JP2011256143A - 特定構造のカルバゾール系化合物、並びにそれを用いた電荷輸送材料及び有機電界発光素子 - Google Patents

特定構造のカルバゾール系化合物、並びにそれを用いた電荷輸送材料及び有機電界発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた発光効率と耐久性を有する有機電界発光素子の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
Figure 2011256143


【選択図】なし

Description

本発明は特定構造のカルバゾール系化合物、並びにそれを用いた電荷輸送材料及び有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子(以下、「素子」、「有機EL素子」ともいう)は、低電圧駆動で高輝度の発光が得られることから活発に研究開発が行われている。有機電界発光素子は、一対の電極間に有機層を有し、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔とが有機層において再結合し、生成した励起子のエネルギーを発光に利用するものである。
近年、燐光発光材料を用いることにより、素子の高効率化が進んでいる。また、発光材料をホスト材料中にドープした発光層を用いるドープ型素子が広く採用されている。
ホスト材料の開発も盛んに行われており、例えば特許文献1は3,3’、5,5’−テトラカルバゾールビフェニルを、特許文献2は4−カルバゾール−3’,5’−ジカルバゾールビフェニルを、それぞれ発光層のホスト材料として使用することにより、高輝度の有機電界発光素子を提供することを開示している。
また特許文献3は、少なくとも一つのカルバゾリル基と、少なくとも一つのジフェニルアミン構造とを有する化合物を含有する有機電界発光素子を開示しており、該化合物をホスト材料として使用することにより、高い発光効率を示し、かつ、発光寿命の長い有機電界発光素子が提供されることを示している。
更に特許文献4には、発光効率が高く、画素欠陥が少なく、かつ耐熱性に優れる素子の作製を目的として、フェニル基が置換した1,3−ビス(N−カルバゾリル)ベンゼン(mCP)誘導体、及びこれをホスト材料に用いた有機電界発光素子が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜4に記載の素子よりも更に高いレベルで発光効率と耐久性が両立された有機電界発光素子が求められている。さらに加えて、素子を駆動すると色度が変化してしまう問題が顕在化しており、ディスプレイや照明用途に用いる場合に大きな問題となっている。この点に関しても改良が必要である。
特開2005−302722号公報 特開2005−310774号公報 特開2007−180148号公報 国際公開第04/074399号
本発明者らは、3’,5’−ジカルバゾールビフェニル構造を基本骨格として有し、かつ該ビフェニル構造の3位に特定の置換基を有する、本発明の新規化合物を使用することにより、従来の素子よりも発光効率及び耐久性に優れた有機電界発光素子が提供されることを見出した。
更に、本発明の化合物を使用した有機電界発光素子は、従来の素子と比較して、素子駆動前後の色度変化が小さいだけでなく、発光層の膜厚が異なっていても素子性能の変動が小さいことが見出された。このような効果は、特許文献1〜4に記載又は示唆されるものではない。
すなわち、本発明の目的は、3’,5’−ジカルバゾールビフェニル構造を基本骨格として有し、かつ該ビフェニル構造の3位に特定の置換基を有する化合物を使用することにより、優れた発光効率と耐久性を有すると共に、素子駆動前後の色度変化が小さく、かつ発光層の膜厚が異なっていても素子性能の変動が小さい有機電界発光素子を提供することである。
また、本発明の別の目的は、上述の有機電界発光素子に有用な化合物及び電荷輸送材料を提供することである。更に、本発明の別の目的は、本発明の有機電界発光素子を含む発光装置、表示装置及び照明装置を提供することである。
本発明者らの検討によると、3’,5’−ジカルバゾールビフェニル構造を基本骨格として有し、かつ該ビフェニル構造の3位に特定の置換基を有する化合物を使用することで、優れた発光効率と耐久性を有すると共に、素子駆動前後の色度変化が小さく、かつ発光層の膜厚が異なっていても素子性能の変動が小さい有機電界発光素子が提供されることを見出した。
本発明の化合物により、上述のような優れた効果が得られる理由は定かではないが、前記ビフェニル構造の3位に特定の置換基を有することにより、材料の電子輸送性が向上し、発光層におけるキャリアバランスが良化したからであると推定される。
すなわち、本発明は下記の手段により達成することができる。
[1] 基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、
前記少なくとも一層の有機層のいずれかの層に、少なくとも一種の下記一般式(1)で表される化合物を含有する有機電界発光素子。
Figure 2011256143
一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換基Zを有していてもよいアルキル基、置換基Zを有していてもよいアリール基、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基、置換基を有するアミノ基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表す。
は置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、フッ素原子、シアノ基、又はペルフルオロアルキル基を表す。但し、Rが置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基の場合、Rがカルバゾリル基を表すことはない。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
[2] 前記一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rが水素原子である、上記[1]に記載の有機電界発光素子。
[3] 前記発光層に、前記少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物を含有する、上記[1]又は[2]に記載の有機電界発光素子。
[4] 前記発光層に、更に少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物を含有する、上記[3]に記載の有機電界発光素子。
[5] 前記少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物が、白金錯体又はイリジウム錯体である、上記[4]に記載の有機電界発光素子。
[6] 前記少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物が、下記一般式(C−1)で表される白金錯体である、上記[5]に記載の有機電界発光素子。
Figure 2011256143
一般式(C−1)中、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立に、Ptに配位する配位子を表す。
、L及びLはそれぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。
[7] 前記少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物が、下記一般式(E−1)で表されるイリジウム錯体である、上記[5]に記載の有機電界発光素子。
Figure 2011256143
一般式(E−1)中、Z及びZはそれぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。
AはZと窒素原子と共に5又は6員のヘテロ環を形成する原子群を表す。
BはZと炭素原子と共に5又は6員環を形成する原子群を表す。
(X−Y)はモノアニオン性の二座配位子を表す。
nは1〜3の整数を表す。
[8] 前記発光層と陽極との間に有機層を有し、該有機層が少なくとも一種の下記一般式(M−1)で表される化合物を含有する、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
Figure 2011256143
一般式(M−1)中、RM1はアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
M2〜RM23はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、シリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
[9] 前記発光層と陰極との間に有機層を有し、該有機層が少なくとも一種の下記一般式(O−1)で表される化合物を含有する、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
Figure 2011256143
一般式(O−1)中、RO1は、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
O1〜AO4はそれぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。
は水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよく、複数のRは同じでも異なっていても良い。
O1は、アリール環又はヘテロアリール環からなる二価〜六価の連結基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
O1は2〜6の整数を表す。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
[10] 前記一対の電極間にある有機層の少なくとも一層が、溶液又は分散液を用いた塗布プロセスにより形成される、上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
[11] 上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
[12] 上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
[13] 上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
[14] 下記一般式(1)で表される化合物。
Figure 2011256143
一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換基Zを有していてもよいアルキル基、置換基Zを有していてもよいアリール基、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基、置換基を有するアミノ基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表す。
は置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、フッ素原子、シアノ基、又はペルフルオロアルキル基を表す。但し、Rが置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基の場合、Rがカルバゾリル基を表すことはない。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
[15] 前記一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rが水素原子である、上記[14]に記載の化合物。
[16] 上記[14]又は[15]に記載の化合物を含む電荷輸送材料。
[17] 上記[14]又は[15]に記載の化合物を含む組成物。
[18] 上記[14]又は[15]に記載の化合物を含む薄膜。
本発明によれば、優れた発光効率と耐久性を有すると共に、素子駆動前後の色度変化が小さく、かつ発光層の膜厚が異なっていても素子性能の変動が小さい有機電界発光素子、並びに該有機電界発光素子に有用な化合物及び電荷輸送材料を提供することができる。
本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示す概略図である。 本発明に係る発光装置の一例を示す概略図である。 本発明に係る照明装置の一例を示す概略図である。 実施例で合成した例示化合物1のNMRチャートである。
下記一般式(1)の説明における水素原子は重水素も含み、また更に他の原子についてもその同位体も含んでいることを表す。 本発明において、「置換基」というとき、その置換基は置換されていてもよい。例えば、本発明で「アルキル基」と言う時、フッ素原子で置換されたアルキル基(例えばトリフルオロメチル基)やアリール基で置換されたアルキル基(例えばトリフェニルメチル基)なども含むが、「炭素数1〜6のアルキル基」と言うとき、置換されたものも含めた全ての基として炭素数が1〜6であることを示す。
本発明において、置換基群A、置換基群B及び置換基Zを以下のように定義する。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。また、置換基に置換した置換基は更に置換されてもよく、さらなる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。また、置換基に置換した置換基に置換した置換基は更に置換されてもよく、さらなる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
(置換基群B)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、シアノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、前記置換基群Aから選択される基を挙げることができる。また、置換基に置換した置換基は更に置換されてもよく、さらなる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。また、置換基に置換した置換基に置換した置換基は更に置換されてもよく、さらなる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
