JP6108716B2 - 両吸込渦巻ポンプ、ポンプ設備 - Google Patents

両吸込渦巻ポンプ、ポンプ設備 Download PDF

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Description

本発明は、両吸込渦巻ポンプの始動技術に関する。
上水や河川水等を取扱う水用の両吸込渦巻ポンプは、真空ポンプによってポンプケーシング内を吸気して、当該ポンプよりも上流側の水を吸い上げ、ケーシング内が水で充填された後に、電動機を駆動させて始動される。かかる始動方法において、全電圧始動によって電動機を始動すると、始動電流が非常に大きくなるため、電源系統に電圧降下などの大きな影響を与えてしまう。このため、始動電流を低減する減電圧始動が採用されることがある。
特開昭58−13191号公報 特開2009−144658号公報 特開2011−256769号公報 特開平11−93882号公報 特開平8−270598号公報
しかしながら、減電圧始動を行うと、電動機の始動トルクも小さくなる。このため、内部が水で満たされたポンプの負荷トルクを超えるトルクが得られず、電動機を始動できないことが生じ得る。かかる場合に備えて、インバータやSVC(Static Var Compensator;静止型無効電力補償装置)を設けることや、安価なかご型電動機から、高価な巻線型電動機および抵抗器に変更することが考えられるが、経済性が悪化してしまう。このようなことから、減電圧始動によって電動機を確実に起動できる両吸込渦巻ポンプが求められる。また、設備費を上げないことが求められる。さらに、両吸込渦巻ポンプのその他の一般的な課題として、ポンプの始動によって、ポンプの機能や効率が損なわれないこと、始動に係る時間を短縮化すること、信頼性の高い装置とすること、などが求められる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、水用の両吸込渦巻ポンプとして提供される。この両吸込渦巻ポンプは、軸線を中心に回転するインペラと、インペラへの水の吸込み流路を形成する吸込ボリュートと、インペラからの水の吐出流路を形成する吐出ボリュートと、を有するケーシングとを備える。吸込ボリュートには、ケーシング内を吸気して、両吸込渦巻ポンプよりも上流側の水を吸い上げるための真空ポンプと接続するための吸引口が形成される。
かかる両吸込渦巻ポンプによれば、真空ポンプを駆動させて、少なくとも吸込ボリュート内に水が充填された状態である満水状態に達する前の非満水状態で、減電圧始動によって電動機を始動することによって、両吸込渦巻ポンプを始動する場合に、吐出ボリュートに吸引口が形成されている従来の構成と比べて、インペラの回転によって圧力を得たケーシング内部の水が、吸引口を介して真空ポンプ方向に流入することを抑制できる。したがって、吸引空気に水が混入する割合が低減され、満水状態に達するまでの時間、すなわち
、始動に係る時間を短縮できる。さらに、吸引口と真空ポンプとを接続する吸気管の途中に、満水状態を検知するための検知器を設ける場合には、当該検知器の誤動作(気水混合流による疑似満水検知)を抑制できる。その結果、装置の信頼性を高めることができる。
本発明の第2の形態として、第1の形態の両吸込渦巻ポンプは、ケーシングとインペラとの間に配置された環形状のライナリングを備えている。ケーシングには、ライナリングとインペラとの間の空間に向かって注水するための注水流路が形成されていてもよい。かかる形態によれば、非満水状態で減電圧始動によって電動機を始動した場合であっても、その際にライナリングに注水すれば、水が潤滑剤となるので、インペラとライナリングが接触して焼き付きを起こすことを抑制できる。また、焼き付きを防止するために、インペラとライナリングとの隙間を大きく設定する必要がない。その結果、効率の低下を抑え、電動機出力が大きくなるのを防ぐことができるので、経済性の良い設備となる。
本発明の第3の形態として、第2の形態において、ライナリングのケーシング側の表面には、注水流路と連通する溝部がライナリングの環形状に沿って環状に形成されていてもよい。ライナリングのインペラ側の表面には、溝部と連通する穴がライナリングの環形状に沿って複数形成されていてもよい。かかる形態によれば、注水流路から供給される水が、ライナリングの全周に行き渡り、さらに、ライナリングとインペラとの間の空間に均等に行き渡る。したがって、焼き付きをいっそう抑制でき、信頼性を高めることができる。また、構造が簡単である。
