JP2003148373A - 自吸水ポンプ - Google Patents

自吸水ポンプ

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JP2003148373A
JP2003148373A JP2001346616A JP2001346616A JP2003148373A JP 2003148373 A JP2003148373 A JP 2003148373A JP 2001346616 A JP2001346616 A JP 2001346616A JP 2001346616 A JP2001346616 A JP 2001346616A JP 2003148373 A JP2003148373 A JP 2003148373A
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Hideki Jinno
秀基 神野
Shiro Yamazaki
史郎 山崎
Tetsuo Goto
哲郎 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 羽根車の入口角度を大きくして、従来の構造
の自吸水ポンプに比較して、空気排出時間を短縮できる
ようにする。 【解決手段】 吸込口10aと吐出しボリュート22と
の間に、吸込口10aから連続して延びポンプの回転方
向に沿って断面積が徐々に減少するボリュート形状の貯
水空間(吸込ボリュート)40を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ起動時に吸
込管内に空気が充満していても、空気を吸上げて排出
し、次いで水を排出するようにした自吸水ポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常のポンプにおいて、吸込管内に空気
が存在する状態でポンプを起動する場合には、ポンプに
付属する呼び水供給部から予め水を供給して吸込管内に
水を満たしてから、ポンプを起動しない限り、ポンプの
揚水作用を発揮させることはできない。これに対して、
自吸水ポンプは、ポンプ起動と同時に、先ず吸込管内の
空気を吸上げて排出し、更にそれに伴って吸込管内を上
昇してくる水を揚水し、これによって、呼び水を自動的
に行って通常の運転に入ることができる。
【0003】従来の自吸水ポンプの一般的な構造を図1
2に示す。図12に示すように、この自吸水ポンプは、
吸込口10aと吐出し口10bを有するポンプケーシン
グ10と、内部に軸受及び軸封装置(メカニカルシー
ル)等を収納したケーシングカバー12とを有してい
る。そして、ケーシングカバー12の内部を貫通して延
びる回転自在な主軸14の先端に羽根車16が該主軸1
4と一体に回転するように取付けられている。
【0004】ポンプケーシング10の内部には、吸込口
10aから連続し、ポンプ停止時に水を滞留させる貯水
空間18が区画形成されている。この貯水空間18の入
口には、ポンプ停止時に貯水空間18内に残った水がサ
イホン効果で吸込管内に流れ出ないようにするための逆
止弁20が取付けられている。貯水空間18の背面側に
は、ポンプの回転方向に沿って断面積が徐々に増加する
吐出しボリュート(渦巻室)22が区画形成され、この
吐出しボリュート22の内部に羽根車16が収納されて
いる。この吐出しボリュート22は、気液分離室24を
経由して吐出し口10bに連通している。更に、気液分
離室24に連通しポンプ前面の貯水空間18の下方に達
する戻り流路26が区画形成され、気液分離室24で分
離された水は、戻り流路26から細孔28を通って羽根
車16の吸込側(羽根車入口)16aに戻り、再度、羽
根車16へ吸込まれるようになっている。細孔28の戻
り流路26側には、ポンプが通常運転に入った時に該細
孔28を自動的に閉じる補給水弁30が設けられてい
る。
【0005】この自吸水ポンプにあっては、ポンプ据付
け後の最初の運転時に、貯水空間18内に外部から水を
供給する。そして、ポンプ起動時に、羽根車16が回転
すると、貯水空間18に残されていた水は、羽根車16
に吸込まれ、ポンプの揚水作用により吐出しボリュート
(渦巻室)22へ移動し、吐出しボリュート22を出た
流れは、気液分離室24を通る。空気排出時には、この
気液分離室24で気液を分離して、空気のみを吐出し口
10bから吐出し管へ排出する。分離した水は、気液分
離室24から戻り流路26に沿って流れ、細孔28を通
ってポンプ羽根車16の吸込側16aに戻り、再度、羽
根車16へ吸込まれて揚水作用が継続する。これによ
り、羽根車16の空気排出作用が継続して行われる。
【0006】この羽根車16の空気排出作用により、羽
根車16の吸込側16aは負圧になり、このため、ポン
プ起動後、しばらくの間は、ポンプ吸込口10aから空
