JP2011256188A - 糖代謝改善組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた血糖値調節作用、及び糖代謝改善作用を有し、安全性が高く、飲食品として摂取でき、安定性の高い糖代謝改善剤、及び前記糖代謝改善剤を含有する糖代謝改善組成物の提供。
【解決手段】構造式(1)で表される化合物からなる糖代謝改善剤、該糖代謝改善剤を含有する糖代謝改善組成物、食後血糖値上昇抑制剤、空腹時血糖値低下剤。

【選択図】図1

Description

本発明は、パナキサジオール(PD)からなる糖代謝改善剤、及び前記糖代謝改善剤を含有する糖代謝改善組成物に関する。
我が国の糖尿病患者は、約820万人、糖尿病予備軍は、約1,050万人であると推定され、更にその数は年々増加している。日本人は糖尿病になりやすい体質、即ち、食べた物を消費しにくく、貯め込み易い体質であり、倹約遺伝子保有率は、欧米人の2倍〜5倍といわれている。そのため、糖尿病の予防乃至治療は重要な問題となっている。
糖尿病の病態分類としては、正常型、境界型、及び糖尿病型の3つに分類(日本糖尿病学会ガイドライン)され、前記糖尿病予備軍とは、境界型の患者をいう。
前記糖尿病型の判断基準は、(1)空腹時血糖値が126mg/dL以上、(2)食後血糖値が200mg/dL以上、(3)75gのグルコース負荷試験で2時間後の血糖値が200mg/dL以上、(4)糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少など)がある、(5)HbA1c(グリコヘモグロビン)が6.5質量%以上、(6)確実な糖尿病網膜症の存在などの基準が設けられている。
前記境界型は、(1)空腹時血糖値が110mg/dL以上、126mg/dL未満、(2)75gの糖負荷試験で2時間後の血糖値が140mg/dL以上、200mg/dL未満の場合に該当する。
現在、糖尿病治療薬としては、インスリンの分泌を促進するスルホニル尿素剤(SU剤)、フェニールアラニン誘導体や、糖の吸収を抑制するα−グリコシダーゼ阻害剤、肝臓での糖の産生を抑制するビクアナイド(BG)薬、インスリン抵抗性を改善するチアゾリジン誘導体などが知られているが、空腹時血糖、及び食後血糖の両者の調節に効果のあるものは少ない。また、これらの医薬品が処方されるのは、糖尿病と診断された場合のみであり、境界型に属する者が、糖尿病へ進行することを防ぐためには、食事療法や運動療法に頼るしかないのが現状である。
また、糖尿病による高血糖状態の改善は、一過性ではなく体質を含めて根本的に改善することが望まれる。体内に取り込まれた余分なグルコースは、血中から肝臓や筋肉に取込まれ、グリコーゲンとして貯蔵される。このグリコーゲン合成を促進することができれば、高血糖状態を改善できると考えられる。糖代謝の70%以上は筋肉で行われているため、グルコースの筋肉への取込みを促進することにより、高血糖状態の改善が期待できる。
このように、筋肉で積極的に糖代謝を行う体質を維持するためには、前述した薬剤だけでなく、食品療法による糖尿病の改善が有効である。上述した薬剤以外に、食品として摂取できるもので食後血糖値を抑制するものは多数存在するが、空腹時血糖値を抑制するものとしては医薬品しか存在せず、空腹時血糖値を抑制する食品の提供が強く求められている。
人参に含まれる配糖体(ジンセノサイド)は、血糖値調節作用(特許文献1参照)、抗糖尿病作用(特許文献2)を有することが知られており、また、前記配糖体から糖がはずれたアグリコン体であるプロトパナキサジオール(PPD)は、抗ガン作用(特許文献3〜4参照)、皮膚疾患に対する抗炎症作用(特許文献5参照)、脂肪代謝及び糖代謝に重要な遺伝子発現を調節するPPARγの活性化作用(特許文献6)などの様々な作用を有することが知られている。
前記プロトパナキサジオール(PPD)は、白色の粉末であり、水に対しては不溶であるが、有機溶媒を加えることで溶解性を向上させることができる。しかしながら、前記プロトパナキサジオール(PPD)は構造的に不安定であり、液系、特に低pH系においては、速やかに分解してしまう。また、粉末状態でも常温以上の温度条件下では、日単位でその分解が進んでしまう点で問題である。
したがって、血糖値調節作用、及び糖代謝改善作用を有し、安全性が高く、飲食品として摂取でき、安定性の高い化合物の速やかな提供が求められているのが現状である。
特表2008−533132号公報 特開昭61−24597号公報 特表2005−504799号公報 特開昭58−57399号公報 特開2007−008896号公報 韓国公開特許10−2006−0131012号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた血糖値調節作用、及び糖代謝改善作用を有し、安全性が高く、飲食品として摂取でき、安定性の高い糖代謝改善剤、及び前記糖代謝改善剤を含有する糖代謝改善組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、パナキサジオール(PD)からなる糖代謝改善剤は、筋肉細胞への糖の取込を促進すること、食後血糖値の上昇抑制作用、空腹時血糖値の低下作用、糖代謝関連指標の調節作用、及び食事由来の糖の代謝促進作用を有することを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 下記構造式(1)で表される化合物からなることを特徴とする糖代謝改善剤である。
<2> 食後血糖値の上昇抑制作用を有する前記<1>に記載の糖代謝改善剤である。
<3> 空腹時血糖値の低下作用、及び血清中の糖代謝関連指標の調節作用の少なくともいずれかを有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の糖代謝改善剤である。
<4> 食事由来の糖の代謝促進作用を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の糖代謝改善剤である。