(置換基Z)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、更に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、tert−ブチル、イソブチル、n−ブチル、ネオペンチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜5であり、例えばビニル等が挙げられる)、アリール基(炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、テトラセニル基、ピレニル基、ペリレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基が挙げられる)、ヘテロアリール基(好ましくは炭素数4〜30、より好ましくは炭素数4〜20であり、例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール等が挙げられる)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜5であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基等が挙げられる)、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基(好ましくは炭素数4〜30、より好ましくは炭素数4〜20であり、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)、アミノ基(好ましくは炭素数2〜60、より好ましくは炭素数2〜40であり、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる)、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。複数の置換基Zが互いに結合して形成するアリール環としては、フェニル環、ピリジン環等が挙げられ、フェニル環が好ましい。これらの置換基は可能な場合更に置換されてもよく、更なる置換基としては、前記置換基Zから選択される基を挙げることができる。また、置換基に置換した置換基は更に置換されてもよく、さらなる置換基としては、以上に説明した置換基Zから選択される基を挙げることができる。また、置換基に置換した置換基に置換した置換基は更に置換されてもよく、さらなる置換基としては、以上に説明した置換基Zから選択される基を挙げることができる。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、前記少なくとも一層の有機層のいずれかの層に、少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物を含有する。
〔一般式(1)で表される化合物〕
以下、一般式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 2011256143
一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換基Zを有していてもよいアルキル基、置換基Zを有していてもよいアリール基、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基、置換基を有するアミノ基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表す。
は置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、フッ素原子、シアノ基、又はペルフルオロアルキル基を表す。但し、Rが置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基の場合、Rがカルバゾリル基を表すことはない。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
とRが共にカルバゾリル基の場合、機構は不明であるが素子の劣化が促進されるため、本発明においてRが置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基の場合、Rがカルバゾリル基を表すことはない。
C1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいアルキル基が置換基Zを有する場合、置換基Zとしては、フッ素原子が好ましい。RC1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいアルキル基は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。例えばメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基等が挙げられ、これらのうち、メチル基、トリフルオロメチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、又はネオペンチル基が好ましく、メチル基又はt−ブチル基がより好ましく、t−ブチル基が更に好ましい。
C1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいアリール基が置換基Zを有する場合、置換基Zとしては、アルキル基、アリール基、シアノ基又はフッ素原子が好ましく、アリール基又はシアノ基がより好ましい。RC1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいアリール基は、好ましくは炭素数6〜30のアリール基であり、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基である。例えば、フェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、シアノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フェナンスリル基、トリフェニレニル基等が挙げられ、これらのうちフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、シアノフェニル基が好ましく、フェニル基、シアノフェニル基がより好ましい。
C1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基は、縮環していてもよく、置換基Zを有する場合、置換基Zとしては、アルキル基又はアリール基が好ましく、アリール基がより好ましい。RC1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基は、好ましくは炭素数4〜12のヘテロアリール基であり、より好ましくは炭素数4〜10のヘテロアリール基であり、例えばピリジル基、フェニルピリジル基、フリル基等が挙げられ、ピリジル基、フェニルピリジル基が好ましい。
C1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基が置換基Zを有する場合、置換基Zとしては、フッ素原子が好ましい。RC1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、イソブトキシ基又はt−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
C1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基を有するアミノ基における置換基としては、アルキル基又はアリール基が好ましく、アリール基がより好ましい。RC1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基を有するアミノ基は、好ましくは炭素数2〜24のジアルキルアミノ基、アルキルアリールアミノ基又はジアリールアミノ基であり、より好ましくは炭素数2〜12のジアルキルアミノ基又はジアリールアミノ基であり、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられ、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基が好ましい。
C1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基を有するシリル基における置換基は、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、アリール基がより好ましい。RC1〜RC16、及びR〜Rで表される、置換基を有するシリル基は、好ましくは炭素数3〜18のシリル基である。炭素数3〜18のシリル基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基若しくはフェニル基で置換された炭素数3〜18のシリル基であり、シリル基の3つの水素原子の全てが、炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基のいずれかで置換されていることがより好ましく、フェニル基で置換されていることが更に好ましい。例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられ、これらのうち、トリメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基又はトリフェニルシリル基が好ましく、トリフェニルシリル基がより好ましい。
C1、RC8、RC9及びRC16として好ましくは、水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、又は前記置換基Zを有していてもよいアリール基であり、より好ましくは水素原子、又は前記置換基Zを有していてもよいアルキル基であり、更に好ましくは水素原子、又は無置換のアルキル基であり、更により好ましくは水素原子又はメチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
C4、RC5、RC12及びRC13として好ましくは、水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、前記置換基Zを有していてもよいアルコキシ基又はフッ素原子であり、より好ましくは水素原子、又は前記置換基Zを有していてもよいアルコキシ基であり、更に好ましくは水素原子、又は無置換のアルコキシ基であり、更により好ましくは水素原子又はメトキシ基であり、最も好ましくは水素原子である。
C2、RC7、RC10及びRC15として好ましくは、水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、フッ素原子、又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、又はフッ素原子であり、更に好ましくは水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、又はフッ素原子であり、更により好ましくは水素原子、無置換のアリール基、又はフッ素原子であり、特に好ましくは水素原子、フェニル基、又はフッ素原子であり、最も好ましくは水素原子又はフェニル基である。
C3、RC6、RC11及びRC14として好ましくは、水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、前記置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有するアミノ基、又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、前記置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、又はシアノ基であり、更に好ましくは水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、又は前記置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基であり、更により好ましくは水素原子、無置換のアルキル基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6、更に好ましくは炭素数1〜4)を有していてもよいアリール基、又は無置換のヘテロアリール基であり、特に好ましくは水素原子、t−ブチル基、ジメチルフェニル基又はピリジル基であり、最も好ましくは水素原子又はt−ブチル基である。
〜Rとして好ましくは水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、前記置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有するアミノ基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子であり、より好ましくは水素原子、前記置換基Zを有していてもよいアルキル基、前記置換基Zを有していてもよいアリール基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子であり、更に好ましくは水素原子、フッ素原子を有していてもよいアルキル基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6、更に好ましくは炭素数1〜4)、シアノ基若しくはフッ素原子を有していてもよいアリール基、アルキル基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子である。
より具体的には、R〜Rは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、フェニル基、シアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、トリメチルフェニル基、フェニルピリジル基、ジフェニルアミノ基、トリメチルシリル基、シアノ基、又はフッ素原子であることが好ましく、水素原子、トリフルオロメチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、フェニル基、シアノフェニル基、トリメチルフェニル基、トリメチルシリル基、シアノ基、又はフッ素原子であることがより好ましい。
〜Rの内、5〜7つが水素原子であることが好ましく、6又は7つが水素原子であることがより好ましい。
C1〜RC16、及びR〜Rが全て水素原子であることが、置換基の反応を基点とする素子の劣化が抑制され、高耐久性の素子が得られるという観点から好ましい。
で表される、置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基が置換基Zを有する場合、置換基Zとしては、アルキル基、アリール基、シリル基、シアノ基、又はフッ素原子が好ましく、アルキル基、アリール基、シリル基、又はシアノ基がより好ましく、アルキル基、アリール基、又はシアノ基が更に好ましい。合成の容易さ、及び化学的安定性向上の観点から、3位及び/又は6位に置換基を導入することが好ましい。Rで表されるカルバゾリル基は、好ましくは無置換のカルバゾリル基、又はカルバゾール骨格の3位及び/又は6位が炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基、シアノ基、及びフッ素原子のいずれかで置換されたカルバゾリル基あり、更により好ましくは無置換のカルバゾリル基、又はカルバゾール骨格の3位及び/又は6位がt−ブチル基、フェニル基、ネオペンチル基及びシアノ基のいずれかで置換されたカルバゾリル基ある。
