JP2000297775A - 自吸式ポンプ - Google Patents

自吸式ポンプ

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JP2000297775A
JP2000297775A JP11105166A JP10516699A JP2000297775A JP 2000297775 A JP2000297775 A JP 2000297775A JP 11105166 A JP11105166 A JP 11105166A JP 10516699 A JP10516699 A JP 10516699A JP 2000297775 A JP2000297775 A JP 2000297775A
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JP
Japan
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self
gas
priming
pump
impeller
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Withdrawn
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JP11105166A
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English (en)
Inventor
Shinsuke Shimomura
真介 下村
Haruhiko Kono
治彦 河野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型であっても高揚程で高効率の作動が可能
でありしかも簡単な構造で寸法精度を確保できる外部駆
動形の自吸式ポンプの提供を目的とする。 【解決手段】 ステータ5への通電によって発生する回
転磁界により回転駆動されるロータ11を備える自吸式
ポンプ1であって、ロータ11に設けられたインデュー
サ15及び羽根車部16と、羽根車部16の吐出側に設
けられた加圧室19と、加圧室19から吐出された気液
混合流体を気液分離する気液分離室26と、気液分離室
26で気液分離された流体をインデューサ15と羽根車
部16の間の軸23周りに還流する還流路17,21を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステータで駆動す
るための駆動マグネットを周囲に配設するとともに、内
部には昇圧のための羽根車部と自吸のための還流路が設
けられたロータを有する小型、高揚程、高効率の外部駆
動形の自吸式ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自吸式ポンプでは、運転初期の自
吸を短時間行うために、吐出側に吐出水の気液分離室を
設けて液のみを羽根車部に還流し自吸を行う構造が一般
的に用いられていた。このような構造の従来の技術を図
23に示す。
【0003】図23において、101はポンプを構成す
るケーシングであり、このケーシング101には吸込口
102とこれに連通する吸水室103、吐出口107を
備えた気液分離室106を形成するとともに、回転して
水を加圧するための羽根車105を内蔵した加圧室10
4を形成し、さらに気液分離室106と吸水室103と
の間に還流穴110を配置している。そして、ケーシン
グ101の外部に電動モータ108を配置し、その軸1
09をメカニカルシール111を介して加圧室104に
突き出してこの軸109に羽根車105を取り付けてい
る。
【0004】このような構成の自吸式ポンプでは、運転
初期はポンプのケーシング101内に水を満たし、電動
モータ108に通電する。電動モータ108に通電する
と、軸109が回転し、軸109に取り付けられた羽根
車105が回転し加圧室104内の水を加圧する。加圧
された水は気液分離室106に入り気体と液体に分離さ
れ、分離された水の一部は還流穴110から吸水室10
3に還流される。なお、気液分離室106は還流穴11
0から水だけを還流させるため大きい容積が必要とされ
ている。
【0005】還流穴110から還流された水は配管(図
中不記載)やケーシング101内の気体を巻き込みなが
ら羽根車105で加圧されて気液分離室106に入る。
前記の運転によりポンプのケーシング101に水を満た
して運転するだけで、配管内の気体を排出して通常のポ
ンプ運転を行うことができる。なお、吐出側の気液分離
室106で分離された水をハウジング101と羽根車1
05の隙間を通し還流するタイプのものも提供されてい
る。
【0006】ところが、このようなタイプの自吸式ポン
プでは、高揚程化をしようとすると羽根車105と気液
分離室106を大きくする必要があり、ポンプの小型化
に対応できない。また、羽根車105を小型化すると高
揚程は期待できないし、各部のクリアランスを同程度に
小さくできずに効率も低下するので、小型化はこのよう
な点からも難しい。このように小型化しようとすると逆
に高揚程化、高効率化ができない。そして、羽根車10
1が電動モータ108の軸109の先端に設けられてい
るため、羽根車105の組付け位置精度も不十分になり
やすい。
【0007】一方、ステータで駆動するための駆動マグ
ネットを外周に配置し内部には軸流羽根を備えた羽根車
を持つ外部駆動形の軸流ポンプもすでに知られている。
このようなポンプとしては、例えば米国特許第2697
986号明細書に記載のものがあり、その概略を図22
に示す。
【0008】図22において、201は内部に軸流羽根
を設けた羽根車、202は羽根車201の外周に形成さ
れたシュラウド内に設けられ外部の磁界によって駆動さ