本発明の第4の形態は、第1ないし第3の形態のいずれかの両吸込渦巻ポンプを備えたポンプ設備として提供される。このポンプ設備は、真空ポンプと、真空ポンプと吸気口とを接続する吸気管と、両吸込渦巻ポンプの駆動源としての電動機と、ポンプ設備の動作を制御する制御部とを備える。制御部は、両吸込渦巻ポンプを始動する場合に、真空ポンプを駆動させてケーシング内を吸気して、両吸込渦巻ポンプよりも上流側の水を吸い上げることによって、少なくとも吸込ボリュート内に水が充填された状態である満水状態に達する前の非満水状態で、始動電流を低減する制御によって始動を行う減電圧始動によって、電動機を始動する。かかるポンプ設備によれば、電動機の始動電流が低減され、電源系統への影響を抑制できる。しかも、非満水状態で減電圧始動を行うため、満水状態で減電圧始動を行う場合と比べて、電動機の始動時におけるポンプの負荷トルクも低減される。その結果、減電圧始動を行った場合であっても、電動機を確実に始動できる。また、それに伴い、インバータやSVCが必要なく、また、安価なかご型電動機を採用できるので、経済性にも優れる。
本発明の第5の形態として、第2の形態を含む第4の形態のポンプ設備において、制御部は、電動機を始動する際に、注水流路を介した注水を行うための制御を行ってもよい。かかる形態によれば、第2の形態と同様の効果を奏する。
本発明の第6の形態として、第4または第5の形態において、制御部は、両吸込渦巻ポンプの始動を開始した後、両吸込渦巻ポンプの運転が所定の運転状態に達した場合に、両吸込渦巻ポンプによる送水を開始し、所定時間内に所定の運転状態に達しない場合に、両吸込渦巻ポンプの運転を停止させてもよい。かかる形態によれば、真空ポンプの故障や老朽化による性能低下が原因の始動不良が発生した場合に、ポンプが安全に停止されるので、重大事故が未然に防止され、信頼性が高い設備にできる。
本発明の第7の形態として、第4ないし第6のいずれかの形態のポンプ設備は、吸気管の途中に、満水状態を検知するための検知器を備えていてもよい。制御部は、検知器によって満水状態を検知したときに、真空ポンプの駆動を停止してもよい。かかる形態によれば、真空ポンプ内に水が入りこむことによって真空ポンプの軸動力オーバ等の故障が発生
することを抑制でき、信頼性の高い設備にできる。
本発明の第8の形態として、第5の形態を含む第6または第7の形態において、吐出ボリュートには、吐出ボリュートの内部と、両吸込渦巻ポンプの外部とを連通させる孔部が形成されていてもよい。ポンプ設備は、注水流路に接続される第1の注水管と、第1の注水管から分岐する第2の注水管であって、両吸込渦巻ポンプの軸封部に注水するための第2の注水管と、孔部と第2の注水管の途中とを接続する第3の注水管と、第2の注水管と第3の注水管とに設けられ、軸封部へ向かう水の流れと逆の方向への水の流通を防止する逆止弁とを備えていてもよい。制御部は、少なくとも非満水状態において、第2の注水管を介し、かつ、第3の注水管を介さない経路で、軸封部に注水するように制御し、満水状態となった以降の所定のタイミングで、第3の注水管を介し、かつ、第1の注水管を介さない経路で、軸封部に注水するように制御してもよい。かかる形態によれば、始動時および定常運転時において、軸封部に水が確実に供給されるので、軸封部の焼き付きを抑制できる。しかも、非満水状態における軸封部への注水は、ライナリングとインペラとの間の空間に向かった注水を行う第1の注水管の一部を利用できるので、効率的である。さらに、満水状態となった後は、両吸込渦巻ポンプ内の水を利用できるので、経済性に優れる。
本発明の第9の形態として、第5の形態を含む第5ないし第8のいずれかの形態のポンプ設備は、両吸込渦巻ポンプが吐出した水を排出する吐出管と、吐出管の途中に設けられ、両吸込渦巻ポンプを締切始動および締切停止させることが可能な吐出弁とを備えていてもよい。注水流路は、吐出管のうちの吐出弁よりも下流側に接続されてもよい。吐出弁よりも下流側には、ポンプの実揚程に相当する圧力水が存在するので、かかる形態によれば、当該圧力水を注水流路に供給できる。したがって、注水流路への水の供給に注水ポンプが必要なくなり、経済性に優れた設備にできる。
本発明の第10の形態は、第1の形態の両吸込渦巻ポンプを備えたポンプ設備として提供される。このポンプ設備は、真空ポンプと、両吸込渦巻ポンプの駆動源としての電動機と、ポンプ設備の動作を制御する制御部と、満水状態を検知するための検知器と、ケーシング内に連通し、ケーシング内の負圧を破壊する負圧破壊弁とを備えていてもよい。制御部は、両吸込渦巻ポンプを始動する場合に、真空ポンプを駆動させて、ケーシング内を吸気して水を吸い上げることによって、少なくとも吸込ボリュート内に水が充填された状態である満水状態を作り出した後に、負圧破壊弁を開いて、ケーシング内の負圧を解消し、満水状態よりもケーシング内の水位が低下した非満水状態となってから、負圧破壊弁を閉じて、始動電流を低減する制御によって始動を行う減電圧始動によって、電動機を始動させてもよい。かかる形態によれば、最初に満水状態を作り出した際に、ライナリングを濡らして、ライナリングとインペラとの間に、潤滑剤となる水膜を形成できる。したがって、インペラとライナリングとが接触して焼き付きを起こすことを抑制できる。また、焼き付きを防止するために、インペラとライナリングとの隙間を大きく設定する必要がないので、効率および経済性が良好になる。
