挙げることができる。これらの触媒の使用は、ウレタン化の促進に働く別の触媒の同時の使用を基本的に排除しない。好ましくは、他の付加的な触媒を使用することなく、Fe(III)またはCu(I)のハロゲン化物またはこれらの混合物が使用される。この場合、塩素の量(塩素イオンとして計算した、M=35.45g/mol)は、反応混合物(再ウレタン化)中に存在する、物質の全体量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満である。
引続き、個々の方法の記載と同様にさらに後処理される。更に、個々の方法に対する技術的記載については、当業者であれば、欧州特許第512680号明細書、欧州特許第1512681号明細書、欧州特許第1512682号明細書、欧州特許第1593669号明細書、欧州特許第1602643号明細書、欧州特許第1634868号明細書の記載から確認することができる。
副生成物を返送し、および排出しながら脂環式ジイソシアネートを連続的に製造するための本発明による多工程法を用いると、蒸留可能な脂環式ジイソシアネートに対して長時間に亘って高い選択性で支障なく進行する反応を保証することができる。本発明による方法は、殊に4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する脂環式ジイソシアネート、例えば1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4′−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(4,4′−H12MDI)、2,2′−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(2,2′−H12MDI)、2,4−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(2,4−H12MDI)の製造に適しているか、または例えば必然的にH12MDIへのH12MDA(過水素化MDA)の変換の際に生じる、前記の異性体のメチレンジシクロヘキシルジイソシアネートの混合物の製造にも適している。
特に有利には、第1工程で有利に得られた、4,4′−MDAと2,4′−MDAと2,2′−MDAとからなる異性体混合物から出発して、引続きH12MDAの相応する異性体混合物に水素化し、この異性体混合物から生じる、相応するトランス,トランス含量を有する4,4′−H12MDIと2,4′−H12MDIと2,2′−H12MDIとの異性体混合物が製造される。
製造された脂環式ジイソシアネートは、ポリイソシアネートのポリ付加法による、ウレタン基、イソシアヌレート基、アミド基および/または尿素基を含有するプラスチックの製造に最適である。更に、この製造された脂環式ジイソシアネートは、ウレタン基、ビウレット基および/またはイソシアヌレート基で変性されたポリイソシアネート混合物の製造に使用される。脂環式ジイソシアネートからなるこの種のポリイソシアネート混合物は、殊に価値の高い、光安定性のポリウレタン被覆を形成させるために使用される。
本発明による方法は、下記に例示的に記載される。
第1工程:ジアミノジフェニルメタン(MDA)の製造
実施例1および2
アニリン232.5gおよび湿潤した、スルホン酸基含有のイオン交換樹脂のAmberlyst 36Wet 60gを攪拌容器中にN2雰囲気下で一緒に供給し、攪拌しながら80℃または100℃に加熱した。前記温度で5:1のアニリン/ホルマリンのモル比に相応する、ホルムアルデヒド溶液40g(水中のホルムアルデヒド37質量%)を60分間で供給した。
使用したイオン交換体樹脂は、製造業者の製品データ表によれば、少なくとも5.4eq/kgの酸中心の濃度および240オングストローム(24nmに相当)の平均細孔直径を有する。
60分後の反応生成物MDAの組成(過剰量で存在するアニリンの取出し後のガスクロマトグラフィー分析)は、次の通りである:
Figure 2011521923
収率は、高く、実施例1で89.5%および実施例2で88%である。
実施例3〜6
アニリン232.5gおよび湿潤した、スルホン酸基含有のイオン交換樹脂のAmberlyst 36Wet 60gを攪拌容器中にN2雰囲気下で一緒に供給し、攪拌しながら80℃または120℃に加熱した。前記温度で10:1のアニリン/ホルマリンのモル比に相応する、ホルムアルデヒド溶液20g(水中のホルムアルデヒド37質量%)を60分間で供給した。
使用したイオン交換体樹脂は、製造業者の製品データ表によれば、少なくとも5.4eq/kgの酸中心の濃度および240オングストローム(24nmに相当)の平均細孔直径を有する。
反応生成物MDAの組成(過剰量で存在するアニリンの取出し後のガスクロマトグラフィー分析)は、次の通りである:
Figure 2011521923
また、これらの実施例は、必要とされる異性体比がさらなる精製工程または蒸留工程なしに形成されうることを示す。完全なホルムアルデヒド変換に必要とされる反応時間は、実施例3のために240分、実施例4のために140分、および実施例5と6のために60分であった。選択性(収率)は、高く、実施例3で91.3%、実施例4で90.5%、実施例5で90.3%および実施例6で90.2%であった。
実施例7
アニリン232.5gおよび湿潤した、スルホン酸基含有のイオン交換樹脂のAmberlyst 15Wet 60gを攪拌容器中にN2雰囲気下で一緒に供給し、攪拌しながら100℃に加熱した。使用したイオン交換体樹脂は、製造業者の製品データ表によれば、少なくとも4.7 eq/kgの酸中心の濃度および300オングストローム(30nmに相当)の平均細孔直径を有する。前記温度で10:1のアニリン/ホルマリンのモル比に相応する、ホルムアルデヒド溶液20g(水中のホルムアルデヒド37質量%)を60分間で供給した。
反応生成物の組成(過剰量で存在するアニリンの取出し後のガスクロマトグラフィー分析)は、次の通りである:
Figure 2011521923
この実施例は、必要とされる異性体比がさらなる精製工程または蒸留工程なしに形成されうることを示す。完全なホルムアルデヒドの変換に必要とされる反応時間は、実施例のためには60分であった。選択性(収率)は、高く、90.3%である。
実施例8
アニリン93.1gおよび湿潤した、スルホン酸基含有のイオン交換樹脂のAmberlyst 35Wet 10gを攪拌容器中にN2雰囲気下で一緒に供給し、攪拌しながら120℃に加熱した。前記温度で10:1のアニリン/ホルマリンのモル比に相応する、ホルムアルデヒド溶液8.1g(水中のホルムアルデヒド37質量%)を60分間で供給した。使用したイオン交換体樹脂は、製造業者の製品データ表によれば、少なくとも5.2 eq/kgの酸中心の濃度および300オングストローム(30nmに相当)の平均細孔直径を有する。
反応生成物の組成(過剰量で存在するアニリンの取出し後のガスクロマトグラフィー分析)は、次の通りである:
2,2−MDA0.9%;2,4−MDA16.8%;4,4−MDA70.6%;N−メチル−MDA0.06%および多核化合物1.7%。収率は、88.2%であった。
実施例9