れる駆動マグネット、203は羽根車201のシュラウ
ド内に駆動マグネット202を保持するカバー、204
は羽根車201のボス部内に設けられた軸受、205は
駆動マグネット202の周囲に設けられ駆動マグネット
202を回転させるための回転磁界を形成するステータ
である。また、206は軸受204に差し通され羽根車
201を支持するための固定された軸、207は羽根車
201が運転時の軸推力で吸込み側に移動したとき軸受
204と当接してスラスト荷重を支える軸受板である。
更に、208は吸込側配管と吐出側配管に接続されステ
ータ205を外部に保持するとともに羽根車201を内
蔵し駆動マグネット202とステータ205の間を仕切
る隔壁、209は軸流ポンプの吸込みフランジ、210
は軸流ポンプの吐出フランジ、211は軸受けを支持す
る軸受ホルダー、212は軸流ポンプの吸込み口で、2
13は吸込みフランジ209に設けられたシール材、2
14は吐出フランジ210に設けられたシール材であ
る。
【0009】このような外部駆動形の軸流ポンプでは、
ステータ205に制御電流が通電されると、回転磁界が
形成される。この回転磁界によって駆動マグネット20
2が軸206周りのトルクを受け、軸206周りに羽根
車201が隔壁208内で回転を開始する。この羽根車
201の回転開始のときに、隔壁208内に呼び水が導
かれていると、羽根車201に設けられた軸流羽根の作
用でこの水を押し出して昇圧する。
【0010】ところが、吐出圧力と流量は羽根車201
の回転数によって変化するが、このポンプは軸流羽根の
羽根作用だけで昇圧するため、比較的多量の流量を吐出
することはできるものの、吐出圧力はあまり上がらない
という特性がある。そして、回転数が低い間は回転数に
ほぼ比例して圧力と流量が上昇するが、回転数をさらに
上げていくと軸流羽根の設計点から外れて効率が大きく
下がってしまうという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
自吸式ポンプは、高揚程化しようとすれば羽根車等が大
きくなる等のことから小型化に対応できず、小型化しよ
うとすると逆に高揚程化、高効率化ができず、羽根車の
電動モータの軸への取り付け精度にも上限があるという
問題がある。
【0012】また、外部駆動形の軸流ポンプでは、ライ
ン形のポンプを実現することができ、駆動モータのロー
タと羽根車を共用するため部品点数を削減できるなどの
他のポンプにない特徴がある。しかしながら、ライン形
の自吸式ポンプを実現するために軸流羽根を採用せざる
をえず、本質的に高揚程のポンプを実現することは困難
である。そして、回転数を上げて圧力を上げようとする
と、ポンプ効率は大幅に低下してしまうという問題があ
る。
【0013】ここで、外部駆動形の軸流ポンプを小型化
しようとすると、通常の大きさのポンプの特性をそのま
ま維持しながら小型にスケールダウンすることはできな
い。というのは、ポンプの大きさを相似に製作すること
はできても、損失の大きさは物理的大きさに比例してス
ケールダウンできないからである。例えば、機械損失や
流体損失、漏れ損失などは相対的に小さくすることはで
きない。しかも、このポンプを小型化してさらに高揚程
化しようとすると、回転数を上げる必要があり、こうし
た各種損失に加えて高速化に伴なう効率の低下が起こ
り、きわめて効率の悪いポンプとなってしまう。そし
て、高速化するため羽根車の吸込み側でキャビテーショ
ンが発生するし、水との比重差で発生するエアーの滞留
量も小型化とは逆に相対的に大きな影響をもつようにな
り、効率を損ない、機械の寿命を短くする。例えば、高
速化にともなう軸受寿命の低下は著しい。
【0014】では、高揚程化するために単純に軸流形ポ
ンプという点を放棄して遠心形のポンプにすればよいか
というと、半径方向の大きさが増して大型化してしまう
し、同時にライン形のポンプという点まで放棄しなけれ
ばならない。さらに、外部駆動形という点を維持するた
めには、駆動系の方から制約があるし、駆動マグネット
の配置や羽根車構造にも苦慮しなければならないという
問題がある。小型のポンプを製作するため、多くの小さ
なパーツを用意して組み立てるのは組立上でも製造上で
も難しいという問題もある。もし、一体型のポンプで製
作すると、駆動マグネットをモールドするため羽根車の
肉厚が不可避的に不均一なものとなって高品質のものを
製造するのは難しいし、小型であればあるほど接触防止
のため寸法精度が必要なはずであるが、精度がでなくな
る。精度がでない場合には、部材どうしが接触したり漏
れが大きくなったりして損失が増大し、一方を改善すれ
ば他方が悪化するといった悪循環が生じることになる。
【0015】以上のように、従来の自吸式ポンプで小
型、高揚程のポンプを実現しようとすることと、外部駆
動形の軸流ポンプで、小型、高揚程でライン形のポンプ
を実現しようとすることは、多くの相反する設計上の矛
盾を持つ関係となり、事実上この種のポンプを実現する
ことは困難であった。
【0016】そこで、本発明はこれらの課題を解決しよ
うとするもので、小型、高揚程、高効率であり、簡単な
構造で寸法精度を確保できる外部駆動形の自吸式ポンプ
を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステータへの
通電によって発生する回転磁界により回転駆動されるロ
ータを備える自吸式ポンプであって、前記ロータに設け
られたインデューサ及び羽根車部と、前記羽根車部の吐
出側に設けられた加圧室と、前記加圧室から吐出された
気液混合流体を気液分離する気液分離室と、前記気液分
離室で気液分離された流体を前記インデューサと前記羽
根車の間の軸周りに還流する還流路を設けたことを特徴
とする。
【0018】このような構成により、小型、高揚程、高
