JP2011252510A - 摩擦伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】被水時でもベルト伝達性能や耐発音性を維持することができるとともに、耐摩耗性や耐屈曲疲労性にも優れた摩擦伝動ベルトを提供する。
【解決手段】ベルト長手方向に沿って心線を埋設し、圧縮ゴム層を備えた摩擦伝動ベルトに関する。圧縮ゴム層は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲にあるシリカを10〜50質量部、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を5〜50質量部、綿短繊維を30質量部以下、配合したゴム組成物から形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝動に用いられる摩擦伝動ベルトに関するものである。
近年、自動車に対する静粛化の要求が高くなっており、特に駆動装置においてはエンジン音以外の音は異音とされるようになっている。この異音の一つとして、雨天走行時にエンジンルーム内に水が入ってベルトとプーリの間に水が付着し、この被水時にベルトがスリップすることにより発生するスリップ音がある。
このスリップ音の対策の一つとして、プーリのV溝に嵌合する伝動ベルトの圧縮ゴム層の側面にタルクやシリカ等のパウダーを塗布する方法がある。このように伝動ベルトの圧縮ゴム層の側面にパウダーを塗布することによって、プーリに対する圧縮ゴム層の粘着を抑制して、被水時の発音を抑制することができるものである(例えば特許文献1参照)。
また、最近ではエンジンルーム内の高温雰囲気に対して耐久性の高いエチレン・α−オレフィンエラストマーを用いて圧縮ゴム層を形成することが行なわれているが、エチレン・α−オレフィンエラストマーは親水性が低いために、被水時にスリップが発生し易く、スリップ音の発生が特に問題になる。そこで、エチレン・α−オレフィンエラストマーに、エチレン・α−オレフィンエラストマーポリマーよりも溶解度指数の高い可塑剤や軟化剤を配合し、可塑剤や軟化剤を圧縮ゴム層の表面にブリードさせることで、被水時の発音を抑制する試みがなされている(例えば特許文献2参照)。
実公平7−31006号公報 特開2005−147392号公報
しかし、上記のように伝動ベルトの圧縮ゴム層の側面にタルクやシリカ等のパウダーを塗布する方法では、パウダー塗布の作業工数が増加するという問題があり、また伝動ベルトの走行に伴なってパウダーが飛散するため、持続的な発音の抑制効果を得ることができないという問題があった。
また、上記のようにエチレン・α−オレフィンエラストマーに溶解度指数の高い可塑剤や軟化剤を配合する場合、持続的な発音の抑制効果を得るには、多量の可塑剤や軟化剤を配合する必要がある。そしてこのように可塑剤や軟化剤の配合量が多いと、圧縮ゴム層の耐摩耗性が低下し、特に粘着摩耗の発生が問題となるものであり、さらに可塑剤や軟化剤の過剰なブリードによって摩擦係数が低下して、十分な伝達性能が得られ難くなるという問題を有するものであった。また表面にブリードした可塑剤や軟化剤が、伝動ベルトをエンジンに装着するときに手に付着して汚れるなど作業性が悪いという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、被水時でもベルト伝達性能や耐発音性を維持することができるとともに、耐摩耗性や耐屈曲疲労性にも優れた摩擦伝動ベルトを提供することを目的とするものである。
本発明に係る摩擦伝動ベルトは、ベルト長手方向に沿って心線を埋設し、圧縮ゴム層を備えた摩擦伝動ベルトであって、圧縮ゴム層は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲にあるシリカを10〜50質量部、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を5〜50質量部、綿短繊維を30質量部以下、配合したゴム組成物から形成されたものであることを特徴とするものである。
このように、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対してシリカ10〜50質量部を配合することによって、シリカの親水性によって、被水時のベルト伝達性能を高く維持することができると共に耐発音性が向上し、さらに耐摩耗性や耐屈曲疲労性を維持することができるものであり、しかもシリカの窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲であることによって、被水時のベルト伝達性能や耐発音性、耐摩耗性や耐屈曲疲労性を維持する効果を高く得ることができるものである。またポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を5〜50質量部配合することによって、圧縮ゴム層の変形を抑制して耐摩耗性を向上することができるものである。