気が吸込まれる。この時に吸込まれた空気も、部分的に
水で満たされた羽根車16の中を通って吐出しボリュー
ト22へ流入する。この時、羽根車16の内部は気液2
相流になるが、空気の量と水(液体)の割合に見合った
水と空気が排出される。吸込管内の空気を徐々に排出す
ると、吸込管内の水が上昇してきて、やがて吸込口10
aに達し、これにより、ポンプは液体のみの揚水を行う
ようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の自吸水ポンプに
あっては、羽根車の2相流による揚水作用に伴って、吸
込管内の空気を排出させるために、予めポンプの内部に
かなりの量の水を滞留させることが必要不可欠で、その
ために、羽根車の入口直前に貯水空間を設けてここに水
を貯留していた。ここで、ポンプ起動時から吸込管内の
空気を完全に排出させるまでの時間は、羽根車の空気排
出能力に依存する。
【0008】しかしながら、従来の自吸水ポンプのよう
に、単なる水溜めとしての役割を果たす貯水空間を通過
させて水を羽根車に導くと、水は、予旋回なしで羽根車
に入るため、ポンプ羽根車の入口角度は小さく、起動直
後の空気排出時の空気流量が少ないといった問題があっ
た。このため、空気の排出時間を極力短くして、ポンプ
起動後に迅速に揚水作用に入ることができるようにした
自吸水ポンプの開発が望まれていた。
【0009】本発明は、かかる要請に応えるためになさ
れたもので、羽根車の入口角度を大きくして、従来の構
造の自吸水ポンプに比較して、空気排出時間を短縮でき
るようにした自吸水ポンプを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、吸込口と吐出しボリュートとの間に、ポンプ停止時
に水を溜める貯水空間を設けた自吸水ポンプにおいて、
前記貯水空間を、前記吸込口から連続して延びポンプの
回転方向に沿って断面積が徐々に減少するボリュート形
状にしたことを特徴とする自吸水ポンプである。
【0011】これにより、ボリュート形状の貯水空間
(吸込ボリュート)は、ポンプ停止時には、水溜めの役
割を果たし、しかも、貯水空間をボリュート形状とする
ことで、羽根車の入口角度を大きくして、ポンプ起動後
の空気排出時における空気の排出流量を従来の自吸水ポ
ンプに比べて多くすることができる。つまり、このよう
に、貯水空間をボリュート形状とすると、水は、ポンプ
の回転方向に曲げられた予旋回をもって羽根車に流れ込
み、この結果、羽根車の入口角度は大きくなる。
【0012】ここで、ポンプ起動直後の空気吸込時にお
ける単位時間当たりの吸込空気量は、水の設計点流量よ
りかなり少ないと考えられ、設計したより大きい入口角
度に対してより大きな迎角を持ってポンプへ入る。この
時、空気であるゆえ、キャビテーションの心配がなく、
単に空気量が従来に比べて増大し、空気排出時間が短縮
される。一方、羽根車全体で水を排出する、いわゆる通
常運転時には、水は、ボリュート形状の貯水空間を回転
して予旋回し、羽根車の入口角度に合致した状態で羽根
車に吸込まれて運転が続行される。
【0013】請求項2に記載の発明は、前記ボリュート
形状は、断面積が一定の割合で直線的に減少する場合を
基準にして、その断面積がポンプの入口面積Aに対して
最大±bの幅分増減する形状に形成され、この幅bは、 0.2A≦b≦0 に設定されていることを特徴とする請求項1記載の自吸
水ポンプである。これにより、渦巻ポンプに一般に使用
されているボリュート(渦巻室)形状を利用して、羽根
車の入口の周囲に亘って一様な回転(旋回流)が与えら
れるような最適なボリュート形状の貯水空間を区画形成
することができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、前記吐出しボリ
ュートに連続する気液分離室を備え、この気液分離室と
前記ボリュート形状の貯水空間の巻終り位置付近とを、
気液分離後の流体の戻り流路で連通させたことを特徴と
する請求項1または2記載の自吸水ポンプである。これ
により、ボリュート形状の貯水空間(吸込ボリュート)
の外部を戻り流路が略直線状に通過するように戻り流路
を形成することでき、このように戻り流路を略直線状に
形成することで、戻り流路を短くするとともに、ポンプ
ケーシングが2重構造になって、製作が困難となること
を防止することができる。ここで戻り流路は、円筒形状
であることが望ましい。
【0015】請求項4に記載の発明は、前記戻り流路の
内部に該戻り流路を開閉する弁体を配置したことを特徴
とする請求項3記載の自吸水ポンプである。これによ
り、ポンプが通常運転に入った時に、比較的簡単な構成
の弁体で戻り通路を閉止することができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記吸込口をポ
