JP2011502574A - 肘骨折固定システム - Google Patents

Abstract

患者の肘関節の骨折した骨を内固定するシステムは、少なくとも１つの骨プレートを含み、各骨プレートは、複数の穴を有し、骨折した骨の解剖学的表面に適合するように一般的に構成されている。少なくとも１つのプレートは、患者の骨の形状に合わせてカスタマイズされるように構成される。システムは、骨プレートを骨に取り付けるための少なくとも１つのロックファスナーを含む複数のファスナーも含む。穴のうち少なくとも１つは、ねじ山付き穴である。プレートを曲げる機械、ドリル、および／またはＫワイヤのガイドは、ねじ山付き穴に対して予め組み立てられてよく、ロックファスナーは、ガイドが取り外された後で、ねじ山付き穴のいずれかの中にロックすることができる。

Description

開示の内容

〔関連出願の相互参照〕
本出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる、２００７年１１月２日出願の米国特許仮出願第６０／９８５，０００号の利益を主張するものである。

〔発明の分野〕
本開示の主題は、広くは、骨折した骨を内固定するための外科装置および方法に関し、より詳細には、骨プレートおよびファスナーに関する。

〔発明の背景〕
上肢の３つの長骨は、上腕骨、橈骨、および尺骨である。上腕骨の遠位部分ならびに橈骨および尺骨の近位部分が、肘関節を形成する。肘骨折は、全骨折の約５〜８％を占めているにすぎず、最も一般的には、転倒の結果として高齢者で生じる。肘骨折の機能的帰結には、高い関節硬直率、運動範囲の喪失、および非癒着（non-union）がしばしば含まれる。

整形外科医は、一般的に、肘関節の骨を適切に内固定するための、ある原理に従う。骨にプレートを取り付けるのに使用される各ねじは、できるだけ長くなければならず、また、できるだけ多くの関節断片に係合しなければならない。ねじは、プレートにロックされ、互いにかみ合って、「固定角」構造を作り出さなければならない。プレートは、荷重下で壊れたり曲がったりしないように十分に強く、また堅くなければならない。外科処置の難しさ、および患者間の解剖学的バリエーションを考えれば、肘骨折修復のためのこれらの原理に従うことは、特に困難である。

さらに、肘関節の骨折した骨の表面に取り付けられた骨プレートは、骨表面から「盛り上がる」傾向がある場合がある。現在利用可能なプレートは、軟組織にぶつかったり、関節の自然な関節接合を妨害したりせずに、骨表面に十分に適合することはない。１つの骨プレートの形状は、各種肘骨折のために様々なサイズで提供されたとしても、患者間の解剖学的差異全てに適応することはできない。

全ての肘骨折の約半分が橈骨頭骨折であり、約５分の１が橈骨頸部または近位橈骨の骨折を伴っている。先に述べた考慮すべき問題により、外科医は、一般的に、骨折した近位橈骨を治療するのに骨プレートを用いないことを好む。近位橈骨骨折の粉砕骨折の程度に応じて、外科医は、術後療法と共に外固定またはねじおよびピンを代わりに用いる場合がある。

近位尺骨上に位置する鉤状突起（coronoid）の骨折は、典型的には小さいが、治療するのが困難である。鉤状突起骨折は肘全体の安定性に対して大きな影響を有しうるので、適切な治療が重要である。これらの骨折の伝統的な固定には、尺骨の後ろ側から延びるねじまたは縫合糸で鉤状突起断片を捕捉することを伴う。この種の固定は、遠位上腕骨が前方に脱臼する強い力に抵抗するのに十分には安定的でない場合がある。

肘頭は、尺骨の近位端部の後ろ側に位置しており、肘頭窩で関節接合する。肘頭は、厚い軟組織層で覆われておらず、外部の衝撃および骨折を特に受けやすい。肘頭は、腕の伸展に使われる三頭筋の付着場所でもあり、非常に大きな力を伝達する。

肘頭骨折に加え、外科医は、三頭筋を折り曲げるために切骨処置中に近位尺骨から肘頭を故意に切断することがあり、これによって、遠位上腕骨への外科的アクセスが改善される。上腕骨の修復が完了すると、外科医は次に、骨プレートを使用して肘頭を近位尺骨に再び取り付けることができる。

遠位上腕骨の内側、外側および後外側の部分用の、現在利用可能な骨折固定プレートは、骨表面の輪郭に一貫して合致してはいない。患者間の解剖学的差異により、外科医に最初に提供される単一骨プレート構成は、そのプレートがその特定の種類の骨のために特に設計されている場合であっても、骨表面に完全に一致する可能性は低い。したがって、いくつかの製造業者は、特定の骨の、ある特定の部分のための骨プレートの多くのサイズおよび構成を提供している。正しいプレートの選択には主観性が伴われるので、臨床成績は、あまり一貫性がない場合がある。

〔発明の概要〕
外科処置中に患者の体の中で（原位置で）容易かつ安全に再構成されうる、屈曲可能プレートのシステムが提供される。このシステムは、プレートの骨ファスナー穴、およびその穴内部にあるあらゆる糸の形状をゆがめることなく、再構成されうる。このシステムは、外科処置中に患者の体の中でプレートを再構成するために原位置屈曲ツールを含み、またこの原位置屈曲ツールと共に使用されるように構成される。

低い外形の骨プレートおよびファスナーのシステムが、肘の骨折した骨の内固定のために提供される。肘関節は、厚い軟組織層で保護されていない。本発明のシステムのプレートは、最小の厚さを有し、骨表面にぴったり一致する。さらに、プレートを骨に取り付けるのに使用される全ファスナーの頭部が、プレートの上面より上に突出しているとしても、著しく突出していないことが非常に重要である。「盛り上がった（proud）」ファスナー頭部は、合併症および患者の不快感を生じる可能性のある、軟組織の刺激、炎症または他のタイプの外傷を引き起こす場合がある。

骨プレートを骨折した骨に取り付けるためのロックファスナーをさらに含む、肘骨折固定システムが提供される。概して、システムの様々な骨プレート（すべて肘関節の近くに隣接している）の主要な機能には、回復するよう整列した状態で（in healing alignment）骨断片を共に保持することだけでなく、骨が治癒している間に、骨折した骨の骨幹端から骨幹へ力を伝達することも含まれる。このシステムにより、ファスナーの遠位先端部が健康な皮質骨内に固着することができ、健康な骨からプレートへ力を伝達することができ、プレートは、荷重の分散を適切に達成する。

いくつかのロックファスナーを含む肘固定用システムが提供され、ロックファスナーはそれぞれ、骨折した骨の関節接合表面の直下で最適な軌道を有して、関節接合表面から骨プレートへ力を伝達するための足場を作る。

患者の肘関節の骨折した骨を内固定するためのシステムは、少なくとも１つの骨プレートを有し、各骨プレートは、複数の穴を有しており、骨折した骨の解剖学的表面に適合するように構成されている。システムはまた、骨プレートを骨に取り付けるための少なくとも１つのロックファスナーを含む複数のファスナーを有する。穴のうち少なくとも１つは、ねじ山付き穴であり、ロックファスナーは、そのねじ山付き穴内にロックすることができる。

ロックファスナーは、固定角ロックファスナー、または多方向性ロックファスナーであってよい。システムは、少なくとも１つの非ロックファスナーも有してよく、ねじ山付き穴は、この非ロックファスナーを受容することができる。非ロックファスナーは、多方向性圧縮ファスナーであってよい。骨プレートは、複数のねじ山付き穴、および複数のドリルガイドも有することができる。各ドリルガイドは、ドリルを誘導するようにサイズ決めされたボアと、ドリルガイドをねじ山付き穴から取り外すためのツールと係合可能な近位部分と、を有する。各ドリルガイドは、複数のねじ山付き穴のうち１つの内部に取り外し可能に予め組み立てられる。システムはまた、第１の屈曲ツールおよび第２の屈曲ツールを有することができる。各屈曲ツールは、細長いロッドを有し、細長いロッドは、ハンドルと、細長いロッドの一端部に設けられ、ドリルガイドに取り外し可能に係合するように構成された、エンドエフェクタと、を有する。使用者は、第１の屈曲ツールをドリルガイドのうち１つに、第２の屈曲ツールをドリルガイドのうち別の１つに、取り外し可能に取り付け、その後、第１および第２の屈曲ツールそれぞれにてこの力（leveraging force）を同時に加え、それにより骨プレートを再構成することができる。システムの骨プレートは、近位橈骨固定用の橈骨プレート、近位尺骨の肘頭固定用の肘頭プレート、近位尺骨の鉤状突起固定用の鉤状突起プレート、外側遠位上腕骨固定用の外側プレート、内側遠位上腕骨固定用の内側プレート、および後外側遠位上腕骨固定用の後外側プレートのうちの少なくとも１つであってよい。

システムの別の態様によると、近位橈骨用の骨プレートは、長さ方向軸を定める近位端部および遠位端部、内側エッジ、ならびに外側エッジを備える、剛性本体を有する。骨プレートは、剛性本体から延びる第１のアームも有する。第１のアームは、第１の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素によって本体に取り付けられた、第１のリング要素を有する。剛性本体は中心穴を有し、第１のリング要素は第１の穴を含む。中心穴および第１の穴はそれぞれ、骨プレートを骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる。

やはり近位橈骨用の骨プレートに関して、中心穴は、ねじ山を切られていて、中心軸を定めてよく、第１の穴は、ねじ山を切られていて、第１のねじ山軸（first thread axis）を定めてよい。第１のアームは、剛性本体から近位‐内側に延びてよく、第１の湾曲した屈曲可能ブリッジは、剛性本体の内側エッジに取り付けられうる。骨プレートはまた、第２のアームを有してよく、第２のアームは、剛性本体から近位‐外側に延びており、第２の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素により剛性本体の外側エッジに取り付けられた第２のリング要素を含んでいる。第２のリング要素は、第２のねじ山軸を定めるねじ山を有する第２の穴を含む。骨プレートは、第３のアームも有してよく、第３のアームは、剛性本体から近位に延びており、第３のブリッジ要素により剛性本体の近位端部に取り付けられた第３のリング要素を含んでいる。第３のリング要素は、第３のねじ山軸を定める第３のねじ山付き穴を含む。第１、第２、および第３のアームは、フォーク状の構造を形成し、第１、第２、および第３のねじ山軸は、収束するが、交差しない。骨プレートは、剛性本体から遠位に延びる第４のアームも有してよい。第４のアームは、剛性本体の遠位端部に取り付けられた第４のリング要素を有してよく、第４のリング要素は、第４のねじ山軸を定める第４のねじ山付き穴を有する。骨プレートは、第１、第２、第３、および中心の穴それぞれの中に予め組み立てられた第１、第２、第３、および中心のドリルガイドを有することもできる。第１の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素、第２の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素、および第３の屈曲可能ブリッジ要素はそれぞれ、剛性本体ほど堅くないが、合わせると、剛性本体の堅さに近づく複合的な堅さ（combined stiffness）を有するのが好ましい。第１、第２、および第３のドリルガイドはそれぞれ、屈曲ツールの適用に適しており、使用者は、一対の屈曲ツールを用いて、てこの力を加え、第１、第２、および第３のアームのうちいずれか１つを再構成することができる。骨プレートは、第４のリング要素から遠位に延びる第５のアームも有してよい。第５のアームは、第５の屈曲可能ブリッジ要素によって剛性本体の遠位端部に取り付けられた第５のリング要素を有しうる。第５のリング要素は、ファスナーを受容するための第５のねじ山付き穴を有してよく、また、その第５の穴の中に予め組み立てられた第５のドリルガイドを有してよい。第４および第５の屈曲可能ブリッジ要素はそれぞれ、剛性本体ほど堅くなく、第４および第５のドリルガイドはそれぞれ、屈曲ツールの適用に適しており、使用者は、一対の屈曲ツールを用いて、てこの力を加え、第４および第５のアームのいずれかを再構成することができる。第４および第５の屈曲可能ブリッジ要素はまた、分解可能であってよく、使用者は一対の屈曲ツールを用いて、てこの力を加え、第４の屈曲可能ブリッジ要素を疲労骨折させて、第４および第５のアームを取り外し、また、てこの力を加えて、第５の屈曲可能ブリッジを疲労骨折させ、第５のアームを取り外すことができる。

システムの別の態様によると、遠位上腕骨の外側および内側表面用の骨プレートはそれぞれ、実質的に同じ厚さの剛性本体部分を有する。内側および外側プレートそれぞれの剛性部分は、遠位端部、近位端部、上面、底面、内側エッジ、および反対側の外側エッジを有する。プレートはまた、上面と底面との間に延びる複数の穴を有し、これらの穴はそれぞれ、骨プレートを骨に取り付けるためのファスナーを受容する。外側骨プレートはまた、エッジから骨表面に向かって下方に延びる少なくとも１つの位置付け脚部を有して、骨プレートを骨表面上に位置付けるのを助ける。

やはり遠位上腕骨の外側および内側表面用の骨プレートに関して、この骨プレートはそれぞれ、剛性本体部分の内側エッジおよび外側エッジのうち一方に沿って長さ方向に整列している第１の屈曲可能ブリッジ要素によって剛性本体部分の遠位端部に取り付けられた、第１のセグメントを有してもよく、第１のセグメントは、ファスナーのうち１つを受容するためのねじ山付き穴を含む。骨プレートはそれぞれ、第１のセグメントの近位エッジも有してよく、この近位エッジ、および剛性本体の遠位端部は、離間しており、間隙を画定している。この間隙は、第１の屈曲可能ブリッジ要素に隣接した喉状開口部（throat opening)を含み、その喉状開口部を通過するＫワイヤを誘導するように構成されている。骨プレートはそれぞれ、第１の屈曲可能ブリッジ要素と長さ方向に整列している第２の屈曲可能ブリッジ要素によって第１のセグメントの遠位エッジに取り付けられた、第２のセグメントも有してよく、第２のセグメントは、ファスナーのうち１つを受容するためのねじ山付き穴を含む。骨プレートはそれぞれ、圧縮ファスナーを受容するための１つ以上の細長いスロットを有することができ、スロットの長さは、スロットの幅より大きく、その長さは、それぞれの骨プレートの長さ方向に方向付けられている。外側プレートは、プレートの底面において、細長いスロットの少なくとも片側、好ましくは両側に、凹部を含んで、骨の中央に向かってねじが角形成するためのゆとりを与え、ねじのてこ作用（purchase）を改善する。スロットの内側および外側それぞれの剛性本体部分の厚さは、内側および外側プレートそれぞれの剛性本体部分の平均厚さより薄くてもよい。骨プレートはそれぞれ、上面と底面との間に延びる砂時計型開口部を有してもよく、砂時計型開口部は、２つの端部を有し、これらの端部はそれぞれ、中を通るＫワイヤを誘導するように構成されている。各骨プレートの近位端部は先細にされてもよい。第１のブリッジ要素の厚さは、剛性本体部分の厚さより薄くてもよい。骨プレートはそれぞれ、剛性本体の遠位端部付近の遠位ねじ山付き穴と、遠位ねじ山付き穴の中に予め組み立てられる遠位の高いドリルガイドと、第１のねじ山付き穴の中に予め組み立てられる第１の高いドリルガイドと、を有してもよい。遠位および第１の高いドリルガイドは、屈曲ツールの適用に適していてよく、使用者は、一対の屈曲ツールを使用し、てこの力を加えて、第１の屈曲可能ブリッジを再構成し、それにより、骨に対して望ましい向きに第１のセグメントを再び位置付けることができる。骨プレートはそれぞれ、近位端部付近で剛性本体部分に位置する複数の近位ねじ山付き穴と、類似した複数の短いドリルガイド（a like plurality of short drill guides）と、を有してもよく、各近位ねじ山付き穴は、短いドリルガイドのうち１つと共に予め組み立てられる。

システムの別の態様によると、遠位上腕骨の後外側表面用の骨プレートは、内側プレートよりも実質的に大きな厚さの本体（５０％以上厚い）を有する。この本体は、近位端部、遠位端部、および近位端部と遠位端部との間に延びる曲線的な長さ方向軸を有する。第１のアームおよび第２のアームが、長さ方向軸の両側で近位端部から延び、それにより、Ｙ字型を形成しており、第３のアームが、長さ方向軸から離れて横方向に延びて、遠位上腕骨の外側の周りに部分的に延びている。第１、第２、および第３のアームはそれぞれ、穴を有するリング要素を含み、それぞれの屈曲可能ブリッジ要素によって本体に取り付けられる。本体は、ねじ山付き穴、および細長いスロットを含み、これらはそれぞれ、長さ方向軸に沿って位置してよい。スロットは、圧縮ファスナーを受容するように構成されうる。各ねじ山付き穴は、ファスナーのうち１つを受容するように構成されている。ねじ山付き穴は、複数のドリルガイドと共に予め組み立てられてよく、近位の穴は、短いドリルガイドを受容する。外側および内側プレートと同様に、外科医は、後外側プレートの形状を骨表面にぴったり合致させ、ファスナーの軌道を向け直して、骨断片を捕捉し、骨折線および他のファスナーをよけることができる。

システムによれば、内側および外側プレートは、遠位上腕骨の両側に、相対的に平行な構成でプレートを位置付ける外科アプローチで共に使用されうる。代わりに、内側および後外側プレートは、遠位上腕骨上に、相対的に直交する構成でプレートを位置付ける外科アプローチで共に使用されうる。いずれの構成でも、結果として得られるプレートのシステムは、遠位上腕骨上で実質的に同様の堅さを有する。

システムの別の態様によると、鉤状突起用の骨プレートは、中央リング要素を含む複数のリング要素を有し、各リング要素は、ロックファスナーを受容するためのねじ山付き穴を有する。骨プレートはまた、リング要素を相互接続する複数の屈曲可能ブリッジ要素を有し、複数のリング要素は、中央リング要素から半径方向に延びる複数のアーム内に配列される。

やはり鉤状突起用の骨プレートに関して、複数のアームは、中央リング要素から遠位に延びる第１のアームと、中央リング要素から内側に延びる第２のアームと、中央リング要素から外側に延びる第３のアームと、を含みうる。第１のアームは、離間し、かつ直線的に配列された複数のリング要素のうちの３つを有してよく、第２のアームは、複数のリング要素のうちの１つを有してよく、第３のアームは、複数のリング要素のうちの１つを有してよい。骨プレートはまた、屈曲可能なウェブ要素によって複数のリング要素のうちの１つに取り付けられたバットレス要素を有することができ、屈曲可能なウェブ要素は、バットレス要素が骨表面にもたれかかることができるように、原位置で再構成可能である。バットレス要素は、中央リング要素から近位に延びていてよい。バットレス要素は、第２のアームのリング要素から内側に延びていてもよい。骨プレートは、複数のドリルガイドも有してよく、各リング要素は、ドリルガイドのうち１つと共に予め組み立てられ、ドリルガイドは、屈曲ツールに取り外し可能に取り付け可能であってよく、使用者は、一対の屈曲ツールを用いて、てこの力を加え、第１、第２、および第３のアームをそれぞれ原位置で再構成することができる。

システムの別の態様によると、肘頭用の骨プレートは、遠位端部、近位端部、長さ方向軸、内側エッジ、および外側エッジを有する本体部分を有している。骨プレートは、本体部分の遠位端部上に横方向に位置付けられた頭部も有する。骨プレートは、近位アームも有し、近位アームは、頭部から近位に延びており、近位屈曲可能ブリッジ要素によって頭部に取り付けられた近位リング要素を含んでおり、近位アームは、長さ方向軸を含有し、かつ上面に垂直な矢状面において再構成可能である。骨プレートは、複数のねじ山付き穴も有し、各ねじ山付き穴は、ねじ山軸を定め、骨プレートを骨に取り付けるための固定角ロックファスナーを受容することができる。

やはり肘頭用の骨プレートに関して、近位リング要素は、少なくとも１つのねじ山付き穴を有してよく、本体部分は、長さ方向に整列した複数のねじ山付き穴を有してよく、頭部は、横方向に整列した２つのねじ山付き穴を有してよい。頭部の２つのねじ山軸は、近位リング要素のねじ山軸から横方向にオフセットしており、近位アームが、ある方向に矢状面で再構成され、結果として近位リング要素のねじ山軸が頭部の２つのねじ山軸に収束する場合、近位リング要素のねじ山軸は、頭部の２つのねじ山軸間を通過する。骨プレートは、内側アームも有してよく、この内側アームは、本体部分から内側に延びており、内側屈曲可能ブリッジ要素によって本体部分の内側エッジに取り付けられた内側リング要素を含んでいる。骨プレートは、外側アームも有してよく、この外側アームは、（設けられる場合は、内側アームの反対側で）本体部分から外側に延びており、外側屈曲可能ブリッジ要素によって本体部分の外側エッジに取り付けられた外側リング要素を含む。内側および外側リング要素はそれぞれ、固定角ロックファスナーを受容するための、ねじ山軸を定めるねじ山付き穴を有することができる。内側および外側ブリッジ要素は、内側および外側リング要素の穴を通る軸が概して互いに向かって収束するが、共通面内で延びないように、構成される。骨プレートは、複数のドリルガイドも有してよく、各ねじ山付き穴は、ドリルガイドのうち１つと共に予め組み立てられる。ドリルガイドは、屈曲ツールに取り外し可能に取り付け可能であってよく、使用者は、一対の屈曲ツールを用いて、てこの力を加え、内側、外側および近位アームそれぞれを原位置で再構成することができる。骨プレートは、非ロック圧縮ファスナーを受容するため、本体部分にスロットを有することもできる。

