JPH09100792A - 吸込側自吸室形の立軸ポンプ - Google Patents

吸込側自吸室形の立軸ポンプ

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JPH09100792A
JPH09100792A JP14378296A JP14378296A JPH09100792A JP H09100792 A JPH09100792 A JP H09100792A JP 14378296 A JP14378296 A JP 14378296A JP 14378296 A JP14378296 A JP 14378296A JP H09100792 A JPH09100792 A JP H09100792A
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JP
Japan
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chamber
impeller
suction
pump
self
Prior art date
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Pending
Application number
JP14378296A
Other languages
English (en)
Inventor
Chishiro Furukawa
千城 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09100792A publication Critical patent/JPH09100792A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置床面積が小さく高揚程であり、ポンプよ
り低い吸水水面から瞬間に自吸可能にする。 【解決手段】 遠心形羽根車3を収納した多段の羽根車
室5m,5nの入口5gを上向きに配置し、この羽根車
室5mの上部に入口5gを介して連通する吸込側自吸室
11を設置し、吸込側自吸室11の上部にポンプの吸込
口8を形成する。羽根車室5m,5nの周囲を外ケーシ
ング7で包囲して環状流路12を形成し、この環状流路
12を一方では羽根車室5nの出口5hに連通させると
共に、他方では上向きに設けられた吐出流路10に連通
させ、この吐出流路10の上端にポンプの吐出口9を形
成する。その際、羽根車室5mより上方に位置する吐出
流路10の部分を羽根車室5m,5nの外径より軸心側
に突出させて吸込側自吸室11と一体形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心形ポンプに自
吸機能を持たせるために、ポンプの吸込側に自吸室を設
けた吸込側自吸室形の立軸ポンプ、特に高揚程のポンプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】自吸機能の概要と自吸方式の種類並びに
高揚程ポンプの従来の技術を説明する。 a)通常運転状態では遠心形ポンプの吸込圧が吸込管に
及ぶので、理論的にはトリチエリの原理によりポンプの
下方約10m、実際にはキャビテーション等により5〜
8mの水面から吸水できる。ポンプが空の状態から運転
に入る時には吸込圧は実質零となって吸水できないの
で、吸込管に逆止弁を設けておいて吸込管全体に大量の
呼び水をして起動し、通常運転に継げる。
【0003】b)逆止弁は故障の要因を持ち、大量の呼
び水は大変で、しかもポンプの停止毎に必要になること
もあり、自吸式ポンプが従来から使用されている。自吸
式には吐出側に気水分離室を設けるものがよく用いら
れ、例えば特公昭57−44835号,特公昭59−4
8319号等に示されたものである。これはポンプが停
止しても羽根車室と気水分離室に水が残るようにし、自
吸運転中にポンプの吸込圧で吸込管内の水位を徐々に上
昇させ、気水分離室で空気のみを排出させ、水を羽根車
室に漏れるように戻して自吸を続行させる。この時、羽
根車は水と空気が混合するものなので、取扱流体の密度
に比例して揚程を生じる遠心形ポンプでは流量も吸込圧
も小さく、吸込管の長さと太さや自吸機能の良否により