また本発明は、前記のゴム組成物に含まれる短繊維の合計量が、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜50質量部の範囲であることを特徴とするものである。
短繊維の総量がこの範囲であることによって、ベルトの耐久性能を低下させることなく、被水時の伝達性能を高く維持することができるものである。
また本発明は、前記のゴム組成物には、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して、シランカップリング剤が0.5〜5.0質量部配合されていることを特徴とするものである。
このようにシランカップリング剤を含有することによって、ゴム組成物中のシリカの分散性を高めて、圧縮ゴム層中にシリカを均一に分散させることができ、被水時のベルトの伝達性能や耐摩耗性を維持する効果を高く得ることができるものである。
また本発明において、摩擦伝動ベルトはVリブドベルトあるいはVベルトであることを特徴とするものであり、被水時でもベルト伝達性能や耐発音性を維持することができるとともに、耐摩耗性や耐屈曲疲労性にも優れたVリブドベルトあるいはVベルトを得ることができるものである。
本発明によれば、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対してシリカ10〜50質量部を配合するようにしたので、シリカの親水性によって、被水時のベルト伝達性能を高く維持することができると共に耐発音性が向上し、さらに耐摩耗性や耐屈曲疲労性を維持することができるものであり、しかもシリカは窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲であるので、被水時のベルト伝達性能や耐発音性、耐摩耗性や耐屈曲疲労性を維持する効果を高く得ることができるものである。またポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を5〜50質量部配合するようにしたので、圧縮ゴム層の変形を抑制して耐摩耗性を向上することができるものである。
(a)はVリブドベルトの一例を示す断面図、(b)はVベルトの一例を示す断面図である。 被水時伝達性能試験に用いる装置の概略図である。 ミスアライメント発音評価試験に用いる装置の概略図である。 6%スリップ摩耗試験に用いる装置の概略図である。 逆曲げ高温低張力屈曲試験に用いる装置の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1(a)は、摩擦伝動ベルトの一つとしてVリブドベルトを示すものであって、心線1をベルト長手方向に沿って埋設した接着ゴム層6と、この接着ゴム層6の内周側に隣接して積層される圧縮ゴム層2と、接着ゴム層6の外周側に隣接して積層される背面ゴム層8とからなるものであり、圧縮ゴム層2には断面形状が略V字形(逆台形)に形成される複数本のリブ9がベルト長手方向に沿って設けてある。
また図1(b)は、摩擦伝動ベルトの一つとしてVベルトを示すものであって、ベルト下面(内周面)からベルト上面に向かって順に、下補強布5、圧縮ゴム層2、ベルト長手方向に心線1を埋入した接着ゴム層6、上補強布7を積層して構成されるものであり、全体の断面形状を略V字形(逆台形)に形成してある。
このように形成される摩擦伝動ベルトにあって、圧縮ゴム層2は短繊維10を含有するゴム組成物によって形成されるものであり、この圧縮ゴム層2を形成するゴム組成物について説明する。
本発明において用いるゴム組成物は、ゴム成分として、エチレン・α−オレフィンエラストマーを使用するものである。このエチレン・α−オレフィンゴムとしては、エチレンとα−オレフィン(プロピレン、ブテン、ヘキセン、あるいはオクテンなど)の共重合体、あるいは、エチレンと上記α−オレフィンと非共役ジエンの共重合体などを用いることができる。このジエン成分としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエンが挙げられる。具体的にはEPMやEPDMなどのゴムを代表例として挙げることができる。
そしてこのゴム組成物にはシリカがフィラーとして配合してある。シリカは特定の種類のものに限定されるものではなく、従来から提供されている各種のシリカを使用することができる。例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、表面処理したシリカ等を例示することができる。シリカは通常、その一次粒径が10〜50nmの微細珪酸または珪酸塩であって、超微細な嵩高い白色粉末である。シリカを製法で分類すると、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、沈降シリカなどが挙げられるが、これらの中でも、含水珪酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で用いる他、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
