JP2006172694A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Katsushige Yanagisawa
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Abstract

【課題】DVD−RAMに情報の記録を行う場合でも、隣接トラックに情報を誤って記録してしまうことがなく、かつ、フォーカシングエラー/トラッキングエラークロストークが発生を防止することのできる光ディスク装置を提供すること。
【解決手段】光ディスク装置において、サブビームS−Beam(±)はデフォーカス状態にあるため、誤って情報を記録することがない。また、サブビームS−Beamの受光結果に基づいて非点収差法によりフォーカシングエラー信号を得る際、サブビームS−Beam(±)はプッシュプル変調しないので、クロストークの影響が極めて小さい。また、スポット移動や光ディスク10のチルトに起因するプッシュプルオフセット成分は、メインビームM−BeamおよびサブビームS−Beamのいずれにも発生するので、DPP法と同様な演算を採用した場合でも、トラッキングエラーオフセットを除去できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光記録ディスク(以下、光ディスクと記す。)に記録されたデータ信号を再生するために用いられる光ディスク装置に関するものである。さらに詳しくは、DVD−RAMに情報の記録を行うのに適した光ディスク装置に関するものである。
DVD−RAMのように、ランドおよびグルーブを備え、その双方に情報の記録や再生を行う光ディスクに対する信号検出のための構成としては以下の構成が提案されているが、いずれの構成を採用した場合でも、レーザダイオード、対物レンズ、光路分離素子、光検出器が用いられる。
ここで、フォーカシングエラー信号を非点収差法で検出し、トラッキングエラー信号をDPP法で検出する場合には、DPP法を行うために、半導体レーザから出射されたレーザ光から3ビームを生成した後、これらの3ビームによって光ディスクに3つの光スポットを形成する。また、光検出器は、3群8分割素子が用いられ、メインビームの受光結果に基づいてデータ信号およびフォーカシングエラー信号が検出される。また、メインビームのプッシュプルからMPP信号を生成するとともに、サブビームのプッシュプルからEPP信号およびFPP信号を生成し、これらの信号を用いて下式
トラッキングエラー信号=DPP=MPP−k1×(EPP+FPP)
で示す演算を行ってトラッキングエラー信号を検出する。
これに対して、フォーカシングエラー信号を差動非点収差法で検出し、トラッキングエラー信号をDPP法で検出する場合にも、半導体レーザから出射されたレーザ光から3ビームを生成した後、これらの3ビームによって光ディスクに3つの光スポットを形成する。ここで、光検出器は、3群12分割素子が用いられ、メインビームの受光結果に基づいてデータ信号が検出される。また、メインビームおよびサブビームの非点収差法信号をMFE、EFE、FFEとしたとき、これらの信号を用いて下式
フォーカシングエラー信号=MFE+k2×(EFE+FFE)
で示す演算を行ってトラッキングエラー信号を検出する一方、メインビームのプッシュプルからMPP信号を生成するとともに、サブビームのプッシュプルからEPP信号およびFPP信号を生成し、これらの信号を用いて下式
トラッキングエラー信号=DPP=MPP−k1×(EPP+FPP)
で示す演算を行ってトラッキングエラー信号を検出する。
しかしながら、従来の構成を採用した場合、DVD−RAMに情報の記録を行おうとしたとき、以下の問題点が発生する。
まず、フォーカシングエラー信号を非点収差法で検出し、トラッキングエラー信号をDPP法で検出する前者の場合には、光軸ずれや戻り光に収差があると、フォーカシングエラー信号にメインビームのプッシュプル成分が交絡し、フォーカシングオフセットが発生してしまう。特にフォーカシングサーボがオン状態でトラック間を移動する際には、本来のフォーカシングエラー振幅に対して30%を超えるようなトラッキングエラー交絡成分が発生し、フォーカシングエラーサーボや対物レンズアクチュエータでの発振などの原因となる。これをフォーカシングエラー/トラッキングエラークロストークというが、DVD−RAMでは、フォーカシングエラー/トラッキングエラークロストークが大きい。このため、トラック間移動やランド・グルーブ間のジャンプ時にフォーカシングエラー信号にオフセットが発生し、システム上、問題が発生する。また、サブビームが隣接トラックの情報ピット上を走査するため、ここに情報を誤って記録してしまうこともある。
