JP2004183561A - 自吸式ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】自吸運転で、迅速に気体を分離排除して速やかに揚水運転に移行し、揚水運転で、戻り流量が少なくポンプ効率の良い自吸式ポンプを提供する。
【解決手段】吐出室34の内壁に沿って略接線方向に流体の一部を導入し、吐出室34内の流体を旋回させ、遠心分離作用で気体を迅速に分離排除する。ポンプケーシング10の外に略垂直方向を軸方向とする円筒状の戻り流量規制部26を設ける。流体が略接線方向に流入される位置より下流側の吐出室34の壁に、流体の旋回方向で略接線方向の流出口42を開口し、流入連通管44により、戻り流量規制部26の側壁に略接線方向に開口した流入口46に連通し、戻り流量規制部26の円筒状の略軸心位置で底面に孔48を穿設し、孔48に戻り連通管50の一端を連通し、その他端を吸込室52に開口する。戻り流量規制部26内の流れの大きな損失抵抗により、戻り流量を少量とし、ポンプ効率を良くする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自吸運転の際には、気液交換が効率良くできて速やかに揚水運転に移行できるとともに、揚水運転の際には、ポンプ効率が良くなるようにした自吸式ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自吸式ポンプは、通常運転となる揚水運転機能と、揚水運転に移行するための起動運転となる自吸運転機能とを、併せ持つ必要がある。揚水運転に速やかに移行するためには、自吸運転を短時間で完了しなければならず、そのためには揚水管や吸込曲管や吸込室や羽根車および羽根車室に溜まっている空気を速やかに排出しなければならない。そこで、羽根車の回転により、羽根車室から吐出室に吐き出させる気液混合水から空気を効率的に分離し、空気が分離された水のみを吸込室に戻して、揚水管や吸込曲管や吸込室や羽根車および羽根車室を水で速やかに充満する技術の一例が、特公昭38−15529号公報や特公昭50−21682号公報に示されている。
【0003】
上記特公昭38−15529号公報や特公昭50−21682号公報に示される技術は、以下のごときものである。ポンプケーシングの羽根車室から吐出室に吐き出される水の一部または吐出室を流れる水の一部を、流れ方向と直交する断面で内形が略円形な吐出室に、その壁に沿って略接線方向で流入させることで、吐出室内を流れる水流を旋回させ、この旋回による遠心分離作用によって、吐出室の内壁側近くに水を集めるとともに中心側に気体を集め、吐出室の内壁側近くの水のみを吸込室に戻すようにしたものである。
【0004】
また、揚水運転において、ポンプ効率を良くするためには、吐出室から吸込室への戻り水の流量が極力少ないことが望ましい。なぜならば、戻り水の流量が多いということは、その分実質的な揚水量が減少してポンプ効率の低下となる。そして、吐出室の吐出圧力と吸込室の吸込圧力の差が大きくなればなるほど、戻り水の流量が多くなり、よりポンプ効率の低下を生ずる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特公昭38−15529号公報や特公昭50−21682号公報に示される技術にあっては、効率良く空気が分離排除されて、速やかに揚水運転に移行することができる。しかるに、揚水運転において戻り水の流量が比較的に多く、充分なポンプ効率が得られ難いという問題点があった。
【0006】
そこで、戻り水の流量を零とする目的で、戻り水の水路に開閉弁を設け、自吸運転の際には、この開閉弁を開成して空気の分離排除を迅速になし、揚水運転に移行した後は、この開閉弁を閉成することで、戻り水の流量を零とし、もってポンプ効率を向上させる技術も考えられる。しかし、開閉弁を設けることは、その制御機構が複雑になるとともに、異物を多く含む水を扱う場合には、異物が開閉弁に噛み込まれるなどにより、開閉操作不可能となってポンプの運転に支障を生ずる虞がある。
【0007】
本発明は、上述のごとき従来技術の事情に鑑みてなされたもので、開閉弁を用いることなし、自吸運転において、迅速に気体を分離排除できて速やかに揚水運転に移行でき、しかも揚水運転において、戻り流量が少ない自吸式ポンプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明の自吸式ポンプは、ポンプケーシングの吐出管の流体を旋回させて気液分離作用を行う自吸式ポンプにおいて、前記吐出管の壁に、前記流体の旋回方向で略接線方向の流出口を開口し、前記ポンプケーシングの外に略垂直方向を軸方向とする円筒状の戻り流量規制部を設け、この戻り流量規制部の側壁に略接線方向の流入口を開口し、前記流出口と前記流入口を流入連通管で連通し、前記戻り流量規制部の円筒状の略軸心位置に戻り連通管の一端を開口し、前記戻り連通管の他端を前記ポンプケーシングの吸込室に開口して構成されている。