効率であり、簡単な構造で寸法精度を確保できる外部駆
動形の自吸式ポンプを提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、ステー
タへの通電によって発生する回転磁界により回転駆動さ
れるロータを備える自吸式ポンプであって、前記ロータ
に設けられたインデューサ及び羽根車部と、前記羽根車
部の吐出側に設けられた加圧室と、前記加圧室から吐出
された気液混合流体を気液分離する気液分離室と、前記
気液分離室で気液分離された流体を前記インデューサと
前記羽根車の間の軸周りに還流する還流路を設けたこと
を特徴とする自吸式ポンプであり、インデューサにより
羽根車の高速化によるキャビテーションの発生が抑えら
れ、ロータと羽根車を一体化することにより部品点数の
削減と組み付け寸法精度の向上が図れ、インデューサと
羽根車の間の軸周りに還流することにより自吸性能の向
上と通常運転時の羽根車からインデューサへの流体の逆
流防止ができ、小型で高効率で高揚程であり簡単な構成
で組み付け寸法精度を確保できるという作用を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、前記還流路を前
記インデューサのテール部に設けたことを特徴とする請
求項1に記載の自吸式ポンプであり、インデューサと羽
根車の間の軸周りのテール部に還流することにより通常
運転時の羽根車からインデューサへの流体の逆流防止が
行え、インデューサへのエアーのかみ込み防止も行える
という作用を有する。
【0021】請求項3に記載の発明は、前記還流路の吐
出口をリング形状としたことを特徴とする請求項1また
は2に記載の自吸式ポンプであり、還流された流体が均
一に軸周りより吐出されるため還流された流体が羽根車
に対し均一に流入するため自吸性能が向上し、通常運転
時の羽根車からインデューサへの流体の逆流防止が効率
よく行えるという作用を有する。
【0022】請求項4に記載の発明は、前記還流路は前
記ロータの軸と軸受けの潤滑用通路に兼用可能としたこ
とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自吸
式ポンプであり、自吸時と通常運転時の軸と軸受けの潤
滑が簡単な構成で十分に行われることにより、軸と軸受
けの摩耗防止を行えるという作用を有する。
【0023】請求項5に記載の発明は、前記還流路と、
前記加圧室のケーシングと、前記ロータの軸支持部とを
一体としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか
に記載の自吸式ポンプであり、軸と羽根車と加圧室ケー
シングと還流路の位置精度が向上し各部品間のクリアラ
ンスを狭めることができ、部品点数の削減が行えること
で組立て性の向上とコストの低減を行うことができ、漏
れ損失が少なく小型で高効率で高揚程であり組立性がよ
く低コスト化できるという作用を有する。
【0024】請求項6に記載の発明は、前記羽根車部
は、後面シュラウドを備えていないことを特徴とする請
求項1から5のいずれかに記載の自吸式ポンプであり、
軸と羽根車と加圧室ケーシングと還流路との位置精度が
向上し各部品間のクリアランスを狭めることができ、部
品点数の削減が行えることで組立て性の向上とコストの
低減ができ、羽根車の後面シュラウドがないため羽根車
の製作が容易となり、漏れ損失が少なく小型で高揚程で
高効率であり組立性がよく低コスト化できるという作用
を有する。
【0025】請求項7に記載の発明は、前記気液分離室
において、前記加圧室から吐出された気液混合流体を分
離する分離板を設けたことを特徴とする請求項1から6
のいずれかに記載の自吸式ポンプであり、加圧室から吐
出された気液混合流体を分離板により気体を多く含む気
液混合流体と気体をほとんど含まない流体とに分離する
ことにより、少ない気液分離室の容積で効率よく気液分
離が可能となり、ポンプ本体の大きさを小型化できると
いう作用を有する。
【0026】請求項8に記載の発明は、前記加圧室から
の吐出口を前記ロータの軸より下側に設けたことを特徴
とする請求項1から7のいずれかに記載の自吸式ポンプ
であり、加圧室吐出口からポンプ吐出口までの高さの確
保が効率的に行えるためポンプ本体の高さを抑えて小型
化できるという作用を有する。
【0027】請求項9に記載の発明は、ポンプの吸込み
口と前記ロータの吸込み口を連通する吸込み通路に、水
溜部を設けたことを特徴とする請求項1から8のいずれ
かに記載の自吸式ポンプであり、サイホンが起った場合
や運転時に吸込みタンクが空になった場合の自吸時の流
体の確保が簡単な構成で行え、呼び水の追加無しに再び
自吸が行えるという作用を有する。
【0028】請求項10に記載の発明は、前記吸込み通
路と前記気液分離室とは、サイホンブレイク位置から上
部のそれぞれの容積を同等としたことを特徴とする請求
項1から9のいずれかに記載の自吸式ポンプであり、小
型化しても自吸を効率的な容積で行えるという作用を有
する。
【0029】請求項11に記載の発明は、前記吸込み通
路に設けられた水溜部において、前記水溜部の上面を前
記ロータの吸込み口に対してテーパ形状としたことを特
徴とする請求項1から10のいずれかに記載の自吸式ポ
ンプであり、自吸運転やサイホンが起った場合や運転時
に吸込みタンクが空になり運転が停止された場合の水溜
室における空気と水の置換をスムーズに行うことができ
るため、自吸時の流体の確保が簡単な構成で行え、自吸
の時間も短縮することができ、自吸性能を向上させると
いう作用を有する。
【0030】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図21を用いて説明する。