<5> 筋肉細胞への糖の取込促進作用を有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の糖代謝改善剤である。
<6> 食事と同時摂取することなく糖代謝改善作用が発揮される前記<1>から<5>のいずれかに記載の糖代謝改善剤である。
<7> 1日あたりの摂取量が少なくとも1mgである前記<1>から<6>のいずれかに記載の糖代謝改善剤である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の糖代謝改善剤を含有することを特徴とする糖代謝改善組成物である。
<9> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の糖代謝改善剤を含有することを特徴とする食後血糖値上昇抑制剤である。
<10> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の糖代謝改善剤を含有することを特徴とする空腹時血糖値低下剤である。
<11> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の糖代謝改善剤を含有することを特徴とする筋肉細胞への糖取込促進剤である。
<12> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の糖代謝改善剤を含有することを特徴とする飲食品である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、優れた血糖値調節作用、及び糖代謝改善作用を有し、安全性が高く、飲食品として摂取でき、安定性の高い糖代謝改善剤、及び前記糖代謝改善剤を含有する糖代謝改善組成物を提供することができる。
図1は、ヒト試験における空腹時血糖値の変化を示したグラフである。縦軸は、血糖値(mg/dL)を示し、横軸は、PD摂取開始後の経過日数を示す。 図2は、ヒト試験のプラセボ摂取群における食後血糖値の変化を示したグラフである。縦軸は、血糖値(mg/dL)を示し、横軸は、食事後の経過時間(分間)を示す。 図3は、ヒト試験のパナキサジオール(PD)摂取群における食後血糖値の変化を示したグラフである。縦軸は、血糖値(mg/dL)を示し、横軸は、食事後の経過時間(分間)を示す。 図4は、実施例4の各群の呼吸商の測定結果を示したグラフである。縦軸は、呼吸商(RQ)を示し、横軸は、測定時間(時間)を示す。 図5Aは、実施例5の各群の13CO排出量の経時変化を示したグラフである。縦軸は、呼気中の13COの排出量(体積比率%)を示し、横軸は、glucose−U−13投与後の時間(分間)を示す。 図5Bは、実施例5の各群の累積13CO排出量を示したグラフである。縦軸は、AUC(13CO排出量上昇値)を示す。
(糖代謝改善剤)
本発明の糖代謝改善剤は、下記構造式(1)で表される化合物からなる。
<構造式(1)で表される化合物>
前記構造式(1)で表される化合物は、ダンマラン系トリテルペン類に属する化合物である。以下、「パナキサジオール(PD)」と称することがある。
前記パナキサジオール(PD)は、植物由来のサポニン(配糖体)から糖がはずれ、側鎖が閉環し、アグリコン体になったものである。
−入手方法−
前記パナキサジオール(PD)の入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品より入手する方法、合成により得る方法、前記植物より得る方法などが挙げられる。
前記植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ウコギ科人参が好ましく、これらの中でも田七人参がより好ましい。
前記田七人参由来のサポニンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジンセノサイド−Rb、ジンセノサイド−Rd、ジンセノサイド−Rcなどが挙げられる。
以下に、ウコギ科人参由来のパナキサジオール(PD)を得る方法の一例について説明する。前記ウコギ科人参由来のパナキサジオール(PD)を得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウコギ科人参から抽出及び/又は精製する方法などが挙げられる。
前記抽出により得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、田七人参粉末を水−エタノール溶液で抽出することにより得る方法などが挙げられる。
前記水−エタノール溶液の混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水:エタノール(V/V)が、9:1〜2:1が好ましく、3:1がより好ましい。
前記抽出では、前記水−エタノール溶液に塩酸を含有させ、酸加水分解を行う方法が、パナキサジオール(PD)を高濃度含有する抽出物を得ることができる点で好ましい。前記塩酸の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.04質量%〜16質量%が好ましく、2質量%〜12質量%がより好ましい。
前記酸加水分解の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃〜100℃が好ましく、70℃〜90℃がより好ましい。
前記酸加水分解の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5時間〜24時間が好ましく、2時間〜8時間がより好ましい。
前記酸加水分解により得られた田七人参加水分解液は、更に必要に応じて、苛性ソーダで中和し、エタノール濃度を下げた後に、吸引やその他の方法により濾過後、残渣を、凍結乾燥、減圧乾燥、噴霧乾燥などの乾燥させる処理を施すことができ、これにより、田七人参由来の前記パナキサジオール(PD)を得ることができる。
前記精製により得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカゲルカラムを用いて精製する方法などが挙げられる。
