JP2011258879A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Takayuki Fujiwaka
貴之 藤若
Keisuke Masuko
啓介 増子
Yasuhiro Fukutome
康弘 福留
Takashi Horiguchi
峻志 堀口
Keisuke Masuda
佳介 増田
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Abstract

【課題】本発明は、赤外領域の波長を反射し太陽電池モジュールの蓄熱を防止し変換効率の低下を抑え、また蓄熱による樹脂部材の劣化を抑えることでき、さらに近赤外領域の発電に寄与する光線を反射し太陽電池セルに戻すことで変換効率を上げた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、前記裏面封止材および前記裏面保護シートのいずれかに酸化チタンAおよび酸化チタンBを含み、前記酸化チタンAが平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満であり、前記酸化チタンBが平均長軸長が0.7〜6μm、平均短軸長が0.2〜1.5μmでかつ波長2000nmにおける反射率が65%以上であることを特徴とする太陽電池モジュール。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
近年、環境に対する意識の変化や化石燃料の高騰や枯渇に対する危惧からクリーンで安全なエネルギー源として太陽光を電気エネルギーに変換する太陽光発電が普及し始めている。政府による助成制度や法律の制定などもあり需要は年々拡大している。
太陽電池はシリコン系、化合物系、有機物系などの半導体を太陽電池セルとして用いて太陽エネルギーを電気エネルギーに変換して発電が行われる。現在の主流は製造コストが安価で資源量としても非常に豊富なシリコン系の半導体となっている。太陽電池として使用する際には一般的に太陽光受光面側から順に、透明ガラス基板、封止材、太陽電池セル、封止材、バックシートの部材で構成される。
太陽光発電システムの大量導入には、コストの低減が最大の課題となっている。ここ数年、コストは従来に比べ大幅に低減しているものの、現時点での発電コストは他のエネルギーと比較して依然割高である。普及を目指すにあたり、太陽電池の変換効率の向上は至上命題となっている。また、太陽電池はその設置費用を回収するのに現時点で15年以上はかかるとされており、変換効率の向上はもちろんのこと、高寿命化に関しても技術開発が求められている。
太陽電池モジュールの高効率化、高寿命化には様々な方法が取られており、各構成部材でその手法が異なる。太陽電池セル前面(受光面)では表面部材のガラス基板表面の反射を充分低減し、太陽光の透過率を高め変換効率を上げる方法や、封止材に波長変換剤を添加し本来発電に寄与しない波長の光線を利用することで変換効率を上げる方法、微粒の二酸化チタンを含有する層をセル前面に配置することで熱線をカットし発電に寄与する波長の光線のみを選択的に取り込み変換効率を上げる方法などが挙げられる(特許文献1)。太陽電池セル裏面では各メーカーが入射光を反射させ光線の再利用をすること目的としたポリエステル樹脂シートからなるバックシートを販売、また裏面封止材に二酸化チタンを添加させて同様な効果を狙った技術(特許文献2、3)などがある。また、樹脂部材の劣化を抑えることで高寿命化と変換効率の保持をさせる技術として、透明性を維持したまま受酸剤を添加する技術などがある。その他、様々な添加剤や樹脂層を組み合わせることで透明性、耐候性、耐水性、耐腐食性、耐熱性、耐薬品性、密着性などを改良する方法が行われている。
しかし、特許文献1では受光面側の層に無機材料を添加することで熱源はカットできるものの発電に寄与する光線も反射してしまい、さらに微粒子の二酸化チタンを用いることで樹脂劣化も促進してしまい変換効率は著しく低下してしまう。また、特許文献2、3では確かに400〜500nmの光線を多く反射し変換効率の上昇に寄与しているものの、一般の二酸化チタンでは近赤外・赤外領域波長の光線を反射できず発電に寄与できる近赤外領域の光線を活用できないと共に、赤外領域の光線を吸収し、蓄熱することにより変換効率を上げることができなかった。
特開平09−162435号公報 特開平2006−270025号公報 特開平2008−103471号公報
本発明は、赤外領域の波長を反射し太陽電池モジュールの蓄熱を防止し変換効率の低下を抑え、また蓄熱による樹脂部材の劣化を抑えることでき、さらに近赤外領域の発電に寄与する光線を反射し太陽電池セルに戻すことで変換効率を上げた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明において第一の発明は、少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、前記裏面封止材および前記裏面保護シートのいずれかに二酸化チタンAおよび二酸化チタンBを含み、前記二酸化チタンAが平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満であり、前記二酸化チタンBが平均長軸長が0.7〜6μm、平均短軸長が0.2〜1.5μm、かつ波長2000nmにおける反射率が65%以上であることを特徴とする太陽電池モジュール。
第二の発明は、少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、前記裏面封止材および前記裏面保護シートのいずれかに二酸化チタンAおよび二酸化チタンCを含み、前記二酸化チタンAが平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満であり、前記二酸化チタンCが平均粒子径0.35〜0.7μm、かつ波長1000nmにおける反射率が93%以上であることを特徴とする太陽電池モジュール。
本発明により、蓄熱による変換効率の低下や樹脂部材の劣化が少なく、かつ初期変換効率の高い太陽電池モジュールを提供できた。
成型品における昇温・蓄熱の抑制評価の試験系を模式的に表した図 実施例で用いた太陽電池モシュール試験サンプルの断面図
