JP2011250957A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部材に接続したフレキシブルフラットケーブルの折曲げ部分の断線を防止可能な遊技機を提供する。
【解決手段】可動部材90に設けた後半体98に配設された可動体LED基板110のコネクタ111にフレキシブルフラットケーブル112を接続して、該後半体98と当該後半体98に固定されたカバー部材115との間に、フレキシブルフラットケーブル112を折曲げて形成された折曲げ部112aを挟持するよう構成した。
【選択図】図18

Description

本発明は、駆動手段の駆動により可動部材を動作させて演出を行なうよう構成された遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状の枠状装飾体(所謂センター役物)が配設されており、この枠状装飾体の開口部を介して複数の図柄を変動表示して図柄変動ゲームを行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における枠状装飾体の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での変動を開始させる始動入賞装置や大当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。このようなパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、前記図柄表示装置で図柄変動ゲームに伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、遊技盤に設けられた特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。
また、多くのパチンコ機では、装飾部材に、所要の動作を行なう可動部材を備えた可動式の演出装置(可動演出装置)が配設されており、可動部材を図柄表示装置での図柄変動ゲームに合わせて動作させることにより演出効果の向上を図っている。また、例えば特許文献1に示されるように、可動部材に対して発光体を備えた発光基板を配設して、可動部材の動作に合わせて発光体を発光することで、遊技の演出効果を一層高めることも行なわれている。
特開2009−89762号公報
ところで、可動部材に配設された発光基板等に対しては、制御装置に電気的に接続するよう配線接続する必要がある。ここで、可動部材に設けた基板に対する配線接続構造としては、可動部材の設置場所等に応じて特許文献1に記載のように薄平板状に形成した導体を複数本並べて絶縁体で被覆したフレキシブルフラットケーブルが採用されている。ここで、フレキシブルフラットケーブルは、その性質上、厚み方向への可撓性に優れるものの幅方向への可撓性は殆どない。このため、可動部材や制御装置等の位置関係により可動部材に接続するフレキシブルフラットケーブルを幅方向に引き回す必要がある場合には、該フレキシブルフラットケーブルを捩るように折曲げることになる。しかしながら、フレキシブルフラットケーブルは、前述のように内部に薄平板状の導体を絶縁体で被覆した構造であるため、可動部材の動作時にフレキシブルフラットケーブルの折曲げ部分が他部材に引っ掛けたり、可動部材の動作に伴って折曲げ部分が繰り返し屈曲動作されることで断線する虞があった。
すなわち本発明は、前述した従来の技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、可動部材に接続したフレキシブルフラットケーブルの折曲げ部分の断線を防止可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1に係る遊技機は、
駆動手段(36)の駆動により可動部材(90)を移動させて演出を行なう可動演出装置(35,150)を備えた遊技機であって、
前記可動部材(90)に設けた基板取付ベース(98)に配設された基板(110)のコネクタ(111)にフレキシブルフラットケーブル(112)が接続されて、該基板取付ベース(98)と当該基板取付ベース(98)に固定されたカバー部材(115,165)との間に、前記フレキシブルフラットケーブル(112)を折曲げて形成された折曲げ部(113)を挟持するよう構成されたことを要旨とする。