【0009】
また、ポンプケーシングの羽根車室から吐出室に吐出される流体の一部または前記吐出室の流体の一部を、流れ方向と直交する断面で内形が略円形な前記吐出室内に略接線方向で流入させて前記吐出室内の流体を旋回させ、前記流体が略接線方向に流入される位置より下流側の前記吐出室の壁に、前記流体の旋回方向で略接線方向の流出口を開口し、前記ポンプケーシングの外に略垂直方向を軸方向とする円筒状の戻り流量規制部を設け、この戻り流量規制部の側壁に略接線方向の流入口を開口し、前記流出口と前記流入口を流入連通管で連通し、前記戻り流量規制部の円筒状の略軸心位置に戻り連通管の一端を開口し、前記戻り連通管の他端を前記ポンプケーシングの吸込室に開口して構成しても良い。
【0010】
そして、羽根車の回転軸心と直交方向の前記吐出室または前記羽根車室の壁に略接線方向に導出口を開口し、前記導出口より下流側の前記吐出室の壁に流れ方向に対して直交する断面で略接線方向に導入口を開口し、前記導出口と前記導入口を連通管で連通して構成することもできる。
【0011】
さらに、前記羽根車室または前記吐出室に、流路を分割するように流路方向に沿って仕切壁を設けて流体の一部が流入する流入室を形成し、しかも前記流入室が前記仕切壁により前記吐出室に隣接するようになし、前記吐出室の壁に流れ方向に対して直交する断面で略接線方向に開口する連通孔を前記仕切壁に穿設して構成することも可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図8を参照して説明する。図1は、本発明の自吸式ポンプを両吸込渦巻ポンプに適用した第1実施例の全体配管図である。図2は、図1の自吸式ポンプのポンプ軸に直交する面で切断した一部切り欠き縦断面図である。図3は、図1の自吸式ポンプのポンプ軸を含む面で切断した縦断面図である。図4は、図2のA−A矢視端面図である。図5は、図2の吐出室付近のB−B矢視断面図である。図6は、図2のC矢視部分図である。図7は、戻り流量規制部の作用を説明する縦断面図である。図8は、本発明の自吸式ポンプと従来例との流入圧力に対する戻り流量の傾向を示す図である。
【0013】
まず、第1実施例は、本発明の自吸式ポンプを両吸込渦巻ポンプに適用したものであり、図1に示すごとく、ポンプケーシング10の吸込側に、吸込曲管14および揚水管16が順次に連通接続され、この揚水管16の下端開口部が吸込水槽18の水面下に没入される。なお、ポンプケーシング10の吸込側は、ポンプケーシング10内で流路が2つに分岐され、これらの分岐された2つの流路がそれぞれ両側の吸込室52,52に連通されている。また、ポンプケーシング10の吐出側に、逆止弁20と主開閉弁22および吐出管24が順次に連通接続される。さらに、ポンプケーシング10の外に、戻り流量規制部26が適宜に配設され、ポンプケーシング10に後述するごとく配管連通されている。
【0014】
そして、ポンプケーシング10内の構造は、図2に示すごとく、渦巻状の略中心に駆動機(図示せず)に駆動連結されて回転されるポンプ軸28が回転自在に配設され、このポンプ軸28に羽根車30が固定され、矢印Eの方向に駆動回転される。
【0015】
さらに、羽根車室32または吐出室34の壁で、ポンプ軸28に直交する面と交叉する位置で渦巻状に対する略接線方向に導出口36が開口される。また、この導出口36より下流側の吐出室34で、吐出室34の流れ方向に対して直交する断面で内形が略円形の壁に、図5に示すごとく、略接線方向に導入口38が開口される。そして、導出口36と導入口38が、図6にその外観を示すごとく、連通管40で連通される。
【0016】
そして、吐出室34の導入口38が開口された位置よりもさらに下流側で、流れ方向と直交する断面の内形が略円形の壁に、図4に示すごとく、略接線方向に流出口42が開口される。この流出口42に一端が連通される流入連通管44の他端は、戻り流量規制部26に開口した流入口46に連通される。なお、吐出室34の水流は、後述するごとく、流れ方向の中心を軸心とする軸回りの旋回流を生じ、流出口42はその旋回方向に沿うように開口されている。
【0017】
戻り流量規制部26の構造は、垂直方向を軸方向とする円筒状でその上下が閉塞され、この円筒状の側壁の上部分に、略接線方向に流入口46が開口される。そして、底面の中心の略軸心位置に孔48が穿設され、この孔48に戻り連通管50の一端開口が連通される。この戻り連通管50は、戻り流量規制部26の外側に設けられている。しかも、図3に示すごとく、途中で2つに分岐され、分岐された2つの他端開口が、ポンプケーシング10の2つの吸込室52,52にそれぞれ連通される。