本発明の太陽電池モジュールは、少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有することが重要である。そして、前記裏面封止材および前記裏面保護シートのいずれかに二酸化チタンAおよび二酸化チタンBを含み、二酸化チタンAが平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満であり、二酸化チタンBが平均長軸長が0.7〜6μm、平均短軸長が0.2〜1.5μm、かつ波長2000nmにおける反射率が65%以上であることが重要である。
ここで、太陽電池モジュールとは太陽電池セルの上下に構造体を有するもので、主に太陽光が照射される面から透明ガラス基板/表面封止材/太陽電池セル/裏面封止材/裏面保護シートの構造をとるスーパーストレート型、表面保護シート/表面封止材/太陽電池セル/裏面封止材/透明ガラス基板の構造をとるサブストレート型、ガラス/表面封止材/太陽電池セル/裏面封止材/ガラスの構造をとる充填型が一般的である。現在の主流としてはスーパーストレート型になっている。また、太陽電池セルの種類によってはガラス面に直接太陽電池セルを塗布または蒸着させる方式もあり、その場合には表面封止材は存在しない。本発明の太陽電池モジュールは、上記のいずれの構成であっても良い。
本発明の太陽電池モジュールにおいて、二酸化チタンAは太陽光の可視領域の波長を反射することにより、太陽電池セルの受光量が増えることで変換効率が向上するという特徴がある。また、一般的に太陽電池モジュールの温度が上昇すると太陽電池セルの変換効率は低下する傾向にあるが、本発明において二酸化チタンBは、二酸化チタンAが反射できない赤外領域の波長を反射することにより、太陽電池モジュールの温度上昇を防ぎ太陽電池セルの過熱による変換効率の低下を最小限に抑えることができる。本発明では、二酸化チタンAとBとを併用することで、変換効率をより高めることが出来る。さらに、太陽光を高効率で反射することで、裏面封止材や裏面保護シートの樹脂劣化を低減できる効果も見出した。
本発明の太陽電池モジュールにおいて別の態様は、少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、裏面封止材および裏面保護シートのいずれかに二酸化チタンAおよび二酸化チタンCとを含み、二酸化チタンAが平均粒子径0.15〜0.35μmであり、二酸化チタンCが平均粒子径0.35〜0.7μm、かつ1000nmにおける相対反射率が93%以上であることも重要である。上述の太陽電池モジュールの二酸化チタンBに変えて二酸化チタンCを用いることが特徴とする。本発明において二酸化チタンCは、二酸化チタンAの反射率が低い太陽光の近赤外領域の波長を反射することで変換効率をより向上させることができる。本発明では、二酸化チタンAとCとを併用することでも、変換効率をより高めることが出来る。
また本発明の太陽電池モジュールにおいて、さらに別の態様は、少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、裏面封止材および裏面保護シートのいずれかに二酸化チタンAと二酸化チタンBと二酸化チタンCを含むことも好ましい。本発明において粒子径が異なる二酸化チタンを組み合わせて用いる理由としては、二酸化チタンの粒子径により反射する光線の波長が異なるためである。Mieの光散乱理論では波長の約半分の粒子径で散乱能が強くなるとされており、可視光線〜赤外光線までの様々な波長の光線を効率的に反射(散乱)させるためには複数の粒子径の二酸化チタンを併用することが好ましい。つまり、二酸化チタンAとBとCとが太陽電池セルの裏面に存在することで、可視領域から赤外領域までの波長を幅広く利用することが可能となり、変換効率をより向上させることができる。
本発明の太陽電池モジュールにおいて、二酸化チタンA、二酸化チタンBおよび二酸化チタンCは裏面封止材や裏面保護シートに存在することが重要である。そのため二酸化チタンがどの裏面部材中に存在しても各二酸化チタンの機能が発揮できれば使用態様にはこだわらない。例えば、二酸化チタンA、B、Cが、裏面封止材や裏面保護シートにそれぞれ別々に存在しても良い、また裏面封止材または裏面保護シートのいずれかに全ての種類の二酸化チタンが存在してもよい。また裏面封止材や裏面保護シートを多層構成にして、各層に二酸化チタンをそれぞれ1種または2種以上用いても良い。
本発明で二酸化チタンは、塩素法、硫酸法いずれの製法でも得ることができる。二酸化チタンの結晶構造についてはルチル型、アナターゼ型いずれでも良いが、本発明では耐候性の観点からルチル型の方が好ましい。
本発明において二酸化チタンAは、平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満が好ましい。また粒子の少なくとも一辺(長軸方向)が0.15μm以上0.35μm未満の範囲が好ましく、0.2〜0.3μmの範囲がより好ましい。形状は球形、棒状、針状、鱗片状、不定形など特に限定されるものではない。本発明において二酸化チタンAは、主に発電に寄与する波長の内、可視域(700nm以下)の波長を効率的に反射する目的で用いられる。
本発明において二酸化チタンBは、平均長軸長が0.7〜6μm、平均短軸長が0.2〜1.5μmの粒子であることが好ましい。また粒子の少なくとも一辺(長軸方向)が0.7〜6μmの範囲が好ましく、0.9〜5μmがより好ましい。さらに二酸化チタンBのアスペクト比は1.5〜20であることが好ましい。また、粒子は表面処理されていても良い。本発明において二酸化チタンBは、主に赤外線反射によりモジュールの蓄熱を防ぎ、太陽電池セルの温度上昇による変換効率の著しい低下を防ぐ目的で用いられる。
本発明において二酸化チタンCは、平均粒子径0.35〜0.7μmが好ましい。また粒子の少なくとも一辺(長軸方向)が0.35〜0.7μmの範囲が好ましく、0.4〜0.6μmの範囲がより好ましい。形状は球形、棒状、針状、鱗片状、不定形など特に限定されるものではない。また、粒子は表面処理されていても良い。本発明において二酸化チタンCは主に発電に寄与する波長の内、二酸化チタンAより効率的に近赤外領域(700〜1400nm)の波長を反射し、変換効率を上げる目的で用いられる。また例えば、結晶シリコン型の太陽電池セルを本発明の太陽電池モジュールに用いる場合は、分光感度のピークが900〜1000nm付近の近赤外領域にあるため、この領域の波長を最大限に有効活用出来る。なお、本発明において、平均粒子径、平均長軸長および平均短軸長は、電子顕微鏡(走査電子顕微鏡S−4300、日立製作所製)を用いて、例えば3千倍〜1万倍の拡大画像から求めた値である。