ここで、エチレン・α−オレフィンエラストマーは無極性ポリマーであり、クロロプレンゴムなど極性ポリマーのゴムに比べて水との親水性が劣る。このため、摩擦伝動ベルトの圧縮ゴム層2をエチレン・α−オレフィンエラストマーで形成すると、圧縮ゴム層2の表面は水に濡れ難いので、プーリと圧縮ゴム層2の側面との間に水が膜として介在し易くなる。そしてこの水の膜によってプーリの回転に摩擦伝動ベルトの回転が追従することができなくなって、スリップが発生し易くなるものであり、このような現象をスティックスリップといい、これによりスリップの異音が発生し易いものである。
一方、シリカは表面に反応性官能基としてシラノール基が多数存在しており、このシラノール基によりゴムとの化学的接着が可能となっている。また、シラノール基は親水性の特性を有しており、シリカは親水性が高い。このため、シリカを親水性に乏しいエチレン・α−オレフィンエラストマーに配合することによって、圧縮ゴム層2の親水性を改善することができるものである。従って、シリカを配合したエチレン・α−オレフィンエラストマーで圧縮ゴム層2を形成することによって、ベルト走行時に注水があったとしても、プーリと圧縮ゴム層2の間に水が膜として介在することを抑制して、スリップの発生を低減し、伝達性能を高度に維持することができるものであり、これによりスティックスリップによる発音を抑制することができるものである。
このようにシリカを配合するにあたって、シリカの配合量は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜50質量部の範囲に設定されるものである。シリカの配合量が10質量部未満では、被水時の伝達性能や、耐発音性を向上する効果は小さい。逆にシリカの配合量が50質量部を超えると、圧縮ゴム層2がシリカによって過度に補強されることになって耐屈曲疲労性が低下し、さらには圧縮ゴム層2中でのシリカの分散不良が発生して、圧縮ゴム層2の耐摩耗性が却って低下するおそれがある。従って、シリカの配合量を10〜50質量部の範囲に設定することによって、被水時の摩擦伝動ベルトの伝達性能を高く維持することができると共に耐発音性が向上し、さらに耐摩耗性や耐屈曲疲労性を維持することができるものである。
またシリカとしては、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲のものが使用されるものである。シリカは窒素吸着比表面積(BET)が大きい程、シラノール基による親水性が高くなるので、圧縮ゴム層2の親水性を高めることができ、被水時の伝達性能や耐発音性を向上することができるものであり、またゴムとの接着性が高くなって、シリカによる補強効果を高く得ることができるものである。そしてシリカの窒素吸着比表面積が100m/g未満であると、被水時の伝達性能や耐発音性を向上する効果が不十分であり、また圧縮ゴム層2の補強性が不十分で耐摩耗性が低下するおそれがある。しかし、シリカの窒素吸着比表面積が300m/gを超えると、シリカによって圧縮ゴム層2が過度に補強される結果になって耐屈曲疲労性が低下し、さらには圧縮ゴム層2中でのシリカの分散不良が発生して、圧縮ゴム層2の耐摩耗性が却って低下するおそれがある。従って、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲のシリカを用いることによって、被水時の伝達性能、耐摩耗性、耐屈曲疲労性を高度に維持することが可能になるものである。
ここで、窒素吸着比表面積(BET)は、粉体粒子の表面に占有面積の分かった分子(Nガス)を吸着させ、その量から求められた粉体粒子の比表面積である。測定はBET法(ベット)と呼ばれる広く知られた方法で行なうことができるものであり、圧力pと吸着量vの関係からBET式(Brunauer,Emmet and Teller's equation)によって、単分子吸着量vmを測定し、比表面積を求めることができる。
またゴム組成物には短繊維10が配合してある。この短繊維としては、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を用いるものである。このようにゴム組成物にポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を配合して、圧縮ゴム層2中にポリアミド短繊維あるいはパラアラミド短繊維を含有させることによって、圧縮ゴム層2をポリアミド短繊維あるいはパラアラミド短繊維で補強することができ、圧縮ゴム層2の耐摩耗性を高めることができるものである。
