JP2004348889A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Kozo Suzuki
浩三 鈴木
Norihiro Tatsuta
宣弘 竜田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】差動プッシュプル法及び3ビーム法によるトラッキング制御に対応させた光ピックアップ装置に関する。
【解決手段】DVDレーザー素子1及びCDレーザー素子7から出射されるそれぞれのレーザービームを選択的に単一の対物レンズに入射して通常密度記録媒体の読み取り及び高密度記録媒体の書き込みを行う差動プッシュプル法によるトラッキング制御に対応させたピックアップ装置であって、各記録媒体によって反射されたレーザービームを受光する光検出器6を備え、光検出器6はメイン素子Aとサブ素子B、Cとにより構成され、サブ素子B、Cは差動プッシュプル方式によりトラッキングする信号トラック方向に対応する方向の分割線により少なくとも2分割され、且つ、CD側からの光スポットが照射される分割領域をもう一方の領域に比べて広くしてその領域に照射するようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクの記録再生に使用されるメインビームとこのメインビームの前後に配置される各サブビームとの3ビームをディスクに照射し、差動プッシュプル法及び3ビーム法によるトラッキング制御に対応させた光ピックアップ装置に関し、特に、受光素子に照射される3ビームの配置を工夫した光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクに対して光学的に信号の記録再生を行う光学ヘッド装置は、周知の如く、半導体レーザーから出射されるレーザービームを回折格子により回折して回折光ビームを形成し、0次光ビームの他に±1次回折光ビームを形成して3ビームとすることが行なわれており、0次光ビームのメインビームをディスクの信号トラックに追従させるトラッキング制御の方式として3ビーム法や差動プッシュプル法に対応させている機種が主流になっている。
【0003】
ところで、CD−R/RWやDVD―Rドライブの如く、記録可能な光ディスク装置においては、±1次回折光ビームの各サブビームがメインビームに対して先行及び後行することになり記録時に前記各サブビームがそれぞれ記録前及び記録後の信号トラックをトレースすることになるので、各サブビームの反射ビームの光量が相違することから、また光利用効率の関係から記録可能な光ディスク装置においては一般にトラッキングサーボに差動プッシュプル方式が採用されている。
【0004】
この差動プッシュプル方式のトラッキングサーボに用いられるトラッキングエラー信号を得る場合、光学ヘッドからディスクに出射する3ビームのうち、メインビームを信号トラック上に配置すると共に、2つのサブビームをそれぞれメインビームが配置された信号トラックとそれぞれ異なる方向の隣接信号トラックとの中央に配置し、光検出器のメインビームに対応する受光出力から演算されるメインプッシュプル信号と光検出器の各サブビームに対応する受光出力から演算されるサブプッシュプル信号とをそれぞれ演算し、メインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号とを所定の合成比に調整した後、これらの信号の差分を演算してトラッキングエラー信号生成回路によりトラッキングエラー信号を生成する。
【0005】
ところで、プッシュプル方式は、単なるプッシュプル法であっても差動プッシュプル法であってもディスクの信号トラック(またはピット)の深さが光学ヘッド装置のレーザー波長の略1/4であると、トラッキングエラー信号が得られない問題がある。
【0006】
その為、光ディスク装置においては、プッシュプル法の他に他のトラッキング方式(例えば3ビーム法や位相差法)のトラッキング制御の両方を行えるようにし、信号トラックの深さがレーザー波長の略1/4であるディスクの場合にプッシュプル法以外のトラッキング方式を採用してそのディスクでのトラッキング制御を達成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−235717号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CDを基にしながら信号トラックのピッチがCD規格に則っていない1.35μm±0.3μmとしてCDと同一ディスク径で同一変調方式によりCDより高容量化を図った特殊CDビデオディスク、いわゆるSVCD(Super Video CD)(あるいはDVCD(digital Video CD))が中華人民共和国内で普及している。