このように、フレキシブルフラットケーブルを折曲げて形成された折曲げ部を、可動部材の基板取付ベースと、該基板取付ベースに固定されたカバー部材との間に挟持するよう構成したから、可動部材を動作した際にフレキシブルフラットケーブルの折曲げ部が屈曲されることはなく、フレキシブルフラットケーブルの断線を防止し得る。また、フレキシブルフラットケーブルの折曲げ部がカバー部材で覆われるから、可動部材を動作した際に他の遊技機構成部材に当該折曲げ部が引っ掛かって断線するのも効果的に防止できる。
請求項2に係る遊技機は、前記基板取付ベース(98)およびカバー部材(115,165)の一方には、前記フレキシブルフラットケーブル(112)の側縁部に当接可能なガイド突部(104)が突設されると共に、該基板取付ベース(98)およびカバー部材(115,165)の他方には、前記ガイド突部(104)と対応する位置に、該ガイド突部(104)が嵌合する孔部(118)が形成され、該カバー部材(115,165)を基板取付ベース(98)に固定した際に、前記孔部(118)に嵌合したガイド突部(104)がフレキシブルフラットケーブル(112)の移動を規制するよう構成されたことを要旨とする。
このように、カバー部材を基板取付ベースに固定した際に、該カバー部材または基板取付ベースに設けたガイド突部によりフレキシブルフラットケーブルを位置規制するようにしたから、可動部材の動作に伴ってフレキシブルフラットケーブルが位置ズレするのを防止できる。従って、可動部材を動作した際に、フレキシブルフラットケーブルが移動してカバー部材および基板取付ベースの間から折曲げ部分がはみ出るのを防止できる。
請求項3に係る遊技機は、前記ガイド突部(104)は、前記フレキシブルフラットケーブル(112)の両側部に位置するように設けられると共に、該フレキシブルフラットケーブル(112)における折曲げ部(113)に対応する位置に設けられて、該フレキシブルフラットケーブル(112)を折曲げた角部に当接して位置規制するよう構成されることを要旨とする。
このように、前記ガイド突部をフレキシブルフラットケーブルの両側部に位置させることで、フレキシブルフラットケーブルの移動をより確実に防止できる。また、フレキシブルフラットケーブルにおける折曲げ部に対応してガイド突部が位置して、該フレキシブルフラットケーブルを折返した角部に当接することで、該折曲げ部の移動を確実に阻止し得る。
すなわち、本発明の遊技機によれば、可動部材の動作時等にフレキシブルフラットケーブルの折曲げ部に過度な負荷が掛かるのを防止でき、該ケーブルの断線を防止することができる。
本発明の実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例1に係る第1の可動演出装置を裏ユニットに配設した状態を示す正面図であって、作動体が原位置にあって初期位置に保持された可動部材を実線で示し、作動体が終位置にあって可動位置に保持された可動部材を二点鎖線で示すと共に、作動体が切替位置にある状態で可動部材を一点鎖線で示す。 実施例1に係る第1の可動演出装置および第2の可動演出装置を裏ユニットに配設した状態を示すものであって、(a)は第1の可動演出装置の可動部材が初期位置にあり、第2の可動演出装置の第2被覆部材が被覆位置にある状態を示し、(b)は第1の可動演出装置の可動部材が初期位置にあり、第2の可動演出装置の第2被覆部材が開放位置にある状態を示す。 実施例1に係る第1の可動演出装置を示す正面図である。 実施例1に係る第1の可動演出装置のユニット体を分解して正面側から視た状態を示す斜視図である。 実施例1に係る第1の可動演出装置における箱状体、仕切板、筒状体、可動ラックギア部材、自由回転ギア、固定ラックギア部材、作動体および棒状部材を示す分解斜視図である。 実施例1に係る第1の可動演出装置のユニット体を分解して背面側から視た状態を示す斜視図である。 実施例1に係る仕切板と固定ラックギア部材との関係を背面側から視た状態で示す斜視図である。 実施例1に係る作動体と棒状部材との関係を背面側から視た状態で示す斜視図である。 実施例1に係る箱状体に、仕切板、筒状体、可動ラックギア部材、自由回転ギア、固定ラックギア部材を配設した状態を示す正面図である。 実施例1に係る箱状体に、仕切板、筒状体、可動ラックギア部材、自由回転ギア、固定ラックギア部材、作動体および棒状部材を配設した状態を、作動体が原位置にある状態で示す正面図である。 