で表されるペルフルオロアルキル基は、好ましくは炭素数1〜8のペルフルオロアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基である。例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられ、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基が好ましく、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基がより好ましい。
として好ましくは、前記置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、又はシアノ基であり、より好ましくは前記置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基である。
一般式(1)で表される化合物としては、R〜Rが水素原子であって、Rが前記置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、又はシアノ基であることが好ましく、前記置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基であることがより好ましい。更に好ましくは、RC1〜RC16、及びR〜Rが全て水素原子であって、Rが前記置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、又はシアノ基であることであり、前記置換基Zを有していても良いカルバゾリル基であることが更により好ましい。
一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明がこれらに限定されることはない。
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
上記一般式(1)で表される化合物は、公知の合成方法の組合せにて合成可能である、例えば例示化合物1は、以下に示される合成経路に従い、合成できる。
Figure 2011256143
本発明の一般式(1)で表される化合物は、電子写真、有機トランジスタ、有機光電変換素子(エネルギー変換用途、センサー用途等)、有機電界発光素子等の有機エレクトロニクス素子に好ましく用いることができ、有機電界発光素子に用いるのが特に好ましい。
本発明において、一般式(1)で表される化合物は、その用途が限定されることはなく、有機層内のいずれの層に含有されてもよい。一般式(1)で表される化合物を含有する層としては、発光層、発光層と陰極との間の層、発光層と陽極との間の層のいずれか、若しくは複数に含有されるのが好ましく、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、若しくは複数に含有されるのがより好ましい。
本発明では、一般式(1)で表される化合物は、発光層又は発光層に隣接する層のいずれかに含有されることが好ましく、発光層に含有されることがより好ましい。また、一般式(1)で表される化合物を発光層及び発光層に隣接する層の両層に含有させてもよい。
一般式(1)で表される化合物を発光層中に含有させる場合、本発明の一般式(1)で表される化合物は発光層の全質量に対して10〜99質量%含ませることが好ましく、20〜95質量%含ませることがより好ましく、30〜95質量%含ませることがより好ましい。一般式(1)で表される化合物を発光層以外の層に更に含有させる場合は、70〜100質量%含まれることが好ましく、85〜100質量%含まれることがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物を有機電界発光素子の発光層のホスト材料や発光層に隣接する層に使用する場合、膜状態において、発光材料が蛍光材料の場合には最低励起一重項エネルギー(S1エネルギー)が、発光材料が燐光材料の場合には最低励起三重項エネルギーが、それぞれ発光材料より大きいことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物の膜状態でのTエネルギーは、1.95eV(45kcal/mol)以上3.13eV(72kcal/mol)以下であることが好ましく、2.17eV(50kcal/mol)以上3.04eV(70kcal/mol)以下であることがより好ましく、2.39eV(55kcal/mol)以上2.82eV(65kcal/mol)以下であることが更に好ましい。
エネルギーは、材料の薄膜の燐光発光スペクトルを測定し、その短波長端から求めることができる。例えば、洗浄した石英ガラス基板上に、材料を真空蒸着法により約50nmの膜厚に成膜し、薄膜の燐光発光スペクトルを液体窒素温度下でF−7000日立分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定する。得られた発光スペクトルの短波長側の立ち上がり波長をエネルギー単位に換算することによりTエネルギーを求めることができる。
有機電界発光素子を高温駆動時や素子駆動中の発熱に対して安定して動作させる観点から、一般式(1)で表される化合物のガラス転移温度(Tg)は80℃以上300℃以下であることが好ましく、100℃以上300℃以下であることがより好ましく、120℃以上300℃以下であることが更に好ましい。
〔本発明の化合物を含有する組成物〕
本発明は一般式(1)で表される化合物を含む組成物にも関する。本発明の組成物において、一般式(1)で表される化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して10〜99質量%含むことが好ましく、20〜95質量%含むことがより好ましく、30〜95質量%含むことがより好ましい。本発明の組成物における他に含有しても良い成分としては、有機物でも無機物でもよく、有機物としては、後述する燐光発光材料、ホスト材料、蛍光発光材料として挙げた材料が適用でき、好ましくは燐光発光材料である。
本発明の組成物は蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等により有機電界発光素子の有機層を形成することができる。
〔本発明の化合物を含有する薄膜〕
本発明は一般式(1)で表される化合物を含む薄膜にも関する。本発明の薄膜は、本発明の組成物を用いて蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等により形成することができる。薄膜の膜厚は用途によっていかなる厚みでもよいが、好ましくは0.1nm〜1μmであり、より好ましくは1nm〜500nmであり、更に好ましくは1nm〜200nmであり、特に好ましくは1nm〜100nmである。
〔有機電界発光素子〕
本発明の有機電界発光素子について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、前記少なくとも一層の有機層のいずれかの層に、本発明の一般式(1)で表される化合物、又は該化合物を含む電荷輸送材料を含む。発光素子の性質上、一対の電極である陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
有機層としては、発光層以外に、正孔注入層、正孔輸送層、ブロック層(正孔ブロック層、電子ブロック層、励起子ブロック層など)、電子輸送層、電子注入層などが挙げられる。これらの有機層は、それぞれ複数層設けてもよく、複数層設ける場合には同一の材料で形成してもよいし、層毎に異なる材料で形成してもよい。
図1に、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示す。図1の有機電界発光素子10は、基板2上に、一対の電極(陽極3と陰極9)の間に発光層6を含む有機層を有する。有機層としては、陽極側3から正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、正孔ブロック層7及び電子輸送層8がこの順に積層されている。
<有機層の構成>
前記有機層の層構成としては、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記透明電極上に又は前記半透明電極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機層は、前記透明電極又は前記半透明電極上の前面又は一面に形成される。
有機層の形状、大きさ、及び厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
有機電界発光素子の素子構成、基板、陰極及び陽極については、例えば、特開2008−270736号公報に詳述されており、該公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
<有機層>
本発明における有機層について説明する。
(有機層の形成)
本発明の有機電界発光素子において、各有機層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、溶液又は分散液を用いた塗布プロセス、即ち、転写法、印刷法、スピンコート法、バーコート法等の溶液塗布法のいずれによっても好適に形成することができる。
(発光層)
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
(発光材料)
本発明では、発光材料として、蛍光発光材料や燐光発光材料を用いることができ、両者を併用してもよい。
これら蛍光発光材料や燐光発光材料については、例えば、特開2008−270736号公報の段落番号[0100]〜[0164]、特開2007−266458号公報の段落番号[0088]〜[0090]に詳述されており、これら公報の記載の事項を本発明に適用することができる。
発光効率等の観点からは、燐光発光材料が好ましい。本発明に使用できる燐光発光材料としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光材料としては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、及びCe錯体等の燐光発光性金属錯体化合物が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、Ir錯体、Pt錯体が特に好ましく、Ir錯体が最も好ましい。
これら燐光発光性金属錯体化合物は、発光層において、前記一般式(1)で表される化合物と共に含有されるのが好ましい。
白金錯体として好ましくは、下記一般式(C−1)で表される白金錯体である。
Figure 2011256143
(一般式(C−1)中、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立に、Ptに配位する配位子を表す。L、L及びLはそれぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。)
一般式(C−1)について説明する。
、Q、Q及びQはそれぞれ独立にPtに配位する配位子を表す。この時、Q、Q、Q及びQとPtの結合は、共有結合、イオン結合、配位結合などいずれであってもよい。Q、Q、Q及びQ中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子が好ましく、Q、Q、Q及びQ中のPtに結合する原子の内、少なくとも1つが炭素原子であることが好ましく、2つが炭素原子であることがより好ましく、2つが炭素原子で、2つが窒素原子であることが特に好ましい。
炭素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、アニオン性の配位子でも中性の配位子でもよく、アニオン性の配位子としてはビニル配位子、芳香族炭化水素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントレン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子及び、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。中性の配位子としてはカルベン配位子が挙げられる。
窒素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としては含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサゾール配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))、アミン配位子、ニトリル配位子、イミン配位子が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アミノ配位子、イミノ配位子、含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピロール配位子、イミダゾール配位子、トリアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えはインドール配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))が挙げられる。
酸素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはエーテル配位子、ケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子、含酸素ヘテロ環配位子(フラン配位子、オキサゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾオキサゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子などが挙げられる。
硫黄原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはチオエーテル配位子、チオケトン配位子、チオエステル配位子、チオアミド配位子、含硫黄ヘテロ環配位子(チオフェン配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子などが挙げられる。
リン原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはホスフィン配位子、リン酸エステル配位子、亜リン酸エステル配位子、含リンヘテロ環配位子(ホスフィニン配位子など)が挙げられ、アニオン性の配位子としては、ホスフィノ配位子、ホスフィニル配位子、ホスホリル配位子などが挙げられる。