【0031】(実施の形態1)本発明の一実施の形態で
ある自吸式ポンプについて図面を参照しながら詳細に説
明する。
【0032】図1は本発明の一実施の形態における自吸
式ポンプの断面図であり、図2は本発明の一実施の形態
における図1のA−Aの位置における断面矢視図であ
り、図3は本発明の一実施の形態における加圧室と気液
分離室の縦断面であり、図4は本発明の一実施の形態に
おける気液分離室の縦断面図である。図5は本発明の一
実施の形態における自吸運転前の自吸式ポンプの断面図
であり、図6は本発明の一実施の形態における自吸運転
中の自吸式ポンプの断面図であり、図7は本発明の一実
施の形態における図6の自吸運転中の加圧室ケーシング
と気液分離室の概要図であり、図8は本発明の一実施の
形態における図6の自吸運転中の気液分離室の概要図で
ある。
【0033】図1及び図2において、自吸式ポンプ1の
基本的な構成は、吸込み側ハウジング2と吐出側ハウジ
ング27と、これらのハウジング2,27の中に狭持固
定した仕切り板8及び加圧室ケーシング20とを備える
というものである。
【0034】吸込み側ハウジング2には、ポンプ吸込み
口3,吸込み通路4,この吸込み通路4に設けられた水
溜室4aがそれぞれ形成されている。吐出側ハウジング
27には、気液混合流体の気液分離を行う気液分離室2
6及びポンプ吐出口29を形成するとともに、図1に示
すように左側の端面にシール材28を備えたものであ
る。
【0035】図1において、仕切り板8は吸込み側ハウ
ジング2と吐出側ハウジング27とによって固定され、
この仕切り板8の外周に沿ってステータ5が配置されて
いる。ステータ5は同様に仕切り板8の外周に沿わせて
設けた制御部6により通電を制御され、回転磁界を発生
する。仕切り板8は下流側への通水路を形成する部材と
しても機能するもので、整流する整流板9を備え、この
整流板9により軸支持部10が仕切り板8に固定されて
いる。なお、図中の符号7は吐出側ハウジング27と仕
切り板8との間に設けたシール材である。
【0036】仕切り板8の内部には、加圧室ケーシング
20の軸支持部22によって固定保持された軸23が同
軸上に固定され、この軸23の周りに設けた軸受24に
よってロータ11が回転自在に支持されている。このロ
ータ11は、外周部分(マウスリング部)に永久磁石1
2をそのカバー13とともに一体に取り付けるととも
に、内部に通水路14を形成したものである。この通水
路14はインデューサ15と羽根車部16とから構成さ
れ、ロータ11の中央には還流路17を設け、インデュ
ーサ15と羽根車部16の間には還流路吐出口18を設
けている。
【0037】加圧室ケーシング20は、羽根車部16の
吐出側に連通する加圧室19と、還流路21とを形成し
たものであり、出側ハウジング27と仕切り板8の間に
狭持されている。また、先に述べた軸受24はロータ1
1に固定されて軸23周りに回転自在に組み込まれたも
ので、軸支持部10に設けた軸受板25に端面を当接さ
せている。
【0038】図3及び図4において、30は加圧室19
から気液分離室26への気液混合流体及び流体の加圧室
吐出口、31は吐出側ハウジング27に設けられ加圧室
吐出口30から気液分離室26へ緩やかに通水路面積を
拡大させる加圧室吐出口流路、32は加圧室吐出流路の
一部を形成しかつ気液分離室26内における流体の旋回
を防止する加圧室吐出流路壁である。また、33は加圧
室吐出流路31から吐出されてくる気液混合流体につい
て気体を多く含む気液混合流体と気体をほとんど含まな
い流体とに分離し且つポンプ吐出口への気液混合流体の
流速を減少させることにより気液分離をスムーズに行わ
せる分離板、34は気液分離された流体を還流路21へ
通水する還流路、35は組み付けビス用の穴である。
【0039】なお、図5及び図6は、ポンプ内での流
体,気液混合流体,期待の分布を示す概略図であり、格
子状の網目を指す符号「36」は純粋な流体又は気液混
合流体を示し、白抜きの領域で示す符号「37」は気体
である。
【0040】以上の構成において、自吸式ポンプ1に電
源が供給されると制御部6がステータ5に通電し、通電
されたステータ5は回転磁界を発生し、この回転磁界に
より永久磁石12が取り付けられかつ軸23周りに回転
自在としたロータ11が回転する。そして、インデュー
サ15と羽根車部16はロータ11の内部に設けられて
いるため、ロータ11が回転するとこれらのインデュー
サ15と羽根車部16も一体となって回転する。
【0041】実際の自吸時の流体の動きについて、図5
〜図8を用いて以下に説明する。
【0042】図5の状態から自吸式ポンプ1に電源が供
給され自吸運転がスタートすると、自吸式ポンプ1の内
部の純粋な流体36がポンプ吐出口29から吐出され始
める。これと同時にポンプ吸込み口3から気体37が吸
込まれ、短時間(数秒)で吸込み通路4と通水路14と
インデューサ15と羽根車部16内の純粋な流体36が
吐出される。この純粋な流体36の吐出と同時に気液分
離室26の流体が還流路34と還流路21と還流路17
と還流路吐出口18を通ってインデューサ15と羽根車
部16の間に還流される。そして、インデューサ15と
羽根車部16の間に還流された純粋な流体36がポンプ
吸込み口3から吸込まれた気体37と混合され、気液混
合流体36となって加圧室19に吐出される。加圧室1
9において加圧された気液混合流体36が加圧室吐出口
30から気液分離室26に吐出され、加圧室吐出口30
から吐出された気液混合流体36は図7及び図8におい
て矢印aに示すように加圧室吐出口流路31を通って分
離板33に到達する。この分離板33に到達した気液混
合流体36は、図8に示すように分離板33により矢印
bのように気体37を多く含む気液混合流体36と、矢
印cのように気体37をほとんど含まない流体36にと