ポリアミドやパラアラミドの具体的な種類は特に限定されるものではないが、ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12などを挙げることができ、パラアラミドとしてはコポリパラフェニレン・3,4’オキシジフェニレン・テレフタルアミド(例えば帝人(株)の「テクノーラ」)、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド(例えば帝人(株)の「トワロン」、東レ・デュポン(株)のケブラー)などを挙げることができる。
ポリアミド短繊維やパラアラミド短繊維の配合量は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して5〜50質量部の範囲に設定されるものである。ポリアミド短繊維やパラアラミド短繊維の配合量が5質量部未満であると、これらの短繊維による圧縮ゴム層2の補強効果が不十分であり、摩擦伝動ベルトがプーリから受ける側圧に耐え切れずに圧縮ゴム層2が大きく変形して、耐摩耗性が低下するおそれがある。逆にポリアミド短繊維やパラアラミド短繊維の配合量が50質量部を超えると、圧縮ゴム層2中でのポリアミド短繊維やパラアラミド短繊維の分散不良が発生し、ポリアミド短繊維やパラアラミド短繊維が偏在する部分を起点として圧縮ゴム層2に亀裂が生じて、摩擦伝動ベルトの耐屈曲疲労性が低下するおそれがある。
ここで、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維はいずれか一方を選択して配合する必要がある。ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維を併用すると、被水時の耐発音性を高く得ることが難しい。これは、リブ形成のための研磨後において、ポリアミド短繊維の断面は大きく広がるような形状でリブ表面層を局所的に覆い、これにより被水時におけるリブ表面層とプーリとの間に介在する水を外に吐き出す効果があるが、パラアラミド短繊維を併用するとポリアミド短繊維の上記形状が少なくなり、ポリアミド短繊維による排水効果が低下するためと考えられる。
また同じアラミド繊維でも、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド(例えば帝人(株)の「コーネックス」)などメタアラミド短繊維を用いても、伝達性能や耐発音性を向上することはできない。これは、摩擦伝動ベルトを製造する際の研磨時に、パラアラミド短繊維は圧縮ゴム層2の表面から突出する部分がフィブリル化して微細化し、これによって被水時の伝達性能や耐発音性が向上するが、メタアラミド短繊維は微細化されないためであると考えられる。
また、ゴム組成物に短繊維を配合するにあたって、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方と、綿短繊維とを併用するようにしてもよい。この場合、綿短繊維の配合量は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して30質量部以下に設定されるものである。綿短繊維の配合量が30質量部を超えると、圧縮ゴム層2中での綿短繊維の分散不良が発生して、摩擦伝動ベルトの耐屈曲疲労性が低下するおそれがある。短繊維としてはポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方のみを用いるようにしてもよいので、綿短繊維の配合量の下限は0質量部であり、綿短繊維は必須の成分ではない。
ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方と、綿短繊維とを併用する場合、短繊維の合計の配合量は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜50質量部の範囲が好ましい。短繊維の配合量をこの範囲に設定することによって、摩擦伝動ベルトの耐久性能を低下させることなく、被水時の伝達性能を維持することができるものである。短繊維の総量が50質量部を超えると、圧縮ゴム層2のプーリと直接接触する表面に突出する繊維量が多くなり、摩擦係数が低くなって伝達性能が低下するおそれがあり、また圧縮ゴム層2中での短繊維の分散不良が発生し、短繊維が偏在する部分を起点として圧縮ゴム層2に亀裂が生じ、摩擦伝動ベルトが早期に寿命となるおそれがある。摩擦伝動ベルトの伝達性能、耐久性、耐発音性を維持するには、ポリアミド短繊維又はパラアラミド短繊維を5〜40質量部で、且つ綿短繊維を3〜25質量部とすることが好ましい。
尚、ポリアミド短繊維、パラアラミド短繊維、綿短繊維の繊維長や繊維径は、特に限定されるものではないが、繊維長は1〜10mmの範囲、繊維径は1〜40μmの範囲であることが好ましい。