二酸化チタンの表面処理は、一般的にまず無機処理を行い、次いで有機処理を行うことができる。本発明で用いられる二酸化チタンについては、無機処理されていることが好ましく、更に必要に応じて有機処理を行うことができる。
無機処理剤としては、アルミナ、シリカ、チタン化合物、ジルコニウム(Zr)、亜鉛、マグネシウム等の金属化合物、カルシウム化合物、リン化合物等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の組み合わせで使用できる。これらの無機処理剤の処理量は、二酸化チタンの粒子径(比表面積)によっても異なるが、二酸化チタン100重量部に対して、0.1〜15.0重量部が好ましい。0.1重量部未満であると表面活性により樹脂劣化を引き起こし、15.0重量部を超えると反射率が著しく低下する問題がある。尚、本発明における処理とは、二酸化チタンの表面を被覆することをいう。
二酸化チタンの無機処理剤による表面処理は、従来公知の方法を用いることができる。例えば、二酸化チタンのスラリーに無機表面処理剤として水溶性アルミニウム塩および必要に応じて他の水溶性金属塩を加え、引き続きスラリー中のpHを調整することにより難溶性酸化物水和物等で二酸化チタン顔料の表面処理する方法が挙げられる。
無機処理剤のうちアルミナとはアルミニウムの酸化物のことであり、水溶性アルミニウム塩が好ましく用いられる。具体例としてはアルミン酸ナトリウム等が挙げられる。硫酸または塩素等を添加することによりアルミナ(Al2O3)を二酸化チタン顔料に表面処理することもできる。また、シリカの表面処理剤としては、例えばケイ酸ナトリウム等が挙げられ、二酸化チタン顔料にシリカ(SiO2)を表面処理することができる。
二酸化チタンは上記の無機処理に次いで、更にポリオール系有機処理剤および必要に応じてその他の有機処理剤で処理する事ができる。これらの有機処理剤の処理量は、二酸化チタン100重量部に対して、0.1〜1.0重量部が好ましい。0.1重量部未満であると分散性が低下し、1.0重量部を超えると成型品表面に有機処理剤がブリードし、加工性をそこなう。
有機処理剤としては、トリメチロールプロパンなどのポリオール系の有機処理剤が挙げられる。また、その他の有機処理剤としては、トリエタノールアミンの有機酸塩などのアルカノールアミン系、アルキルクロロシランなどのシリコン系などが挙げられる。
ポリオール系の有機処理剤としては、分子内に水酸基を2〜4個含有する炭素元素数10個以下の炭化水素化合物が好ましい。例えばトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の組み合わせで使用できる。アルカノールアミン系有機処理剤としては、トリエタノールアミン、トリメチロールアミン、トリプロパノールアミンの有機酸塩等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の組み合わせで使用できる。シリコン系としてはジメチルポリシロキサン、H−シロキサン、アルコキシシラン類等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の組み合わせで使用できる。
二酸化チタンの有機処理剤による表面処理は、従来公知の方法を用いることができる。例えば二酸化チタンを粉砕機で粉砕する際、有機処理剤のアルコール溶液を添加し、加熱しながらアルコールを蒸発させ表面処理する方法等が挙げられる。また、簡便な方法としては、二酸化チタン粉末をヘンシェルミキサー等で撹拌・混合しながら有機処理剤のアルコール溶液を滴下・混合し、加熱しながらアルコールを蒸発させ表面処理する方法等がある。
本発明において二酸化チタンの含有量は、二酸化チタンが用いられる層の1層につきに二酸化チタンAが0.1〜40重量%が好ましく、0.7〜30重量%がより好ましく、1〜25重量%がさらに好ましい。また二酸化チタンBは用いられる層の1層につき0.1〜40重量%が好ましく、0.7〜30重量%がより好ましく、1〜15重量%がさらに好ましい。また二酸化チタンCは用いられる層の1層につき0.1〜40重量%が好ましく、0.7〜30重量%がより好ましく、1〜15重量%がさらに好ましい。また、1層中に二酸化チタンを2種用いる場合は、二酸化チタンの総量が0.5〜50重量%が好ましく、1〜40重量%がより好ましく、2〜35重量%がさらに好ましい。また1層中に二酸化チタンを3種用いる場合は、二酸化チタンの総量が1〜60重量%が好ましく、2〜50重量%がより好ましく、3〜40重量%がさらに好ましい。
本発明において二酸化チタンは、裏面封止材および裏面保護シート全体として含まれていればよい。構成としては、1)裏面封止材または裏面保護シートの1層に二酸化チタンAを含み、かつ二酸化チタンBと二酸化チタンCとから選ばれる1種以上をも含有している、2)裏面封止材および裏面保護シートに二酸化チタンを含有する層が合わせて2層以上あり、その各層に二酸化チタンAと二酸化チタンBと二酸化チタンCとから選ばれる1種以上が含まれており、かつ二酸化チタンAが少なくともいずれか1層以上に含まれると共に二酸化チタンBまたは二酸化チタンCが少なくともいずれか1層以上に含まれている、が挙げられる。また、2層以上になる際の各層の配置については特に限定されない。
本発明における反射率とは、硫酸バリウム標準白色板をブランクとした拡散反射率であり、積分球を内蔵した試料室MPC−3100形を連結させた島津製作所製の紫外可視近赤外分光光度計UV−3150で測定した値である。本発明で規定されている反射率の値は、酢酸ビニル含有量が28%のエチレン酢酸ビニル共重合体90重量%と二酸化チタンBまたは二酸化チタンCを10重量%とを溶融混練後、厚さ0.5mmのシートを作成し、作成したシートをサンプルとして前記方法にて測定した値である。
本発明において反射率は、前記測定サンプルに二酸化チタンBが含有されている場合は2000nmにおける反射率が65%以上であることが好ましく、70%以上がより好ましく、75%以上がさらに好ましい。また、二酸化チタンCが含有されている場合は1000nmにおける反射率が93%以上が好ましく、94%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。また、どんな構成であっても500nmにおける反射率が80%以上であることが好ましく、90%以上であれば更に好ましく、より好ましくは95%以上である。