アニリン93.1gおよび湿潤した、スルホン酸基含有のイオン交換樹脂のAmberlyst 39Wet 10gを攪拌容器中にN2雰囲気下で一緒に供給し、攪拌しながら120℃に加熱した。前記温度で10:1のアニリン/ホルマリンのモル比に相応する、ホルムアルデヒド溶液8.1g(水中のホルムアルデヒド37質量%)を60分間で供給した。使用したイオン交換体樹脂は、製造業者の製品データ表によれば、少なくとも5.0 eq/kgの酸中心の濃度および230オングストローム(23nmに相当)の平均細孔直径を有する。
反応生成物の組成(過剰量で存在するアニリンの取出し後のガスクロマトグラフィー分析)は、次の通りである:
2,2−MDA1.5%;2,4−MDA17.9%;4,4−MDA66.8%;N−メチル−MDA0.06%および多核化合物13.8%。収率は、86.1%であった。
実施例10
アニリン93.1gおよび湿潤した、スルホン酸基含有のイオン交換樹脂のAmberlyst 70Wet 10gを攪拌容器中にN2雰囲気下で一緒に供給し、攪拌しながら120℃に加熱した。前記温度で10:1のアニリン/ホルマリンのモル比に相応する、ホルムアルデヒド溶液8.1g(水中のホルムアルデヒド37質量%)を60分間で供給した。使用したイオン交換体樹脂は、製造業者の製品データ表によれば、少なくとも2.55 eq/kgの酸中心の濃度および220オングストローム(22nmに相当)の平均細孔直径を有する。
反応生成物の組成(過剰量で存在するアニリンの取出し後のガスクロマトグラフィー分析)は、次の通りである:
2,2−MDA1.1%;2,4−MDA15.9%;4,4−MDA69.4%;N−メチル−MDA0.03%および多核化合物13.6%。収率は、86.3%であった。
この実施例は、必要とされる異性体比がさらなる精製工程または蒸留工程なしに形成されうることを示す。反応の選択性(S)は、望ましい生成物(P)の形成された物質量(この場合、MDAの2,2′−異性体と2,4′−異性体と4,4′−異性体との総和)と基準となる成分(K)の変換された物質量(この場合、ホルムアルデヒド)との比から化学量論的数(v)を考慮しながら算出される。従って、この定理の運転には、次のものが当てはまる:
Figure 2011521923
指定された数分後に、使用されたホルムアルデヒドの完全な変換が達成された。従って、反応の選択性は、収率と同一である。
第2工程:MDAの水素化
実施例1
MDAを、攪拌機ならびに固定床触媒を試験するためのバスケットを装備した2.5 lのオートクレーブ中で水素化した。バスケットをルテニウム触媒100mlで充填し、この場合このルテニウム触媒は、欧州特許第1366812号明細書の実施例3に相応して得られた。この触媒を用いて、THF中のMDA12.5質量%の溶液1000gを120℃および80バールで6時間水素化した。最終製品は、H12MDA沸騰製品よりも2%低く、7.5%高い、19.5%のトランス,トランス−4,4′−H12MDAの含量を有するH12MDA90.5%を含有していた。MDAは、4,4′−MDA78.6%、2,4′−MDA11.5%および2,2′−MDA0.7%を含有していた。
第3工程:ジイソシアネートの製造
実施例1:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミン(H12MDA)および尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の本発明による製造−フラッシュ工程へのジウレタン化物の返送
圧力蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA255.3g、尿素149.3gおよびn−ブタノール545gで反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に11〜14バール、220℃および8.5時間の平均滞留時間で煮沸した。反応器搬出物から再ウレタン化からの物質流と一緒にフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続き薄膜蒸発からの物質流と一緒に220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除き、短路蒸発によって0.08ミリバールで高沸点分離に供給した。残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン605.9g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、236℃の温度および10ミリバールの塔底部圧力で16ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI270.33g/hが得られ、このことは、85%の選択性に相当した。ブタノール177.2g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内の質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、146.6g/hをロール循環路から排出し、H12MDI精留からの塔底部遠心分離物24.0g/hならびに分解塔および精留塔からの塔頂部生成物を合わせ、再ウレタン化した。再ウレタン化物をジウレタン製造の反応器搬出物と一緒にフラッシュ容器に供給した。
実施例2:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミン(H12MDA)および尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の本発明による製造−CuClの存在下での再ウレタン化およびジウレタン合成への再ウレタン化物の返送
圧力蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA255.3g、尿素149.3gおよびn−ブタノール545gならびに接触再ウレタン化からの物質流で反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に11〜14バール、220℃および8.5時間の平均滞留時間で煮沸した。反応器搬出物から再ウレタン化からの物質流と一緒にフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続き薄膜蒸発からの物質流と一緒に220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除き、短路蒸発によって0.08ミリバールで高沸点分離に供給した。残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン601.1g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、236℃の温度および10ミリバールの塔底部圧力で16ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI268.2g/hが得られ、このことは、84%の選択性に相当した。ブタノール175.9g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内の質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、145.6g/hをロール循環路から排出し、H12MDI精留からの塔底部遠心分離物23.9g/hならびに分解塔および精留塔からの塔頂部生成物を合わせ、CuCl 100ppmの存在下で再ウレタン化した。再ウレタン化物を圧力蒸留反応器中でジウレタン製造に供給した。
