JP2011251572A - 作業機の伝動構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン19の動力にて回転駆動される駆動軸71と油圧ポンプのポンプ駆動軸60とが連動連結され、変速装置21における伝動上手側の複数の上手側ギア77,78の夫々が、駆動軸71に軸芯方向に沿って並ぶ状態で且つ相対回転自在に軸支される状態で外嵌装着され、それら隣り合う上手側ギア77,78同士が一体回転すべく連結され、且つ、伝動下手側の複数のシフトギア86,87が従動軸75に一体回転自在並びにスライド移動自在に外嵌装着され、主クラッチ72が、駆動軸71に外嵌装着されて、駆動軸71の動力を軸芯方向一端側に位置する上手側ギア77に伝える伝動状態と動力伝達を断つ遮断状態とに切り換え操作自在に構成されている。
【選択図】図3
Description
ちなみに、特許文献1に記載のものでは、走行機体の後部に油圧アクチュエータとしての油圧シリンダにより昇降自在に作業装置を備え、且つ、油圧シリンダに作動油を供給するための油圧ポンプを備える構成となっている。
これに対して、第3特徴構成では、被係合部が従動軸の軸芯方向一方側の端部に位置するので、2つのギア歯は軸芯方向に近接する状態で設けられ、2つのギア歯が咬み合う上手側ギアは2つのギア歯が有する軸芯方向の幅だけ離間した状態で設けるだけでよく、被係合部を2つのギア歯の中間に位置させる場合に比べて、被係合部の幅分だけ軸芯方向にコンパクトに配置することができ、そのことにより、伝動機構のコンパクト化を図ることができる。
図3〜図5に示すように、エンジン19の動力が伝動ベルト70を介してミッションケース17Aの前部側横側に接続された変速装置用の伝動ケース17Bに備えられた駆動軸71に伝達され、この駆動軸71の動力が主クラッチ72を介して走行変速装置としてのギア式の主変速装置21に伝達され、主変速装置21にて変速された動力が副変速装置74を介して前輪1及び後輪2に伝達され、一方、主変速装置21にて変速された動力が株間走行変速装置50及び植付クラッチ57を介して苗植付装置5に伝達されるように構成されている。
前記各操作ロッド94,95は伝動ケース17Bの外方に突出する状態で備えられており、これらの操作ロッド94,95の操作構造については後述する。
そして、図3に示すように、シフトギア86が中立位置にあるときに、シフトギア86の被係合部kが変速出力軸75の軸芯と直交する方向視で前進第1速用の駆動ギア部79と重複する状態で配備されている。又、シフトギア87が中立位置にあるときに、シフトギア87の被係合部kが変速出力軸75の軸芯と直交する方向視で前進第3速用の駆動ギア部81と重複する状態で配備されている。
説明を加えると、図17に示すように、原点と前進第3速F3とを結ぶ直線L、言い換えると、変速比の差が一定になる状態で複数の変速段毎の変速比が設定される場合に比べて、前進第2速(F2)における変速比α2が大きめに設定され、前進第1速(F1)における変速比α1が小さめに設定される状態となっている。
図2及び図6に示すように、機体操縦部96の前部に立設されたハンドルポスト97における操縦ハンドル98の左側箇所に主変速装置21を操作するための変速レバー99がガイド孔152に沿って操作可能に備えられている。
この変速レバー99は、図16に示すように、主変速装置21を前進第1速に切り換える低速前進操作位置(以下、前進第1速位置(F1)という)、前進第2速に切り換える中速前進操作位置(以下、前進第2速位置(F2)という)、前進第3速に切り換える高速前進操作位置(以下、前進第3速位置(F3)という)の夫々に切り換え操作自在に構成され、且つ、主変速装置21を後進状態に切り換える後進操作位置(R)と前進第3速位置(F3)とが、機体前後方向に沿う移動操作に伴って互いに切り換え操作可能な状態で対向する位置に設けられている。
図6に示すように、連係操作機構101は、ハンドルポスト97の内部における変速レバー99の基端側箇所に位置する状態で設けられている。そして、図10〜図12、図15に示すように、ハンドルポスト97の縦フレーム102から延設した枠体102Aに固定された側面視略U字状の支持部材100に、機体左右方向に沿って支持軸103が架設支持されている。この支持軸103に、変速レバー99を横軸芯X1周りで回動自在に支持するための第1ボス部材104が回動自在に支持され、この第1ボス部材104に一体的固定された連結具105の上端部に、変速レバー99を前後軸芯X2周りで回動自在に支持するための第2ボス部材106が連結されている。