【0018】
かかる構成の第1実施例において、運転開始前に主開閉弁22を開成した状態でポンプケーシング10内に水を充満させ、駆動機(図示せず)を起動して羽根車30を駆動回転させ、その後に主開閉弁22を開成する。すると、羽根車30の回転に伴い、吸込室52,52の水が羽根車30を介して羽根車室32に移動される。そこで、吸込室52,52内が負圧となり、吸込曲管14および揚水管16内が負圧となり、揚水管16内の水位が上昇する。また、吸込曲管14および揚水管16内の空気が吸込室52,52に吸い込まれ、羽根車30により水と空気が撹拌され、気液混合水となって羽根車室32に吐き出される。さらに、羽根車室32に吐き出された気液混合水は、渦巻状のポンプケーシング10の内壁に沿って、吐出室34へ移行される。吐出室34へ移行された気液混合水の大部分は、吐出室34を軸方向に流れるが、その一部が導出口36から連通管40を経て導入口38から再び吐出室34に流入される。この導入口38からの気液混合水の流入により、吐出室34を軸方向に流れる気液混合水に、軸心回りの旋回流が生ずる。この旋回流による遠心分離作用で、水は吐出室34の内壁近くに集まり、空気は中心側の軸心近くに集まる。そこで、軸心近くに集まって、水と分離された空気は、主開閉弁22を介して吐出管24へと移行される。また、吐出室34の内壁近くに集まった水は、吐出室34の壁に略接線方向に開口された流出口42に流入し、流入連通管44を介して、流入口46から戻り流量規制部26の内壁に対して略接線方向に流入する。戻り流量規制部26に流入した水は、底面の孔48から戻り連通管50を経て、ポンプケーシング10の吸込室52,52に流入する。もって、空気が分離排除された水のみが吸込室52,52に再び戻ることで、空気が排除された分だけ、吸込室52,52の負圧が増大し揚水管16内の水位がさらに上昇する。最終的には、ポンプケーシング10と吸込曲管14および揚水管16などの全てが水で充満されて自吸運転が完了し、速やかに揚水運転へと移行される。
【0019】
そして、揚水運転が開始されると、羽根車室32の圧力が上昇して吐出室34の圧力も上昇し、水の一部が流出口42から流入連通管44を経て戻り流量規制部26へ流入口46から流入する。ここで、圧力P1で流入口46から戻り流量規制部26に流入した水は、戻り流量規制部26内で内壁に沿った渦流となり、底面近くで渦流の旋回径が小さくなって最終的に底面の中心にある孔48からその流れ方向を略90度ほど折り曲げるようにして戻り連通管50に圧力P2で流入し、吸込室52,52へと戻される。これらの戻り流量規制部26内での水の流れは、損失抵抗が大きく、流入口46に流入する水の圧力P1に比べて、孔48から流出する水の圧力P2は、大幅に小さなものとなる。そこで、図8に実線で示す特性のごとく、本発明では、流入口46の流入圧力P1の増大に対して、戻り連通管50へ流入する戻り流量の増大は比較的に緩やかである。
【0020】
なお、図8に点線で示す特性は、本発明の戻り流量規制部26を設けずに、吐出室34に開口した流出口42を、直接的に吸込室52,52に連通した場合の従来例であり、流入圧力P1の増大に伴い、約比例して戻り流量も増大している。
【0021】
したがって、本発明の自吸式ポンプの第1実施例にあっては、戻り流量規制部26を設けることで、吐出室34の圧力が増大しても、吸込室52,52へ流入する戻り流量が比較的に少量に抑制することができる。このことから、揚水運転において、吐出室34の圧力が増大しても、吸込室52,52への戻り流量は少なく、それだけポンプ効率が良いものとなる。
【0022】
次に、本発明の第2実施例を図9ないし図11を参照して説明する。図9は、本発明の自吸式ポンプの第2実施例のポンプ軸に直交する面で切断した一部切り欠き縦断面図である。図10は、図9の自吸式ポンプのポンプ軸を含む面で切断した縦断面図である。図11は、図9の吐出室付近のD−D矢視端面図である。図9ないし図11において、図1ないし図8と同じまたは均等な部材には、同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0023】
