JP2011252861A - 電子体温計セット - Google Patents

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Abstract

【課題】電子体温計の使用の都度、短時間で充電を完了して、使用可能とする電子体温計セットを提供する。
【解決手段】電子体温計と、電子体温計を収納する収納ケースとを有する電子体温計セットにおいて、収納ケースは、電子体温計を収容するための第1の空間と、永久磁石を収容し、当該永久磁石が特定の方向へ自在に移動可能に設けられた第2の空間と、永久磁石が特定の方向へ往復移動または回転移動することで生じる磁界の変化により誘導電流が発生するように設けられたコイルと、コイルの両端に接続され、第1の空間において露出した給電端子とを有する。また、電子体温計は、収納ケースに収納された状態で上記給電端子と接触するように設けられた受電端子と、受電端子から供給される、上記コイルが発生した誘導電流により充電される充電部とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検者の体温を計測する電子体温計とその収納ケースを具備した電子体温計セットに関するものである。
従来より、被検者の体温を計測する電子体温計として、水銀体温計の形状を踏襲した、細長い棒状の先端部に感温部を備え、被検者の腋下等に挟むことで体温の計測を行う電子体温計が一般的に知られている(特許文献1)。
このような電子体温計においては、当然のことながら、電子回路や温度検出のための温度センサ部を駆動するための電源が必要であり、一般には、小型の一次電池が電子体温計に内蔵される。このような一次電池は消耗品であり、一次電池の寿命が尽きてしまえば、電子体温計は動作しなくなる。一次電池を交換可能に構成した電子体温計も存在するが、液密性をより確実に維持するための工夫が必要となる。そこで、一次電池に代えて、太陽電池と二次電池(充電池)を利用することが提案されている(特許文献2)。すなわち、太陽電池により生じた電力により二次電池が充電され、充電された二次電池を電源として用いて電子体温計が駆動される。
特開2008−203096号公報 特開2007−198868号公報
しかしながら、二次電池を太陽電池で充電するためにそれなりの時間がかかる。また、体温計測中、電子体温計は被検者の脇の下に挟まれたり、衣服の下に隠されたりするため、太陽電池が安定して電力を供給できる環境にはなく、太陽電池から直接に供給される電力だけを用いて電子体温計を駆動することは困難である。
コンデンサは高速に充電され得るが、太陽電池を利用した充電である場合、周囲の環境により充電に要する時間は大きく異なってくる。例えば、直射日光下(1万〜10万ルクス)では10〜20秒程度で体温計測が可能となるものの、室内光下(400〜500ルクス)では体温計測に使用可能な状態となるまでに20分程度の充電時間が必要となってしまう。
以上のように、電子体温計のおかれている環境やコンデンサの充電残量によって体温計を使用できるようになるまでの待ち時間は変化し、環境によっては電子体温計を使用可能な状態にするまでにかなりの充電時間を要する場合がある。このため、使い勝手が悪いという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、電子体温計の使用の都度、短時間で充電を完了して、使用可能とする電子体温計セットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の一態様による電子体温計セットは以下の構成を備える。すなわち、
電子体温計と、前記電子体温計を収納する収納ケースとを有する電子体温計セットであって、
前記収納ケースは、
前記電子体温計を収容するための第1の空間と、
永久磁石を収容し、前記永久磁石が特定の方向へ自在に移動可能に設けられた第2の空間と、
前記永久磁石が前記特定の方向へ往復移動または回転移動することで生じる磁界の変化により誘導電流が発生するように設けられたコイルと、
前記コイルの両端に接続され、前記第1の空間において露出した給電端子とを備え、
前記電子体温計は、
前記収納ケースに収納された状態で前記給電端子と接触するように設けられた受電端子と、
前記受電端子から供給される、前記コイルが発生した誘導電流により充電される充電部とを備える。
本発明によれば、電子体温計の使用の都度、短時間で充電を完了して、使用可能とすることができる。
実施形態による電子体温計セットの構成例を示す図である。 実施形態による電子体温計の外観を示す図である。 実施形態による収納ケースの構成例を説明する図である。 収納ケースに設けられた整流回路を説明する図である。 実施形態による電子体温計の制御構成の一例を示すブロック図である。 実施形態による電子体温計の動作を説明するフローチャートである。 電子体温計の、充電状態に関する表示例を示す図である。 第二実施形態の電子体温計100における、充電状態通知のための処理を示すフローチャートである。 第三実施形態による収納ケースの構成を説明する図である。 第四実施形態による電子体温計セットを説明する図である。 長手方向に関して非対称な形状の電子体温計を適用した場合の、電子体温計セットを説明する図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態の一例について説明する。