システムの別の態様によると、骨プレートは、先細のねじ山付き穴を有し、このねじ山付き穴は、骨プレートを骨に取り付けるため、その先細のねじ山付き穴に係合する先細のねじ山付き頭部を有する固定角ロックファスナーを受容するように構成されている。ねじ山付き穴は、穴の軸を定めている。システムは、骨プレートを骨に取り付けるため、先細のねじ山付き穴に挿入される多方向性圧縮ファスナーも有する。多方向性圧縮ファスナーは、近位および遠位端部を有し、ファスナー軸を定める細長いシャンク部分を有している。多方向性圧縮ファスナーは、大きな直径の端部および小さな直径の端部を備えた、滑らかで円錐台形に形成された頭部も有し、小さな直径の端部は、シャンク部分の近位端部に取り付けられ、大きな直径の端部は、駆動ツールを受容するための凹部を備えた近位面を画定する、円形の周辺エッジを有する。多方向性圧縮ファスナーは、先細のねじ山付き穴に完全に挿入可能であり、滑らかで円錐台形に形成された頭部は、先細のねじ山付き穴に押し付けられ、ファスナー軸および穴の軸は、挿入角を定める。

やはり多方向性圧縮ファスナーに関して、細長いシャンクは、骨内に係合するため、少なくとも部分的にねじ山を切られていてよい。挿入角は、０〜約１５°の範囲であってよく、穴の軸を含有する任意の面に含まれてよい。円形の周辺エッジは、外半径（external radius）も有しうる。滑らかで円錐台形に成形された頭部は、ファスナー軸を中心として約４２°の夾角を定めることができる。システムは、骨プレートの厚さを貫通して延びるスロットも有してよく、スロットは、球状頭部を有する従来の圧縮ねじを受容するようサイズ決めされ構成されている。システムは、多方向性圧縮ファスナーを受容するためのワッシャーも有しうる。ワッシャーは、多方向性圧縮ファスナーを受容するためにそのワッシャーを貫通するボアと、従来の圧縮ねじの球状頭部と同様にサイズ決めされ成形された外表面と、を有し、多方向性圧縮ファスナーおよびワッシャーは、従来の圧縮ねじと同様にスロット内で組み合わせて使用されて、骨折の整復を助け、骨プレートを骨に取り付けることができる。ワッシャーのボアの一部は、円錐形であってよく、多方向性圧縮ファスナーの近位面は、ワッシャーに完全に挿入されたときにワッシャーの上部とほぼ同じ高さになる。好適な実施形態では、ねじおよびワッシャーは、これらが外科処置中にユニットとして共に扱われうるように、互いに係合可能である。

システムの別の態様によると、システムは、固定角ロックファスナーを受容するための、ねじ山軸を定めるねじ山付き穴を有する、骨プレートを有している。システムは、ねじ山付き穴内に予め組み立てられたドリルガイドも有し、ドリルガイドは、骨ドリルを誘導するようにサイズ決めされたドリルガイドボアを含む。システムはまた、遠位および近位端部ならびに遠位端部と近位端部との間に延びる長さ方向軸を備えた円筒形本体を有する挿入ツールを有している。円筒形本体は、使用中に挿入ツールを保持するためのグリップ表面を有する。円筒形本体は、遠位端部と近位端部との間に延び、かつＫワイヤを誘導するようにサイズ決めされた、長さ方向ボアも有し、遠位端部は、長さ方向ボアがねじ山軸と整列するように、ドリルガイドに取り外し可能に取り付けられるよう構成されている。挿入ツールの遠位端部は、ドリルガイドの中にしっかりと嵌まることができ、使用者は、円筒形本体をハンドルとして用いて、外科処置中に骨プレートを操作することができる。

開示されている利益及び改善点の中で、本明細書で説明される装置および方法の他の利点は、添付図面と共に理解される以下の説明から明らかになるであろう。図面は、本明細書の一部を構成しており、特許請求する発明の例示的実施形態を含むものである。

〔好適な実施形態の詳細な説明〕
図１は、ヒトの肘関節１０の骨、すなわち遠位上腕骨１２、近位橈骨１４、および近位尺骨１６、の前方（正面）図であり、図２はその後方（背面）図である。遠位上腕骨１２は、鉤状突起窩１８、上腕骨小頭２０、滑車２２、内側上顆２４および外側上顆２６、ならびに内側上顆２４と外側上顆２６との間の肘頭窩２８を含む。近位橈骨１４は、橈骨頭３０を含む。近位尺骨１６は、鉤状突起３２（図１）、および遠位上腕骨１２の外側上顆２６と内側上顆２４との間の肘頭窩２８内部で関節接合する肘頭３４（図２）を含む。遠位上腕骨１２、近位橈骨１４、および近位尺骨１６はそれぞれ、例えば転倒中に、多種多様な骨折を受けやすい。

肘骨折修復のための本発明のシステムは、解剖学的に特異的な複数の骨プレート、およびプレートを骨に取り付けるための複数のファスナーを含むことができる。システムは、近位橈骨修復用の近位橈骨プレートを含みうる。システムは、遠位上腕骨修復用の外側プレート、内側プレート、および後外側プレートも含みうる。システムは、近位尺骨修復用の肘頭プレートおよび鉤状突起プレートをさらに含むことができる。

本明細書で説明するシステムの骨プレートはそれぞれ、肘関節の特定の骨表面に厳密に適合するように設計されているが、プレートは、従来のプレートに比べて多くの利点を共有している。例えば、各プレート、原位置で再構成可能な部分を有し、このため、外科医は、骨プレートが骨表面により厳密に適合し骨表面を支持するように骨上に位置付けられている間に、骨プレート形状を変えることができる。また、これにより、外科医は、必要に応じてファスナーの軌道を向け直して、骨断片を捕捉するか、または他のファスナー軌道との交差を回避することができる。

屈曲ツールを使用したプレートの原位置での再構成を容易にするため、ならびに、骨ファスナーを迅速に挿入するため穿孔を容易にするために、本明細書で説明する各プレートは、図４１に示される第１のドリルガイド１４００、図４３に示される第２のドリルガイド１５００、またはそれらの組み合わせのいずれかといった、複数のドリルガイドと共に、予め組み立てられてよい。

本発明のシステムのプレートはそれぞれ、当技術分野で既知の多くの材料のうちいずれか１つから形成されてよく、その材料には、ステンレス鋼、チタン、およびＴｉ−６Ａ１−４Ｖなどのチタン合金が含まれる。プレートはそれぞれ、完全に焼きなまされた状態のＴｉ−６Ａ１−４Ｖ−ＥＬＩの中実の丸い棒状物から機械加工されるのが好ましい。各プレートは、以下に記載する、それぞれの解剖学的形状に機械加工されて、加工硬化を確実に最小にする。機械加工後、部品を磨き、陽極酸化する。結果として得られるプレート材料は、完全に「柔らかく」、以下に詳細に説明するようにプレートを破砕せずに原位置での成形を可能にする。一般的に、本明細書で説明するプレートはそれぞれ、現在利用可能な同じタイプの骨折用のプレートよりもかなり薄いが、それぞれの骨折骨を支持するのに適切な堅さを依然として有している。さらに、本明細書（図２８〜図３８）で説明する骨プレートを骨に取り付けるために提供されるファスナーはそれぞれ、低い外形のデザインを有する、すなわち、各ファスナーの頭部は、プレートの上面に対して相対的に同じ高さに位置するように構成され、それにより、周囲の軟組織に対する外傷を最小限にする。

本発明のシステムの骨プレートはそれぞれ、複数の穴を含み、各穴は、図２８〜図４０に示す骨ファスナーの実施形態のいずれか１つを受容するように構成されてよく、その骨ファスナーの実施形態には、図２８に示す標準的な圧縮ねじ７００、図３２に示す固定角ロックねじ１１００、図３０に示す多方向性ロックねじ１０００、図３５に示す多方向性圧縮ねじ１２００、および図４０に示すワッシャー１３００を備えた多方向性圧縮ねじ１２００が含まれる。本発明のシステムのプレートはそれぞれ、固定角ロックねじ１１００および多方向性ロックねじ１０００のいずれかといった、ロックファスナーを受容するための少なくとも１つの穴を含む。

骨プレートは特定の肘骨折適用に関して説明されているが、本明細書で説明する骨プレート、ファスナー、器具および方法はそれぞれ、他の骨および他のタイプの骨折に適用されるように容易に改変されてよいことを、当業者は認識するであろう。

＜近位橈骨用の骨プレート＞
図３は、橈骨プレート１００とも呼ばれる近位橈骨用の骨プレート１００の上面１０１の斜視図であり、図４は、そのプレートの底面１０３の斜視図である。橈骨プレート１００は、近位端部１０４、遠位端部１０６、上面１０１、凸状の近位部分を有する、長さ方向軸１０８を定める底面１０３を備えた、剛性本体１０２を有する。剛性本体１０２は、内側エッジ１１０および外側エッジ１１２を有する。橈骨プレート１００は、図３に示されるように左右対称に成形されていてよく、そのため、橈骨プレート１００は、以下にさらに詳細に説明するように、右肘および左肘のいずれにも使用されうる。剛性本体１０２は、第１の中心穴１７６および第２の中心穴１８６も含み、これらの中心穴はそれぞれ、上面１０１と底面１０３との間に延在し、橈骨プレート１００を骨に取り付けるための骨ファスナーを受容する。第１のアーム１２０は、剛性本体１０２から近位‐内側に延びており、第１のリング要素１２２、および剛性本体１０２の内側エッジ１１０に取り付けられた第１の屈曲可能ブリッジ要素１２４を含む。リング要素１２２は、骨ファスナーを受容するための第１の穴１２６を有する。第１の屈曲可能ブリッジ要素１２４は、第１のアーム１２０が最初に剛性本体１０２から内側方向に延び、その後、最終的には近位方向に延びるように、湾曲している。第１のアーム１２０の、図３および図４に示される湾曲の量は、約９０°であり、単一平面内にはないが、この湾曲は様々であってよい。Ｂ１における第１のアームを横切る幅は、Ｂ２における第１のアームを横切る幅より小さい。

図３および図４に示すように、橈骨プレート１００は、近位‐外側に延びる第２のアーム１３０も含んでよい。第２のアーム１３０は、第２の屈曲可能ブリッジ要素１３４によって剛性本体１０２の外側エッジ１１２に取り付けられた第２のリング要素１３２を含み、第２の屈曲可能ブリッジ要素１３４も、湾曲しており、第１の屈曲可能ブリッジ要素１２４と向かい合っている。図示のように、第２のアーム１３０は、第１のアーム１２０の鏡像であってよいが、必ずしも鏡像であるわけではない。Ｂ３における第２のアームを横切る幅は、Ｂ４における第２のアームを横切る幅より小さい。第２のリング要素１３２は、骨ファスナーを受容するための第２の穴１３６を含む。

橈骨プレート１００は、剛性本体１０２から近位に、かつ第１のアーム１２０と第２のアーム１３０との間に延びる、第３のアーム１４０も含むことができる。第３のアーム１４０は、骨ファスナーを受容するための第３の穴１４６を有する、第３のブリッジ要素１４４によって剛性本体１０２の近位端部１０４に取り付けられた第３のリング要素１４２を含む。第１のアーム１２０、第２のアーム１３０、および第３のアーム１４０はそれぞれ、剛性本体１１０ほど堅くないが、合わさると、剛性本体の堅さに近づく（２０%以内、より好ましくは±１０％以内）複合的な堅さを有する。第１のアーム１２０、第２のアーム１３０、および第３のアーム１４０はそれぞれ、離間して、面外のフォーク様（好ましくは三叉の）形状を形成し、それにより、アームの下の骨表面を可視化することができる。

図４、図７および図８を参照すると、第１のリング１２２、第２のリング１３２、および第３のリング１４２は、想像上の球体（imaginary sphere）の外部のほぼ周辺に位置付けられるように、相対的に位置するのが好ましい。これにより、リング１２２、１３２、１４２が近位橈骨の骨幹端表面上に位置するよう適応し、骨幹端表面は、内側‐外側方向に概ね円筒状に湾曲しており、球形に近づくような形で少なくとも近位端部において長さ方向に凸状となっている。形成されると、穴１２６、１３６および１４６の軸１２７、１３７および１４７は、共有中心軸１９０を通って交差している。中心軸１９０は、近位橈骨３０の関節表面１９２の予測中心と整列しており、その関節表面のために近位橈骨プレート１００がサイズ決めされる。プレートがより大きな橈骨に対して使用されるように設計される場合、穴の軸１２７、１３７、１４７が沿って交差する中心軸１９０は、プレートからさらに離れており、プレートがより小さい橈骨に対して使用されるように設計される場合は、穴の軸１２７、１３７、１４７が沿って交差する中心軸１９０は、プレートにさらに近くなる。

例えば、図３Ａは、より小さな橈骨に適応するために橈骨プレート１００に比べてサイズが縮小された橈骨プレート１００ａを示す。ブリッジ要素１２４ａ、１３４ａおよび１４４ａは、ブリッジ要素１２４、１３４、１４４に比べて異なるように方向付けられて、リング１２２ａ、１３２ａ、１４２ａ間に、より小さい曲率半径を定めるようにそれらのリングを構成し、リングは、より小さな近位橈骨頭上に位置するように構成される。リングの穴を通る軸は、プレートに対してさらに近くで交差する。

図３、図４および図７を再び参照すると、以下にさらに詳細に説明するように、第１のアーム１２０、第２のアーム１３０、および第３のアーム１４０はそれぞれ、骨表面に適合するように、また、そのようなアームのリングを通して挿入されるファスナーの軌道を変えるように、外科医によって必要に応じて個別に再構成されてよい。

橈骨プレート１００は、長さ方向軸１０８に沿って剛性本体１０２から遠位に延びる第４のアーム１５０も含むことができる。第４のアーム１５０は、第４の穴１５６を有し、かつ第４の屈曲可能ブリッジ要素１５４によって剛性本体１０２の遠位端部１０６に接続された、第４のリング要素１５２を含む。

橈骨プレート１００は、第４のリング要素１５２から遠位に延びる第５のアーム１６０も含んでよい。第５のアーム１６０は、第５の穴１６６を有し、かつ第５の屈曲可能ブリッジ１６４によって第４のリング要素１５２に取り付けられた、第５のリング要素１６２を含む。

第１の穴１２６、第２の穴１３６、第３の穴１４６、第４の穴１５６、第５の穴１６６、第１の中心穴１７６、および第２の中心穴１８６はそれぞれ、好ましくは先細のねじ山が切られており、多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容する。

さらに図３および図４を参照すると、複数のドリルガイドが、橈骨プレート１００に対して予め組み立てられて、ファスナー穴を骨内にあけるのを容易にし、外科処置中に橈骨プレート１００を再構成するための器具類取り付け点を与えることができる。第１の穴１２６、第２の穴１３６、第３の穴１４６、第４の穴１５６、第５の穴１６６、第１の中心穴１７６、および第２の中心穴１８６はそれぞれ、例えば先細のねじ山により、第１のドリルガイド１２８、第２のドリルガイド１３８、第３のドリルガイド１４８、第４のドリルガイド１５８、第５のドリルガイド１６８、第１の中央ドリルガイド１７８、および第２の中央ドリルガイド１８８をそれぞれ受容するように構成されてよく、これらのドリルガイドはそれぞれ、好ましくは第１のドリルガイド１４００（図４１）である。

屈曲可能ブリッジ１２４、１３４、１４４、１５４および１６４はそれぞれ、剛性本体１０２よりも、屈曲およびねじれに対する抵抗性が著しく低く、ゆえに、これから説明するような適切なツールによって個別に再構成可能である。図５は、橈骨プレート１００の第４のアーム１５０を再構成するために原位置で適用されうるときの、一対の屈曲ツール２１６０、２１８０の斜視図である。図６は、橈骨プレート１００の第１のアーム１２０を再構成するために原位置で適用されうるときの、屈曲ツール２１６０、２１８０の斜視図である。屈曲ツール２１６０は、金属ロッドからＬ字型に形成され、そのＬ字型の、より長い一部分は、ハンドル２１６６を含み、その他の、より短い部分は、アーム２１６８を含む。第１のエンドエフェクタ２１６２が、ハンドル２１６６の自由端に取り付けられており、第２のエンドエフェクタ２１６４が、アーム２１６８の自由端に取り付けられている。第１のエンドエフェクタ２１６２および第２のエンドエフェクタ２１６４はそれぞれ、図５および図６に示されるように、ドリルガイド１２８、１３８、１４８、１５８、１６８、１７８および１８８（図３）のうちいずれか１つに、しっかりと、しかし取り外し可能に取り付けられうる。屈曲ツール２１８０もまた、金属ロッドからＬ字型に形成され、そのＬ字型の、より長い一部分は、ハンドル２１８６を含み、その他の、より短い部分は、アーム２１８８を含む。第１のエンドエフェクタ２１８２が、ハンドル２１８６の自由端に取り付けられ、第２のエンドエフェクタ２１８４が、アーム２１８８の自由端に取り付けられる。ツール２８６０、２１８０のうちいずれかの第１および第２のエンドエフェクタはそれぞれ、図５および図６に示すように、ドリルガイド１２８、１３８、１４８、１５８、１６８、１７８および１８８（図３）のうちいずれか１つにしっかりと、しかし取り外し可能に取り付けられうる。

ｘ−ｙ−ｚ座標系が図５および図６それぞれに示されている。ｘ−ｙ平面は、内側‐外側方向におおよそ対応し、ｘ−ｚ方向は、近位橈骨の表面に対して前方‐後方方向におおよそ対応している。

図５は、屈曲ツール２１６０、２１８０が、矢印２１９２の方向に、てこの力を加えることにより、ｘ−ｚ平面で屈曲ブリッジ１５４、１６４にどのように取り付けられうるか、または、屈曲ツール２１６０、２１８０が、矢印２１９０の方向に、てこの力を加えることにより、ｘ軸の周りでブリッジ１５４、１６４をねじるのにどのように使用されうるか、を示したものである。概して、等しいが、反対方向に向けられた力が屈曲ツール２１６０、２１８０それぞれに加えられて、てこの力または偶力（couple）を生成することができる。このようにして、橈骨プレート１００は、原位置で再構成されて、近位橈骨表面形状に厳密に合致することができる。これにより、外科医は、穴１５６、１６６の軸を所望の方向に向け直して、例えば、骨断片を捕捉するか、または、骨折線もしくは骨に既に挿入されたファスナーをよけることもできる。

図６は、リング要素１２２が近位橈骨表面に対して厳密に適合するように、屈曲ツール２１６０、２１８０が、矢印２１９４の方向に、てこの力を加えることにより、ｙ−ｚ平面で第１のアーム１２０をねじるのにどのように使用されうるか、または、屈曲ツール２１６０、２１８０が、矢印２１９６の方向に、てこの力を加えることにより、ｘ−ｚ平面で第１のアーム１２０をねじるのにどのように使用されうるかを示したものである。第１のアーム１２０は約９０°の湾曲を有することから、また、アームはＢ２よりもＢ１で狭くなっていることから、アーム１２０は、予測可能な形で動く（sweep）ように構造的に構成されて（アームをねじることはＢ１で、またはＢ１に隣接して行われる）、軸１３７とその他の軸との間の相互作用を最小限にする。同様に、第２のアーム１３０もまた再構成されうる。橈骨プレート１００は、大部分の患者に厳密に合致する構成と、交差しないファスナーの軌道（ねじ山軸）と、を備えて使用者に提供される。しかしながら、屈曲ツール２１６０および２１８０の使用により、原位置での微調整が可能になり、内固定の質が改善される。外科医は、微小割れが形成される危険性なしに妥当な数の小さな調整をプレート構成に対して迅速かつ安全に行うことができる。微小割れの形成は、植え込み後の破砕を生じさせる可能性がある。屈曲可能なプレート（異なる構成、構造および機能にもかかわらず）、ならびに原位置での屈曲可能なプレートの使用、ならびに、プレートを原位置で屈曲させるための一対の専用の屈曲ツールが、共有の米国特許出願公開第２００６０１６１１５８Ａ１号、２００７０２３３１１１Ａ１号、および２００７０２３３１１２Ａ１号に開示されており、これらの出願公開はすべて、参照により全体として本明細書に組み込まれる。