、Q、Q及びQで表される基は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い(QとQが連結した場合、環状四座配位子のPt錯体になる)。
、Q、Q及びQで表される基として好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、より好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アリールオキシ配位子であり、更に好ましくは炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子である。
、L及びLは、単結合又は二価の連結基を表す。L、L及びLで表される二価の連結基としては、アルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレンなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiR’−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、又はこれらを組み合わせたものが挙げられる。ここで、R及びR’はそれぞれ独立に、アルキル基又はアリール基を表し、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。これらの連結基は、更に置換基を有していてもよい。置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。
錯体の安定性及び発光量子収率の観点から、L、L及びLとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、更に好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基であり、更に好ましくは、単結合、メチレン基、フェニレン基であり、更に好ましくは単結合、ジ置換のメチレン基であり、更に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基である。 Lは特に好ましくはジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基であり、最も好ましくはジメチルメチレン基である。
及びLとして最も好ましくは単結合である。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、より好ましくは下記一般式(C−2)で
表される白金錯体である。
Figure 2011256143
一般式(C−2)中、L21は単結合又は二価の連結基を表す。A21、A22はそれぞれ独立に炭素原子又は窒素原子を表す。Z21、Z22はそれぞれ独立に含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z23、Z24はそれぞれ独立にベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。
一般式(C−2)について説明する。
21は、前記一般式(C−1)中のLと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
21、A22はそれぞれ独立に炭素原子又は窒素原子を表す。A21、A22の内、少なくとも一方は炭素原子であることが好ましく、A21、A22が共に炭素原子であることが、錯体の安定性の観点及び錯体の発光量子収率の観点から好ましい。
21、Z22は、それぞれ独立に含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z21、Z22で表される含窒素芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環などが挙げられる。錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点から、Z21、Z22で表される環として好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、より好ましくはピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、更に好ましくはピリジン環、ピラゾール環であり、特に好ましくはピリジン環である。
前記Z21、Z22で表される含窒素芳香族ヘテロ環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。炭素上の置換基として好ましくはアルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子である。置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、短波長化させる場合には電子供与性基、フッ素原子、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、フッ素原子、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また長波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばシアノ基、ペルフルオロアルキル基などが選択される。窒素原子上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、アリール基が好ましい。前記置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
23、Z24は、それぞれ独立にベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。Z23、Z24で表される含窒素芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点からZ23、Z24で表される環として好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チオフェン環であり、より好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラゾール環であり、更に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。
前記Z23、Z24で表されるベンゼン環、含窒素芳香族ヘテロ環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。炭素上の置換基として好ましくはアルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子である。置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、長波長化させる場合には電子供与性基、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また短波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばフッ素原子、シアノ基、ペルフルオロアルキル基などが選択される。窒素原子上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、アリール基が好ましい。前記置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−3)で表される白金錯体である。
Figure 2011256143
一般式(C−3)中、A301〜A313は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L31は単結合又は二価の連結基を表す。
一般式(C−3)について説明する。
31は一般式(C−2)におけるL21と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
301〜A306はそれぞれ独立にC−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A301〜A306として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していてもよい。A301〜A306がC−Rである場合に、A302、A305のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子であり、特に好ましく水素原子、フッ素原子であり、A301、A303、A304、A306のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子であり、特に好ましく水素原子である。
307、A308、A309及びA310は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A307、A308、A309及びA310がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して縮環構造を形成してもよい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、A308が窒素原子であることが好ましい。
上記の如くA307〜A310を選択した場合、2つの炭素原子とA307、A308、A309及びA310から形成される6員環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環が挙げられ、より好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環であり、特に好ましくはピリジン環である。前記6員環が、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環(特に好ましくはピリジン環)であることにより、ベンゼン環と比較して、金属−炭素結合を形成する位置に存在する水素原子の酸性度が向上する為、より金属錯体を形成しやすくなり有利である。
311、A312及びA313は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A311、A312及びA313がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよい。
311、A312及びA313と1つの窒素原子及び1つの炭素原子とで形成される5員環としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、より好ましくは、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環であり、更に好ましくはピロール環、ピラゾール環である。前記5員環が、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環(更に好ましくはピロール環、ピラゾール環)であることにより、金属錯体の安定性が向上するため、有利である。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−4)で表される白金錯体である。
Figure 2011256143
一般式(C−4)中、A401〜A414はそれぞれ独立にC−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L41は単結合又は二価の連結基を表す。
一般式(C−4)について説明する。
401〜A414はそれぞれ独立にC−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。A401〜A406及びL41は、前記一般式(C−3)におけるA301〜A306及びL31と同義であり、好ましい範囲も同様である。
407〜A414としては、A407〜A410とA411〜A414のそれぞれにおいて、窒素原子の数は、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、A408、A412が窒素原子であることが好ましく、A408とA412が共に窒素原子であることが更に好ましい。
407〜A414がC−Rを表す場合に、A408、A412のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ペルフルオロアルキル基、アルキル基、アリール基、フッ素原子、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、ペルフルオロアルキル基、シアノ基である。A407、A409、A411、A413の表すRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、シアノ基であり、特に好ましく水素原子、フッ素原子である。A410、A414の表すRとして好ましくは水素原子、フッ素原子であり、より好ましくは水素原子である。A407〜A409、A411〜A413のいずれかがC−Rを表す場合に、R同士が互いに連結して環を形成していてもよい。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、より好ましい別の態様は下記一般式(C−5)で表される白金錯体である。
Figure 2011256143
一般式(C−5)中、L51は単結合又は二価の連結基を表す。A51はそれぞれ独立に炭素原子又は窒素原子を表す。Z51、Z52はそれぞれ独立に含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z53はそれぞれ独立にベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。YはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。
一般式(C−5)について説明する。
51は、前記一般式(C−1)中のLと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
51は炭素原子又は窒素原子を表す。錯体の安定性の観点及び錯体の発光量子収率の観点からA51は炭素原子であることが好ましい。
51、Z52は、それぞれ前記一般式(C−2)におけるZ21、Z22と同義であり、また好ましい範囲も同様である。Z53は、前記一般式(C−2)におけるZ23と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
YはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。非環状配位子とはPtに結合する原子が配位子の状態で環を形成していないものである。Y中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が好ましく、窒素原子、酸素原子がより好ましく、酸素原子が最も好ましい。炭素原子でPtに結合するYとしてはビニル配位子が挙げられる。窒素原子でPtに結合するYとしてはアミノ配位子、イミノ配位子が挙げられる。酸素原子でPtに結合するYとしては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子、カルボキシル配位子、リン酸配位子、スルホン酸配位子などが挙げられる。硫黄原子でPtに結合するYとしては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子、チオカルボン酸配位子などが挙げられる。
