JP2011253599A - 受光素子回路および光ピックアップ - Google Patents
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Abstract
【課題】光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに搭載可能な受光素子回路を実現する。
【解決手段】本発明に係る受光素子回路30は、光ディスクからの反射光を受光して電流に変換する複数のフォトディテクタ31〜37と、フォトディテクタ31〜37の出力電流を電圧信号に変換する複数の電流電圧変換回路41〜44,51〜54と、フォトディテクタ31〜37の中から複数種類の組み合わせのフォトディテクタを選択可能であり、選択した組み合わせに対応する電流電圧変換回路の変換ゲインを決定するスイッチ素子を備える。前記複数種類の組み合わせは、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせであるので、受光素子回路30を光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに搭載することができる。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係る受光素子回路30は、光ディスクからの反射光を受光して電流に変換する複数のフォトディテクタ31〜37と、フォトディテクタ31〜37の出力電流を電圧信号に変換する複数の電流電圧変換回路41〜44,51〜54と、フォトディテクタ31〜37の中から複数種類の組み合わせのフォトディテクタを選択可能であり、選択した組み合わせに対応する電流電圧変換回路の変換ゲインを決定するスイッチ素子を備える。前記複数種類の組み合わせは、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせであるので、受光素子回路30を光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに搭載することができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、光ディスク装置用の光ピックアップに搭載される受光素子回路に関する。
近年、光記録媒体に情報を記録再生する光ディスク装置が盛んに開発されている。これらの装置では、光記録媒体に対して物理的に情報を記録再生する光ピックアップが用いられている。しかしながら、CDやDVDに加えBD(ブルーレイディスク)等が開発され、複数種類の記録媒体に対応するために光ピックアップに要求される機能が増加している。また、光ピックアップの構成の複雑化に伴って、その機能を制御するための信号線が増加し、これにより、光ピックアップと後段のシステム回路との接続に用いるフレキシブルプリントケーブル(FPC)上の接続信号線が増加する傾向にあった。
これに対し、制御信号線の増加を抑制するための技術が提案されている(例えば、特許文献1および2)。
特許文献1には、光電変換ゲインについての特性、光記録媒体の種類に応じて機能するモード、さらには光記録媒体に対し書き込みや読み出しを行う際に適用される動作モードを含む各種特性を選択できる受光素子を具備した光ピックアップが開示されている。当該受光素子は、動作モードを選択するためのモード選択信号が供給される第1の制御端子と、前記モード選択信号により選択される前記動作モードの種類、数、順序を含む論理構成を選択するためのモード論理構成選択信号が供給される第2の制御端子と、前記モード選択信号により選択される動作モードについて、前記モード論理構成選択信号により選択される前記動作モードの種類、数、順序を含む論理構成を規定するモード決定手段を備えている。これにより、後段のシステム回路(チップセット)の仕様変更に柔軟に対応できる光ピックアップが実現でき、なおかつ制御信号線の増加を抑制する事ができる。
また、特許文献2には、光ピックアップ上に複数の光電変換集積回路素子を搭載し、選択信号入力端子により光電変換集積回路素子を切り替える光ディスク装置が開示されている。これにより、各種の光記録媒体に対応した複雑な構成であっても、制御信号線の増加を抑えることができる光ピックアップが実現できる。
現在、光記録媒体に集光するビームスポットのフォーカス制御やトラッキング制御のために、複数種類のサーボ方式が提案されており、光記録媒体の種類に応じてどのようなサーボ方式を採用するかは光ピックアップの光学設計毎に異なっている。従来では、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップを製造する場合、光ピックアップの種類ごとに専用の受光素子回路を用いる必要があるという課題があった。
ここで、特許文献1の構成は、受光素子の切り替えを想定していないため、光学設計が異なり受光素子の切り替えによるサーボ方式の選択が必要な複数種類のピックアップには適用できないという課題があった。
また、特許文献2の構成は、複数の光電変換集積回路素子を具備するため部品点数が多くなり、コスト面において不利であり、サーボ方式の選択が必要な複数種類のピックアップには適用できないという課題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに搭載可能な受光素子回路を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る受光素子回路は、光記録媒体に対物レンズを介して光ビームを照射することにより情報を記録または再生する光ピックアップに用いられ、前記光記録媒体からの反射光を受光して電流に変換する複数の受光素子と、前記受光素子の出力電流を電圧信号に変換する複数の電流電圧変換手段と、を備えた受光素子回路であって、前記複数の受光素子の中から複数種類の組み合わせの受光素子を選択可能であり、選択した組み合わせに対応する前記電流電圧変換手段の変換ゲインを決定する選択手段を備え、前記複数種類の組み合わせは、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせであることを特徴としている。