実施例1に係る箱状体に、仕切板、筒状体、可動ラックギア部材、自由回転ギア、固定ラックギア部材、作動体および棒状部材を配設した状態を、作動体が終位置にある状態で示す正面図である。 図5におけるA-A線断面図である。 実施例1に係る可動部材を正面側から視た状態で示す分解斜視図である。 実施例1に係る可動部材を背面側から視た状態で示す分解斜視図である。 図5におけるB−B線断面図である。 (a)は、実施例1に係る可動部材の後半体と、可動体LED基板とカバー部材とを正面側から視た状態で示す分解斜視図であり、(b)は、実施例1に係る可動部材の後半体と、フレキシブルフラットケーブルと、カバー部材とを背面側から視た状態で示す分解斜視図である。 実施例1に係る可動部材においてカバー部材を省略して背面から視た状態を示す拡大図である。 実施例1に係る可動部材と駆動伝達手段との関係を正面から見た状態で示す概略図であって、作動体が原位置にあって可動部材が初期位置にある状態を示す。 実施例1に係る可動部材と駆動伝達手段との関係を背面から見た状態で示す斜視図であって、作動体が原位置にあって可動部材が初期位置にある状態を示す。但し、箱状体および仕切板を省略して示す。 実施例1に係る可動部材と支持板のガイド孔との関係を背面から見た状態で示す斜視図であって、作動体が原位置にあって可動部材が初期位置にある状態を示す。 実施例1に係る可動部材と駆動伝達手段との関係を正面から見た状態で示す概略図であって、作動体が切替位置にある状態を示す。 実施例1に係る可動部材と駆動伝達手段との関係を背面から見た状態で示す斜視図であって、作動体が切替位置にある状態を示す。但し、箱状体および仕切板を省略して示す。 実施例1に係る可動部材と支持板のガイド孔との関係を背面から見た状態で示す斜視図であって、作動体が切替位置にある状態を示す。 実施例1に係る可動部材と駆動伝達手段との関係を正面から見た状態で示す概略図であって、作動体が終位置にあって可動部材が可動位置にある状態を示す。 実施例1に係る可動部材と駆動伝達手段との関係を背面から見た状態で示す斜視図であって、作動体が終位置にあって可動部材が可動位置にある状態を示す。但し、箱状体および仕切板を省略して示す。 実施例1に係る可動部材と支持板のガイド孔との関係を背面から見た状態で示す斜視図であって、作動体が終位置にあって可動部材が可動位置にある状態を示す。 実施例2に係る第1の可動演出装置を示す背面図であって、作動体が原位置にあって可動部材が初期位置にある状態を示す。 実施例2に係る第1の可動演出装置を示す背面図であって、作動体が終位置にあって可動部材が可動位置にある状態を示す。 実施例3に係る可動部材において、カバー部材を分離して背面から視た状態を示す斜視図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、各実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行なうパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板等の透視保護体(図示せず)を備えた装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例1では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられており、該操作ハンドル16の操作により打球発射装置が作動することで、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。なお、実施例1では、前記図柄表示装置17として、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の表示装置やドットマトリックス式の表示装置、7セグメントディスプレイ、その他の各種図柄を停止および変動表示可能な表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよく、また上下の球受け皿14,15の一方を省略して1つの球受け皿のみ設ける構成であってもよい。