本発明において太陽電池セルは、結晶シリコン型やアモルファスシリコン型そしてタンデム型などのシリコン系、ガリウム砒素系、カドミニウムテルル系、銅インジウムセレン系などの化合物系、ルテニウム錯体色素などを用いた色素増感系、メロシアン、フタロシアンなどを用いた有機物系に大別される。現在、最も一般的なのは長期研究され、資源も豊富なシリコン系の太陽電池セルである。特に多結晶シリコン型の太陽電池セルはその製造コストと発電性能のバランスの良さから最も普及している。結晶シリコン型は高温になると変換効率が低下する傾向が見られ、その度合いは1℃辺り0.45%程度の発電効率低下が起こるとされている。真夏にはモジュールの温度は80℃にもなることがあり、大幅に変換効率が低下してしまう問題がある。これは熱により禁制帯幅が減少するために起こるが、結晶シリコン型ではその禁制帯幅が狭く(1.2eV)、アモルファスシリコン型(1.75eV)と比べるとより熱に弱い。本発明においては太陽電池セル裏面に樹脂層を保持していればどの太陽電池セルを用いても構わないが、本研究の効果を最も発揮するには結晶シリコン型を用いることがより好ましい。
また、太陽電池セルの利用できる光線の波長は禁制帯幅により決まっており計算により値が求めることが出来る。計算式はE=hν(式1)とc=νλ(式2)の組み合わせよりE=hc/λ(式3)とし、単位をJからeVに直し、E=hc/eλ(式4)となる(hはブランク定数、νは振動数、cは光速度、λは波長、eは素電荷)。(式4)に各値を入れ、波長の単位をnmに変換すると、
波長(nm)≒1240/禁制帯幅(eV) (式5)
となる。この計算式から結晶シリコン型の太陽電池セルは禁制帯幅が1.2eVなので約1000nm以下の光線をエネルギーに変換できる。一方、アモルファスシリコン型では禁制帯幅が1.75eVなので700nm程度から短波長の光線をエネルギーを変換している。本発明においては近赤外の光線を反射させてエネルギーに変換させることが目的の1つであることから、禁制帯幅が狭く長波長側の光線もエネルギーに変換できる太陽電池セルを用いることがより好ましく、最も好ましくは禁制帯幅がより狭い結晶シリコン型を用いることができる。
本発明において封止材は太陽電池セルの衝撃保護、基板への固定、吸湿からの保護などに用いられる。封止材はセルの両面もしくは片面に設置され、透明性(表面封止材)や柔軟性のほか、接着性、引張強度、耐候性などが要求される。用いられる樹脂としては主にエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられるが、より好ましくは耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性などに優れたEVA樹脂が用いられる。
封止材は、必要に応じて架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、波長変換剤、受酸剤、受水剤、着色剤、難燃剤等の添加剤を配合することも可能である。
封止材がエチレン酢酸ビニル共重合体のように高温使用下において熱変形をおこす場合は、架橋剤が必要となる。架橋剤としては有機過酸化物が一般的に使用される。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.05〜3.0重量部用いるのが好ましい。具体例としては、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルイソプロピルカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(tert−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(tert−アミルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、n−ブチル−4,4−ジ(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、エチル−3,3−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイド、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ブタン等が挙げられる。
架橋助剤は、上記架橋反応を効率良く行うために用いられ、ポリアリル化合物やポリアクリロキシ化合物のような多不飽和化合物が挙げられる。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.05〜3.0重量部用いるのが好ましい。具体例としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。
シランカップリング剤は、保護部材や太陽電池素子等に対する接着性を向上させるために用いられ、ビニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基等の不飽和基や、アルコキシ基のような加水分解可能な基を有する化合物が挙げられる。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.05〜3.0重量部用いるのが好ましい。具体例としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