実施例3:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミン(H12MDA)および尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の本発明による製造−フラッシュ工程へのジウレタン化物の返送
圧力蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA280.8g、尿素164.0gおよびn−ブタノール599.6gで反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に11〜14バール、220℃および8.5時間の平均滞留時間で煮沸した。反応器搬出物から、再ウレタン化からの物質流と一緒にフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続く薄膜蒸発からの物質流と一緒に220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除き、残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン779.0g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、236℃の温度および9ミリバールの塔底部圧力で15ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI319.52g/hが得られ、このことは、91%の収率に相当した。ブタノール227.5g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内での質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、連続的に部分流をロール循環路から排出し、短路蒸発器により235℃および0.04ミリバールの圧力で高沸点物の濃度が増加された廃棄物流と価値のある物質流とに分離した。価値のある物質流181.3g/hを、H12MDI精留からの塔底部遠心分離物24.3g/hならびに分解塔および精留塔からの塔頂部生成物と合わせ、再ウレタン化した。再ウレタン化物をジウレタン製造の反応器搬出物と一緒にフラッシュ容器に供給した。
実施例4:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミン(H12MDA)および尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の本発明による製造−CuClの存在下での再ウレタン化およびジウレタン合成への再ウレタン化物の返送
圧力蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA282.1g、尿素164.5gおよびn−ブタノール600.8gならびに接触再ウレタン化からの物質流で反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に11〜14バール、220℃および8.5時間の平均滞留時間で煮沸した。反応器搬出物から再ウレタン化からの物質流と一緒にフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続き薄膜蒸発からの物質流と一緒に220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除いた。残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン778.1g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、237℃の温度および9ミリバールの塔底部圧力で17ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI318.17g/hが得られ、このことは、90%の収率に相当した。ブタノール228.9g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内での質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、連続的に部分流をロール循環路から排出し、短路蒸発器により235℃および0.04ミリバールの圧力で高沸点物の濃度が増加された廃棄物流と価値のある物質流とに分離した。価値のある物質流175.6g/hを、H12MDI精留からの塔底部遠心分離物24.7g/hならびに分解塔および精留塔からの塔頂部生成物と合わせ、CuCl 100ppmの存在下で再ウレタン化した。再ウレタン化物を圧力蒸留反応器中でジウレタン製造に供給した。
実施例5:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミンおよび尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の本発明による製造−CuClの存在下での再ウレタン化、および低沸点物と中程度の沸点物との分離部への再ウレタン化物の返送
蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA275.1g、尿素162.9gおよびn−ブタノール590.1gで反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に常圧、135℃および8時間の平均滞留時間で煮沸した。蒸留反応器の塔底部で生じる、ブタノール中のビス尿素の溶液を、熱交換器を介して190℃に予熱し、圧力蒸留反応器の最も上方の棚段に導き、11〜14バール、220℃および10.5時間の平均滞留時間でさらに反応させた。圧力蒸留反応器の塔底部中に毎時間n−ブタノール536gを供給し、遊離されたアンモニアと一緒に塔頂部から取り出されるアルコール量を、このアルコール量が塔底部でのアルコール搬入量に相当するように選択する。反応器搬出物から、再ウレタン化からの物質流と一緒にフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続く薄膜蒸発からの物質流と一緒に220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除き、残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン763.2g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、235℃の温度および9ミリバールの塔底部圧力で16ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI309.1g/hが得られ、このことは、アミンに対して90%の収率に相当した。