第1連係部材109は、支持軸103に回動自在に支持するための枢支部109A、その枢支部109Aから一体的に下方に延び且つ略L字状に折り曲げ形成される係合作用部109B、及び、枢支部109Aから一体的に後方に延び且つ押し引きロッド111の一端側が枢支連結される操作部109Cを備えて構成されている。第2連係部材108も第1連係部材109と同様に、枢支部108A、係合作用部108B、及び、押し引きロッド110の一端側が枢支連結される操作部108Cを備えて構成されている。
そして、図13に示すように、第1連係部材109と第2連係部材108(具体的には、それらに一体的に溶接固定してある棒状部材121,122)が、中立位置にある連動操作部材107に対して機体前後方向(図13の紙面上下方向)に重複する形態で備えられている。
すなわち、図10に示すように、第1連係部材109の前方側箇所に支持部材100に支持される状態で後進状態検出センサSが備えられ、第1連係部材109が前方側に揺動操作されると、第1連係部材109が後進状態検出センサSに接触して、そのことが後進状態検出センサSにて検出されるように構成されている。このようにして、第1連係部材109を後進状態検出センサSの検出作用部材として兼用する構成としている。
図12、図13及び図15に示すように、支持部材100の左右両側の縦壁部100Bの外方側に、略コの字形のブラケット126が固定され、各ブラケット126に横方向の軸芯X3周りで揺動自在に揺動アーム127が夫々枢支連結されている。各揺動アーム127の下端部には、支持部材100の前後方向外方側にまで延び且つ前後中央部が連動操作部材107側に突出するように丸棒を略コの字状に折り曲げて形成された接当規制部材128が一体的に固定されており、左右両側の揺動アーム127における接当規制部材128の前後両側部同士にわたって、各接当規制部材128が互いに接近する方向に引っ張り付勢するコイルスプリング129が張設されている。
又、連動操作部材107を、中立位置から左方向あるいは左方向に移動すると、コイルスプリング129の付勢力により連動操作部材107を中立位置に復帰付勢されることになる。但し、コイルスプリング129の付勢力は、その付勢力に抗して変速レバー99を左右方向に手動操作することが可能な程度に小さめに設定されている。
図4に示すように、ミッションケース17Aに、変速上手側の伝動軸22がベアリング23を介して回転自在に支持され、主変速装置21の変速出力軸75と変速上手側の伝動軸22とがスプライン構造により接続されている。
変速上手側の伝動軸に低速ギヤ25及び高速ギヤ24が固定されており、変速下手側の伝動軸26に、シフトギヤ27がスプライン構造にて一体回転及びスライド自在に外嵌されている。シフトギヤ27をスライド操作して低速ギヤ25及び高速ギヤ24に咬合させることにより、変速上手側の伝動軸22の動力が高低2段に変速されて変速下手側の伝動軸26に伝達される。これにより、主変速装置21の出力を高低2段に変速自在な副変速装置74が構成されている。
尚、この副変速装置74は副変速装置用の切り換えレバー(図示せず)を操作することにより、高速と低速とに切り換え操作することができるように構成されている。
そして、操作ペダル132の回動支軸133と前記操作軸42とが図示しないリンク機構を介して連動連係され、操作ペダル132を踏み操作すると、主クラッチ72が切り状態に操作されるとともに、操作軸42が回転操作され、操作部材40がスライド操作されて、操作部材40が摩擦板39を押圧し、走行出力軸34に制動が掛かる。走行出力軸34に制動が掛けられると、デフ機構29及び伝動軸28を介して前輪1に制動が掛かり、走行出力軸34及び伝動軸38を介して後輪2に制動が掛かる。
図4に示すように、円筒状の上手側の伝動ギヤ43がワンウェイクラッチ44を介して変速上手側の伝動軸22に外嵌されており、ワンウェイクラッチ44により、変速出力軸75の前進の動力が上手側の伝動ギヤ43に伝達され、後進の動力が上手側の伝動ギヤ43に伝達されないように構成されている。
6枚の変速上手側伝動ギヤ46及び変速下手側伝動ギヤ48及び操作ロッド49等により、株間走行変速装置50が構成されており、操作ロッド49により6枚の変速下手側伝動ギヤ48のうちの一つを選択して選択動力出力軸47に連結することによって、変速出力軸75の前進用動力が6段に変速されて選択動力出力軸47に伝達されるように構成されている。