前記シリカゲルカラムを用いて精製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸加水分解により得られた処理物を1質量%〜5質量%含むエタノール溶液を調製し、次いで、濾紙又は遠心機を用いて、不溶物を除去後、更にロータリーエバポレーターを用いて5倍〜10倍に濃縮し、シリカゲル(例えば、関東化学株式会社製シリカゲル60N)を充填したガラスカラムに、前記濃縮液を添加し、クロロホルム:エタノール=10:1(V/V)を溶離液として、カラム分取を行う方法などが挙げられる。
前記クロロホルム:エタノール=10:1(V/V)を展開溶媒とする順相TLC上で、Rf値が0.6に相当する画分を濃縮し、高純度のパナキサジオール(PD)を得ることができる。
<摂取>
前記糖代謝改善剤の摂取方法、摂取量、摂取回数、摂取時期、及び摂取対象としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記摂取方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、経口で摂取する方法が、容易に摂取できるため継続しやすい点で好ましい。
前記摂取量としては、特に制限はなく、摂取対象個体の年齢、体重、体質、症状、他の成分を有効成分とする医薬の投与の有無など、様々な要因を考慮して適宜選択することができるが、1日あたりの摂取量が、少なくとも1mgであることが好ましく、2mg〜20mgがより好ましい。前記好ましい範囲内であると、食後血糖値、及び空腹時血糖値の両方を抑制でき、かつ服用性を向上させることができる点で有利である。
また、前記摂取回数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1日1回が、利便性が良い点で好ましい。
前記摂取時期としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。使用者にとって服用に関る煩わしさを軽減するためには、食事と同時、あるいは食後など、摂取時期を限定すべきではなく、食事と同時摂取することがなくとも糖代謝改善作用が発揮されることが好ましいが、摂取する形態が通常の食品として、食事の中で支障なく摂取することが可能な剤型であるならば、糖代謝改善作用としては摂取時期により異なるものではなく、食事と非同時摂取に拘るものではない。
前記摂取対象となる動物種としては、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、その作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、トリ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタ、サルなど)に対して適用することも可能である。
<糖代謝改善作用>
前記糖代謝改善剤の糖代謝改善作用としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、細胞への糖の取込促進作用による食後血糖値の上昇抑制作用、空腹時血糖値の低下作用、及び食事由来の糖代謝促進作用の少なくともいずれかを有することが好ましい。
−細胞への糖の取込−
前記細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、筋肉細胞、肝臓細胞、脂肪細胞などが挙げられるが、これらの中でも筋肉細胞であることが好ましい。前記筋肉細胞は、糖代謝の70%以上を担う細胞であることから、糖の取込み器官としては効率良く機能することが期待できる。一方、肝臓や脂肪細胞では、脂肪肝や肥満という症状に発展するリスクがある為、高血糖状態の改善は期待できるが、可能であれば筋肉細胞が糖取込みの主体となることが望ましい。
前記糖の取込促進作用の作用機序についての詳細は不明であるが、前記糖代謝改善剤により、細胞内に局在しているGLUT4の細胞膜上へのトランスロケーションが促進されることによるものであることが推測される。
−−糖取込促進作用の評価方法−−
前記糖取込促進作用を評価する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、培養細胞の培地中に前記糖代謝改善剤を添加して一定期間感作させた後、ラベルした糖を取り込ませ、前記培養細胞を可溶化して培養細胞中のラベルを測定する方法などが挙げられる。
前記培養細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラット骨格筋由来細胞であるL6細胞、マウス骨格筋由来細胞であるC2C12細胞などを用いることができる。
前記L6細胞を培養する培地としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10質量%FBS(fetal bovine serum)、及び1質量%AB(anti−biotic solution)を含有するDMEM(Dulbecco’s modified Eagle medium)などが挙げられる。また、前記L6細胞に分化誘導をかける方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2質量%FBS、及び1質量%ABを含有するMEMで培養する方法などが挙げられる。
前記糖のラベルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RIラベルなどが挙げられる。前記RIラベルした糖を取り込ませる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、培地にRIラベルした糖を添加する方法などが挙げられる。前記糖としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グルコースなどが挙げられる。
前記細胞を可溶化する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.05N水酸化ナトリウムを用いる方法などが挙げられる。