ブタノール226.4g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内での質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、連続的に部分流をロール循環路から排出し、この部分流を80:20の比で分割し、よりいっそう大きな量を短路蒸発器により235℃および0.05ミリバールの圧力で高沸点物の濃度が増加された廃棄物流と価値のある物質流とに分離した。価値のある物質流129.45g/hを、H12MDI精留からの塔底部遠心分離物22.7g/hならびに分解塔および精留塔からの塔頂部生成物、および排出部からの精製されていない部分流と合わせ、CuCl 100ppmの存在下で再ウレタン化した。再ウレタン化物をジウレタン製造の反応器搬出物と一緒にフラッシュ容器に供給した。
比較例1:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミン(H12MDA)および尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の製造−再ウレタン化およびジウレタン合成への再ウレタン化物の返送
圧力蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA255.3g、尿素149.3gおよびn−ブタノール545gならびに再ウレタン化からの物質流で反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に11〜14バール、220℃および8.5時間の平均滞留時間で煮沸した。反応器搬出物からフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続き薄膜蒸発からの物質流から220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除き、短路蒸発によって0.08ミリバールで高沸点分離に供給した。残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン575.1g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、236℃の温度および10ミリバールの塔底部圧力で16ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI252.9g/hが得られ、このことは、79%の選択性に相当した。ブタノール163.5g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内の質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、139.9g/hをロール循環路から排出し、H12MDI精留からの塔底部遠心分離物22.6g/hならびに分解塔および精留塔からの塔頂部生成物を合わせ、再ウレタン化した。再ウレタン化物を圧力蒸留反応器中でジウレタン製造に供給した。
循環路試験での初期選択性は、約84%であった。しかし、この初期選択性は、実験の経過(12時間)中に連続的に減少し、終結時に75%未満に低下した。
比較例2:n−ブタノールの存在下での過水素化メチレンジフェニルジアミン(H12MDA)および尿素からのメチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)の製造−ジウレタン合成への分解排出物の直接の返送
圧力蒸留反応器の最も上方の棚段を毎時間H12MDA255.3g、尿素149.3gおよびn−ブタノール545gならびに分解反応器排出物からなる物質流、および分解塔および精留塔の頭頂部生成物(ブタノール)で反応作用させ、反応混合物を遊離されたアンモニアの連続的な除去下に11〜14バール、220℃および8.5時間の平均滞留時間で煮沸した。反応器搬出物からフラッシュ容器中で55ミリバールで、および引続き薄膜蒸発からの物質流から220℃および2ミリバールで過剰のアルコール、低沸点物および中程度の沸点物を取り除き、短路蒸発によって0.08ミリバールで高沸点分離に供給した。残留するビス−(4−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタン571.8g/h(H12MDU)を溶融液(140℃)として分解塔および精留塔の流下薄膜式蒸発器のロール部中に搬送し、この場合脱ブロック化反応は、236℃の温度および10ミリバールの塔底部圧力で16ppmの二塩化錫の定常の濃度の存在下で実施された。分解ガスH12MDIおよびブタノールを2個の順次に接続された凝縮器中で85℃および−25℃で凝縮分離した。取得された、約97%の粗製H12MDIを精留に供給し、この場合99.5%を上廻る純度を有するH12MDI249.8g/hが得られ、このことは、78%の選択性に相当した。ブタノール160.6g/hは、分解塔および精留塔の塔頂部生成物として生じた。分解塔および精留塔内の質量定数を維持するため、および分解装置の被覆および閉塞を回避させるために、137.5g/hをロール循環路から排出し、ジウレタン製造の再ウレタン化なしに圧力蒸留反応器中に供給した。H12MDI精留からの塔底部遠心分離物22.8g/hをロール循環路中に返送した。
循環路試験での初期選択性は、約83%であった。しかし、この初期選択性は、実験の経過(12時間)中に連続的に減少し、終結時に75%未満に低下した。

Claims (44)

  1. 脂環式ジイソシアネートを連続的に製造するための塩素貧有の多工程法において、
    1.芳香族ジアミン(ジアミノジフェニルアルカン)を、但し、この場合この芳香族アミンは、置換されていてもよいし、置換されていなくともよいものとし、C1〜C3アルデヒドと不均質触媒の存在下で反応させることにより、前記芳香族ジアミンを塩素不含で製造し、この場合触媒は、ジビニルベンゼン/スチレンコポリマーを基礎とする、メソ細孔の酸性イオン交換体であり、この触媒は、酸中心をDIN 54403による2〜6eq/kgの濃度で有し、およびASTM D 4222により測定した触媒粒子の平均細孔直径は、1〜50nmであり;
    2.芳香族ジアミンを水素と触媒の存在下で反応させることによって、芳香族ジアミンを脂環式ジアミンへ塩素不含で水素化し;
    3.脂環式ジアミンを炭酸誘導体、例えば尿素および/または尿素等価物およびアルコールと反応させ、脂環式ジウレタンに変え、引続きこのジウレタンを熱分解し、脂環式ジイソシアネートに変えることによって、脂環式ジイソシアネートを塩素不含かまたは塩素貧有で連続的に製造することを特徴とする、脂環式ジイソシアネートを連続的に製造するための塩素貧有の多工程法。
  2. アルデヒドとして、ホルムアルデヒドを使用する、請求項1記載の方法。
  3. アミンとしてアニリンを使用する、請求項1記載の方法。
  4. ジアミノジフェニルメタン(MDA)を製造する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 得られたジアミノジフェニルアルカンの異性対比は、次のような分布:
