JP4414707B2 - 吸込管を有する立軸ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、吸込管を有する立軸ポンプに関し、特に先行待機運転に適する立軸ポンプに関するものである。
従来から図3に示すように、縦方向に配置された軸の先端に羽根車2を備え、羽根車2に水と共に空気を吸い込ませることにより、吸込水槽1の最低運転水位LWL以下でも運転を継続することを可能にした立軸ポンプ3があった。このポンプ3では、羽根車2入口側の吸込管4に貫通孔5を設け、貫通孔5に、外気に開口した空気管6を取付け、最高水位HWLより低い最低運転水位LWL以下で、貫通孔5を経て流入する空気の流入量を水位に応じて変化させて徐々に排水量を低下するようにしていた。
このようにして、例えば大都市の雨水排水用として、吸込水位に関係なく降雨情報等により予めポンプを始動しておき、低水位から水位が上昇するときは空運転から水量を徐々に増やしながら全量運転へ、また高水位から水位が低下するときは全量運転から水量を徐々に減らしながら空運転へと、スムーズに運転を移行できるようにしていた。このようなポンプは、ケーシング下端よりも低い水位LLLWLで始動される(例えば、特許文献1参照)。
実開平3−56895号公報(第1図、第2図、第3図、第5図)
以上のような従来のポンプでは、ポンプの吐出し流量が設計点付近のときは問題ないが、設計点より小水量側においては、羽根車2の外周側に吐出側から吸込側への逆流が生じる。そのため、吸込管4内に軸方向の流れの他に軸回りの旋回流が生じ、この旋回流は吸込管4の内面付近に正圧を生じさせる。この正圧が、前記揚水の流速vによる負圧を打ち消してしまい、水槽の水位が高水位から低下して最低運転水位LWL以下になっても、期待通りに貫通孔5を経て空気が流入しなかったり、流入する空気量が少な過ぎたりして、運転の移行がスムーズに行えないという問題があった。
そこで本発明は、羽根車の上流側に配置された吸込管内に確実に空気が流入するようにした、特に先行待機運転に適する立軸ポンプの提供を目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による立軸ポンプ10は、例えば図1に示されるように、縦方向に配置される回転軸21により回転し、水槽1内の水を吸い込む羽根車20と;羽根車20の上流側に配置され、羽根車20に向けて前記水を流す第1の流路36を形成する吸込管31と;吸込管31に一端が接続され、他端61が水槽1内の最高水位HWLよりも上方に開口する空気管60aとを備え;吸込管31には、空気管60aの前記一端が接続された吸気口51aであって、吸込管31内の圧力の低下に応じて空気管60aと吸気口51aとを通して第1の流路36を流れる水に空気を吸い込ませる吸気口51aが形成されており、吸込管31は、第1の流路36の吸気口51aに対して下流側から上流側に水を逆流させる第2の流路37cを有する。
吸気口51aは、典型的には、空気室等を介さず流路36に直接開口している。
また請求項に記載の発明に係る立軸ポンプでは、吸込管31は、第1の流路36を形成する第1のケーシング壁31−1と、第1のケーシング壁31−1の外側を囲み、第1のケーシング壁31−1との間に第2の流路37cを形成する第2のケーシング壁31−2を有する。
吸込管31は、典型的には、第1のケーシング壁31−1と第2のケーシング壁31−2とで、二重管構造に構成されている。
た、第2の流路37cは、吸込管31の吸気口51aに対して下流側と上流側とを接続する連結管38aにより構成された立軸ポンプとしてもよい(例えば図2参照)。連結管は、典型的には複数(38a、38b)備えられる。
また上記の立軸ポンプでは、吸込管31の、吸気口51aと羽根車20との間には、吸込管31の第1の流路36よりも外周側に突出した環状の水集合室41が形成され、連結管38aの一端は水集合室41に接続されるようにしてもよい。