前記糖のラベルがRIラベルである場合、その放射活性を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、可溶化した細胞を回収したバイアルにシンチレーションカクテルPicoflour(パーキンエルマー社製)を添加し、シンチレーションカウンターを用いて測定する方法などが挙げられる。
−食後血糖値−
前記食後血糖値は、食後30分間後〜120分間後の血糖値をいう。
前記食後血糖値としては、年齢、食後の経過時間などによって適宜選択できるが、ヒトでは、食後30分間後の場合、180mg/dL未満が好ましく、食後120分間後の場合、140mg/dL未満が好ましい。
−−食後血糖値の評価方法−−
食後血糖値を評価する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高血糖モデルマウスにより評価する方法、ヒトに澱粉食を負荷して評価する方法などが挙げられる。
前記血糖値の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、簡易型血糖測定機(例えば、ニプロ株式会社製フリースタイルなど)により測定する方法、サイクリックGBセンサー(三光純薬株式会社製)により測定する方法などが挙げられる。
−−−高血糖モデルマウスにより評価する方法−−−
前記高血糖モデルマウスにより評価する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高脂肪食に前記糖代謝改善剤を配合した餌で一定期間飼育し、飼育後の血糖値を測定する方法などが挙げられる。
前記高血糖モデルマウスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、KKAyマウス(日本クレア株式会社)、ZDFラット(日本チャールスリバー株式会社)などが挙げられる。
前記高脂肪食としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品(Quick Fat、日本クレア株式会社製)などを用いることができる。
前記飼育する期間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4日間〜35日間などが挙げられる。
−−−ヒトに澱粉食を負荷して評価する方法−−−
前記ヒトに澱粉食を負荷して評価する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空腹時血糖値が高い(120mg/dL〜140mg/dL)被験者に、一定の試験期間所定の食事を摂取させ、食事と同時に摂取することのない時間に1日1回、糖代謝改善剤を摂取させ、食後30分間ごとに120分間までの血糖値の変化を測定する方法などが挙げられる。
前記試験期間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4週間〜16週間などが挙げられる。
前記決められた食事としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ご飯、パスタなど、澱粉含有量の多い食事が好ましい。
−空腹時血糖値−
前記空腹時血糖値は、朝起床した後、絶飲食で採血した血液の血糖値をいう。なお、厳密には、食事から10時間以上の間隔を経て採血したもので測定した血糖値であることが望ましい。
前記空腹時血糖値としては、年齢などによって適宜選択できるが、ヒトでは110mg/dL未満が好ましい。
−−空腹時血糖値の評価方法−−
前記空腹時血糖値を評価する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、測定時間が空腹時であることを除いて、前記ヒトに澱粉食を負荷して評価する方法と同様の方法で評価することができる。
−糖代謝関連指標−
前記糖代謝関連指標としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、血液指標などが挙げられる。
前記血液指標としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、HbA1c(グリコヘモグロビン)、グリコアルブミン、1・5AG(1,5アンヒドログルシトール)、インスリンなどが挙げられる。
前記血液指標を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ヒトに澱粉食を負荷した評価の試験時に採取した血液を用いて、医療機関の定法に従い測定することができる。
−−HbA1c−−
前記HbA1c(グリコヘモグロビン)とは、赤血球中のヘモグロビン(Hb)とグルコースとが結合した状態のものをいう。即ち、血糖値が高くなると、HbA1cの値が高くなる。前記ヘモグロビン(Hb)とグルコースとの結合は反応速度が遅いため、その値は、一時的な生理条件に左右されず、過去1ヶ月間〜2ヶ月間の平均血糖を反映している。
前記HbA1cの正常値は、4.3質量%〜5.8質量%であり、6.5質量%以上であると、糖尿病である疑いが極めて高くなる。
−−グリコアルブミン−−
前記グリコアルブミンとは、血中のアルブミンとグルコースとが結合した状態のものをいう。即ち、血糖値が高くなると、グリコアルブミンの値が高くなる。
前記アルブミンは、前記HbA1cと比較して半減期が短いため、前記HbA1cより近い過去の平均血糖、即ち、1週間〜2週間前の平均血糖を反映している。
前記グリコアルブミンの正常値は、11.6質量%〜16.4質量%である。
−−1・5AG−−
前記1・5AGは、構造がグルコースと類似したポリオールであり、体内に豊富に存在する。前記1・5AGは食物より供給され、余分な前記1・5AGは尿へ排泄される。正常な状態では、前記1・5AGは腎尿細管により再吸収を受けるが、高血糖に伴いグルコースが排泄(尿糖)されると、前記1・5AGの再吸収は競合阻害を受け、尿中へ喪失されることにより血中濃度が低下する。このように、前記1・5AGは、尿糖の影響を受けて増減するため、現在乃至直近の血糖の指標となる。