    4,4′−ジアミノジフェニルアルカン64〜85質量%、
    2,4′−ジアミノジフェニルアルカン3〜20質量%、
    2,2′−ジアミノジフェニルアルカン2質量%以下を有し、および有利に
    得られたジアミノジフェニルメタンの異性対比は、次のような分布:
    4,4′−ジアミノジフェニルメタン64〜85質量%、
    2,4′−ジアミノジフェニルメタン3〜20質量%、
    2,2′−ジアミノジフェニルメタン2質量%以下を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 得られたジアミノジフェニルアルカンの異性対比は、次のような分布:
    4,4′−ジアミノジフェニルアルカン74〜85質量%、
    2,4′−ジアミノジフェニルアルカン3〜20質量%、
    2,2′−ジアミノジフェニルアルカン1.0質量%以下を有し、および有利に
    得られたジアミノジフェニルメタン(MDA)の異性対比は、次のような分布:
    4,4′−ジアミノジフェニルメタン74〜85質量%、
    2,4′−ジアミノジフェニルメタン3〜20質量%、
    2,2′−ジアミノジフェニルメタン1.0質量%以下を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  7. N−メチル化合物の含量は、1質量%以下である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 多核化合物の含量は、15質量%以下、有利に10質量%以下である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 反応温度は、80〜140℃の範囲内にある、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 反応時間は、30分間〜5時間である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. アミンとアルデヒドとの比は、5:1〜15:1である、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 触媒は、乾燥した形または湿潤した形で使用される、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 本方法は、連続的、非連続的または半連続的に実施される、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 反応を、攪拌釜、カスケード型攪拌釜、流動管、固定床反応器または塔中で実施する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 触媒のための酸中心として、スルホン酸基を使用する、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 第2工程での水素化を非担持触媒、ラネー型触媒または担持触媒から選択された触媒を用いて行なう、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. ニッケル、コバルト、パラジウム、白金、ルテニウムおよびロジウムを基礎とする触媒を単独でかまたは混合物で第2工程で使用する、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
  18. 触媒は、第2工程で付加的にドープ金属および/または他の変性剤を含有する、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. 担持触媒を第2工程で使用する、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。
  20. 活性炭、無機酸化物、ベントナイト、アルミノケイ酸塩、カオリン、粘土および/または珪藻土および/またはアルミン酸リチウムから選択された担持材料を第2工程で使用する、請求項1から19までのいずれか1項に記載の方法。
  21. 第2工程では、活性金属としてルテニウムを単独でかまたは周期律表の第I副族、第VII副族または第VIII副族の少なくとも1つの金属と一緒に、担持された触媒に対して活性金属0.01〜20質量%の量で担体上に施して含有する、担持された触媒の存在下で水素化を実施する、請求項1から20までのいずれか1項に記載の方法。
  22. 第2工程で担持材料は、一連のAl23、SiO2、TiO2、ZrO2、MgOおよびZnOから選択される、請求項20記載の方法。
  23. ルテニウムおよび/またはロジウムは、第2工程での活性金属として含有される、請求項1から22までのいずれか1項に記載の方法。
  24. 第2工程で水素化を20〜200℃、殊に50〜150℃の範囲内の温度および3〜30Mpa、殊に3〜10Mpaの範囲内の水素分圧で実施する、請求項1から23までのいずれか1項に記載の方法。
  25. 水素化を固定床反応器中、殊に管束型反応器中で実施する、請求項1から24までのいずれか1項に記載の方法。
  26. 水素化を2つ以上の直列に接続された固定床反応器中で実施する、請求項1から25までのいずれか1項に記載の方法。
  27. 水素化を第2工程で連続的に実施する、請求項1から26までのいずれか1項に記載の方法。
  28. 水素化すべき物質混合物として4,4′−ジアミノジフェニルメタン少なくとも74質量%およびN−メチル化合物0.01〜2質量%を含有する粗製MDAを第2工程で使用する、請求項1から27までのいずれか1項に記載の方法。
  29. 第2工程で、水素化すべき物質混合物は、4,4′−MDA74〜85質量%、2,4′−MDA3〜20質量%、2,2′−MDA1質量%未満およびN−メチル化合物1質量%までを含有する、請求項1から28までのいずれか1項に記載の方法。
  30. 第2工程で接触水素添加を溶剤の存在下で実施する、請求項1から29までのいずれか1項に記載の方法。
  31. 第2工程でメチレンジシクロヘキシルジアミン(H12MDA)を製造する、請求項1から30までのいずれか1項に記載の方法。
  32. 第3工程で脂環式ジウレタンを1工程、2工程または他の選択可能な方法により多工程の方法により製造し、この脂環式ジウレタンの合成後に脂環式ジアミンをアルコールおよび尿素および/または尿素誘導体と反応させることによって低沸点物、中沸点物および場合により高沸点物を取り除き、こうして精製された脂環式ジウレタンを望ましいジイソシアネートの遊離下に熱分解し、この熱分解された塔底物の一部分を分解装置から連続的に排出し、後処理後または他の選択可能な方法により付加的な精製なしにアルコールで再ウレタン化し、プロセス中に再循環させる、請求項1から31までのいずれか1項に記載の方法。
  33. 第3工程でH12MDIを製造する、請求項1から32までのいずれか1項に記載の方法。
  34. 式(I)
    OCN−R−NCO
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと尿素および/または尿素誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、この場合