【0009】
このSVCDは、CD−ROMドライブ等の再生専用の光ディスク装置によって再生されることを想定していると思われ、再生専用の光ディスク装置において主流となっている3ビーム法に対して良好なトラッキングエラー信号が得られるように信号トラックの深さがレーザー波長の略1/4となっているものがある。
【0010】
ところが、記録可能な光ディスク装置の場合、先に述べた理由によりトラッキング方式として差動プッシュプル法が好適であり、CDの再生専用の標準ディスクの場合にはこの差動プッシュプル法であっても有効に動作するので、記録可能な光ディスク装置の場合、トラッキング方式として差動プッシュプル法のみが採用されることが多い。
【0011】
したがって、このようにトラッキング方式として差動プッシュプル法のみを採用した光ディスク装置の場合、前記SVCDのトラッキング制御を行えない問題が生じた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受光素子はメイン素子とサブ素子とにより構成され、サブ素子は差動プッシュプル方式によりトラッキングする信号トラック方向に対応する方向の分割線により少なくとも2分割され、且つ、CD側からの光スポットが照射される分割領域をもう一方の領域に比べて広くしてその領域に照射するようにしたものである。
【0013】
【実施例】
図1は本発明に係わる光学ヘッド装置を備える光ディスク装置のトラッキング制御を行う回路部分を示す回路図、図2は本発明に係る光学ヘッド装置の光学系を示す構成図であり、DVD及びCD規格のディスクに対応しており、差動プッシュプル法及び3ビーム法の両トラッキング制御に対応されている。
【0014】
まず、DVDの光路を説明する。DVDレーザー素子1から発生されるレーザービームは、DVD回折格子2により回折された後にビームスプリッター3により反射され、対物レンズ4により集光されてディスクdに到達される。
【0015】
ディスクdにより反射された反射ビームは、対物レンズ4に戻り、ビームスプリッター3を通過し、更にハーフミラー5を通過してフォーカス制御に利用する非点収差が付与され、その後、光検出器6に受光される。
【0016】
次にCDの光路について説明する。CDレーザー素子7から発生されるレーザービームは、CD回折格子8により回折された後にハーフミラー5の表面により反射され、ビームスプリッター3を通過し対物レンズ4に入射されて該対物レンズ4により集光されてディスクdに到達される。
【0017】
ディスクdにより反射された反射ビームは、対物レンズ4に戻り、ビームスプリッター3を通過し、更にハーフミラー5を通過してフォーカス制御に利用する非点収差が付与され、その後、光検出器6に受光される。
【0018】
次に、各サブビーム同士の位相差が設定される光学ヘッド装置を備える光ディスク装置のトラッキング制御を行う回路部分に関して図1に示す回路図を用いて説明する。
【0019】
図1において、図2に示す光学ヘッド装置によりディスクdに照射される3ビームのうち、メインビームとなる0次回折光ビームと、トラッキング制御に用いられる先行及び後方の各サブビームとなる±1次回折光ビームとがそれぞれディスクに照射されている状態を示しており、光学ヘッド装置の光検出器6には、メインビーム及び各サブビームの各反射光をそれぞれ受光するメイン受光領域A及び一対のサブ受光領域B、Cが設けられている。
【0020】
前記メイン受光領域Aは、直交する2本の分割線により4つの受光素子に分割されており、前記各分割線はハーフミラー5により非点収差が発生される非点収差発生方向に対してそれぞれπ/4(rad)を成す方向に設定されている。
【0021】
その為、4つの受光素子の各対角線上の受光素子における受光出力をそれぞれ加算し、その加算した各受光出力の差を演算することによる非点収差法によりディスクdの信号面上におけるメインビームの焦点の位置ズレ度合を示すフォーカスエラー信号が得られる。
【0022】
一対のサブ受光領域B、Cにおいては、光検出器6上に投影される信号トラックの方向に対応する方向の分割線により2分割されており、サブ受光領域Bにおいて、メイン受光領域Aに近い領域を広く設定された領域BAと、狭い領域BBとに分割されている。一方のサブ受光領域Cにおいて、メイン受光領域Aに近い領域CAと、狭い領域CBとに分割されており、サブ受光素子Bに照射されるビームスポットは分割された領域線上である照射スポットBC点を照射し、サブ受光領域Cに照射されるビームスポットは分割された領域線上である照射スポットCC点を照射し、その分割された各受光素子はそれぞれ受光量に対応した受光出力を発生する。