ンプの軸方向に向けて配置し、この吸込口から吸込まれ
た流体が前記ボリュート形状の貯水空間の内部に該貯水
空間に直交する方向から入るようにしたことを特徴とす
る請求項1乃至4のいずれかに記載の自吸水ポンプであ
る。これにより、配管に曲管を付けてその方向を変える
ことなく、ポンプの軸方向に延びるポンプ吸込管の端部
にポンプを連結することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明の第1の
実施の形態の自吸水ポンプを示す。この自吸水ポンプ
は、吸込口10aと吐出し口10bを有するポンプケー
シング10と、内部に軸受及び軸封装置(メカニカルシ
ール)等を収納したケーシングカバー12とを有してい
る。そして、ケーシングカバー12の内部を貫通して延
びる回転自在な主軸14の先端に羽根車16が該主軸1
4と一体に回転するように取付けられている。
【0018】ポンプケーシング10の内部には、吸込口
10aから連続し、ポンプ停止時に水を滞留させるボリ
ュート形状の貯水空間(以下、吸込ボリュートという)
40が区画形成されている。この吸込ボリュート40
は、ポンプの回転方向に沿って断面積(ボリュート面
積)が徐々に減少する形状に形成されている。
【0019】この吸込ボリュート40の断面積の変化を
図4及び図5により説明する。図4は、ボリュート入口
から渦巻きの巻始め(θ=0°)に至り、そこから巻終
り(θ=360°)に至る断面積変化の例を示し、図5
は、この断面積変化に対する説明図である。ここでボリ
ュート面積とは、図5(b)に示すように、吸込ボリュ
ート40の内壁面40aと羽根車16の吸込径あるいは
その軸方向延長線16bが囲む領域(図5(b)に斜線
を付した領域)とする。また、図5(a)に示すよう
に、吸込口の入口面積をA、渦巻きの巻始め(θ=0
°)の吸込ボリュート40の断面積をa、巻終り(θ=
360°)の断面積をcとしている。
【0020】すなわち、この例にあっては、渦巻き角θ
=0°〜360°の間での断面積が直線的に減少する場
合(L)を基準にして、その途中の断面積が最大±bの
幅分増減するようにした場合を示している。そして、入
口面積Aに対する断面積a、増減幅b及び断面積cの比
が、それぞれ下記の範囲になるようにしている。 1.2≧a/A≧0.8 0.2≧b/A≧0 0.2
≧c/A≧0
【0021】ここで、吸込ボリュート40には種々の形
状があり、通常、ポンプ入口から、渦巻きの巻終りまで
の断面積の変化過程は、内部損失が最小になり、羽根車
の入口の周囲に亘って一様な回転(予旋回)が与えられ
るようなボリュート形状が最適とされている。この例に
よれば、上記のようにボリュート断面積を変化(減少)
させることで、この要請に応えることができる。
【0022】この吸込ボリュート40の入口には、ポン
プ停止時に吸込ボリュート40内に残った水がサイホン
効果で吸込管内に流れ出ないようにするための逆止弁2
0が取付けられている。吸込ボリュート40の背面側に
は、ポンプの回転方向に沿って断面積が徐々に増加する
吐出しボリュート(渦巻室)22が区画形成され、この
吐出しボリュート22の内部に羽根車16が収納されて
いる。この吐出しボリュート22は、気液分離室24を
経由して吐出し口10bに連通している。更に、気液分
離室24に連通しポンプ前面の貯水空間18の下方に達
する戻り流路26が区画形成され、気液分離室24で分
離した水は、戻り流路26から細孔28を通って羽根車
16の吸込側16aに戻り、再度、羽根車16へ吸込ま
れるようになっている。
【0023】ここで、細孔28の直径を大きくすると、
水によるポンプ通常運転時に流れが吸込側に戻ってポン
プ動力の損失に繋がる。そこで、この例では、この細孔
28に手動弁42を設けて、ポンプが通常運転に入った
ら、この手動弁42により細孔28を手動で閉じるよう
にしている。なお、この例では、手動弁42を用いて手
動で細孔28を開閉するようにしているが、この手動弁
の代わりに電気または空気などの動力で開閉する弁を設
けて細孔28を開閉するようにしてもよい。この自吸水
ポンプにあっては、ポンプ据付け後の最初の運転時に、
吸込ボリュート40内に外部から水を供給する。また、
ポンプ起動時における動作は、前述の従来例とほぼ同様
であるので、ここではその説明を省略する。
【0024】次に、図6を参照して、この実施の形態
(本発明)の自吸水ポンプと、図12に示す従来例の自
吸水ポンプにおける羽根車の入口速度(入口角度)の関
係を説明する。吸込ボリュート40がない従来例の自吸
水ポンプにあっては、水は、予旋回がつかずに羽根車1
6に流れ込み、羽根車入口16aにおける流れの相対速
度Wは、周方向速度uとの間に角度αを持つ。一
方、吸込ボリュート40を有する本発明の自吸水ポンプ