また、フォーカシングエラー信号を差動非点収差法で検出し、トラッキングエラー信号をDPP法で検出する後者の場合には、原理上、上記のクロストークは発生せず、良好なフォーカシングエラー信号のオフセットを得ることができるので、DVD−RAMに情報を記録する場合に適している。しかしながら、この方法でも、サブビームが隣接トラックの情報ピット上を走査するため、ここに情報を誤って記録してしまうことがある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、DVD−RAMに情報の記録を行う場合でも、隣接トラックに情報を誤って記録してしまうことのない光ディスク装置を提供することにある。
また、本発明の課題は、フォーカシングエラー/トラッキングエラークロストークが発生を防止することのできる光ディスク装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明では、レーザ光源と、該レーザ光源から出射された光から少なくともメインビームおよび2つのサブビームからなる3ビームを生成する3ビーム生成素子と、該3ビームを光ディスクの記録面上に集光する光学系と、前記記録面で反射した前記3ビームを受光して信号を生成する光検出器とを有し、該光検出器で検出された信号に基づいて、前記光ディスクに記録されているデータ信号を再生するとともに、フォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成する光ディスク装置であって、前記2つのサブビームは、少なくともトラッキング方向の径が、前記メインビームが前記記録面上に形成するスポットと比較して大きなスポットを当該記録面上に形成することを特徴とする。
本発明では、メインビームについては、光ディスク上で結像スポットを形成しているが、サブビームについては光ディスク上に大きなスポットを形成しており、結像スポットを形成していない。このため、光ディスクに情報を記録する際、光量があるレベル以上あった場合でも、誤ってサブビームによって情報が記録されることがない。
本発明において、前記2つのサブビームが前記メインビームよりも大きな径のスポットを形成するようにするには、例えば、前記2つのサブビームが、前記記録面上に結像スポットを形成しない程度のデフォーカス状態で前記記録面上に集光される構成を採用すればよい。
また、前記2つのサブビームが前記メインビームよりも大きな径のスポットを形成するようにするには、例えば、グレーティング素子により2つのサブビームに発生する3次の球面収差を利用してもよい。
本発明において、前記光検出器は、プッシュプル方向に分割された少なくとも2つの受光面を備えたメインビーム受光部と、プッシュプル方向および該プッシュプル方向に直交する方向に分割された4つの受光面を備えた2つのサブビーム受光部とを有していることが好ましい。
このように構成すると、少なくとも前記サブビーム受光部でのサブビームの受光結果に基づいて非点収差法により前記フォーカシングエラー信号が生成することができる。すなわち、少なくとも、前記サブビーム受光部でのサブビームの受光結果に基づいて非点収差法により前記フォーカシングエラー信号が生成する信号処理回路を備えている。このように構成すると、フォーカシングエラー信号を得るためのサブビームがデフォーカス状態にあるため、サブビームのプッシュプル変調は極めて小さい。それ故、クロストークの影響が極めて小さい。よって、前記光ディスクの記録面にランドおよびグルーブが各々交互に同心円状に形成され、情報の記録時には、前記ランドおよび前記グルーブのいずれにも、前記メインビームによりピットが形成されるDVD−RAMに情報の記録を行うのに適している。
この場合、少なくとも前記メインビーム受光部および前記サブビーム受光部での受光結果に基づいてDPP法と同一の演算により前記トラッキングエラー信号を生成するように構成してもよい。すなわち、前記メインビーム受光部および前記サブビーム受光部での受光結果に基づいてDPP法と同一の演算により前記トラッキングエラー信号を生成する信号処理回路を備えている。このように構成すると、サブビームは、光ディスク上でデフォーカス状態にあり、プッシュプル変調率がメインビームに比較して小さいため、プッシュプル変調はメインビームから得られることになる。この場合でも、スポット移動や光ディスクのチルトに起因するプッシュプルオフセット成分は、メインビームおよびサブビームのいずれにも発生するので、DPP法と同様な演算を採用した場合でも、スポット移動に起因するプッシュプルオフセット成分が最小になるような係数を採用することにより、トラッキングエラーオフセットを除去することができる。それ故、トラッキングエラーオフセットの発生しない良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
本発明において、前記光ディスクをDVD−RAMとした場合、光ディスクの記録面には、ランドおよびグルーブが各々交互に同心円状に形成されている。この場合、前記光ディスクにおけるランドからグルーブまでの距離をdとし、nを自然数としたとき、前記2つのサブビームは各々、前記メインビームがトレースしている位置からトラッキング方向において、下式
±d×(n−1/2)