【0023】
尚、フォーカス制御に関しては本発明に直接関係しないので、フォーカスエラー信号を生成する回路は省略している。
【0024】
メイン受光領域Aにおいてこの受光領域上に投影される信号トラック方向に対応する並びの各受光素子の各受光出力はそれぞれ加算されて加算受光出力a1及びa2となり、この各加算受光出力a1及びa2は第1差動アンプ11に供給され、この第1差動アンプ11より各加算受光出力a1及びa2の差分出力(a1−a2)が得られる。
【0025】
一方、サブ受光領域Bの各受光素子から発生されるそれぞれの受光出力b1及びb2は第2差動アンプ12によりその受光出力b1及びb2の差分出力(b1−b2)が得られ、サブ受光領域Cの各受光素子から発生されるそれぞれの受光出力c1及びc2は第3差動アンプ13によりその受光出力c1及びc2の差分出力(c1−c2)が得られる。
【0026】
第2差動アンプ12による差分出力(b1−b2)と第3差動アンプ13による差分出力(c1−c2)とは、加算器14により加算される。この加算器14により得られる第2差動アンプ12による差分出力(b1−b2)と第3差動アンプ13の差分出力(c1−c2)とを加算した加算出力(b1−b2)+(c1−c2)は、レベル調整アンプ15によるゲインg1によりレベル調整された後、第4差動アンプ16の一方の入力端、この場合反転入力端に入力される。
【0027】
一方、前記第4差動アンプ16の他方の入力端の非反転入力端には、第1差動アンプ11による差分出力(a1−a2)が入力されるので、前記第4差動アンプ16はレベル調整アンプ15によりレベル調整した加算器14による加算出力g1((b1−b2)+(c1−c2))と第1差動アンプ11による差分出力(a1−a2)との差分出力{(a1−a2)−g1((b1−b2)+(c1−c2))}を発生する。
【0028】
この前記第4差動アンプ16から発生される差分出力は、差動プッシュプル法によるトラッキングエラー信号(TE信号)となり、信号トラックの深さが光学ヘッド装置のレーザー波長の略1/4以外であるディスク、特に記録用ディスクのトラッキング制御に好適なトラッキングエラー信号となる。
【0029】
次に3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号の説明する。サブ受光素子Bに照射されるビームスポットは領域BA領域BBとに分割された領域BA点を照射スポットBD点を照射し、サブ受光領域Cに照射されるビームスポットは領域CA領域CBとに分割された領域CA点を照射スポットCD点を照射する。このように照射された各領域は、サブ受光領域Bの領域BBとサブ受光領域Cの領域CBにはビームスポットが照射されないので信号は出力されない。このように照射スポットBD点と照射スポットCD点に照射するにはCD回折格子8のピッチ角度を調整し、所定の位置に照射されるように構成されている。
【0030】
サブ受光領域Bの領域BAに照射される照射スポットBDから発生される出力は受光出力b1のみで、一方、サブ受光領域Cの領域CAに照射される照射スポットCDからの受光出力c2は、レベル調整アンプ17によるゲインg2によりレベル調整されて第5差動アンプ18の非反転入力端に入力され、第5差動アンプ18の他端である反転入力端には前記照射スポットBDによる出力b1が入力される。
【0031】
この差分出力g2(c2)−(b1)は3ビーム法によるトラッキングエラー信号(TE信号)となり、信号トラックの深さが光学ヘッド装置のレーザー波長の略1/4であるディスク、特にSVCDのトラッキング制御に好適なトラッキングエラー信号となる。
【0032】
ところで、第4差動アンプ16及び第5差動アンプ18からそれぞれ出力される差動プッシュプル法に対応するトラッキングエラー信号及び3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号は選択スイッチ19により選択的に後段の回路に供給されて使用されるようになっており、前記選択スイッチ19は切換制御回路20によって選択するトラッキングエラー信号が切り換えられる。
【0033】
切換制御回路20は初期状態時に差動プッシュプル法に対応するトラッキングエラー信号を選択するべく選択スイッチ19を第4差動アンプ16側に切り換え、この第4差動アンプ16からのトラッキングエラー信号の出力レベルが基準レベルに達している場合は選択スイッチ19を第4差動アンプ16側に保持し、前記出力レベルが基準レベルに達しない状態になると、選択スイッチ19を第5差動アンプ18側に切り換え、3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号を選択するようになっている。