にあっては、水は、ポンプの回転方向Rに曲げられた予
旋回をもって羽根車16に流れ込み、羽根車入口16a
における流れの相対速度W は、周方向速度uとの間に
角度αを持ち、この角度αは、従来例における角度
αより明らかに大きく(α>α)なる。羽根車1
6は、この設計点の流量に対して設計されるのが普通で
あるので、この場合の羽根車は、入口角度α で設計さ
れる。
【0025】このように、入口角度の大きな羽根車を自
吸水ポンプに適用すると、自吸水ポンプの起動時の空気
吸込時における空気の量は、水を流す場合の設計点流量
より遙に少ない流量であるため、空気は、吸込ボリュー
ト40の入口から羽根車16へ向かって直進する。その
流れは、図2に矢印Bに示すようになり、羽根車16の
入口全体から流入するのではなく、偏った流れになる。
この時、図6に示すように、羽根車入口16aにおける
相対速度Wは、周方向速度uとの間に角度α を持
つ。
【0026】前述のように、本発明の自吸水ポンプにあ
っては、羽根車16は、入口角度α で設計製作されて
いるため、空気の流れと羽根車16の入口角度αが合
致せず、迎角β=α−αを持って羽根車16に吸い
込まれる。ところが、水を吸込む場合とは違って、キャ
ビテーションの心配がないから、迎角がついても、羽根
車入口16aで水の場合などのような強い力を発生させ
る心配がない。むしろ空気の吸込量が増大して、空気を
吸上げきる全時間が短縮される。
【0027】つまり、このように、貯水空間をボリュー
ト形状とすることで、水がポンプの回転方向に曲げられ
た予旋回をもって羽根車に流れ込むようにして、羽根車
の入口角度を大きくして、これによって、ポンプ起動後
の空気排出時における空気の排出流量を従来の自吸水ポ
ンプに比べて多くすることができる。そして、羽根車全
体で水を排出する、いわゆる通常運転時には、水は、吸
込ボリュート(ボリュート形状の貯水空間)40を回転
して予旋回し、羽根車16の入口角度に合致した状態で
羽根車16に吸込まれて運転が続行される。
【0028】図7乃至図9は、本発明の第2の実施の形
態の自吸水ポンプを示す。この例の第1の実施の形態と
異なる点は、気液分離室24の下部で一端を開口し、ポ
ンプの軸方向に延びてポンプケーシング10の前面で他
端を開口する貫通孔44と、この貫通孔44と吸込ボリ
ュート40の巻終り付近とを連通させる上下方向に延び
る連通孔46とで戻り流路26を形成し、更に、この貫
通孔44の内部に、前後動して戻り流路26を開閉する
円柱状の弁体48を配置した点にある。この弁体48
は、ポンプケーシング10の前面に露出して配置された
手動弁42のハンドル42aを回転することで前後動す
るようになっている。その他の構成は、第1の実施の形
態とほぼ同様である。
【0029】すなわち、この例にあっては、吸込ボリュ
ート40の巻終り位置を、第1の実施の形態に示すもの
と比較して、図2及び図9において、若干に左方向に回
転させた位置に形成し、気液分離室24からポンプケー
シング10の前面に延びる貫通孔44と、吸込ボリュー
ト40の巻終り付近に設けた連通孔46とを互いに連通
させている。そして、手動弁42のハンドル42aを一
方向に回転させ弁体48を前進させて、弁体48で連通
孔46の上端開口部を塞ぐことで、戻り流路26を閉止
し、手動弁42のハンドル42aを前記と逆方向に回転
させ弁体48を後退させて、弁体48による連通孔46
の閉塞を解くことで、戻り流路26を開口させるように
している。
【0030】この例によれば、戻り流路26は直線的に
なって、吸込みボリュート40の巻終り位置付近に開口
でき、しかも戻り流路26を構成する貫通孔44の内部
に取付ける弁体48として、円柱状のものを使用するこ
とができる。従って、戻り流路26を短くできるばかり
でなく、ポンプケーシング10の吸込ボリュート40を
囲む部分を二重構造にする必要をなくし、ケーシング鋳
物を簡素化して、製作上から品質向上を図ることができ
る。更に、ポンプ起動時の空気排出時は戻り流路26を
開口させておき、通常運転に入ってから、弁体48を閉
止位置にするのであり、比較的簡単な構成の弁体48で
戻り流路26を閉止することができる。なお、この弁体
48からの漏れは、ポンプの揚水効率を低減させるが、
多少の漏れを許容することもできる。また、手動弁の代
わりに電気または空気などの動力で開閉する弁を設けて
戻り流路を開閉するようにしてもよいことは前述と同様
である。
【0031】図10及び図11は、本発明の第3の実施
の形態の自吸水ポンプを示す。この例の第2の実施の形
態と異なる点は、ポンプケーシング10として、吸込口
10aがポンプの軸方向の前方に向けて開口するように
したものを使用し、この吸込口10aから吸込まれた流
体が吸込ボリュート40の内部に該吸込ボリュート40