橈骨プレート１００が橈骨頭３０（図１および図２）上に置かれると、第１のアーム１２０および第２のアーム１３０の第１のリング要素１２２または第２のリング要素１３２のいずれかが、概して、骨表面からわずかに離れる。離間したリングは、橈骨の外側に位置するリングである。橈骨プレート１００のこの構成により、単一の「両手の利く（ambidextrous）」橈骨プレートを、左または右橈骨に対して、そのような骨にできるだけ近い形態で使用することができる。この離間したリングは、屈曲ツールの使用によって、骨に、より近接して位置するように、所望により置き直されてよい。

図７は、ファスナー１２９、１３９、１４９、１５９、１６９、１７９および１８９を含む複数のファスナーが穴１２６、１３６、１４６、１５６、１６６、１７６および１８６にそれぞれ完全に挿入された、橈骨プレート１００の底面１０３の斜視図である。図８は、近位橈骨に取り付けられた橈骨プレート１００を示す。複数のファスナー１２９、１３９、１４９および１７９は、橈骨頭の関節表面の下に、互いに噛み合った剛性足場を形成する。

穴１２６、１３６、１４６および１７６は、ねじ山軸１２７、１３７、１４７および１７７にそれぞれ対応し、これらのねじ山軸は、互いに噛み合った配列で設けられてよく、ねじ山軸１２７は、軸１３７と軸１７７との間を通過し、ねじ山軸１３７は、軸１４７と軸１２７との間を通過する。言い方を変えれば、軸１２７、１３７、１４７および１７７はすべて、橈骨プレート１００の底面１０３に対して遠位に向けられており、軸１４７が最も遠位にあり、軸１７７は最も近位にあり、軸１４７との共有点に向かって延びており、また、軸１２７および１３７は互いに横方向に（内側‐外側方向に互いに対して７６°±６°）、かつ軸１４７と軸１７７との間を延びている。第１のアーム１２０の湾曲した非平面形状のため、てこの力が図６の矢印１９４で示される方向に加えられると、第１のアーム１２０はｙ‐ｚ平面において屈曲するように付勢され、軸１２７は、向け直されるが、軸１３７と軸１７７との間にとどまることができ、対応するファスナーの軌道は交差しない。第２のアーム１３０は、同様に屈曲するよう付勢され、軸１３７は、軸１４７および１２７のいずれとも交差しない。この互いに噛み合った配列により、穴のあけ直しが最小限に抑えられるため、橈骨プレート１００の骨への迅速な取り付けが容易になると共に、強い荷重分担足場が与えられる。アーム１２０、１３０、１４０のうちいずれかが外科医によりねじられるかまたは屈曲させられた場合、軸１２７、１３７、１４７および１７７が互いに噛み合い続け、衝突しないことが重要である。

図８に示すように、ファスナー１２９、１３９、１４９および１７９は、近位橈骨にまたがることができ、ファスナー先端部は、橈骨プレート１００の反対側の骨の側面で皮質骨内に固着する。一般的な骨折場所は、近位橈骨頭の頸部である。ファスナー１７９は、頸部を横切って移動し、骨折部にまたがるよう、特に意図されている。この配列は、ロックファスナーの使用と相まって、近位橈骨の関節表面を支持する非常に頑丈な足場をもたらす。さらに、ファスナー１５９、１６９および１８９は、橈骨の骨幹を横切って直径方向に延びる。これらのファスナーは、プレートへの荷重を骨幹へ戻す。第４のアーム１５０および第５のアーム１６０はオプションとして、骨折部を支持する必要がない場合、逆に曲げることにより取り外されてもよい。

橈骨プレート１００における前記の特徴部をすべて含むことは必須ではないが、このような特徴部はすべて、プレートを近位橈骨に対して構成するため、およびプレートにおいて骨折部を支持するために最適と考えられるので、好適な実施形態に含まれる。

＜遠位上腕骨の外側および内側表面用の骨プレート＞
図９、図１０および図１１は、遠位上腕骨の外側表面用の骨プレートを示している。図９は、遠位上腕骨用の外側プレート２００の上面２０８および前方エッジ２４８の斜視図である。図１０は、外側プレート２００の上面２０８および後方エッジ２５０の斜視図である。図１１は、外側プレート２００の底面２１０の斜視図である。外側プレート２００は、遠位端部２０４、近位端部２０２、および曲線的な軸２０９を有する本体２０６を含む。遠位端部２０４における底面２１０は、長さ方向軸２０９に沿って凹状であるが、底面の残りは、その軸に沿って平坦であるかまたは凸状である。これにより、遠位端部２０４は、外側上顆２６に近接して位置することができる。第１の設置用脚部２４２および第２の設置用脚部２４４が、後方エッジ２５０から下方に（骨表面に向かって）延びており、遠位上腕骨の後方表面の骨輪郭上に位置することにより骨表面上に外側プレート２００を置く間に外科医を助けるように設けられている。各設置用脚部２４２、２４４は、ねじ穴（以下に説明する２２０、２２２、２２４、２２６、２２８、２３０、２３２）の断面積に好ましくは近似するサイズ（骨に接触する表面積）を有する。

外側プレート２００はまた、本体２０６の遠位端部２０４から曲線的な軸２０９に沿って延びる第１のセグメント２１２を含みうる。第１のセグメント２１２は、第１の屈曲可能ブリッジ要素２１６によって遠位端部２０４に取り付けられる。第１の屈曲可能ブリッジ要素２１６は、後方エッジ２５０の延長部を形成するように、曲線的な軸２０９からオフセットしている。外側プレート２００は、曲線的な軸２０９に沿って延び、かつ第２の屈曲可能ブリッジ要素２１８によって第１のセグメント２１２に取り付けられた、第２のセグメント２１４をさらに含みうる。第２の屈曲可能ブリッジ要素２１８も、曲線的な軸２０９からオフセットしており、後方エッジ２５０の延長部を形成する。第１の屈曲可能ブリッジ要素２１６および第２の屈曲可能ブリッジ要素２１８は、以下に説明するように外科処置中に再構成可能である屈曲可能な背骨部（bendable spine）２３１を形成する。屈曲可能ブリッジ要素２１６、２１８は、中心に位置するのではなく、後方エッジ２５０に沿って画定され、患者の肘が表面に置かれたとき、その表面に対して荷重をかけるプレートの領域は、患者への不快感を予防するように、滑らかである。本体２０６の遠位端部２０４、セグメント２１２およびセグメント２１４はそれぞれ、屈曲可能な背骨部２３１の反対側に、正方形にされた端部を有する。これにより、図４６〜図４８Ｃに関して以下で説明するように、屈曲ツール１６００Ａ、１６００Ｂの使用が容易になる。

本実施形態では、本体２０６は、第１の穴２２０、第２の穴２２２、第３の穴２２４、第４の穴２２６、および第５の穴２２８をそれぞれ含み、これらの穴はそれぞれ、ファスナーを受容する。各第１のセグメント２１２および第２のセグメント２１４も、それぞれファスナーを受容する穴２３０および２３２を含む。穴２２０、２２２、２２４、２２６、２２８、２３０および２３２は、好ましくは、多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容し、また、第１のドリルガイド１４００（図４１）または第２のドリルガイド１５００（図４３）のいずれか１つを受容するための、先細のねじ山を有する。橈骨プレート１００について述べたように、セグメント２１２および２１４において予め組み立てられたドリルガイドを使用することにより、図４７および図４８について述べるように、外科医は、屈曲ツールを使用して屈曲可能な背骨部２３１を再構成することができる。予め組み立てられたドリルガイドを穴２２０、２２２、２２４、２２６、２２８に使用することにより、さらにプレートを再構成することができる。予め組み立てられたドリルガイドを、ねじ山付き穴のいずれかに使用することにより、以下に説明するように、プレートの穴と一直線に骨に穴をあけること、ならびに、Ｋワイヤで骨にプレートを一時的に固定することを助ける。

外側プレート２００は、標準的な圧縮ねじ７００（図２７）または多方向性圧縮ねじ１２００（図４０）のいずれかといった圧縮ねじを受容するための、本体部分２０６に位置する２つの細長いスロット２３４、２３６も含んでよい。当技術分野では周知のように、圧縮ファスナーは、スロット２３４、２３６に挿入されて、外側プレート２００を垂直かつ軸方向に動的に圧縮し、残りのファスナーの挿入前に骨折の整復を容易にすることができる。

外側プレート２００はまた、細長いスロット２３４の両側に切り抜き部２４６ａ、２４６ｂを、細長いスロット２３６の両側に切り抜き部２４７ａ、２４７ｂを含んで、（ｉ）骨に対する最大のてこ作用を達成するため、骨の後方に向かって傾斜したファスナーのためにプレートのエッジにゆとりを提供し、（ｉｉ）スロットの両側において堅さを標準化し、（ｉｉｉ）スロットのいずれかの側でねじ山付き穴に挿入されたドリルガイド、および適切な屈曲ツールの使用により、スロットを介して曲がることができるようにスロットにおけるプレートの堅さを低減させ、かつ／または（ｉｖ）本体２０６のその部分を、隣り合う部分ほど堅くないようにし、それにより、本体部分２０６のわずかな再構成を可能にして、圧縮ファスナー挿入時に骨表面の形状に、より厳密に合致することができる。ゆとりの増大は、スロット２３４、２３６に隣接したプレートの後方エッジ２４８において好ましく、これは、ファスナーが骨のてこ作用のため後方エッジ２４８に向かって傾斜するからである。細長いスロット２３４、２３６が長さ方向軸２０９から軸外に中心を置くが、長さ方向軸２０９に平行に方向付けられて、スロット２３４の両側でプレートの部分を接続する異なる幅の２つのレールを画定することが、さらに好ましい。スロット２３４に関して（スロット２３６は同様に構成される）、より大きな切り抜き部２４６ａが、より大きなレール２４９ａに付随して設けられ、より小さな切り抜き部２４６ｂが、より小さなレール２４９ｂに付随して設けられる。この構成により、皮質骨内へねじを方向付けるためのさらなるゆとりが後方エッジに設けられる。切り抜き部２４６ａ、２４６ｂの領域は、レール２４９ａ、２４９ｂのそれぞれが実質的に等しい硬さを有する（好ましくは互いの１０%以内、さらに好ましくは互いの５%以内）ように、寸法決めされるのが好ましい。しかしながら、スロットの領域におけるプレート本体の全体的な硬さは、切り抜き部により低減され、プレートの再構成が容易になる。

外側プレート２００は、遠位端部２０４付近に砂時計型開口部２３８、２３９も含んでよい。開口部２３８が、穴２２４、２２６間のプレートの硬さを低減し、後方および前方エッジ２４８、２５０が途切れることなく図５に示すものなどの屈曲ツールを用いて遠位端部２０４が再構成可能となる。開口部２３８の対向する端部は、隣接するファスナーが挿入される間に骨断片を補足および保持するために従来のＫワイヤを誘導するように構成されることもできる。開口部２３９は、開口部２３８と同様に穴２２６と穴２２８との間で機能する。同様に、セグメント２１２とセグメント２１４との間、およびセグメント２１２と遠位端部２０４との間それぞれの各間隔２１３、２１５は、従来のＫワイヤを誘導するように構成されることもできる。そのためには、間隔２１３、２１５は、より狭い中央部分２１３ａ、２１５ａと、より大きな閉端部２１３ｂ、２１５ｂ（喉状部）との間でガイドワイヤを保持するように成形されることができる（図９）。外側プレート２００（ならびに内側プレート３００または後外側プレート４００）はオプションとして、従来のＫワイヤを誘導するために、また縫合糸の取り付け点として使用されうる１つ以上の多機能穴を含むことができる。そのような多機能穴は、参照により全体として本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第２００７０２７０８４９Ａ１号に詳細に説明されている。

外側プレートが全体的に、遠位端部から近位端部にかけて次第に硬さを増し、プレートのそれぞれの部分で受ける荷重に対応することが、外側プレートの重要な特徴である。外側プレートは、最も好ましくは、その長さに沿って約２ｍｍの厚さであり、以下に説明する、実質的に同じ厚さの内側プレート３００と共に使用される。

外側プレート２００における前述した特徴部すべてを含むことは必須ではないが、このような特徴部はすべて、ある実施形態に含まれてよく、説明した特徴部を含めることは、遠位上腕骨の外側表面に対してプレートを構成するため、およびプレートにおいて骨折部を支持するために最適と考えられる。

図１２は、内側プレート３００とも呼ばれる遠位上腕骨の内側表面用の骨プレート３００の上面３９８の斜視図である。図１３は、内側プレート３００の底面３１０の斜視図である。内側プレート３００は、外側プレート２００に類似しており、形状、サイズ、および穴の構成は様々である。

内側プレート３００は、近位端部３０２、遠位端部３０４、および曲線的な軸３０９を有する本体３０６を含む。遠位端部３０４における底面３１０は、曲線的な軸３０９に沿って凹状であるが、底面の残りは、その軸に沿ってわずかに凸状であるかまたは平坦である。これにより、遠位端部３０４は内側上顆２４に近接して位置することができる。内側プレート３００はまた、本体３０６の遠位端部３０４から曲線的な軸３０９に沿って延びる第１のセグメント３３６を含む。第１のセグメント３３６は、第１の屈曲可能ブリッジ要素３４０により遠位端部３０４に取り付けられ、第１の屈曲可能ブリッジ要素３４０は、後方エッジ３５０の延長部を形成するように、曲線的な軸３０９からオフセットしている。内側プレート３００は、曲線的な軸３０９に沿って延び、かつ第２の屈曲可能ブリッジ要素３４２により第１のセグメント３３６に取り付けられた、第２のセグメント３３８をさらに含むことができ、第２の屈曲可能ブリッジ要素３４２も、曲線的な軸３０９からオフセットしており、後方エッジ３５０の延長部を形成する。第１のブリッジ要素３４０および第２のブリッジ要素３５０は、（軸３０９およびプレートの幅に対して横方向、図１３で見られる）厚さが減少した部分を有するのが好ましく、この部分により、ブリッジ要素の屈曲が容易になる。第１の屈曲可能ブリッジ要素３４０および第２の屈曲可能ブリッジ要素３４２は、図４７および図４８について説明するように外科処置中に再構成可能である屈曲可能な背骨部３３１を形成する。本体３０６の遠位端部３０４、セグメント３３６およびセグメント３３８はそれぞれ、屈曲可能な背骨部３３１の反対側に、正方形の端部を有する。これにより、図４６〜図４８Ｃに関して以下に説明するように、屈曲ツール１６００Ａ、１６００Ｂの使用が容易になる。屈曲可能ブリッジ要素３４０、３４２は、中心に位置するのではなく、後方エッジ３５０に沿って画定され、患者の肘が表面に置かれたとき、その表面に対して荷重をかけるプレートの領域は、患者に対する不快感を予防するように滑らかである。

図１２に示すように、本体３０６は、第１の穴３１２、第２の穴３１４、第３の穴３１６、第４の穴３１８、および第５の穴３２０をそれぞれ含み、これらの穴はそれぞれ、ファスナーを受容する。各第１のセグメント３３６および第２のセグメント３３８も、ファスナーを受容する穴３２２および３２４をそれぞれ含む。穴３１２、３１４、３１６、３１８、３２０、３３６および３３８は、多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、または多方向性圧縮ねじ１２００のいずれか１つ、ならびに第１のドリルガイド１４００および第２のドリルガイド１５００のいずれか１つを受容するように、先細のねじ山を備えて構成されるのが好ましい。橈骨プレート１００について説明したように、予め組み立てられたドリルガイドをセグメント３２２および３２４において使用することにより、外科医は図４６および図４７に示されたもののような屈曲ツールを使用して屈曲可能な背骨部３３１を再構成することができる。

内側プレート３００は、第１の細長いスロット３２６、第２の細長いスロット３２８、および第３の細長いスロット３２９も含んでよく、これらのスロットはそれぞれ、本体部分３０６に位置し、標準的な圧縮ねじ７００（図２７）および多方向性圧縮ねじ１２００（図４０）のうちいずれか１つを受容して、残りのファスナー挿入前に骨に対する内側プレート３００の動的圧縮を容易にする。

内側プレート３００は、各細長いスロット３２６、３２８および３２９の両側に切り抜き部３３３をさらに含んで、本体３０６のその部分を隣接する部分ほど硬くないようにし、それにより、本体部分３０６のわずかな再構成を可能にして、骨表面の形状に、より厳密に合致することができる。例えば、（ｉ）スロット３２６、３２８、３２９の両側でねじ山付き穴３１２、３１４、３１６、３１８、３２０の中で組み立てられたドリルガイドは、スロットの周りでプレートを再構成するようにツールにより力を受けてよく、（ｉｉ）標準的な圧縮ねじ７００は、スロット３２６および３２８それぞれに挿入されて、締められ、残りのファスナーの挿入前に底面３１０を骨に対して引っ張ることができる。

内側プレートが全体的に、遠位端部から近位端部にかけて次第に硬さを増し、プレートのそれぞれの部分で受ける荷重に対応することが、内側プレートの重要な特徴である。

内側プレート３００における前述した特徴部すべてを含むことは必須ではないが、そのような特徴部はすべて、ある実施形態に含まれてよく、説明した特徴部を含めることは、遠位上腕骨の内側表面に対してプレートを構成するため、およびプレートにおいて骨折部を支持するために最適と考えられる。

図１４は、遠位上腕骨の後方透視図であり、複数のファスナーにより、外側上顆２６付近に取り付けられた外側プレート２００、および内側上顆２４に付近に取り付けられた内側プレート３００を示している。骨折のタイプおよびひどさに応じて、外側プレート２００および内側プレート３００の一方または両方が、外科処置中に遠位上腕骨に取り付けられてよい。外側プレート２００および内側プレート３００は、「平行な」構成で上腕骨上に位置し、プレートは、骨の、向かい合った外側部分および内側部分に設けられる。外側プレート２００および内側プレート３００は、異なる長さで設けられるのが好ましく、プレートのそれぞれの近位端部２０２、３０２が、骨上の異なる場所で終わり、それにより、骨に対する応力の集中を低減させる。図示のとおり、海綿状（粗くねじ山が切られた）ファスナーおよび皮質（細かくねじ山が切られた）ファスナーの組み合わせを使用することができる。外側プレート２００および内側プレート３００は、固定角ロックねじ１１００を受容するように構成されたファスナー穴を備えてよく、ねじの軌道は、交差しないと思われる。しかしながら、必要であれば、外科医は、多方向性ロックねじ１０００および多方向性圧縮ねじ１２００いずれかを用いて、外側プレート２００および内側プレート３００を遠位上腕骨に取り付けてもよい。従来の手術中の透視検査ｘ線技術を用いて、外科医は、所望の軌道を持つファスナーを挿入して、他のファスナーおよび骨折線をよけて、骨断片を捕捉することができる。

＜遠位上腕骨の後外側表面用の骨プレート＞
図１５Ａは、遠位上腕骨用の後外側プレート４００の上面斜視図であり、図１５Ｂは、その底面斜視図である。後外側プレート４００は、近位端部４０２、遠位端部４０４、および近位端部４０２と遠位端部４０４との間に延びる曲線的な長さ方向軸４０３を有する、本体４０６を含む。第１のアーム４１０および第２のアーム４２０が、軸４０３の両側で遠位端部４０４から延び、それにより、Ｙ字型を形成している。第３のアーム４３０が、軸４０３から離れて横方向に、遠位端部に隣接して本体４０６から延びている。あるいは、第３のアーム４３０は、第２のアーム４２０から延びてもよい。第１のアーム４１０は、第１のアーム軸４１３を有し、第２のアーム４２０は第２のアーム軸４２３を有し、第３のアーム４３０は第３のアーム軸４３３を有する。第３のアーム軸４３３は、軸４０３に対して横向きであり、第３のアーム４３０は、遠位上腕骨の外側に部分的に巻き付くことができる。

やはり図１５Ａおよび図１５Ｂを参照して、第１のアーム４１０は、穴４１４を有する第１のリング要素４１２を含み、第１の屈曲可能ブリッジ要素４１６によって本体４０６の近位端部４０４に取り付けられている。第２のアーム４２０は、穴４２４を有し、かつ第２の屈曲可能ブリッジ要素４２６によって遠位端部４０４に取り付けられた、第２のリング要素４２２を含む。第３のアーム４３０は、穴４３４を有し、かつ第３の屈曲可能ブリッジ要素４３６により本体４０６に取り付けられた、第３のリング要素４３２を含む。本体４０６は、穴４４０、４４２、４４４、４４６および４４８、ならびに細長いスロット４５０を含み、これらはそれぞれ、長さ方向軸４０３に沿って位置していてよい。各穴４４０、４４２、４４４、４４６、４４８、４１４、４２４および４３４は、図３２、図３０および図３５にそれぞれ示される多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、または多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容するため、内部の先細のねじ山を備えて構成されうる。スロット４５０は、図２７および図４０にそれぞれ示される標準的な圧縮ねじ７００および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容するように構成されてよい。スロット４５０は、その両側に切り抜き部４５２を含んで、スロットにおける本体４０６の硬さを低減させている。