<第一実施形態>
図1は本実施形態による電子体温計セットの構成例を説明する図である。本実施形態の電子体温計セットは、図1の(a)に示すように、電子体温計100と、電子体温計100を収容可能な収納ケース200を備える。収納ケース200はケース窓250を有し、図1の(b)に示すように、電子体温計100を収容した際に、電子体温計100の表示部103を、ユーザがケース窓250を介して収納ケース200の外から観察できるようになっている。
図2は本実施形態による電子体温計100の外観を示す図である。図2の(a)に示されるように、対衝撃性のABS樹脂等の熱可塑性樹脂で形成された筐体101には、体温の計測結果等を表示するための表示部103が設けられている。また、筐体101の先端は、温度サーミスタ等の温度検出素子を液密に内蔵する金属キャップ102が設けられている。表示部103は、透明の熱可塑性樹脂で形成された窓部とその中に設けられたLCDで構成されている。表示部103の窓部と筐体101は、好ましくは2色成形等で液密構造となっている。図2の(b)は、電子体温計100を横から見た状態を示している。
更に、電子体温計100の表示部103が設けられた面に対向する面には、図2の(c)に示されているように、筐体101に内臓された充電部を充電するために外部からの電力供給を受け付ける受電端子104,105が、好ましくは液密構造にて設けられている。なお、充電部はスーパーキャパシタまたは2次電池等で構成され、電子体温計100に必要な電力を供給するものであり、その詳細は後述する。なお、図2の(d)に示すように、受電端子104,105を窪み形状の低部に設けるようにすれば、導電部に不用意に指が触れたりすることを防止できる。
このように充電部を電子体温計100を駆動するための駆動電源として用いることで、電池交換が不要となり、測定開始/停止スイッチを設ける必要がなくなる。更に、金属キャップ102,表示部103,受電端子104,105を液密構造とすることで、水洗やアルコール等による消毒が可能となる。なお、電子体温計100の全体の形状、表示部103や受電端子104,105の形状や配置等は図示のものに限られるものではない。また、表示部103も、LCDに限られるものではなく、LEDやELなどを用いた構成としても良い。
図3は本実施形態による収納ケース200の構成を説明する図である。ケース本体201と蓋部202を有する。図3の(a)に示されるように、ケース本体201には、電子体温計100を収容するための第1の空間203が設けられている。第1の空間203は、電子体温計100の外形に沿った形状を有する。したがって、図3の(b)に示すように、収納ケース200に電子体温計100を収納して蓋部202を閉じると、蓋部202の内部に設けられたパッド202aにより電子体温計100は収納ケース200の所定位置に略固定されるように収まる。また、第1の空間203の壁面には、給電端子204,205が第1の空間203内に露出するように設けられており、図3の(b)の如く電子体温計100が所定位置に収納されると、電子体温計の受電端子104,105が給電端子204,205と接触する。
第2の空間206には永久磁石208が非固定状態で収容されており、その外側にはコイル207が巻かれている。すなわち、第2の空間206は、永久磁石208が特定の方向(本例では矢印209の方向)へ自在に移動可能な空間を形成し、コイル207は、永久磁石208が特定の方向へ往復移動することで生じる磁界の変化により誘導電流が発生するように設けられている。したがって、ユーザが収納ケース200を矢印209aの方向に振って永久磁石208を矢印209の方向に往復移動させると、コイル207には電流が生じることになる。このとき、図3の(b)に示すように電子体温計100が収納されていれば、コイル207において発生した誘導電流は、コイル207の両端に接続された給電端子204,205から電子体温計の受電端子104,105を介して電子体温計100へ供給され、誘導電流は後述する電子体温計内部の充電部を充電するのに用いられることになる。なお、コイル207に誘導電流を生じさせるための永久磁石208の移動は、往復移動に限られるものではない。たとえば、収納ケース200にユーザが操作可能なハンドルを設けて永久磁石208を回転させることにより、コイル207をとおる磁束を変化させることで誘導電流が生じるようにしてもよい。