で表される距離の位置にあることが好ましい。
本発明において、前記3ビーム生成素子は、例えば、0次光からなる前記メインビームと、±1次光からなる2つのサブビームからなる3ビームを生成する回折素子であり、前記2つのサブビームに互いの反対方向の非点収差を付与して前記デフォーカス状態を生成する。
本発明において、前記回折素子は、前記フォーカシングエラー信号のSカーブ長において前記フォーカシングエラー信号が0となる点からみて最大値までの距離と最小値までの距離との和の約1/2倍に相当する距離の非点収差を前記サブビームの間に付与することが好ましい。
本発明において、前記サブビームのスポットがマレシャルクライテリオン(Marechal Criterion)よりも劣化した状態にあることが好ましい。
本発明において、前記メインビーム受光部は、プッシュプル方向および該プッシュプル方向に直交する方向に分割された4つの受光面を備えていることが好ましい。このように構成すると、メインビームの光軸調整を容易に行うことができる。また、DVD/CD系の光ディスクを本発明を適用した光ディスク装置に仕掛けた際、CDについては、従来の非点収差法とDPP法とを適用することができるなど、種類の異なる光ディスクが仕掛けられた場合には、各光ディスクに対応する検出方法を採用することができる。
本発明では、メインビームについては、光ディスク上で結像スポットを形成しているが、サブビームについては、例えばデフォーカス状態にあって結像スポットを形成していない。このため、光ディスクに情報を記録する際、光量があるレベル以上あった場合でも、誤ってサブビームによって情報が記録されることがない。また、フォーカシングエラー信号を得るためのサブビームがデフォーカス状態にあれば、サブビームはプッシュプル変調しない。それ故、クロストークの影響が極めて小さい。また、サブビームは、光ディスク上でデフォーカス状態にあり、プッシュプル変調率がメインビームに比較して小さいため、プッシュプル変調はメインビームから得られることになる。この場合でも、スポット移動や光ディスクのチルトに起因するプッシュプルオフセット成分は、メインビームおよびサブビームのいずれにも発生するので、DPP法と同様な演算を採用した場合でも、スポット移動に起因するプッシュプルオフセット成分が最小になるような係数を採用することにより、トラッキングエラーオフセットを除去することができる。それ故、トラッキングエラーオフセットの発生しない良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(全体構成)
図1(a)、(b)は、本発明を適用した光ディスク装置の主要部の構成を模式的に示す説明図、およびこの光ディスク装置で駆動されるDVD−RAM(光ディスク)の記録面の構成を模式的に示す説明図である。図2(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、図1(a)に示す光ディスク装置に用いた回折素子の説明図、図1(a)に示す光ディスク装置において各ビームがトラック上に集光した状態を示す説明図、およびサブビームのデフォーカス状態を示す説明図である。図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)はそれぞれ、本発明を適用した光ディスク装置において光検出器で受光された戻り光からフォーカシングエラー信号を検出する説明図である。
図1(a)において、本形態の光ディスク装置1は、例えば波長650nmのレーザ光束を発するレーザ光源2を有しており、このレーザ光源2から光ディスク10に到る光路上には、レーザ光源2から出射された光からメインビームM−Beamおよび2つのサブビームS−Beamからなる3ビームを生成する回折素子3(3ビーム生成素子)、光路分離素子4、コリメートレンズ5、立ち上げミラー6、対物レンズ7が配置されている。また、光ディスク10からの光検出器8への光路上には、対物レンズ7、立ち上げミラー6、コリメートレンズ5、光路分離素子4、戻り光に非点収差を付与するセンサーレンズ9が配置されている。さらに、本形態の光ディスク装置1は、少なくとも後述する信号生成が可能な信号処理回路を備えている。なお、対物レンズ7には、それをフォーカシング方向およびトラッキング方向に駆動するアクチュエータ(図示せず)が配置されている。
この光ディスク装置1で駆動される光ディスク10のうち、DVD−RAMは、図1(b)に示すように、ウォブル(うねり)が付されたランド11とグルーブ12が同心円状に交互に形成され、ランド11およびグルーブ12のいずれもが、ピット13が形成されるトラックとして用いられる。ここで、ウォブルから得られる信号は、クロックの引き込みに用いられる。