本発明の第11の形態として、第1の形態を含み、第2もしくは第3の形態を含まない、第4の形態、または、第10の形態のポンプ設備は、ケーシングとインペラとの間に配置された環形状のライナリングを備えていてもよい。ライナリングは、樹脂製であってもよい。かかる形態によれば、第10の形態と同様の効果を奏する。
本発明の第12の形態として、第1ないし第3のいずれかの形態において、吸込ボリュートの内面には、吸込旋回流の発生を抑制するために、吸込ボリュートの内側に向かって局所的に突出する突出部が形成されてもよい。かかる形態によれば、非満水状態で電動機を始動し、気水混合状態で真空ポンプの吸気を行う際に、インペラの回転力より、吸込側に旋回流(水膜)が生じ、真空ポンプの吸気機能に影響を及ぼすことを抑制できる。した
がって、確実に電動機の始動を行えるとともに、始動に係る時間を短縮できる。さらに、吸引口と真空ポンプとを接続する吸気管の途中に、満水状態を検知するための検知器を設ける場合には、当該検知器の誤動作を抑制できる。
本発明の実施例としてのポンプ設備の概略構成を示す説明図である。 ポンプ設備が備えるポンプの断面構成および配管経路を示す説明図である。 ライナリングの構成を示す説明図である。 第1のポンプ始動処理の流れを示すフローチャートである。 第2のポンプ始動処理の流れを示すフローチャートである。 第3のポンプ始動処理の流れを示すフローチャートである。 第4のポンプ始動処理の流れを示すフローチャートである。 変形例としてのポンプ設備の概略構成を示す説明図である。
A.実施例:
図1は、本発明の実施例としてのポンプ設備20の概略構成を示す。以下では、ポンプ設備20を2系列として示すが、系列数は、特に限定するものではない。ポンプ設備20は、ポンプ100a,100b(単にポンプ100とも呼ぶ)と、電動機30a,30b(単に電動機30とも呼ぶ)と、制御装置40と、吐出管50a,50bと、吐出弁51a,51b(単に吐出弁51とも呼ぶ)とを備える。ポンプ100a,100bは、両吸込渦巻ポンプである。ポンプ100a,100bは、同一の構成を有している。ポンプ100a,100bには、それぞれ、駆動源としての電動機30a,30bが接続されている。
電動機30a,30bは、本実施例では、巻線型電動機などと比べて、構造が簡素で維持管理性が良く、安価なかご型電動機である。電動機30a,30bは、同一の構成を有している。電動機30a,30bには、制御装置40が接続されている。制御装置40は、電動機30a,30bをはじめとする、ポンプ設備20の各装置の動作を電気的に制御する。詳しくは後述するが、ポンプ100は、真空ポンプ60および注水ポンプ70とも接続されている。
ポンプ100a,100bは、吸込水槽15に貯留された水を吸い込んで、吐出管50a,50bに吐出する。吐出管50a,50bの途中には、電動弁としての吐出弁51a,51bが設けられている。ポンプ設備20では、吐出弁51a,51bを利用して、ポンプ100a,100bを締切始動および締切停止させることが可能である。以下の説明では、ポンプ100a,100bが吸込み、そして、吐出する水の流れの上流側を、単に上流側とも呼び、その反対側を、単に下流側とも呼ぶ。
図2は、ポンプ100の断面構成と、ポンプ100に係る配管経路とを示す。ポンプ100は、ケーシング110と、インペラ120と、主軸130と、ライナリング140と、軸封部150とを備える。インペラ120は、ケーシング110の中央部において、主軸130に固定されている。主軸130は、軸線ALの方向の両端部が軸受(図示省略)によって回転自在に支承されている。主軸130の一端は、電動機30(図1参照)の主軸に連結されている(図2では図示省略)。これによって、インペラ120は、軸線ALを中心に回転する。
ケーシング110は、インペラ120の水の吸込み流路を形成する吸込ボリュート111と、インペラ120からの水の吐出流路を形成する吐出ボリュート112とを有してい
る。吸込ボリュート111の鉛直方向上方のほぼ上端には、吸込ボリュート111を鉛直方向に貫通する吸引口113が形成されている。本実施例では、吸引口113は、インペラ120を間に挟んで、軸線AL方向に対称の位置に、2つ形成されている。また、吐出ボリュート112の鉛直方向上方のほぼ上端には、吸引口114が形成されている。さらに、吐出ボリュート112の基端側には、孔部115が形成されている。本実施例では、孔部115は、吸引口113と同様に、2つ形成されている。ケーシング110のうちの、2つの軸封部150の周囲を取り囲むそれぞれの部位の内部には、ケーシング110の外部から軸封部150に連通する注水流路117が形成されている。
ライナリング140は、ケーシング110のうちのインペラ120に向かって突出した部位と、インペラ120との間に配置される。このライナリング140は、軸線AL上の点を中心とする環形状を有している。ライナリング140の断面は、略凸形状を有しており、この凸部がケーシング110に形成された凹部に嵌合した状態で、ライナリング140は、ケーシング110に取り付けられている。かかるライナリング140とインペラ120との間には、僅かな空間が形成されている。この空間が小さいほど、吐出ボリュート112からの漏れ損失が少なくなり、ポンプ100の効率が向上する。本実施例では、ライナリング140は、青銅やステンレス鋼などの機械材料からなる。このライナリング140の形状の詳細については、後述する。