に直交する方向から入るようにした点にある。その他の
構成は、第2の実施の形態とほぼ同様である。
【0032】すなわち、第2の実施の形態にあっては、
図9に示すように、吸込口10aと吸込ボリュート40
が同一平面に沿って連続するようにしているが、この例
にあっては、吸込みボリュート40の一部を立ち上げ
て、モータとは反対側に軸方向に直角に曲げて吸込口1
0aが軸方向の前方に向けて開口するようにしている。
この例によれば、配管に曲管を付けてその方向を変える
ことなく、ポンプの軸方向に延びるポンプ吸込管の端部
にポンプを連結することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
貯水空間をボリュート形状とすることで、水がポンプの
回転方向に曲げられた予旋回をもって羽根車に流れ込む
ようにして、羽根車の入口角度を大きくし、これによっ
て、従来の構造の自吸水ポンプに比べて、空気排出時間
を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の自吸水ポンプの側
断面図である。
【図2】同じく、吸込ボリュート(ボリュート形状の貯
水空間)の縦断正面図である。
【図3】同じく、吐出しボリュートの縦断正面図であ
る。
【図4】同じく、吸込ボリュートの断面積の変化の例を
示すグラフである。
【図5】同じく、吸込ボリュートの断面積の変化の説明
に付する図である。
【図6】同じく、羽根車の入口速度3角形を従来例と比
較して示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の自吸水ポンプの側
断面図である。
【図8】同じく、吐出しボリュートの縦断正面図であ
る。
【図9】同じく、吸込ボリュートの縦断正面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態の自吸水ポンプの
側断面図である。
【図11】同じく、吸込ボリュートの縦断正面図であ
る。
【図12】従来の自吸水ポンプの側断面図である。
【符号の説明】
10 ポンプケーシング 10a 吸込口 10b 吐出し口 14 主軸 16 羽根車 16a 吸込側(羽根車入口) 16b 軸方向延長線 18 貯水空間 20 逆止弁 22 吐出しボリュート 24 気液分離室 40 ボリュート形状の貯水空間(吸込ボリュート) 40a 同、内壁面 42 手動弁 44 貫通孔 46 連通孔 48 弁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 哲郎 東京都大田区羽田旭町11番1号 荏原マイ スター株式会社内 Fターム(参考) 3H034 AA01 BB14 CC03 DD03 DD08 EE04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込口と吐出しボリュートとの間に、ポ
    ンプ停止時に水を溜める貯水空間を設けた自吸水ポンプ
    において、 前記貯水空間を、前記吸込口から連続して延びポンプの
    回転方向に沿って断面積が徐々に減少するボリュート形
    状にしたことを特徴とする自吸水ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記ボリュート形状は、断面積が一定の
    割合で直線的に減少する場合を基準にして、その断面積
    がポンプの入口面積Aに対して最大±bの幅分増減する
    形状に形成され、この幅bは、 0.2A≦b≦0 に設定されていることを特徴とする請求項1記載の自吸
    水ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記吐出しボリュートに連続する気液分
    離室を備え、この気液分離室と前記ボリュート形状の貯
    水空間の巻終り位置付近とを、気液分離後の流体の戻り
    流路で連通させたことを特徴とする請求項1または2記
    載の自吸水ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記戻り流路の内部に該戻り流路を開閉
    する弁体を配置したことを特徴とする請求項3記載の自
    吸水ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記吸込口をポンプの軸方向に向けて配
    置し、この吸込口から吸込まれた流体が前記ボリュート
    形状の貯水空間の内部に該貯水空間に直交する方向から
    入るようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の自吸水ポンプ。
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