    a)式(II)
    2N−R−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素および/または尿素誘導体および式(III)
    1−OH
    〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールとジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の不在下または存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、脂環式ジウレタンに変わり、生じるアンモニアは、同時に分離され;
    b)得られたアルコール反応混合物から、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールならびに場合によりジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、反応工程a)中に返送され;
    c)本質的にジウレタンを含有する、工程b)からの物質流は、蒸留により価値のある物質流と、排出される副生成物流との分離され;
    d)工程b)およびc)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
    e)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
    f)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
    g)d)からの塔底部排出物は、e)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
    h)精留f)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応d)に導かれるが、しかし、特にウレタン化工程g)に導かされ;
    i)脂環式ジイソシアネートの精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程g)に返送されるかまたは廃棄され;
    j)再ウレタン化流は、gから工程b)に返送されるか、
    または
    k)再ウレタン化流は、g)から反応工程a)に返送され、この場合には、g)は、有利にFe(III)および/またはCu(I)のハロゲン化物から選択された触媒の存在下で実施されることを前提とする、請求項1から33までのいずれか1項に記載の方法。
  35. 式(I)
    OCN−R−NCO
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される第3工程の脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと尿素および/または尿素誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
    a)式(II)
    2N−R−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示されるで示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素および/または尿素誘導体および式(III)
    1−OH
    〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールとジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の不在下または存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、脂環式ジウレタンに変わり、生じるアンモニアは、同時に分離され;
    b)得られたアルコール反応混合物から、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールならびに場合によりジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、反応工程a)中に返送され;
    c)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
    d)工程b)および場合によるc)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で連続的に溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
    e)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
    f)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
    g)d)からの塔底部排出物は、e)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
    h)g)からの再ウレタン化流は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
    i)精留f)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応d)に導かれるか、またはウレタン化工程g)に導かされ;
    j)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留f)の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程g)に返送され;
    k)価値のある物質流は、h)から工程a)、b)またはd)に返送される、請求項1から33までのいずれか1項に記載の方法。
  36. 式(I)
    OCN−R−NCO
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される第3工程の脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと尿素および/または尿素誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
    a)式(II)
    2N−R−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素および/または尿素誘導体および式(III)
    1−OH
    〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールとジアルキルカーボネート、カルバミド酸アルキルエステルまたはジアルキルカーボネートとカルバミド酸エステルとの混合物の不在下または存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、脂環式ジウレタンに変わり、生じるアンモニアは、同時に分離され;