封止材がエチレン酢酸ビニル共重合体のように熱や水分により劣化し酸を発生する樹脂である場合には受酸剤を用いることが出来る。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.01〜15.0重量部用いるのが好ましい。受酸剤としては金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸化物又は複合金属水酸化物が用いられ、発生する酢酸の量、及び求められる要求に応じ選択することができる。前記受酸剤として、具体的には、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、硼酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜燐酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、メタホウ酸カルシウム、メタホウ酸バリウムなどの周期律表第2族金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、珪酸塩、硼酸塩、亜燐酸塩、メタホウ酸塩など;酸化錫、塩基性炭酸錫、ステアリン酸錫、塩基性亜燐酸錫、塩基性亜硫酸錫、四酸化三鉛、酸化ケイ素、ステアリン酸ケイ素などの周期律表第14族金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜燐酸塩、塩基性亜硫酸塩など;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄;ハイドロタルサイト類等の複合金属水酸化物;水酸化アルミニウムゲル化合物;などが挙げられる。これらは一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
封止材がエチレン酢酸ビニル共重合体のように加水分解をする恐れがある樹脂である場合には、受水剤(乾燥剤)を用いることが出来る。受水剤により水分をキャッチすることで樹脂の加水分解を抑えることが出来る。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.01〜15.0重量部用いるのが好ましい。受水剤としては酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムのような金属酸化物、炭酸カルシウム、ゼオライトのような多孔質物質、ハイドロタルサイトのような層状構造をとる物質などがあげられる。
波長変換剤としては、少なくとも希土類金属イオンと有機配位子を原料成分とし、蛍光特性を発揮する公知のものを使用することができる。上記希土類金属イオンの金属元素として、すべての希土類金属元素を用いることができ、具体的には、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルチウムが挙げられる。これらの希土類金属イオン源としては、例えば、上記希土類金属元素の炭酸塩、カルボン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物等の各種塩類、水酸化物、アルコキシド等の1種以上を用いることができる。
封止材の成形方法は特に制限は無いが、公知の各種の成形方法(キャスト成形、押出しシート成形、インフレーション成形、射出成形、圧縮成形、カレンダー成形等)を採用することが可能である。封止材の層の厚みは、通常0.01mm〜1mm、好ましくは、0.05〜0.8mmである。厚みがこの範囲内であると、ラミネート工程における、ガラス、太陽電池セルの破損が抑制できるので好ましい。
裏面保護シートは太陽電池モジュールの裏面保護をすることが目的であり、必要とされる機能は耐候性(耐UV光、耐湿、耐熱、耐塩害等)、水蒸気バリヤー性、電気絶縁性、機械的特性(引張強度、伸び、引裂き強度等)、耐薬品性、封止樹脂シートとの接着一体化適合性などである。前記のように内部部材を守る為に様々な要求性能があり、各特性を有するシートを積層させることにより、多くの要求性能を満足した裏面保護シートも用いることが出来る。本発明においては裏面保護シートの構成は特に限定されないが、多層シートであることがより好ましい。
裏面保護シートを構成する樹脂は、1種の樹脂を単層または積層シートとして用いても、積層された各層が異なる樹脂で構成されていても良い。また、2種以上の樹脂を混合させたアロイ材で層を形成していても構わない。用いられる樹脂は熱可塑性樹脂であればどの樹脂を用いても構わないが、好ましくはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、フッ素樹脂を用いることができ、より好ましくは加工性に優れ水蒸気バリヤー性に優れるポリエチレンテレフタレート樹脂を用いることが出来る。
裏面保護シートは、必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、IV保持剤、着色剤、難燃剤等の添加剤を配合することも可能である。
裏面保護シートの成形方法には特に制限は無いが、公知の各種の成形方法(キャスト成形、押出しシート成形、インフレーション成形、射出成形、圧縮成形、カレンダー成形等)を採用することが可能である。
紫外線吸収剤は、耐候性を付与するために用いられ、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系などが挙げられる。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.01〜3.0重量部用いるのが好ましい。具体例としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどが挙げられる。
光安定剤は、紫外線吸収剤と併用し、耐候性を付与するために用いられ、ヒンダードアミン光安定剤が挙げられ、添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.01〜3.0重量部用いるのが好ましい。具体例としては、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパレート、2−(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)などが挙げられる。
酸化防止剤は、高温下での安定性を付与するために用いられ、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系、硫黄系、燐酸系などが挙げられる。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.05〜3.0重量部用いるのが好ましい。具体例としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス〔{1,1−ジメチル−2−{β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ〕5,5−ウンデカン、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−{メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキスフェニル)プロピオネート}メタン、ビス{(3,3’−ビス−4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グルコールエステル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネート、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリスジフェニルホスファイト、ジイソデシノレペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナスレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどが挙げられる。