上記の構成によれば、光記録媒体からの反射光を受光素子が受光して電流に変換し、電流電圧変換手段が当該電流を電圧信号に変換することにより、光記録媒体に対する情報の記録または再生が行われる。また、所定の組み合わせの受光素子からの電流に基づく電圧信号によって、トラッキングサーボのための誤差信号やフォーカスサーボのための誤差信号を生成することができる。ここで、選択手段が選択可能な受光素子の組み合わせは、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせである。そのため、選択手段がサーボ方式に応じて適切な受光素子の組み合わせを選択することにより、本発明に係る受光素子回路を、異なるサーボ方式を採用する複数種類の光ピックアップに適用することができる。したがって、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに搭載可能な受光素子回路を実現することができる。
本発明に係る受光素子回路では、前記電流電圧変換手段は、並列に接続された複数の帰還抵抗を備える増幅手段を備え、前記選択手段は、前記サーボ方式に応じて前記受光素子の出力電流を選択する第1選択手段と、第1選択手段によって選択された出力電流を前記複数の帰還抵抗のいずれに流すかを選択する第2選択手段とを備えることが好ましい。
上記の構成によれば、第1選択手段がサーボ方式に応じて受光素子の出力電流を選択することにより、出力電流を電流電圧変換する対象となる受光素子の組み合わせを選択し、第2選択手段が第1選択手段によって選択された出力電流を複数の帰還抵抗のいずれに流すかを選択することにより、電流電圧変換手段の変換ゲインを決定する。これにより、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせの受光素子を選択することが可能となる。
本発明に係る受光素子回路は、第1制御端子と、第2制御端子と、第1および第2制御端子に入力される信号に基づいて、第1選択手段を制御するための第1制御信号および第2選択手段を制御するための第2制御信号を生成する論理変換手段とを備え、前記光ピックアップは、光記録媒体に照射する光スポットの光波長が同一であるときに前記選択手段によって選択される受光素子の組み合わせが同一であり、第1制御端子に入力される信号の少なくともいずれかが固定値であることが好ましい。また、本発明に係る受光素子回路は、第1制御端子と、第2制御端子と、第1および第2制御端子に入力される信号に基づいて、第1選択手段を制御するための第1制御信号および第2選択手段を制御するための第2制御信号を生成する論理変換手段とを備え、前記光ピックアップは、記録あるいは再生を行う光記録媒体が同一であるときに前記選択手段によって選択される受光素子の組み合わせが同一であり、第1制御端子に入力される信号の少なくともいずれかが固定値であることが好ましい。
特許文献1の構成に特許文献2の構成を適用することにより、1つの受光素子回路内において単純に受光素子と電流電圧変換係数値を切り替える受光素子回路が考えられるが、当該受光素子回路では、光学設計の異なる光ピックアップに対応するために光ピックアップ外部に引き出す信号接続線の数が増加するという課題があった。これに対して上記の構成によれば、第1制御端子に入力される信号の少なくともいずれかが固定値であるので、固定値の信号が入力される端子を光ピックアップ外部のシステム回路等に接続する必要はない。そのため、光ピックアップ外部に引き出す信号接続線の数を抑えることができる。
本発明に係る受光素子回路では、前記複数のサーボ方式は、前記光記録媒体に記録または再生を行うために照射されるメインビーム光スポットを挟んで両側に照射されるサブビーム光スポットの反射光により前記対物レンズのシフトの影響を除去するトラッキングサーボ方式と、前記メインビーム光スポットの反射光における案内溝の影響を受けない領域の光によって前記対物レンズのシフトの影響を除去するトラッキングサーボ方式と、を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、トラッキングサーボ方式として、3ビームDPP方式と1ビームDPP方式を採用する光ピックアップに適用可能な受光素子回路を実現できる。
本発明に係る光ピックアップは、上記のいずれかの受光素子回路を搭載したことを特徴としている。
本発明に係る受光素子回路は、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに使用可能に設計されているので、光ピックアップの種類ごとに専用の受光素子回路を用いる場合に比べ、受光素子回路の開発費が削減され、さらに量産効果により受光素子回路のコストを抑制することができる。その結果、受光素子回路を搭載する本発明に係る光ピックアップのコストダウンも可能となる。
以上のように、本発明に係る受光素子回路は、光記録媒体に対物レンズを介して光ビームを照射することにより情報を記録または再生する光ピックアップに用いられ、前記光記録媒体からの反射光を受光して電流に変換する複数の受光素子と、前記受光素子の出力電流を電圧信号に変換する複数の電流電圧変換手段と、を備えた受光素子回路であって、前記複数の受光素子の中から複数種類の組み合わせの受光素子を選択可能であり、選択した組み合わせに対応する前記電流電圧変換手段の変換ゲインを決定する選択手段を備え、前記複数種類の組み合わせは、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせであるので、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに搭載可能な受光素子回路を実現することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について図1〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。まず、光ピックアップの構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る光ピックアップ1の構成を示す概略図である。光ピックアップ1は、スピンドルモータ2によって回転する光ディスク3に光ビームを照射して情報を記録再生する装置であり、赤色半導体レーザ4、青色半導体レーザ5、ダイクロイックミラー6、回折格子7、偏光ビームスプリッタ8、コリメータレンズ9、1/4波長板10、対物レンズ11、対物レンズホルダ12、センサーレンズ13、ホログラム素子20および受光素子回路(光電変換集積回路)30を備えている。