Yで表される配位子は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していてもよい。
Yで表される配位子として好ましくは酸素原子でPtに結合する配位子であり、より好ましくはアシルオキシ配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、更に好ましくはアシルオキシ配位子である。
一般式(C−5)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−6)で表される白金錯体である。
Figure 2011256143
一般式(C−6)中、A601〜A610は、それぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L61は単結合又は二価の連結基を表す。YはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。
一般式(C−6)について説明する。
61は、前記一般式(C−5)中のL51と同義であり、また好ましい範囲も同様である。A601〜A610は一般式(C−3)におけるA301〜A310と同義であり、また好ましい範囲も同様である。Yは一般式(C−5)におけるそれと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(C−1)で表される白金錯体として具体的には、特開2005−310733号公報の段落番号[0143]〜[0152]、[0157]〜[0158]、[0162]〜[0168]に記載の化合物、特開2006−256999号公報の段落番号[0065]〜[0083]に記載の化合物、特開2006−93542号公報の段落番号[0065]〜[0090]に記載の化合物、特開2007−73891号公報の段落番号[0063]〜[0071]に記載の化合物、特開2007−324309号公報の段落番号[0079]〜[0083]に記載の化合物、特開2006−93542号公報の段落番号[0065]〜[0090]に記載の化合物、特開2007−96255号公報の段落番号[0055]〜[0071]に記載の化合物、特開2006−313796号公報の[0043]〜[0046]が挙げられる。より具体的には、以下に例示する白金錯体が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
一般式(C−1)で表される白金錯体化合物は、例えば、Journal of Organic Chemistry 53,786,(1988)、G.R. Newkome et al.)の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法及びその組み合わせ、Chemische Berichte 113, 2749(1980)、H.Lexyほか)の、2752頁、26行〜35行に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
本発明の発光層における一般式(C−1)で表される化合物の含有量は発光層中1〜30質量%であることが好ましく、3〜25質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることが更に好ましい。
イリジウム錯体として好ましくは、下記一般式(E−1)で表されるイリジウム錯体である。
〔一般式(E−1)で表される化合物〕
一般式(E−1)で表される化合物について説明する。
Figure 2011256143
一般式(E−1)中、Z及びZはそれぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。
AはZと窒素原子と共に5又は6員のヘテロ環を形成する原子群を表す。
BはZと炭素原子と共に5又は6員環を形成する原子群を表す。
(X−Y)はモノアニオン性の二座配位子を表す。
nは1〜3の整数を表す。
nは1〜3の整数を表し、好ましくは2又は3である。
及びZはそれぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。Z及びZとして好ましくは炭素原子である。
AはZと窒素原子と共に5又は6員のヘテロ環を形成する原子群を表す。A、Z及び窒素原子を含む5又は6員のヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環などが挙げられる。
錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点から、A、Z及び窒素原子で形成される5又は6員のヘテロ環として好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、より好ましくはピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、更に好ましくはピリジン環、イミダゾール環であり、最も好ましくはピリジン環である。
前記A、Z及び窒素原子で形成される5又は6員のヘテロ環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。炭素上の置換基として好ましくはアルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、フッ素原子である。
前記A、Z及び窒素原子で形成される5又は6員のヘテロ環の炭素上の置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、短波長化させる場合には電子供与性基、フッ素原子、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、フッ素原子、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また長波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばシアノ基、ペルフルオロアルキル基などが選択される。
窒素上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、アリール基が好ましい。
前記置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。これら形成される環は置換基を有していてもよく、置換基としては前述の炭素原子上の置換基、窒素原子上の置換基が挙げられる。
BはZと炭素原子を含む5又は6員環を表す。B、Z及び炭素原子で形成される5又は6員環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点からB、Z及び炭素原子で形成される5又は6員環として好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チオフェン環であり、より好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラゾール環であり、更に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。
前記B、Z及び炭素原子で形成される5又は6員環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。炭素上の置換基として好ましくはアルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、フッ素原子である。
前記B、Z及び炭素原子で形成される5又は6員環の炭素上の置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、長波長化させる場合には電子供与性基、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また短波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばフッ素原子、シアノ基、ペルフルオロアルキル基などが選択される。
窒素上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、アリール基が好ましい。
前記置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。これら形成される環は置換基を有していてもよく、置換基としては前述の炭素原子上の置換基、窒素原子上の置換基が挙げられる。
また前記A、Z及び窒素原子で形成される5又は6員のヘテロ環の置換基と、前記B、Z及び炭素原子で形成される5又は6員環の置換基とが連結して、前述と同様の縮合環を形成していてもよい。
(X−Y)は、二座のモノアニオン性配位子を示す。二座のモノアニオン性配位子の例としては、Lamanskyらの国際公開第02/15645号の89〜90頁に記載されている。(X−Y)は、下記一般式(l−1)、(l−2)又は(l−3)で表される二座のモノアニオン性配位子であることが好ましい。
Figure 2011256143
一般式(l−1)中、Rx及びRzはそれぞれ独立に、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、又はアリール基を表す。Rx及びRzとして好ましくは、炭素数1〜5のアルキル基、トリフルオロメチル基、又は下記置換基Tを有していてもよいフェニル基である。
置換基T:炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、炭素数5〜10の芳香族ヘテロ環基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基及びこれらを組み合わせて成る基。
一般式(l−1)中、Ryは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、又はアリール基を表す。Ryとして好ましくは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は前記置換基Tを有していてもよいフェニル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(l−2)中、Ri〜Riはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、シアノ基、フッ素原子、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、ジアルキルアリールシリル基、ヘテロ環基、又はヘテロ環オキシ基を表す。Riとして好ましくは、水素原子、又はアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、又はアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、フッ素原子、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、又はフッ素原子であり、更に好ましくは水素原子、又はアルキル基であり、更により好ましくは水素原子である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、又はアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。Ri〜Riのうち、隣り合う置換基同士は連結して環を形成していてもよく、形成される環としてはベンゼン環が好ましい。
一般式(l−3)中、Ri〜Ri12はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、シアノ基、フッ素原子、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、ジアルキルアリールシリル基、ヘテロ環基、又はヘテロ環オキシ基を表す。Riとして好ましくは、水素原子、又はアルキル基である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、又はアルキル基である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、フッ素原子、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、又はフッ素原子であり、更に好ましくは水素原子、又はアルキル基であり、更により好ましくは水素原子である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、又はアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。Riとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又はフッ素原子であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、又はフッ素原子である。Ri10として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はシアノ基である。Ri11として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又はフッ素原子であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、又はフッ素原子である。Ri12として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、又はアルキル基である。隣り合う置換基同士又はRiとRiは連結して環を形成していてもよく、形成される環としてはベンゼン環が好ましい。
一般式(E−1)で表されるIr錯体の好ましい態様は、一般式(E−2)で表されるIr錯体材料である。
次に一般式(E−2)について説明する。
Figure 2011256143
一般式(E−2)中、AE1〜AE8はそれぞれ独立に、窒素原子又はC−Rを表す。
は水素原子又は置換基を表す。
(X−Y)はモノアニオン性の二座配位子を表す。
nは1〜3の整数を表す。
E1〜AE8はそれぞれ独立に、窒素原子又はC−Rを表す。Rは水素原子又は置換基を表し、R同士が互いに連結して環を形成していてもよい。形成される環としては、前述の一般式(E−1)において述べた縮合環と同様のものが挙げられる。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