図4は、収納ケース200に設けられた整流回路を説明する図である。上述したように永久磁石208の移動によりコイル207内の磁界が変化すると、コイル207には誘導電流が発生する。この誘導電流は永久磁石208の往復移動に応じて方向が反転する。そこで、本実施形態では、コイルで発生した誘導電流を全波整流するための整流回路251を収納ケース200に設け、整流後の電流が給電端子204,205に供給されるようにしている。但し、整流回路251を収納ケース200ではなく電子体温計100に設けても良いことは、当業者には明らかである。
図5は、本実施形態にかかる電子体温計100の構成を示す内部ブロック図である。電子体温計100は、受電端子104,105から電流供給により充電される充電部120を有する。なお、本実施形態では、充電部120としてスーパーキャパシタを用いるものとするが、2次電池等を用いることもできる。電源部130は、充電部120から供給される電力を電子体温計100内の各部へ供給する。また、逆流防止ダイオード121は、例えば受電端子104と受電端子105に指などが触れたりした場合に、受電端子104から指を介して受電端子105へ電流が流れるのを防止する。
更に、電子体温計100は、温度計測部150と、演算制御部140と、出力部103と、ブザー160とを備える。
温度計測部150は、サーミスタ、コンデンサ、測温用CR発振回路等から構成されており、サーミスタにより検出された温度を発振信号として出力する。出力された発振信号はカウンタ145においてカウントされることで、デジタル量として出力される。なお、温度計測部150の構成は一例であって、これに限定されるものではない。
演算制御部140は、体温測定に必要なパラメータを格納したEEPROM141、計測した温度を時系列で記憶するためのRAM142、予測式の体温測定プログラム等を格納したROM143、出力部103を制御するための表示制御部144、温度計測部150より出力された発振信号をカウントするカウンタ145、ROM143の体温測定プログラムに従いEEPROM141に格納されたパラメータに従って演算を行う演算処理部146、カウンタ145及び表示制御部144を制御する制御回路147を備える。
ブザー160は、演算処理部146において体温測定処理が終了したことを、鳴動によりユーザに知らせる。
以上説明したように、本実施形態の電子体温計セットを使用するユーザは、電子体温計100の使用に先立って、電子体温計100を収納ケース200に収納した状態で収納ケース200を振り、電子体温計100の充電部120を充電するという操作を行う。したがって、電子体温計100の充電部120への充電が完了したことをユーザに通知する構成があった方が利便性が高い。
図6は、本実施形態の電子体温計100における、充電状態通知のための処理を示すフローチャートである。上述したように、電子体温計100を収納した収納ケース200を振ることで充電部120にある程度まで充電が進むと、電源部130が演算制御部140への電力供給を開始し、これにより演算処理部146(CPU)が起動する。演算処理部146は、起動すると、電源部130から充電電圧を取得する(S101)。次に、演算処理部146は、取得した充電電圧の充電完了状態(フル充電)における充電電圧に対する割合を算出し、算出した割合に応じて図7に示すように充電状態の表示を切り替える。図7の(a)〜(c)では、算出した割合に応じて充電状態表示701が3段階に切り替わる様子を示している。このような表示により、充電の過程がユーザに提示される。図7の(c)における充電状態表示701は充電が完了したことを示している。収納ケース200に収納した状態で、ユーザはケース窓250を介して電子体温計100の表示部103を観察することができるので、ユーザはいちいち電子体温計100を収納ケース200から取り出すことなく、充電状態を確認することができる。
その後、演算処理部146は充電電圧が閾値以上かどうかを判定し、閾値未満であれば体温計測の実行を不許可として処理をS101へ戻す(S105)。一方、充電電圧が閾値以上であれば体温計測の開始を許可する(S104)。本実施形態では、図7の(c)に示す充電状態表示701を表示する条件とS103でYESに分岐する条件を同じとしている。したがって、ユーザは、充電状態表示701が図7の(c)に示すようになったことを確認することで、電子体温計100が体温計測可能になったものと判断することができる。なお、充電状態の表示は図7に示すような3段階に限られるものではなく、4段階以上であっても良いし、充電完了か否かの2段階の表示であっても良い。
以上のように、第1実施形態によれば、電子体温計100を収納ケース200に収納した状態で収納ケース200をその長手方向に振ることにより、電子体温計100の充電部120が充電される。電子体温計100の表示部103にはそのときの充電状態が表示される。ユーザは、収納ケース200のケース窓250を介して、収納ケース200に収納された電子体温計100の表示部103を観察することができ、充電の状態を容易に把握できる。また、一次電池を使用しないので電池切れの心配がなく、また、太陽電池と違って充電に光を必要としないため、夜間に薄暗い部屋でも電子体温計を直ちに使用可能な状態とすることができ、便利である。