本発明の立軸ポンプは、空気管を備えるので吸込管内の圧力の低下に応じて第1の流路を流れる水に空気を吸い込ませ、流量を滑らかに変えることができる。また吸込管は、第1の流路の吸気口に対して下流側から上流側に水を逆流させる第2の流路を有するので、吸込管中の旋回流の吸気口に対する影響を抑えることができる。したがって、吸込管内に確実に空気が流入するようにできるという利点がある。
また吸込管が、第1の流路を形成する第1のケーシング壁と、第1のケーシング壁の外側を囲み、第1のケーシング壁との間に第2の流路を形成する第2のケーシング壁を有するので、第2の流路を通して旋回流を逆流させることができる。
また第2の流路が、吸込管の吸気口に対して下流側と上流側とを接続する連結管により構成されるときは、連結管を通して旋回流を逆流させることができる。
また吸込管の、吸気口と羽根車との間に、吸込管の外周側に突出した環状の水集合室が形成され、連結管の一端が水集合室に接続されるときは、水集合室で旋回流を均一に集めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号あるいは類似符号を付し、重複した説明は省略する。
図1の断面図を参照して、本発明の第1の実施の形態である立軸ポンプを説明する。本立軸ポンプ10は、先行待機運転用のポンプである。
先行待機運転、特に全速先行待機運転とは雨水がポンプ吸水槽に流入する前にあらかじめポンプを始動し、水位L(Level)の上昇にしたがって排水を始め、水位が低下してもポンプを停止させずに全速で運転することである。排水を始めても、立軸ポンプ10は直ちに要項点の水量を吐出するわけではない。要項点水量を吐出せずに運転を可能とするため、水と一緒に空気を吸い込ませる。
図を参照して立軸ポンプ10の構造を説明する。立軸ポンプ10は、鉛直方向に上から配列された揚水管ケーシング(ケーシング本体)33、ライナケーシング32、吸込管(吸込ベル)31を備える。それぞれは水平方向のフランジで締結されている。これらが広い意味のケーシングを構成している。
該ケーシングの中心に縦方向(鉛直方向)に回転軸21が配設され、回転軸21の下方先端にオープン型の羽根車20が取りつけられている(クローズ型であってもよい)。羽根車20の外周(オープン羽根の先端)と僅かな隙間をもってライナケーシング32が羽根車20を収納している。立軸ポンプ10は斜流ポンプである。斜流ポンプは吐出ヘッドが比較的大きい場合に用いられる。また羽根車20の吐出側、ケーシング本体33の内側にはガイドベーン35が配設されている。
先行待機運転用のポンプとしては、不図示の軸流ポンプが用いられることもある。軸流ポンプは、吐出ヘッドに対して流量が比較的大きい場合に適する。
ケーシング本体33は、回転軸21と平行に垂直方向の管胴部分と、上方で水平方向に曲がった曲管部とそれに連なる水平管部分とを含んで構成され、曲管部分を、回転軸21が貫通している。該貫通部には軸受22cと不図示のシールが配設されている。回転軸は、羽根車20近傍に配設された軸受22aと前記軸受22c、さらに両軸受の中間に配設された軸受22bで3点支持されている。また、不図示のスラスト軸受が回転軸21にかかる鉛直方向の荷重(即ち羽根車20、回転軸21を含む回転体の重量と羽根車20にかかる流体力)を支持している。
ケーシング本体33には、据え付け用のフランジが取り付けられており、該フランジで据え付け台であるコンクリート製の床2に据え付けられている。ケーシング本体33の前記水平管部分にはフランジが取りつけられており、該フランジにより、吐出配管34と接続されている。吐出配管34は雨水を河川や海等に導いて排出するための配管である。
羽根車20の先端よりも下方に位置する、吸込管31は二重管構造を有する。すなわち、吸込管31は第1の流路36を形成する第1のケーシング壁31−1と、その外側を囲む第2のケーシング壁31−2とを備え、第1のケーシング壁31−1と第2のケーシング壁31−2との間には、第2の流路37cが形成されている。第2の流路37cは、鉛直方向の上方から見た平面断面図(不図示)では、円環状に形成されている。