吐出ボリュート112のインペラ120に向かって突出した部位のうちの、鉛直方向上方側の内部には、ライナリング140とインペラ120との間の空間に向かって注水するための注水流路116が形成されている。
かかるポンプ100には、真空ポンプ60と、注水ポンプ70とが接続される。真空ポンプ60は、ケーシング110内を吸気して、ポンプ100よりも上流側の吸込水槽15(図1参照)の水をケーシング110の内部にまで吸い上げるために設置される。注水ポンプ70は、ポンプ100の始動時に、所要箇所に水を供給するために設置される。
真空ポンプ60側から見ると、真空ポンプ60には、吸気管62が接続され、その途中には、吸気弁61が設けられている。そして、吸気管62の先には、検知器63が設けられている。検知器63は、本実施例では、水位計である。検知器63は、少なくとも吸込ボリュート111内に水が充填された状態(以下、満水状態とも呼ぶ)を検知するために設けられている。検知器63の先には、吸気管64が接続され、この吸気管64は、2つの吸気管65に分岐して、吸気管65のそれぞれが、吸引口113に接続されている。
さらに、吸気管64は、吸気管66にも分岐している。吸気管66の途中には、吸気弁67が設けられ、その先は、吸引口114に接続されている。吸気弁67と吸引口114との間の吸気管66には、管68が接続されている。管68の途中には、負圧破壊弁69が設けられている。管68の吸気管66の反対側は、外気に開放されている。これらの吸気管66と吸引口114との間に設けられた構成は、後述する第4の始動処理に使用されるものであり、通常、ポンプ100の始動時には使用されない。このため、吸気弁67は、基本的には、常時、閉じられている。吸気弁67、吸引口114、管68および負圧破壊弁69の構成は、省略することも可能である。なお、図示は省略したが、吸気管62または吸気管64にも、外気と連通する管が接続され、その途中に負圧破壊弁が設けられている。
注水ポンプ70側から見ると、注水ポンプ70には、注水管72が接続され、その途中には、注水弁71が設けられている。そして、注水管72は、2つの注水管73と、2つの注水管74とに分岐している。2つの注水管73は、それぞれ、注水流路116に接続されている。2つの注水管74は、それぞれ、逆止弁76を介して、注水流路117に接
続されている。この注水管74の途中、より具体的には、逆止弁76よりも注水流路117側には、注水管75が接続されている。注水管75の一端側は、孔部115に接続され、他端側は、逆止弁77を介して、注水管74に接続されている。逆止弁76,77は、軸封部150へ向かう水の流れと逆の方向への水の流通を防止する。
かかるポンプ100において、吸込ボリュート111には、吸込ボリュート111の内側(軸線AL方向)に向かって局所的に突出する突出部160が形成されている。本実施例では、突出部160は、主軸130の鉛直方向下方に設けられているが、鉛直方向上方に設けても構わない。
本実施例においては、ポンプ100の始動は、真空ポンプ60を駆動して、満水状態に達するまでの状態(以下、非満水状態とも呼ぶ)で、開始される。かかる始動方法を、ドライ始動とも呼ぶ。かかるドライ始動においては、吸込ボリュート111内に水と空気とが混在する状態で、インペラ120が回転するため、矢印ARに示すように、吸込旋回流(水膜)が発生する。この旋回流は、吸引口113からの空気の吸引を阻害する要因となる。本実施例では、突出部160が設けられていることによって、旋回流が突出部160に衝突して、吸込旋回流の発生を抑制する。これによって、確実にドライ始動を行うことができるとともに、ドライ始動(真空ポンプ60による吸引)に係る時間を短縮できる。ドライ始動の詳細は、後述する。
図3は、ライナリング140の構成を示す。図3(A)は、ライナリング140を軸線AL方向に見た図である。図3(B)は、図3(A)のA−A断面図である。図3(C)は、図3(A)のB−B矢視図である。図3(B)に示すように、ライナリング140の断面は、略凸形状を有している。かかるライナリング140の上面141(吐出ボリュート112側の面)には、溝部143が形成されている。この溝部143は、ライナリング140の環状形状に沿って、環状に形成されており、吐出ボリュートに形成された注水流路116と連通している。また、ライナリング140の下面142(インペラ120側の面)には、溝部143と連通する穴144が軸線ALと交差(ここでは直交)する方向に延びて形成されている。この穴144は、図3(C)に示すように、ライナリング140の環状形状に沿って、所定のピッチで複数形成されている。