ただし、前記HbA1cが10質量%以上のレベルでは、前記1・5AGは体外に排出されてしまうため、この場合は、前記HbA1cを指標とすることが適している。
前記1・5AGの正常値は、14μg/mL〜46μg/mLである。
−食事由来の糖代謝促進作用−
食事由来の糖としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スクロース、マルトース、ラクトース、グルコース、フルクトース、ガラクトースなどが挙げられる。
前記糖代謝促進作用を評価する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、呼吸商(RQ)を測定する方法、二酸化炭素排出量を測定する方法などが挙げられる。動物は、通常エネルギー源として糖質又は脂質を利用しているが、呼吸商を測定することにより、糖質若しくは脂質の消費割合を算出することができる。なお、呼吸商は、その値が高いほど糖質を栄養源とし代謝していることを示す。
<用途>
前記糖代謝改善剤は、優れた食後血糖値の上昇抑制作用、空腹時血糖値の低下作用、糖代謝関連指標の調節作用、筋肉細胞への糖取込促進作用、及び食事由来の糖代謝促進作用を有することから、後述する糖代謝改善組成物、食後血糖値上昇抑制剤、空腹時血糖値低下剤、及び糖取込促進剤として好適に利用できる。
(糖代謝改善組成物)
本発明の糖代謝改善組成物は、前述した糖代謝改善剤を含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
前記糖代謝改善組成物中の、前記糖代謝改善剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記糖代謝改善組成物は、前記糖代謝改善剤そのものであってもよい。
前記糖代謝改善組成物のその他の成分としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプン等の薬理学的に許容される担体や、後述する飲食品に利用される補助的原料又は添加物などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<使用>
前記糖代謝改善組成物は、1種単独で使用されてもよいし、2種以上を併用してもよく、他の成分を有効成分とする医薬と併せて使用されてもよい。また、前記糖代謝改善組成物は、他の成分を有効成分とする医薬中に、配合された状態で使用されてもよい。
<用途>
前記糖代謝改善組成物の用途としては、例えば、糖尿病の予防乃至治療に好適に利用することができる。また、後述する飲食品にも好適に利用することができる。
(食後血糖値上昇抑制剤、空腹時血糖値低下剤、及び糖取込促進剤)
<食後血糖値上昇抑制剤>
本発明の食後血糖値上昇抑制剤は、前述した糖代謝改善剤を含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
前記食後血糖値上昇抑制剤中の、前記糖代謝改善剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記食後血糖値上昇抑制剤は、前記糖代謝改善剤そのものであってもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬理学的に許容される担体の中から前記食後血糖値上昇抑制剤の剤型などに応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<空腹時血糖値低下剤>
本発明の空腹時血糖値低下剤は、前述した糖代謝改善剤を含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
前記空腹時血糖値低下剤中の、前記糖代謝改善剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記空腹時血糖値低下剤は、前記糖代謝改善剤そのものであってもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬理学的に許容される担体の中から前記空腹時血糖値低下剤の剤型などに応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<糖取込促進剤>
本発明の糖取込促進剤は、前述した糖代謝改善剤を含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
前記糖取込促進剤中の、前記糖代謝改善剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記糖取込促進剤は、前記糖代謝改善剤そのものであってもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬理学的に許容される担体の中から前記糖取込促進剤の剤型などに応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<使用>
前記食後血糖値上昇抑制剤、前記空腹時血糖値低下剤、及び前記糖取込促進剤は、1種単独で使用されてもよいし、2種以上を併用してもよく、他の成分を有効成分とする医薬と併せて使用されてもよい。また、前記食後血糖値上昇抑制剤、前記空腹時血糖値低下剤、及び前記糖取込促進剤は、他の成分を有効成分とする医薬中に、配合された状態で使用されてもよい。
<用途>
前記食後血糖値上昇抑制剤、前記空腹時血糖値低下剤、及び前記糖取込促進剤の用途としては、例えば、糖尿病の予防乃至治療に好適に利用することができる。また、後述する飲食品にも好適に利用することができる。
(飲食品)
本発明の飲食品は、前記糖代謝改善剤を含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
ここで、前記飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
前記飲食品中の前記糖代謝改善剤の配合量としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、対象となる飲食品の種類に応じて適宜配合することができる。