<第二実施形態>
第一実施形態では、電子体温計100の表示部103に充電状態を表示させることでユーザに充電の完了を通知したが、充電完了の通知方法はこれに限られるものではない。第二実施形態では、充電完了を報知する構成の他の例として、電子体温計100が有するブザー160を利用する構成を説明する。なお、第二実施形態における体温計セット、電子体温計および収納ケースの構成は第一実施形態と同様であり、説明を省略する。
図8は第二実施形態の電子体温計100における、充電状態通知のための処理を示すフローチャートである。充電部120においてある程度まで充電が進むと、電源部130が演算制御部140への電力供給を開始し、これにより演算処理部146(CPU)が起動する。演算処理部146は、起動すると、電源部130から充電電圧を取得する(S201)。次に、演算処理部146は、S201で取得した充電電圧が閾値以上かどうかを判定する(S202)。ここで、充電電圧が閾値未満であった場合は、演算処理部146は当該電子体温計100による体温計測の開始を不許可とし、処理をS201に戻す(S207)。
他方、充電電圧が閾値以上であれば、充電が完了しているため、演算処理部146は体温計測の開始を許可する(S203)。そして、演算処理部146は、収納ケース200の給電端子204,205を介して充電のための電流が供給されているか否かを検出する(S204)。この判定は、たとえば、図5に示した充電部120と受電端子104との間に電流検出回路を設けることで行えばよい。或いは、電子体温計100に加速度センサを設けて電子体温計100が振られていることを検出することで、充電のための電流が供給されているか否かを判定してもよい。但し、この判定は、電子体温計100が振られている場合には収納ケースから電流が供給されている状態であると仮定したものであり、電子体温計100が単独で振られた場合も、電流供給ありと判定してしまうことになる。次にS205において収納ケース200からの電流供給が検出されたか否かを判定し、電流供給が検出された場合は、演算処理部146はブザー160を鳴動して充電の完了をユーザに報知し(S206)、処理をS201に戻す。
以上説明したように、第二実施形態によれば、充電の完了が、電子体温計に設けられたブザーによって報知される。このブザーは、例えば体温計測の完了を報知するのに用いられるブザーと共用することができる。また、ブザーによる報知であるため、電子体温計100の表示部103を観察する必要が無くなるので、ケース窓250は省略することができる。但し、電子体温計100の受電端子104,105と収納ケース200の給電端子204,205が接触する必要があるので、電子体温計100を収納する際の向きは図1の(a)に示したようにしなければならない。したがって、ブザーによって充電完了の報知を行う構成であっても、ケース窓250を設けておけば、ユーザが電子体温計100の収納時の方向を迷わなくて済む。
また、図11に示すように、収納ケース200’への電子体温計100’の収納時における向きを規制するために、電子体温計100’の金属キャップ102が設けられた細い部分を長手方向の中心軸からずらして設けるようにしてもよい。このように、電子体温計100’の形状を長手方向の軸に対して非対称とし、収納ケース200’の第1の空間203’もこれにあわせた形状とすることで、電子体温計100’が所定の向きのみでしか収納できないようにすることができる。このような構成とすれば、収納ケース200’の給電端子204,205と電子体温計100の受電端子104,105が接触する向きでしか電子体温計を収納することができなくなり、電子体温計の収納時にユーザが収納方向を迷うことはない。
或いは、図10により後述するように、電子体温計100の対応する側面のそれぞれに受電端子104,105を設け、収納ケース200にはこれに対応する位置に給電端子204,205を設けて、電子体温計100をいずれの向きで収納しても充電可能となるようにしてもよい。但し、この場合は、図4に示す整流回路251を電子体温計100側に設ける必要がある。すなわち、電子体温計100内の受電端子104,105と充電部120との間に整流回路251を設ける必要がある。
以上のように、第二実施形態の電子体温計セットによれば、音により充電の完了を通知することが可能となる。
<第三実施形態>
第一実施形態の収納ケース200では、電子体温計100を収容するための第1の空間203に、永久磁石208が往復移動するための第2の空間206が付加されており、収納ケース200の全体の大きさが電子体温計100に比べて大きくなる。第三実施形態では、図9に示すように、第1の空間203における電子体温計100の先端部が位置する部分の外周に第2の空間206を設け、永久磁石208には第1の空間203の前記部分を通すための中空を設けて永久磁石208が動くようにする。こうして、第三の実施形態では、第一実施形態の収納ケース200よりも小型の収納ケースを提供する。