E1〜AE4として好ましくはC−Rであり、AE1〜AE4がC−Rである場合に、AE3のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はフッ素原子であり、特に好ましく水素原子、又はフッ素原子であり、AE1、AE2及びAE4のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はフッ素原子であり、特に好ましく水素原子である。
E5〜AE8として好ましくはC−Rであり、AE5〜AE8がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、又はフッ素原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、又はフッ素原子であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、又はフッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して縮環構造を形成してもよい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、AE6が窒素原子であることが好ましい。
(X−Y)、及びnは一般式(E−1)における(X−Y)、及びnと同義であり好ましい範囲も同様である。
一般式(E−1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明がこれらに限定されることはない。
Figure 2011256143
Figure 2011256143
上記一般式(E−1)で表される化合物として例示した化合物は、特開2009−99783号公報に記載の方法や、米国特許7279232号等に記載の種々の方法で合成できる。
発光層中の一般式(E−1)で表される化合物は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜25質量%含有されることが好ましく、1質量%〜20質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1nm〜1μmであり、より好ましくは1nm〜500nmであり、更に好ましくは1nm〜200nmであり、特に好ましくは1nm〜100nmである。
(ホスト材料)
ホスト材料とは、発光層において主に電荷の注入、輸送を担う化合物であり、また、それ自体は実質的に発光しない化合物のことである。ここで「実質的に発光しない」とは、該実質的に発光しない化合物からの発光量が好ましくは素子全体での全発光量の5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、更に好ましくは1%以下であることを言う。
ホスト材料としては、本発明の一般式(1)で表される化合物を用いることができる。
その他の本発明に用いることのできるホスト材料としては、例えば、以下の化合物を挙げることができる。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体及びそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)等を挙げることができる。
〔一般式(M−1)で表される化合物〕
本発明の有機電界発光素子は、前記一対の電極が陽極を含み、前記発光層と該陽極との間に少なくとも一層の有機層を含むことが好ましく、該有機層に少なくとも一種の下記一般式(M−1)で表される化合物を含有することが好ましい。
一般式(M−1)で表される化合物は発光層と陽極の間の発光層に隣接する有機層に含有されることがより好ましいが、その用途が限定されることはなく、有機層内のいずれの層に更に含有されてもよい。本発明にかかる一般式(M−1)で表される化合物の導入層としては、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、若しくは複数に含有することができる。
一般式(M−1)で表される化合物は、発光層と陽極の間の発光層に隣接する正孔輸送層に含有されることがより好ましい。
Figure 2011256143
一般式(M−1)中、RM1はアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
M2〜RM23はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、シリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
一般式(M−1)中、RM1はアルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30)、又はヘテロアリール基(好ましくは炭素数4〜12)を表し、これらは前述の置換基Zを有していても良い。RM1として好ましくは、アリール基、又はヘテロアリール基であり、より好ましくはアリール基である。RM1のアリール基が置換基を有する場合の好ましい置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アリール基、アルコキシ基が挙げられ、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアリール基がより好ましく、アルキル基、シアノ基、又はアリール基が更に好ましい。RM1のアリール基は、好ましくは置換基Zを有していてもよいフェニル基であり、より好ましくはアルキル基又はシアノ基を有していてもよいフェニル基である。
M2〜RM23はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30)、ヘテロアリール基(好ましくは炭素数4〜12)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30)、アミノ基(好ましくは炭素数2〜24)、シリル基(好ましくは炭素数3〜18)、シアノ基、又はフッ素原子を表し、これらは前述の置換基Zを有していても良い。
M2、RM7、RM8、RM15、RM16及びRM23として好ましくは、水素原子、又は置換基Zを有していても良いアルキル基若しくはアリール基であり、更に好ましくは水素原子である。
M4、RM5、RM11、RM12、RM19及びRM20として好ましくは、水素原子、置換基Zを有していても良いアルキル基若しくはアリール基、又はフッ素原子であり、更に好ましくは水素原子である。
M3、RM6、RM9、RM14、RM17及びRM22として好ましくは、水素原子、置換基Zを有していても良いアルキル基若しくはアリール基、フッ素原子、又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子、又は置換基Zを有していても良いアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。
M10、RM13、RM18及びRM21として好ましくは、水素原子、置換基Zを有していても良いアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基若しくはアミノ基、ニトロ基、フッ素原子、又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子、置換基Zを有していても良いアルキル基若しくはアリール基、ニトロ基、フッ素原子、又はシアノ基であり、更に好ましくは水素原子、又は置換基Zを有していても良いアルキル基である。アルキル基が置換基を有する場合の置換基としては、フッ素原子が好ましく、置換基Zを有していても良いアルキル基の炭素数は好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜4である。
一般式(M−1)で表される化合物を、正孔輸送層中で用いる場合は、一般式(M−1)で表される化合物は50〜100質量%含まれることが好ましく、80〜100質量%含まれることが好ましく、95〜100質量%含まれることが特に好ましい。
また、一般式(M−1)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
一般式(M−1)で表される化合物は、いずれかの有機層に、一種類のみを含有していてもよく、複数の一般式(M−1)で表される化合物を任意の割合で組み合わせて含有していてもよい。
一般式(M−1)で表される化合物を含む正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、該正孔輸送層は発光層に接して設けられている事が好ましい。
該正孔輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
一般式(M−1)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。最も一般的には、カルバゾール化合物に関してはアリールヒドラジンとシクロヘキサン誘導体との縮合体のアザーコープ転位反応の後、脱水素芳香族化による合成(L.F.Tieze,Th.Eicher著、高野、小笠原訳、精密有機合成、339頁(南江堂刊))が挙げられる。また、得られたカルバゾール化合物とハロゲン化アリール化合物のパラジウム触媒を用いるカップリング反応に関してはテトラヘドロン・レターズ39巻617頁(1998年)、同39巻2367頁(1998年)及び同40巻6393頁(1999年)等に記載の方法が挙げられる。反応温度、反応時間については特に限定されることはなく、前記文献に記載の条件が適用できる。
以下に、一般式(M−1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されることはない。
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
〔一般式(O−1)で表される化合物〕
本発明の有機電界発光素子は、前記発光層と陰極との間の少なくとも一層の有機層に、少なくとも一種の下記一般式(O−1)で表される化合物を含有することも好ましい。以下に、一般式(O−1)について説明する。
Figure 2011256143
一般式(O−1)中、RO1は、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
O1〜AO4はそれぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。
は水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよく、複数のRは同じでも異なっていても良い。
O1は、アリール環又はヘテロアリール環からなる二価〜六価の連結基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
O1は2〜6の整数を表す。
置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
O1は、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30)、又はヘテロアリール基(好ましくは炭素数4〜12)を表し、これらは前述の置換基Zを有していても良い。RO1として好ましくはアリール基、又はヘテロアリール基であり、より好ましくはアリール基である。RO1のアリール基が置換基を有する場合の好ましい置換基としては、アルキル基又はアリール基が挙げられ、アリール基がより好ましい。RO1のアリール基が複数の置換基を有する場合、該複数の置換基は互いに結合して5又は6員環を形成していても良い。RO1のアリール基は、好ましくは置換基Zを有していてもよいフェニル基であり、より好ましくはアルキル基又はアリール基が置換していてもよいフェニル基であり、更に好ましくは無置換のフェニル基又は2−フェニルフェニル基である。
O1〜AO4はそれぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。AO1〜AO4のうち、0〜2つが窒素原子であることが好ましく、0又は1つが窒素原子であるのがより好ましい。AO1〜AO4の全てがC−Rであるか、又はAO1が窒素原子で、AO2〜AO4がC−Rであることが好ましく、AO1が窒素原子で、AO2〜AO4がC−Rであることがより好ましく、AO1が窒素原子で、AO2〜AO4がC−Rであり、Rが全て水素原子であることが更に好ましい。
は水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30)、又はヘテロアリール基(好ましくは炭素数4〜12)を表し、これらは前述の置換基Zを有していても良い。また複数のRは同じでも異なっていても良い。Rとして好ましくは水素原子又はアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
O1は、アリール環(好ましくは炭素数6〜30)又はヘテロアリール環(好ましくは炭素数4〜12)からなる二価〜六価の連結基を表す。LO1として好ましくは、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、アリールトリイル基、又はヘテロアリールトリイル基であり、より好ましくはフェニレン基、ビフェニレン基、又はベンゼントリイル基であり、更に好ましくはビフェニレン基、又はベンゼントリイル基である。LO1は前述の置換基Zを有していても良く、置換基を有する場合の置換基としてはアルキル基、アリール基、又はシアノ基が好ましい。LO1の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2011256143
O1は2〜6の整数を表し、好ましくは2〜4の整数であり、より好ましくは2又は3である。素子効率の観点では最も好ましくは3であり、素子の耐久性の観点では最も好ましくは2である。
一般式(O−1)で表される化合物は、より好ましくは下記一般式(O−2)で表される化合物である。
Figure 2011256143
一般式(O−2)中、RO1はアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表す。
O2〜RO4はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表す。
O1〜AO4はそれぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。
は水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、複数のRは同じでも異なっていても良い。
O1及びAO1〜AO4は、前記一般式(O−1)中のRO1及びAO1〜AO4と同義であり、またそれらの好ましい範囲も同様である。
02〜R04はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30)、又はヘテロアリール基(好ましくは炭素数4〜12)を表し、これらは前述の置換基Zを有していても良い。R02〜R04として好ましくは水素原子、アルキル基、又はアリール基であり、より好ましくは水素原子、又はアリール基であり、最も好ましくは水素原子である。
