JP2011259191A - Δς変調器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数チャネルのアナログ入力を処理するΔΣ変調器を備えたAD変換器において、各アナログ入力間の信号の同時性を確保した信号処理することができ、量子化器の面積と消費電流の増加を抑えることができるΔΣ変調器を提供する。
【解決手段】複数チャネルのアナログ入力信号をそれぞれ受けて積分する各対応する複数の積分器112,122と、複数の積分器112,122からの出力信号を選択的に切替えて時分割出力信号として送出する信号セレクト回路210と、信号セレクト回路210からの時分割出力信号を受け該時分割出力信号をAD変換した量子化信号を時分割的に出力する複数チャネルに共通の量子化器220と、量子化器220により時分割的に出力された量子化信号をそれぞれ受け該量子化信号をDA変換した出力信号を各対応する積分器112,122にフィードバックする複数のDA変換器114,124と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、AD変換器に適用されるΔΣ変調器に関し、より詳細には、複数チャネルのアナログ入力を処理する機能を有しAD変換器を構成するに適合したΔΣ変調器に関する。
一般的にオーバサンプルAD変換器の基本回路方式であるΔΣ変調器は、図4の機能ブロック図に示すような構成を採る。即ち、このΔΣ変調器400は、フォワード経路の積分器410、フィードバックループの量子化器420、および、DAC(デジタルアナログ変換器)430を含んで構成される。
ΔΣ変調器400の出力部である量子化器420の出力信号は、入力信号と量子化ノイズとの和を含んだ量子化信号(小ビットのデジタル信号)である。
この量子化ノイズは、連続的なアナログ信号を離散的なデジタル信号に変換する際に必然的に生じる誤差成分である。
量子化ノイズは、ΔΣ変調器が有するノイズシェーピングの作用によって、高域側にシフトされ、信号帯域内では減衰される。従って、ノイズシェーピングの作用を高めることによってS/N特性の改善を期待することができる。そして、ノイズシェーピングの作用を高めるための最も有効な手段は、積分器の次数を増やすことであり、1次数増加に対してオーバサンプル比の2乗に逆比例した量子化ノイズが減少される。
尚、積分器の次数を3次以上にする場合は、高次ループの安定性を考慮して、マルチビット量子化器で構成することになる。
マルチビット量子化器で構成したΔΣ変調器は、高次ノイズシェーピングの作用に加えて、量子化器の分解能が1ビット増すごとに量子化ノイズが6dB減少する特徴と、量子化器出力の変調器入力信号に対する追従性が向上し、変調器入力信号とDAC出力信号との差が小さくなるために積分器の消費電流が削減できるという特徴がある。
その反面、マルチビット量子化器は、一般的にFLASH型ADC(アナログデジタル変換器)で構成されるため、ビット数に応じて回路規模が大きくなることと、それに付随して消費電流が増加するといった課題がある。
また、上述のようなΔΣ変調器では、1つのΔΣ変調器は、1チャネルの入力信号のみを処理するため、複数チャネルの入力信号を処理するためには、チャネル数に応じたΔΣ変調器を並設する必要があった。
図5は、従来の2チャネルADCにおける、第1ΔΣ変調器と第2ΔΣ変調器とを併設した具体的な回路例を表す回路図である。
図5の2チャネルADC500における、第1ΔΣ変調器510および第2ΔΣ変調器520は、図4を参照して説明したΔΣ変調器の構成を具体的に示したものである。
第1ΔΣ変調器510は、フォワード経路の入力信号サンプリング回路511、積分器512を有し、更に、フィードバックループの量子化器513およびDAC514を含んで構成される。サンプリング回路511は、図示のように、アナログスイッチSW101〜SW104を有する。そして、第1ΔΣ変調器510は、入力信号Aに対して量子化信号Qaを得る。
第2ΔΣ変調器520は、同様に、フォワード経路の入力信号サンプリング回路521、積分器522を有し、更に、フィードバックループの量子化器523およびDAC524を含んで構成される。サンプリング回路521は、図示のように、アナログスイッチSW201〜SW204を有する。そして、第2ΔΣ変調器520は、入力信号Bに対して量子化信号Qbを得る。
尚、図5における各量子化器510および520、ならびに、DAC514および524は、それぞれ1ビット構成であるが、これらはNビット以上のマルチビット構成を採り得る。
図5の2チャネルADC500における、第1ΔΣ変調器510(第2ΔΣ変調器520)の構成の細部については、次の図6を併せ参照して詳述する。
図6は、図5の2チャネルADCの動作を表すタイミングチャートである。この図6には、第1ΔΣ変調器510および第2ΔΣ変調器520双方の動作が表されている。本例の場合これら双方の動作は同様である。このため、以下には、第1ΔΣ変調器510についてのみ詳述し、ここから容易に理解される第2ΔΣ変調器520に関する説明は第1ΔΣ変調器510に関する説明を援用してこれに替える。
このタイミングチャートに表された各部は、既述のアナログスイッチSW101〜SW104およびアナログスイッチSW201〜SW204を駆動する制御信号φによって各動作タイミングが制御される。
図6における入力信号AはA1、A1′、A2、A2′、A3・・・の順に入力される。また、入力信号BはB1、B1′、B2、B2′、B3・・・の順に入力される。
第1ΔΣ変調器510の入力信号サンプリング回路511では、アナログスイッチSW101、キャパシタC10、および、アナログスイッチSW104が上述の順に直列接続され、更に、このキャパシタC10の入力側端部と接地点との間にアナログスイッチSW102が設けられ、且つ、キャパシタC10の出力側端部と接地点との間にアナログスイッチSW103が設けられておいる。そして、これら各アナログスイッチSW101〜SW104とキャパシタC10とによってスイッチトキャパシタ回路が構成されている。
以上の構成において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、アナログスイッチSW101とSW103とが導通状態となり、アナログスイッチSW102とSW104とが非導通状態となる。この状態で、キャパシタC10に入力信号Aによる電荷を充電するサンプリング動作が行われる。
次にアナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、入力信号サンプリング回路511のアナログスイッチSW101とSW103とが非導通状態となり、アナログスイッチSW102とSW104とが導通状態となる。この状態で、キャパシタC10に充電されていた電荷は、積分器512のオペアンプOP1に図示の如く接続されたコンデンサC13に転送される。即ち、この状態で積分動作が行われる。
第1ΔΣ変調器510の積分器512は、オペアンプOP1の反転入力端と非反転入力端がそれぞれ加算点及び接地点に接続されており、加算点とオペアンプOP1の出力端との間には積分キャパシタC13が接続されている。
この積分器512は、アナログスイッチ制御信号φがLレベルのときに積分状態となり、サンプリング回路511およびDAC514から転送される電荷を積分して出力する。また、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのときにホールド状態となり、積分キャパシタC13に蓄積された電荷を保持して出力する。
第1ΔΣ変調器の量子化器513は、例えばFLASH型ADC(アナログデジタル変換器)であり、積分器512の出力の正負を判定する。尚、量子化器513は、Nビット量子化器として、積分器512の出力をNビットの量子化信号に変換し出力するように構成され得る。
第1ΔΣ変調器のDAC514は、量子化器513の量子化出力をDA変換するように動作する。
このDAC514では、入力信号サンプリング回路511の出力端部と第1基準電位+Vとの間に、アナログスイッチSW111、キャパシタC11、および、アナログスイッチSW114が上述の順に直列接続されている。更に、キャパシタC11のアナログスイッチSW111側の端部と接地点との間、および、キャパシタC11のアナログスイッチSW114側の端部と接地点との間に、それぞれ、アナログスイッチSW112およびSW113が設けられている。そして、これらアナログスイッチSW111〜SW114、および、キャパシタC11によって、スイッチトキャパシタ回路が構成されている。
また、入力信号サンプリング回路511の出力端部と第2基準電位−Vとの間に、アナログスイッチSW121、キャパシタC12、および、SW124が上述の順に直列接続されている。更に、キャパシタC12のアナログスイッチSW121側の端部と接地点との間、および、キャパシタC12のアナログスイッチSW124側の端部と接地点との間に、それぞれ、アナログスイッチSW122およびSW123が設けられている。
そして、これらアナログスイッチSW121〜SW124、および、キャパシタC12によってスイッチトキャパシタ回路が構成されている。
更に、上述の両スイッチトキャパシタ回路におけるアナログスイッチSW111〜SW114、および、アナログスイッチSW121〜SW124を制御するスイッチ制御回路515が設けられている。
上述の構成において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのときには、アナログスイッチSW111とアナログスイッチSW113、および、アナログスイッチSW121とアナログスイッチSW123は導通状態となる。同時に、アナログスイッチSW112とアナログスイッチSW114、および、アナログスイッチSW122とアナログスイッチSW124は非導通状態となる。そして、このときには、キャパシタC11に第1基準電位+Vによる電荷が蓄積され、同時に、キャパシタC12に第2基準電位−Vによる電荷が蓄積されるサンプリング動作が行われる。
尚、DAC514はNビットDACとして、積分器512の出力に応じたNビット量子化器の量子化出力を、キャパシタC11、C12で積分しDA変換出力を得るように構成され得る。
既述のように、第1ΔΣ変調器510および第2ΔΣ変調器520は、それらの構成および作用について同様である。
即ち、第1ΔΣ変調器510における各アナログスイッチSW101〜SW104、アナログスイッチSW111〜SW114、および、アナログスイッチSW121〜SW124に各対応して、第2ΔΣ変調器520では、各アナログスイッチSW201〜SW204、アナログスイッチSW211〜SW214、および、アナログスイッチSW221〜SW224が設けられている。
また、第1ΔΣ変調器510における各キャパシタC10〜C13に対応して、第2ΔΣ変調器520では、各キャパシタC20〜C23が設けられている。
そして、上述のような各符号の割り当ては、図5および図6について同様である。
図6のタイミングチャートにおける時間区間(a)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第1ΔΣ変調器510の入力信号サンプリング回路511はキャパシタC10に入力信号Aの時間区間(a)の部分A1による電荷をサンプルする。
また、第2ΔΣ変調器520の入力信号サンプリング回路521はキャパシタC20に入力信号Bの時間区間(a)の部分B1による電荷をサンプルする。
次に、時間区間(b)において、アナログスイッチ制御信号φがLレベルであり、第1ΔΣ変調器510の入力信号サンプリング回路511のキャパシタC10にサンプルされ入力信号Aの時間区間(a)の部分A1の電荷が、積分器512のキャパシタC13に転送され積分される。量子化器513は、積分器512の出力を量子化信号に変換し、出力する。
また、第2ΔΣ変調器520の入力信号サンプリング回路2のキャパシタC20にサンプルされた入力信号B1よる電荷が、積分器522のキャパシタC23に転送され積分される。量子化器523は、積分器522の出力を量子化信号に変換し出力する。
次に、時間区間(c)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第1ΔΣ変調器510の入力信号サンプリング回路511はキャパシタC10に入力信号A2による電荷をサンプルする。
DAC514の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC11に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC12に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
積分器512は、前フェーズである時間区間(b)の積分結果を積分器のキャパシタC13にホールドしている。そして、量子化器513は、時間区間(b)の量子化器513の出力と同じ量子化信号を出力する。
一方、時間区間(c)において、第2のΔΣ変調器520の入力信号サンプリング回路521はキャパシタC20に入力信号Bの時間区間(c)の部分B2による電荷をサンプルする。