図4は、第1のポンプ始動処理の流れを示すフローチャートである。ここでのポンプ始動処理とは、ポンプ100をドライ始動する処理である。第1のポンプ始動処理は、吐出弁51を閉じた状態で開始される。第1のポンプ始動処理が開始されると、制御装置40は、注水弁71を開いて(ステップS310)、注水ポンプ70を始動する(ステップS320)。これにより、注水管72,73および注水流路116を介して、ライナリング140とインペラ120との間の空間に注水される。このため、後述するステップS220によって、当該空間に水が存在しない状態でインペラ120が回転しても、注水された水が潤滑剤として作用するので、焼き付きを起こすことを抑制できる。また、その結果、ライナリング140とインペラ120との間の隙間を大きく設定する必要がないので、ポンプ100の効率および経済性が良好となる。特に、本実施例では、上述したライナリング140の構成によって、注入した水が、ライナリング140の全周に行き渡り、さらに、ライナリング140とインペラ120との間の空間に均等に行き渡るので、焼き付きをいっそう抑制でき、信頼性を高めることができる。
同様に、ステップS310,S320によって、注水管72,74および注水流路117を介して、軸封部150に注水される。このため、軸封部150に焼き付きが起こることを抑制できる。
また、制御装置40は、上記ステップS310とともに、始動渋滞回路をONにし、タ
イマカウントを開始する(ステップS410)。始動渋滞回路とは、始動の遅れ、つまり、始動失敗を検知する回路である。なお、図中の「T」の符号は、タイマ制御を表す。始動渋滞回路がONになってからOFFになるまでの間に、予め設定されたタイマ時間が経過した場合には、制御装置40は、ポンプ設備20に重故障が発生したと判断して、第1のポンプ始動処理を停止する(ステップS420)。
また、制御装置40は、ステップS310の実施から所定の時間が経過したことをタイマで検知した後、吸気弁61を開け(ステップS210)、真空ポンプ60を始動する(ステップS220)。これにより、吸引口113からケーシング110内の空気が吸引されるとともに、吸込水槽15から水がケーシング110内に徐々に吸い上げられる。吸込ボリュート111内に水が充填されると、水は、吸引口113を介して、真空ポンプ60側に流入する。なお、タイマは、後述するステップS330の開始前に、ポンプ100が満水状態とならないように設定される。
このように、吸込ボリュート111に形成された吸引口113から空気を吸引することにより、吸引口114から吸引する場合と比べて、インペラ120の回転によって圧力を得たケーシング110内の水が、真空ポンプ60側に流入することを抑制できる。したがって、吸引空気に水が混入する割合が低減され、満水状態に達するまでの時間、すなわち、始動に係る時間を短縮できる。さらに、検知器63の誤動作を抑制でき、装置の信頼性を高めることができる。
次に、制御装置40は、検知器63によって、満水状態を検知すると(ステップS230)、吸気弁61を閉じて、真空ポンプ60の駆動を停止する(ステップS240)。かかる構成とすれば、真空ポンプ60内に水が入りこむことによって軸動力オーバ等の故障が発生することを抑制でき、信頼性の高い設備にできる。
一方で、制御装置40は、上記ステップS320の実施の後、所定の時間経過をタイマで検知すると、電動機30の減電圧始動を開始する(ステップS330)。タイマは、上記ステップS310,S320によって、ステップS330に先立って注水が確実に行われるように設定される。本実施例では、減電圧始動は、ケーシング110内に水が全く存在しない状態から開始される。減電圧始動とは、始動電流を低減する制御によって始動することをいう。こうした減電圧始動としては、種々の公知の方法、例えば、スターデルタ始動、リアクトル始動、コンドルファ始動などを採用することができる。
電動機30の減電圧始動が開始され(上記ステップS330)、かつ、真空ポンプ60が停止すると(上記ステップS240)、制御装置40は、ポンプ100が満水状態で正常に運転している状態にあるか否かを判断する(ステップS340)。この処理は、ポンプ100の運転が、正常な所定の運転状態に達したか否かを判断するものである。本実施例では、ステップS340の判断は、電動機30の回転数が定格運転時の値に達し、かつ、電動機30の電流値を計測する計測器によって、定格運転時の電流値に達したことが検知された場合に、正常な所定の運転状態に達したと判断する。なお、この判断は、種々のパラメータによって行うことが可能である。例えば、ポンプ吐出圧力を計測する圧力計によって測定された圧力値が定格運転時の圧力(締切圧力)に達したか否かによって、判断してもよい。勿論、例示したこれらのパラメータのうちの1つや、任意の2以上の組み合わせとしてもよい。
そして、制御装置40は、ポンプ100の運転が、正常な所定の運転状態に達するまで待機する(ステップS340:No)。この待機時間中に、始動渋滞回路のタイマ時間を経過すると、第1のポンプ始動処理は停止される(ステップS420)。かかる構成によれば、ポンプ100の故障、吸気管62等のエア漏れ、老朽化による性能低下などが原因