一般式(O−1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2011256143
Figure 2011256143
一般式(O−1)で表される化合物を発光層以外の層に含有させる場合は、70〜100質量%含まれることが好ましく、85〜100質量%含まれることがより好ましい。
上記本発明にかかる一般式(O−1)で表される化合物として例示した化合物は、特開平10−92578、特開2001−335776に記載の方法で合成できる。
(電荷輸送層)
電荷輸送層とは、有機電界発光素子に電圧を印加した際に電荷移動が起こる層をいう。具体的には正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層又は電子注入層が挙げられる。好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層である。塗布法により形成される電荷輸送層が正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層であれば、低コストかつ高効率な有機電界発光素子の製造が可能となる。また、電荷輸送層として、より好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層又は電子ブロック層である。
(正孔注入層、正孔輸送層)
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層、正孔輸送層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0165〕〜〔0167〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
正孔注入層には電子受容性ドーパントを含有することが好ましい。正孔注入層に電子受容性ドーパントを含有することにより、正孔注入性が向上し、駆動電圧が低下する、効率が向上するなどの効果がある。電子受容性ドーパントとは、ドープされる材料から電子を引き抜くき、ラジカルカチオンを発生させることが可能な材料であれば有機材料、無機材料のうちいかなるものでもよいが、例えば、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン(F−TCNQ)、酸化モリブデンなどが挙げられる。
正孔注入層中の電子受容性ドーパントは、正孔注入層を形成する全化合物質量に対して、0.01質量%〜50質量%含有されることが好ましく、0.1質量%〜40質量%含有されることがより好ましく、0.5質量%〜30質量%含有されることがより好ましい。
(電子注入層、電子輸送層)
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
電子輸送材料としては、本発明の一般式(1)で表される化合物を用いることができる。その他の材料としては、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子注入層には電子供与性ドーパントを含有することが好ましい。電子注入層に電子供与性ドーパントを含有させることにより、電子注入性が向上し、駆動電圧が低下する、効率が向上するなどの効果がある。電子供与性ドーパントとは、ドープされる材料に電子を与え、ラジカルアニオンを発生させることが可能な材料であれば有機材料、無機材料のうちいかなるものでもよいが、例えば、テトラチアフルバレン(TTF)、テトラチアテトラセン(TTT)、リチウム、セシウムなどが挙げられる。
電子注入層中の電子供与性ドーパントは、電子注入層を形成する全化合物質量に対して、0.01質量%〜50質量%含有されることが好ましく、0.1質量%〜40質量%含有されることがより好ましく、0.5質量%〜30質量%含有されることがより好ましい。
(正孔ブロック層)
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(Aluminum (III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(Balqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(電子ブロック層)
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(保護層)
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0169〕〜〔0170〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
(封止容器)
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
封止容器については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0171〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
(駆動)
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の有機電界発光素子の外部量子効率としては、7%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、12%以上が更に好ましい。外部量子効率の数値は20℃で素子を駆動したときの外部量子効率の最大値、若しくは、20℃で素子を駆動したときの100〜1000cd/m付近での外部量子効率の値を用いることができる。
本発明の有機電界発光素子の内部量子効率は、30%以上であることが好ましく、50%以上が更に好ましく、70%以上が更に好ましい。素子の内部量子効率は、外部量子効率を光取り出し効率で除して算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能である。
(本発明の素子の用途)
本発明の素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。特に、照明装置、表示装置等の発光輝度が高い領域で駆動されるデバイスに好ましく用いられる。
(発光装置)
次に、図2を参照して本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置は、前記有機電界発光素子を用いてなる。
図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。図2の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器16等により構成されている。
有機電界発光素子10は、基板2上に、陽極(第一電極)3、有機層11、陰極(第二電極)9が順次積層されて構成されている。また、陰極9上には、保護層12が積層されており、更に、保護層12上には接着層14を介して封止容器16が設けられている。なお、各電極3、9の一部、隔壁、絶縁層等は省略されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されるものではなく、例えば、照明装置のほか、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子ペーパ等の表示装置とすることができる。
(照明装置)
次に、図3を参照して本発明の照明装置について説明する。
図3は、本発明の照明装置の一例を概略的に示した断面図である。本発明の照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材30により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に、置換基の有無は本発明の効果に殆ど影響を与えず、以下に示す実施例で用いられる化合物に置換基を有していても同様の効果が得られる。
<実施例1>[合成例]
例示化合物1の合成
以下に掲載する例示化合物1の合成経路に基づき、例示化合物1の合成方法を説明する。
窒素雰囲気下、カルバゾール(B)16.72g(0.1mol)をジメチルイミダゾリジノン50mLに溶解させ、t−ブトキシカリウム11.8g(0.105mol)を加えた。得られた懸濁液を120℃まで昇温し、ブロモジフルオロベンゼン(A)9.65g(0.05mol)を加えた。反応液を140℃まで昇温し、2時間攪拌した後、室温まで冷却した。酢酸エチル/水で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をエタノールで加熱攪拌洗浄し、化合物(C)を21.3g(収率87%)得た。
窒素雰囲気下、カルバゾール(B)150.4g(0.9mol)をジメチルイミダゾリジノン450mLに溶解させた。ナトリウムt−ブトキシド91g(0.945mol)を加え、攪拌下に110℃まで昇温した。1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(D)173.3g(0.99mol)を加え、120℃で5時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル/水で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル(9/1(質量比)))で精製し、化合物(E)を192.9g(収率67%)得た。
窒素雰囲気下、化合物(E)129g(0.4mol)をTHF600mLに溶解させ、−60℃まで冷却した。ノルマルブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)263mLを滴下し、1時間攪拌した。2−イソプロポキシ―4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン81.87g(0.44mol)を滴下し、更に1時間攪拌した。室温まで昇温した後、希塩酸で中和し、酢酸エチル/水で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物(F)を105.5g(収率72%)得た。
窒素雰囲気下、化合物(C)3.9g(8mmol)、化合物(F)2.95g(8mmol)、トリフェニルホスフィン0.21g(0.8mmol)、炭酸ナトリウム4.23g(40mmol)をジメトキシエタン40mLと水40mLに加え、攪拌した。酢酸パラジウム0.045g(0.2mmol)を加え、1時間加熱還流した。室温まで冷却した後、析出した結晶を濾取し、水で洗浄した。THFに溶解させ、不要物をろ過により除き、メタノールを加えて析出した結晶を濾取し、例示化合物1を3.62g(収率70%)得た。図4に例示化合物1のH−NMRチャートを示す。
Figure 2011256143
以下の実施例で使用したその他の例示化合物については、上記例示化合物1の合成方法に準じて合成した。
<実施例2>[素子の作製]
(実施例2−1)素子構成E
ITO/HIM−01(10)/NPD(30)/ホスト材料+10%燐光材料(30)/電子輸送材料(5)/Alq(45)/LiF(0.1)/Al(100)
〔素子1−1〜1−43及び比較素子1−1〜1−7〕
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層:HIM−01 :膜厚10nm
第2層:NPD :膜厚30nm
第3層:例示化合物1及びIr−01(質量比90:10):膜厚30nm
第4層:ETM−01:膜厚5nm
第5層:Alq :膜厚45nm
この上に、フッ化リチウム0.1nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、本発明の有機電界発光素子1−1を得た。同様に、第3層のホスト材料及び燐光材料、並びに第4層の電子輸送材料として、下記表1中に示す材料を、例示化合物1、Ir−01及びETM−01の代わりにそれぞれ用いることにより、素子1−2〜1−43、及び比較素子1−1〜1−7を得た。なお本発明の素子においてホスト材料として記載される番号は、前掲の例示化合物1〜64の番号に対応する例示化合物を使用したことを意味する。作製したこれら素子は、以下に説明する評価方法に従い評価を行った。その結果を表1に示す。
(有機電界発光素子の性能評価)
得られた各素子を以下の方法で下記(a)〜(c)の観点で評価した。
(a) 外部量子効率
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを元に輝度が1000cd/m付近の外部量子効率を輝度換算法により算出した。
(b) 駆動耐久性
各素子を輝度が5000cd/mになるように直流電圧を印加して発光させ続け、輝度が4000cd/mになるまでに要した時間を駆動耐久性の指標とした。以下に記載する表1〜8において、各表の一番上に示した比較素子(即ち、比較素子1−1、2−1、3−1、4−1、5−1、6−1、7−1、1−1)の耐久性を100とした場合の相対値で表した。
(c) 駆動前後の色度変化
各素子を輝度が5000cd/mになるように直流電圧を印加して発光させ続け、輝度が4000cd/mに到達したときのCIE色度座標値の変化量を指標とした。変化量が0.005以下の場合を○、0.005より大きく0.01より小さい場合を△、0.01以上の場合を×とした。
Figure 2011256143
(実施例2−2)
〔素子2−1〜2−18及び比較素子2−1〜2−3〕
次に、実施例2−1における素子1−1について、第3層のホスト材料及び燐光材料、並びに第4層の電子輸送材料として、下記表2中に示す材料を、例示化合物1、Ir−01及びETM−01の代わりにそれぞれ用いることにより、素子2−1〜2−18、及び比較素子2−1〜2−3を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2011256143
(実施例2−3)素子構成A
ITO/HIM−02(60)/NPD(20)/ホスト材料+8%燐光材料(20)/Balq(10)/Alq(30)/LiF(0.5)/Al(100)
〔素子3−1〜3−15及び比較素子3−1〜3−7〕
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層:HIM−02 :膜厚60nm
第2層:NPD :膜厚20nm
第3層:例示化合物1及びIr−09(質量比92:8):膜厚20nm
第4層:Balq:膜厚10nm
第5層:Alq :膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム0.5nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、本発明の有機電界発光素子3−1を得た。同様に、第3層のホスト材料及び燐光材料として、下記表3中に示す材料を、例示化合物1及びIr−09の代わりにそれぞれ用いることにより、素子3−2〜3−15、及び比較素子3−1〜3−7を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2011256143