DAC524の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC21に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC22に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
積分器522は、前フェーズの積分結果をそのキャパシタC23にホールドしており、量子化器523は、時間区間(b)における量子化器523の出力と同じ量子化信号を出力する。
次に、時間区間(d)において、アナログスイッチ制御信号φがLレベルであり、第1ΔΣ変調器510の入力信号サンプリング回路511のキャパシタC10にサンプルされた入力信号Aの時間区間(c)の部分A2による電荷が、積分器512のキャパシタC13に転送され積分される。
DAC514の2つのサンプリング回路のそれぞれのキャパシタC11にサンプルされた第1基準電位+Vによる電荷と、C12にサンプルされた第2基準電位−Vによる電荷の何れかが、スイッチ制御回路515で選択され、積分器512のキャパシタC13に転送され積分される。
量子化器513は、積分器512の出力を量子化信号に変換し、出力する。
一方、時間区間(d)において、第2のΔΣ変調器520の入力信号サンプリング回路521のキャパシタC20にサンプルされた入力信号Bの時間区間(c)の部分B2による電荷が、積分器522のキャパシタC23に転送され積分される。
DAC524の2つのサンプリング回路のそれぞれのキャパシタC21にサンプルされた第1基準電位+Vによる電荷と、C22にサンプルされた第2基準電位−Vによる電荷の何れかが、スイッチ制御回路525で選択され、積分器522のキャパシタC23に転送され積分される。
量子化器523は、積分器522の出力を量子化信号に変換し、出力する。
次に、時間区間(e)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第1ΔΣ変調器510の入力信号サンプリング回路511はキャパシタC10に入力信号Aの時間区間(e)の部分A3による電荷をサンプルする。
DAC514の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC11に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC12に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
積分器512は、前フェーズである時間区間(c)の積分結果を積分器のキャパシタC13にホールドしており、量子化器513の出力は、時間区間(d)の量子化器513の出力と同じ量子化信号を出力する。
一方、第2ΔΣ変調器520の入力信号サンプリング回路521はキャパシタC20に入力信号B3による電荷をサンプルする。
DAC524の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC21に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC22に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
積分器522は、前フェーズの積分結果B2を積分器のキャパシタC23にホールドしており、量子化器523の出力は、時間区間(d)の量子化器523の出力と同じ量子化信号を出力する。
そして、以上説明した各回路が平衡状態に達したとき、既述の時間区間(c)〜(f)における動作を上述の順に繰り返す。
図5の従来の2チャネルADCにおけるように、第1ΔΣ変調器と第2ΔΣ変調器とをそれぞれ独立に設置した場合、チャネル数を増やすと、これに応じてΔΣ変調器の面積は略比例的に増大することになる。従って、チャネル数を増やすと、LSI上に占めるΔΣ変調器の面積が略比例的に大型化してしまうという不都合があった。
一方、このような不都合を解消するために既に提案されている技術もある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1所載のΔΣ変調器は、第1のアナログ入力Aをサンプリングする第1のサンプリング回路と、第2のアナログ入力Bをサンプリングする第2のサンプリング回路と、第1のアナログ入力Aに対応した量子化器出力をDA変換する第1のDACと、第2のアナログ入力Bに対応した量子化器出力をDA変換する第2のDACと、第1のサンプリング回路出力と第1のDAC出力の積分と、第2のサンプリング回路出力と第2のDAC出力の積分とを時分割処理するスイッチ制御回路とを備える。
そして、このスイッチ制御回路は、第1の入力信号をサンプリングしている時に、既にサンプリングされた第2の入力信号を積分し、第2の入力信号をサンプリングしている時に、既にサンプリングされた第2の入力信号を積分する動作を交互に行うように制御する。
特許文献1所載の技術では、これにより、2チャネルの入力信号を処理するΔΣ変調器において、回路面積と消費電流を抑えることを可能としている。
特開2007−295197号公報
しかしながら、特許文献1に記載のΔΣ変調器は、信号サンプリング動作と積分動作を交互に行う時分割信号サンプリング手段を用いており、第1のサンプリング回路が第1のアナログ入力の信号電荷をサンプリングしているとき、第2のサンプリング回路は第2のアナログ入力の信号電荷を転送している。
また、第2のサンプリング回路が第2のアナログ入力の信号電荷をサンプリングしているとき、第1のサンプリング回路は第1のアナログ入力の信号電荷を転送している。そのため、各アナログ入力の取り込みタイミングに半周期の位相差があり、各アナログ入力間での信号の同時性は失われてしまう。即ち、特許文献1に記載のΔΣ変調器で構成される2チャネルのアナログ入力を処理する機能を有するAD変換器の場合、時間的に半位相ずれたタイミングでサンプリングされた2つのアナログ入力信号A、BをAD変換処理することになる課題がある。
例えば、アナログ入力信号A、BのAD変換信号A、Bの比較を行うようなアプリケーション用途で用いる場合、時間軸が異なったタイミングで取得された2つの信号(言い換えれば、2つの信号には時間的誤差が生じている)は、比較対象になり得ない問題が生じる。
特に、ΔΣ変調器を低いサンプリングレートで動作させる場合、サンプル・積分の周期が長くなることにより、サンプリングされたアナログ入力信号A、Bの同時性は大きく失われるため、上述した課題と問題はより顕在化する。
そこで、本発明の目的は、複数チャネルのアナログ入力を処理するΔΣ変調器を備えたAD変換器において、各アナログ入力間の信号の同時性を確保した信号処理することができ、且つ、実装面積の縮小化と消費電流の低減を図ることができるΔΣ変調器を提供することにある。
