JP2011256769A5 - - Google Patents
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図8は従来の吸い上げ式の横軸ポンプ設備の概略構成を示す図である。図示するように、横軸ポンプ設備は、吸込水槽120の上に据付けられた斜流又は軸流ポンプからなる横軸ポンプ1を備え、該横軸ポンプ1のポンプインペラ3は回転軸7に固定され、電動機4により回転駆動されるようになっている。ポンプケーシング2の頂部には吸気取出口21が設けられ、該吸気取出口21には吸気配管8を介して真空ポンプ9が接続されている。また、吸気配管8には吸気弁(電磁弁又は電動弁)23、及び満水検知器11が接続されている。
上記のように、始動電流が大きい電動機を採用する場合、電力を供給する電源系統において、瞬時的な電圧降下を起す場合があり、これを解消するために、構造が複雑で高価な巻線型電動機や、高価な始動装置(インバータやコンドルファ始動器等)を用いるか、電圧降下補償装置を別途設ける必要がある。これは電力を供給する各電力会社では、他の電力需要家への影響を考慮し、系統の電圧降下について、制限を設けており、この制限から、逸脱する設備の場合、設備側で制限を満たす設備を設けるようになっているからである。
〔ドライ始動運転〕
真空ポンプで満水化を行うと同時に主ポンプを気中で起動することで、真空ポンプのみによる満水工程と比べて満水工程に要する時間を短縮でき、主ポンプの排水運転を迅速に開始できる。しかしながら、ポンプケーシング内の水位が上昇し、水位がポンプインペラに到達して気水混合での運転状態になると、インペラの回転に影響されてポンプケーシングの内壁に旋回流(水膜)が発生するため、真空ポンプは空気と水を一緒に吸引することになり、真空ポンプが正常に吸気できず、その結果満水工程時間が長くなることだけではなく、一緒に吸引した水の影響により、満水工程完了の誤検知により真空ポンプが停止して、その結果、落水が発生することがあるという課題がある。
真空ポンプで満水化を行うと同時に主ポンプを気中で起動することで、真空ポンプのみによる満水工程と比べて満水工程に要する時間を短縮でき、主ポンプの排水運転を迅速に開始できる。しかしながら、ポンプケーシング内の水位が上昇し、水位がポンプインペラに到達して気水混合での運転状態になると、インペラの回転に影響されてポンプケーシングの内壁に旋回流(水膜)が発生するため、真空ポンプは空気と水を一緒に吸引することになり、真空ポンプが正常に吸気できず、その結果満水工程時間が長くなることだけではなく、一緒に吸引した水の影響により、満水工程完了の誤検知により真空ポンプが停止して、その結果、落水が発生することがあるという課題がある。
また、短時間で満水工程を完了させ、早期に排水運転を可能とする横軸ポンプ設備の運転方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は、斜流又は軸流の主ポンプを備え、ポンプケーシング内を真空引き配管を通して真空ポンプにより吸気することにより水を吸い上げる吸い上げ式の横軸ポンプ設備であって、真空引き配管は、ポンプケーシングの主ポンプインペラより上流側上部に接続し、真空引き配管の接続箇所に主ポンプ始動時の気液二相流の旋回を防止する旋回流防止機構と、気液二相流から気体を分離する気液分離機構とを設け、該気液分離機構で分離された気体を真空引き配管を介して真空ポンプで吸気することを特徴とする。
本発明は、ポンプケーシングの真空引き配管の接続箇所に主ポンプ始動時の気液二相流の旋回を防止する旋回流防止機構と、気液二相流から気体を分離する気液分離機構とを設け、該気液分離機構で分離され気体を真空引き配管を介して真空ポンプで吸気するので、気液二相での運転を伴うドライ始動時に主ポンプインペラの回転により、ポンプケーシング内壁面に気液二相の旋回流が発生しても、吸気開口から水が流入することがなく、確実にケーシング内を満水にすることができ、主ポンプインペラが接水しない内の主ポンプの始動を可能としたことでポンプの始動トルクが小さくて済み、駆動機である電動機の始動電流を抑制し、安価で簡素な横軸ポンプ設備を提供できる。