の始動不良が生じた場合に、ポンプ100が速やかに停止されるので、重大事故が未然に防止され、信頼性が高い設備にできる。
ポンプ100の運転が、正常な所定の運転状態に達すると(ステップS340:Yes)、制御装置40は、吐出弁51を開けて、ポンプ100からの送水を開始する(ステップS350)。そして、制御装置40は、吐出弁51の開度計によって、所定のレベルまで開弁されたことを検知すると、ポンプ100の始動が完了したと判断し、始動渋滞回路をOFFにする(ステップS360)。
こうして、ポンプ100の始動が完了すると、ポンプ100は定常運転される。その後、ポンプ100を停止し、再度、ドライ運転を行う際には、吸気管62または吸気管64に設けられた負圧破壊弁を開けて、ケーシング110内の水位を一旦低下させてから、上述の第1のポンプ始動処理を行うことができる。
一方で、制御装置40は、上記ステップS330の後、ステップS340〜S360と並行して、注水弁71および注水管72を制御する。具体的には、制御装置40は、ステップS330の後、所定の時間経過をタイマで検知すると、注水弁71を閉じて(ステップS370)、注水ポンプ70の駆動を停止する(ステップS380)。タイマは、ポンプ100が確実に満水状態となる時間で設定される。このとき、吐出ボリュート112の内部には、高圧力の水が存在し、当該水の一部は、注水管75を介して、軸封部150に供給される。このように、ポンプ100内の水を利用すれば、注水ポンプ70を使用する必要がなくなるので、経済性に優れる。
上述したポンプ設備20によれば、減電圧始動によって、電動機30を始動するので、電動機30の始動電流が低減され、電源系統への影響を抑制できる。しかも、非満水状態で減電圧始動を行うため、電動機30の始動時におけるポンプ100の負荷トルクも低減される。その結果、減電圧始動を行った場合であっても、電動機30の始動トルクがポンプ負荷トルクを上回り、電動機30を確実に始動できる。また、それに伴い、インバータやSVCが必要なく、また、安価なかご型電動機を採用できるので、経済性にも優れる。
図5は、第2のポンプ始動処理の流れを示す。第2のポンプ始動処理を行う場合、ポンプ100のライナリング140には、ポリエーテルエーテルケトン、フェノール、テフロン(登録商標)等の樹脂材料が使用される。図5において、第1のポンプ始動処理(図4参照)と同一内容のステップに対しては、同一の符号を付して説明を省略する。以下では、第2のポンプ始動処理について、第1のポンプ始動処理と異なる点についてのみ説明する。第2のポンプ始動処理では、注水ポンプ70からの注水に係る処理、具体的には、ステップS310,S320,S370,S380(図4参照)は、実施されない。つまり、注水ポンプ70からの注水は行われない。第2のポンプ始動処理が開始されると、上記のステップS210とステップS330とが同時に実施される。このようにしても、注水ポンプ70からの注水に係る効果以外の効果は、第1のポンプ始動処理と同様に奏する。また、注水に係る構成が省略可能となるので、ポンプ100の構成を簡略化できる。なお、ライナリング140への注水を省略しても、ライナリング140に樹脂材料が使用されるため、ライナリング140とインペラ120とが接触して焼き付きを起こすことを好適に抑制できる。
図6は、第3のポンプ始動処理の流れを示す。図6の符号は、図5と同じ考え方に基づいて付している。第3のポンプ始動処理では、真空ポンプ60の始動(ステップS220)の後に、制御装置40は、上記ステップS230と並行して、ケーシング110の中間水位を検知する(ステップS510)。この中間水位は、予め定められており、ポンプ100の上流側に設置された圧力計や水位計の測定結果に基づいて検知可能である。中間水
位のレベルは、非満水状態のうちの、少なくともライナリング140の鉛直方向下部が水に浸かる範囲内で任意に設定可能である。
そして、中間水位が検知されると、制御装置40は、電動機30の減電圧始動を開始する(ステップS330)。その他の処理については、第2のポンプ始動処理と同じである。第3のポンプ始動処理によれば、回転体の自重による撓みにより、ライナリング140と接触しやすい下部に水が浸かった状態で始動することとなる。これにより、ライナリング140に、青銅やステンレス鋼などを用い、かつ、ライナリング140への注水を省略しても、ライナリング140とインペラ120とが接触して焼き付きを起こすことを好適に抑制できる。
図7は、第4のポンプ始動処理の流れを示す。図7の符号は、図5と同じ考え方に基づいて付している。第4のポンプ始動処理では、制御装置40は、まず、吸気弁61と吸気弁67とを開け(ステップS610)、真空ポンプ60を始動する(ステップS620)。そして、制御装置40は、検知器63によって、満水状態を検知すると(ステップS630)、制御装置40は、吸気弁61,67を閉じて、真空ポンプ60の駆動を停止する(ステップS640)。このステップS610〜S640は、吸気弁67を開閉する以外の点では、上記のステップS210〜S240(図4参照)と同じ処理である。