また、ゴム組成物にはシランカップリング剤を配合することができる。ゴム組成物にシランカップリング剤を配合することによって、ゴム組成物中でのシリカの分散性を高めることができ、またシリカとゴムとの接着力を改善することができるものである。このため、シリカが均一に分散して含有される圧縮ゴム層2を成形することができるものであり、被水時のベルト伝達性能や耐摩耗性を向上させる効果を高く得ることができるものである。特に窒素吸着比表面積(BET)が大きいシリカは凝集性が高く、分散性が劣るため、シランカップリング剤の配合は必須である。
シランカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、具体的には、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルジメチルクロロシラン、3−[N−アリル−N−(2−アミノエチル)]アミノプロピルトリメトキシシラン、p−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル]フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1−(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−ペンタメチルジシロキサン、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−メルカプトメチル)ポリジメチルシロキサン、N,N′−ビス[(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N′−ビス[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N′−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N′−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、3−メルカプトプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、1−トリメトキシシリル−4,7,10−トリアザデカン、N−[(3−トリメトキシシリル)プロピル]トリエチレンテトラミン、N−3−トリメトキシシリルプロピル−m−フェニレンジアミンなどを例示することができる。これらのシランカップリング剤は1種を単独で用いる他、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
シランカップリング剤は、上記のゴム組成物中に0.5〜5.0質量部配合するのが好ましい。すなわち、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対してシリカ10〜50質量部を配合したゴム組成物に、0.5〜5.0質量部の範囲で配合するのが好ましい。特に0.5〜2.0質量部の範囲がより好ましい。シランラップリング剤の配合量が0.5質量部未満であると、圧縮ゴム層2中でのシリカの分散性が悪くなり、またゴムとシリカとの結合が不十分となり、圧縮ゴム層2の耐摩耗性や、被水時のベルト伝達性能を高める効果を十分に得ることができない。一方、シランラップリング剤の配合量が5.0質量部を超えると、シリカに対してシランカップリング剤の量が過剰になり、シランカップリング剤を配合した量に見合う効果が得られず、経済的に不利になる。
上記のように配合したゴム組成物で圧縮ゴム層2を成形することによって、図1(a)のようなVリブドベルトや、図1(b)のようなVベルトなど、摩擦伝動ベルトを作製することができるものである。そしてこれらのVリブドベルトやVベルトにあって、圧縮ゴム層2は上記のゴム組成物で成形されているので、被水時でもベルト伝達性能や耐発音性を維持するとともに、耐摩耗性や耐屈曲疲労性にも優れた特性を示すものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
表1の配合で、圧縮ゴム層形成用のゴム組成物(実施例1〜6及び比較例1〜6)を調製した。
Figure 2011252510
まず、表面が平滑な円筒状の成形モールドの外周に、1プライのゴム付綿帆布を巻き付け、この上に表2のゴム組成からなる接着ゴム層形成用のゴムシートを巻き付け、この上にさらに心線をスピニングして巻き付けた。次に表1の配合のゴム組成の圧縮ゴム層形成用のゴムシートを巻き付けた後、圧縮ゴム層形成用のゴムシートの外側に加硫用ジャケットを挿入した。そして、成形モールドを加硫缶内に入れて加硫することによって円筒状の加硫スリーブを作製した。この後、加硫スリーブを成形モールドから取り出し、加硫スリーブの圧縮ゴム層をグラインダーにより研削して複数のリブを形成し、さらに加硫スリーブをカッターにより輪切りして個々のベルトに切断し、Vリブドベルトに仕上げた。
Figure 2011252510
上記のようにして作製したVリブドベルトについて、被水時伝達性能試験、ミスアライメント発音評価試験、6%スリップ摩耗試験、逆曲げ高温低張力屈曲試験を行なった。試験方法を次に示し、結果を表3に示す。