前記飲食品は、前記糖代謝改善剤のみを含有するものであってもよく、また、前記飲食品は、前記糖代謝改善剤そのものであってもよい。
<飲食品の種類>
前記飲食品の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料などの飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷などの冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺などの麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パンなどの菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシなどの水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージなどの水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳などの乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシングなどの油脂及び油脂加工食品;ソース、たれなどの調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボールなどのレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品、栄養補助食品、医薬品、医薬部外品などが挙げられる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、飲食品を製造するにあたって通常用いられる、補助的原料又は添加物などが挙げられる。
前記補助的原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1:高血糖モデルマウスの血糖値)
<方法>
市販高脂肪食(商品名:Quick Fat、日本クレア株式会社製)に対し、下記表1に示す割合でパナキサジオール(PD)(LKTラボラトリーズ社製)を配合した餌を用い、自由摂取により、高血糖モデルマウス(KKAyマウス(日本クレア株式会社)、8週齢、5匹/群)を5日間飼育した(以下、「PD配合群」と称することがある。)。コントロールは、パナキサジオール(PD)無配合の餌を用いた(以下、「PD無配合群」と称することがある。)。
前記パナキサジオール(PD)配合高脂肪食による飼育の開始前(初期値)と後(飼育後)とにおいて、それぞれ午前10時の血糖値を測定した。血糖値の測定はサイクリックGBセンサー(三光純薬株式会社製)により行った。各個体の食後血糖値として、2回測定した平均値を下記表1に示す。なお、統計解析はダネットの多重検定により行った。
<結果>
表1より、PD無配合群(コントロール)では、初期値と、飼育5日間後とを比較すると、5日間で有意な食後血糖値の上昇が認められた。これに対し、PDを0.0001質量%配合した投与群では、PD無配合群(コントロール)に対して10%未満の危険率で有意に食後血糖値の上昇が抑制されており、PDを0.001質量%配合した投与群では、PD無配合群(コントロール)に対して5%未満の危険率で有意に食後血糖値の上昇が抑制されており、0.01質量%配合した投与群では、PD無配合群(コントロール)に対して1%未満の危険率で、有意に食後血糖値の上昇が抑制された。
これらの結果より、KKAyマウスに対しては、PDを0.0001質量%以上配合することで、食後血糖値の上昇抑制効果があることが認められた。
(実施例2:ラット骨格筋由来細胞への糖の取込)
<方法>
ラット骨格筋由来細胞(L6細胞、大日本製薬株式会社製)を、10質量%FBS(fetal bovine serum、GIBCO社製)、及び1質量%AB(anti−biotic solution、SIGMA社製)を含むDMEM(Dulbecco’s modified Eagle medium、SIGMA社製)15mLに懸濁し、75cm培養フラスコに分注した後、37℃、5%CO環境下で静置培養した。サブコンフルエント(80%)に達した後、24ウエルプレート(住友ベークライト株式会社製)に50,000細胞/ウエルとなるように播種した。コンフルエントに達してから3日間培養した後、2質量%FBS、及び1質量%ABを含むMEM(minimal essential medium、ナカライテスク株式会社製)に交換し、L6細胞の分化を誘導した。分化誘導8日後、パナキサジオール(PD)(エタノールに溶解)を1ppm又は10ppmとなるように添加した。PD無添加のウエルをコントロールとした。次いで、30時間後にパナキサジオール(PD)を1ppm又は10ppmとなるように添加した2質量%BSA(ウシ血清アルブミン、SIGMA社製)を含むMEMに交換することにより脱感作した。更に18時間後、前記2質量%BSA含有MEMを除去し、KRHバッファー(50mM HEPES(SIGMA社製)、pH7.4、137mM塩化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)、4.8mM塩化カリウム(和光純薬工業株式会社製)、1.85mM塩化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)、1.3mM硫酸マグネシウム(和光純薬工業株式会社製))を30μL/ウエル添加した。その後、RIラベルした2−デオキシグルコース(2−DG、American Radiolabeled Chemicals社製)を6μL添加(終濃度6.5mM(0.5・Ci))して反応させた。反応開始5分間後に、細胞を氷冷したKRHバッファーで4回洗浄し、L6細胞内に取り込まれなかった2−DGを除去した。KRHバッファーを除去した後、0.05N水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)250μLで細胞を可溶化し、バイアルに回収した。更にKRHバッファー200μLで2回洗浄し、同様にバイアルに回収した。細胞を回収したバイアルに液体シンチレーションカクテルPicoflour(株式会社パーキンエルマー製)3mLを添加し、放射活性を液体シンチレーションカウンター(LSC−5100、Aloka社製)を用いて測定した。