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、所定板厚の略矩形状に形成された合板の表面にセルを貼付けた板部材であって、該遊技盤20の表面に、略円形状に湾曲したレール21が設けられて、該レール21によりパチンコ球が流下可能な遊技領域20aが画成され、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が遊技領域20a内に打ち出されるようになっている。また遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が前記遊技領域20a内に複数開設されて、各装着口に対して各種部品が前側から取付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。また、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘が植設されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘に接触することでパチンコ球の流下方向を不規則に変化させたり、パチンコ球を一定方向に誘導するようになっている。なお、前記装着口の形成数や大きさは、遊技盤20に対して取付けられる各種部品の個数や配設位置等に応じて適宜決定される。なお、前記遊技盤20は、アクリル板等の透明板から構成したものであってもよい。
ここで、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの略中央に設けられた装着口(図示せず)に、前後に開口する窓口23aが形成された枠状装飾体23(図2参照)が取付けられ、該枠状装飾体23の窓口23aを介して図柄表示装置17の表示面が遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。また、枠状装飾体23の下方には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞装置24や特別入賞装置25が取付けられている。そして、前記始動入賞装置24の入賞口24aにパチンコ球が入賞することで、前記図柄表示装置17に図柄を変動表示する図柄変動演出が展開され、該図柄変動演出の結果、図柄表示装置17に所定の図柄組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で図柄が停止表示されると、前記特別入賞装置25が開放して所謂大当りが発生し、特別入賞装置25の入賞口25aが開放されて遊技者が多数の賞球を獲得可能な機会が与えられるようになっている。なお、前記枠状装飾体23には、パチンコ機10の遊技内容に合わせた装飾部23bが適宜位置に設けられている。
(裏ユニット30について)
また、前記遊技盤20の裏面には、図3または図4に示すように、前記図柄表示装置17が取付けられる裏ユニット30が設けられている。前記裏ユニット30は、略矩形状に形成されて前記遊技盤に対向する背面板と、該背面板の外周縁部から前方へ延出する上下および左右の画壁部とから前方へ開口する略矩形箱状に形成されて、画壁部の前端部を遊技盤20の裏側に当接させた状態で固定されている。そして、前記裏ユニット30における前記背面板31の裏側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に取付けられると共に、該背面板31における図柄表示装置17の表示面に対応する位置に、前後に開口する開口部31a(図3参照)が開設されており、該裏ユニット30の開口部31aに臨ませた図柄表示装置17の表示面が前記枠状装飾体23の窓口23aを介して遊技盤20の前側から視認し得るようになっている。また、前記裏ユニット30における背面板31の前面側(すなわち、遊技盤20と裏ユニット30により画成される空間内)には、各種の演出装置35,135(図3または図4参照)や装飾部材(図示せず)が配設されて、前記枠状装飾体23の窓口23aを介して遊技盤20の前面に露出するよう構成されると共に、遊技盤20に設けた入賞装置24,25に入賞したパチンコ球を排出する排出通路(図示せず)が設けられている。すなわち、前記裏ユニット30は、パチンコ機10の遊技演出に関わる図柄表示装置17や各種演出装置35,135の設置部材として機能している。