次に、制御装置40は、閉じられていた負圧破壊弁69を開けて、ケーシング110内の負圧を解消する(ステップS650)。これによって、一旦上がったケーシング110内の水位は、再び低下することになる。そして、所定時間の経過をタイマで検知した後、第2のポンプ始動処理と同様の処理(ステップS210〜S240,S330〜S360)を行うとともに、負圧破壊弁69を閉じる(ステップS660)。なお、吸気弁67は、第1ないし第3のポンプ始動処理と同様に、常時閉じられていてもよい。この場合、管68および負圧破壊弁69は、吸気管65に接続されてもよい。
かかる第4のポンプ始動処理によれば、一旦、満水状態を作り、ライナリング140と軸封部150とを濡らしてから、水位を再び低下させ、非満水状態での電動機30の始動が行われる。したがって、上述した焼き付きが起こるおそれを低減できる。
B.変形例:
B−1.変形例1:
図8は、変形例としてのポンプ設備720の構成を示す。この例では、吐出管50a,50bのうちの、吐出弁51a,51bよりも下流側に、注水流路752a,752bが接続されている。注水流路752a,752bは、ポンプ100の注水流路116および注水流路117(図2参照)に接続される。吐出弁51a,51bよりも下流側には、ポンプの実揚程に相当する圧力水(例えば、水頭で10〜100m)が存在するので、当該圧力水を利用して、注水を行える。したがって、上述した実施例の注水ポンプ70が必要なくなり、経済性に優れた設備にできる。
B−2.変形例2:
ライナリング140周辺への注水は、上述した態様に限らず、インペラ120とライナリング140との間に形成された空間に向けて、注水する態様であればよい。例えば、図2において、軸線ALと直交する方向の当該空間と同一位置において、吸込ボリュート111を軸線ALに平行に貫通する注水流路が形成され、当該空間に向かって注水されてもよい。
B−3.変形例3:
ライナリング140は、樹脂製であってもよい。このように、ライナリング140に金
属よりも軟質な材質を採用することにより、インペラ120とライナリング140とが接触して焼き付きを起こすことを抑制できる。特に、上述した第2または第3のポンプ始動処理を採用する場合には、有効である。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の組み合わせ、または、省略が可能である。
15…吸込水槽
20…ポンプ設備
30a,30b…電動機
40…制御装置
50a,50b…吐出管
51a,51b…吐出弁
60…真空ポンプ
61…吸気弁
62,64,65,66…吸気管
63…検知器
67…吸気弁
68…管
69…負圧破壊弁
70…注水ポンプ
71…注水弁
72,73,74,75…注水管
76,77…逆止弁
100,100a,100b…ポンプ
110…ケーシング
111…吸込ボリュート
112…吐出ボリュート
113,114…吸引口
115…孔部
116,117…注水流路
120…インペラ
130…主軸
140…ライナリング
141…上面
142…下面
143…溝部
144…穴
150…軸封部
160…突出部
720…ポンプ設備
752a,752b…注水流路
AL…軸線
AR…矢印

Claims (11)

  1. 水用の両吸込渦巻ポンプであって、
    軸線を中心に回転するインペラと、
    前記インペラへの前記水の吸込み流路を形成する吸込ボリュートと、前記インペラからの前記水の吐出流路を形成する吐出ボリュートと、を有するケーシングと
    を備え、
    前記吸込ボリュートには、前記ケーシング内を吸気して、前記両吸込渦巻ポンプよりも上流側の前記水を吸い上げるための真空ポンプと接続するための吸引口が形成され
    前記ケーシングと前記インペラとの間に配置された環形状のライナリングを備え、
    前記ケーシングには、前記ライナリングと前記インペラとの間の空間に向かって注水するための注水流路が形成された
    両吸込渦巻ポンプ。
  2. 請求項に記載の両吸込渦巻ポンプであって、
    前記ライナリングの前記ケーシング側の表面には、前記注水流路と連通する溝部が前記ライナリングの前記環形状に沿って環状に形成され、
    前記ライナリングの前記インペラ側の表面には、前記溝部と連通する穴が前記ライナリングの前記環形状に沿って複数形成された
    両吸込渦巻ポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載の両吸込渦巻ポンプを備えたポンプ設備であって、
    前記真空ポンプと、
    前記真空ポンプと前記吸気口とを接続する吸気管と、
    前記両吸込渦巻ポンプの駆動源としての電動機と、