また、光ピックアップ1は、光ディスク3の種類によって異なるトラッキングサーボ方式を採用している。一例として、本実施形態では、光ディスク3がDVDである場合、3ビームDPPと称されるトラッキングサーボ方式が用いられ、光ディスク3がBDである場合、1ビームDPPと称されるトラッキングサーボ方式が用いられる。これらのトラッキングサーボ方式の具体的内容は、後述する。なお、光ピックアップ1は、フォーカスサーボ方式として光ディスク3の種類に関わらず非点収差法を用いている。
赤色半導体レーザ4は、光ディスク3がDVDである場合に用いられる。赤色半導体レーザ4から出射された光は、回折格子7によってメインビームとその両側に位置するサブビームとに分割され、ダイクロイックミラー6を通過後、偏光ビームスプリッタ8により反射され、コリメータレンズ9を通過して平行光となる。さらに、当該平行光は、1/4波長板10を通過することで円偏光となり、対物レンズ11により、光ディスク3上に集光される。集光された光は光ディスク3の記録面上で反射されると同時に円偏光の回転方向が逆転し、再び対物レンズ11を介して、1/4波長板10を通過し、往路の偏光方向と直交する偏光面をもつ直線偏光となってコリメータレンズ9を通過する。コリメータレンズ9を通過した光は、往路とは偏光方向が異なるため偏光ビームスプリッタ8を通過し、シリンドリカルレンズからなるセンサーレンズ13およびホログラム素子20を通過する。受光素子回路30には、複数のフォトディテクタが配置されており、メインビームの反射光とサブビームの反射光とは、受光素子回路30内の互いに異なるフォトディテクタ上に集光される。
また、青色半導体レーザ5は、光ディスク3がBDである場合に用いられる。青色半導体レーザ5から出射された光は、ダイクロイックミラー6により反射し、さらに偏光ビームスプリッタ8により反射され、コリメータレンズ9を通過して平行光となる。さらに、当該平行光は、1/4波長板10を通過することで円偏光となり、対物レンズ11により、光ディスク3上に集光される。集光された光は光ディスク3の記録面上で反射されると同時に円偏光の回転方向が逆転し、再び対物レンズ11を介して、1/4波長板10を通過し、往路の偏光方向と直交する偏光面をもつ直線偏光となってコリメータレンズ9を通過する。コリメータレンズ9を通過した光は、往路とは偏光方向が異なるため偏光ビームスプリッタ8を通過し、シリンドリカルレンズからなるセンサーレンズ13およびホログラム素子20を通過する。
ホログラム素子20には、図2に示すようなパターンが形成されており、当該パターンによって6つの領域21,22,23,24,25,26に分割されている。同図における点線は、ホログラム素子20上の光ビームを示しており、光ビームの各領域を所望の方向に回折する。これにより、センサーレンズ13を通過した光は、ホログラム素子20の作用により、非回折光(0次光)と回折光(1次光)とが、受光素子回路30内の互いに異なるフォトディテクタ上に集光される。
図3は、受光素子回路30の構成を示す概略図である。受光素子回路30は、7つのフォトディテクタ31,32,33,34,35,36,37を備えている。同図において、X方向は光ディスクのトラッキング方向に相当し、Y方向は光ディスクの回転方向に相当する。3つのフォトディテクタ32,31,33は、この順番でY方向に配置されており、同様に、4つのフォトディテクタ36,34,35,37は、この順番でY方向に配置されている。
フォトディテクタ31は、A,B,C,Dの4領域に分割されている。これらの領域A,B,C,Dにおいて受光した光から得られる信号に基づいて、光ディスク装置に用いられるフォーカスサーボ信号およびトラッキングサーボ信号が生成される。また、フォトディテクタ32は、E1,F1,G1,H1の4領域に分割され、同様に、フォトディテクタ33は、E2,F2,G2,H2の4領域に分割されている。これらのフォトディテクタ31,32,33は、3ビームDPP方式に用いられる。
上述のように、図1に示す光ピックアップ1では、光ディスク3がDVDである場合に3ビームDPP方式が用いられる。3ビームDPP方式は、光ディスク3に記録再生を行うために照射されるメインビーム光スポットを挟んで両側に照射されるサブビーム光スポットの反射光により対物レンズ11のシフトの影響を除去するトラッキングサーボ方式である。このとき、赤色半導体レーザ4から出射され光ディスク3において反射されてホログラム素子20を通過した光のうち、メインビームの反射光は、図3に示すフォトディテクタ31上に集光され、サブビームの反射光はフォトディテクタ32,33上に集光される。ここで、各領域A,B,C,D,E1,F1,G1,H1,E2,F2,G2,H2において受光した光に対応する信号をそれぞれ、Sa,Sb,Sc,Sd,Se1,Sf1,Sg1,Sh1,Se2,Sf2,Sg2,Sh2とすると、(Se1+Se2+Sf1+Sf2)および(Sg1+Sg2+Sh1+Sh2)には案内溝の影響が同相で現れるため、その差動信号はレンズシフトの影響のみが残る。したがって、3ビームDPP方式におけるトラッキングサーボのためのトラッキング誤差信号RESは以下の式により演算される。