    b)得られたアルコール反応混合物から、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールならびに場合によりジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、反応工程a)中に返送され;
    c)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
    d)工程b)および場合によるc)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で連続的に溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
    e)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
    f)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
    g)d)からの塔底排出物は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
    h)g)からの塔底部排出物は、e)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
    i)精留f)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応d)に導かれるか、またはウレタン化工程h)に導かされ;
    j)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留f)の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程h)に返送され;
    k)再ウレタン化流は、hから工程b)に返送されるか、
    または
    l)再ウレタン化流は、h)から反応工程a)に返送され、この場合には、工程h)は、Fe(III)および/またはCu(I)のハロゲン化物から選択された触媒の存在下で実施されることを前提とする、請求項1から33までのいずれか1項に記載の方法。
  37. 式(I)
    OCN−R−NCO
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される第3工程の脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと炭酸誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
    a)式(II)
    2N−R−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素と、式(III)
    1−OH
    〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールの存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、式(IV)
    2N−OC−HN−R−NH−CO−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合Rの両側にある2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示されるシクロアルキレンビス尿素に変わり、生じるアンモニアは、同時に連続的に分離され;
    b)生じる粗製シクロアルキレンビス尿素は、第2の反応器中でa)中で溶剤として使用された、式(III)のアルコールと一緒に、遊離されたアンモニアの連続的な搬出下に式(V)
    1O−OC−HN−R−NH−CO−OR1
    で示されるシクロアルキレンジウレタンに変わり;
    c)得られた反応混合物からアルコール、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールは、反応工程a)に返送され;
    d)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
    e)工程c)およびd)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
    f)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
    g)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
    h)e)からの塔底排出物は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
    i)h)からの価値のある物質流は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
    j)精留g)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応e)に導かれ、および/またはウレタン化工程i)に導かされ;
    k)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの再精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程i)に返送され;
    l)i)からの再ウレタン化流は、工程b)および/またはc)に返送される、請求項1から33までのいずれか1項に記載の方法。
  38. 式(I)
    OCN−R−NCO
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される第3工程の脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと炭酸誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
    a)式(II)
    2N−R−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素と、式(III)
    1−OH
    〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールの存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、式(IV)
    2N−OC−HN−R−NH−CO−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合Rの両側にある2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示されるシクロアルキレンビス尿素に変わり、生じるアンモニアは、同時に連続的に分離され;
    b)生じる粗製シクロアルキレンビス尿素は、第2の反応器中でa)中で溶剤として使用された、式(III)のアルコールと一緒に、遊離されたアンモニアの連続的な搬出下に式(V)