難燃剤は、必要に応じて用いることが出来る。添加量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対して、0.5〜50重量部用いるのが好ましい。具体例としては、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、臭素系エポキシ系難燃剤、臭素系エポキシ樹脂難燃剤、臭素系エポキシ・フェノキシ樹脂難燃剤、リン系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、赤リン系難燃剤、酸化アンチモン系難燃剤、三酸化アンチモン権難燃剤、水酸化マグネシウム系難燃剤、水酸化アルミニウム系難燃剤、五酸化アンチモン系難燃剤、シリコーン系難燃助剤、ホウ素系難燃剤、錫系難燃剤、ホウ酸亜鉛系難燃剤、錫/亜鉛系難燃剤、ハロゲン系、リン酸エステル系、イントメッセント系等を挙げることができる。
本発明における裏面封止材および前記裏面保護シートはシート成形をする際に必要に応じて、予め熱可塑性樹脂、二酸化チタンと、更に必要に応じて各種添加剤や着色剤等を溶融混練したコンパウンド、またはその高濃度化品であるマスターバッチを使用することができる。コンパウンドおよびマスターバッチの製造方法は特に限定されるものではない。例えば、熱可塑性樹脂、二酸化チタンと、更に必要に応じて各種添加剤や着色剤等を加え、ヘンシェルミキサーやタンブラー、ディスパー等で混合しニーダー,ロールミル,スーパーミキサー,ヘンシェルミキサー,シュギミキサー,バーティカルグラニュレーター,ハイスピードミキサー,ファーマトリックス,ボールミル,スチールミル,サンドミル,振動ミル,アトライター,バンバリーミキサーのような回分式混練機、二軸押出機、単軸押出機、ローター型二軸混練機等で混合や溶融混練分散し、ペレット状、粉体状、顆粒状あるいはビーズ状等の形状のコンパウンドまたはマスターバッチを得ることができる。なお、表面封止材も予め熱可塑性樹脂、各種添加剤や着色剤等を溶融混練したコンパウンド、またはその高濃度化品であるマスターバッチを使用することができ、製造方法は前記コンパウンドまたはマスターバッチの製造方法と同じ方法を用いることが出来る。
太陽電池モジュールは、太陽電池セルの上下を太陽電池封止材を固定することにより作製することができる。封止材料が溶融する温度で圧着するという従来同様の方法によって、すでに述べたような構成のモジュールを形成することができるが、一般的には、真空ラミネーターにより加熱圧着により製造される。なお、裏面保護シートや透明ガラス基板などの他の部材も前記加熱圧着工程において同時に貼り付ける方法が好ましい。
次に、本発明を具体的に実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例および比較例に用いる原料を以下に示す。
エチレン酢酸ビニル共重合体:ウルトラセン751(東ソー社製、酢酸ビニル含有量:28%)
ポリエチレンテレフタレート樹脂:三井PET SA135(三井化学社製、ホモPET樹脂)
二酸化チタンA(A−1):ルチル型二酸化チタン(平均粒子径:0.23μm)
二酸化チタンA(A−2):ルチル型二酸化チタン(平均粒子径:0.25μm)
二酸化チタンB(B−1):ルチル型二酸化チタン(平均長軸長:3μm、平均短軸長:0.4μm)
二酸化チタンB(B−2):ルチル型二酸化チタン(平均長軸長:1.2μm、平均短軸長:0.8μm)
二酸化チタンC(C−1):ルチル型二酸化チタン(平均粒子径:0.50μm)
二酸化チタンC(C−2):ルチル型二酸化チタン(平均粒子径:0.45μm)
微粒子酸化チタン(D):ルチル型二酸化チタン(平均粒子径:0.10μm)
架橋剤:2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン
架橋助剤:トリアリルイソシアヌレート
シランカップリング剤:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
紫外線吸収剤:2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
光安定剤:N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物
酸化防止剤:フェニルジイソデシルホスファイト
ポリエステル系接着剤:AD76P1/CAT10(東洋モートン社製)
水蒸気バリアフィルム:テックバリアLX(三菱化学社製、厚み:12μm)
太陽電池セル:多結晶シリコーンセル(イートン・ソーラーテック社製)
[反射率測定]
エチレン酢酸ビニル共重合体と二酸化チタンA(A−1)をスーパーミキサー(三井鉱山社製)に投入し温度20℃、時間3分の条件で撹拌した後、二軸押出機(日本プラコン社製)により50重量%の二酸化チタンマスターバッチを得た。得られた二酸化チタンマスターバッチとエチレン酢酸ビニル共重合体を用いて、エチレン酢酸ビニル共重合体に対して二酸化チタンA(A−1)が10重量%になるように調整し、単層Tダイフィルム成形機(スクリュー径:30mm、ダイ幅:200mm、リップ間隔:1mm)を用いて温度90℃にて押出し成形をすることにより、厚さ500μmのシートサンプルを作成した。そして積分球を内蔵した試料室MPC−3100形を連結させた島津製作所製の紫外可視近赤外分光光度計UV−3150を用い、硫酸バリウム標準白色板をブランクにしてこれらのシートサンプルの反射率を測定した。評価結果は表1に示した。