上記課題を解決するために、ここに、次に列記するような技術を提案する。
(1)複数チャネルのアナログ入力信号を処理するΔΣ変調器であって、
前記複数チャネルのアナログ入力信号を各チャンネル間で同期したタイミングでそれぞれ受けて積分する各対応する複数の積分器と、
前記複数の積分器からの出力信号を選択的に切替えて時分割出力信号として送出する信号セレクト回路と、
前記信号セレクト回路からの時分割出力信号を受け該時分割出力信号をAD変換した量子化信号を時分割的に出力する量子化器と、
前記量子化器により時分割的に出力された量子化信号をそれぞれ受け該量子化信号をDA変換した出力信号を各対応する前記積分器にフィードバックする複数のDA変換器と、
を備えたことを特徴とするΔΣ変調器。
上記(1)のΔΣ変調器では、複数チャネルのアナログ入力信号を処理する。そして、その複数の積分器で、各対応する前記複数チャネルのアナログ入力信号を各チャンネル間で同期したタイミングでそれぞれ受けて積分する。また、その信号セレクト回路で、前記複数の積分器からの出力信号を選択的に切替えて時分割出力信号として送出する。更に、その量子化器で、前記信号セレクト回路からの時分割出力信号を受け該時分割出力信号をAD変換した量子化信号を時分割的に出力する。更にまた、その複数のDA変換器で、前記量子化器により時分割的に出力された量子化信号をそれぞれ受け該量子化信号をDA変換した出力信号を各対応する前記積分器にフィードバックする。
(2)前記複数の積分器は、それらの前段に設けられた各入力信号サンプリング回路によって前記複数チャネルのアナログ入力信号を各チャンネル間で同期したタイミングでそれぞれ受けるように構成されていることを特徴とする(1)のΔΣ変調器。
上記(2)のΔΣ変調器では、(1)のΔΣ変調器において特に、前記複数の積分器は、それらの前段に設けられた各入力信号サンプリング回路によって前記複数チャネルのアナログ入力信号を各チャンネル間で同期したタイミングでそれぞれ受ける。
(3) 前記複数の積分器は、第1ΔΣ変調器における第1積分器および第2ΔΣ変調器における第2積分器として各構成され、
前記信号セレクト回路は、前記第1積分器および前記第2積分器の両積分器がそれらのアナログ入力信号をそれぞれ積分する積分期間では前記両積分器のうちの一方の出力を選択し、前記第1積分器および前記第2積分器がそれらによる各積分値をホールドするホールド期間では前記両積分器のうちの他方の出力を選択することを特徴とする(1)または(2)の何れかのΔΣ変調器。
上記(3)のΔΣ変調器では、(1)または(2)の何れかのΔΣ変調器において特に、前記複数の積分器は、第1ΔΣ変調器における第1積分器と第2ΔΣ変調器における第2積分器とを含む。そして、前記信号セレクト回路は、前記第1積分器および前記第2積分器の両積分器がそれらのアナログ入力信号をそれぞれ積分する積分期間では前記両積分器のうちの一方の出力を選択し、前記第1積分器および前記第2積分器がそれらによる各積分値をホールドするホールド期間では前記両積分器のうちの他方の出力を選択する。
(4)前記量子化器は、前記第1積分器および前記第2積分器の両積分器のうちの一方の出力と他方の出力とを、前記積分期間および前記ホールド期間の切替わりに応じて順次交互に処理すること特徴とする(3)のΔΣ変調器。
上記(4)のΔΣ変調器では、(3)のΔΣ変調器において特に、前記量子化器は、前記第1積分器および前記第2積分器の両積分器のうちの一方の出力と他方の出力とを、前記積分期間および前記ホールド期間の切替わりに応じて順次交互に処理する。
(5)前記量子化器は、N(Nは1以上の任意の自然数)ビットで構成されるマルチビットAD変換器であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一のΔΣ変調器。
上記(4)のΔΣ変調器では、(1)乃至(4)のいずれか一のΔΣ変調器において特に、前記量子化器は、N(Nは1以上の任意の自然数)ビットで構成されるマルチビットAD変換器である。
複数チャネルのアナログ入力を処理するΔΣ変調器を備えたAD変換器において、各アナログ入力間の信号の同時性を確保した信号処理をすることができ、且つ、実装面積の縮小化と消費電流の低減を図ることができる。
本発明の一つの実施の形態としてのΔΣ変調器によって構成される2チャネルADCを表す機能ブロック図である。 図1の2チャネルADCにおける、第1ΔΣ変調器と第2ΔΣ変調器を併設した具体的な回路例を表す回路図である。 図2の2チャネルADCの動作を表すタイミングチャートである。 従来のΔΣ変調器を表す機能ブロック図である。 従来の2チャネルADCにおける、第1ΔΣ変調器と第2ΔΣ変調器を併設した具体的な回路例を表す回路図である。 図5の2チャネルADCの動作を表すタイミングチャートである。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態につき詳述するこれにより本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一つの実施の形態としてのΔΣ変調器によって構成される2チャネルADC100を表す機能ブロック図である。図1の2チャネルADC100は、第1ΔΣ変調器110と第2ΔΣ変調器120とで1つの量子化器220を共有する構成である。
そして、入力信号Aに対する第1ΔΣ変調器110は、フォワード経路の積分器112、フィードバックループの量子化器220、および、DAC114を含んで構成される。
また、入力信号Bに対する第2ΔΣ変調器120は、フォワード経路の積分器122、フィードバックループの量子化器220、および、DAC124を含んで構成される。
更に、両積分器112および122の出力を受けて、これらの出力を時分割で量子化器220に供給する信号セレクト回路210が設けられている。そして、この量子化器220の出力がDAC114および124に供給されると共に、この2チャネルADC100の出力として外部に供給されように構成されている。
即ち、この2チャネルADC100では、第1ΔΣ変調器110および第2ΔΣ変調器120の各フィードバックループにおいて、両者に共通の量子化器220を適用した構成を採っている。
図2は、図1の2チャネルADCにおける、第1ΔΣ変調器と第2ΔΣ変調器を併設した具体的な回路例を表す回路図である。
図2の2チャネルADC100における、第1ΔΣ変調器110および第2ΔΣ変調器120は、図1を参照してそれらの概要を説明したΔΣ変調器の構成を具体的に示したものである。