に分離される。そして、矢印bに示す分離板33より分
離された気体37を多く含む気液混合流体36は、分離
板33とポンプ吐出口29の間で気液分離される。気液
分離された気体37は、矢印dに示すようにポンプ吐出
口29側に向かって吐出される。一方、分離板33とポ
ンプ吐出口29の間で気液分離された流体36は、図8
の矢印eに示すように還流路34側へ還流され、矢印c
に示す分離板33により分離さたれ流体36と合流す
る。そして、この合流した流体36は、矢印fに示す流
れとなって還流路34へ還流され、還流された流体36
は還流路34と還流路21と還流路17と還流路吐出口
18を通って再びインデューサ15と羽根車部16の間
に還流され、この過程を繰り返し自吸を完了する。
【0043】自吸時の気液分離において、加圧室吐出口
30をロータ11の軸23より下側に設けていることよ
り、加圧室吐出口30からポンプ吐出口29までの高さ
が確保される。このため、気液分離室26の気液分離部
の容積を薄型で高さをとらずに確保でき、気液分離室2
6に設けられた分離板33により効率的に気液分離が可
能となり、小型で簡単な構造で自吸を行うことができ
る。
【0044】また、自吸時の還流において、加圧室ケー
シング20とロータ11の軸支持部22を一体化してい
るので、ロータ11と加圧室ケーシング20との組み付
け精度が確保できる。このため、ロータ11と加圧室ケ
ーシング20との間の隙間が小さくなり、加圧室19か
らの還流路34と還流路21への流れの影響を減少させ
ることができる。したがって、還流させる流体を還流路
34,還流路21,還流路17の順に還流路吐出口18
まで安定して還流させることができる。また、還流路1
7の還流路吐出口18はリング形状なので、還流路3
4,還流路21,還流路17を順に通った流体は還流路
吐出口18からインデューサ15と羽根車部16の間の
軸周りに均一に流体が吐出されて羽根車部16に還流さ
れる。このため、還流路吐出口18から吐出された流体
の羽根車部16内の羽根毎における量を均一にすること
ができる。したがって、自吸時における羽根車部16内
の羽根毎の流体の吐出量も均一になり、小型で簡単な構
造で高効率の自吸が可能となる。
【0045】ポンプ通常運転時においては、還流路17
の還流路吐出口18はインデューサ15のテール部にリ
ング形状に設けられているので、インデューサ15のボ
ス側のテール部付近に生じる剥離に伴う羽根車部16か
らインデューサ15側への逆流が抑制され、ポンプ性能
を向上させることができる。また、加圧室ケーシング2
0と軸支持部22を一体としているので、ロータ11と
加圧室ケーシング20との組み付け精度が確保できる。
このため、羽根車部16のバランスが改善され軸受け2
4における軸損失が低減でき、ロータ11に設けられた
永久磁石12と仕切り板8に取り付けられたステータ5
の位置精度が確保できる。したがって、駆動モータの効
率を上げることができ、小型化と高効率化を図ることが
できる。さらに、羽根車部16と加圧室ケーシング20
との間の隙間も小さいので、加圧室19から還流路34
及び還流路21への漏れも減少し、小型化と高効率化と
高揚程化を図ることができる。
【0046】なお、還流路21は、羽根車部16の軸2
3と軸受け24との間の水潤滑のための潤滑用通路とし
て兼用することができる。このため、自吸運転時と通常
運転時の軸23と軸受け24への潤滑が簡単な構成で十
分に行われ、軸23と軸受け24の摩耗防止も図れる。
【0047】なお、還流路21は軸23と軸支持部22
の部分に設けてもよいし、軸23の内部に還流路21を
設け羽根車部16と加圧室ケーシング20の間に還流さ
せてもよい。
【0048】以上のように、本発明の構成により、小型
であってしかも高揚程及び高効率の作動が可能であって
簡単な構造で寸法精度を確保できる外部駆動形自吸式ポ
ンプを提供することができる。
【0049】(実施の形態2)図9は本発明の一実施の
形態における自吸式ポンプの吸込み側と吐出し側にタン
クを設け配管接続した配置図であり、図10は本発明の
一実施の形態における図9の状態での通常運転中に吸込
み側のタンクが空になった場合の自吸式ポンプの断面図
であり、図11は本発明の一実施の形態における図10
の運転を停止して時間を経過した後の自吸式ポンプの断
面図であり、図12は本発明の一実施の形態における図
11の吸込みタンクに流体を供給し自吸運転を行わせて
いる時の自吸式ポンプの断面図であり、図13は本発明
の一実施の形態における吸込み通路と気液分離室におけ
るサイホンブレイク位置から上部における容積部分を示
した断面図であり、図14は本発明の一実施の形態にお
ける図9の状態での通常運転を停止させた場合の自吸式
ポンプの断面図であり、図15は本発明の一実施の形態
における図14の吸込み側のタンクが空になりサイホン
が起り吸込み通路の流体が引かれているときの自吸式ポ
ンプの断面図であり、図16は本発明の一実施の形態に
おける図15のサイホン後時間を経過した後の自吸式ポ
ンプの断面図であり、図17は本発明の一実施の形態に
おける図16の状態から自吸運転を行わせている時の自
吸式ポンプの断面図であり、図18は本発明の一実施の
形態における図14の吐出し側のタンクが空になりサイ
ホンが起り気液分離室の流体が引かれている時の自吸式
ポンプの断面図であり、図19は本発明の一実施の形態
における図18のサイホン後時間を経過した後の自吸式
ポンプの断面図であり、図20は本発明の一実施の形態
における図19の状態から自吸運転を行わせている時の
自吸式ポンプの断面図である。なお、図1〜図8に示し
た実施の形態1における同じ構成部材については共通の
符号で指示し説明は省略する。
【0050】図9において、40は吸込み側のタンク、