羽根車20と吸込管31の下端(吸込ベルの吸込端)との間の第1のケーシング壁31−1には、第1のケーシング壁31−1の内側に空気を吸い込む吸気口51aが形成されている。吸気口51aには、空気管60aの一端が接続されている。空気管60aの他端61は水槽1内の最高水位HWLよりも上方に開口している。最高水位HWLは、水槽1において最も水位が上昇し得る水位、即ち水槽1の許容水位と呼んでもよい。空気管60aの他端61は水槽1内に開口しているので、水槽1内に下水が流入するようなことがあっても臭気が水槽外に漏れることがない。また空気管60aの他端61は水槽1内の最高水位HWLよりも上方に開口しているので、空気管60aに水中の浮遊物が吸い込まれることがない。
空気管60aは、第2のケーシング壁31−2と第2の流路37cを貫通し、第1のケーシング壁31−1に形成された吸気口51aに接続されている。第2のケーシング壁31−2は、ケーシング外壁を構成しており、全体として、ライナケーシング32、そしてケーシング本体33に接続されている。したがって第1のケーシング壁31−1は、空気管60aにより第2のケーシング壁31−2に支持されている。本実施の形態では、第1のケーシング壁31−1と第2のケーシング壁31−2との間の、第2の流路37cには、複数の支持リブ37dが形成され、これによっても、第1のケーシング壁31−1は、第2のケーシング壁31−2に支持されている。
空気管60aは、第2の流路37を貫通する部分は、第1のケーシング壁31−1及び第2のケーシング壁31−2と一体である。
本実施の形態では、2本の空気管60a、60b及び2個の吸気口51a、51bが図示されているが、それぞれ3本あるいは3個以上としてもよい。数を多くすれば、例えば4本、4個以上とすれば、空気が均一に水に吸い込まれるので好適である。
第2の流路37cは、吸気口51a、51bの下流側で、吸込管31に形成された下流側開口37aにより、また上流側で、吸込管31に形成された上流側開口37bにより、吸込管31内の第1の流路36と連通している。
羽根車20は、後述の最低水位LWLよりも下方に配置されている。羽根車20の本体部分全体、又は少なくともその一部、特にそこまで水位があれば羽根車20が水を吸い上げる先端部が最低水位LWLよりも下方に配置されている。
次にポンプ10の高さ方向の構造と水位の関係を説明する。水位HWLは前述のように、水槽1の許容水位である。水位Lがこれ以上に上昇することはない。その下方に最低水位LWLがある。これは、ポンプ固有の値であり、水位がこれ以下になると何らかの問題が起こりポンプの運転が継続できなくなる水位である。典型的には、それ以下では吸込管31の下端から渦状に空気を吸い込み始める水位である。本実施の形態では、空気管60により、低水位での運転を可能にしている。しかし水位LWLは渦状の空気吸込以外の条件で定まる場合もある。
設計上の最低水位Ldは、水位LWLと少なくとも等しく、通常はそれよりも高くなるようにする。
設計上の最低水位Ld乃至は最低水位LWLの下方には、羽根車20の吸込開始水位SLWLがある。この水位は、羽根車20の先端部分の水位に相当する。低い水位から水位が上昇して、羽根車20が水に接すると、気水攪拌が開始され間もなく水が吐出されるからである。
吸込開始水位SLWLの下方には、吸気口51aの高さに相当する吸気口水位A1がある。これは吸気口51aの上側端部に相当する。水位Lが低下して、水位LWLに到ると、水位Lよりも負圧分hだけ低い空気管60a中の水位がこの水位A1になり、空気管60aを通して吸込管31に空気が吸い込まれ始める。
吸気口水位A1の下方には、吸込管31の先端の水位A2がある。
さらに図1を参照して、立軸ポンプ10の作用を説明する。先ず水位がA2よりも低い状態で立軸ポンプ10を始動する。例えば川の上流で大雨が降ったとの降雨情報が入った場合等、ある時間の後に水位が急に上昇することが予測される。そのような場合に、水位がA2よりも下の状態で、先行待機運転用の立軸ポンプ10が始動される。先行待機運転の開始である。
雨水の流入により水槽内の水位Lが上昇し、吸込ベルの下端水位A2を越える。水位が水位A1を越えても、まだ水は吸い上げられない。羽根車20は空転している。