図9は第三実施形態による収納ケース200の構成を説明する図である。第1の空間213、第2の空間216は、それぞれ図3の第1の空間203と第2の空間206に対応する。第三実施形態では、電子体温計100の先端側が細くなっていることを利用して、第1の空間213の一部と第2の空間216が重複するようにしている。そのため、永久磁石218は中空部分を有し、この中空部分を第1の空間213の先端部が通るようになっている。したがって、第一実施形態の永久磁石208に比べて、第三実施形態の永久磁石218は中空部分が存在する分だけ磁束が減少し、充電効率は低下する。しかしながら、収納ケース200の長さを短縮することができ、より携帯性に優れた電子体温計セットを提供することができる。
<第四実施形態>
上記実施形態では、電子体温計100の受電端子104,105を表示部103に対向する面に設けたが、これに限られるものではない。例えば、受電端子104,105は電子体温計100の別々の面に設けられても良い。たとえば、一方の受電端子を表示部103に対向する面に、他方の受電端子を電子体温計の側面に設けても良い。
図10は第四実施形態による電子体温計セットを説明する図である。本実施形態では、図10に示すように、電子体温計100の両側面に受電端子104と受電端子105を配置した。また、その位置は、電子体温計100の長手方向の中心軸に対して対称な位置とし、電子体温計100を裏返しても(180度回転しても)常に受電端子が同じ位置に存在するようにしている。また、収納ケース200においても、電子体温計100の受電端子104,105の位置に合わせて給電端子204,205を設ける。このような構成によれば、電子体温計100を収納ケース200に収納した際には、電子体温計100の向きによらず、受電端子と給電端子が接触するようになる。したがって、第1実施形態では収納ケース200に設けていた整流回路251(図4)を電子体温計100の受電端子104,105と充電部120の間に設けることで、電子体温計100の向きによらず充電が可能となり、利便性が向上する。また、この場合、ケース窓250を収納ケース200の対向する両面に設けることで、表示部103による充電状態の確認が容易に行えるようになる。
また、受電端子、給電端子の数は、2つずつに限られるものではない。たとえば、複数の受電端子104、複数の受電端子105、これらに対応した複数の給電端子204、複数の給電端子205を設けても良い。端子数を増やすことで、充電時の全体としての接触抵抗が減少するので、充電効率を向上できる。
100:電子体温計 101:本体ケース 102:金属キャップ 103:表示部 104,105:受電端子 200:収納ケース 201:ケース本体 202:蓋部 203:第1の空間 204,205:給電端子 206:第2の空間 207:コイル 208:永久磁石

Claims (5)

  1. 電子体温計と、前記電子体温計を収納する収納ケースとを有する電子体温計セットであって、
    前記収納ケースは、
    前記電子体温計を収容するための第1の空間と、
    永久磁石を収容し、前記永久磁石が特定の方向へ自在に移動可能に設けられた第2の空間と、
    前記永久磁石が前記特定の方向へ往復移動または回転移動することで生じる磁界の変化により誘導電流が発生するように設けられたコイルと、
    前記コイルの両端に接続され、前記第1の空間において露出した給電端子とを備え、
    前記電子体温計は、
    前記収納ケースに収納された状態で前記給電端子と接触するように設けられた受電端子と、
    前記受電端子から供給される、前記コイルが発生した誘導電流により充電される充電部とを備えることを特徴とする電子体温計セット。
  2. 前記充電部による充電状態を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電子体温計セット。
  3. 前記収納ケースまたは前記電子体温計は、前記コイルで発生した誘導電流を全波整流するための整流回路を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電子体温計セット。
  4. 前記電子体温計は長手方向の軸に対して非対称となっており、前記収納ケースの前記第1の空間は前記電子体温計が所定の向きのみで収納できる形状を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子体温計セット。
  5. 前記報知手段は、前記電子体温計が体温計測の結果を表示するための表示部を利用して前記充電部における充電の完了を報知し、
    前記収納ケースは前記電子体温計を収容した際に、前記表示部の表示の観察を可能とする窓を有することを特徴とする請求項2に記載の電子体温計セット。
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