図2(a)に示すように、本形態の光ディスク装置1において、回折素子3は、多数の格子30が互いの間隔が変化するように形成された変調回折素子であり、図2(b)、(c)、(d)に示すように、0次光からなるメインビームM−Beamと、±1次光からなる2つのサブビームS−Beam(±)からなる3ビームを生成するとともに、2つのサブビームS−Beam(±)に互いの反対方向のパワーを有し、デフォーカスを付与する。本形態において、2つのサブビームS−Beam(±)は、メインビームM−Beamに対して+2μm、−2μm程度、デフォーカスしている状態にある。このため、メインビームM−Beamが記録面上で結像スポットを形成した際、2つのサブビームS−Beam(±)はいずれも、記録面上に結像スポットを形成しない程度のデフォーカス状態にある。本形態で、このデフォーカス状態は、サブビームS−Beam(±)のスポットがマレシャルクライテリオン(Marechal Criterion)よりも劣化した状態にある。それ故、メインビームM−Beamは、光ディスク10上で結像スポットを形成しているが、サブビームS−Beam(±)は光ディスク10上に大きなスポットを形成しており、結像スポットを形成していない。
2つのサブビームS−Beam(±)のメインビームM−Beamがトレースしている位置からのトラッキング方向における距離については、特に限定されるものではないが、光ディスク10におけるランド11からグルーブ12までの距離をdとし、nを自然数としたとき、2つのサブビームS−Beam(±)は各々、メインビームM−Beamがトレースしている位置からトラッキング方向において、下式
±d×(n−1/2)
で表される距離の位置にあることが好ましい。
本形態においては、図3(c)に示すように、光検出器8は、3つの受光部80、81、82を備えており、中央のメインビーム受光部80は、プッシュプル方向に2分割されているとともに、プッシュプル方向に直交する方向にも分割された4つの受光面801、802、803、804を備えている。以下の説明では、メインビーム受光部80の4つの受光面801、802、803、804での受光結果に対応する信号をそれぞれ、Ma、Mb、Mc、Mdとする。
また、メインビーム受光部80に対して一方側に位置する第1のサブビーム受光部81は、プッシュプル方向およびプッシュプル方向に直交する方向に分割された4つの受光面811、812、813、814を備えており、メインビーム受光部80に対して他方側に位置する第2のサブビーム受光部82も、プッシュプル方向およびプッシュプル方向に直交する方向に分割された4つの受光面821、822、823、824を備えている。以下の説明では、第1のサブビーム受光部81の4つの受光面811、812、813、814での受光結果に対応する信号をそれぞれ、Ea、Eb、Ec、Edとする。また、第2のサブビーム受光部82の4つの受光面821、822、823、824での受光結果に対応する信号をそれぞれ、Fa、Fb、Fc、Fdとする。
このように構成した光検出器8において、図3(c)には、メインビームM−Beamが記録面上に結像スポットを形成した状態を示してあり、この状態から、−2μm、−4μmだけデフォーカス状態になったときのスポット形状をそれぞれ、図3(b)、(a)に示してある。また、図3(c)に示す状態から、+2μm、+4μmだけデフォーカス状態になったときのスポット形状をそれぞれ、図3(d)、(e)に示してある。
(データ信号の再生)
このように構成した光ディスク装置1において、光ディスク10に記録されているデータ信号の再生やウォブル信号を検出するためのメインビームM−Beamについては、光ディスク10上で結像スポットを形成しており、従来と同様な方法で、光ディスク10に記録されているデータ信号を再生することができるとともに、ウォブル信号を検出することができる。
(フォーカシングエラー信号の生成)
図4(a)、(b)は、本発明に係る方法で求めたフォーカシングエラー信号の説明図、および比較例に係る方法で求めたフォーカシングエラー信号の説明図である。
本形態では、図3に示すサブビーム受光部81、82でのサブビームS−Beam(±)の受光結果に基づいて非点収差法によりフォーカシングエラー信号が生成される。すなわち、フォーカシングエラー信号(FE)は、下式
サブビームS−Beam(−1)の非点収差信号=(Ea+Ec)−(Eb+Ed)
サブビームS−Beam(+1)の非点収差信号=(Fa+Fc)−(Fb+Fd)
FE=サブビームS−Beam(−1)の非点収差信号
+サブビームS−Beam(−1)の非点収差信号
=(Ea+Ec)−(Eb+Ed)+(Fa+Fc)−(Fb+Fd)
により求められる。ここで、2つのサブビームS−Beam(±)については、+方向および−方向に同等の量だけデフォーカスさせてあり、それらの和を求めている。従って、本形態で求めたフォーカシングエラー信号(FE)については、図4(a)に示すように、メインビームM−Beamから得たフォーカシングエラー信号(図4(B)参照)と同様であるが、以下に説明するように、トラッキングエラー信号のクロストークの影響が極めて小さいことになる。