水位Lがさらに上昇して、水位SLWLまで到達したところで、羽根車20は気水攪拌を開始する。そして水を吸い込み始める。このときは、空気管60を通し、吸気口51aから、吸込管31内に、水と一緒に空気も吸い込むのでポンプは要項点の全水量吐出の運転ではない。即ち、立軸ポンプ10は気水混合運転をしている。さらに水位Lが上昇すると徐々に吸込空気量は減少し、代わりに水量が増加する。やがて水位Lが水位LWLまで上昇すると空気の吸込量がゼロになり、(そのときのQHカーブ(後述)上のH次第であるが)要項点の全水量を吐出するに至る。即ち、定常運転に入る。
さらに水位が、水位LWLと水位HWLの間の水位まで上昇して、ポンプ10は定常運転を継続する。その後、ポンプ10の排水により今度は水位Lが低くなってゆくと、水位LWLで(空気管60a、60b中の水位が吸気口水位A1に到るので)空気管60a、60bを通して空気を吸い込み始める。即ち、再び気水混合運転が開始される。水位Lが低下するにつれて吸込空気量が増えて、代わりに水量が減ってゆく。さらに水位Lが下がり、水位A1付近になると水の吸込みが終わり、羽根車20は空気中で運転される空運転状態になる。即ち、ポンプ10は全く水を吸い込まないエアロック状態となる。
このようにして、羽根車20は空気中での空転状態を続けることになる。降雨が続くときは、そのまま運転を続け、再び水位Lが上昇してきて、前記のように水位SLWLに到達したところでポンプ10は水を吸い込み始める。このようにして、先行待機運転用ポンプ10は、水槽1の水位にかかわらず、空運転と要項点全水量の運転との間で運転を継続することができる。空運転と要項点全水量運転との間の移り変わりは、ポンプが空気も一緒に吸い込むのでなめらかに行われる。
前述のように雨水の流入により水槽内の水位Lが上昇して、水位がA1を越えても、まだ水は吸い上げられないが、水位低下直後で羽根車20の上方に水が溜まっている間に再び水位が上昇したときは吸気口の高さである水位A1で水の吸い上げが始まる。
以上のような先行待機運転ポンプは、機場には通常複数台設置されている。そのような機場の運転において、水位の増加に伴って1台のポンプでは排水量が不足する場合には、次々に他のポンプを起動するなどして複数台の運転に入る。
次に、第2の流路37cの作用を説明する。ポンプ吐出量が要項点流量よりも小さいと、羽根車20の外周側に逆流が発生する。本実施の形態によれば、発生した逆流は、下流側開口37aから第2の流路37cに吸い込まれ、上流側開口37bから第1の流路を流れる水流に合流する。逆流が発生すると、前述のように羽根車20の吸込側近傍に旋回流が生じ、その遠心力により逆流は下流側開口37aに流入する。
本実施の形態によれば、第2の流路37cが吸込管31内の旋回流を防止してくれるので、正圧hpがほぼゼロまたは十分に小さくなり、水位LがLdになったとき空気の吸込が可能となる。または、水位LがLdよりもあまり下回らないところで空気を吸い込むことができる。
図2の部分断面図を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。図中、第2の流路としての複数(2本を図示)の連結管38a、38bが、吸込管31の吸気口51a、51bに対して下流側と上流側とを接続している。連結管は、2本以上とするのがよく、例えば4〜8本とする。連結管を複数とすれば、逆流する水を吸込管31の上流側に均一に戻すことができる。
また、吸込管31の、吸気口51a、51bと羽根車20との間には、吸込管31の本体部分の外周側に突出した環状の水集合室41が形成され、連結管38a、38bの一端39a、39bは水集合室41に接続され、他端40a、40bは、吸気口51a、51bの上流側で吸込管31本体部分に接続されている。
さらに具体的には、水集合室41は、ケーシングを回転軸21(又は同軸の延長)の軸線回りに囲む円環状の空洞として形成されている。本実施の形態では、吸込管31の羽根車20の吸込側直前に形成されている。ケーシングライナ32のすぐ下方、羽根車20の先端よりもすぐ下方に位置する。また水集合室41は、吸込管31を形成するケーシング壁の内面を囲み、該内面よりも外側に形成されている。