第1ΔΣ変調器110は、フォワード経路の入力信号サンプリング回路111、積分器112を有し、更に、フィードバックループ中に既述の信号セレクト回路210および共通の量子化器220、ならびに、量子化器220の出力をDA変換するDAC114を含んで構成される。このDAC114の出力が積分器112の入力にフィードバックされる。
第2ΔΣ変調器120は、同様に、フォワード経路の入力信号サンプリング回路121、積分器122を有し、更に、フィードバックループ中に既述の信号セレクト回路210および共通の量子化器220、ならびに、量子化器220の出力をDA変換するDAC124を含んで構成される。このDAC124の出力が積分器122の入力にフィードバックされる。
そして、上述の第1ΔΣ変調器110における入力信号サンプリング回路111は、図示のように、アナログスイッチSW101〜SW104、および、キャパシタC10を備えている。アナログスイッチSW101とキャパシタC10とアナログスイッチSW104が直列接続されるとともに、キャパシタC10の両端には接地点との間にアナログスイッチSW102、SW103がそれぞれ接続されるスイッチトキャパシタ回路が構成されている。同様に、上述の第1ΔΣ変調器120における入力信号サンプリング回路121は、図示のように、アナログスイッチSW201〜SW204、および、キャパシタC20を備えている。即ち、アナログスイッチSW201とキャパシタC20とアナログスイッチSW204が直列接続されるとともに、キャパシタC20の両端には接地点との間にアナログスイッチSW202、SW203がそれぞれ接続されるスイッチトキャパシタ回路が構成されている。
また、上述の第1ΔΣ変調器110における積分器112はオペアンプOP2の反転入力端と非反転入力端がそれぞれ加算点及び接地点に接続されており、加算点とオペアンプOP2の出力端との間には積分キャパシタC23が接続された構成を採る。同様に、上述の第1ΔΣ変調器120における積分器122はオペアンプOP2の反転入力端と非反転入力端がそれぞれ加算点及び接地点に接続されており、加算点とオペアンプOP2の出力端との間には積分キャパシタC23が接続された構成を採る。
更に、上述の第1ΔΣ変調器110におけるDAC114は、基準電位+Vに対する、アナログスイッチSW111とキャパシタC11とアナログスイッチSW114が直列接続されるとともに、キャパシタC11の両端には接地点との間にアナログスイッチSW112、SW113がそれぞれ接続されるスイッチトキャパシタ回路が構成されている。また、基準電位−Vに対する、アナログスイッチSW121とキャパシタC12とアナログスイッチSW124が直列接続されるとともに、キャパシタC12の両端には接地点との間にアナログスイッチSW122、SW123がそれぞれ接続されるスイッチトキャパシタ回路が構成されている。
更に、上述の第1ΔΣ変調器110におけるDAC114の両スイッチトキャパシタ回路におけるアナログスイッチSW111〜SW114、および、アナログスイッチSW121〜SW124を制御するスイッチ制御回路115が設けられている。
第2ΔΣ変調器120におけるDAC124についても同様に、図示のように、基準電位+Vに対する、アナログスイッチSW211とキャパシタC21とアナログスイッチSW214が直列接続されるとともに、キャパシタC21の両端には接地点との間にアナログスイッチSW112、SW113がそれぞれ接続されるスイッチトキャパシタ回路が構成されている。また、基準電位−Vに対する、アナログスイッチSW221とキャパシタC22とアナログスイッチSW224が直列接続されるとともに、キャパシタC12の両端には接地点との間にアナログスイッチSW222、SW223がそれぞれ接続されるスイッチトキャパシタ回路が構成されている。
更に、上述の第1ΔΣ変調器120におけるDAC124の両スイッチトキャパシタ回路におけるアナログスイッチSW211〜SW214、および、アナログスイッチSW221〜SW224を制御するスイッチ制御回路125が設けられている。
上述のスイッチ制御回路115およびスイッチ制御回路125は、それぞれ量子化器220の出力に応答して、各対応するアナログスイッチを制御するための制御信号を出力する。
信号セレクト回路210は、第1ΔΣ変調器の積分器112の出力と量子化器220の入力端部との間に設けられたアナログスイッチSW131と、第2ΔΣ変調器120の積分器122の出力と量子化器220の入力端部との間に設けられたアナログスイッチSW231とを有する。
図1を参照して既述の如く、量子化器220の出力がDAC114および124に供給されると共に、この2チャネルADC100の出力Qabとして外部に供給されように構成されている。
上述の構成において、図3のタイミングチャートを参照して後述するように、入力信号サンプリング回路111および121ならびに信号セレクト回路210の各対応するアナログスイッチは、既定のタイミング関係をもってそれらの動作が制御される。即ち、図示しないアナログスイッチ制御信号生成手段で生成されたアナログスイッチ制御信号φが各対応するアナログスイッチに供給されて、それらが制御されるように構成されている。
尚、図2における各量子化器220、ならびに、DAC114および124は、それぞれ1ビット構成であるが、これらはNビット以上のマルチビット構成を採り得る。
次に、上述のような構成を有する図2の2チャネルADCの各部毎の動作について説明する。
第1ΔΣ変調器110の入力信号サンプリング回路111では、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、アナログスイッチSW101とSW103とが導通状態となり、アナログスイッチSW102とSW104とが非導通状態となる。この状態で、キャパシタC10に入力信号Aによる電荷を充電するサンプリング動作が行われる。
次にアナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、入力信号サンプリング回路111のアナログスイッチSW101とSW103とが非導通状態となり、アナログスイッチSW102とSW104とが導通状態となる。この状態で、キャパシタC10に充電されていた電荷は、積分器112のオペアンプOP1に図示の如く接続されたコンデンサC13に転送される。即ち、この状態で積分動作が行われる。
同様に、第2ΔΣ変調器120の入力信号サンプリング回路121では、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、アナログスイッチSW201とSW203とが導通状態となり、アナログスイッチSW202とSW204とが非導通状態となる。この状態で、キャパシタC20に入力信号Aによる電荷を充電するサンプリング動作が行われる。
次にアナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、入力信号サンプリング回路121のアナログスイッチSW201とSW203とが非導通状態となり、アナログスイッチSW202とSW204とが導通状態となる。この状態で、キャパシタC20に充電されていた電荷は、積分器122のオペアンプOP2に図示の如く接続されたコンデンサC23に転送される。即ち、この状態で積分動作が行われる。
上述のように、積分器112は、アナログスイッチ制御信号φがLレベルのときに積分状態となり、入力信号サンプリング回路111およびDAC114から転送される電荷を積分して出力する。また、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのときにホールド状態となり、キャパシタC13に蓄積された電荷を保持して出力する。
同様に、積分器122は、アナログスイッチ制御信号φがLレベルのときに積分状態となり、入力信号サンプリング回路121およびDAC124から転送される電荷を積分して出力する。また、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのときにホールド状態となり、キャパシタC23に蓄積された電荷を保持して出力する。
ここで、信号セレクト回路210は、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、アナログスイッチSW131は非導通状態、アナログスイッチ231は導通状態となり、第2ΔΣ変調器の積分器122の出力がアナログスイッチSW231を介して量子化器220に入力される。次に、アナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、アナログスイッチSW131は導通状態、アナログスイッチ231は非導通状態となり、第1ΔΣ変調器の積分器112の出力がアナログスイッチSW131を介して量子化器220に入力される。
この量子化器220は、例えばFLASH型ADCであり、上述のようにして入力される、第1ΔΣ変調器110の積分器112の出力、又は第2ΔΣ変調器120の積分器122の出力の正負を判定する。
即ち、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、信号セレクト回路210を介して第2ΔΣ変調器120の積分器222の出力の正負を判定し、量子化出力する。次に、アナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、信号セレクト回路210を介して第1ΔΣ変調器110の積分器112の出力の正負を判定し、量子化出力する。
また、量子化器220は、Nビット量子化器として、第1ΔΣ変調器110の積分器112と第2ΔΣ変調器120の積分器122の出力をNビットの量子化信号に変換し出力するように構成してもよい。
次に、第1ΔΣ変調器のDAC114の動作について説明する。
例えば、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、アナログスイッチSW111とアナログスイッチSW113及び、アナログスイッチSW121とアナログスイッチSW123は導通状態となり、アナログスイッチSW112とアナログスイッチSW114、及びアナログスイッチSW122とアナログスイッチSW124は非導通状態となり、キャパシタC11に第1基準電位+Vによる電荷、及びキャパシタC12に第2基準電位−Vによる電荷を充電するサンプリング動作が行われる。
次にアナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、量子化器220の入力信号Aに対する出力が正ならば、アナログスイッチSW121とアナログスイッチSW123は非導通状態となり、アナログスイッチSW122とアナログスイッチSW124が導通状態となり、キャパシタC12に充電されていた第2基準電位−Vによる電荷は、積分器112のC13に転送される積分動作が行われる。
量子化器220の入力信号Aに対する出力が負ならば、アナログスイッチSW111とアナログスイッチSW113は非導通状態となり、アナログスイッチSW112とアナログスイッチSW114が導通状態となり、キャパシタC11に充電されていた第1基準電位+Vによる電荷は、積分器112のC13に転送される積分動作が行われる。
尚、DAC114はNビットDACとして、積分器112の出力に応じたNビット量子化器220の出力結果を、キャパシタC11、C12によってDA変換して出力するように構成してもよい。
第2ΔΣ変調器のDAC124の動作も、第1ΔΣ変調器のDAC114の動作と同様である。
即ち、アナログスイッチ制御信号φがHレベルのとき、アナログスイッチSW211とアナログスイッチSW213及び、アナログスイッチSW221とアナログスイッチSW223は導通状態となり、アナログスイッチSW212とアナログスイッチSW214、及びアナログスイッチSW222とアナログスイッチSW224は非導通状態となり、キャパシタC21に第1基準電位+Vによる電荷、及びキャパシタC22に第2基準電位−Vによる電荷を充電するサンプリング動作が行われる。
次にアナログスイッチ制御信号φがLレベルのとき、量子化器220の入力信号Bに対する出力が正ならば、アナログスイッチSW221とアナログスイッチSW223は非導通状態となり、アナログスイッチSW222とアナログスイッチSW224が導通状態となり、キャパシタC22に充電されていた第2基準電位−Vによる電荷は、積分器122のC23に転送される。即ち、積分器122での積分動作が行われる。
一方、量子化器220の入力信号Bに対する出力が負ならば、アナログスイッチSW211とアナログスイッチSW213は非導通状態となり、アナログスイッチSW212とアナログスイッチSW214が導通状態となり、キャパシタC21に充電されていた第1基準電位+Vによる電荷は、積分器122のC23に転送される。即ち、積分器122での積分動作が行われる。
尚、DAC124はNビットDACとして、積分器122の出力に応じたNビット量子化器220による量子化出力を、キャパシタC21、C22によってDA変換するように構成してもよい。
図3は、図2の2チャネルADCの動作を表すタイミングチャートである。
次に、この図3を参照して、図2の2チャンネルADC100の動作、即ち、第1ΔΣ変調器および第2ΔΣ変調器の動作について説明する。