RES={(Sa+Sb)−(Sc+Sd)}−α{(Se1+Se2+Sf1+Sf2)−(Sg1+Sg2+Sh1+Sh2)} …式(1)
ここで、αは固定係数であり、対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするために最適な係数に設定される。このように、フォトディテクタ31,32,33が受光した光から得られる信号に基づいて、対物レンズ11がシフトした場合にトラッキングサーボ信号に生じるオフセットを補正するための信号が生成される。
RES={(Sa+Sb)−(Sc+Sd)}−α{(Se1+Se2+Sf1+Sf2)−(Sg1+Sg2+Sh1+Sh2)} …式(1)
ここで、αは固定係数であり、対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするために最適な係数に設定される。このように、フォトディテクタ31,32,33が受光した光から得られる信号に基づいて、対物レンズ11がシフトした場合にトラッキングサーボ信号に生じるオフセットを補正するための信号が生成される。
また、非点収差法によるフォーカスサーボのためのフォーカス誤差信号FESは以下の式で演算される。
FES=(Sa+Sb)−(Sc+Sd)
また、図3に示すフォトディテクタ34,35,36,37は、1ビームDPP方式において用いられる。フォトディテクタ34,35,36,37はそれぞれ、領域I,J,K,Lを有している。これらのフォトディテクタ34,35,36,37は、1ビームDPP方式に用いられる。
FES=(Sa+Sb)−(Sc+Sd)
また、図3に示すフォトディテクタ34,35,36,37は、1ビームDPP方式において用いられる。フォトディテクタ34,35,36,37はそれぞれ、領域I,J,K,Lを有している。これらのフォトディテクタ34,35,36,37は、1ビームDPP方式に用いられる。
上述のように、図1に示す光ピックアップ1では、光ディスク3がBDである場合に1ビームDPP方式が用いられる。1ビームDPP方式は、光ディスク3に記録再生を行うために照射されるメインビーム光スポットの反射光における案内溝の影響を受けない領域の光によって対物レンズ11のシフトの影響を除去するトラッキングサーボ方式である。このとき、青色半導体レーザ5から出射され光ディスク3において反射されてホログラム素子20を通過した光のうち、非回折光(0次光)は受光素子回路30内のフォトディテクタ31上に集光され、回折光(1次光)はフォトディテクタ34,35,36,37上に集光される。より具体的には、図2に示す領域21の光はフォトディテクタ34(I)へ、領域22の光はフォトディテクタ35(J)へ、領域23,24の光はフォトディテクタ36(K)へ、領域25,26の光はフォトディテクタ37(L)へ集光される。
図2に示すように、ホログラム素子20上の光ビームは、案内溝の影響により点線で図示すようなパターン(いわゆるボールパターン)を形成するが、領域23,24,25,26の光には案内溝の影響がほとんど現れない。したがって、領域23,24,25,26には、対物レンズシフトによる光ビームシフトの影響だけが現れる。そのため、各領域I,J,K,Lにおいて受光した光に対応する信号をそれぞれ、Si,Sj,Sk,Slとすると、1ビームDPP方式のトラッキングサーボのための誤差信号RESは以下の式で演算される。
RES=(Si−Sj)−α(Sk−Sl) …式(2)
ここで、αは固定係数であり、対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするために最適な係数に設定される。このように、フォトディテクタ34,35(領域I,J)によりトラッキングサーボ信号が生成され、フォトディテクタ36,37(領域K,L)により、対物レンズ11がシフトした場合にトラッキングサーボ信号に生じるオフセットを補正するための信号が生成される。
RES=(Si−Sj)−α(Sk−Sl) …式(2)
ここで、αは固定係数であり、対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするために最適な係数に設定される。このように、フォトディテクタ34,35(領域I,J)によりトラッキングサーボ信号が生成され、フォトディテクタ36,37(領域K,L)により、対物レンズ11がシフトした場合にトラッキングサーボ信号に生じるオフセットを補正するための信号が生成される。
式(1)および(2)から明らかなように、3ビームDPP方式と1ビームDPP方式とで、使用されるフォトディテクタの組み合わせが異なっている。〔発明が解決しようとする課題〕に記載のように、光記録媒体の種類に応じてどのようなサーボ方式を採用するかは光ピックアップの光学設計毎に異なっているため、従来では、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップを製造する場合、光ピックアップの種類ごとに専用の受光素子回路を用いる必要があった。
これに対し、本実施形態に係る受光素子回路30は、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに使用可能に設計されている。これにより、光ピックアップの種類ごとに専用の受光素子回路を用いる場合に比べ、受光素子回路の開発費が削減され、さらに量産効果により受光素子回路のコストを抑制することができる。その結果、受光素子回路30を搭載する光ピックアップのコストダウンも可能となる。
続いて、光学設計が異なる複数種類の光ピックアップに使用可能とするための受光素子回路30の構成について説明する。