通常数分〜10分で自吸が完了し、すなわち吸込管内の
水位がポンプに達し、通常運転に至る。
【0004】この吐出側気水分離室形の自吸式ポンプは
設置後の初回のみ又は長時間運転を停止して気水分離室
の水が蒸発してしまった後の再運転の時だけ少量の呼び
水で通常運転に入るので都合がよい。しかし必ず自吸時
間が存在するという性質がある。従って、工作機械に研
削液又は切削液を送るクーラントポンプでは、自吸時間
内で刃物等の焼付の恐れがある。
【0005】c)これに対し吸込側自吸室形のポンプも
よく用いられ、例えば特開昭56−110593号公
報,実開昭56−165996号公報等に示されたもの
であり、日本電機工業会標準規格JEM1242(19
70)「クーラントポンプ」も自吸形である。吸込側自
吸室形ポンプには原理的に自吸時間がない。前記文献は
この原理まで説明してはいないので、以下にこの原理の
要点を説明する。
【0006】吸込側自吸室形ポンプの基本構造は、遠心
形羽根車を収納する羽根車室の入口を上向きに配置し、
この羽根車室の上部に前記入口を介して連通する吸込側
自吸込室を設け、この吸込側自吸室の上部にポンプの吸
込口を形成し、前記羽根車室の出口に連通する吐出流路
を上向きに設けてその上端にポンプの吐出口を形成する
ものである。逆止弁は必要でない。
【0007】ポンプが停止し、吐出管の先端が大気に開
放していると、吐出管,ポンプ,吸込管,貯水槽と連通
する水は逆流する。ポンプの中で吐出口,吐出流路,羽
根車室,吸込側自吸室,吸込口と連通する水路はU字状
をしている。従って吐出管内の水面が吐出流路の下端ま
で降下して来ると、いわゆるサイホンが切れて空気のみ
が羽根車室,吸込側自吸室,吸込口を気泡状に逆流して
吸込管内に流れ込む。吸込管に生じた水面は降下して貯
水槽の水面近くに達しバランスして逆流が停止する。こ
の間、吸込側自吸室と羽根車室内の水は大部分が残る。
【0008】ポンプを再起動すると、水で満たされてい
る羽根車は瞬間に通常のポンプ作用を示して吐出管に水
を圧送し、吸込管内の水面も上昇される。瞬間自吸であ
る。これは吸込側自吸室の上部の空気が増し、その水面
が低下して空になっても水が補給されなくなるまで続
く。それまでに吸込管内の水が吸込側自給室に到達すれ
ば、その水はこの室を落下し、羽根車室に連続して水を
補給し、ポンプは通常運転を続ける。吸込側自吸室が空
にならない基本条件は吸込側自吸室の容積が吸込管内容
積(管断面積×長さ)より大きいということである。吸
込側自吸室の上部にたまる空気は、通常運転中に徐々に
水に混入し吐出されるが、羽根車内の取扱流体の密度を
大きく下げるものではなく、前述の吐出側気水分離室形
の自吸中の流量・揚程の低下のような大きな低下はな
い。
【0009】d)特公昭59−44518号公報,実開
昭60−128997号公報は立軸多段遠心ポンプの例
であり、非自吸形である。高揚程を得るために羽根車直
径を大きくするには比速度等による限界があり、多段に
構成する。比速度の制約はないが、羽根車を小径にして
多段とし、立軸ポンプの設置床面積を有利にすることも
ある。前記文献のものはいずれも多段の羽根車室の入口
を下向きに配置し、ポンプの下部に吸込口を設けてい
る。吐出口は後者が単純にポンプ上部に設けるのに対
し、前者は戻し通路で上部から下部に導いて吐出口を設
ける。いずれも吸込側に吸込側自吸室の如きものを付加
しても前述した吸込側自吸室の動作原理からわかるよう
に、自吸機能を発揮するわけがなく、吐出側気水分離室
を付加して自吸形に改良することは考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術を要約
すると、 a)非自吸形は吸込側の貯水槽の水面がポンプより高い
か、低くてもほとんど連続運転する場合には何ら問題が
ない。しかし水面がポンプより低い場合には逆止弁の故
障要因を持ち、再起動の度に大量の呼び水を必要とす
る。
【0011】b)吐出側気水分離室形はポンプの最大吸
込揚程以内であれば、小量の呼び水で容易に自吸して通
常運転に入れるが、自吸時間が原理上あって、それを持
てない用途例えば工作機械のクーラント液移送用には使
用しにくい。 c)吸込側自吸室形は吸込配管容積(管断面積×長さ)
に制限があるが瞬間に自吸する。