    1O−OC−HN−R−NH−CO−OR1
    で示されるシクロアルキレンジウレタンに変わり;
    c)得られた反応混合物からアルコール、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールは、反応工程a)に返送され;
    d)工程c)からの物質流は、蒸留により価値のある物質流と、排出される副生成物流とに分離され;
    e)工程c)およびd)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
    f)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
    g)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
    h)e)からの塔底部排出物は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
    i)場合により再ウレタン化反応h)は、Fe(III)および/またはCu(I)のハロゲン化物から選択された特殊な触媒の存在下で実施され;
    j)再蒸留g)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応e)に導かれ、および/またはウレタン化工程h)に導かれ;
    k)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程h)に返送され;
    l)再ウレタン化流は、h)から工程c)に返送される、請求項1から33までのいずれか1項に記載の方法。
  39. 式(I)
    OCN−R−NCO
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合2個のイソシアネート基は、直接に炭化水素環に結合され、これらのイソシアネート基間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示される第3工程の脂環式ジイソシアネートを、脂環式ジアミンと炭酸誘導体およびアルコールとを反応させて脂環式ジウレタンに変え、この脂環式ジウレタンを熱分解することによって、連続的に製造するための多工程法であり、この場合
    a)式(II)
    2N−R−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わす〕で示される脂環式ジアミンは、但し、この場合2個の窒素原子は、直接に少なくとも1個の炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとし、尿素と、式(III)
    1−OH
    〔式中、R1は、3〜8個の炭素原子を有する第1級または第2級(環状)脂肪族アルコールからのヒドロキシル基の除去後に残留するような基を表わす〕で示されるアルコールの存在下、および触媒の不在下または存在下で反応され、式(IV)
    2N−OC−HN−R−NH−CO−NH2
    〔式中、Rは、4〜18個、特に5〜15個の炭素原子を有する、2価の脂環式炭化水素基を表わし、但し、この場合Rの両側にある2個の窒素原子は、直接に炭化水素環に結合され、これらの窒素原子間には少なくとも3個の炭素原子が配置されているものとする〕で示されるシクロアルキレンビス尿素に変わり、生じるアンモニアは、同時に連続的に分離され;
    b)生じる粗製シクロアルキレンビス尿素は、第2の反応器中でa)中で溶剤として使用された、式(III)のアルコールと一緒に、遊離されたアンモニアの連続的な搬出下に式(V)
    1O−OC−HN−R−NH−CO−OR1
    で示されるシクロアルキレンジウレタンに変わり;
    c)得られた反応混合物からアルコール、ジアルキルカーボネートおよび/またはカルバミド酸アルキルエステルは、分離され、アルコールは、反応工程a)に返送され;
    d)得られた反応混合物中に場合によっては含有されている高沸点残留物は、完全にかまたは部分的に分離せずに済み;
    e)工程c)およびd)により精製されたジウレタンを含有する反応混合物は、触媒の存在下で溶剤不含であるように、180〜280℃、特に200〜260℃の温度および0.1〜200ミリバール、特に0.2〜100ミリバールの圧力下で連続的に、原料に対して10〜60質量%、特に原料に対して15〜45質量%の反応混合物の一部分が絶えず排出されるように、熱分解され;
    f)この分解生成物は、精留によって粗製脂環式ジイソシアネートとアルコールとに分離され;
    g)粗製脂環式ジイソシアネートは、蒸留によって精製され、純粋な生成物留分が単離され;
    h)e)からの塔底部排出物は、f)からのアルコールと、触媒の存在下または不在下で1〜150分間で、特に3〜60分間で、20〜200℃、特に50〜170℃の温度および0.5〜20バール、特に1〜15バールの圧力で反応され、この場合NCO基とOH基とのモル比は、1:100まで、特に1:20、特に有利に1:10であり;
    i)h)からの価値のある物質流は、価値のある物質流と廃棄物流とに分離され、高沸点成分の濃度が増加された廃棄物流は、プロセスから排出され、および廃棄され;
    j)精留g)による塔底部留分の一部分は、連続的に排出され、分解反応e)に導かれ、および/またはウレタン化工程h)に導かれ;
    k)場合により粗製脂環式ジイソシアネートの精留の際に生じる塔頂部留分は、同様にウレタン化工程h)に返送され;
    l)i)からの精製された再ウレタン化物流は、工程b)および/またはc)またはe)に返送される、請求項1から33までのいずれか1項に記載の方法。
  40. 塩素の含量(塩素イオンとして計算した、M=35.45g/mol)は、第3工程で存在する、物質の全体量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満、特に有利に20ppm未満である、請求項1から39までのいずれか1項に記載の方法。
  41. 塩素の含量(塩素イオンとして計算した、M=35.45g/mol)は、分解中に存在する、物質の全体量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満、特に有利に20ppm未満である、請求項1から40までのいずれか1項に記載の方法。
  42. 分解中または分解後に排出されるかまたは後処理によって得られる生成物流を再ウレタン化し、この場合、塩素の量(塩素イオンとして計算した、M=35.45g/mol)は、反応混合物(再ウレタン化)中に存在する、物質の全体量に対して100ppm未満、有利に50ppm未満である、請求項1から41までのいずれか1項に記載の方法。
  43. 第3工程で状態調節されたかまたは状態調節されていない尿素を使用する、請求項1から42までのいずれか1項に記載の方法。
  44. 尿素、有利に状態調節されていない尿素をプリル、顆粒、結晶物、溶融液、溶液、懸濁液として使用する、請求項43記載の方法。
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