フォーカシングエラー信号にトラッキングエラー信号のクロストークがのる原因は、フォーカシングエラー信号を得るためのビームが光ディスク10上で結像スポットを形成し、プッシュプル変調をまともに受けてしまうからであるが、本形態では、フォーカシングエラー信号を得るためのサブビームS−Beam(±)がデフォーカス状態にあるため、サブビームS−Beam(±)のプッシュプル変調は極めて小さい。それ故、本形態のように、サブビームS−Beam(±)からフォーカシングエラー信号を検出すれば、クロストークの影響が極めて小さくなる。
ここで、フォーカシングエラー信号では、そのSカーブ長(フォーカシングエラー信号が0となる点からみて最大値までの距離と最小値までの距離との和)は8μmであり、サブビームS−Beam(±)のデフォーカス距離はその約1/2、すなわち±約2μmに設定してある。
なお、サブビームS−Beam(±)をデフォーカスさせても、プッシュプル変調が十分に低下しない場合には、サブビームS−Beam(±)から得たフォーカシングエラー信号にクロストークがのる可能性があるので、この場合には、2つのサブビームS−Beam(±)は各々、メインビームM−Beamがトレースしている位置からトラッキング方向において、下式
±d×(n−1/2)
で表される距離の位置、例えば、n=1にしてサブビームS−Beamを、メインビームからそれぞれ±1/4トラック分だけずれた位置に配置すればよい。ただし、1トラックとは、ランド〜グルーブ〜ランドまでの距離2dを意味する。このように構成すると、サブビームS−Beam(±)にのるプッシュプル変調は、互いに逆極性となるので、和を求めた際にキャンセルされる。それ故、クロストークの発生が完全に抑えられることになる。
ここで、2つのサブビームS−BeamのメインビームM−Beamがトレースしている位置からのトラッキング方向における距離については、特に限定されるものではないが、光ディスク10におけるランドからグルーブまでの距離をdとし、nを自然数としたとき、前記2つのサブビームS−Beamは各々、前記メインビームM−Beamがトレースしている位置からトラッキング方向において、下式
±d×(n−1/2)
で表される距離の位置にあることが好ましい。特に、n=1で、2つのサブビームS−Beamが、メインビームからそれぞれ±1/4トラック分、離れた位置にあることが好ましい。
(トラッキングエラー信号の生成)
図5(a)、(b)、(c)はそれぞれ、本発明を適用した光ディスク装置において光検出器で受光された戻り光からトラッキングエラー信号を検出する説明図である。図6(a)、(b)、(c)は、本発明に係る方法で求めたトラッキングエラー信号の説明図である。
本形態では、図5(a)、(b)、(c)に示すメインビーム受光部80およびサブビーム受光部81、82での受光結果に基づいてDPP法と同一の演算によりトラッキングエラー信号が生成される。すなわち、トラッキングエラー信号(TE)は下式
トラッキングエラー信号(TE)=MPP−K×(EPP+FPP)
MPP(メインビームM−Beamのプッシュプル信号)=
(Ma+Md)−(Mb+Mc)
EPP(サブビームS−Beam(−1)のプッシュプル信号)=
(Ea+Ed)−(Eb+Ec)
FPP(サブビームS−Beam(+1)のプッシュプル信号)=
(Fa+Fd)−(Fb+Fc)
に示すように、メインビームM−BeamのプッシュプルからMPP信号を生成するとともに、サブビームS−BeamのプッシュプルからEPP信号およびFPP信号を生成し、これらの信号を用いてトラッキングエラー信号(TE)を検出する。
このように本形態では、メインビーム受光部80およびサブビーム受光部81、82での受光結果に基づいてDPP法と同一の演算によりトラッキングエラー信号が生成されるが、演算の意味や振幅は、通常のDPP法と全く相違する。すなわち、サブビームS−Beam(±)は、光ディスク10上でデフォーカス状態にあり、スポットを結ばないので、図6(a)、(b)、(c)に示すように、プッシュプル変調率がメインビームM−Beamに比較して小さいため、プッシュプル変調はメインビームM−Beam(±)から得られることになる。但し、スポット移動や光ディスク10のチルトに起因するプッシュプルオフセット成分は、メインビームM−BeamおよびサブビームS−Beam(±)のいずれにも発生するので、DPP法と同様な演算を採用した場合でも、スポット移動に起因するプッシュプルオフセット成分が最小になるような係数Kを採用することにより、トラッキングエラーオフセットを除去することができる。それ故、トラッキングエラーオフセットの発生しない良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、メインビームM−Beamについては、光ディスク10上で結像スポットを形成しているが、サブビームS−Beam(±)についてはデフォーカス状態にある。このため、光ディスク10に情報を記録する際、光量があるレベル以上あった場合でも、誤ってサブビームS−Beam(±)によって情報が記録されることがない。