【0012】d)高揚程の多段ポンプを自吸式にすると
き、吐出側気水分離室形を適用できるが、吸込側自吸室
形には適用しにくい。この発明の目的は、設置床面積が
小さく高揚程のポンプであって、ポンプより低い吸込水
面から瞬間に自吸することのできるポンプを得ることに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、遠心形羽根車
を収納する羽根車室の入口を上向きに配置し、この羽根
車室の上部に前記入口を介して連通する吸込側自吸室を
設け、この吸込側自吸室の上部にポンプの吸込口を形成
し、前記羽根車室の出口に連通する吐出流路を上向きに
設けてその上端にポンプの吐出口を形成する吸込側自吸
室形の立軸ポンプにおいて、前記羽根車室を複数、その
入口を上向きにして多段に接続し、この複数の羽根車室
の外側を外ケーシングで包囲して形成される環状流路を
最下段の羽根車室の出口に連通し、前記環状流路を前記
吐出流路を介して前記吐出口に連通し、前記外ケーシン
グを前記吸込側自吸室に液密に当接させ、最上段の羽根
車室より上方にある吐出流路の部分を前記羽根車室の外
径より軸心側に突出させて吸込側自吸込室と一体に形成
したものである。
【0014】このような本発明において、吸込口,吸込
側自吸室,多段の羽根車室,環状流路,吐出流路及び吐
出口はU字状に連通し、このU字状の流路において吸込
口と吐出口とがU字の始端と終端となり、羽根車室の出
口がU字の下端となる。このような構成は、多段であり
ながらも吸込側自吸室形のポンプの機能を持つことにな
る。従って吸込管の逆止弁を備えることなく、停止後に
ポンプを再起動するとポンプより低い吸込水面から瞬間
に自吸してポンプの本来の流量を吐出し、自吸時間が存
在しない。もっとも吐出管が空になっている時には、吐
出管内をポンプが水で満してからその先端から水が出る
ようになるのは、この技術の問題外である。その時間も
吐出側気水分離室形より原理的に極めて短い。多段であ
りながら、羽根車室は外ケーシング7に囲まれているの
で羽根車室の接合面等から漏れがあってもポンプの外に
漏水することがない。環状流路12はほぼ全円周にある
ので半径方向寸法が小さくても流体抵抗が少なく、ポン
プの設置床面積を縮小できる。
【0015】吐出流路を羽根車外径より内側に突出させ
て吸込側自吸室を少し高くさせることにより、設置床面
積は更に縮小できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態を示す断
面図、図2は図1のII−II断面図である。図1及び
図2において、駆動モータの軸2は吸込側自吸室11を
形成する自吸室ケーシング1の壁をメカニカルシール等
の軸封装置2aを介して貫通し、その先端に羽根車3,
3aをボルト4で固定している。それぞれの羽根車は内
ケーシング5,5aで形成され、上向に入口5gを、下
向に出口5hを持つ羽根車室5m,5nに収納されて多
段に接続される。これらの羽根車室5m,5nを包囲
し、ポンプ据付用のフランジ6を備えた外ケーシング7
はその内側下面の円周上に断続して設けられた突起7a
で前記内ケーシング5aを支持する。一方、外ケーシン
グ7の上端は前記自吸室ケーシング1にOリング13を
介して液密に当接し、ボルト13aで固定される。かく
して羽根車室5m,5nと外ケーシング7との間には環
状流路12が形成され、この環状流路12は断続する突
起7aの相互間を介して最下段の羽根車室5aの出口と
連通する。
【0017】図2から判るように、自吸室ケーシング1
は円周上の一部1aが羽根車室5mの外径から軸心に向
かって突出している。言い換えると環状流路12の上部
は円周上の一部が軸心に向かって突出し、その上部に吐
出口9が連通する。一方、自吸室ケーシング1には吸込
側自吸室11に連通する吸込口8が設けられる。結局、
吸込口8,吸込側自吸室11,多段の羽根車室5m,5
n,環状流路12,吐出流路10及び吐出口9はU字状
に連通する。このU字状の流路において吸込口8と吐出
口9とがU字の始端と終端となり、羽根車室5nの出口
5hがU字の下端となる。ポンプを停止して吐出口9に
接続した図示しない吐出管から水が逆流しても、吐出管
内水面が前記U字の下端まで来るといわゆるサイホンが