(実施例2−4)素子構成B
ITO/NPD(40)/ホスト材料+5.7%燐光材料(40)/Balq(10)/Alq(40)/LiF(0.5)/Al(100)
〔素子4−1〜4−14及び比較素子4−1〕
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層:NPD :膜厚40nm
第2層:例示化合物1及びIr−01(質量比94.3:5.7):膜厚40nm
第3層:Balq:膜厚10nm
第4層:Alq :膜厚40nm
この上に、フッ化リチウム0.5nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、本発明の有機電界発光素子4−1を得た。同様に、第2層のホスト材料及び燐光材料として、下記表4中に示す材料を、例示化合物1及びIr−01の代わりにそれぞれ用いることにより、素子4−2〜4−14、及び比較素子4−1を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2011256143
(実施例2−5)素子構成C
ITO/CuPc(10)/HTM−01(30)/ホスト材料+5%燐光材料(40)/Balq(10)/Alq(20)/LiF(0.2)/Al(100)
〔素子5−1〜5−22及び比較素子5−1〜5−4〕
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層:CuPc :膜厚10nm
第2層:HTM−01 :膜厚30nm
第3層:例示化合物1及びIr−01(質量比95:5):膜厚40nm
第4層:Balq:膜厚10nm
第5層:Alq :膜厚20nm
この上に、フッ化リチウム0.2nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、本発明の有機電界発光素子5−1を得た。同様に、第3層のホスト材料及び燐光材料として、下記表5中に示す材料を、例示化合物1及びIr−01の代わりにそれぞれ用いることにより、素子5−2〜5−22、及び比較素子5−1〜5−4を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を表5に示す。
Figure 2011256143
(実施例2−6)素子構成D
ITO/CuPc(10)/NPD(30)/正孔輸送材料(3)/ホスト材料+10%燐光材料(30)/Balq(10)/Alq(20)/LiF(0.2)/Al(100)
〔素子6−1〜6−12及び比較素子6−1〕
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層:CuPc :膜厚10nm
第2層:NPD :膜厚30nm
第3層:HTM−02 :膜厚3nm
第4層:例示化合物1及びPt−01(質量比90:10):膜厚30nm
第5層:Balq:膜厚10nm
第6層:Alq :膜厚20nm
この上に、フッ化リチウム0.2nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、本発明の有機電界発光素子6−1を得た。同様に、第3層の正孔輸送材料、並びに第4層のホスト材料及び燐光材料として、下記表6中に示す材料を、HTM−02、例示化合物1及びPt−01の代わりにそれぞれ用いることにより、素子6−2〜6−12、及び比較素子6−1を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を表6に示す。
Figure 2011256143
(実施例2−7)素子構成F ITO/PEDOT−PSS(100)/NPD(30))/ホスト材料+10%燐光材料(30)/電子輸送材料(5)/Alq(45)/LiF(0.1)/Al(100)
〔素子7−1及び比較素子7−1〕
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上にPEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))/PSS(ポリスチレンスルホン酸)水溶液(BaytronP(標準品))をスピンコート(4000rpm、60秒間)し、120℃で10分間乾燥することにより、膜厚100nmのホール注入層を形成させた。この上に、NPDを30nm、90質量%の例示化合物1と10質量%のIr−01を30nm、ETM−01を5nm、Alqを45nm、この順で真空蒸着した。更にフッ化リチウム0.1nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
これを、大気に触れさせること無く、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、有機電界発光素子7−1を得た。同様に、ホスト材料として、下記表7中に示す材料を、例示化合物1の代わりに用いることにより、比較素子7−1を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を表7に示す。
Figure 2011256143
(実施例2−8)素子構成E ITO/HIM−01(10)/NPD(30)/ホスト材料+10%燐光材料(X)/電子輸送材料(5)/Alq(45)/LiF(0.1)/Al(100)
〔素子8−1及び比較素子8−1〕
実施例2−1における素子1−1について、第3層のホスト材料として、下記表8中に示す材料を、例示化合物1の代わりにそれぞれ用いると共に、発光層の膜厚を表8中の(X)(nm)に変更することにより、素子8−1〜8−6、及び比較素子8−1〜8−3を得た。作製したこれら素子は、実施例2−1と同様に評価を行った。その結果を、前述の素子1−1及び比較素子1−1の結果とともに表8に示す。
Figure 2011256143
表1〜7の結果から、本発明の一般式(1)で表される化合物を用いた本発明の素子は、比較例の素子と比べて、外部量子効率及び耐久性に優れると共に、素子駆動前後の色度変化が小さいことがわかる。また、表8の結果から、発光層の膜厚が異なっていても素子性能の変動が小さいことが分かる。また表7の結果から、ホール注入層を溶液塗布法により形成した場合においても、本発明の素子は良好に作製可能である。
発光装置、表示装置、照明装置の場合、各画素部で高い電流密度を通じて瞬間的に高輝度発光させる必要があり、本発明の発光素子はそのような場合に発光効率が高くなるように設計されているため、有利に利用することができる。
また、本発明の素子は車載用途などの高温環境で使用する際においても発光効率や耐久性にも優れ、発光装置、表示装置、照明装置に好適である。
以下に実施例2−1〜2−8で用いた化合物の構造を示す。なお本発明の素子において使用したホスト材料は、前掲の一般式(1)で表される例示化合物である。
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
Figure 2011256143
2・・・基板
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子(有機EL素子)
11・・・有機層
12・・・保護層
14・・・接着層
16・・・封止容器
20・・・発光装置
30・・・光散乱部材
30A・・・光入射面
30B・・・光出射面
31・・・透明基板
32・・・微粒子
40・・・照明装置

Claims (18)

  1. 基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、
    前記少なくとも一層の有機層のいずれかの層に、少なくとも一種の下記一般式(1)で表される化合物を含有する有機電界発光素子。
    Figure 2011256143
    一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換基Zを有していてもよいアルキル基、置換基Zを有していてもよいアリール基、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基、置換基を有するアミノ基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表す。
    は置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、フッ素原子、シアノ基、又はペルフルオロアルキル基を表す。但し、Rが置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基の場合、Rがカルバゾリル基を表すことはない。
    置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
  2. 前記一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rが水素原子である、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記発光層に、前記少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物を含有する、請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記発光層に、更に少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物を含有する、請求項3に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物が、白金錯体又はイリジウム錯体である、請求項4に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物が、下記一般式(C−1)で表される白金錯体である、請求項5に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2011256143
    一般式(C−1)中、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立に、Ptに配位する配位子を表す。
    、L及びLはそれぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。
  7. 前記少なくとも一種の燐光発光性金属錯体化合物が、下記一般式(E−1)で表されるイリジウム錯体である、請求項5に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2011256143
    一般式(E−1)中、Z及びZはそれぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。
    AはZと窒素原子と共に5又は6員のヘテロ環を形成する原子群を表す。
    BはZと炭素原子と共に5又は6員環を形成する原子群を表す。
    (X−Y)はモノアニオン性の二座配位子を表す。
    nは1〜3の整数を表す。
  8. 前記発光層と陽極との間に有機層を有し、該有機層が少なくとも一種の下記一般式(M−1)で表される化合物を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2011256143
    一般式(M−1)中、RM1はアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
    M2〜RM23はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、シリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
    置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
  9. 前記発光層と陰極との間に有機層を有し、該有機層が少なくとも一種の下記一般式(O−1)で表される化合物を含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2011256143
    一般式(O−1)中、RO1は、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
    O1〜AO4はそれぞれ独立に、C−R又は窒素原子を表す。
    は水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、これらは置換基Zを有していてもよく、複数のRは同じでも異なっていても良い。
    O1は、アリール環又はヘテロアリール環からなる二価〜六価の連結基を表し、これらは置換基Zを有していてもよい。
    O1は2〜6の整数を表す。
    置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
  10. 前記一対の電極間にある有機層の少なくとも一層が、溶液又は分散液を用いた塗布プロセスにより形成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
  13. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
  14. 下記一般式(1)で表される化合物。
    Figure 2011256143
    一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換基Zを有していてもよいアルキル基、置換基Zを有していてもよいアリール基、置換基Zを有していてもよいヘテロアリール基、置換基Zを有していてもよいアルコキシ基、置換基を有するアミノ基、置換基を有するシリル基、シアノ基、又はフッ素原子を表す。
    は置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基、フッ素原子、シアノ基、又はペルフルオロアルキル基を表す。但し、Rが置換基Zを有していてもよいカルバゾリル基の場合、Rがカルバゾリル基を表すことはない。
    置換基Zはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、シリル基、アミノ基、シアノ基又はこれらを組み合わせて成る基を表し、複数の置換基Zは互いに結合してアリール環を形成しても良い。
  15. 前記一般式(1)中、RC1〜RC16、及びR〜Rが水素原子である、請求項14に記載の化合物。
  16. 請求項14又は15に記載の化合物を含む電荷輸送材料。
  17. 請求項14又は15に記載の化合物を含む組成物。
  18. 請求項14又は15に記載の化合物を含む薄膜。
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