    前記ポンプ設備の動作を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記両吸込渦巻ポンプを始動する場合に、前記真空ポンプを駆動させて前記ケーシング内を吸気して、前記両吸込渦巻ポンプよりも上流側の前記水を吸い上げる
    ことによって、少なくとも前記吸込ボリュート内に前記水が充填された状態である満水状態に達する前の非満水状態で、始動電流を低減する制御によって始動を行う減電圧始動によって、前記電動機を始動する
    ポンプ設備。
  4. 請求項を引用する請求項に記載のポンプ設備であって、
    前記制御部は、前記電動機を始動する際に、前記注水流路を介した前記注水を行うための制御を行う
    ポンプ設備。
  5. 請求項または請求項に記載のポンプ設備であって、
    前記制御部は、前記両吸込渦巻ポンプの前記始動を開始した後、
    前記両吸込渦巻ポンプの運転が所定の運転状態に達した場合に、該両吸込渦巻ポンプによる送水を開始し、
    所定時間内に前記所定の運転状態に達しない場合に、前記両吸込渦巻ポンプの運転を停止させる
    ポンプ設備。
  6. 請求項ないし請求項のいずれか一項に記載のポンプ設備であって、
    前記吸気管の途中に、前記満水状態を検知するための検知器を備え、
    前記制御部は、前記検知器によって前記満水状態を検知したときに、前記真空ポンプの駆動を停止する
    ポンプ設備。
  7. 請求項を引用する請求項または請求項に記載のポンプ設備であって、
    前記吐出ボリュートには、該吐出ボリュートの内部と、前記両吸込渦巻ポンプの外部とを連通させる孔部が形成され、
    前記ポンプ設備は、
    前記注水流路に接続される第1の注水管と、
    前記第1の注水管から分岐する第2の注水管であって、前記両吸込渦巻ポンプの軸封部に注水するための第2の注水管と、
    前記孔部と、前記第2の注水管の途中とを接続する第3の注水管と、
    前記第2の注水管と前記第3の注水管とに設けられ、前記軸封部へ向かう前記水の流れと逆の方向への前記水の流通を防止する逆止弁と
    を備え、
    前記制御部は、
    少なくとも前記非満水状態において、前記第2の注水管を介し、かつ、前記第3の注水管を介さない経路で、前記軸封部に注水するように制御し、
    前記満水状態となった以降の所定のタイミングで、前記第3の注水管を介し、かつ、前記第1の注水管を介さない経路で、前記軸封部に注水するように制御する
    ポンプ設備。
  8. 請求項4、及び請求項4を引用する請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載のポンプ設備であって、
    前記両吸込渦巻ポンプが吐出した前記水を排出する吐出管と、
    前記吐出管の途中に設けられ、前記両吸込渦巻ポンプを締切始動および締切停止させることが可能な吐出弁と
    を備え、
    前記注水流路は、前記吐出管のうちの前記吐出弁よりも下流側に接続された
    ポンプ設備。
  9. 水用の両吸込渦巻ポンプであって、
    軸線を中心に回転するインペラと、
    前記インペラへの前記水の吸込み流路を形成する吸込ボリュートと、前記インペラからの前記水の吐出流路を形成する吐出ボリュートと、を有するケーシングと、
    前記真空ポンプと、
    前記両吸込渦巻ポンプの駆動源としての電動機と、
    前記ポンプ設備の動作を制御する制御部と、
    前記満水状態を検知するための検知器と、
    前記ケーシング内に連通し、前記ケーシング内の負圧を破壊する負圧破壊弁と
    を備え、
    前記吸込ボリュートには、前記ケーシング内を吸気して、前記両吸込渦巻ポンプよりも上流側の前記水を吸い上げるための前記真空ポンプと接続するための吸引口が形成され、
    前記制御部は、前記両吸込渦巻ポンプを始動する場合に、前記真空ポンプを駆動させて、前記ケーシング内を吸気して前記水を吸い上げることによって、少なくとも前記吸込ボリュート内に前記水が充填された状態である満水状態を作り出した後に、前記負圧破壊弁を開いて、前記ケーシング内の負圧を破壊し、前記満水状態よりも前記ケーシング内の水位が低下した非満水状態となってから、前記負圧破壊弁を閉じて、始動電流を低減する制御によって始動を行う減電圧始動によって、前記電動機を始動する
    ポンプ設備。
  10. 請求項9に記載のポンプ設備であって、
    前記ケーシングと前記インペラとの間に配置された環形状のライナリングを備え、
    前記ライナリングは、樹脂製である
    ポンプ設備。
  11. 請求項1又は2に記載の両吸込渦巻ポンプであって、
    前記吸込ボリュートの内面には、吸込旋回流の発生を抑制するために、該吸込ボリュートの内側に向かって局所的に突出する突出部が形成された
    両吸込渦巻ポンプ。
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