図3に示されたように、順次の時間区間(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に各対応してアナログスイッチ制御信号φは、順次H、Lの状態が反転する。
そして、入力信号Aは、順次の時間区間(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に各対応して、A1、A1′、A2、A2′、A3、A3′・・・の状態をとり、これが入力信号サンプリング回路111の入力端部に供給される。
同様に、入力信号Bは、順次の時間区間(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に各対応して、B1、B1′、B2、B2′、B3、B3′・・・の状態をとり、これが入力信号サンプリング回路121の入力端部に供給される。
時間区間(a)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第1ΔΣ変調器110の入力信号サンプリング回路111は、そのキャパシタC10に入力信号Aの時間区間(a)の部分A1よる電荷をサンプルする。
また、同じ時間区間(a)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第2のΔΣ変調器120の入力信号サンプリング回路121は、そのキャパシタC20に入力信号Bの時間区間(a)の部分B1よる電荷をサンプルする。
次に、時間区間(b)において、アナログスイッチ制御信号φがLレベルであり、第1ΔΣ変調器110の入力信号サンプリング回路111のキャパシタC10にサンプルされた入力信号Aの時間区間(a)の部分A1よる電荷が、積分器112のキャパシタC13に転送され積分される。
また、同じ時間区間(b)において、アナログスイッチ制御信号φがLレベルであり、第2ΔΣ変調器120の入力信号サンプリング回路121のキャパシタC20にサンプルされた入力信号Bの時間区間(a)の部分B1よる電荷が、積分器122のキャパシタC23に転送され積分される。
更に、時間区間(b)において、信号セレクト回路210は、第1ΔΣ変調器110の積分器112の出力を選択した状態となり、量子化器220は、積分器112の積分出力を量子化信号に変換し出力する。スイッチ制御回路115は、量子化器220から出力される量子化結果を保持する。
次に、時間区間(c)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第1ΔΣ変調器110の入力信号サンプリング回路111は、キャパシタC10に入力信号Aの時間区間(c)の部分A2による電荷をサンプルする。DAC114の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC11に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC12に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
また、同じ時間区間(c)において、第2ΔΣ変調器120の入力信号サンプリング回路121はキャパシタC20に入力信号Bの時間区間(c)の部分B2による電荷をサンプルする。DAC124の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC21に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC22に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
信号セレクト回路210は、第2ΔΣ変調器520の積分器122の出力を選択した状態となり、量子化器220は、積分器122のホールド出力を量子化信号に変換し出力する。スイッチ制御回路125は、量子化器220から出力される量子化結果を保持する。
次に、時間区間(d)において、アナログスイッチ制御信号φがLレベルであり、第1ΔΣ変調器110の入力信号サンプリング回路111のキャパシタC10にサンプルされた入力信号Aの時間区間(c)の部分A2による電荷が、積分器112のキャパシタC13に転送され積分される。さらに、スイッチ制御回路115によって、時間区間(c)で保持した量子化器220の量子化出力結果をDA変換するように、DAC114の2つのサンプリング回路のキャパシタC11にサンプルされた第1基準電位+Vの電荷と、C12にサンプルされた第2基準電位−Vの電荷のいずれかが選択され、積分器112のキャパシタC13に転送され積分される。
また、同じ時間区間(d)において、第2のΔΣ変調器120の入力信号サンプリング回路2のキャパシタC20にサンプルされた入力信号B2の電荷が、積分器122のキャパシタC23に転送され積分される。
更に、スイッチ制御回路125により、時間区間(c)において保持した量子化器220の量子化出力結果をDA変換するように、DAC124の2つのサンプリング回路のキャパシタC21にサンプルされた第1基準電位+Vの電荷と、C22にサンプルされた第2基準電位−Vの電荷のいずれかが選択され、積分器122のキャパシタC23に転送され積分される。
信号セレクト回路210は、第1ΔΣ変調器110の積分器112の出力を選択した状態となり、量子化器220は、積分器112による積分出力を量子化信号に変換し出力する。スイッチ制御回路115は、量子化器220から出力される量子化結果を保持する。
次に、時間区間(e)において、アナログスイッチ制御信号φがHレベルであり、第1ΔΣ変調器110の入力信号サンプリング回路111は、キャパシタC10に入力信号Aの時間区間(c)の部分A2による電荷をサンプルする。DAC114の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC11に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC12に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
第2のΔΣ変調器120の入力信号サンプリング回路121はキャパシタC20に入力信号Bの時間区間(c)の部分B2による電荷をサンプルする。DAC124の2つのサンプリング回路は、それぞれキャパシタC21に第1基準電位+Vによる電荷を、キャパシタC22に第2基準電位−Vによる電荷をサンプルする。
信号セレクト回路210は、第2のΔΣ変調器120の積分器122の出力を選択した状態となり、量子化器220は、積分器122のホールド出力を量子化信号に変換し出力する。スイッチ制御回路125は、量子化器220から出力される量子化結果を保持する。