二酸化チタンA(A−2)〜C(C−2)の5種類もA(A−1)と同様に反射率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2011258879
<実施例1>
以下の方法により太陽電池モジュールを作成した。
(表面封止材)
エチレン酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、架橋剤1.5重量部、架橋助剤1.5重量部、シランカップリング剤1.5重量部、紫外線吸収剤1.0重量部、光安定剤1.0重量部、酸化防止剤0.3重量部の比率で配合した。それをT−ダイ押出機で90℃にて押出し成形し、厚さ500μmの表面封止材を作製した。
(裏面封止材)
エチレン酢酸ビニル共重合体と二酸化チタンB(B−1)とをスーパーミキサー(三井鉱山社製)に投入し温度20℃、時間3分の条件で撹拌した後、二軸押出機(日本プラコン社製)により50重量%の二酸化チタンマスターバッチを得た。また、同様の方法にてエチレン酢酸ビニル共重合体に架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤を配合した架橋剤マスターバッチと、エチレン酢酸ビニル共重合体に紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤を配合した安定化剤マスターバッチを得た。
得られた二酸化チタンマスターバッチと前記架橋剤マスターバッチと安定剤マスターバッチとを用いて、エチレン酢酸ビニル共重合体100重量部に対して二酸化チタンが3重量部になるよう調整した原料の混合物を単層Tダイフィルム成形機を用い、温度90℃にて押出し成形をし、厚さ500μmの裏面封止材を得た。また裏面封止材に用いた他の原料はエチレン酢酸ビニル共重合体と二酸化チタンの合計100重量部に対し、架橋剤1.5重量部、架橋助剤1.5重量部、シランカップリング剤1.5重量部、紫外線吸収剤1.0重量部、光安定剤1.0重量部、酸化防止剤0.3重量部の割合で用いた。
(裏面保護シート)
ポリエチレンテレフタレート樹脂と二酸化チタンA(A−1)とをスーパーミキサー(三井鉱山社製)に投入し温度20℃、時間3分の条件で撹拌した後、二軸押出機(日本プラコン社製)により50重量%の二酸化チタンマスターバッチを得た。ポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部に対して二酸化チタンが7重量部になるように二酸化チタンマスターバッチを用いて調整した原料の混合物を単層Tダイフィルム成形機を用いて温度270℃にて押出し成形をし、厚さ180μmの裏面保護シートを得た。その後、得られたフィルムの表層(受光面側)の表面に水蒸気バリアフィルムをポリエステル系接着剤にてドライラミネート法により貼り付けた。
(太陽電池モジュール)
得られた表面封止材、裏面封止材を用いて太陽電池セルを挟み込み、さらにその上下を透明ガラス基板(厚さ3mm)と裏面保護シートとで挟んで受光面から透明ガラス基板/表面封止材/太陽電池セル/裏面封止材/裏面保護シートの積層体にした後、真空ラミネーターによる真空下で、150℃で15分間加熱圧着し、その後、オーブン内で150℃、15分間封止材を架橋させ、実施例1の試験サンプル(太陽電池モジュール)を作製した。試験サンプルの断面図を図2に示す。
[変換効率]
サンプルを用いて変換効率を測定した。変換効率は、入光エネルギーと最適動作点での出力と、発電素子の面積から温度23℃雰囲気中で測定した。
評価は、太陽電池セル単体での変換効率とサンプルの変換効率との差を対セル変換効率差とした。評価結果は表2に示した。
[蓄熱性試験]
サンプルを用いて、図1に示すように、温度23℃雰囲気のボックス内に250Wの赤外線ランプを光源とし、サンプルの太陽電池セル側(裏面封止シートが存在しない側)に光源間の距離を21cmに設定して光を連続照射した。照射は昇温が5分間で0.1℃以下になるまで行い、照射後の裏面保護シートの表面温度(ピーク温度)を測定し蓄熱性評価とした。また、照射後のサンプルの変換効率を測定し、未経時のサンプルでの変換効率との差を求めた。評価結果は表2に示した。
[耐候性試験]
サンプルを促進耐候試験機(岩崎電気社製アイスーパーUV)にて、温度83℃、湿度50%RHで480時間、960時間、1440時間照射をした後、それぞれの変換効率を測定した。照射前のサンプルの変換効率に対する、照射後の変換効率の保持率を求め、その値を比較することで耐候性を評価した。
<実施例2〜27>
(表面封止材)
実施例1と同様の方法で表面封止材を得た。
(裏面封止材)
実施例2〜7、18〜27は二酸化チタンの配合重量比や種類を表2の通りに変更した以外は実施例1と同様にして裏面封止材を得た。
実施例10〜13は、表層と中層の2層構成にして、二酸化チタンの配合重量比や種類を表2の通りに用いた。表層と中層のその他の原料は実施例1と同じ原料を同様に比率で用いた。また単層Tダイフィルム成形機の代わりに多層Tダイフィルム成形機(スクリュー径:30mm、ダイ幅:200mm、リップ間隔:0.5mm)を用いた以外は実施例1と同様の方法で製造することで表2の通りの表層と中層とを有する裏面封止材を得た。
実施例14は、表層と中層と裏層の3層構成にして、二酸化チタンの量および種類を表2の通りに用いた以外は、実施例10〜13と同様に多層Tダイフィルム成形機を用いて表2の通りの表層と中層と裏層とを有する裏面封止材を得た。
実施例8、9、15、16は、二酸化チタンを用いないこと以外は実施例1と同様にして裏面封止材を得た。
(裏面保護シート)
実施例8、9、18、20〜22、24〜27は、二酸化チタンの量や種類を表2の通りに変更した以外は実施例1と同様にして裏面保護シートを得た。
実施例15、16および19は、1層と2層の2層構成にして、二酸化チタンの量や種類を表2の通りに用いた。1層と2層のその他の原料は実施例1と同じくポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた。また単層Tダイフィルム成形機の代わりに多層Tダイフィルム成形機を用いた以外は実施例1と同様の方法で製造することで表2の通り1層と2層とを有する裏面保護シートを得た。
実施例17は、1層と2層と3層の3層構成にして、二酸化チタンの量および種類を表2の通りに用いた以外は、実施例10〜13と同様にポリエチレンテレフタレート樹脂用いた。また実施例10〜13と同様に多層Tダイフィルム成形機を用いて表2の通り1層と2層と3層とを有する裏面封止材を得た。