また、本形態では、フォーカシングエラー信号を得るためのサブビームS−Beam(±)がデフォーカス状態にあるため、サブビームS−Beam(±)のプッシュプル変調は極めて小さい。それ故、本形態のように、サブビームS−Beam(±)からフォーカシングエラー信号を検出すれば、クロストークの影響が極めて小さい。
さらに本形態では、DPP法と同一の演算によりトラッキングエラー信号が生成するが、プッシュプル変調率がメインビームM−Beamに比較して小さいため、プッシュプル変調はメインビームM−Beamから得られることになる。この場合でも、スポット移動や光ディスク10のチルトに起因するプッシュプルオフセット成分は、メインビームM−BeamおよびサブビームS−Beam(±)のいずれにも発生するので、DPP法と同様な演算を採用した場合でも、スポット移動に起因するプッシュプルオフセット成分が最小になるような係数Kを採用することにより、トラッキングエラーオフセットを除去することができる。それ故、トラッキングエラーオフセットの発生しない良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
しかも、メインビームM−Beamに対するサブビームS−Beamの(±)比率は、従来のDVD−R/RW用と同様でよいので、メインビームM−Beamの光量が低下することがない。
さらに、メインビーム受光部80について2分割にしておけば本発明を実現できるが、本形態では、4分割にしてあるので、メインビームM−Beamの光軸調整が容易である。また、表1を参照して後述するように、DVD/CD系の光ディスクを本発明を適用した光ディスク装置に仕掛けた際、CDについては、従来の非点収差法とDPP法とを適用することができるなど、種類の異なる光ディスクが仕掛けられた場合には、各光ディスクに対応する検出方法を採用することができる。
(その他の実施の形態)
サブビームS−Beam(±)がメインビームM−Beamよりも大きな径のスポットを形成するようにするには、上記形態のように、サブビームS−Beam(±)をデフォーカス状態で記録面上に集光する構成の他、図7(a)、(b)に示すように、グレーティング素子により2つのサブビームS−Beam(±)に発生する3次の球面収差を利用してもよい。
上記形態では、1種類の光ディスク用の光ディスク装置1を例に説明したが、複数種類の光ディスク10が駆動される光ディスク装置1、たとえば、DVD/CD系の光ディスク装置1に本発明を適用してもよい。この場合、DVD、CDの双方に本発明を適用してもよいが、DVDに対して本発明を適用し、CDについては、従来の非点収差法とDPP法とを適用してもよい。
すなわち、本発明において、メインビーム受光部80およびサブビーム受光部81,82の各々に対して4分割受光面を形成すれば、表1に示すように、種類の異なる光ディスクが本発明を適用した光ディスク装置で記録、再生が行われる場合でも、光ディスクの種類に応じた方法でフォーカシングエラー信号(表1にFEとして示す)、トラッキングエラー信号(表1にTEとして示す)、データ信号(表1にRFとして示す)を得ることができる。なお、表1には、メインビーム受光部80を「M」と表わし、サブビーム受光部81を「S1」と表わし、サブビーム受光部82を「S2」と表わし、信号生成の際に用いられる受光部に○を付し、信号生成の際に用いられない受光部には×を付してある。
Figure 2006172694
表1から分かるように、DVD−RAM、DVD±R/RW、DVD−ROM、CD−R/RW、CD−ROMのいずれについても、本発明に係る方法を適用して2つのサブビーム受光部S1、S2を用いてフォーカシングエラー信号を生成することができる他、メインビーム受光部Mおよび2つのサブビーム受光部S1、S2を用いて、非点収差法や差動非点収差法によりフォーカシングエラー信号を生成することができる。また、トラッキングエラー信号についても、DVD−RAM、DVD±R/RW、DVD−ROMに対してはDPP法またはDPD法で生成でき、CD−R/RW、CD−ROMに対してはDPP法や3ビーム法で生成することができる。
(a)、(b)は、本発明を適用した光ディスク装置の主要部の構成を模式的に示す説明図、およびこの光ディスク装置で駆動されるDVD−RAM(光ディスク)の記録面の構成を模式的に示す説明図である。 (a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、図1(a)に示す光ディスク装置に用いた回折素子の説明図、図1(a)に示す光ディスク装置において各ビームがトラック上に集光した状態を示す説明図、およびサブビームのデフォーカス状態を示す説明図である。 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)はそれぞれ、本発明を適用した光ディスク装置において光検出器で受光された戻り光からフォーカシングエラー信号を検出する説明図である。 (a)、(b)は、本発明に係る方法で求めたフォーカシングエラー信号の説明図、および比較例に係る方法で求めたフォーカシングエラー信号の説明図である。 (a)、(b)、(c)はそれぞれ、本発明を適用した光ディスク装置において光検出器で受光された戻り光からトラッキングエラー信号を検出する説明図である。 (a)、(b)、(c)は、本発明に係る方法で求めたトラッキングエラー信号の説明図である。 (a)、(b)は、グレーティング素子により2つのサブビームに発生する3次の球面収差を利用して、サブビームがメインビームよりも大きな径のスポットを形成するように構成したときの説明図である。