【0034】
その為、信号トラックの深さが光学ヘッド装置のレーザー波長の略1/4以外の通常の標準ディスクを再生、あるいは記録する場合、通常トラッキングエラー信号の出力レベルが基準レベル以上になるので、切換制御回路20により差動プッシュプル法に対応するトラッキングエラー信号が選択されるようになり、一方、信号トラックの深さが光学ヘッド装置のレーザー波長の略1/4であるSVCD等のディスクを再生する場合、トラッキングエラー信号の出力レベルが基準レベルに達しない状態になるので、切換制御回路20により3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号が選択されるようになる。
【0035】
すなわち、光学ヘッド装置の光ビームの調整は、標準ディスク及びSVCDのいずれのトラックピッチのディスクであってもそれぞれ差動プッシュプル法及び3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号により正常なトラッキング制御を行える。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、受光素子はメイン素子とサブ素子とにより構成され、サブ素子は差動プッシュプル方式によりトラッキングする信号トラック方向に対応する方向の分割線により少なくとも2分割され、且つ、CD側からの光スポットが照射される分割領域をもう一方の領域に比べて広くしてその領域に照射するようにしたので、差動プッシュプル法に対応するトラッキングエラー信号が所定レベルに達しない際に、3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号を選択するようにしているので、標準ディスクにおいては差動プッシュプル法によるトラッキング制御が行なわれ、ディスクの記録再生に対応されると共に、差動プッシュプル法によるトラッキング制御が不可能なディスクにおいては3ビーム法によるトラッキング制御が行なわれ、標準ディスクより信号トラックピッチが十数%狭い特殊ディスクにおいても3ビーム法によりトラッキング制御を行うことが可能となり、中華人民共和国内で普及しているSuper Video CDを問題なく再生することができる。
【0037】
そして、現行の受光素子である一部の受光面を変更するのみで、低価格で、しかも容易に3ビームを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置のトラッキング制御を行う回路部分を示す回路図である。
【図2】本発明に係わる光学ヘッド装置の光学系を示す構成図である。
【符号の説明】
1 DVDレーザー素子
7 CDレーザー素子
4 対物レンズ
6 光検出器
A メイン受光領域
B、C サブ受光領域
19 選択スイッチ
20 切換制御回路

Claims (2)

  1. 通常記録密度の通常密度記録媒体に適した波長のレーザービームを出射する第1光源及び前記通常記録密度より高密度の高密度記録媒体に適した波長のレーザービームを出射する第2光源を備え、それらの第1光源及び第2光源から出射されるそれぞれのレーザービームを選択的に単一の対物レンズに入射して通常密度記録媒体の読み取り及び高密度記録媒体の書き込みを行う差動プッシュプル法によるトラッキング制御に対応させたピックアップ装置であって、各記録媒体によって反射されたレーザービームを受光する受光素子を備え、受光素子はメイン素子とサブ素子とにより構成され、サブ素子は差動プッシュプル方式によりトラッキングする信号トラック方向に対応する方向の分割線により少なくとも2分割され、且つ、CD側からの光スポットが照射される分割領域をもう一方の領域に比べて広くしてその領域に照射するようにしたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 差動プッシュプル法及び3ビーム法のそれぞれのトラッキング制御方法に対応するトラッキングエラー信号が所定レベルに達しない際に、3ビーム法に対応するトラッキングエラー信号を選択するようにした請求項1に記載の光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010218679A (ja) * 2010-03-15 2010-09-30 Panasonic Corp 信号処理装置

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