図3に示すように、受光素子回路30は、8つの電流電圧変換回路(電流電圧変換手段)41,42,43,44,51,52,53,54をさらに備えている。また、受光素子回路30は、集積回路として光ディスク装置に実装されており、外部との接続端子として、4つの制御端子SEL1,SEL2,SEL3,SEL4および8つの出力端子S1,S2,S3,S4,M1,M2,M3,M4を備えている。電流電圧変換回路41,42,43,44の各々は、2つの入力端子IA,IBと、1つの出力端子Vと、4つの選択用端子SL1,SL2,SL3,SL4とを備えている。また、電流電圧変換回路51,52,53,54の各々は、1つの入力端子Iと、1つの出力端子Vと、3つの選択用端子SL2,SL3,SL4とを備えている。
フォトディテクタ31の領域A,B,C,Dはそれぞれ、電流電圧変換回路51,52,53,54の各入力端子Iに接続されている。また、フォトディテクタ32の領域E1およびフォトディテクタ33の領域E2は、電流電圧変換回路42の入力端子IAに接続され、フォトディテクタ32の領域F1およびフォトディテクタ33の領域F2は、電流電圧変換回路43の入力端子IAに接続され、フォトディテクタ32の領域G1およびフォトディテクタ33の領域G2は、電流電圧変換回路41の入力端子IAに接続され、フォトディテクタ32の領域H1およびフォトディテクタ33の領域H2は、電流電圧変換回路44の入力端子IAに接続されている。また、フォトディテクタ34,35,36,37はそれぞれ、電流電圧変換回路42,43,41,44の各入力端子IBに接続されている。
受光素子回路30の制御端子SEL1,SEL2,SEL3,SEL4はそれぞれ、各電流電圧変換回路41,42,43,44,51,52,53,54の選択用端子SL1,SL2,SL3,SL4に接続されている。また、電流電圧変換回路41,42,43,44,51,52,53,54の各出力端子Vはそれぞれ、受光素子回路30の出力端子S1,S2,S3,S4,M1,M2,M3,M4に接続されている。
なお、制御端子SEL1,SEL2は、特許請求の範囲に記載の第1制御端子に相当し、制御端子SEL3は、特許請求の範囲に記載の第2制御端子に相当する。
上記の接続により、領域A,B,C,Dからの出力電流はそれぞれ、電流電圧変換回路51,52,53,54で電流電圧変換され出力端子M1,M2,M3,M4から電圧信号として出力される。領域E1,E2からの出力電流および領域Iからの出力電流は、電流電圧変換回路42で選択的に電流電圧変換され出力端子S2から電圧信号として出力される。領域F1,F2からの出力電流および領域Jからの出力電流は、電流電圧変換回路43で選択的に電流電圧変換され出力端子S3から電圧信号として出力される。領域G1,G2からの出力電流および領域Kからの出力電流は、電流電圧変換回路41で選択的に電流電圧変換され出力端子S1から電圧信号として出力される。領域H1,H2からの出力電流および領域Lからの出力電流は、電流電圧変換回路44で選択的に電流電圧変換され出力端子S4から電圧信号として出力される。
続いて、電流電圧変換回路41,42,43,44の構成についてさらに詳細に説明する。各電流電圧変換回路41,42,43,44の構成は、帰還抵抗の抵抗値を除いて互いに同一であるので、以下では、電流電圧変換回路41の構成について説明する。
図4は、電流電圧変換回路41の詳細な構成を示す図である。電流電圧変換回路41は、アンプ(増幅手段)60、論理変換器(論理変換手段)61、8つのスイッチ素子62,63,64,65,66,67,68,69および抵抗群70を備えている。抵抗群70は、4つの抵抗セット71,72,73,74を備えている。さらに、抵抗セット71は、2つの抵抗71a,71bから構成され、抵抗セット72は、2つの抵抗72a,72bから構成され、抵抗セット73は、2つの抵抗73a,73bから構成され、抵抗セット74は、2つの抵抗74a,74bから構成されている。
抵抗セット71および抵抗セット73は、DVDの記録再生時に用いられ、抵抗セット72は、BDの記録再生時に用いられ、抵抗セット74は、CDの記録再生時に用いられる。また、各抵抗セットを構成する2つの抵抗は、互いに抵抗値が異なっており、一方の抵抗は光ディスク3に対する読み出しを行う場合に用いられ、他方の光ディスク3に対する書き込みを行う場合に用いられる。本実施形態では、抵抗71a,72a,73a,74aは、光ディスク3に対する読み出しを行う場合に用いられ、抵抗71b,72b,73b,74bは、光ディスク3に対する書き込みを行う場合に用いられる。
スイッチ素子62は、2つの入力端子H,L、1つの出力端子Mおよび選択用端子SLを備えており、選択用端子SLに入力される信号がハイレベルのときは、入力端子Hと出力端子Mとが導通して入力端子Lと出力端子Mとの間はオープンとなる一方、選択用端子SLに入力される信号がローレベルのときは、入力端子Lと出力端子Mとが導通して入力端子Hと出力端子Mとの間はオープンとなる。また、各スイッチ素子63,64,65,66,67,68,69は、1つの入力端子M、2つの出力端子H,Lおよび選択用端子SLを備えており、選択用端子SLに入力される信号がハイレベルのときは、入力端子Mと出力端子Hとが導通して入力端子Mと出力端子Lとの間はオープンとなる一方、選択用端子SLに入力される信号がローレベルのときは、入力端子Mと出力端子Lとが導通して入力端子Mと出力端子Hとの間はオープンとなる。
スイッチ素子62の入力端子Hは、電流電圧変換回路41の入力端子IAとして機能する。また、スイッチ素子62の入力端子Lは、電流電圧変換回路41の入力端子IBとして機能する。スイッチ素子62の出力端子Mは、スイッチ素子63の入力端子Mと接続されている。スイッチ素子63の出力端子Hは、スイッチ素子64の入力端子Mと接続され、スイッチ素子63の出力端子Lは、スイッチ素子65の入力端子Mと接続されている。スイッチ素子64の出力端子Hは、スイッチ素子66の入力端子Mと接続され、スイッチ素子64の出力端子Lは、スイッチ素子67の入力端子Mと接続されている。スイッチ素子65の出力端子Hは、スイッチ素子68の入力端子Mと接続され、スイッチ素子65の出力端子Lは、スイッチ素子69の入力端子Mと接続されている。スイッチ素子66の出力端子H,Lはそれぞれ、抵抗71aの一端および抵抗71bの一端に接続されている。スイッチ素子67の出力端子H,Lはそれぞれ、抵抗72aの一端および抵抗72bの一端に接続されている。スイッチ素子68の出力端子H,Lはそれぞれ、抵抗73aの一端および抵抗73bの一端に接続されている。スイッチ素子69の出力端子H,Lはそれぞれ、抵抗74aの一端および抵抗74bの一端に接続されている。