後外側プレート４００は、スロット４５０の遠位側に２つの砂時計型開口部４５４、４５６も含む。各開口部４５４、４５６は、外側プレート２００の砂時計型スロット２３８と実質的に同様のデザインである。このような開口部４５４、４５６は、穴の間のプレートの硬さを低減させて、プレートの前方および後方エッジを途切れさせることなく図５に示すような屈曲ツールを用いて本体４０６の遠位端部４０４を再構成可能とすることができ、また、一時的固定のためのＫワイヤを保持することができる。

図１６は、後外側プレート４００の上面斜視図であり、複数の第１のドリルガイド１４００（図４１）および第２のドリルガイド１５００（図４３）と共に予め組み立てられたところが示されている。図５の橈骨プレート１００について説明したように、屈曲ツール２１６０、２１８０は、プレートが骨表面に位置付けられている間に、後外側プレート４００を再構成するために使用されうる。このように、外科医は、後外側プレート４００の形状を、骨表面にぴったりと合致させ、ファスナーの軌道を向け直して、骨断片を捕捉し、骨折線および他のファスナーをよけることができる。スロット４５０は、従来の圧縮ねじスロットよりも長く、スロットにおける軸方向のねじり剛性を低減させる。このように、穴４４４および４４６の中でガイドが使用されて、プレートの軸に沿ってトルクを与え、結果としてねじれをもたらして、骨に対するプレートの一致を高め、また、砂時計型開口部４５４にわたって屈曲力を与えることができる。さらに、穴４４６および４４８の中でガイドが使用されて、砂時計型開口部４５６にわたって屈曲力を与えてよい。第３のアーム４３０は、穴４４６の付近で本体部分４０６に連結され、したがって、プレート４００は、第３のアーム４３０が取り付けられる場所の両側で形状を大いに調節されることができる。穴４１３、４２３、４３３内のガイドは、適切な屈曲ツールと共に使用されて、屈曲力を与え、アーム４１０、４２０、４３０の向きを再構成し、リング要素４１２、４２２、４３２を骨に近づけ、また、必要であれば、穴を通る軸を向け直すことができる。特に、アーム４３０は、外側顆２６を圧迫し、上木（lagging）を与えるように上腕骨の周りに再構成されうる。

図１７は、後外側プレート４００の上面斜視図であり、複数のファスナー４４１、４４３、４４５、４４７、４４９、４１５、４２５および４３５が、穴４４０、４４２、４４４、４４６、４４８、４１４、４２４および４３４にそれぞれ完全に挿入されてロックされているところが示されている。ファスナー４５１は、スロット４５０に完全に挿入されている。各ファスナー４１５、４２５および４３５、４４５は、軸４１９、４２９、４３９および４６１をそれぞれ有し、軸４１９、４２９および４６１は、おおよそ平行であり、軸４３９は、軸４１９、４２９および４６１に対して横方向に、かつ軸４１９、４２１と軸４６１との間に延びている。

図１５Ｂに示すように、各第１のリング要素４１０、第２のリング要素４２０および第３のリング要素４３０は、底面４１１、４２１および４３１をそれぞれ有し、底面はそれぞれ、骨表面に一致するように構成されるが、おおよそ平坦である。適切なファスナー軌道を提供するため、第１のリング要素４１２および第２のリング要素４２２の厚さは、リング要素が第１のブリッジ要素４１６および第２のブリッジ要素４２６に連結される比較的近位の領域より、遠位領域のほうが厚い。図１５Ｂおよび図１７に示すように、各軸４１９、４２９および４３９は、好ましくは、底面４１１、４２１および４３１に対して垂直でなく、ファスナー４１９、４２９および４３９の軌道は、骨断片の捕捉、および遠位上腕骨の軟骨下表面の支持のために最適化される。ファスナー４１５、４２５、４３５および４３９からの荷重は、プレートに沿って、ファスナー４４１、４４３および４４５へ伝達され、そこで荷重は上腕骨の耐荷重骨幹に再び伝達される。

後外側プレート４００における前述の特徴部をすべて含むことは必須ではないが、そのような特徴部はすべて、ある実施形態に含まれてよく、説明した特徴部を含めることは、プレートを遠位上腕骨の外側表面に対して構成するため、およびプレートにおいて骨折部を支持するために最適と考えられる。

図１８は、遠位上腕骨の後外側表面に取り付けられた後外側プレート４００のワイヤフレーム図である。図１８Ａは、「垂直」アプローチで遠位上腕骨に共に取り付けられた内側プレート３００および後外側プレート４００を示す透視図である。この構成では、内側プレートは、遠位上腕骨の内側に与えられ、後外側プレートは、遠位上腕骨の後外側部分に与えられる。この垂直な構成では、プレートの荷重は、プレートの高さの方向にある。したがって、後外側プレートは、内側プレートより実質的に厚い。一例として、後外側プレートは、好ましくは約３．５ｍｍの厚さである（すなわち、内側プレートより１．７５倍厚い)。内側および後方プレートによる垂直アプローチを用いた骨折固定は、外側プレート２００および内側プレート３００による平行アプローチと実質的に同じ硬さをもたらす。

＜近位尺骨の鉤状突起用の骨プレート＞
図１９は、近位尺骨の鉤状突起用の、鉤状突起プレート５００とも呼ばれる骨プレート５００の上面５０１の斜視図である。鉤状突起プレート５００は、骨の隆起部上に位置するように特に設計されている。図２０は、鉤状突起プレート５００の底面５０３の斜視図である。図２１は、近位尺骨に取り付けられた鉤状突起プレート５００を示す。鉤状突起プレート５００は、骨に取り付けられるファスナーを受容するための穴５０５を含む中央リング要素５０２を含む。鉤状突起プレートは、中央リング要素５０２から遠位に延びる第１のアーム５１０も含む。この実施形態では、第１のアーム５１０は、第１のリング要素５１２、第２のリング要素５１４、および第３のリング要素５１６をそれぞれ含み、これらのリング要素は、第１の屈曲可能ブリッジ要素５１１、第２の屈曲可能ブリッジ要素５１８、および第３の屈曲可能ブリッジ要素５１９それぞれによって中央リング要素５０２に順次相互接続されており、第１の穴５１３、第２の穴５１５、および第３の穴５１７をそれぞれ有する。リング要素５１２、５１４、５１６の下方表面は、内側‐外側方向に凹状である。図１、図２および図１９〜図２２を参照すると、これにより、プレートが鉤状突起の隆起部３６に沿って整列させられ、第１のリング要素５１２、第２のリング要素５１４、および第３のリング要素５１６の穴５１３、５１５、５１７を通して挿入されたファスナー５６０、５６２、５６４は、肘頭３４の下で、肘頭３４から延びる隆起部４０に対して外側に、表面３８の方へ向けられる。この表面３８は、その領域に最大限の軟組織を有し、出ているあらゆるファスナーの端部を覆う。

鉤状突起プレート５００は、中央リング要素５０２から内側に延びる第２のアーム５２０も含むことができる。第２のアーム５２０は、第４の屈曲可能ブリッジ要素５２１によって中央リング要素５０２に接続された、第４の穴５２３を備えた第４のリング要素５２２を含むことができる。第２のアーム５２０は、屈曲可能なウェブ要素５２５によって第４のリング要素５２２に接続された（好ましくはタブもしくはパドルの形態の）第１のバットレス要素５２４も含んでよく、これにより、第２のアーム５２０が内側に延びる。第１のバットレス要素５２４の上方および下方表面は、第４のリング要素５２２の第４の穴５２３を通る中心軸５２８に対して斜角（対応する軸Ｄで図示）で方向付けられている。第１のバットレス要素５２４は、穴をあける必要なく片持ち支持（cantilevered support）を与え、これは、外科アプローチが、穴をあけファスナーを挿入するための適切なアクセスを提供しないためである。

鉤状突起プレート５００は、中央リング要素５０２から外側に延びる第３のアーム５３０も含んでよい。第３のアーム５３０は、第５の屈曲可能ブリッジ要素５３１によって中央リング要素５０２に接続された、第５の穴５３３を備える第５のリング要素５３２を含みうる。

鉤状突起プレート５００は、第２の屈曲可能なウェブ要素５２７により中央リング要素５０２に接続され、かつ近位に延びる、第２のバットレス要素５２６も含んでよい。第２のバットレス要素５２６は、穿孔には小さすぎる断片であるサブライム結節（sublime tubercle）のための支持を与える。バットレス要素５２６およびウェブ要素５２７の相対的な形状およびサイズにより、その構造を、縫合糸の取り付け場所として使用することもでき、縫合糸は、ウェブ要素５２７に巻き付けられ、靭帯に縫い込まれうる。

各穴５１３、５１５、５１７、５２３および５３３は、多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容するように、先細のねじ山を備えて構成されるのが好ましい。穴５１３、５１５、５１７、５２３および５３３は、第１のドリルガイド１４００および第２のドリルガイド１５００のうちいずれか一方と共に予め組み立てられるように構成されていてもよい。図５の橈骨プレート１００について説明したように、屈曲ツール２１６０、２１８０は、プレートが骨表面上に位置付けられている間に、鉤状突起プレート５００を再構成するために使用されうる。このように、外科医は、鉤状突起プレート５００の形状を骨表面に厳密に合致させ、また、ファスナーの軌道を向け直して、骨断片を捕捉し、骨折線および他のファスナーをよけることができる。

屈曲可能なウェブ要素５２５、５２７は、バットレス要素５２４および５２６を骨表面に接して位置付けるために従来の外科用プライヤーなどを用いて再構成されてよく、それにより、治癒する骨断片にさらなる支持が与えられる。

屈曲可能なウェブ要素５２５、５２７ならびに屈曲可能ブリッジ要素５１１、５１８、５１９、５２１および５３１はそれぞれ、従来の外科用プライヤーなどを使用して、著しく大きな角度範囲にわたって、何度も逆に曲げることによって、容易に破損されうる。外科医は、破損箇所を容易に作り出すことができ、インプラントの破損したエッジは、骨表面のほうに向けられ、周囲の軟組織に対する損傷を防ぐ。このように、外科医は、患者の解剖学的構造にしたがって鉤状突起プレート５００をカスタマイズすることができる。

図２０に示されるように、アーム５１０、５２０および５３０、ならびに各リング要素５１２、５１４、５１６、５２２および５３２の下の底面５０３は、大半の患者の鉤状突起における骨の輪郭に厳密に合致するように成形されうるが、他の形状も可能である。

図２２は、近位尺骨の鉤状突起１６に取り付けられた鉤状突起プレート５００の透視斜視図である。図面から分かるように、プレートの背骨部分を形成する４つのリング要素５０２、５１２、５１４、５１６が、骨の隆起部上に位置している。この構成により、外科医がプレート設置に比較的容易にアクセスすることができ、また、プレートが靭帯挿入点から離れて保持され、容易にすることができる。複数の両皮質ファスナー（bicortical fasteners）が、治癒するため整列した骨断片を保持するため、および関節を通じて伝達される荷重を分担するために、安定した構造体を作り出すのに使用されうる。バットレス要素５２４、５２６は、骨のその部分への一般にすぐに利用できるアクセスがない場合であっても、および、低い外形の支持を保つことが考慮すべき大きな問題である場合に、骨折支持を可能にする構造をプレート５００に与える。

好適な鉤状突起プレート５００は、単一の穴５３３を有する１つのアーム５３２、単一のバットレス５２６を有し穴を有さない別のアーム５２７、単一の穴５２３および単一のバットレス５２４を有する別のアーム、ならびに複数の穴５１３、５１５、５１７を有しバットレスを有さない別のアームに連結された、中央リング５０２を含む。鉤状突起プレート５００は、バットレスとして機能し、肘が亜脱臼する傾向を妨げると共に、治癒するように整列した小さな断片を保持する。いくつかのアームが中央リング要素５０２から延びているが、各アームにおいて屈曲可能ブリッジ要素によって相互接続されるリング要素（および穴）の数は様々であってよく、バットレスの数も様々であってよく、鉤状突起プレート５００の前記構成は、下にある骨折部を支持するのに最適と考えられるため好ましい。

＜肘頭用の骨プレート＞
図２３Ａ〜図２５は、近位尺骨の肘頭用の骨プレート６００の図である。図２３Ａは、肘頭プレート６００の上面斜視図であり、図２３Ｂは、その底面斜視図であり、肘頭プレート６００は、近位端部６０４、遠位端部６０２、および近位端部６０４と遠位端部６０２との間に延びる長さ方向軸６１２を含む。肘頭プレート６００は、本体部分６０６、近位端部６０４付近の頭部６１０、および本体６０６と頭部６１０とを接続するネック部分６０８を含む。ネック部分６０８は、本体部分６０６および頭部６１０のいずれよりも横方向に幅が狭く、頭部に向かって厚さが増大する。頭部６０８は、本体部分６０６の長さ方向軸６１２に対して横向きの頭部の軸６１４を含む。肘頭プレート６００は、上面６０１、底面６０３、内側エッジ６０５、および外側エッジ６０７を有する。

本体部分６０６は、骨ファスナーを受容するための複数の穴６２２、６２４、６２６、６２８を含むことができる。本体部分６０６は、図９の外側プレート２００について先に説明したように、骨ファスナーを受容するため、および骨折した骨の動的圧縮を容易にするため、少なくとも１つのスロット６３４も含みうる。穴６２２、６２４、６２６および６２８、ならびにスロット６３４は、概して長さ方向軸６１２に沿って整列されており、固定角ロックねじ１１００、多方向性ロックねじ１０００、および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容するために内部の先細のねじ山を備えて構成されるのが好ましい。

頭部６１０は、横軸上に整列され、かつ長さ方向軸６１２の両側にオフセットした、少なくとも２つの穴６３０および６３２を含みうる。穴６３０、６３２は、図３０、図３２および図３５それぞれの多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容するように構成されてよい。穴６３０および６３２の軸は、２つの固定角ロックねじをわずかに分岐した軌道で肘頭の中へ向けるように、また、以下に説明する「ホームランねじ」６５０のための空間を与えるように、方向付けられるのが好ましい。

肘頭プレート６００は、ネック部分６０８の内側エッジ６０５から内側に延びる第１のアーム６１６をさらに含むことができる。第１のアーム６１６は、骨ファスナーを受容するための第１の穴６３７を有する第１のリング要素６３６を含み、第１の屈曲可能ブリッジ要素６４２によってネック部分６０８に取り付けられている。

肘頭プレート６００は、ネック部分６０８の外側エッジ６０７から、第１のアーム６１６の反対側で外側に延びる第２のアーム６１８をさらに含むことができる。第２のアーム６１８は、骨ファスナーを受容するための第２の穴６３９を有する第２のリング要素６３８を含み、第２の屈曲可能ブリッジ要素６４４によってネック部分６０８に取り付けられている。

肘頭プレート６００は、頭部６１０から近位に延び、かつ長さ方向軸６１２上に中心を置く、第３のアーム６２０をさらに含むことができる。第３のアーム６２０は、第３の屈曲可能ブリッジ要素６４５によって頭部６１０に取り付けられた第３のリング要素６４０を含む。第３のリング要素は、骨ファスナーを受容するための第３の穴６４１を有する。

第１のアーム６３６、第２のアーム６３８、および第３のアーム６４０の各穴６３７、６３９および６４１はそれぞれ、多方向性ロックねじ１０００、固定角ロックねじ１１００、および多方向性圧縮ねじ１２００のうちいずれか１つを受容するように構成されうる。

図２３Ｂを参照すると、肘頭プレート６００は、本体６０６のエッジ６０７から下方に（骨表面に向かって）延びる少なくとも１つの整列脚部６５６も含んでよい。脚部６５６は、プレートを、骨の解剖学的隆起部に対して整列させる。実際、脚部６５６により、プレートが（特に全骨表面を露出するように外科的創傷を開くことができない場合）盲目的に整列されることができ、また、解剖学的目標に対するプレートの整列を維持して、骨ねじの適切な軌道を確実にする。

図２３Ｃは、肘頭プレート６００の底面斜視図であり、複数のファスナーが完全に挿入されたところが示されている。特に、第２のアーム６１８は、ファスナーが挿入されていない状態で図示されている。肘頭プレート６００は、患者の右腕および左腕のいずれか一方に対して使用されてよいが、所定の骨折については、必要とされる支持構造体を骨に形成するために、第１のアーム６１６および第２のアーム６１８それぞれにファスナーを挿入することは、一般的に必須ではない。したがって、外科医は、第１のアーム６１６および第２のアーム６１８のうち一方を選択して、ファスナーと共に使用することができる。オプションとして、外科医は、屈曲ツール２１６０、２１８０（図５）を使用して、第１のアーム６１６および第２のアーム６１８のうち使用されていない一方を折り取ることができる。

図２３Ｃに示されるように、「ホームランねじ」と呼ばれる、余分に長いファスナー６５０が、第３のアーム６２０に挿入されて、骨折した骨断片を捕捉し、軟骨下の支持をもたらすことができる。ファスナー６５０の軸６５１は、概して、ファスナー６５２および６５４それぞれの一対の軸６５３および６５５間において、好ましくは、プレートの長さ方向軸６１２に対しておおよそ２０°〜４５°で向けられる。

本明細書に説明し図２４で示すその他の骨プレートに関して、肘頭プレート６００の各穴は、第１のドリルガイド１４００（図４１）および第２のドリルガイド１５００（図４３）のうちのいずれかと共に予め組み立てられて、ファスナー穴をあけることを容易にし、望ましい場合、肘頭プレート６００の再構成を容易にすることができる。図２３Ｂおよび図２４を参照すると、第３のアーム６２０は、肘頭を支持するようにｘ−ｚ平面で容易に再構成可能であり、穴６４１に挿入されたファスナーの軌道は、穴６３０および６３２に挿入されたファスナーの軌道間を通過する。

図２５は、肘頭プレート６００が肘頭１２に取り付けられている近位尺骨の内側透視図である。この例では、ファスナーは、既に述べた理由で、第２のアーム６１８（隠れている）に挿入されて図示されていない。ファスナー６５０は、ファスナー６５２、６５４間を通過し、近位尺骨の軟骨下骨を通り、それにより骨折した骨の断片が捕捉され、肘頭プレート６００が肘頭１２を通じて伝達された力を分配することができる。

図２６は、肘頭プレート６００の代替的実施形態である大きな肘頭プレート８００の上面斜視図である。肘頭プレート８００は、より大きな患者に合わせて構成されており、主に、全体的なサイズ、ならびにファスナーを受容する穴およびスロットの数が肘頭プレート６００とは異なる。肘頭プレート８００は、第３の屈曲可能ブリッジ要素８４６によって近位端部８０４に取り付けられたリング８４０、８６０を備えた二重リング要素８２２を含む第３のアーム８２０を有している。二重リング要素８２２の各リングは、２つの湾曲したセグメント８６２、８６４によりもう一方のリングに取り付けられており、これらの湾曲したセグメントは、リング８４０、８６０が近接して間隔をあけることを可能にするが、相対的な屈曲のために比較的大きな長さを与える。二重リング要素８２２は、図２３Ｃに示す単一のファスナー６５０ではなく２つの平行なファスナー（不図示）、または、ガイドがリング８４０、８６０に挿入されてその軸が互いに対して曲がっている場合は２つの傾斜ファスナー、の挿入に備えるものである。これにより、肘頭の予測不可能な部分に一致するように外科医は大きな肘頭プレート８００を構成することができる。さらに、２つのスロット８３４、８３５が設けられる。スロット８３５はスロット８３４より長い。

プレート８００を植え込む１方法によると、２つのファスナーを、穴８３０および８３２において近位肘頭を通して挿入する。次に、より短いスロット８３４を通してファスナーを挿入して、動的圧縮により骨折部を整復する。第３のアームは、その後、必要に応じて下に曲げられて、肘頭に一致し、ホームランねじが、穴８４０および８６０を通して挿入される。追加のファスナーが、オプションとして、スロット８３５を通して挿入される。第１のアーム８１６または第２のアーム８１８および他のねじ山付き穴８２２、８２４、８２５、８２６、８２８は、次に、固定と、骨幹への荷重伝達とを完了させるためにファスナーを与えられる。

図示の肘頭プレートに挿入され、そのプレートに連結されたファスナーが三頭筋の高い力を、尺骨の、より遠位の領域に適切に伝達するように、肘頭プレートの実施形態は構造化され、その穴は方向付けられる。肘頭プレート６００、８００における前述した特徴部すべてを含むことは必須ではないが、そのような特徴部は、肘頭プレートにおいて骨折部を保持するために肘頭プレート６００、８００を近位尺骨の肘頭に対して構成するのに最適と考えられるので、好適な実施形態に含まれる。