被水時伝達性能試験は、走行試験機として直径120mmの駆動プーリ11、直径120mmの従動プーリ12、直径60mmのアイドラープーリ13、直径50mmのテンションプーリ14、直径45mmのアイドラープーリ15を順に配置した図2の走行試験機を用いて行なった。そして各プーリ11〜15にVリブドベルトBを掛架し、VリブドベルトBの駆動プーリ11への巻き付け角度を90°に、従動プーリ12への巻き付け角度を160°に調節した。走行条件は室温雰囲気下で、駆動プーリ11の回転数2000rpm、ベルト張力を3kgf/rib又は5kgf/ribに設定し、従動プーリ11に負荷を与えてスリップを促した。そして、駆動プーリ11と従動プーリ12の間においてVリブドベルトBに200ccの水を注水して、VリブドベルトBの被水時の伝達トルクを求めた。伝達トルクの数値は高いほどベルトの伝達性能が優れていることを示すものであり、ベルト張力3kgf/ribの条件で伝達トルクが3.5Nm/rib以上で、且つベルト張力5kgf/ribの条件で伝達トルクが4.0Nm/rib以上であれば、被水時の伝達性能は良好と判断した。
ミスアライメント発音評価試験は、直径100mmの駆動プーリ16、直径70mmのアイドラープーリ30、直径120mmの従動プーリ17、直径60mmのテンションプーリ18を配置した図3の試験機を用いて行ない、駆動プーリ16と従動プーリ17の軸離を212mmに設定し、所定角度のミスアライメントに調節した。そして試験機の各プーリ16、17、18、30にVリブドベルトBを掛架し、室温条件下で、駆動プーリ16の回転数が1000rpm、ベルト張力が50N/リブになるように駆動プーリ16に荷重を付与し、駆動プーリ16と従動プーリ17間においてVリブドベルトBに200ccの水を注水して、ミスアライメントで走行させた時において発音が発生するときの角度(発音限界角度)を求めた。発音限界角度の数値が大きいほど耐発音性に優れていることを示すものであり、発音限界角度が2.0°以上であれば、被水時の耐発音性は良好と判断した。
6%スリップ走行試験は、直径80mmの駆動プーリ20、直径80mmの従動プーリ21、直径120mmのテンションプーリ22を配置した図4の試験機を用いて行なった。そして各プーリ20〜22にVリブドベルトBを懸架してテンションプーリ22に対するVリブドベルトBの巻き付け角度を90°に設定し、駆動プーリ20の回転数が3000rpm、従動プーリ21のトルクが6.9N・mとなるように張力を自動調整しながら室温で24時間走行させた。そして、走行試験前後のVリブドベルトBのベルト重量を測定し、重量減量から摩耗量を算出した。
逆曲げ高温低張力屈曲試験は、直径120mmの駆動プーリ24、直径85mmのアイドラープーリ25、直径120mmの従動プーリ26、直径55mmのテンションプーリ27を順に配置した図5の試験機を用いて行なった。そして各プーリ24〜27にVリブドベルトBを掛架し、VリブドベルトBのテンションプーリ27への巻き付け角度90°、アイドラープーリ25への巻き付け角度120°、雰囲気温度120°C、駆動プーリ24の回転数4900rpm、ベルト張力57kgf/3ribの試験条件でテンションプーリ27に荷重を付与し、従動プーリ26に負荷12PSを与えてVリブドベルトBを走行させた。そして、VリブドベルトBのリブゴムにクラックが確認された走行時間をクラック発生時間とした。クラック発生時間が200時間以上であれば、耐屈曲疲労性は良好と判断した。
Figure 2011252510
表3にみられるように、実施例1〜6は、被水時の伝達性能、耐発音性、耐摩耗性、耐屈曲疲労性の何れにおいても優れているものであった。
一方、比較例1、比較例2は被水時の伝達トルクが低く、伝達性能に劣るものであった。これは、比較例1ではゴム組成物にシリカを配合せず、また比較例2ではシリカの配合量が少ないため、摩擦伝動面と水との馴染みが不足することによるものであると考えられる。従って、圧縮ゴム層を形成するゴム組成物にポリアミド短繊維あるいはパラアラミド短繊維と綿短繊維が適量配合されていたとしても、シリカが適量配合されていないとベルトの伝達性能が維持できないことが確認される。
また比較例3は、被水時の伝達トルクが高く伝達性能は良好であったが、発音限界角度は2°以下であって、耐発音性は悪いものであった。これはゴム組成物のシリカの配合量は適量であるが、短繊維としてポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維を複合して配合しているためであると考えられる。従って、耐発音性を維持するには、ゴム組成物に配合する短繊維はポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方にする必要のあることが確認される。