n=4で評価し、その平均値を求めた。統計解析は全てスチューデントt検定で実施し、P<0.05で有意な差とした。無添加の場合の放射活性を100としたときの比活性を下記表2に示す。
<結果>
表2より、L6細胞にPDを添加することにより、細胞内部へのグルコースの取込量の増加が認められた。
これらの結果は、本発明のパナキサジオール(PD)含有糖代謝改善剤が、生体の糖取込の中心臓器である筋肉において、糖取込の促進作用を有することを示唆するものである。
(実施例3:ヒト試験)
<糖代謝関連指標の測定>
−方法−
田七人参粉末10gを30質量%エタノール水溶液100mLに懸濁後、ジンセノサイド−Rb、ジンセノサイド−Rd、ジンセノサイド−Rcなどのサポニン類を2時間加熱抽出し、得られた抽出物に対し、塩酸共存下で加水分解を行い、アグリコン含有処理物を調製した。このアグリコン含有処理物をシリカゲルカラム(関東化学株式会社製シリカゲル60N)を用いて単離を行い、純度99質量%以上のパナキサジオール(PD)を調製した。
このように調製したパナキサジオール(PD)を8mg含有するカプセルを調製し、8週間継続摂取した場合(以下、「PD摂取群」と称することがある。)の空腹時血糖値、並びに、所定のメニュー(米飯200gを使用したおにぎり(350kcal)などの澱粉食を負荷したメニュー)の食事を摂取した後の食後血糖値の変化を測定した。また血液指標として、血中のHbA1c値、グリコアルブミン値、1・5AG、及び空腹時インスリン値を測定した。
血糖値の測定は、簡易型血糖測定機(フリースタイル、ニプロ株式会社製)を用い、空腹時血糖値、及び空腹時インスリン値の測定を午前9時に、食後血糖値の測定を午前9時から午前11時30分にかけて所定の澱粉食を摂取した後、30分間おきに120分間後まで測定した。HbA1c値、グリコアルブミン値、及び1・5AGは、医療機関の定法に従い午前9時に採取した血液を用いて測定した。
なお、被験者(24名)は、空腹時血糖値が120mg/dL〜140mg/dLの者とし、対照としてプラセボ摂取群を置き、24名を無作為に2群に分け、プラセボ摂取群とPD摂取群とに割付を行った。また、結果についての統計解析は、プラセボ摂取群と、PD摂取群とを比較したスチューデントt検定を行った。また、カプセルを摂取する時間帯は毎日午前10時とし、食事と同時摂取することのない時間帯で設定した。
図1に空腹時血糖値の測定結果を示す。
図2にプラセボ摂取群の食後血糖値の変化を、図3にPD摂取群の食後血糖値の変化を示す。
プラセボ摂取群の血液指標の測定結果を下記表3に、PD摂取群の血液指標の測定結果を下記表4に示す。
−結果−
ヒト試験(実施例3)の結果、PD摂取群の空腹時血糖値は、プラセボ摂取群と比較して有意に低下していた(図1)。PD摂取群の食後血糖値は、プラセボ摂取群と比較して摂取30分間後、60分間後、120分間後で有意に低下し、明らかな糖代謝の改善効果が認められた(図2〜3)。
これらの結果より、パナキサジオール(PD)を含有する本発明の糖尿病改善用剤は、空腹時血糖値、及び食後血糖値の両方を低下させることが明らかとなった。
また、表3〜4より、血液中の糖代謝に関する指標を確認した結果、PD摂取群のHbA1cは、プラセボ摂取群と比較して摂取8週間後に有意に低下した。PD摂取群のグリコアルブミンはプラセボ摂取群と比較して有意に低下していた。また、グリコアルブミンは、PD摂取群0週目と、8週目との間にも、有意な低下が認められた。PD摂取群の1・5AGは4週目以降に増加が認められた。PD摂取群において、空腹時インスリン値には統計的に有意な変化がなかったとこから、パナキサジオール(PD)の血糖値の上昇抑制作用は、インスリン分泌能の亢進ではなく、インスリン感受性が向上したものと考えられる。
これらの結果より、パナキサジオール(PD)を含有する本発明の糖尿病改善用剤は、食事と同時摂取する必要がなく、1日1回の摂取で効果があったことから、継続摂取を促す上で意義が高いものと考えられる。
(実施例4:呼吸商の回復効果)
高血糖モデルマウス(KKAyマウス(日本クレア株式会社)、オス、4週齢)12匹を室温22±1℃、湿度50±5%、12時間の明暗サイクルの条件下にて個別ケージで1週間予備飼育した。予備飼育期間中の飼料は、1日当たり、CE−2(日本クレア社製)をマウス1匹につき8g与え、給水は自由摂取とした。
予備飼育期終了後、体重及び血糖値を測定し、平均的になるように6匹/群の2群に分け、以下の方法により本飼育を行なった。
なお、血糖値の測定は、マウス尾静脈より採血を行い、全血を、サイクリックGBセンサー(三光純薬株式会社製)を用いて2回測定した。
−対照群−
市販高脂肪食(商品名:Quick Fat、日本クレア株式会社製)を1日当たりマウス1匹につき8g与え、給水は自由摂取とし、1週間本飼育を行なった。以下、「対照群」と称することがある。
−田七人参処理物投与群−
田七人参粉末10gを30質量%エタノール水溶液100mLに懸濁後、サポニン類を2時間加熱抽出し、得られた抽出物に対し、塩酸共存下で加水分解を行い、アグリコン含有処理物を調製した。
得られたアグリコン含有処理物を約0.1g精密に量り、エタノール(純度99.5質量%)約8mLを加え、超音波槽を用いて15分間懸濁した。約700×gで10分間遠心した後、上清にエタノール(純度99.5質量%)を加えて正確に10mLとした。この液を、下記の条件でガスクロマトグラフィーにより測定したところ、パナキサジオール(PD)の含有量は3.5質量%であった。なお、下記条件におけるパナキサジオール(PD)の保持時間は約18分間であった。
[分析条件]
ガスクロマトグラフ: GLサイエンス社製 GC353B
検出器: 水素炎イオン化検出器(FID)
注入法: スプリット注入法(スプリット比 1:50)