なお、スイッチ素子62,63は、特許請求の範囲に記載の第1選択手段に相当し、スイッチ素子64,65は、特許請求の範囲に記載の第2選択手段に相当する。
アンプ60は、非反転入力端子が基準電圧VREFに接続され、反転入力端子がスイッチ素子62の出力端子Mとスイッチ素子63の入力端子Mとの間に接続されている。また、アンプ60の出力端子は、抵抗71a,71b,72a,72b,73a,73b,74a,74bの各他端と接続されている。これにより、アンプ60および並列に接続された抵抗71a,71b,72a,72b,73a,73b,74a,74bによって、トランスインピーダンスアンプが構成される。このトランスインピーダンスアンプによって電圧信号に変換される電流は、スイッチ素子62によって選択される。また、スイッチ素子63,64,65,66,67,68,69によって、アンプ60の帰還回路の抵抗値が決定され、トランスインピーダンスアンプの電流電圧変換係数(変換ゲイン)が決定される。
論理変換器61は、電流電圧変換回路41の選択用端子SL1,SL2,SL3に接続されており、図3に示す受光素子回路30の制御端子SEL1,SEL2,SEL3からの入力信号SL1,SL2,SL3を論理変換して制御信号SLD1,SLD2,SLD3を生成する。制御信号SLD1は、スイッチ素子62の選択用端子SLに入力され、信号SL2は、スイッチ素子63の選択用端子SLに入力される。また、信号SL3は、スイッチ素子64,65の各選択用端子SLに入力される。これらの制御信号SLD1,SLD2,SLD3によって、各スイッチ素子62,63,64,65の切り替え制御が行われ、電圧変換される電流および帰還抵抗として選択される抵抗セットが決定される。なお、制御信号SLD1,SLD2は、特許請求の範囲に記載の第1制御信号に相当し、制御信号SLD3は、特許請求の範囲に記載の第2制御信号に相当する。
さらに、スイッチ素子66,67,68,69の各選択用端子SLは、電流電圧変換回路41の選択用端子SL4が接続されており、図3に示す受光素子回路30の制御端子SEL4からの信号SEL4が入力される。信号SEL4は、光ディスク3に対する読み出し/書き込みを選択する信号であり、光ディスク3に対する読み出しを行うモードの場合、抵抗71a,72a,73aまたは74aが選択され、光ディスク3に対する書き込みを行うモードの場合、抵抗71b,72b,73bまたは74bが選択される。
ここで、図3に示すように、電流電圧変換回路41,42,43,44の各入力端子IAには、3ビームDPP方式に関連するフォトディテクタ32または33が接続され、電流電圧変換回路41,42,43,44の各入力端子IBにはそれぞれ、1ビームDPP方式に関連するフォトディテクタ36,34,35,37が接続されている。このため、図4に示すスイッチ素子62による入力電流の選択は、トラッキングサーボ方式の種類を選択する事と等価となる。各電流電圧変換回路41,42,43,44のスイッチ素子62,63によって、フォトディテクタ32,33の組み合わせと、フォトディテクタ36,34,35,37の組み合わせとの2種類の組み合わせが選択可能となっている。
続いて、論理変換器61による論理変換の真理値表を図5に示す。この真理値表において、“H”はハイレベルのデジタル信号、“L”はローレベルのデジタル信号を意味しており、“−”は特に規定しない事を意味している。
したがって、例えばSL1=L、SL2=L、SL3=Lの場合、SLD1=H、SLD2=H、SLD3=Hとなるので、スイッチ素子62では入力端子Hと出力端子Mとが導通し、スイッチ素子63では入力端子Mと出力端子Hとが導通し、スイッチ素子64では入力端子Mと出力端子Hとが導通する。これにより、図3に示すフォトディテクタ32,33(すなわち領域E1,E2,F1,F2,G1,G2,H1,H2)が選択されるので、トラッキングサーボ方式は3ビームDPP方式となり、変換ゲインを決定するための抵抗セットとして抵抗セット71が選択され、DVDの記録再生時に用いられる。
また、図5においてSL1=L、SL2=L、SL3=Hの場合、SLD1=L、SLD2=H、SLD3=Lとなるので、スイッチ素子62では入力端子Lと出力端子Mとが導通し、スイッチ素子63では入力端子Mと出力端子Hとが導通し、スイッチ素子64では入力端子Mと出力端子Lとが導通する。これにより、図3に示すフォトディテクタ34,35,36,37(すなわち領域I,J,K,L)が選択されるので、トラッキングサーボ方式は1ビームDPP方式となり、変換ゲインを決定するための抵抗セットとして抵抗セット72が選択され、BDの記録再生時に用いられる。
理解を容易にするため、信号SL1,SL2,SL3の組み合わせと、光ピックアップの光学設計、選択されるディスク種類、トラッキングサーボ方式の種類、および選択される抵抗セットとの対応関係を図6に示す。同図から分かるように、本実施形態に係る受光素子回路30は、3種類の光学設計の光ピックアップに搭載可能である。具体的には、受光素子回路30は、DVDの記録再生時に3ビームDPP法を用い、BDの記録再生時に1ビームDPP法を用いる光学設計1の光ピックアップ、DVDの記録再生時に1ビームDPP法を用い、BDの記録再生時に1ビームDPP法を用いる光学設計2の光ピックアップ、並びに、DVDの記録再生時に3ビームDPP法を用い、CDの記録再生時に3ビームDPP法を用いる光学設計3の光ピックアップに適用できる。
なお、SL1=H、SL2=Hの場合は、図示および詳細な説明を省略するが、テストモードとして設定されている。テストモードは、受光素子回路30の検査工程や光ピックアップの製造、検査工程で用いられる。