＜ファスナー＞
図２７〜図４０は、橈骨プレート１００、外側プレート２００、内側プレート３００、後外側プレート４００、鉤状突起プレート５００、および肘頭プレート６００、８００と共に使用されうる骨ファスナー（ねじおよびペグとも呼ばれる）の４つの実施形態を示す。ファスナーは、各ファスナーの実際の寸法が骨プレートおよび骨折のタイプに応じて様々であってよいため、一般的に説明される。各ねじの本体のねじ山の種類は、皮質ねじ山および海綿状ねじ山のうちいずれか一方であってよく、また、ねじ本体の少なくとも一部に沿って延びていてよい。骨プレートのねじ山付き穴内にロックするためのねじ山付き頭部を含む、図示のファスナーの実施形態について、ファスナー本体は、ねじ山付き本体または滑らかな本体のうちいずれか一方であってよい。

図２８は、頭部７０２およびねじ山付き本体７０４を有する標準的な圧縮ねじ７００の側面図であり、図２７は、その頭部端面図である。頭部７０２は、骨プレートを骨に対して圧縮するため球形に凹状のプレート穴の中に位置するように特に構成された球形に凸状の底部７０８を有するが、他のタイプのプレート穴を備えたねじ７００を使用することも可能である。当技術分野では周知のように、ねじ７００は、動的圧縮のために球形に凹状の周辺壁を有する細長いスロットの中で使用されてもよく、スロット内で、ねじは、垂直に向けられた力、および軸方向に向けられた力の両方を骨プレートに与えて、骨折整復を助ける。頭部７０２は、六角形の駆動凹部７０６を含むが、他のタイプのドライバのための他の凹部構成も可能である。ねじ７００は、チタン合金または別の金属から形成されることができる。

図２９は、先細のねじ山付き穴１００９を有する骨プレート１００８に完全に挿入された多方向性ロックねじ１０００の頭部端面図であり、図３０はその側面図であり、図３１はその詳細図である。ねじ１０００は、ねじ山付き本体１００４、および正方形の駆動凹部１００６を有する頭部１００２を含む。ねじ１０００は、プレート１００８内にロックされてよく、ねじ軸１０１０が、穴の軸１０１１と０〜１５°の範囲の角度１０１５を形成する。ねじ１０００は、チタン合金であってよいプレート材料よりかなり硬いコバルトクロム合金から形成されうる。このような多方向性ロックねじは、参照により全体として本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第２００７００８８３６０Ａ１号で詳細に説明されている。

図３２は、固定角ロックねじ１１００の斜視図であり、図３３は、その頭部端面図であり、図３４は、その詳細な断面図である。固定角ロックねじ１１００は、ねじ山付き本体１１０４と、ヘクサロビュラ（hexabular）凹部１１０６を有する先細のねじ山付き頭部１１０２と、を含む。ねじ１１００は、穴のねじ山軸により予め決められた固定角で骨プレートの先細のねじ山付き穴内に挿入およびロックされてよい。

図３５〜図３８は、ねじ１２００とも呼ばれる多方向性圧縮ファスナー１２００の図である。図３５は、ねじ１２００の近位部分の斜視図であり、図３６は、その詳細図である。ねじ１２００は、ねじ山１２０６および遠位先端部１２１４を有する本体１２０４を含む。ねじ１２００は、正方形の駆動凹部１２０８を備えた近位面１２０８を有する頭部１２０２をさらに含むが、他の駆動凹部の構成も可能である。頭部１２０２は、本体１２０４に取り付けられた小さな直径の端部１２４０（Ｄ１で示される）および近位面１２０８の周辺エッジ１２０６を形成する大きな直径の端部１２４２（Ｄ２で示される）を有する、滑らかな円錐台形部分１２１２を含む。円錐台形部分１２１２は、ねじ軸１２２０に中心を置く夾角１２４４（Ａで示される）を有する。周辺エッジ１２０６は、（Ｒで示される）外半径１２４２を有しうる。ねじ山１２１６は、海綿状ねじ山および皮質ねじ山のうちの一方であってよく、形成されて、本体１２０４の長さの少なくとも一部にされうる。

図３７および図３８は、骨プレート１２３４の先細のねじ山付き穴１２３２に挿入されたねじ１２００の詳細な断面図である。まず図３７を参照すると、先細のねじ山付き穴１２３２は、穴の軸１２３０に中心を置く（Ｂで示される）夾角１２５２を有する。ねじ１２００のねじ軸１２２０および穴の軸１２３０は、（Ｃで示される）挿入角１２５０を形成する。この実施形態では、挿入角１２５０は、０〜１５°の範囲であってよく、穴の軸１２３０を含む平面により含まれ、ねじ軸１２２０のすべての可能な向きは、穴１２３２に完全に挿入されたときに、プレート１２３４の底部から延びる３０°の円錐形の体積（30 degree conical volume）を定める。ねじ１２００が穴１２３２に完全に挿入されると、円錐台形部分１２１２は、穴１２３２に対して圧縮されるが、大きすぎて穴１２３２を完全に通り抜けることはできない。最大突出高さ１２５４（Ｈ１で示される）は、プレート１２３４の上面より上に延びる。

図３８は、挿入角がゼロになるように同一直線上にあるねじ軸１２０および穴の軸１２３０を示す。最小突出高さ１２５６（Ｈ２で示される）は、プレート１２３４の上面より上に延びる。この実施形態では、Ｈ２はＨ１より小さく、Ｈ１およびＨ２それぞれは、許容範囲で低い外形を有し、頭部１２０２は、周囲の軟組織に対して非外傷性である。

当業者により認識されるであろうが、本明細書に記載された本発明のシステムは、標準的な圧縮ねじ（図２８のねじ７００）、固定角ロックねじ（図３３のねじ１１００）、多方向性圧縮ねじ（図３５のねじ１２００）、および多方向性ロックねじ（図３０のねじ１０００）のうちいずれか１つを、本明細書に記載された各骨プレートに含まれる同じ先細のねじ山付き穴に使用する、有利な選択肢を外科医に与える。さらに各ねじ７００、１１００、１２００および１０００は、先細のねじ山付き穴に挿入可能であり、ねじ頭部は、骨プレートの上面に対して最小限に盛り上がっており、それにより、軟組織刺激による患者の不快感および合併症が最小限に抑えられる。

図３９は、図３５の多方向性圧縮ねじ１２００と共に使用されるように設けられたねじ頭部アダプタ１３００の斜視図である。図４０は、アダプタ１３００が、ねじ１２００の頭部１２０２に対して組み立てられ、その後、図２７の標準的な圧縮ねじ７００と同様に使用されうる方法を示している。アダプタ１３００は、球形に凸状の底部分１３０２、および丸い上方部分１３０４を含む。底部分１３０２および上方部分１３０４は、円形の周辺エッジ１３１２を形成し、共に、標準的な圧縮ねじ頭部の外形に似ている。アダプタ１３００は、滑らかな円錐表面１３０６を有するボア１３１０をさらに含み、円錐表面１３０６に接してねじ１２００の頭部１２０２が受容され、頭部１２０２は、完全に挿入されたときにアダプタ１３００の上部１３０４と同じ高さになる。

ねじ頭部アダプタ１３００は、ねじ１２００の頭部１２０２に係合する手段を含むのが好ましく、ねじ１２００およびアダプタ１３００は、外科処置中にユニットとして共に扱われるように互いに対して組み立てられる。好適な実施形態によると、保持タブ１３４０が、ボア１３１０の上方部分の周りで円周方向に転置される。ねじ頭部１２０２が組み立て中にアダプタ１３００の中を押し進められると、頭部１２０２は、タブ１３４０を半径方向外側にたわませて、ボア１３１０の円錐表面１３０６に接して受容されるように頭部１２０２への十分なアクセスを提供し、タブ１３４０はその後、頭部１２０２の上へ跳ね返って、頭部をアダプタ１３００に対してロックする。

アダプタ１３００およびねじ１２００は、球形に凹状の設置表面を有するプレート穴においてユニットとして共に使用されて、骨プレートを骨に対して圧縮することができる。あるいは、図４０に示すように、アダプタ１３００およびねじ１２００は、骨プレートの圧縮スロット１２３５においてユニットとして共に使用されて、プレートを骨に対して動的に圧縮し（垂直方向および軸方向に）、骨折整復を支援することができる。（図４０は、プレート穴の断面図、および圧縮スロットの横断面図の双方を提示しうる。）圧縮スロット１２３５は、球形に凹状の内部カム表面１２３３を有してよく、このカム表面１２３３は、ねじ１２００が、例えば骨折部をさらに整復するために骨の中に通されるときに所望の方向に骨プレート１２３２を駆動するように、アダプタ１３００の底面１３０２と係合する。ねじ１２００は、ねじ軸１２２０およびスロット軸１３３０により定められる（Ｆで示された）挿入角１３０８で、骨内に多方向に挿入されうる。挿入角１３０８は、スロット軸１３３０から約０〜１５°の範囲であってよい。

アダプタ１３００は、チタン、チタン合金、ステンレス鋼およびコバルトクロム合金を含む、多くの生体適合性材料のうちいずれか１つから形成されうる。アダプタ１３００は、すべての表面に滑らかで磨かれた仕上げを備えて、骨内へのねじ１２００の多方向挿入、および骨に対する骨プレートの動的圧縮を容易にすることができる。

＜特殊な器具類＞
図４１および図４２は、円筒形本体１４０２、近位端部１４０６、遠位端部１４０４を有する第１のドリルガイド１４００の斜視図である。第１のドリルガイド１４００は、軸１４１４を備え、かつ従来の骨ドリルを誘導するようにサイズ決めされた、長さ方向ボア１４１２も有する。複数の内部駆動要素１４１０が近位端部１４０６付近でボア１４１２内に形成される。この実施形態では、複数の内部駆動要素１４１０が、従来の骨ねじドライバツールの六角形の遠位先端部を受容する、６つの内部駆動要素１４１０を含むが、他の構成および数量の内部駆動要素１４１０も可能である。

第１のドリルガイド１４００は、遠位端部１４０４付近に先細のねじ山付き部分１４０８も有し、このねじ山付き部分１４０８は、骨プレートの先細のねじ山付き穴とねじ係合するように構成され、軸１４１４は、先細のねじ山付き穴の軸と同一直線上にある。骨プレートは、ドリルガイド１４００と共に既に予め組み立てられた骨プレートの先細のねじ山付き穴のそれぞれを備えて外科医に提供されてよく、外科医またはアシスタントが処置中にドリルガイドを各穴に取り付ける必要がなくなる。この取り付けは、従来の骨平板固定システムで通常行われているものである。このように、外科医は、いくつかの骨穴を迅速にあけることができ、各穴の軸は、穴のねじ山軸と完全に整列している。外科医はその後、先端が六角形のドライバを用いてドリルガイドを取り外し、骨ロックファスナーを挿入することができ、ロックファスナーのねじ山付き頭部は、ねじ山付き穴と容易に係合する。本体１４０２の長く円筒形の形状により、第１のドリルガイド１４００は、図５および図６に関して示した橈骨プレート１００について既に説明したように、また、図５０および図５１に関して外側プレート２００についてこれから説明するように、屈曲ツールと共に使用されて、骨プレートを再構成することもできる。第１のドリルガイドの骨プレートへの事前組立は、共有の米国特許出願公開第２００６０１４９２５０Ａ１号に記載されており、プレートを曲げるためのそのようなドリルガイドの使用は、共有の米国特許出願公開第２００６０１６１１５８Ａ１号、同第２００７０２３３１１１Ａ１号および同第２００７０２３３１１２Ａ１号に記載されており、これらはすべて、参照により全体として本明細書に組み込まれる。

図４３および図４４は、第２のドリルガイド１５００の斜視図であり、第２のドリルガイド１５００は、球根状本体１５１４、遠位端部１５０４、近位端部１５０６、および遠位ねじ山付き部分１５０２を含む。第２のドリルガイド１５００は、長さ方向軸１５１６を有し、かつ従来の骨ドリルを誘導するようにサイズ決めされた、ボア１５１２も含む。複数の内部駆動要素１５１０が、近位端部１５０６付近でボア１５１２内に形成され、この内部駆動要素１５１０は、第１のドリルガイド１４００の内部駆動要素１４１０と同一の構成を有しうるので、同じ先端が六角形のドライバツールを用いることができるが、他の構成および数量の内部駆動要素１５１０も可能である。

遠位ねじ山付き部分１５０２は、骨プレートの先細のねじ山付き穴とねじ係合するように構成され、軸１５１６は、先細のねじ山付き穴の軸と同一直線上にある。第１のドリルガイド１４００について説明したように、骨プレートは、ドリルガイド１５００と共に既に予め組み立てられた骨プレートの各先細のねじ山付き穴を備えて外科医に提供され、外科医またはアシスタントが処置中にドリルガイドを各穴に取り付ける必要はない。この取り付けは、従来の骨平板固定システムでは通常行われていたものである。外科医はその後、先端が六角形のドライバを使用してドリルガイドを取り外し、骨ロックファスナーを挿入することができ、ロックファスナーのねじ山付き頭部はねじ山付き穴と容易に係合する。

第１のドリルガイド１４００と比べて、第２のドリルガイド１５００は、骨プレートの先細のねじ山付き穴に完全に挿入されると低い外形を有する。すなわち、第２のドリルガイド１５００は、ボア１５１２が骨ドリルを誘導するため十分に長いが、組織の除去および組織に対する外傷を最小に抑えてプレート挿入を容易にするため骨プレートの上面より上に最小限に延びるように、サイズ決めされている。本体１５１４の球根状または「キノコ」型の形状は、第２のドリルガイド１５００の取り扱い及び製造を容易にし、図５、図６、図４６、図４７および図４８に示す屈曲ツールの取り外し可能な取り付けを意図したものではない。一例として、第１のドリルガイドの本体（すなわち、プレートの非骨接触表面より上に延びる部分）は、例えばおおよそ１０〜１５ｍｍの長さを有するが、第２のドリルガイドの対応する本体部分は、例えばおおよそ３〜７ｍｍの長さを有する。

第２のドリルガイド１５００は、再構成可能でない骨プレートの部分に使用されうる。図４５に示すように、例えば、第２のドリルガイド１５００は、再構成可能でない外側プレート２００の部分である近位端部２０２付近で外側プレート２００に対して予め組み立てられていてよい。第２のドリルガイド１５００の低い外形の構成により、外科医は、第２のドリルガイド１５００が取り付けられていても、引っ込められた軟組織の下で近位端部２０２を挿入することができる。これにより、外科医は、より長いドリルガイドが近位端部２０２に使用されていた場合よりも短い切開部を作り、骨プレートを植え込むことができる。さらに、第２のドリルガイド１５００は、処置中に創傷部位のその部分に使用される他の器具に対する妨害が最小限である。

貫通孔を含まない別のタイプの屈曲ガイドが使用されうる。このようなガイドは、第１または第２のドリルガイドのいずれかの外面的（およびオプションとして近位内面的）特性を有しうるが、屈曲に使用されるだけであり、ドリルの誘導には使用されない。このような屈曲ガイドは、器具の力の適用および／またはプレートからの屈曲ガイドの取り外しを容易にするように、非円形の外部断面を含むこともできる。

図４６は、骨プレートを再構成するために第１のドリルガイド１４００と共に使用されうる屈曲ツール１６００の遠位部分の斜視図である。屈曲ツール１６００は、図５および図６に示す屈曲ツール２１６０および２１８０の代替的実施形態である。外科医は、以下のために屈曲ツール１６００を使用してよい：骨プレートを再構成して、より厳密に骨に適合させる；１つ以上のファスナーの軌道を向け直す；骨上への設置中に骨プレートを操作する；および、骨プレートの不要部分を破損する。屈曲ツール２１６０および２１８０について先に説明したように、外科医は、一対の屈曲ツール１６００を使用して、骨プレートを原位置で、すなわちプレートが骨上に位置付けられている間に、再構成することができ、それにより、プレート／骨が合致しない可能性が低減され、処置時間が減少する。

屈曲ツール１６００は、長さ方向軸１６０３を有するハンドル１６０２、および遠位エンドエフェクタ１６０４を含む。遠位エンドエフェクタ１６０４は、保持アーム１６１２を含み、保持アーム１６１２は、遠位に延び、長さ方向軸１６０３に沿っておおよそ位置付けられる。保持アーム１６１２は、長さ方向軸１６０３に対して横向きのボア軸１６１８を備えた保持ボア１６１０を有する。ボア１６１０は、第１のドリルガイド１４００の本体１４０２を受容するようにサイズ決めされ、外科医は、ボア軸１６１８が第１のドリルガイド１４００の軸１４１４と同一直線上にあるときにかなり大きな力を加えることなく、第１のドリルガイド１４００にエンドエフェクタ１６０４を取り外し可能に取り付けることができる。しかしながら、ボア１６１０は、第１のドリルガイド１４００の上にスライド可能に適合し、適切な方向の力をハンドル１６０２に加えることで、長さ方向軸１６０３およびボア軸１６１８により定められた平面（図４６に示す座標系により示される平面ｘ‐ｚ）において第１のドリルガイド１４００上に偶力（force couple）を生じる。

エンドエフェクタ１６０４は、長さ方向軸１６０３の第１の側１６２０に位置付けられた第１の支点１６０６と、第１の側１６２０の反対側の第２の側１６２２に位置付けられた第２の支点１６０８と、をさらに含む。第１の支点１６０６および第２の支点１６０８はそれぞれ、ボア軸１６１８から近位にオフセットしており、長さ方向軸およびボア軸により定められた平面内に収容されている。第１の支点１６０６は、図４８のオフセット１６２３により示されるように、第２の支点１６０８よりさらにオフセットされていてよい。支点のオフセットにおけるこのバリエーションにより、屈曲ツール１６００が、様々な幅を有する骨プレート上に使用されることができ、場合によっては、使用中のハンドル１４０２の向きについて２つの選択肢を有することができる。

図４７は、図示の座標系により示されるように、ｘ−ｙ平面で外側プレート２００を再構成するために用いられうるときの、一対の屈曲ツール１６００の斜視図である。第１の屈曲ツール１６００Ａは、外側プレート２００の第１のセグメント２１２に対して予め組み立てられたドリルガイド１４００Ａに取り外し可能に取り付けられ、第１の側面１６２０Ａは、下向き方向にある。第２の屈曲ツール１６００Ｂが、外側プレート２００の遠位端部２０４に対して予め組み立てられたドリルガイド１４００Ｂに取り外し可能に取り付けられ、第１の側面１６２０Ｂは上向き方向にある。第１の支点１６０６Ａは、外側プレート２００の背骨部２３１にもたれかかっている。第２の支点１６０８Ｂは、外側プレート２００の内側エッジ２４８にもたれかかっている。外科医が、図示の座標系で定められるｘ−ｙ平面において、Ｆ１およびＦ２と分類された矢印で示される、等しい同じ方向の力を加えると、てこの力が第１のセグメント２１２付近で背骨部２３１に加えられる。このように、外科医は、第１のセグメント２１２付近で背骨部２３１を再構成することができる。同様の方法を使用して、第２のセグメント２１４付近で背骨部２３１を再構成することができる。外側プレートを骨上の所定の位置に保持するのを助けるために、外科医は、少なくとも１つのファスナーがプレートの別の部分に既に挿入された後で、力Ｆ１、Ｆ２を加えることを選択することができる。

図４８は、外科医によって使用され、図示の座標系により示されるようにｙ‐ｚ平面で外側プレート２００を再構成しうるときの、一対の屈曲ツール１６００の斜視図である。第１の屈曲ツール１６００Ａは、ドリルガイド１４００Ａに取り外し可能に取り付けられてよく、第２の屈曲ツール１６００Ｂは、ドリルガイド１４００Ｂに取り外し可能に取り付けられてよい。この場合、図５０の先の場合のように、第１の支点１６０６Ａは、背骨部２３１にもたれかかってはおらず、第２の支点１６０８Ｂは、内側エッジ２４８にもたれかかってはいない。代わりに、外科医が矢印で示されるように等しい同じ方向の力Ｇ１およびＧ２を加えると、偶力がドリルガイド１４００Ａおよび１４００Ｂそれぞれで誘発され、それにより、背骨部（spline）２３１上にトルクが加わり、外側プレート２００のその部分を再構成する。