カラム: J&W社製 DB−17MS(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)
カラム温度: 初期温度:310℃
初期温度保持時間:20分間
昇温速度:10℃/分間
到達温度:320℃
到達温度保持時間:14分間
キャリヤーガス: ヘリウム
流量: 1.5mL/分間
注入口温度: 320℃
検出器温度: 320℃
注入量: 1μL
市販高脂肪食(商品名:Quick Fat、日本クレア株式会社製)に1質量%の前記アグリコン含有処理物を配合した飼料(アグリコン含有量0.1質量%)を1日当たりマウス1匹につき8g(PD:約2.8mg/日)与え、給水は自由摂取とし、1週間本飼育を行なった。以下、「田七人参処理物投与群」と称することがある。
本飼育を1週間行なった後、24時間呼気ガス測定を行なった。即ち、マウスを呼気ガス分析チャンバー(150mm×150mm×150mm、室町機械株式会社製)内で飼育し、酸素消費量、二酸化炭素排出量、及び呼吸商(RQ)を小動物用代謝計測システム MK−5000RQ(室町機械株式会社製)にて連続的に測定した。測定中は、飼育期間中と同様に、対照群には市販高脂肪食を1日当たりマウス1匹につき8g与え、田七人参処理物投与群には市販高脂肪食に1質量%の前記アグリコン含有処理物を配合した飼料を1日当たりマウス1匹につき8g与えた。給水は共に自由摂取とした。
なお、呼吸商(RQ)は、次式により算出される。
呼吸商(RQ)=単位時間当たりの二酸化炭素排出量/単位時間当たりの酸素排出量
ここで、糖質はRQ=1.0であり、脂質はRQ=0.7である。したがって、呼吸商の値により、糖及び脂質のどちらがどれだけ利用されているのかを求めることができる。
図4に呼吸商の測定結果を示す。この結果より、田七人参処理物投与群ではRQ値の上昇が認められた。即ち、パナキサジオール(PD)を含む田七人参処理物を摂取することにより、糖質消費能の改善効果が確認できた。
糖質の消費割合を次式で算出したところ、対照群では50.7%であったが、田七人参処理物投与群では60.8%まで上昇し、糖質の消費割合が亢進していた。
呼吸商(RQ)=1.0×(x/100)+0.7×(1−x/100)
上記式において、「x」は、糖質消費割合(%)を表す。
(実施例5:食事由来の糖に対する糖代謝促進効果)
高血糖モデルマウス(KKAyマウス(日本クレア株式会社)、オス、4週齢)16匹を実施例4と同様の方法で1週間予備飼育した。
予備飼育期終了後、体重及び血糖値を測定し、平均的になるように8匹/群の2群に分け、以下の方法により本飼育を行なった。なお、血糖値の測定は、マウス尾静脈より採血を行い、全血を、サイクリックGBセンサー(三光純薬株式会社製)を用いて測定した。
−対照群−
市販高脂肪食(商品名:Quick Fat、日本クレア株式会社製)を1日当たりマウス1匹につき8g与え、給水は自由摂取とし、1週間本飼育を行なった。以下、「対照群」と称することがある。
−PD投与群−
市販高脂肪食(商品名:Quick Fat、日本クレア株式会社製)に0.1質量%のパナキサジオール(PD)(LKTラボラトリーズ社製)を配合した飼料を1日当たりマウス1匹につき8g与え、給水は自由摂取とし、1週間本飼育を行なった。以下、「PD投与群」と称することがある。
本飼育を1週間行なった後、血糖値及び体重測定を行い、13CO排出量測定に供した。対照群の血糖値は335.4mg/dL、PD投与群の血糖値は231.6mg/dLであった。
13CO排出量の測定>
マウスを呼気ガス分析チャンバー(ARCO−2000−ISO System、ARCO SYSTEM社製)に移し、2時間の馴化を行った。その後、[2.0g D−glucose(ナカライテクス株式会社製)+72mg D−glucose−U−13(99%)(Cambridge Isotope Lab.社製)/kg−体重]から算出される濃度で、glucose及びglucose−U−13の水溶液をマウスに経口投与し、4時間に渡って累積13CO排出量を測定した。累積13CO排出量は、AUC(13CO排出量上昇値)で示した。AUC(13CO排出量上昇値)とは、glucose−U−13投与後の排出量変化を時間に対してプロットしたグラフにおいて、glucose−U−13投与前の排出量をベースラインとしてglucose−U−13投与4時間後までの増加部分の面積を表わす。
図5Aに13CO排出量の経時変化を、図5Bに累積13CO排出量の結果を示す。これらの結果より、PD投与群において、13CO排出量の有意な上昇が確認された(統計解析はスチューデントt検定で実施し、P<0.05で有意な差とした。)。即ち、食事より摂取した糖の代謝を促進することがわかった。
本発明のパナキサジオール(PD)からなる糖代謝改善剤及び前記糖代謝改善剤を含有する糖代謝改善組成物は、優れた筋肉細胞への糖の取込促進作用、食後血糖値の上昇抑制作用、空腹時血糖値の低下作用、糖代謝関連指標の調節作用、及び食事由来の糖代謝促進作用を有することから、食後血糖値上昇抑制剤、空腹時血糖値低下剤、及び糖取込促進剤として好適に利用でき、糖尿病の予防乃至治療に有効である。
更に、前記糖代謝改善剤は、安全性が高いため、飲食品に好適に利用可能である。

Claims (6)

  1. 下記構造式(1)で表される化合物からなる糖代謝改善剤を含有することを特徴とする糖代謝改善組成物。
  2. 食後血糖値の上昇抑制作用を有する請求項1に記載の糖代謝改善組成物。
  3. 空腹時血糖値の低下作用、及び血清中の糖代謝関連指標の調節作用の少なくともいずれかを有する請求項1から2のいずれかに記載の糖代謝改善組成物。
  4. 食事由来の糖の代謝促進作用を有する請求項1から3のいずれかに記載の糖代謝改善組成物。
  5. 食事と同時摂取することなく糖代謝改善作用が発揮される請求項1から4のいずれかに記載の糖代謝改善組成物。
  6. 1日あたりの摂取量が少なくとも1mgである請求項1から5のいずれかに記載の糖代謝改善組成物。
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