ここで、受光素子回路30が光ピックアップに搭載されると、光ピックアップの光学設計により決定される信号SL1,SL2の値は変更することはなく、光ディスク装置の動作中に可変である信号は、光ディスクの種類によって切り替わる信号SL3、および読み出し/書き込みの切り替えを行うための信号SL4のみである。すなわち、光ピックアップは、光ディスクに照射する光スポットの光波長が同一であるときに選択されるフォトディテクタの組み合わせが同一であるため、信号SL1,SL2の値は固定値であり、当該値は光ピックアップに固有のものである。また、照射する光スポットの光波長が同一である光ディスクが複数種類存在し(例えばDVD−ROM、DVD−R、DVD−RAM等)それらの光ディスクごとにサーボ方式が異なる光学設計の光ピックアップに、受光素子回路30が搭載される場合であっても、記録あるいは再生を行う光記録媒体が同一であるときに選択される受光素子の組み合わせが同一であるため、信号SL1,SL2の値は固定値である。
このため、受光素子回路30の制御端子SEL1,SEL2に接続される信号線は、光ピックアップの外部に引き出して後段のシステム回路に接続する必要はなく、例えば、FPC上でGND電位または電源電位に接続すればよい。これにより、本実施形態に係る受光素子回路30は、光学設計の異なる複数種類の光ピックアップに搭載可能であり、なおかつ、光ピックアップと後段のシステム回路との間の接続信号線の数の増加を抑制することが可能である。
上記で説明した光ピックアップ1は、赤色半導体レーザ4を用いてDVDに記録再生する場合は3ビームDPPのトラッキングサーボ方式を用い、青色半導体レーザ5を用いてBDに記録再生する場合は1ビームDPPのトラッキングサーボ方式を用いる光ピックアップである。このため、光ピックアップ1に本実施形態に係る受光素子回路30を搭載する場合は、各電流電圧変換回路41,42,43,44の選択用端子SL1、SL2にはそれぞれローレベルの信号SL1とローレベルの信号SL2を入力すればよい。また、光ディスク装置の動作中に各光ディスク(各半導体レーザ)に対応するサーボ方式を変更する事がない場合、信号SL1,SL2は固定値となるため、制御端子SEL1,SEL2の接続信号線を光ピックアップ1の外部に引き出す必要がない。
また、DVDに記録再生する場合に1ビームDPPのトラッキングサーボ方式を用い、BDに記録再生する場合も1ビームDPPのトラッキングサーボ方式を用いる光ピックアップ、すなわち、図1において赤色半導体レーザ4とダイクロイックミラー6との間の回折格子7を設けない光ピックアップに、本実施形態に係る受光素子回路30を搭載する場合であっても、図6に示すように信号SL1をローレベル、信号SL2をハイレベルとする事で対応できる。
また、DVDに記録再生する場合に3ビームDPPのトラッキングサーボ方式を用い、BDに記録再生する場合も3ビームDPPのトラッキングサーボ方式を用いる光ピックアップ、すなわち、図1において青色半導体レーザ5とダイクロイックミラー6との間に回折格子を備え、ホログラム素子20を設けない光ピックアップに、本実施形態に係る受光素子回路30を搭載する場合であっても、図6に示すように信号SL1をハイレベル、信号SL2をローレベルとする事で対応できる。
このように、本実施形態に係る受光素子回路30は、光学設計の異なる光ピックアップに搭載可能であり、なおかつ、光ピックアップと後段のシステム回路との接続信号線の増加を抑制して、FPCの屈曲性の悪化、コスト上昇、接続コネクタ部の信頼性の低下などを防止することができる。
なお、図3に示す電流電圧変換回路42,43,44は、抵抗群70を構成する各抵抗の抵抗値が異なる事を除いて、電流電圧変換回路41と同一の構成である。したがって、論理変換器61を電流電圧変換回路41,42,43,44の各々に設ける代わりに、電流電圧変換回路41,42,43,44が、1つの論理変換器61を共用してもよい。
また、電流電圧変換回路51,52,53,54の構成について、例えば、電流電圧変換回路51は、図7に示すように、電流電圧変換回路41において、論理変換器61を論理変換器61’に置き換え、抵抗群70を、抵抗群70を構成する抵抗とは異なる抵抗値の抵抗で構成される抵抗群80に置き換え、スイッチ素子62を設けない構成と同一である。また、電流電圧変換回路52,53,54は、抵抗群80を構成する各抵抗の抵抗値が異なる事を除いて、電流電圧変換回路51と同一の構成である。したがって、論理変換器61’を電流電圧変換回路51,52,53,54毎に具備するのではなく、電流電圧変換回路51,52,53,54が、1つの論理変換器61’を共用してもよい。
また、上記の実施形態では、1ビームDPP方式と3ビームDPP方式との2つの異なるトラッキングサーボ方式を用いる光ピックアップに、受光素子回路を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。受光素子回路におけるフォトディテクタの配置や、フォトディテクタと電流電圧変換回路との接続を適宜変更することにより、受光素子回路を、他のトラッキングサーボ方式(例えばDPD法)あるいは他のフォーカスサーボ方式(例えばナイフエッジ法)を用いる光ピックアップに適用可能としてもよい。また受光素子回路を、3つ以上の異なるサーボ方式に対応可能に構成してもよい。
また、サーボ方式は同じであるが異なるフォトディテクタを用いる複数種類の光ピックアップに適用できるように、受光素子回路を構成してもよい。この場合、当該受光素子回路は、記録再生する光ディスクの種類毎にフォトディテクタの切り替えを必要とする光ピックアップに適用可能である。
また、上記の実施形態では、光ピックアップが対物レンズを1つ備えている構成であったが、光ピックアップが対物レンズを複数具備する構成であってもよい。