第2実施例において、第1実施例と相違するところは、以下の構造にある。まず、図9に示すごとく、羽根車室34に流路を分割するように流路方向に沿って仕切壁60が設けられ、羽根車30から吐き出された水の一部が流入する流入室62が形成される。なお、この流入室62は、仕切壁60により吐出室34に隣接している。そして、この仕切壁60に連通孔64が穿設され、流入室62と吐出室34が連通される。しかも、連通孔64は、吐出室34の壁に流れ方向に対して直交する断面で略接線方向に開口される。ここで、流入室62を形成する仕切壁60は、吐出室34に流路方向に沿うように設けられても良く、羽根車30から吐出する流水の一部が流入し、仕切壁60に穿設した連通孔64により、水が吐出室34に内壁に沿って略接線方向に流入できれば、いかなる構造であっても良い。なお、第2実施例において、第1実施例における導出口36と連通管40および導入口38は設けられていない。
【0024】
また、戻り流量規制部26に、吐出室34に開口した流出口42より流入連結管44を介して、戻り流量規制部26の内部に流入口46から旋回流となるように水が流入されることは第1実施例と同様である。しかし、戻り流量規制部26の底面には孔48が穿設されず、円筒状の上面を貫通して戻り連通管66の一端が略軸心位置の底面近くで開口するように配設され、この戻り連通管66が途中で2つに分岐されて2つの他端が吸込室52,52にそれぞれ開口される。
【0025】
かかる構成の第2実施例では、流入室62に流入した水が、連通孔64を介して、図11に示すごとく、吐出室34の内壁に沿って略接線方向に流出され、吐出室34の流れに旋回流を生じさせる。もって、第1実施例と同様に、この旋回流によって気液分離作用がなされる。そして、吐出室34の内壁近くに集まった、気体が分離排除された水が、戻り流量規制部26内に旋回流となって流入され、さらに圧力の低下する旋回流の中心の略軸心位置で底面近くに開口された戻り連通管66を介して、大きな損失抵抗をもって吸込室52,52に戻される。
【0026】
したがって、第2実施例も、第1実施例と同様に自吸運転から速やかに揚水運転に移行され、揚水運転において吸込室52,52への戻り流量は少なく、優れたポンプ効率が得られる。
【0027】
さらに、本発明の第3実施例を図12を参照して説明する。図12は、本発明の自吸式ポンプを片吸込渦巻ポンプに適用した第3実施例の外観図である。図12において、図1ないし図8に示す部材と同じまたは均等な部材には、同じ符号を付けて重複する説明は省略する。図12に示す第3実施例では、片吸込のため、戻り流量規制部26からの戻り連通管50が2つに分岐されることなしに吸込室52に連通されている。図12では、吐出室34に設けた連通管44により、吐出室34の流水に旋回流を生じさせているが、第2実施例のごとき構造によって吐出室34の流水に旋回流を生じさせても良いことは勿論である。
【0028】
なお、上記実施例において、流体としての対象を水として説明したが、水以外の流体を対象とすることも可能である。また、気液分離作用を奏するために、吐出室34の流水に流れ方向を軸心方向として軸回りの旋回流を生じさせる手段は、上記第1または第2実施例に限られるものでなく、旋回流を生じさせ得るならば、いかなる手段であっても良い。例えば、吐出室34の内壁に螺旋状の僅かなガイドベーンを設け、または吐出室34の軸心位置に螺旋状のガイドベーンを設け、吐出室34を軸方向に流れる流体に旋回流を生じさせても良い。また、外部に設けたポンプで、流体を吐出室34の内壁に略接線方向に噴出させても良い。さらに、吐出室34の軸心位置に軸回りに回転する羽根を設け、この羽根を外部に設けた駆動機により適宜に駆動回転させても良い。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の自吸式ポンプは構成されているので、以下のごとき格別な作用効果を奏する。
【0030】
請求項1記載の自吸式ポンプにあっては、戻り流量規制部により大きな損失抵抗を生じさせることで、吐出室から吸込室へ戻る流量を少量とすることができ、戻り流量が少ない分だけポンプ効率を良くすることができる。
【0031】
請求項2ないし4記載のいずれの自吸式ポンプにあっても、羽根車から吐き出されて羽根車室または吐出室を流れる流体の一部によって、吐出室の流体に旋回流を生じさせて気液分離作用をさせ、もって迅速に自吸運転から揚水運転に移行できる。しかも、揚水運転では、請求項1と同様に、優れたポンプ効率が得られる。
【0032】
請求項5または6記載の自吸式ポンプは、円筒状の戻り流量規制部の略軸心位置で底面または底面近くに戻り連通管の一端を開口したので、戻り連通管に流入する流路の損失抵抗が大きく、戻り連通管に流入する流体の圧力が低くなる。そこで、吸込室への戻り流量が少量となり、もってポンプ効率を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自吸式ポンプを両吸込渦巻ポンプに適用した第1実施例の全体配管図である。