従って、伝動軸26の動力が、株間走行変速装置50、ベベルギヤ52,53、植付クラッチ57、出力軸51及び伝動軸58を介して苗植付装置5に伝達されるように構成されている。
図3及び図4に示すように、ミッションケース17Aに、逆転用中継軸76に一体回転自在な従動ギア138が備えられ、駆動軸71にはこの従動ギア138と咬み合う駆動ギア139が備えられている。又、逆転用中継軸76の横側に位置する状態でポンプ用出力軸140が備えられ、逆転用中継軸76とポンプ用出力軸140とが増速用ギア機構141を介して連動連結されている。
このようにして、エンジン19の動力が駆動軸71、逆転用中継軸76、増速用ギア機構141、ポンプ用出力軸140を介してポンプ駆動軸60に伝達され、エンジン19が作動している間は常に油圧ポンプ59が駆動されるように構成されている。
(1)上記実施形態では、2個のシフトギア86,87における被係合部kの夫々が、変速出力軸75の軸芯方向における同じ側の端部に位置させた状態で形成されているものを示したが、このような構成に代えて、2個のシフトギア86,87における被係合部kの夫々が互いに変速出力軸75の軸芯方向における逆側の端部に位置させるものでもよい。
4 油圧アクチュエータ
17 伝動ケース
19 エンジン
21 変速装置
59 油圧ポンプ
60 ポンプ駆動軸
71 駆動軸
72 主クラッチ
75 従動軸
76 中継軸
77,78 上手側ギア
80,81 ギア歯部
84 動力反転用ギア
85 連結ピン
86,87 シフトギア
92,93 シフト操作部材
k 被係合部
Claims (6)
- エンジンからの動力が主クラッチ及びギア式の変速装置を介して走行装置に伝達されるとともに、エンジンからの動力により駆動されて油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプが備えられている作業機の伝動構造であって、
前記エンジンの動力にて回転駆動される駆動軸と前記油圧ポンプのポンプ駆動軸とが連動連結され、
前記変速装置における伝動上手側の複数の上手側ギアの夫々が、前記駆動軸にその駆動軸の軸芯方向に沿って並ぶ状態で且つ夫々の上手側ギアが前記駆動軸に対して相対回転自在に軸支される状態で外嵌装着されるとともに、それら隣り合う上手側ギア同士が一体回転すべく連結され、且つ、前記変速装置における伝動下手側の複数のシフトギアが、従動軸に一体回転自在並びにシフト操作部材の操作により軸芯方向にスライド移動自在に外嵌装着され、
前記主クラッチが、前記駆動軸に外嵌装着されて、前記駆動軸の動力を前記軸芯方向に沿って並ぶ複数の上手側ギアのうちの軸芯方向一端側に位置する上手側ギアに伝える伝動状態と動力伝達を断つ遮断状態とに切り換え操作自在に構成されている作業機の伝動構造。 - 前記主クラッチが多板摩擦式クラッチにて構成されている請求項1記載の作業機の伝動構造。
- 前記シフト操作部材が係合する被係合部を前記シフトギアにおける前記従動軸の軸芯方向一方側の端部に位置させた状態で備えて構成されている請求項1又は2記載の作業機の伝動構造。
- 前記複数のシフトギアにおける前記被係合部の夫々が、前記従動軸の軸芯方向における同じ側の端部に位置させた状態で形成されている請求項3記載の作業機の伝動構造。
- 前記変速装置における隣り合う一対の上手側ギアが、ギア歯部同士を近接させた状態で、且つ、ギア歯部の径方向外端部と径方向内端部との間に位置するギア側壁部同士にわたって前記駆動軸の軸芯方向に沿って連結ピンを嵌め込み装着することにより、一体回転すべく連動連結されるように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機の伝動構造。
- 前記駆動軸と前記ポンプ駆動軸とが中継軸を介して連動連結されるとともに、この中継軸に前記変速装置における後進変速用の動力反転用ギアが相対回転自在に外嵌装着され、
前記駆動軸が前記従動軸よりも下方側に寄った状態で前記駆動軸と前記従動軸とが水平方向に並び、且つ、前記中継軸が前記駆動軸の上方に位置する状態で、前記駆動軸、前記従動軸、前記中継軸の夫々が伝動ケース内に配備されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機の伝動構造。
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