ここで、実施例1の裏ユニット30では、前記開口部31aの上部から右下部に亘って第1の可動演出装置35が設けられると共に、該第1の可動演出装置35の前側に前記第2の可動演出装置135が設けられており、前記枠状装飾体23に形成された窓口23aを介して第1および第2の可動演出装置35,135がパチンコ機10の前面に露出するようになっている。なお、前記第1の可動演出装置35の可動部材90は、該可動部材90が初期位置(図1、図2、図4、図5、図20等参照)にある状態では、前記第2の可動演出装置135により覆い隠されており、該第2の可動演出装置135が動作することで、該可動部材90が前面に露出するよう構成されている(図4参照)。
(第1の可動演出装置35について)
実施例1に係る第1の可動演出装置35について説明する。前記第1の可動演出装置35は、図5〜図8に示すように、前記裏ユニット30に取付けられる装置本体37と、該装置本体37に配設されて図示しない制御装置に配線接続された第1駆動モータ(駆動手段)36と、当該装置本体37に動作可能に支持された可動部材90と、第1駆動モータ36および可動部材90を連繋接続する駆動伝達手段70とから基本的に構成されて、制御装置からの制御信号に基づいて第1駆動モータ36を駆動することで、駆動伝達手段70を介して可動部材90が動作されるようになっている。ここで、前記第1駆動モータ36は、前記図柄表示装置17を制御する制御装置に接続されている。すなわち、実施例1の第1の可動演出装置35は、前記図柄表示装置17で実行される演出に合わせて第1駆動モータ36を駆動して可動部材90を動作させ得るようになっている。なお、実施例1の第1駆動モータ36には、ステッピングモータが採用されている。
(装置本体37について)
図5に示すように、前記装置本体37は、前記裏ユニット30(背面板31)における前記開口部31aの上部に配設されて前記第1駆動モータ36および駆動伝達手段70が設置されるユニット体38と、該裏ユニット30(背面板31)における開口部31aの右下方位置に配設された支持板65とから構成され、該ユニット体38および支持板65の夫々に前記可動部材90が支持される。ここで、前記可動部材90は、前記ユニット体38および支持板65の夫々に支持された刀身を模した長尺部材であって、前記裏ユニット30(背面板31)における前記開口部31aの右側部に沿って上下方向に延在する初期位置(図1、図2、図4、図5、図20等参照)、および該開口部31aの上端縁に沿って可動部材90の上部位置が左側部に移動して当該可動部材90が初期位置に対して左方向に傾倒した可動位置(図3の二点鎖線、図26等参照)の間を移動し得るよう構成される。なお、以下の説明では、特に断りのない限り、前記可動部材90について前記初期位置にある状態を基準として「上」、「下」、「左」、「右」を指称するものとする。
(ユニット体38について)
前記ユニット体38は、図6〜図8に示すように、前方および下方に開口する横長の矩形箱状に形成された箱状体39と、該箱状体39の開口前端部に取付けられて当該箱状体39の前方開口を塞ぐカバー体55とから構成されている。すなわち、前記ユニット体38は、前記箱状体39およびカバー体55により下方に開口する空間部40が画成されて、該空間部40内に前記駆動伝達手段70を構成する構成部材の一部(具体的には、後述する筒状体74、可動ラックギア部材78、自由回転ギア81、固定ラックギア部材83、作動体84)が配設されると共に、該空間部40の下方開口を介して内部に臨ませた前記可動部材90の上端部が空間内部に臨んで駆動伝達手段70(具体的には作動体84)に接続される。また、前記ユニット体38の前面には、前方へ向けて光を照射するLED62aが実装された複数(実施例1では3つ)の上部LED基板62が配設されており、前記枠状装飾体23に設けられた光透過性の装飾部23b(図1または図2参照)を裏側から照明するようになっている。