【図2】図1の自吸式ポンプのポンプ軸に直交する面で切断した一部切り欠き縦断面図である。
【図3】図1の自吸式ポンプのポンプ軸を含む面で切断した縦断面図である。
【図4】図2のA−A矢視端面図である。
【図5】図2の吐出室付近のB−B矢視断面図である。
【図6】図2のC矢視部分図である。
【図7】戻り流量規制部の作用を説明する縦断面図である。
【図8】本発明の自吸式ポンプと従来例との流入圧力に対する戻り流量の傾向を示す図である。
【図9】本発明の自吸式ポンプの第2実施例のポンプ軸に直交する面で切断した一部切り欠き縦断面図である。
【図10】図9の自吸式ポンプのポンプ軸を含む面で切断した縦断面図である。
【図11】図9の吐出室付近のD−D矢視端面図である。
【図12】本発明の自吸式ポンプを片吸込渦巻ポンプに適用した第3実施例の外観図である。
【符号の説明】
10 ポンプケーシング
14 吸込曲管
16 揚水管
18 吸込水槽
20 逆止弁
22 主開閉弁
24 吐出管
26 戻り流量規制部
28 ポンプ軸
30 羽根車
32 羽根車室
34 吐出室
36 導出口
38 導入口
40 連通管
42 流出口
44 流入連通管
46 流入口
48 孔
50,66 戻り連通管
52 吸込室
60 仕切壁
62 流入室
64 連通孔

Claims (7)

  1. ポンプケーシングの吐出管の流体を旋回させて気液分離作用を行う自吸式ポンプにおいて、前記吐出管の壁に、前記流体の旋回方向で略接線方向の流出口を開口し、前記ポンプケーシングの外に略垂直方向を軸方向とする円筒状の戻り流量規制部を設け、この戻り流量規制部の側壁に略接線方向の流入口を開口し、前記流出口と前記流入口を流入連通管で連通し、前記戻り流量規制部の円筒状の略軸心位置に戻り連通管の一端を開口し、前記戻り連通管の他端を前記ポンプケーシングの吸込室に開口して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
  2. ポンプケーシングの羽根車室から吐出室に吐き出される流体の一部または前記吐出室の流体の一部を、流れ方向と直交する断面で内形が略円形な前記吐出室内に略接線方向で流入させて前記吐出室内の流体を旋回させ、前記流体が略接線方向に流入される位置より下流側の前記吐出室の壁に、前記流体の旋回方向で略接線方向の流出口を開口し、前記ポンプケーシングの外に略垂直方向を軸方向とする円筒状の戻り流量規制部を設け、この戻り流量規制部の側壁に略接線方向の流入口を開口し、前記流出口と前記流入口を流入連通管で連通し、前記戻り流量規制部の円筒状の略軸心位置に戻り連通管の一端を開口し、前記戻り連通管の他端を前記ポンプケーシングの吸込室に開口して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
  3. 請求項2記載の自吸式ポンプにおいて、羽根車の回転軸心と直交方向の前記吐出室または前記羽根車室の壁に略接線方向に導出口を開口し、前記導出口より下流側の前記吐出室の壁に流れ方向に対して直交する断面で略接線方向に導入口を開口し、前記導出口と前記導入口を連通管で連通して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
  4. 請求項2記載の自吸式ポンプにおいて、前記羽根車室または前記吐出室に、流路を分割するように流路方向に沿って仕切壁を設けて流体の一部が流入する流入室を形成し、しかも前記流入室が前記仕切壁により前記吐出室に隣接するようになし、前記吐出室の壁に流れ方向に対して直交する断面で略接線方向に開口する連通孔を前記仕切壁に穿設して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
  5. 請求項1ないし4記載のいずれかの自吸式ポンプにおいて、前記戻り流量規制部の円筒状の略軸心位置の底面に孔を穿設し、この孔に前記戻り連通管の一端を連通して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
  6. 請求項1ないし4記載のいずれかの自吸式ポンプにおいて、前記戻り流量規制部の円筒状の略軸心位置の底面近くに前記戻り連通管の一端を開口して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
  7. 請求項1ないし6記載のいずれかの自吸式ポンプにおいて、前記ポンプケーシングは両吸込式であり、前記戻り連通管を2つの他端となるように分岐し、前記2つの他端をそれぞれ前記吸込室に開口して構成したことを特徴とする自吸式ポンプ。
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