切れて、この下端、すなわち出口5hから空気が吸込側
に吸われて、羽根車室5m,5n及び吸込側自吸室11
内の水はもはや逆流しない。
【0018】環状流路12は全周にあるので半径方向の
寸法はわずかでよく、また吐出流路10は軸心に突出し
ているのでポンプの最大径、すなわち設置床面積が減少
する。多段に形成するために生じる内ケーシング5,5
aの接合面等は外ケーシング7に囲まれているので、O
リング13の1箇所のみの液密処理をすれば、ポンプ全
体から液が漏出して外部を汚損することがない。同時に
外部からの力は外ケーシング7が受け、内ケーシング
5,5aに及ばないので、内ケーシングの強度はわずか
でよい。多段ポンプは比速度の関係で羽根車、内ケーシ
ングが極めて偏平であるので液体的な寸法・形状を追求
することが可能であって、ポンプ効率の向上に有益であ
る。
【0019】この実施例の変形を説明する。駆動機はポ
ンプの下部に設けてもよい。突起7a部にフランジ6の
ボルト穴6a部分を軸心に向かって突出させれば、更に
設置床面積が減少する。この時、環状流路12が円周上
で分割されるが、突起7aの上方では環状流路12は連
続する。羽根車室5,5aと外ケーシングとは同心でな
く偏心して内接し、その内接点を吐出流路10の反対側
に位置させてもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明は、吸込口,吸込側自吸室,多段
の羽根車室,環状流路,吐出流路及び吐出口をU字状に
連通し、このU字状の流路において吸込口と吐出口とが
U字の始端と終端となり、最下段の羽根車室の出口がU
字の下端となるようにし、更に外ケーシングで羽根車室
を囲んで環状流路を形成したので多段でありながらも吸
込側自吸室形のポンプの機能を持つことになり、いわゆ
る自吸時間の存在しない瞬間自吸形となるという効果が
あり、しかも羽根車室の多数の接続面の水漏れは外ケー
シングと吸込側自吸室との当接面の1個所のみで阻止で
きるという効果がある。従って高揚程のために偏平な羽
根車及び羽根車室が取付強度や、水漏れ対策から自由に
なって、ポンプ特性の追求にのみ専念できるという効果
があり、液体抵抗の小さい環状流路は設置床面積を縮小
するという効果がある。吐出流路を羽根車室外径より内
側に突出させれば更に床面積を縮小できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す断面図
【図2】図1のII−II断面図
【符号の説明】
1・・・自吸室ケーシング、2・・・軸、3,3a・・
・羽根車、5,5a・・・内ケーシング、5g・・・入
口、5h・・・出口、5m,5n・・・羽根車室、7・
・・外ケーシング、10・・・吐出流路、11・・・吸
込側自吸室、12・・・環状流路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心形羽根車を収納する羽根車室の入口を
    上向きに配置し、この羽根車室の上部に前記入口を介し
    て連通する吸込側自吸室を設け、この吸込側自吸室の上
    部にポンプの吸込口を形成し、前記羽根車室の出口に連
    通する吐出流路を上向きに設けてその上端にポンプの吐
    出口を形成する吸込側自吸室形の立軸ポンプにおいて、
    前記羽根車室を複数、その入口を上向きにして多段に接
    続し、この複数の羽根車室の外側を外ケーシングで包囲
    して形成される環状流路を最下段の羽根車室の出口に連
    通し、前記環状流路を前記吐出流路を介して前記吐出口
    に連通し、前記外ケーシングを前記吸込側自吸室に液密
    に当接させ、最上段の羽根車室より上方にある吐出流路
    の部分を前記羽根車室の外径より軸心側に突出させて吸
    込側自吸室と一体に形成したことを特徴とする吸込側自
    吸室形の立軸ポンプ。
JP14378296A 1988-06-30 1996-06-06 吸込側自吸室形の立軸ポンプ Pending JPH09100792A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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