また、短時間で満水工程を完了させ、早期に排水運転を可能とさせる横軸ポンプ設備の運転方法を提供できる。
旋回防止板34は流入防止部33の中央近くに、ポンプ軸方向と略平行になるようにポンプケーシング2の内部方向に突出して設けられている。旋回防止機構部30の円筒状部31は、図2及び図3に示すように、ポンプケーシング2の上部に形成された円筒状の開口部2a内に旋回防止板34がポンプ軸方向と略平行に、且つポンプケーシング2内壁面から突出するように挿入されて取り付けられている。図2の矢印に示すように、旋回流(水膜)100は旋回防止板34に衝突し、その流れ方向がポンプケーシング2の内部に向うように変更される。旋回防止板34の旋回流(水膜)100が衝突する側とは反対側に位置する流入防止部33には図4(c)に示すように、扇状の吸気開口部35が形成されている。旋回防止板34の突出長さ(高さ)は150mm程度、その幅は円筒状部31の直径と同じ長さにすることが最も効率的である。
また、吸気開口部35の面積は、上部に設けられる気液分離短管40に設けられる第2の吸気開口部44の開口面積以上とすることが好ましい。図4(d)、(e)、(f)は旋回防止板34のその他の態様を示す図である。図4(d)に示すように、ポンプケーシング2のフランジの開口部2aのフランジ面がポンプ軸芯と水平でない場合等については、該旋回防止板34を傾斜させた構成としてもよい。また、ポンプの取扱水に塵芥が多い場合などには、塵芥の絡みつきを防止するため、図4(e)及び(f)に示すように、旋回防止板34の角部を鈍角で構成したり、角部を無くするように円弧状に構成してもよい。
図5は気液分離短管40の構成を示す図であり、図5(a)は設置時のポンプ上流側から見た図であり、図5(b)は設置時ポンプ側から見た図(下方から見た図)である。また、図5(c)はポンプの側方より見た図であり、図中Pはポンプ側、Mは電動機側である。気液分離短管40は短い円筒状の筒部41を有し、該筒部41の下端にはフランジ42を設け、上端は円板状の蓋体43で閉塞されている。該蓋体43の中心部を通る軸線上でポンプ水流の下流側に第2の吸気口44が設けられ(図2、図4参照)、該蓋体43に吸気配管8が接続されている。気液分離短管40の蓋体43の高さはポンプケーシング2の接続部から150mm以上でポンプケーシング2の最頂部(ボールトップ)と同程度にすることが好ましい。
気液混合状態での運転を伴うドライ始動においては、ポンプケーシング2内が満水になり定常水量運転に至るまでに、小水量運転状態でポンプが運転する状態となり、この時に生じるインペラ部の逆流旋回流により、ポンプの吸込ケーシングの内壁に旋回流(水膜)が発生する。
上記構成の気液分離機構15をポンプインペラ3より上流側のポンプケーシング2上部に設けることにより、ポンプインペラ3の回転によりポンプケーシング2の内壁面に発生する旋回流(水膜)100は、図2に示すように、旋回防止板34に衝突し、ポンプケーシング2の中央部に向う流れとなり、流入防止部33の旋回流100の下流側に設けた吸気開口部35から円筒状部31内への流入を抑制することが可能となる。流入防止部33は円筒状部31を開口部2aに挿入した場合に、ポンプケーシング2の内壁とに段差がないように設けられている。なお、ポンプケーシング2の開口部2aとしては、ポンプケーシング2に設けているハンドホールを用い、ハンドホールの蓋を蓋体43としてポンプケーシング2の間に気液分離機構15を設けてもよい。
〔ドライ始動〕
ドライ始動制御とは、吸気弁22の開操作、真空ポンプ9を起動、主ポンプ(横軸ポンプ1)始動、吐出弁13の開操作を連動させる運転制御方法である。吸込水位等の始動条件が成立し(ステップST1)、ドライ始動指令が自動若しくは手動にて出されると(ステップST1−1)、次いで吸気弁22を開き(ステップST1−3)、真空ポンプ9を起動(ステップST1−4)、主ポンプ(横軸ポンプ1)を始動し(ステップST1−5)、吐出弁13を中間開度まで開く(ステップST1−6)。