次に図４９および図５０を見ると、屈曲ツール２６００Ａ、２６００Ｂの代替的実施形態が示され、これらの屈曲ツールは、屈曲ツール１６００Ａ、１６００Ｂと同じ目的で；すなわち第１のドリルガイド１４００および骨プレートと共に、使用されて、骨プレートを再構成することができる。図４９に示すとおり、屈曲ツール２６００Ａは、長さ方向軸２６０３Ａを有するハンドル２６０２Ａ、および遠位エンドエフェクタ２６０４Ａを含む。遠位エンドエフェクタ２６０４は、保持アーム２６１２Ａを含み、保持アームは、遠位に延び、長さ方向軸２６０３Ａに沿っておおよそ位置付けられる。保持アーム２６１２Ａは、長さ方向軸２６０３Ａに対して横向きのボア軸２６１８Ａを備えた保持ボア２６１０Ａを有する。ボア２６１０Ａは、第１のドリルガイド１４００の本体１４０２を受容するようにサイズ決めされており、外科医は、ボア軸２６１８Ａが第１のドリルガイド１４００の軸１４１４と同一直線上にあるときに、かなり大きな力を加えることなく、第１のドリルガイド１４００にエンドエフェクタ２６０４Ａを取り外し可能に取り付けることができる。しかしながら、ボア２６１０Ａは、第１のドリルガイド１４００上にスライド可能に適合し、ハンドル２６０２Ａに適切な方向の力を加えることにより、長さ方向軸２６０３Ａおよびボア軸２６１８Ａにより定められた平面（図４６に示す座標系により示される平面ｘ−ｚ）で第１のドリルガイド１４００に対する偶力が誘発される。エンドエフェクタ２６０４Ａは、ボア軸２６１８Ａから近位にオフセットされ、かつ長さ方向軸２６０３Ａおよびボア軸２６１８Ａにより定められた平面に含まれる、凸状支点２６０６Ａをさらに含む。ハンドル２６０２Ａの、エンドエフェクタ２６０４Ａとは反対側の端部において、ボア２６２０Ａが、長さ方向軸２６０３Ａと同軸に設けられる。ボア２６２０Ａは、ドリルガイド１４００上にスライド可能に受容されるようにサイズ決めされている。

図５０を参照すると、屈曲ツール２６００Ｂは、屈曲ツール２６００Ａと実質的に同じであるが、以下の相違点がある。エンドエフェクタ２６０４Ｂは、ネック２６２２Ｂによりハンドル２６０２Ｂからオフセットしている。エンドエフェクタは、ボア２６１０Ｂを有し、ボア軸２６１８Ｂは、ネック２６２２Ｂの軸と平行であるが、同軸ではない。支点２６０６Ｂは、ハンドル２６０２Ｂに対してボア２６１０Ｂの反対側に位置し、最適には、ボア軸２６１８Ｂに対して、より小さなオフセットを有する。屈曲ツール１６００Ａ、１６００Ｂは、ハンドル１６０２Ａ、１６０２Ｂが反対側に延びているプレートに連結されるが、屈曲ツール２６００Ａ、２６００Ｂは、ツールがプレートの同じ側に適用された状態でハンドル２６０２Ａ、２６０２Ｂが屈曲力を加えるように構成される。これは、主に空間の問題により、特定の操作状況で有用である。図５１Ａ〜図５１Ｃに示すように、これは、ハンドルとハンドル周辺の使用者の指との干渉を防ぐように（ツール２６００Ｂにネック２６２２Ｂのみを含めることにより）プレート２００に対して異なる高さでツール２６００Ａ、２６００Ｂのハンドル２６０２Ａ、２６０２Ｂを有することによって、また、支点２６０６Ａ、２６０６Ｂのうちの一方の場所をもう一方に対して逆にすることによって、生じる。これにより、プレート２００を効果的に再成形するように、屈曲ブリッジ要素２１６の両側で支点２６０６Ａ、２６０６Ｂにおいて力を加えるためにハンドルを使用することができる。

図５２および図５３は、Ｋワイヤ挿入ツール１７００を示す。図５４は、骨プレート１７２０および図４１のドリルガイド１４００を含む事前組立体１７２２に取り外し可能に取り付けられたツール１７００の遠位部分の断面図である。骨プレート１７２０は、検討目的で図示されており、本明細書に記載のその他の骨プレートのうちいずれか１つであってよい。外科医は、ツール１７００を使用して、事前組立体１７２２を保持および操作し、また、ドリルガイド１４００の長さ方向軸に沿って骨の中へ従来のＫワイヤを誘導することができる。

ツール１７００は、遠位端部１７０２、近位端部１７０４、および遠位端部１７０２と近位端部１７０４との間に延びる長さ方向軸１７１２を含む。ツール１７００は、軸１７１２上に整列し、近位端部１７０４と遠位端部１７０２との間に延び、かつ従来のＫワイヤを誘導するようにサイズ決めされた、ボア１７１０を備えた円筒形本体１７１４をさらに含む。本体１７１４は、近位把持部分１７０６、および遠位挿入部分１７０８を含む。

把持部分１７０６は、例えば約１〜２ｃｍの範囲の断面直径を有してよく、例えば約３〜１０ｃｍの範囲の長さを有してよい。把持部分１７０６はまた、滑り止めのある把持表面１７０５を備えていてよく、この把持表面は、刻みをつけた表面、または当技術分野で既知の多くの機械加工表面のいずれか１つであってよい。

遠位挿入部分１７０８は、ドリルガイド１４００の中にスライド可能に挿入され、かつドリルガイド１４００からスライド可能に取り外されるようにサイズ決めされた断面直径を有するが、外科医がツール１７００を使用して事前組立体１７２２を保持および操作するように、ドリルガイド１４００において十分な摩擦係合を有している。同様のＫワイヤ挿入ツール（しかし、ドリルガイドのボアを通って全面的に延びているわけではない）が、参照により全体として本明細書に組み込まれる、共有の米国特許出願公開第２００８００１５５９１Ａ１号にさらに詳細に説明されている。

特定の実施形態を詳細に説明してきたが、特許請求する発明は、当技術分野が許す限り広い範囲とすることを意図している。「約（approximate）」、「おおよそ（approximately）」または「実質的に（substantially）」という用語が本明細書で使用される場合、そのような用語は、文脈により決定される、所定の数、量、または相対位置もしくは場所の±２０％と定める。特許請求した発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載した装置および方法に対する改変を行えることを、当業者は認識するであろう。

〔実施の態様〕
（１） 患者の肘関節の骨折した骨を内固定するシステムにおいて、
ａ）近位橈骨の解剖学的表面に適合するように構成された橈骨プレートと、
ｂ）近位尺骨の肘頭の解剖学的表面に適合するように構成された肘頭プレートと、
ｃ）前記近位尺骨の鉤状突起の解剖学的表面に適合するように構成された鉤状突起プレートと、
ｄ）外側遠位上腕骨の解剖学的表面に適合するように構成された外側プレートと、
ｅ）内側遠位上腕骨の解剖学的表面に適合するように構成された内側プレートと、
ｆ）後外側遠位上腕骨の解剖学的表面に適合するように構成された後外側プレートと、
ｇ）前記骨プレートを前記骨に取り付けるための少なくとも１つのロックファスナーを含む複数のファスナーと、
を含み、
前記システムの前記プレートのそれぞれは、複数の穴を含み、前記複数の穴のうちの少なくとも１つは、ねじ山付き穴であり、
前記ロックファスナーは、前記ねじ山付き穴の中にロックすることができる、システム。
（２） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記橈骨プレート、前記肘頭プレート、前記鉤状突起プレート、前記外側プレート、前記内側プレート、および前記後外側プレートはそれぞれ、完全に焼きなまされたチタンのそれぞれの中実の棒状物から機械加工される、システム。
（３） 実施態様２に記載のシステムにおいて、
前記橈骨プレート、前記肘頭プレート、前記鉤状突起プレート、前記外側プレート、前記内側プレート、および前記後外側プレートのそれぞれは、加工硬化なしに仕上げられる、システム。
（４） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記ロックファスナーは、固定角ロックファスナーである、システム。
（５） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記ロックファスナーは、多方向性ロックファスナーである、システム。
（６） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記複数のファスナーは、少なくとも１つの非ロックファスナーをさらに含み、前記ねじ山付き穴は、前記非ロックファスナーを受容することができる、システム。
（７） 実施態様６に記載のシステムにおいて、
前記非ロックファスナーは、圧縮ファスナーである、システム。
（８） 実施態様７に記載のシステムにおいて、
前記圧縮ファスナーは、多軸圧縮ファスナーである、システム。
（９） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記システムの前記骨プレートのうちの少なくとも１つが、複数のねじ山付き穴を含み、前記システムは、複数のドリルガイドをさらに含み、各ドリルガイドは、
ｉ）ドリルを誘導するようにサイズ決めされたボア、および、
ｉｉ）前記ねじ山付き穴から前記ドリルガイドを取り外すためのツールと係合する内部近位要素を含み、
各ドリルガイドは、前記複数のねじ山付き穴のうちの１つの中に取り外し可能に予め組み立てられている、システム。
（１０） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
複数の要素であって、対応するねじ山付き穴に挿入された第１の端部および前記ねじ山付き穴から前記要素を取り外すためのツールと係合する構造を含む第２の端部を含む、複数の要素と、
第１の屈曲ツールおよび第２の屈曲ツールと、
をさらに含み、
各屈曲ツールは、
ｉ）ハンドルを有する細長いロッド、および、
ｉｉ）前記細長いロッドの一端部に設けられ、要素に取り外し可能に係合するように構成されたエンドエフェクタ、
を含み、
使用者は、前記第１の屈曲ツールを前記要素のうちの１つに、前記第２の屈曲ツールを前記要素のうちの別の１つに取り外し可能に取り付け、その後、てこの力を前記第１および第２の屈曲ツールのそれぞれに同時に加え、それによって、前記骨プレートを再構成することができる、システム。

（１１） 実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記複数のファスナーは、
ｉ）複数の固定角ロックファスナー、
ｉｉ）複数の多方向性ロックファスナー、
ｉｉｉ）複数の非ロック圧縮ファスナー、および、
ｉｖ）複数の非ロック多方向性圧縮ファスナー、
を含む、システム。
（１２） 骨折した骨を内固定するための骨プレートシステムにおいて、
ａ）複数の穴の配列を定める金属プレートであって、前記複数の穴のうち少なくとも３つがねじ山付き穴である、金属プレートと、
ｂ）複数の第１型ドリルガイドであって、
ｉ）管状本体、
ｉｉ）ドリルを誘導するようにサイズ決めされた、前記本体を貫通する軸方向ボア、
ｉｉｉ）前記ねじ山付き穴から前記ドリルガイドを取り外すためのツールと係合するように前記本体の近位端部において前記ボアに設けられた内部近位要素、および、
ｉｖ）前記ねじ山付き穴と係合するように前記本体の遠位端部から延びるねじ山付き部分、
を含み、前記第１型ドリルガイドは、前記ねじ山付き穴のうち少なくとも２つの内部に取り外し可能に予め組み立てられている、複数の第１型ドリルガイドと、
ｃ）第２型ドリルガイドであって、
ｉ）丸い球根状近位端部を有する本体、
ｉｉ）ドリルを誘導するようにサイズ決めされた、前記本体を貫通する軸方向ボア、
ｉｉｉ）前記ねじ山付き穴から前記ドリルガイドを取り外すためのツールと係合するように前記本体の前記近位端部において前記ボア内に設けられた内部近位要素、および、
ｉｖ）前記ねじ山付き穴と係合するように前記本体の遠位端部から延びるねじ山付き部分、
を含み、前記第２型ドリルガイドは、前記ねじ山付き穴のうち少なくとも１つの内部に取り外し可能に予め組み立てられる、第２型ドリルガイドと、
を含む、システム。
（１３） 実施態様１２に記載のシステムにおいて、
前記プレートは、端部を有し、前記少なくとも３つのねじ山付き穴は、前記端部に隣接した端部穴を含み、前記第２型ドリルガイドは、前記端部穴の中に予め組み立てられる、システム。
（１４） 実施態様１３に記載のシステムにおいて、
前記プレートは、前記第１型ドリルガイドが内部で予め組み立てられた前記少なくとも２つのねじ山付き穴間に、硬さが低下した部分を有する、システム。
（１５） 実施態様１２に記載のシステムにおいて、
前記第１型ドリルガイドの前記本体は、１０〜１５ｍｍの長さを有し、前記第２型ドリルガイドの前記本体は、３〜７ｍｍの長さを有する、システム。
（１６） 骨折した骨を内固定するための骨プレートシステムにおいて、
ａ）穴の配列を定める金属プレートであって、前記穴のうちの少なくとも１つが、ねじ山付き穴である、金属プレートと、
ｂ）ドリルガイドであって、
ｉ）キノコ形状を有する本体、
ｉｉ）ドリルを誘導するようにサイズ決めされた、前記本体を貫通する軸方向ボア、
ｉｉｉ）前記ねじ山付き穴から前記ドリルガイドを取り外すためのツールと係合するように前記本体の前記近位端部において前記ボア内に設けられた内部近位要素、および、
ｉｖ）前記ねじ山付き穴と係合するように前記本体の遠位端部に設けられたねじ山、
を含み、前記ガイドは、前記ねじ山付き穴のうち少なくとも１つの中に取り外し可能に予め組み立てられている、ドリルガイドと、
を含む、システム。
（１７） 実施態様１６に記載のシステムにおいて、
前記プレートは、端部を有し、前記ねじ山付き穴は、前記端部に隣接した端部穴を含み、前記ドリルガイドは、前記端部穴の中に予め組み立てられている、システム。
（１８） 骨折した骨を内固定するための骨プレートシステムにおいて、
前記骨プレートは、
ａ）穴の配列を定める金属プレートであって、前記穴のうち少なくとも１つは、ねじ山付き穴である、金属プレートと、
ｂ）ドリルガイドであって、
ｉ）本体、
ｉｉ）ドリルを誘導するようにサイズ決めされた、前記本体を貫通する軸方向ボア、
ｉｉｉ）前記ねじ山付き穴から前記ドリルガイドを取り外すためのツールと係合するように前記本体の前記近位端部において前記ボア内に設けられた内部近位要素、および、
ｉｖ）前記ねじ山付き穴と係合するように前記本体の遠位端部に設けられたねじ山、
を有し、前記ガイドは、前記少なくとも１つのねじ山付き穴の中に取り外し可能に予め組み立てられる、ドリルガイドと、
ｃ）軸方向ボアを画定する円筒形本体を有する挿入ツールであって、前記ボアは、Ｋワイヤを安定的に受容するようにサイズ決めされており、前記本体は、手で把持する近位部分、および遠位挿入部分を有し、前記遠位挿入部分は、前記挿入ツールが前記プレートを操作するためのハンドルとして使用されることを可能にするように、十分に摩擦係合して前記ドリルガイドの前記軸方向ボア内にスライド可能に挿入されるようにサイズ決めされた断面直径を有するが、手動力下で前記ドリルガイドの前記軸方向ボアから前記挿入ツールを取り外すのを妨げるように、それほど大きな断面直径を有しておらず、前記挿入部分は、前記ドリルガイドの長さ方向軸に沿って前記ドリルガイドの長さに近似する長さを有する、挿入ツールと、
を含む、システム。
（１９） 骨プレートを成形するためのツールにおいて、
ａ）第１の端部、第２の端部、および長さ方向軸を有するハンドルと、
ｂ）前記ハンドルの前記第１の端部に連結されたエンドエフェクタと、
を含み、
前記エンドエフェクタは、
ｉ）前記長さ方向軸に対して横向きに延びるボア軸を有するボアを備えた保持アーム、
ｉｉ）前記長さ方向軸の第１の側に位置付けられ、前記ボア軸から長さ方向にオフセットし、また、前記長さ方向軸および前記ボア軸により定められた平面内に含まれる、第１の支点、
を含む、ツール。
（２０） 実施態様１９に記載のツールにおいて、
前記保持アームは、前記第１の側の反対側の第２の側に位置付けられた第２の支点を含み、前記第１および第２の支点はそれぞれ、前記ボア軸の同じ側で長さ方向にオフセットしている、ツール。

（２１） 実施態様２０に記載のツールにおいて、
前記第１および第２の支点は、前記ボア軸から異なる距離だけオフセットしている、ツール。
（２２） 実施態様１９に記載のツールにおいて、
前記第１の支点は、前記ボア軸の近位側にある、ツール。
（２３） 実施態様１９に記載のツールにおいて、
前記第１の支点は、前記ボア軸の遠位側にある、ツール。
（２４） 実施態様１９に記載のツールにおいて、
前記第１の支点は、凸状である、ツール。
（２５） 実施態様１９に記載のツールにおいて、
前記第１の支点は、ネックにより前記長さ方向軸からオフセットしている、ツール。
（２６） 実施態様１９に記載のツールにおいて、
前記ネックは、第２の長さ方向軸を有し、前記ボア軸および前記第２の長さ方向軸は、同軸ではない、ツール。
（２７） 骨折した近位橈骨を内固定するための骨プレートであって、前記近位橈骨は、関節表面を有する、骨プレートにおいて、
ａ）長さ方向軸を定める近位端部および遠位端部、内側エッジおよび外側エッジ、上方表面および下方表面を備えた剛性本体と、
ｂ）前記剛性本体の前記内側エッジまたは前記外側エッジのうち一方から延びる第１のアームであって、前記第１のアームは、第１の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素によって前記本体に取り付けられた第１のリング要素を含む、第１のアームと、
を含み、
前記剛性本体は、第１および第２の本体穴を含み、前記第１のリング要素は、第１のリング穴を含み、
前記第１および第２の本体穴ならびに前記第１のリング穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、骨プレート。
（２８） 実施態様２７に記載の骨プレートにおいて、
前記第１および第２の本体穴のうち少なくとも一方は、ねじ山を切られており、中心軸を定め、前記第１のリング穴は、ねじ山を切られており、前記中心軸に対して傾斜した第１のねじ山軸を定める、骨プレート。
（２９） 実施態様２７に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアームは、前記剛性本体から近位‐内側に延び、前記第１の湾曲した屈曲可能ブリッジは、前記剛性本体の前記内側エッジに取り付けられ、
前記骨プレートは、
ｃ）前記剛性本体から近位‐外側に延び、第２の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素により前記剛性本体の前記外側エッジに取り付けられた第２のリング要素を含む、第２のアームであって、前記第２のリング要素は、第２のねじ山軸を定めるねじ山を有する第２のリング穴を含む、第２のアームと、
ｄ）前記剛性本体から近位に延び、第３のブリッジ要素によって前記剛性本体の前記近位端部に取り付けられた第３のリング要素を含む、第３のアームであって、前記第３のリング要素は、第３のねじ山軸を定めるねじ山を有する第３のリング穴を含む、第３のアームと、
をさらに含み、
前記第１、第２、および第３のアームは、三叉を形成する、骨プレート。
（３０） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記近位橈骨は、前記橈骨の近位関節表面の中心を通って延びる軸を有し、
前記第１、第２、および第３のねじ山軸は、前記中心軸に向かって収束して、前記中心軸上に実質的に整列する、骨プレート。

（３１） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記第１および第２のアームは、それぞれ、面外に湾曲している、骨プレート。
（３２） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記第１、第２、および第３のアームは、前記剛性本体の硬さに２０％以内で近づく複合的な硬さを有する、骨プレート。
（３３） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記第１、第２、および第３のアームは、前記剛性本体の硬さに１０％以内で近づく複合的な硬さを有する、骨プレート。
（３４） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記長さ方向軸に沿った前記下方表面の近位部分が、凸状に湾曲し、前記第２および第３のアームは、前記第１および第２のリングの一部が前記剛性本体の前記下方表面の下に延びるように、湾曲している、骨プレート。
（３５） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記剛性本体から遠位に延びる第４のアーム、
をさらに含み、
前記第４のアームは、前記剛性本体の前記遠位端部に取り付けられた第４のリング要素を含み、前記第４のリング要素は、第４のねじ山軸を定めるねじ山を有する第４のリング穴を含む、骨プレート。
（３６） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のリング穴、前記第２のリング穴、前記第３のリング穴、および前記第１の本体穴それぞれの中に予め組み立てられた、第１のドリルガイド、第２のドリルガイド、第３のドリルガイド、および中央ドリルガイド、
をさらに含む、骨プレート。
（３７） 実施態様３４に記載の骨プレートにおいて、
前記第１の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素、前記第２の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素、および前記第３の屈曲可能ブリッジ要素はそれぞれ、前記剛性本体ほど硬くなく、
前記第１、第２、および第３のドリルガイドはそれぞれ、屈曲ツールの適用に適しており、使用者は、一対の屈曲ツールを使用し、てこの力を加えて、前記第１、第２、および第３のアームのうちいずれか１つを再構成することができる、骨プレート。
（３８） 実施態様２９に記載の骨プレートにおいて、
前記第４のリング要素から遠位に延びる第５のアーム、
をさらに含み、
前記第５のアームは、第５の屈曲可能ブリッジ要素により前記剛性本体の前記遠位端部に取り付けられた第５のリング要素を含み、前記第５のリング要素は、ねじ山を有する第５のリング穴を含み、前記第５のリング穴は、ファスナーを受容するものであり、前記第５の穴の中に予め組み立てられた第５のドリルガイドを含んでいる、骨プレート。
（３９） 実施態様３８に記載の骨プレートにおいて、
前記第４および第５の屈曲可能ブリッジ要素はそれぞれ、前記剛性本体ほど硬くなく、
前記第４および第５のドリルガイドはそれぞれ、屈曲ツールの適用に適しており、使用者は、一対の屈曲ツールを使用し、てこの力を加えて、前記第４および第５のアームのいずれかを再構成することができる、骨プレート。
（４０） 実施態様３９に記載の骨プレートにおいて、
前記第４および第５の屈曲可能ブリッジ要素はそれぞれ、分解可能であり、使用者は、前記一対の屈曲ツールを使用し、てこの力を加えて、前記第４の屈曲可能ブリッジ要素を疲労骨折させて前記第４および第５のアームを取り外し、また、てこの力を加えて、前記第５の屈曲可能ブリッジを疲労骨折させて前記第５のアームを取り外すことができる、骨プレート。