前記箱状体39は、図6〜図8に示すように、前方および下方に開口する第1箱状部41と、該第1箱状部41の左側部に設けられて前方および第1箱状部41の内側に開口する第2箱状部47とから構成される。そして、前記箱状体39にカバー体55を組み付けた状態で、第1箱状部41および第2箱状部47により1つの空間部40を画成するよう構成されている。なお、前記第2箱状部47の奥行き寸法は、前記第1箱状部41の奥行き寸法より浅くなるよう形成してある。すなわち、前記第1箱状部41は、前記裏ユニット30の背面板31に対向する後壁面41aと、該後壁面41aの上縁部から前方へ向けて延出する上壁面41bと、当該後壁面41aおよび上壁面41bの各左右の縁部から前方へ向けて延出する左壁面41cおよび右壁面41dとから構成され、該左壁面41cに左右方向に開口する開口部41eが形成されている。一方、前記第2箱状部47は、前記第1箱状部41の左壁面41cに開設した開口部41eの後端縁に連設する後壁面47aと、該第1箱状部41の左壁面41cに形成した開口部41eの上下の端縁に連設する上下の壁面47b,47cと、該第2箱状部47の後壁面47aおよび上下の壁面47b,47cの左端部に連設する左壁面47dとから構成されて、当該第1箱状部41の左壁面41cに開設された開口部41eを介して当該第1箱状部41と第2箱状部47とが連通している。
また、図7に示すように、前記箱状体39には、前記第1箱状部41の後壁面41aに、左右方向に延在するレール部42が前記左右の壁面41c,41d間に亘って形成されており、前記駆動伝達手段70を構成する可動ラックギア部材78がレール部42に沿って移動するよう構成される。ここで、前記レール部42は、前記第1箱状部41の後壁面41aから前方へ突出して左右方向に直線的に延在するよう形成されている。また、前記箱状体39(第1箱状部41)の後壁面41aの上端部側には、左右方向の中央より右寄りの位置に、支軸44の後端部を支持する第1支持孔43が形成されており、該第1支持孔43に支持された支軸44に対して、前記駆動伝達手段70の筒状体74が回転可能に支持されている。
図7、図11〜図13に示すように、前記箱状体39には、前記空間部40の内側右端部(第1箱状部41の右壁面41d)に、該第1箱状部41の後壁面41aから前方へ突出する右台座部45が形成されると共に、該右台座部45の上下端縁の夫々に前方へ突出する右側嵌合片45a,45aが形成されて、該右台座部45および一対の右側嵌合片45a,45aにより、前方および左側方に開口する右側受け部46が形成されている。また同様に、前記箱状体39において前記空間部40の内側左端部(第2箱状部47の左壁面47d)には、前記左台座部48と左右方向に整列する位置に、前記第2箱状部47の後壁面47aから前方へ突出する左台座部48が形成されると共に、該左台座部48の上下端縁の夫々に前方へ突出する左側嵌合片48a,48aが形成されており、該左台座部48および一対の左側嵌合片48a,48aにより、前方および右側方に開口する左側受け部49が形成されている。ここで、前記左右の受け部46,49は、左右方向に整列するよう構成されている。そして、前記左右の受け部46,49の前方開口を介して、丸棒状に形成された金属製の棒状部材(第1のガイド手段)50が嵌合されて、左右の受け部46,49の間に棒状部材50が架渡されている(図11〜図13参照)。ここで、前記第1の可動演出装置35を裏ユニット30に配設した際に、前記棒状部材50が左右方向に略水平に延在するようになっている。
更に、図6〜図9に示すように、前記箱状体39には、前記空間部40を前後に仕切る仕切板51(後述)が配設されている。前記仕切板51は、前記第1箱状部41における後壁面41aの略全体を覆う平板状に形成されると共に、外周縁の全周に亘って後方へ突出する外周壁部52が形成されており、該第1箱状部41の後壁面41aに外周壁部52の後端部を当接させた状態で第1箱状部41に仕切板51が固定される。なお、前記仕切板51の外周壁部52は、前記レール部42と対応する位置が切り欠かれており、仕切板51とレール部42との干渉を防止している。また、以下の説明では、前記仕切板51により仕切られた前側の空間部40を前側空間部40aと指称し、該仕切板51により仕切られた後側の空間部40を後側空間部40bと指称する場合もある。
また、前記仕切板51の上端縁は、図6〜図9、図11〜図13に示すように、前記筒状体74に対応する位置で湾曲状に凹んだ退避部51bが形成されており、該筒状体74との干渉を回避するよう構成されている。ここで、前記仕切板51の外周壁部52には、前記退避部51bに対応する位置に、上下に開口する切欠部52aが形成されており、該切欠部52aを介して前記筒状体74に形成された後側連繋ギア76(後述)が前記後側空間部40bに臨むようになっている。また、前記仕切板51の上端部には、前記退避部51b(筒状体74)の左側方に、ネジ孔53aが形成された固定部53,53が左右に離間するよう形成されて、該固定部53に前記固定ラックギア部材83が固定される。また、前記仕切板51には、前記固定部53の下方位置に、前後に開口するガイド孔51aが左右方向に延在するよう形成されている。