符号の説明
1 光ディスク装置
2 レーザ光源
3 回折素子
7 対物レンズ
8 光検出器
10 光ディスク
11 ランド
12 グルーブ
M−Beam メインビーム
S−Beam(±) 2つのサブビーム

Claims (10)

  1. レーザ光源と、該レーザ光源から出射された光から少なくともメインビームおよび2つのサブビームからなる3ビームを生成する3ビーム生成素子と、該3ビームを光ディスクの記録面上に集光する光学系と、前記記録面で反射した前記3ビームを受光して信号を生成する光検出器とを有し、該光検出器で検出された信号に基づいて、前記光ディスクに記録されているデータ信号を再生するとともに、フォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成する光ディスク装置であって、
    前記2つのサブビームは、少なくともトラッキング方向の径が前記メインビームが前記記録面上に形成するスポットと比較して大きなスポットを当該記録面上に形成することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1において、前記2つのサブビームは、前記記録面上に結像スポットを形成しない程度のデフォーカス状態で前記記録面上に集光されることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 請求項1または2において、前記光検出器は、プッシュプル方向に分割された少なくとも2つの受光面を備えたメインビーム受光部と、プッシュプル方向および該プッシュプル方向に直交する方向に分割された4つの受光面を備えた2つのサブビーム受光部とを有していることを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項3において、少なくとも前記サブビーム受光部でのサブビームの受光結果に基づいて非点収差法により前記フォーカシングエラー信号を生成可能であることを特徴とする光ディスク装置。
  5. 請求項4において、少なくとも前記メインビーム受光部および前記サブビーム受光部での受光結果に基づいてDPP法と同一の演算により前記トラッキングエラー信号が生成可能であることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項4または5において、前記光ディスクにおけるランドからグルーブまでの距離をdとし、nを自然数としたとき、前記2つのサブビームは各々、前記メインビームがトレースしている位置からトラッキング方向において、下式
    ±d×(n−1/2)
    で表される距離の位置にあることを特徴とする光ディスク装置。
  7. 請求項4ないし6のいずれかにおいて、前記3ビーム生成素子は、0次光からなる前記メインビームと、±1次光からなる2つのサブビームからなる3ビームを生成する回折素子であり、前記2つのサブビームに互いの反対方向のパワーを付与して前記デフォーカス状態を生成することを特徴とする光ディスク装置。
  8. 請求項7において、前記回折素子は、前記フォーカシングエラー信号のSカーブ長において前記フォーカシングエラー信号が0となる点からみて最大値までの距離と最小値までの距離との和の約1/2倍に相当する距離の非点収差を前記サブビームの間に付与することを特徴とする光ディスク装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記サブビームのスポットがマレシャルクライテリオンよりも劣化した状態にあることを特徴とする光ディスク装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、前記メインビーム受光部は、プッシュプル方向および該プッシュプル方向に直交する方向に分割された4つの受光面を備えていることを特徴とする光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008052845A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Sony Corp 光ディスク装置及び光ピックアップ

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