（４１） 骨折した近位橈骨を内固定するための骨プレートであって、前記近位橈骨は、関節表面を有する、骨プレートにおいて、
ａ）長さ方向軸を定める近位端部および遠位端部、内側エッジおよび外側エッジ、上方表面および下方表面を備えた剛性本体であって、前記剛性本体は、第１および第２の本体穴を含み、前記穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、剛性本体と、
ｂ）前記剛性本体から近位‐内側に延びる第１のアームであって、前記第１のアームは、第１の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素により前記本体に取り付けられた第１のリング要素を含み、前記第１のリング要素は、第１のねじ山軸を定めるねじ山を有する第１のリング穴を含み、前記第１のリング穴は、前記第１のリング要素を前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、第１のアームと、
ｃ）前記剛性本体から近位‐外側に延びる第２のアームであって、前記第２のアームは、第２の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素により前記剛性本体の前記外側エッジに取り付けられた第２のリング要素を含み、前記第２のリング要素は、第２のねじ山軸を定めるねじ山を有する第２のリング穴を含み、前記第２のリング穴は、前記第２のリング要素を前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、第２のアームと、
ｄ）前記剛性本体から近位に延びる第３のアームであって、前記第３のアームは、第３のブリッジ要素により前記剛性本体の前記近位端部に取り付けられた第３のリング要素を含み、前記第３のリング要素は、第３のねじ山軸を定める第３のねじ山付き穴を含み、前記第３のリング穴は、前記第３のリング要素を前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、第３のアームと、
を含み、
前記第１および第２のアームはそれぞれ、互いに、また、前記第３のアームおよび前記剛性本体の、面外に湾曲している、骨プレート。
（４２） 骨折した近位橈骨を内固定するための骨プレートであって、前記近位橈骨は関節表面を有する、近位橈骨用の骨プレートにおいて、
ａ）長さ方向軸を定める近位端部および遠位端部、内側エッジおよび外側エッジ、上方表面および下方表面を備えた剛性本体であって、前記剛性本体は、第１および第２の本体穴を含み、前記本体穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、剛性本体と、
ｂ）前記剛性本体から近位‐内側に延びる第１のアームであって、前記第１のアームは、第１の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素により前記本体に取り付けられた第１のリング要素を含み、前記第１のリング要素は、第１のねじ山軸を定めるねじ山を有する第１のリング穴を含み、前記第１のリング穴は、前記第１のリング要素を前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、第１のアームと、
ｃ）前記剛性本体から近位‐外側に延びる第２のアームであって、前記第２のアームは、第２の湾曲した屈曲可能ブリッジ要素により前記剛性本体の前記外側エッジに取り付けられた第２のリング要素を含み、前記第２のリング要素は、第２のねじ山軸を定めるねじ山を有する第２のリング穴を含み、前記第２のリング穴は、前記第２のリング要素を前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、第２のアームと、
ｄ）前記剛性本体から近位に延びる第３のアームであって、前記第３のアームは、第３のブリッジ要素により前記剛性本体の前記近位端部に取り付けられた第３のリング要素を含み、前記第３のリング要素は、第３のねじ山軸を定める第３のねじ山付き穴を含み、前記第３のリング穴は、前記第３のリング要素を前記骨に取り付けるためのファスナーを受容することができる、第３のアームと、
を含み、
前記第１、第２、および第３のアームは、前記剛性本体の硬さに２０％以内で近似する複合的な硬さを有する、骨プレート。
（４３） 実施態様４２に記載の骨プレートにおいて、
前記第１、第２、および第３のアームは、前記剛性本体の硬さに１０％以内で近似する複合的な硬さを有する、骨プレート。
（４４） 遠位上腕骨の内側表面および外側表面のうち一方を内固定するための骨プレートにおいて、
ａ）遠位端部、近位端部、上面、底面、前方エッジ、および反対側の後方エッジを有する剛性本体部分と、
ｂ）前記上面と前記底面との間に延びる複数の穴であって、前記穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容する、複数の穴と、
ｃ）前記剛性本体部分の前記前方および後方エッジのうち一方に沿って長さ方向に整列された第１の変形可能ブリッジ要素により前記剛性本体部分の前記遠位端部に取り付けられた、第１のセグメントと、
を含み、
前記第１のセグメントは、前記骨プレートを前記骨に取り付けるための別のファスナーを受容するねじ山付き穴を含む、骨プレート。
（４５） 実施態様４４に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のセグメントの近位エッジ、及び前記剛性本体の前記遠位端部は、離間し、間隙を画定しており、
前記間隙は、前記第１の屈曲可能ブリッジ要素に隣接して喉状開口部を含み、前記喉状部は、その中を通過するＫワイヤを受容するようにサイズ決めされている、骨プレート。
（４６） 実施態様４５に記載の骨プレートにおいて、
前記第１の屈曲可能ブリッジ要素と長さ方向に整列された第２の変形可能ブリッジ要素により前記第１のセグメントの前記遠位エッジに取り付けられた、第２のセグメント、
をさらに含み、
前記第２のセグメントは、前記骨プレートを前記骨に取り付けるための別のファスナーを受容するねじ山付き穴を含む、骨プレート。
（４７） 実施態様４４に記載の骨プレートにおいて、
前記本体部分は、圧縮ファスナーを受容するための細長いスロットを含み、
前記スロットの長さは、前記スロットの幅より大きく、前記長さは、前記骨プレートの長さ方向に方向付けられている、骨プレート。
（４８） 実施態様４７に記載の骨プレートにおいて、
前記スロットに隣接した前記前方エッジにおける前記本体部分は、切り抜き部を含み、前記切り抜き部は、前記スロットを通してファスナーを挿入するために、前記長さ方向に対して横向きの方向に角のあるゆとりを増大させるように前記スロットの前側で前記本体部分の前記底面を高くする、骨プレート。
（４９） 実施態様４７に記載の骨プレートにおいて、
前記本体部分は、長さ方向軸を含み、前記スロットは、前記長さ方向軸に対して軸外に中心がある、骨プレート。
（５０） 実施態様４９に記載の骨プレートにおいて、
前記本体部分は、前記スロットの前側に第１のレールを、前記スロットの後ろ側に第２のレールを画定し、前記第１のレールは、前記第２のレールより大きな幅を有し、前記第１および第２のレールはそれぞれ、もう一方のレールの１０％以内の硬さを有する、骨プレート。

（５１） 実施態様５０に記載の骨プレートにおいて、
前記プレートの前記本体部分は、前記プレートの前記底面において前記第１のレールに第１の切り抜き部を含み、前記プレートの前記本体部分は、前記プレートの前記底面において前記第２のレールに第２の切り抜き部を含む、骨プレート。
（５２） 実施態様４４に記載の骨プレートにおいて、
前記プレートは、その遠位端部から近位端部にかけて次第に硬さを増す、骨プレート。
（５３） 遠位上腕骨の内側表面および外側表面のうち一方を内固定するための骨プレートにおいて、
ａ）遠位端部、近位端部、上面、底面、前方エッジ、および反対側の後方エッジを有する剛性本体部分と、
ｂ）前記上面と前記底面との間に延びる複数の穴であって、前記穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容する、複数の穴と、
ｃ）骨表面上に前記骨プレートを位置付けるのを助けるために、前記内側および外側エッジのうち少なくとも一方から、前記骨表面に向かって下方に延びる、少なくとも１つの位置付け脚部と、
を含む、骨プレート。
（５４） 実施態様５３に記載の骨プレートにおいて、
ｄ）前記剛性本体部分の前記内側および外側エッジのうち一方に沿って長さ方向に整列している第１の変形可能ブリッジ要素により前記剛性本体部分の前記遠位端部に取り付けられた、第１のセグメント、
をさらに含み、
前記第１のセグメントは、前記骨プレートを前記骨に取り付けるための別のファスナーを受容するねじ山付き穴を含む、骨プレート。
（５５） 実施態様５４に記載の骨プレートにおいて、
前記本体部分は、圧縮ファスナーを受容するための細長いスロットをさらに含み、
前記スロットの長さは、前記スロットの幅より大きく、前記長さは、前記骨プレートの長さ方向に方向付けられており、前記本体部分は、長さ方向軸を含み、前記スロットは、前記長さ方向軸、前記スロットの前側に画定された第１のレール、および前記スロットの後ろ側に画定された第２のレールに対して軸外に中心があり、前記第１のレールは、前記第２のレールよりも大きな幅を有し、前記第１および第２のレールは、互いの１０％以内であるそれぞれの硬さを有する、骨プレート。
（５６） 実施態様５５に記載の骨プレートにおいて、
前記スロットに隣接した前記前方エッジにおける前記本体部分は、切り抜き部を含み、前記切り抜き部は、前記スロットを通してファスナーを挿入するために、前記長さ方向に対して横向きの方向において角のあるゆとりを増大させるように前記スロットの前側で前記本体部分の前記底面を高くする、骨プレート。
（５７） 遠位上腕骨の内側表面および外側表面のうち一方を内固定するための骨プレートにおいて、
ａ）遠位端部、近位端部、上面、底面、前方エッジ、および反対側の後方エッジ、長さ方向、および前記長さ方向に沿った長さ方向軸を有する剛性本体部分と、
ｂ）前記上面と前記底面との間に延びる複数の穴であって、前記穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容する、複数の穴と、
ｃ）圧縮ファスナーを受容するための細長いスロットと、
を含み、
前記スロットの長さは、前記スロットの幅より大きく、前記長さは、前記骨プレートの前記長さ方向に方向付けられ、前記スロットに隣接した前記前方エッジにおける前記本体部分は、第１の切り抜き部を含み、前記第１の切り抜き部は、前記スロットを通してファスナーを挿入するため、前記長さ方向に対して横向きの方向に角のあるゆとりを増大させるように、前記スロットの前側に画定された第１のレールにおいて、前記本体部分の前記底面を高くする、骨プレート。
（５８） 実施態様５７に記載の骨プレートにおいて、
前記スロットに隣接した前記後方エッジにおける前記本体部分は、第２の切り抜き部を含み、前記第２の切り抜き部は、前記スロットを通して前記ファスナーを挿入するため、前記長さ方向に対して横向きの方向に角のあるゆとりを増大させるように、前記スロットの後ろ側に画定された第２のレールにおいて、前記本体部分の前記底面を高くする、骨プレート。
（５９） 実施態様５８に記載の骨プレートにおいて、
前記スロットは、前記長さ方向軸に対して軸外に中心があり、前記第１および第２のレールは、互いの１０％以内であるそれぞれの硬さを有する、骨プレート。
（６０） 遠位上腕骨の後外側表面を内固定するための骨プレートにおいて、
ａ）遠位端部、近位端部、上面、底面、長さ方向、および前記長さ方向に沿った長さ方向軸を有する剛性本体部分と、
ｂ）前記上面と前記底面との間に延びる複数の穴であって、前記穴はそれぞれ、前記骨プレートを前記骨に取り付けるためのファスナーを受容する、複数の穴と、
ｃ）前記長さ方向軸の両側で前記遠位端部から延び、それによりＹ字型を形成する第１のアームおよび第２のアームであって、
前記第１のアームは、ねじ山付き穴を有する第１のリング要素を有し、前記第１のリング要素は、第１の変形可能ブリッジ要素により前記本体部分の前記遠位端部に取り付けられ、
前記第２のアームは、ねじ山付き穴を有する第２のリング要素を有し、前記第２のリング要素は、第２の変形可能ブリッジ要素により前記本体部分の前記遠位端部に取り付けられている、
第１のアームおよび第２のアームと、
ｄ）長さ方向軸から離れて横方向に延びる第３のアームであって、第３のアームは、前記遠位上腕骨の外側に部分的に巻き付くことができるようになっており、前記第３のアームは、ねじ山付き穴を有する第３のリング要素を有し、前記第３のリング要素は、第３の変形可能ブリッジ要素から延びる、第３のアームと、
を含む、骨プレート。

（６１） 実施態様６０に記載の骨プレートにおいて、
前記第３のアームは、前記本体部分に直接取り付けられる、骨プレート。
（６２） 実施態様６１に記載の骨プレートにおいて、
前記本体部分は、前記第３のアームが前記本体部分に取り付けられる場所の両側に、砂時計型開口部を備えている、骨プレート。
（６３） 実施態様６０に記載の骨プレートにおいて、
前記本体部分は、圧縮ファスナーを受容するための細長いスロットを含み、
前記スロットの長さは、前記スロットの幅より大きく、前記長さは、前記骨プレートの前記長さ方向に方向付けられている、骨プレート。
（６４） 実施態様６０に記載の骨プレートにおいて、
第１および第２のリング要素の厚さは、前記リング要素が前記第１および第２のブリッジ要素にそれぞれ連結される比較的近位の領域より、遠位領域のほうが厚い、骨プレート。
（６５） 実施態様６４に記載の骨プレートにおいて、
前記第１および第２のリングはそれぞれ、平坦な底面を有し、前記第１および第２のリング要素の前記ねじ山付き穴は、第１および第２の穴軸をそれぞれ定め、
前記第１の穴軸は、前記第１のリングの前記底面に対して垂直でなく、前記第２の穴軸は、前記第２のリングの前記底面に対して垂直ではない、骨プレート。
（６６） 実施態様６５に記載の骨プレートにおいて、
前記第３のリングは、平坦な底面を有し、前記第３のリング要素の前記ねじ山付き穴は、前記第３のリングの前記底面に対して垂直でない第３のリング軸を定める、骨プレート。
（６７） 遠位上腕骨において骨折固定する方法であって、前記遠位上腕骨は骨幹を有する、方法において、
ａ）前記遠位上腕骨の外側において外側プレートを連結することであって、前記外側プレートは、近位端部および遠位端部を有する、連結することと、
ｂ）前記外側プレートと実質的に平行な関係で、前記遠位上腕骨の内側において内側プレートを連結することであって、前記内側プレートは、近位端部および遠位端部を有する、連結することと、
を含み、
前記外側および内側プレートは、異なる長さを有し、前記外側および内側プレートの前記近位端部が、前記上腕骨の前記骨幹に沿って異なる距離だけ延びる、方法。
（６８） 実施態様６７に記載の方法において、
前記外側および内側プレートはそれぞれ、共通の厚さを有する、方法。
（６９） 実施態様６８に記載の方法において、
前記共通の厚さは、２ｍｍ±０．４ｍｍである、方法。
（７０） 実施態様６７に記載の方法において、
前記外側プレートは、
遠位端部、近位端部、上面、底面、前方エッジ、および反対側の後方エッジを有する第１の剛性本体部分、
前記上面と前記底面との間を延びる複数の穴であって、前記穴はそれぞれ、前記遠位上腕骨の前記外側に前記外側プレートを取り付けるためのファスナーを受容する、複数の穴、ならびに、
前記第１の剛性本体部分の前記後方エッジに沿って長さ方向に整列された第１の変形可能ブリッジ要素により前記第１の剛性本体部分の前記遠位端部に取り付けられた、第１のセグメントであって、前記第１のセグメントは、前記外側プレートを前記遠位上腕骨に取り付けるための別のファスナーを受容するねじ山付き穴を含む、第１のセグメント、
を含み、
前記内側プレートは、
遠位端部、近位端部、上面、底面、前方エッジ、および反対側の後方エッジを有する第２の剛性本体部分、
前記上面と前記底面との間に延びる複数の穴であって、前記穴はそれぞれ、前記内側プレートを前記遠位上腕骨の前記内側に取り付けるためのファスナーを受容する、複数の穴、ならびに、
前記第２の剛性本体部分の前記後方エッジに沿って長さ方向に整列された第２の変形可能ブリッジ要素により前記第２の剛性本体部分の前記遠位端部に取り付けられた、第２のセグメントであって、前記第２のセグメントは、前記内側プレートを前記遠位上腕骨に取り付けるための別のファスナーを受容するねじ山付き穴を含む、第２のセグメント、
を含み、
前記第１および第２のセグメントは、前記上腕骨のそれぞれの外側および内側の遠位端部で連結される、方法。

（７１） 遠位上腕骨で骨折固定する方法において、
ａ）前記遠位上腕骨の内側で第１のプレートを連結することと、
ｂ）前記遠位上腕骨に第２のプレートを連結することと、
を含み、
前記第２のプレートは、前記遠位上腕骨の後側部分および外側部分双方の上に位置する部分を有し、
前記第２のプレートは、前記第１のプレートより少なくとも５０％厚く、
前記第１および第２のプレートは、異なる長さを有し、前記第１および第２のプレートの近位端部が、前記上腕骨の骨幹に沿って異なる距離だけ延びる、方法。
（７２） 実施態様７１に記載の方法において、
前記第２のプレートは、後外側上腕骨の周りに延びる、外科医により変形可能な部分を含み、
前記方法は、
前記後外側上腕骨に密接に接触するように前記変形可能な部分を変形させること、
をさらに含む、方法。
（７３） 近位尺骨の鉤状突起を内固定するための骨プレートにおいて、
ａ）ねじ穴を含む中央リング要素と、
ｂ）前記中央リングに半径方向に連結された第１のアームであって、前記第１のアームは、複数のねじ穴を有する、第１のアームと、
ｃ）前記中央リングに半径方向に連結された第２のアームであって、前記第２のアームは、単一のねじ穴を有する第２のリング要素を含み、前記第２のアームは、前記第２のリング要素に連結された単一の第１のバットレス要素をさらに含み、前記第１のバットレス要素は、骨ファスナーを受容するための穴を有しておらず、鉤状突起表面にもたれかかることができる骨支持構造を形成する、第２のアームと、
ｄ）前記中央リングに半径方向に連結された第３のアームであって、前記第３のアームは、単一のねじ穴を有する、第３のアームと、
ｅ）前記中央リングに半径方向に連結された第４のアームであって、前記第４のアームは、骨ファスナーを受容するための穴がない単一の第２のバットレス要素を有し、前記第２のバットレス要素は、前記鉤状突起表面にもたれかかることができる骨支持構造を形成する、第４のアームと、
を含む、骨プレート。
（７４） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第３のアームは、バットレス要素を有していない、骨プレート。
（７５） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第４のアームは、ねじ穴を有していない、骨プレート。
（７６） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記ねじ穴はそれぞれ、ロックファスナーを受容するためのねじ山付き穴である、骨プレート。
（７７） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアーム、前記第２のアーム、前記第３のアーム、および前記第４のアームはそれぞれ、屈曲可能ブリッジ要素を含み、前記屈曲可能ブリッジ要素において、それぞれの前記アームが、前記中央リング要素に連結される、骨プレート。
（７８） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアームは、前記中央リング要素から遠位に延び、前記第２のアームは、前記中央リング要素から内側に延び、前記第３のアームは、前記中央リング要素から外側に延びる、骨プレート。
（７９） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアームは、離間し、かつ直線状に配列された３つのリング要素を含み、各リング要素は、単一のねじ山付きねじ穴を備えている、骨プレート。
（８０） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第２のバットレス要素は、前記中央リング要素から近位に延びる、骨プレート。