41はタンク40とポンプ吸込み口3を連通する配管、
42は自吸式ポンプ1を取り付けた筐体、43は吐出し
側のタンク、44はタンク43とポンプ吐出口29を連
通する配管である。なお、配管41,44はタンク4
0,43の中では内部が空にならない限り下端部が水中
に没している。
【0051】実際の自吸時の流体の動きについては、実
施の形態1において図5〜図8により説明したとおりで
ある。
【0052】図9に示す設備において、通常運転中に吸
込み側のタンク40が空になった場合は、自吸式ポンプ
1の内部は図10に示す状態となる。すなわち、タンク
40とポンプ吸込み口3を連通する配管41及び吸込み
通路4内は、空になったタンク40と同じ圧力(ここで
はタンク40の空間部分は大気開放されたものとす
る。)となる。一方、タンク43とポンプ吐出口29を
連通する配管44はタンク43内の流体から液圧(ここ
ではタンク43の空間部分は大気開放されたものとす
る。)受ける。したがって、図10の状態から自吸式ポ
ンプ1の運転を停止すると、タンク43とポンプ吐出口
29を連通する配管44はタンク43内の流体から液圧
を受けるため、自吸式ポンプ1内の液体を吸込み通路4
側へ押し出す。
【0053】ここで、本発明の自吸式ポンプ1ではサイ
ホンをカットするための穴等を設けると、漏れ損失の増
大となるのでこのような穴を設けていない。したがっ
て、押し出された流体は吸込み通路4及びこれに設けら
れた水溜室4a内の空気と置換され、本実施の形態の自
吸式ポンプ1は小型でポンプ吐出口29より下側の高さ
が10cmのオーダであるため、吸込み通路4及び水溜
室4aは流体で満たされ図11の状態となる。配管41
のタンク40側では水落ちし、自吸式ポンプ1側は水が
一部残留する。この図11の状態からタンク40に流体
を供給し再度自吸運転を開始すると、吸込み通路4の流
体が羽根車部16により加圧室19と加圧室吐出口30
を通して気液分離室26へ吐出され図12の自吸状態と
なり、残留空気を全て排出した後に自吸完了の状態とな
る。
【0054】ここで、図13に示す吸込み通路4のa部
の容積と気液分離室26のb部の容積は、サイホンブレ
イク位置から上部における容積として同等とする。な
お、本発明の自吸式ポンプ1では、還流路21の高さで
サイホンがブレークされるので、この水面を基準にして
図3におけるa部及びb部の容積をそれぞれ決めるもの
とする。b部の容積をサイホンブレイク位置から上部に
おける容積として同等とするのは、b部を自吸のために
必要な最小限の容積とすると、運転を停止した図11の
状態でa部にb部と等量の水が残留するので、最小の水
量で再起動できるからであある。これにより、自吸運転
時に必要な容積を効率的に確保することができる。ま
た、図13に示すc部の水溜室4aの上面をテーパ形状
とすることで、図10から図11への状態変化時及び自
吸運転時における水溜室4a内の空気と流体の置換がス
ムーズになり、自吸式ポンプ1の小型化と高効率化を図
ることができる。
【0055】図9の設備の自吸式ポンプ1において、通
常運転状態から停止したときは、連通管現象によって図
14の状態となる。この停止した状態から吸込み側のタ
ンク40が空になったときは、タンク43とポンプ吐出
口29を連通する配管44はタンク40が空になってサ
イホンが起り、自吸式ポンプ1の流体が引かれる。その
結果、図14から図15の状態を経過して図16の状態
になる(ここではタンク43の空間部分は大気開放され
たものとする)。図16の状態からタンク40に流体を
供給し自吸運転を開始すると、吸込み通路4の流体が羽
根車部16により加圧室19と加圧室吐出口30を通し
て気液分離室26へ吐出されて図17の自吸状態とな
り、その後自吸完了の状態となる。
【0056】ここで、吸込み通路4と気液分離室26に
おけるサイホンブレイク位置から上部における容積を同
等としていることで、自吸運転時に必要な容積を効率的
に確保することができる。また、水溜室4aの上面をテ
ーパ形状としていることで、図14の状態から図15の
状態を経過して図16への状態変化時及び自吸運転時に
おける水溜室4a内の空気と流体の置換がスムーズに行
え、自吸式ポンプ1の小型化と効率化を図ることができ
る。
【0057】図9の設備において、自吸式ポンプ1が通
常運転状態から停止したときは、図14の状態となり、
この状態から吐出側のタンク43が空になったときは、
サイホンが起り自吸式ポンプ1の流体が吸込み側へ引か
れ、図14の状態から図18の状態を経過して図19の
状態になる(ここではタンク40の空間部分は大気開放
されたものとする)。図19の状態からタンク43に流
体を供給し自吸運転を行わせると、吸込み通路4の流体
が羽根車部16により加圧室19と加圧室吐出口30を
通して気液分離室26へ吐出され、図20の自吸状態と
なり、その後自吸完了の状態となる。
【0058】ここで、吸込み通路4と気液分離室26に
おけるサイホンブレイク位置から上部における容積を同
等としていることで、自吸運転時に必要な容積を効率的
に確保することができる。また、水溜室4aの上面をテ
ーパ形状としていることで、図14の状態から図18の
状態を経過して図19への状態変化時及び自吸運転時に
おける水溜室4a内の空気と流体の置換がスムーズに行
なえ、自吸式ポンプ1の小型化と効率化を図ることがで
きる。
【0059】(実施の形態3)図21は本発明の実施の
形態3における自吸式ポンプの断面図である。実施の形
態1、2と同一部は同一符号とし説明は省略する。
【0060】図21において、50はロータ、51はロ
ータ50に設けられた後面シュラウド無しの羽根車部、
52は羽根車部51の吐出側に設けられた加圧室、53
は加圧室ケーシング、54は加圧室ケーシングに設けら