また、光ピックアップ1は、光ディスク3に対する読み出し及び書き込みの両方可能な構成であるが、読み出しのみ可能な構成であってもよい。この場合、図4に示す各抵抗セットを1つの抵抗に置き換え、スイッチ素子66,67,68,69を設けない構成とすればよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る受光素子回路は、光学設計の異なる複数種類の光ピックアップに適用可能である。
1 光ピックアップ
2 スピンドルモータ
3 光ディスク
4 赤色半導体レーザ
5 青色半導体レーザ
6 ダイクロイックミラー
7 回折格子
8 偏光ビームスプリッタ
9 コリメータレンズ
10 1/4波長板
11 対物レンズ
12 対物レンズホルダ
13 センサーレンズ
20 ホログラム素子
21〜26 領域
30 受光素子回路
31〜37 フォトディテクタ(受光素子)
41〜44 電流電圧変換回路(電流電圧変換手段)
51〜54 電流電圧変換回路(電流電圧変換手段)
60 アンプ(増幅手段)
61、61’ 論理変換器(論理変換手段)
62,63 スイッチ素子(選択手段、第1選択手段)
64,65 スイッチ素子(選択手段、第2選択手段)
66〜69 スイッチ素子
70 抵抗群
71〜74 抵抗セット
71a,71b,72a,72b,73a,73b,74a,74b 抵抗(帰還抵抗)
80 抵抗群
SEL1,SEL2 制御端子(第1制御端子)
SEL3,SEL4 制御端子(第2制御端子)
SLD1,SLD2 制御信号(第1制御信号)
SLD3 制御信号(第2制御信号)
SLD4 制御信号
2 スピンドルモータ
3 光ディスク
4 赤色半導体レーザ
5 青色半導体レーザ
6 ダイクロイックミラー
7 回折格子
8 偏光ビームスプリッタ
9 コリメータレンズ
10 1/4波長板
11 対物レンズ
12 対物レンズホルダ
13 センサーレンズ
20 ホログラム素子
21〜26 領域
30 受光素子回路
31〜37 フォトディテクタ(受光素子)
41〜44 電流電圧変換回路(電流電圧変換手段)
51〜54 電流電圧変換回路(電流電圧変換手段)
60 アンプ(増幅手段)
61、61’ 論理変換器(論理変換手段)
62,63 スイッチ素子(選択手段、第1選択手段)
64,65 スイッチ素子(選択手段、第2選択手段)
66〜69 スイッチ素子
70 抵抗群
71〜74 抵抗セット
71a,71b,72a,72b,73a,73b,74a,74b 抵抗(帰還抵抗)
80 抵抗群
SEL1,SEL2 制御端子(第1制御端子)
SEL3,SEL4 制御端子(第2制御端子)
SLD1,SLD2 制御信号(第1制御信号)
SLD3 制御信号(第2制御信号)
SLD4 制御信号
Claims (6)
- 光記録媒体に対物レンズを介して光ビームを照射することにより情報を記録または再生する光ピックアップに用いられ、
前記光記録媒体からの反射光を受光して電流に変換する複数の受光素子と、
前記受光素子の出力電流を電圧信号に変換する複数の電流電圧変換手段と、を備えた受光素子回路であって、
前記複数の受光素子の中から複数種類の組み合わせの受光素子を選択可能であり、選択した組み合わせに対応する前記電流電圧変換手段の変換ゲインを決定する選択手段を備え、
前記複数種類の組み合わせは、互いに異なるサーボ方式に対応する組み合わせであることを特徴とする受光素子回路。 - 前記電流電圧変換手段は、並列に接続された複数の帰還抵抗を備える増幅手段を備え、
前記選択手段は、
前記サーボ方式に応じて前記受光素子の出力電流を選択する第1選択手段と、
第1選択手段によって選択された出力電流を前記複数の帰還抵抗のいずれに流すかを選択する第2選択手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の受光素子回路。 - 第1制御端子と、
第2制御端子と、
第1および第2制御端子に入力される信号に基づいて、第1選択手段を制御するための第1制御信号および第2選択手段を制御するための第2制御信号を生成する論理変換手段とを備え、
前記光ピックアップは、光記録媒体に照射する光スポットの光波長が同一であるときに前記選択手段によって選択される受光素子の組み合わせが同一であり、
第1制御端子に入力される信号の少なくともいずれかが固定値であることを特徴とする請求項2に記載の受光素子回路。 - 第1制御端子と、
第2制御端子と、
第1および第2制御端子に入力される信号に基づいて、第1選択手段を制御するための第1制御信号および第2選択手段を制御するための第2制御信号を生成する論理変換手段とを備え、
前記光ピックアップは、記録あるいは再生を行う光記録媒体が同一であるときに前記選択手段によって選択される受光素子の組み合わせが同一であり、
第1制御端子に入力される信号の少なくともいずれかが固定値であることを特徴とする請求項2に記載の受光素子回路。 - 前記複数のサーボ方式は、
前記光記録媒体に記録または再生を行うために照射されるメインビーム光スポットを挟んで両側に照射されるサブビーム光スポットの反射光により前記対物レンズのシフトの影響を除去するトラッキングサーボ方式と、
前記メインビーム光スポットの反射光における案内溝の影響を受けない領域の光によって前記対物レンズのシフトの影響を除去するトラッキングサーボ方式と、を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の受光素子回路。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の受光素子回路を搭載したことを特徴とする光ピックアップ装置。
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JP2010128129A JP2011253599A (ja) | 2010-06-03 | 2010-06-03 | 受光素子回路および光ピックアップ |
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