そして、以上説明した各回路が平衡状態に達したとき、既述の時間区間(c)〜時間区間(f)における動作を上述の順に繰り返す。
以上のように、本実施形態によれば、第1ΔΣ変調器110と第2のΔΣ変調器120は、入力信号サンプリング回路111および112と、DAC114および124が積分期間のとき、積分器112および122が積分期間であり、信号セレクト回路210は積分器112の出力を選択した状態となり、積分器112の出力は量子化器220で量子化信号に変換され、DAC114のスイッチ制御回路115で保持される。
また、第1ΔΣ変調器110と第2のΔΣ変調器120は、入力信号サンプリング回路111および112と、DAC114および124がサンプリング期間のとき、積分器112および122がホールド期間であり、信号セレクト回路210は積分器122の出力を選択した状態となり、積分器122の出力は量子化器220で量子化信号に変換され、DAC124のスイッチ制御回路125で保持される。
そして、次回の入力信号サンプリング回路111および112、DAC114および124と積分器112および122が積分期間のときに、スイッチ制御回路115および125が保持する各量子化結果の信号に応じて、DA変換を実行させその結果を出力するようDAC114および124を制御する。
即ち、第1ΔΣ変調器110および第2のΔΣ変調器120において、各アナログ入力の取り込みタイミングは同じ時間軸(同じ時間区間)で同期して実行され、且つ、このように双方の同時性を維持しながら取り込まれた信号を時分割的に量子化変換に附することによって、結果的に複数信号処理チャンネル間の信号の同時性を確保した信号処理をすることができる。
更にまた、信号処理チャンネル間で量子化器を共通に用いる構成を採っているため、各信号処理チャンネル毎に量子化器を設ける従来の回路に比し、実装面積を格段に縮小して小型化を図ることができる。
特に、各信号処理チャンネルにNビット以上のマルチビット構成の量子化器を設ける方式の従来のΔΣ変調器では、ADC回路全体の実装面積に対する量子化回路の占有率が50パーセントに及ぶような場合があったため、量子化回路数の削減による実装面積縮小化の効果は顕著である。
例えば、上述のような実施の形態による場合、取り扱う信号のビット数にもよるが、ΔΣ変調器としての実装面積を25パーセント程度削減することが可能になる。
更にまた、上述のような回路構成の簡素化に伴って、消費電力を大幅に節減することができる。
即ち、量子化回路は、マルチビットのビット数に応じたコンパレータを備える必要がある回路であるため、ビット数の多い量子化回路の場合は特に消費電力も大きくなる傾向がある。しかしながら、本発明の場合は、複数の信号処理チャンネル間で量子化回路を共通化するものであるため、量子化回路の数が少なくなる。従って、各信号処理チャンネル毎に量子化器を設ける従来のΔΣ変調器に比し、消費電力を低減させることが可能になる。
尚、以上、図面を参照して説明した実施の形態は、本発明の技術思想に包摂される具体的技術の一例であり、ここに提案する技術思想は上述の実施の形態に限定されず、より広汎なものである。例えば、既述のアナログスイッチは、スイッチング動作を行う素子の一例であり、他の種々のスイッチング素子を適用することが可能である。
また、上掲の実施の形態では、ΔΣ変調器として1次のΔΣ変調器を構成しているが、これに替えて2次以上のΔΣ変調器を構成する態様を採ることが可能である。
更に、ΔΣ変調器を構成する各回路部、例えばスイッチング素子、量子化器の種類、接続方法などは前述した実施の形態に限られない。
100,500………………………………2チャンネルADC
110,510………………………………第1ΔΣ変調器
111,121,511,521…………入力信号サンプリング回路
112,122,512,522…………積分器
114,124,514,524…………DAC
120,520………………………………第2ΔΣ変調器
115,125,515,525…………スイッチ制御回路
210…………………………………………信号セレクト回路
220,513,523……………………量子化器

Claims (5)

  1. 複数チャネルのアナログ入力信号を処理するΔΣ変調器であって、
    前記複数チャネルのアナログ入力信号を各チャンネル間で同期したタイミングでそれぞれ受けて積分する各対応する複数の積分器と、
    前記複数の積分器からの出力信号を選択的に切替えて時分割出力信号として送出する信号セレクト回路と、
    前記信号セレクト回路からの時分割出力信号を受け該時分割出力信号をAD変換した量子化信号を時分割的に出力する量子化器と、
    前記量子化器により時分割的に出力された量子化信号をそれぞれ受け該量子化信号をDA変換した出力信号を各対応する前記積分器にフィードバックする複数のDA変換器と、
    を備えたことを特徴とするΔΣ変調器。
  2. 前記複数の積分器は、それらの前段に設けられた各入力信号サンプリング回路によって前記複数チャネルのアナログ入力信号を各チャンネル間で同期したタイミングでそれぞれ受けるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のΔΣ変調器。
  3. 前記複数の積分器は、第1ΔΣ変調器における第1積分器および第2ΔΣ変調器における第2積分器として各構成され、
    前記信号セレクト回路は、前記第1積分器および前記第2積分器の両積分器がそれらのアナログ入力信号をそれぞれ積分する積分期間では前記両積分器のうちの一方の出力を選択し、前記第1積分器および前記第2積分器がそれらによる各積分値をホールドするホールド期間では前記両積分器のうちの他方の出力を選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のΔΣ変調器。
  4. 前記量子化器は、前記第1積分器および前記第2積分器の両積分器のうちの一方の出力と他方の出力とを、前記積分期間および前記ホールド期間の切替わりに応じて順次交互に処理すること特徴とする請求項3に記載のΔΣ変調器。
  5. 前記量子化器は、N(Nは1以上の任意の自然数)ビットで構成されるマルチビットAD変換器であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のΔΣ変調器。
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JP2014225922A (ja) * 2014-08-08 2014-12-04 住友電気工業株式会社 Δς変調器及び通信装置

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