れた還流路、55はロータ50と加圧室ケーシング53
の間に設けられた還流路、56は還流路吐出口である。
【0061】実際の自吸時の流体の動きについて、図
5,図6,図8と図21を用いて以下に説明する。
【0062】図5の状態から自吸式ポンプ1に電源が供
給され自吸運転がスタートすると、自吸式ポンプ1の内
部の流体35がポンプ吐出口29から吐出され始め、そ
れと同時にポンプ吸込み口3から気体37が吸込まれ、
短時間(数秒)で吸込み通路4と通水路14とインデュ
ーサ15と羽根車部51内の流体36が吐出される。こ
の吐出と同時に気液分離室26の流体が還流路54,還
流路55,還流路吐出口56を順に通ってインデューサ
15と羽根車部51の間に還流される。そして、インデ
ューサ15と羽根車部51の間に還流された流体36が
ポンプ吸込み口3から吸込まれた気体37と混合され、
気液混合流体36となって加圧室52に吐出される。加
圧室52において加圧された気液混合流体36は加圧室
吐出口30から気液分離室26に吐出され、この吐出さ
れた気液混合流体36は図8の矢印aに示すように加圧
室吐出口流路31を通って分離板33に到達する。分離
板33に到達した気液混合流体36は、分離板33によ
り矢印bに示すように気体37を多く含む気液混合流体
36と矢印cに示すように気体37をほとんど含まない
流体36にとに分離される。矢印bに示す分離板33よ
り分離された気体37を多く含む気液混合流体36は、
分離板33とポンプ吐出口29の間で気液分離が行わ
れ、分離板33とポンプ吐出口29の間で気液分離され
た気体37は矢印dに示すようにポンプ吐出口29より
吐出される。分離板33とポンプ吐出口29の間で気液
分離された流体36は、図8の矢印eに示すように還流
路34側へ還流され、矢印cに示す分離板33により分
離され流体36と合流し矢印fに示す流れとなって還流
路34へ還流され、還流された流体36は還流路54と
還流路55と還流路吐出口56を通って再びインデュー
サ15と羽根車部51の間に還流され、この過程を繰り
返し自吸を完了する。
【0063】自吸時の還流において、加圧室ケーシング
53とロータ50の軸支持部22を一体で構成すること
により、ロータ50と加圧室ケーシング52との組み付
け精度が確保できる。このため、還流させる流体を還流
路54と還流路55通り安定して還流させることがで
き、加圧室52からのロータ50と加圧室ケーシング5
3との隙間への漏れを少なくできる。また、還流路55
の還流路吐出口56はリング形状となっているので、還
流路54と還流路55とを通った流体は還流路吐出口5
6からインデューサ15と羽根車部51の間の軸周りに
均一に吐出されて羽根車部51に還流される。このた
め、還流路吐出口56から吐出された流体の羽根車部5
1内の羽根毎における量を均一にすることができ、自吸
時における羽根車部51内の羽根毎の流体の吐出量が均
一になり、小型で高効率で簡単な構造で自吸を行うこと
ができる。
【0064】ポンプ通常運転時において、還流路55の
還流路吐出口56はインデューサ15のテール部にリン
グ形状に設けられているので、インデューサ15のボス
側のテール部付近で生じる剥離に伴う羽根車部51から
インデューサ15側への逆流が抑制され、ポンプ性能を
向上させることができる。また、加圧室ケーシング53
と軸支持部22を一体で構成することにより、ロータ5
0と加圧室ケーシング53との組み付け精度が確保でき
るため、ロータ50のバランスが改善されて軸受け24
における軸損失を低減できるとともに、ロータ50に設
けられた永久磁石12と仕切り板8に取り付けられたス
テータ5の位置精度が確保でき、モータの効率を上げる
ことができ、小型化と高効率化が可能となる。さらに、
ロータ50と加圧室ケーシング53との間の隙間を狭く
できるので、加圧室52からのロータ50と加圧室ケー
シング53との隙間への漏れを少なくでき、小型化と高
揚程化と高効率化を図ることができる。
【0065】また、ロータ50の構成においては、羽根
車部51の後面シュラウドを設けていないため、後面シ
ュラウドを設けている場合に比べロータ50が簡単な構
造となる。このため、ロータ50における溶着部品及び
溶着等の工程が不要となり、コストの低減を図ることが
できる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、本発明の外部駆動形の自
吸式ポンプでは、ステータで駆動するための駆動用の永
久磁石を周囲に配設するとともに、内部には昇圧のため
の羽根車部と自吸のための還流路が設けられたロータを
有した簡単な構造で寸法精度を確保し、小型、高揚程、
高効率の外部駆動形の自吸式ポンプを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における自吸式ポンプの
断面図
【図2】本発明の一実施の形態における図1のA−Aの
位置における断面矢視図
【図3】本発明の一実施の形態における加圧室と気液分
離室の縦断面図
【図4】本発明の一実施の形態における気液分離室の縦
断面図
【図5】本発明の一実施の形態における自吸運転前の自
吸式ポンプの断面図
【図6】本発明の一実施の形態における自吸運転中の自
吸式ポンプの断面図
【図7】本発明の一実施の形態における図6の自吸運転
中の加圧室ケーシングと気液分離室の概要図
【図8】本発明の一実施の形態における図6の自吸運転
中の気液分離室の概要図
【図9】本発明の一実施の形態における自吸式ポンプの
吸込み側と吐出し側にタンクを設け配管接続した配置図
【図10】本発明の一実施の形態における図9の状態で
の通常運転中に吸込み側のタンクが空になった場合の自
吸式ポンプの断面図
【図11】本発明の一実施の形態における図10の運転
を停止して時間を経過した後の自吸式ポンプの断面図