実施例2〜7、11〜14、18、20、21および23は、二酸化チタンを用いないこと以外は実施例1と同様にして裏面保護シートを得た。
(太陽電池モジュール)
実施例2〜27で得られた表面封止材、裏面封止材および裏面保護シートを用いて実施例1と同様に試験サンプル(太陽電池モジュール)を作製した。
<比較例1〜10>
実施例1〜27と同様の方法により、表4に記載の通りの二酸化チタンの配合重合比、単層や多層構成および厚さの表面封止材、裏面封止材および裏面保護シートを作成し、太陽電池モジュールの試験サンプルを得た。
<比較例11>
表面封止材の作成において、エチレン酢酸ビニル共重合体100重量部に対して二酸化チタンDを3重量部になるように用いた以外は、実施例1と同様の方法により、太陽電池モジュールの試験サンプルを得た。
実施例2〜27、比較例1〜11で得られた試験サンプルを用いて実施例1同様の物性評価を行なった。結果を表2、3および4に示す。
Figure 2011258879
Figure 2011258879
Figure 2011258879
表2、表3および表4の結果から二酸化チタンAのみを配合した比較例1〜4および二酸化チタンBのみを配合した比較例5および6は太陽電池セル単独と比較してモジュールにした時の変換効率の上昇が僅かであるのに対し、二酸化チタンAと二酸化チタンBを併用した実施例1〜4、8、10〜12、15、18および22は比較例と比較して大幅に変更効率が向上している。
二酸化チタンAと二酸化チタンBを併用した実施例1〜4、8、10〜12、15、18、22、24および25は、蓄熱性試験において二酸化チタンAのみを配合した比較例1〜4と比較して温度上昇を抑えている。これにより変換効率の低下を最小限に抑制できている。なお、二酸化チタンBのみを配合した比較例5および6は初期の変換効率は低いが、実施例1〜4、8、10〜12、15、18、22、24および25と温度上昇および変換効率の低下率は同等の値である。この結果から二酸化チタンBを配合することで赤外線を反射し、変換効率の低下を抑制できることがわかる。
耐候性試験は二酸化チタンAと二酸化チタンBを併用した実施例1〜4、8、10〜12、15、18、22、24および25は、照射前と照射後の変換効率の保持率が二酸化チタンAのみを配合した比較例1〜4と比較して大きく向上している。なお、二酸化チタンBのみを配合した比較例5および6とは初期の変換効率は低いが、実施例1〜4、8、10〜12、15、18、22、24および25と同等の耐候性試験前後の物性保持率だった。この結果から二酸化チタンBを用いることで裏面封止材および裏面保護シートの樹脂劣化を抑制しつつ、変換効率を保持することを確認した。
二酸化チタンAのみを配合した比較例1〜4および二酸化チタンCのみを配合した比較例7および8と比較して二酸化チタンAと二酸化チタンCを併用した実施例5、6、9、13、16、26および27は変換効率が大きく向上している。また、二酸化チタンAと二酸化チタンBを併用した実施例1〜4、8、10〜12、15、18、22、24および25と比較しても変換効率が向上している。この結果から二酸化チタンCが反射できる近赤外の波長を発電に有効利用できていることがわかる。
また、二酸化チタンAのみを配合した比較例1〜4および二酸化チタンCのみを配合した比較例7および8と比較し、二酸化チタンAと二酸化チタンCを併用した実施例5、6、9、13、16、26および27は蓄熱性試験と耐候性試験において、それぞれ蓄熱性および樹脂劣化が抑制できることが分かる。
二酸化チタンAと二酸化チタンBと二酸化チタンCを併用している実施例7、14、17、19〜21および23は、変換効率が他の実施例と比較して最も向上していることが分かる。これは、二酸化チタンAと二酸化チタンCを併用した実施例5、6、9、13、16、26および27と同等以上の値となった。また、蓄熱性試験、耐候性試験も二酸化チタンAと二酸化チタンBを併用した実施例1〜4、8、10〜12、15、18および22と比較しても同等以上の結果となった。このように二酸化チタンAと二酸化チタンBと二酸化チタンCを併用することで、二酸化チタンBの蓄熱抑制効果、樹脂劣化抑制効果と二酸化チタンCの初期の変換効率上昇効果を併せ持つ太陽電池モジュールが得られる。
また、二酸化チタンBと二酸化チタンCを併用した比較例9および10は二酸化チタンAが配合されていないことで二酸化チタンAと二酸化チタンBと二酸化チタンCを併用した実施例7、14、17、19〜21および23と同等の結果は得られていない。
表面封止材に赤外線をカットする目的で二酸化チタンDを添加した比較例11では表面封止材の光線透過率が落ちることにより変換効率が落ちた。また、蓄熱防止性能はほとんどなく、耐候性は比較例1と比較しても劣った。
1:温度計
2:雰囲気温度測定用端子
3:太陽電池モジュール表面温度測定用端子
4:赤外線ランプ
5:太陽電池モジュール
6:透明ガラス基板
7:表面封止材
8:太陽電池セル
9:裏面封止材
10:裏面保護シート

Claims (2)

  1. 少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、
    前記裏面封止材および前記裏面保護シートのいずれかに酸化チタンAおよび酸化チタンBを含み、
    前記酸化チタンAが平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満であり、
    前記酸化チタンBが平均長軸長が0.7〜6μm、平均短軸長が0.2〜1.5μmでかつ波長2000nmにおける反射率が30%以上であることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 少なくとも太陽電池セルと、裏面封止材と、裏面保護シートとを有する太陽電池モジュールであって、
    前記裏面封止材および前記裏面保護シートのいずれかに酸化チタンAおよび酸化チタンCを含み、
    前記酸化チタンAが平均粒子径0.15μm以上0.35μm未満であり、
    前記酸化チタンCが平均粒子径0.35〜0.7μm、かつ波長1000nmにおける反射率が80%以上であることを特徴とする太陽電池モジュール。
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