水集合室41を設けると、羽根車20からの逆流水が吸込管31の内面の全周で、連結管38a、38bに吸い込まれるので都合がよい。特に円環状の水集合室41を円周方向に流れる水の流れ抵抗が無視できる程度に、水集合室41の断面積を十分にとることができるときは、連結管38a、38bは2本程度でよいが、好ましくは4本以上とする。連結管を複数本でできるだけ多くすれば、水集合室41の断面積を比較的小さくすることができる。
先行待機運転ポンプの気水混合運転では、QHカーブ上でポンプ運転点は小水量側に寄って行く。軸流又は斜流ポンプの場合、運転点が小水量側へ寄ると、全揚程及び軸動力が高くなる傾向がある。
従来、旋回流の防止のために、特に吸込管(吸込ベル)内面に旋回防止用のリブを取り付ける技術があったが、旋回防止用リブを設けると、小水量側運転時又は締切運転時に、更に軸動力は高くなりがちである。このため出力の大きな原動機を必要とし、省エネ、コスト低減という観点から不利であった。
また空気管を吸込管の中央部まで突起させる方法がとられていた。このようにすると、空気を吸い込む必要のない水位での運転では、無駄な水頭損失を与えることになり、ポンプ性能を低下させていた。
本実施の形態によれば、旋回防止板を吸込管のケーシング壁の内面に設けなくてもよいので、気水混合運転時のポンプ軸動力上昇を抑制し、少ないエネルギーでの運転が可能となる。また流路に余計な突起を設ける必要もなく、水頭損失も抑えることができる。但し、旋回防止の要請が大きいときは、第2の流路に加えて旋回防止板(不図示)を設けてもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、逆流による圧力の高い領域がケーシングの外側に分離され、逆流状態でも空気が問題なく吸入される。また通常運転状態では、吸込管の内側に旋回防止板や突起物を設ける必要がないので、性能低下がなく、さらには締切運転を行う場合でも駆動機の定格動力を必要以上に大きくする必要がない。
本発明の立軸ポンプは、空気管を備えるので吸込管内の圧力の低下に応じて第1の流路を流れる水に空気を吸い込ませ、流量を滑らかに変えることができ、また吸込管は、第1の流路の吸気口に対して下流側から上流側に水を逆流させる第2の流路を有するので、吸込管中の旋回流を抑えることができ、吸込管内に確実に空気が流入するようにできるという利点がある。したがって、先行待機運転用の立軸ポンプとして適している。
本発明の第1の実施の形態である立軸ポンプの正面断面図である。 本発明の第2の実施の形態を説明する部分正面断面図である。 従来の立軸ポンプの正面断面図である。
符号の説明
10 立軸ポンプ
20 羽根車
21 回転軸
30 ケーシング
31 吸込管
31−1 第1のケーシング壁
31−2 第2のケーシング壁
36 第1の流路
37a 下流側開口
37b 上流側開口
37c 第2の流路
37d 支持リブ
38a、38b 連結管
39a、39b 空気室側開口
40a、40b 上流側開口
41 水集合室41
51 吸気口
60 空気管
61 開放端
HWL 最高水位
Ld 設計水位
LWL 最低水位
SLWL 羽根車の吸込開始水位
A1 吸気口水位
A2 吸込管下端水位

Claims (1)

  1. 縦方向に配置される回転軸により回転し、水槽内の水を吸い込む羽根車と;
    前記羽根車の上流側に配置され、前記羽根車に向けて前記水を流す第1の流路を形成する吸込管と;
    前記吸込管に一端が接続され、他端が前記水槽内の最高水位よりも上方に開口する空気管とを備え;
    前記吸込管には、前記空気管の前記一端が接続された吸気口であって、前記吸込管内の圧力の低下に応じて前記空気管と前記吸気口とを通して前記第1の流路を流れる水に空気を吸い込ませる吸気口が形成されており、
    前記吸込管は、前記第1の流路の前記吸気口に対して下流側から上流側に水を逆流させる第2の流路を有し;
    前記吸込管は、前記第1の流路を形成する第1のケーシング壁と、前記第1のケーシング壁の外側を囲み、前記第1のケーシング壁との間に前記第2の流路を形成する第2のケーシング壁を有する;
    立軸ポンプ。
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