【図12】本発明の一実施の形態における図11の吸込
みタンクに流体を供給し自吸運転を行わせている時の自
吸式ポンプの断面図
【図13】本発明の一実施の形態における吸込み通路と
気液分離室におけるサイホンブレイク位置から上部にお
ける容積部分を示した断面図
【図14】本発明の一実施の形態における図9の状態で
の通常運転を停止させた場合の自吸式ポンプの断面図
【図15】本発明の一実施の形態における図14の吸込
み側のタンクが空になりサイホンが起り吸込み通路の流
体が引かれているときの自吸式ポンプの断面図
【図16】本発明の一実施の形態における図15のサイ
ホン後時間を経過した後の自吸式ポンプの断面図
【図17】本発明の一実施の形態における図16の状態
から自吸運転を行わせている時の自吸式ポンプの断面図
【図18】本発明の一実施の形態における図14の吐出
し側のタンクが空になりサイホンが起り吸込み通路の流
体が引かれている時の自吸式ポンプの断面図
【図19】本発明の一実施の形態における図18のサイ
ホン後時間を経過した後の自吸式ポンプの断面図
【図20】本発明の一実施の形態における図19の状態
から自吸運転を行わせている時の自吸式ポンプの断面図
【図21】本発明の一実施の形態における自吸式ポンプ
の断面図
【図22】従来技術による軸流ポンプにおける一実施例
のポンプ構造図
【図23】従来技術による自吸式ポンプにおける一実施
例のポンプ構造図
【符号の説明】
1 自吸式ポンプ 2 吸込み側ハウジング 3 ポンプ吸込み口 4 吸込み通路 4a 水溜室 5 ステータ 6 制御部 7,28 シール材 8 仕切り板 9 整流板 10,22 軸支持部 11,50 ロータ 12 永久磁石 13 永久磁石カバー 14 通水路 15 インデューサ 16,51 羽根車部 17,34,54,55 還流路 18,56 還流路吐出口 19,52,104 加圧室 20,53 加圧室ケーシング 21 還流路 23,109,206 軸 24,204 軸受 25,207 軸受板 26,106 気液分離室 27 吐出側ハウジング 29 ポンプ吐出口 30 加圧室吐出口 31 加圧室吐出口流路 32 加圧室吐出流路壁 33 分離板 35 穴 36 流体又は気液混合流体 37 気体 40 吸込み側のタンク 41,44 配管 42 筐体 43 吐出し側のタンク 101 ハウジング 102 吸込み口 103 吸水室 105,201 羽根車 107 吐出口 108 電動モータ 110 還流穴 111 メカニカルシール 202 駆動マグネット 203 カバー 208 隔壁 209 吸込みフランジ 210 吐出しフランジ 211 軸受ホルダー 212 吸込み口 213,214 シール材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータへの通電によって発生する回転磁
    界により回転駆動されるロータを備える自吸式ポンプで
    あって、前記ロータに設けられたインデューサ及び羽根
    車部と、前記羽根車部の吐出側に設けられた加圧室と、
    前記加圧室から吐出された気液混合流体を気液分離する
    気液分離室と、前記気液分離室で気液分離された流体を
    前記インデューサと前記羽根車の間の軸周りに還流する
    還流路を設けたことを特徴とする自吸式ポンプ。
  2. 【請求項2】前記還流路を前記インデューサのテール部
    に設けたことを特徴とする請求項1に記載の自吸式ポン
    プ。
  3. 【請求項3】前記還流路の吐出口をリング形状としたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の自吸式ポン
    プ。
  4. 【請求項4】前記還流路は前記ロータの軸と軸受けの潤
    滑用通路に兼用可能としたことを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の自吸式ポンプ。
  5. 【請求項5】前記還流路と、前記加圧室のケーシング
    と、前記ロータの軸支持部とを一体としたことを特徴と
    する請求項1から4のいずれかに記載の自吸式ポンプ。
  6. 【請求項6】前記羽根車部は、後面シュラウドを備えて
    いないことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記
    載の自吸式ポンプ。
  7. 【請求項7】前記気液分離室において、前記加圧室から
    吐出された気液混合流体を分離する分離板を設けたこと
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の自吸式
    ポンプ。
  8. 【請求項8】前記加圧室からの吐出口を前記ロータの軸
    より下側に設けたことを特徴とする請求項1から7のい
    ずれかに記載の自吸式ポンプ。
  9. 【請求項9】ポンプの吸込み口と前記ロータの吸込み口
    を連通する吸込み通路に、水溜部を設けたことを特徴と
    する請求項1から8のいずれかに記載の自吸式ポンプ。
  10. 【請求項10】前記吸込み通路と前記気液分離室とは、
    サイホンブレイク位置から上部のそれぞれの容積を同等
    としたことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記
    載の自吸式ポンプ。
  11. 【請求項11】前記吸込み通路に設けられた水溜部にお
    いて、前記水溜部の上面を前記ロータの吸込み口に対し
    てテーパ形状としたことを特徴とする請求項1から10
    のいずれかに記載の自吸式ポンプ。
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