また比較例4は、伝達性能、耐発音性の何れも悪いものであった。これは、ゴム組成物にシリカや綿短繊維は適量配合されているが、パラアラミド短繊維ではなくメタアラミド短繊維を配合しているためであると考えられる。つまり、パラアラミド短繊維は研磨時にフィブリル化して微細化するが、メタアラミド短繊維は微細化されないため、この相違が伝達性能、耐発音性を低下させた原因と思われる。従って、アラミド短繊維はメタアラミド短繊維ではなくパラアラミド短繊維を用いる必要のあることが確認される。
また比較例5は、伝達性能には問題ないが、耐発音性、耐摩耗性、耐屈曲疲労性の何れもが悪いものであった。これは、ゴム組成物にシリカが過剰に配合されているため、シランカップリング剤を添加したにもかかわらず、圧縮ゴム層中でのシリカの分散不良が発生し、シリカを配合することによる効果が十分に反映されなかったためであると考えられる。
また比較例6は、耐屈曲疲労性が劣るものであった。これは、ゴム組成物にポリアミド短繊維が過剰に配合されているため、圧縮ゴム層中でのポリアミド短繊維の分散不良が発生し、偏在しているポリアミド短繊維を起点にして早期にクラックが発生したものであると考えられる。
以上の結果から、被水時のベルトの伝達性能、耐発音性、耐摩耗性、耐屈曲疲労性を維持するには、圧縮ゴム層を、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して、シリカを10〜50質量部、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維いずれか一方を5〜50質量部、綿短繊維を0〜30質量部を配合したゴム組成物から形成する必要のあることが確認される。
次に、シリカの窒素吸着比表面積(BET)の影響を調べた。表4に示す5種類のシリカを用い、実施例1と同じ配合でゴム組成物を調製し、このゴム組成物を用いて上記と同様にしてVリブドベルトを作製した。そしてこのVリブドベルトについて、被水時の伝達性能試験、ミスアライメント発音評価試験、6%スリップ走行試験、逆曲げ高温低張力屈曲試験を上記と同様にして行なった。結果を表4に示す。
Figure 2011252510
表4にみられるように、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲のシリカを用いた実施例1、7、8は何れも、被水時の伝達性能、耐発音性、耐摩耗性、耐屈曲疲労性が良好であった。
一方、比較例7は、被水時の伝達性能、耐発音性、耐屈曲疲労性は良好であったが、耐摩耗性が悪いものであった。これは、シリカの窒素吸着比表面積(BET)が小さいため、シリカによって圧縮ゴム層を補強する効果が不十分であるためと考えられる。
また、比較例8は、耐発音性や耐摩耗性は良好であるが、伝達性能は若干悪く、またクラック発生時間は200時間以上であるものの、他のシリカに比べて耐屈曲疲労性が劣るものであった。これは、シリカの窒素吸着比表面積(BET)が大きいため、圧縮ゴム層中でのシリカの分散不良が発生して、伝達性能や耐屈曲疲労性が低下したものと考えられる。
以上の結果から、被水時のベルトの伝達性能、耐発音性、耐摩耗性、耐屈曲疲労性を維持するには、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲のシリカを用いる必要のあることが確認される。
1 心線
2 圧縮ゴム層
10 短繊維

Claims (4)

  1. ベルト長手方向に沿って心線を埋設し、圧縮ゴム層を備えた摩擦伝動ベルトであって、圧縮ゴム層は、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/gの範囲にあるシリカを10〜50質量部、ポリアミド短繊維とパラアラミド短繊維のいずれか一方を5〜50質量部、綿短繊維を30質量部以下、配合したゴム組成物から形成されたものであることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  2. 前記のゴム組成物に含まれる短繊維の合計量が、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して10〜50質量部の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の摩擦伝動ベルト。
  3. 前記のゴム組成物には、エチレン・α−オレフィンエラストマー100質量部に対して、シランカップリング剤が0.5〜5.0質量部配合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦伝動ベルト。
  4. VリブドベルトあるいはVベルトであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の摩擦伝動ベルト。
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