（８１） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のバットレス要素は、前記第２のアームの前記リング要素から内側に延びる、骨プレート。
（８２） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアームは、複数のリング要素を含み、各リング要素は、内側‐外側方向に凹状である下方表面を有する、骨プレート。
（８３） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第２のリング要素の前記ねじ穴は、ねじ山が切られており、前記第２のリング要素の前記ねじ穴を通る中心穴軸を定め、前記第１のバットレス要素は、前記中心穴軸に対して斜角の上方表面を有する、骨プレート。
（８４） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のバットレス要素は、比較的幅の狭い第１のブリッジ要素により前記第２のリング要素に連結され、前記第１のブリッジ要素の周りにきつく結ばれた第１の縫合糸が、前記第１のバットレス要素の上を滑ることができなくなり、
前記第２のバットレス要素は、比較的幅の狭い第２のブリッジ要素により前記中央リングに連結され、前記第２のブリッジ要素の周りにきつく結ばれた第２の縫合糸が、前記第２のバットレス要素の上を滑ることができなくなる、骨プレート。
（８５） 実施態様７３に記載の骨プレートにおいて、
複数のドリルガイドと組み合わせられており、
前記リング要素はそれぞれ、前記ドリルガイドのうち１つと共に予め組み立てられる、骨プレート。
（８６） 実施態様８５に記載の組み合わせにおいて、
前記ドリルガイドは、屈曲ツールに取り外し可能に取り付け可能であり、使用者は、一対の屈曲ツールを使用し、てこの力を加えて、前記第１、第２、および第３のアームそれぞれを原位置で再構成することができる、組み合わせ。
（８７） 近位尺骨の鉤状突起を内固定するための骨プレートにおいて、
ａ）ねじ穴を含む中央リング要素と、
ｂ）前記中央リングに半径方向に連結された第１のアームであって、前記第１のアームは、第１の変形可能ブリッジ要素によって配列状態で連結された、直線状に配列された複数のねじ山付きねじ穴を有する、第１のアームと、
ｃ）前記中央リングに半径方向に連結された第２のアームであって、前記第２のアームは、第２の変形可能ブリッジ要素によって前記中央リングに連結された単一のねじ山付きねじ穴を有する第２のリング要素を含み、前記第２のアームは、比較的幅の狭い第３のブリッジ要素により前記第２のリング要素に連結された単一の第１のバットレス要素をさらに含み、前記第１のバットレス要素は、骨ファスナーを受容する穴を有しておらず、鉤状突起表面にもたれかかることができる骨支持構造を形成する、第２のアームと、
ｄ）第４のブリッジ要素により前記中央リングに半径方向に連結された第３のアームであって、前記第３のアームは、単一のねじ山付きねじ穴を有する、第３のアームと、
ｅ）前記中央リングに半径方向に連結された第４のアームであって、前記第４のアームは、第５のブリッジ要素により前記中央リングに連結された単一の第２のバットレス要素を有し、前記第２のバットレス要素は、骨ファスナーを受容する穴を有さず、前記鉤状突起表面にもたれかかることができる骨支持構造を形成する、第４のアームと、
を含む、骨プレート。
（８８） 実施態様８７に記載の骨プレートにおいて、
前記第３のアームは、バットレス要素を有していない、骨プレート。
（８９） 実施態様８７に記載の骨プレートにおいて、
前記第４のアームは、ねじ穴を有していない、骨プレート。
（９０） 実施態様８７に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアームは、前記中央リング要素から遠位に延び、前記第２のアームは、前記中央リング要素から内側に延び、前記第３のアームは、前記中央リング要素から外側に延びる、骨プレート。

（９１） 実施態様８７に記載の骨プレートにおいて、
前記第２のバットレス要素は、前記中央リング要素から近位に延びる、骨プレート。
（９２） 実施態様８７に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のバットレス要素は、前記第２のアームの前記リング要素から内側に延びる、骨プレート。
（９３） 実施態様８７に記載の骨プレートにおいて、
前記第１のアームは、複数のリング要素を含み、各リング要素は、内側‐外側方向に凹状である下方表面を有する、骨プレート。
（９４） 近位尺骨の鉤状突起にプレートを植え込む方法において、
ａ）プレートを提供することであって、前記プレートは、
ｉ）ねじ穴を含む中央リング要素、
ｉｉ）前記中央リングに半径方向に連結された第１のアームであって、前記第１のアームは、直線状に配列された複数のねじ穴を有する、第１のアーム、
ｉｉｉ）前記中央リングに半径方向に連結された第２のアームであって、前記第２のアームは、単一のねじ穴を有する第２のリング要素を含み、前記第２のアームは、前記第２のリング要素に連結された単一の第１のバットレス要素をさらに含み、前記第１のバットレス要素は、骨ファスナーを受容する穴を有しておらず、鉤状突起表面にもたれかかることができる骨支持構造を形成する、第２のアーム、
ｉｖ）前記中央リングに半径方向に連結された第３のアームであって、前記第３のアームは、単一のねじ穴を有する、第３のアーム、および、
ｖ）前記中央リングに半径方向に連結された第４のアームであって、前記第４のアームは、骨ファスナーを受容する穴がない単一の第２のバットレス要素を有し、前記第２のバットレス要素は、前記鉤状突起表面にもたれかかることができる骨支持構造を形成する、第４のアーム、
を有する、提供することと、
ｂ）鉤状突起の隆起部に沿って前記第１のアームを整列させることと、
ｃ）前記第１のアームの前記複数のねじ穴を通してファスナーを挿入することであって、前記ファスナーは、肘頭の下の表面に向かって、また前記鉤状突起の隆起部に対して外側に向けられる、挿入することと、
を含む、方法。
（９５） 実施態様９４に記載の方法において、
前記第２のアームの前記第２のリングのねじ穴、および、前記第３のアームの前記ねじ穴の中にファスナーを挿入すること、
をさらに含む、方法。
（９６） 実施態様９４に記載の方法において、
前記第２のバットレス要素で前記近位尺骨のサブライム結節を支持すること、
をさらに含む、方法。
（９７） 実施態様９４に記載の方法において、
前記第２のバットレス要素と前記中央リングとの間の組織を包むことと、
患者の組織まで縫合糸を延ばすことと、
をさらに含む、方法。
（９８） 近位尺骨において骨折部を内固定するための骨プレートであって、肘頭に設置するための、プレートにおいて、
ａ）遠位端部、近位端部、長さ方向軸、内側エッジ、および外側エッジを有し、複数のねじ山付き穴を画定する本体部分と、
ｂ）前記本体部分の前記遠位端部に位置付けられた頭部であって、前記本体部分から離れるにつれて広くなる前記頭部は、前記長さ方向軸に対して垂直に方向付けられた横軸を定め、前記頭部は、前記長さ方向軸の両側に、また前記横軸に沿って配列された２つのねじ山付き穴を含む、頭部と、
ｃ）前記頭部より幅が小さい近位アームであって、前記近位アームは、前記頭部から近位に延びており、近位屈曲可能ブリッジ要素により前記頭部に取り付けられた近位リング要素を含み、前記近位アームは、前記長さ方向軸を含み、かつ上面に対して垂直な平面において再構成可能であり、前記近位リング要素は、ねじ山付き穴を含む、近位アームと、
を含み、
各ねじ山付き穴は、前記骨プレートを前記骨に取り付けるための固定角ロックファスナーを受容することができるねじ山軸を定め、
前記頭部の前記２つのねじ山付き穴の前記軸は、前記近位リング要素の前記ねじ山付き穴のねじ山軸から横方向にオフセットし、前記近位アームが前記平面である方向に再構成されて、その結果、前記頭部の前記２つのねじ山付き穴の前記ねじ山軸が前記近位リング要素の前記ねじ山付き穴の前記ねじ山軸に収束すると、前記近位リング要素の前記ねじ山軸は、前記頭部の前記２つのねじ山付き穴の前記ねじ山軸間を通過する、骨プレート。
（９９） 実施態様９８に記載の骨プレートにおいて、
ｄ）前記本体部分から内側に延びる内側アームであって、内側屈曲可能ブリッジ要素により前記本体部分の前記内側エッジに取り付けられた内側リング要素を含む、内側アームと、
ｅ）前記内側アームの反対側で前記本体部分から外側に延びる外側アームであって、外側屈曲可能ブリッジ要素により前記本体部分の前記外側エッジに取り付けられた外側リング要素を含む、外側アームと、
をさらに含み、
前記内側および外側リング要素はそれぞれ、固定角ロックファスナーを受容するためのねじ山軸を定めるねじ山付き穴を含む、骨プレート。
（１００） 実施態様９８に記載の骨プレートにおいて、
前記平面は、矢状面である、骨プレート。

（１０１） 実施態様９８に記載の骨プレートにおいて、
前記近位リング要素は、２つのねじ山付き穴を含む、骨プレート。
（１０２） 実施態様９８に記載の骨プレートにおいて、
複数の管状ドリルガイドと組み合わせられており、
前記ねじ山付き穴はそれぞれ、前記ドリルガイドのうちの１つと共に予め組み立てられている、骨プレート。
（１０３） 実施態様１０２に記載の組み合わせにおいて、
前記管状ドリルガイドは、屈曲ツールに取り外し可能に取り付け可能であり、使用者は、一対の屈曲ツールを使用し、てこの力を加えて、前記内側、外側、および近位アームのそれぞれを原位置で再構成することができる、組み合わせ。
（１０４） 実施態様１０２に記載の組み合わせにおいて、
球根状の形状を備えた球状部分を有する少なくとも１つのドリルガイド、
をさらに含む、組み合わせ。
（１０５） 実施態様９８に記載の骨プレートにおいて、
非ロック圧縮ファスナーを受容するための、前記本体部分におけるスロット、
をさらに含む、骨プレート。
（１０６） 近位尺骨の肘頭において骨プレートを植え込む方法において、
ａ）骨プレートを提供することであって、前記骨プレートは、
ｉ）遠位端部、近位端部、長さ方向軸、内側エッジ、および外側エッジを有し、複数のねじ山付き穴、および細長いスロットを画定する、本体部分、
ｉｉ）前記本体部分の前記遠位端部に位置付けられた頭部であって、前記頭部は、前記長さ方向軸に対して垂直に方向付けられた横軸を定め、前記頭部は、前記長さ方向軸の両側に、また前記横軸に沿って配列された２つのねじ山付き穴を含む、頭部、ならびに、
ｉｉｉ）前記頭部から近位に延びる近位アームであって、前記近位アームは、近位屈曲可能ブリッジ要素により前記頭部に取り付けられた近位リング要素を含んでいて、前記長さ方向軸を含み、かつ上面に対して垂直な平面で再構成可能となっており、前記近位リング要素は、ねじ山付き穴を含む、近位アーム、を有し、
各ねじ山付き穴は、前記骨プレートを前記骨に取り付けるための固定角ロックファスナーを受容することができるねじ山軸を定め、
前記頭部の前記２つのねじ山付き穴の前記軸は、前記近位リング要素の前記ねじ山付き穴のねじ山軸から横方向にオフセットしており、前記近位アームが前記平面においてある方向に再構成されて、結果として、前記頭部の前記２つのねじ山付き穴の前記ねじ山軸が前記近位リング要素の前記ねじ山付き穴の前記ねじ山軸に収束すると、前記近位リング要素の前記ねじ山軸は、前記頭部の前記２つのねじ山付き穴の前記ねじ山軸間を通過する、
提供することと、
ｂ）前記頭部の前記２つのねじ山付き穴を通して固定角ロックファスナーを挿入することと、
ｃ）前記骨折部を整復するために前記スロットを通して圧縮ファスナーを挿入することと、
ｄ）前記近位アームの前記ねじ山付き穴を通して固定角ロックファスナーを挿入することと、
ｅ）前記本体部分の前記複数のねじ山付き穴を通してファスナーを挿入することと、
を含む、方法。
（１０７） 実施態様１０６に記載の方法において、
前記近位アームの前記ねじ山付き穴を通してファスナーを挿入する前に、前記近位アームを曲げることを含む、方法。
（１０８） 実施態様１０６に記載の方法において、
前記プレートは、
前記本体部分から内側に延び、内側屈曲可能ブリッジ要素により前記本体部分の前記内側エッジに取り付けられた内側リング要素を含む内側アームであって、前記内側リング要素は、固定角ロックファスナーを受容するため、ねじ山軸を定めるねじ山付き穴を有する、内側アームと、
前記内側アームの反対側で前記本体部分から外側に延び、外側屈曲可能ブリッジ要素により前記本体部分の前記外側エッジに取り付けられた外側リング要素を含む外側アームであって、前記外側リング要素は、固定角ロックファスナーを受容するため、ねじ山軸を定めるねじ山付き穴を有する、外側アームと、
のうち少なくとも１つを含み、
前記方法は、
前記内側および外側アームのうち一方の前記ねじ山付き穴を通して固定角ロックファスナーを挿入すること、
をさらに含む、方法。
（１０９） 実施態様１０６に記載の方法において、
前記プレートの前記本体は、第２のスロットを含み、
前記方法は、
前記第２のスロットを通して第２の圧縮ファスナーを挿入すること、
をさらに含む、方法。

ヒトの肘関節の骨の前方（正面）図である。 ヒトの肘関節の骨の後方（背面）図である。 近位橈骨プレートの上面斜視図である。 より小さなバージョンの近位橈骨プレートの上面斜視図である。 図３の近位橈骨プレートの底面斜視図である。 図３の近位橈骨プレートを再構成するために原位置で適用されうるときの、一対の屈曲ツールの斜視図である。 図３の近位橈骨プレートを再構成するために原位置で代替的に適用されうるときの、図５の屈曲ツールの斜視図である。 複数のファスナーが完全に挿入された図３の近位橈骨プレートの底面斜視図である。 複数のファスナーで近位橈骨に取り付けられた図３の近位橈骨プレートのワイヤフレームの外側図である。 遠位上腕骨用の外側プレートの上面内側斜視図である。 図９の外側プレートの上面外側斜視図である。 図９の外側プレートの底面斜視図である。 遠位上腕骨用の内側プレートの上面斜視図である。 図１２の内側プレートの底面斜視図である。 図１１および図１２の外側および内側プレートが複数のファスナーにより取り付けられた遠位上腕骨の前方透視図である。 遠位上腕骨用の後外側プレートの上面斜視図である。 図１５Ａの後外側プレートの底面斜視図である。 図１５Ａの後外側プレートの上面斜視図であり、複数の第１のドリルガイドと共に予め組み立てられたところが示されている。 図１５Ａの後外側プレートの上面斜視図であり、複数のファスナーが完全に挿入されたところが示されている。 遠位上腕骨の後外側表面に取り付けられた、図１５Ａの後外側プレートのワイヤフレーム図である。 図１２および図１５Ａの内側および後外側プレートが複数のファスナーによって取り付けられた、遠位上腕骨の後方透視図である。 鉤状突起プレートの上面斜視図である。 図１９の鉤状突起プレートの底面斜視図である。 近位尺骨の鉤状突起に取り付けられた、図１９の鉤状突起プレートのワイヤフレーム図である。 近位尺骨の鉤状突起に取り付けられた図１９の鉤状突起プレートの透視図である。 肘頭プレートの上面斜視図である。 図２３Ａの肘頭プレートの底面斜視図である。 完全に挿入された複数のファスナーを含む図２３Ａの肘頭プレートの底面斜視図である。 図４１の複数の第１のドリルガイドと共に予め組み立てられた、図２３Ａの肘頭プレートの上面斜視図である。 近位尺骨の肘頭に取り付けられた、図２３Ａの肘頭プレートの側面透視図である。 肘頭プレートの別の実施形態の上面斜視図である。 従来の圧縮ねじの頭部端面図である。 図２７の圧縮ねじの側面図である。 多方向性ロックねじの頭部端面図である。 図２９の多方向性ロックねじの側面図である。 骨プレートのねじ山付き穴に挿入された図２９の多方向性ロックねじの断面図である。 固定角ロックねじの斜視図である。 図３２の固定角ロックねじの頭部端面図である。 図３２の固定角ロックねじの近位部分の詳細な断面図である。 多方向性圧縮ねじの斜視図である。 図３５の多方向性圧縮ねじの詳細な断面図である。 挿入角Ｃで骨プレートに挿入された、図３５の多方向性圧縮ねじの詳細な断面図である。 ０の挿入角で骨プレートに挿入された、図３５の多方向性圧縮ねじの詳細な断面図である。 図３５の多方向性圧縮ねじと共に使用されるワッシャーの斜視図である。 挿入角Ｆで骨プレートのスロット内に組み立てられた、図３９のワッシャーおよび多方向性圧縮ねじの断面図である。 骨プレートの先細のねじ山付き穴内に予め組み立てられうる第１のドリルガイドの斜視図である。 図４１に示す第１のドリルガイドの別の斜視図である。 骨プレートの先細のねじ山付き穴内に予め組み立てられうる第２のドリルガイドの斜視図である。 図４３に示す第２のドリルガイドの別の斜視図である。 図示の骨プレートの遠位部分内に予め組み立てられた図４１の第１のドリルガイドおよび図４３の第２のドリルガイドの斜視図である。 屈曲ツールの第１の実施形態の遠位部分の斜視図である。 ｘ−ｙ平面で図４８に示された骨プレートを再構成するのに使用されうるときの、図４６に示した一対の屈曲ツールの第１の実施形態の斜視図である。 ｙ‐ｚ平面で骨プレートを再構成するのに使用されうるときの、図４７に示された一対の屈曲ツールの斜視図である。 一対の屈曲ツールの第２の実施形態の第１の屈曲ツールの斜視図である。 一対の屈曲ツールの第２の実施形態の第２の屈曲ツールの斜視図である。 ｙ‐ｚ平面で骨プレートを再構成するのに使用されうるときの、図４９および図５０に示した一対の屈曲ツールの斜視図である。 ｙ‐ｚ平面で骨プレートを再構成するのに使用されうるときの、図４９および図５０に示した一対の屈曲ツールの斜視図である。 ｙ‐ｚ平面で骨プレートを再構成するのに使用されうるときの、図４９および図５０に示した一対の屈曲ツールの斜視図である。 Ｋワイヤ挿入ツールの側面図である。 図５２に示したＫワイヤ挿入ツールの斜視図である。 図４１に示す第１のドリルガイドに取り外し可能に取り付けられた図５２のガイドワイヤ挿入ツールの遠位部分の断面図である。

Claims (10)

1. 患者の肘関節の骨折した骨を内固定するシステムにおいて、
   ａ）近位橈骨の解剖学的表面に適合するように構成された橈骨プレートと、
   ｂ）近位尺骨の肘頭の解剖学的表面に適合するように構成された肘頭プレートと、
   ｃ）前記近位尺骨の鉤状突起の解剖学的表面に適合するように構成された鉤状突起プレートと、
   ｄ）外側遠位上腕骨の解剖学的表面に適合するように構成された外側プレートと、
   ｅ）内側遠位上腕骨の解剖学的表面に適合するように構成された内側プレートと、
   ｆ）後外側遠位上腕骨の解剖学的表面に適合するように構成された後外側プレートと、
   ｇ）前記骨プレートを前記骨に取り付けるための少なくとも１つのロックファスナーを含む複数のファスナーと、
   を含み、
   前記システムの前記プレートのそれぞれは、複数の穴を含み、前記複数の穴のうちの少なくとも１つは、ねじ山付き穴であり、
   前記ロックファスナーは、前記ねじ山付き穴の中にロックすることができる、システム。
2. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記橈骨プレート、前記肘頭プレート、前記鉤状突起プレート、前記外側プレート、前記内側プレート、および前記後外側プレートはそれぞれ、完全に焼きなまされたチタンのそれぞれの中実の棒状物から機械加工される、システム。
3. 請求項２に記載のシステムにおいて、
   前記橈骨プレート、前記肘頭プレート、前記鉤状突起プレート、前記外側プレート、前記内側プレート、および前記後外側プレートのそれぞれは、加工硬化なしに仕上げられる、システム。
4. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記ロックファスナーは、固定角ロックファスナーである、システム。
5. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記ロックファスナーは、多方向性ロックファスナーである、システム。
6. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記複数のファスナーは、少なくとも１つの非ロックファスナーをさらに含み、前記ねじ山付き穴は、前記非ロックファスナーを受容することができる、システム。
7. 請求項６に記載のシステムにおいて、
   前記非ロックファスナーは、圧縮ファスナーである、システム。
8. 請求項７に記載のシステムにおいて、
   前記圧縮ファスナーは、多軸圧縮ファスナーである、システム。
9. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記システムの前記骨プレートのうちの少なくとも１つが、複数のねじ山付き穴を含み、前記システムは、複数のドリルガイドをさらに含み、各ドリルガイドは、
   ｉ）ドリルを誘導するようにサイズ決めされたボア、および、
   ｉｉ）前記ねじ山付き穴から前記ドリルガイドを取り外すためのツールと係合する内部近位要素を含み、
   各ドリルガイドは、前記複数のねじ山付き穴のうちの１つの中に取り外し可能に予め組み立てられている、システム。
10. 請求項１に記載のシステムにおいて、
    複数の要素であって、対応するねじ山付き穴に挿入された第１の端部および前記ねじ山付き穴から前記要素を取り外すためのツールと係合する構造を含む第２の端部を含む、複数の要素と、
    第１の屈曲ツールおよび第２の屈曲ツールと、
    をさらに含み、
    各屈曲ツールは、
    ｉ）ハンドルを有する細長いロッド、および、
    ｉｉ）前記細長いロッドの一端部に設けられ、要素に取り外し可能に係合するように構成されたエンドエフェクタ、
    を含み、
    使用者は、前記第１の屈曲ツールを前記要素のうちの１つに、前記第２の屈曲ツールを前記要素のうちの別の１つに取り外し可能に取り付け、その後、てこの力を前記第１および第２の屈曲ツールのそれぞれに同時に加え、それによって、前記骨プレートを再構成することができる、システム。

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