ドライ始動制御とは、吸気弁22の開操作、真空ポンプ9を起動、主ポンプ(横軸ポンプ1)始動、吐出弁13の開操作を連動させる運転制御方法である。吸込水位等の始動条件が成立し(ステップST1)、ドライ始動指令が自動若しくは手動にて出されると(ステップST1−1)、次いで吸気弁22を開き(ステップST1−3)、真空ポンプ9を起動(ステップST1−4)、主ポンプ(横軸ポンプ1)を始動し(ステップST1−5)、吐出弁13を中間開度まで開く(ステップST1−6)。
ここで定格排水運転に移行したか否かを検知する方法としては、主ポンプ(横軸ポンプ)1の吐出圧力、若しくは電動機4の電流値により判断することが望ましい。また、本運転フローにおいては、吐出弁13を中間開にて始動しているが全開にしての始動としても構わない。但し、できる限りの始動時間の短縮をはかる場合においては、吐出弁13を中間開度にて始動することで、主ポンプ1の吐出流が吐出弁13の弁体によりポンプ側に戻され、全開の時に比べ早期に、且つ確実にポンプインペラ部が満水となり、ポンプ吐出流による掃気効果を上げ、結果、始動時間の短縮を図ることができる。なお、その際の吐出弁13の開度は10〜30%とすることが最も好ましい。
次いで、従来の通常始動方法を図7のフロー図に基づいて説明する。
〔通常始動〕
通常始動は、横軸ポンプ1のポンプケーシング2の略頂部の吸気取出口21から、第1の吸気弁23を通して真空ポンプにより吸気し満水操作を行う運転方法である。水位等の始動条件が成立し(ステップST2)、始動指令が出されると(ステップST2−1)、吸気弁23を開き(ステップST2−2)、真空ポンプ9を始動する(ステップST2−4)。
〔通常始動〕
通常始動は、横軸ポンプ1のポンプケーシング2の略頂部の吸気取出口21から、第1の吸気弁23を通して真空ポンプにより吸気し満水操作を行う運転方法である。水位等の始動条件が成立し(ステップST2)、始動指令が出されると(ステップST2−1)、吸気弁23を開き(ステップST2−2)、真空ポンプ9を始動する(ステップST2−4)。
本発明は、真空引き配管をポンプケーシングの主ポンプインペラより上流側上部に接続し、真空引き配管の接続箇所に主ポンプ始動時の気液二相流を分離する気液分離機構と、該気液分離機構で液から分離された気体を吸気する吸気開口とを設けたので、始動時に主ポンプインペラの回転により、ポンプケーシング内壁面に気液二相の旋回流が発生しても、吸気開口に水が流入することがなく、主ポンプインペラが接水しない内に主ポンプを始動するから始動トルクが小さくて済み、駆動機である電動機の始動電流を抑制し、短時間で満水工程を完了させ、早期に排水運転を可能させる横軸ポンプ設備に利用することができる。
Claims (1)
- 斜流又は軸流の主ポンプを備え、ポンプケーシング内を真空引き配管を通して真空ポンプにより吸気することにより水を吸い上げる吸い上げ式の横軸ポンプ設備であって、
前記真空引き配管は、前記ポンプケーシングの前記主ポンプインペラより上流側上部に接続し、
前記真空引き配管の接続箇所に前記主ポンプ始動時の気液二相流の旋回を防止する旋回流防止機構と、気液二相流から気体を分離する気液分離機構とを設け、該気液分離機構で分離された気体を前記真空引き配管を介して前記真空ポンプで吸気することを特徴とする横軸ポンプ設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010131360A JP5364043B2 (ja) | 2010-06-08 | 2010-06-08 | 横軸ポンプ設備、及びその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010131360A JP5364043B2 (ja) | 2010-06-08 | 2010-06-08 | 横軸ポンプ設備、及びその運転方法 |
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Family
ID=45473214
Family Applications (1)
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