(カバー体55について)
前記カバー体55は、図6、図8に示すように、前記箱状体39(第1箱状部41および第2箱状部47)の前方開口全体を覆うと共に、該箱状体39(第1箱状部41)の右壁面41dより右方に延出する大きさに形成されている。そして、前記カバー体55における前記箱状体39(第1箱状部41)の右壁面41dから右方に延出する延出部分の裏面に、前記第1駆動モータ36が取付けられている。また、前記第1駆動モータ36の駆動軸36aは、前記カバー体55に前後に貫通するよう形成された通孔55aを介して前面側に突出するよう構成されて、該カバー体55の前面側に突出した駆動軸36aに対して、前記駆動伝達手段70を構成する駆動ギア71が取付けられている。
前記カバー体55の後面には、図8に示すように、前記箱状体39(第1箱状部41)の右壁面41dに近接する位置に、前記制御装置に接続する位置検出センサ(位置検出手段)63が配設されており、前記可動部材90が初期位置にある状態で、前記駆動伝達手段70の作動体84が備える位置検出片87aを検出するよう構成されている。更に、前記カバー体55の前面には、前方へ向けて突出する外周壁部56が外周縁部に形成されると共に、該カバー体55の後面下端部側に、後方へ突出する支持片55bが左右方向に延在するよう形成されており、該カバー体55の剛性を高めている。
図8、図21、図24、図27に示すように、前記カバー体55には、前記箱状体39と組み付けた際に、該箱状体39に形成された前記第1支持孔43の前方位置に、後方へ開口する軸収容部57が前方へ突出するよう形成されている。前記軸収容部57における後面には、前記第1支持孔43の前方に整列する位置に第2支持孔58が形成されており、該第1支持孔43に支持された前記支軸44の前端部が第2支持孔58に支持されている。また、前記軸収容部57は、前記カバー体55の前面において右側方(第1駆動モータ36の配設方向)に開口する側方開口部57aが形成されており、前記支軸44に対して回転可能に支持された前記筒状体74の前端部(後述する前側連繋ギア75)が軸収容部57の側方開口部57aを介して右側方に露出するよう構成されている。更に、前記カバー体55には、前記箱状体39に形成された右側受け部46および左側受け部49の前側に、該右側受け部46および左側受け部49の前方開口を塞ぐ押え部61,61が夫々対応的に形成されており、当該右側受け部46および左側受け部49に嵌合支持された前記棒状部材50の脱落を防止している。
また、前記カバー体55の前面には、図6に示すように、前方へ突出する位置決め突部59およびネジ孔(図示せず)が形成された固定突部60が複数箇所に形成されている。そして、前記上部LED基板62に形成した位置決め孔62cに前記位置決め突部59を挿入して位置決めした状態で、該上部LED基板62に形成したネジ通孔62bに挿通したネジを固定突部60のネジ孔に螺挿することで、前記カバー体55の前面側に上部LED基板62を固定するようになっている(図5、図6参照)。なお、実施例1では、カバー体55の前面に、複数(実施例1では3つ)の上部LED基板62が左右方向に横並び状に配置されて、中央に位置する上部LED基板62の前面側には、光透過性の透過カバー64aが取付けられている。また、前記左右に位置する上部LED基板62の前面側には、LED62aの配設位置に対応して前後に貫通する貫通孔が形成された保護カバー64bを取付けてある。
(支持板65について)
前記支持板65は、図5、図15、図16に示すように、前記裏ユニット30の背面板31に取付けられる平板状の平板状部66に、前方へ突出すると共に後方(裏ユニット30の背面板31側)に開口する突条部67が形成されている。前記突条部67は、前記平板状部66(支持板65)を裏ユニット30に配設した状態において、左方に向かうにつれて上方傾斜するよう延在している。また、前記突条部67には、該突条部67に沿って延在するガイド孔(第2のガイド手段)67aが前後に開口するよう形成されており、該ガイド孔67aに沿って前記可動部材90の下端部(具体的には後述する第2連結部122)を移動可能に支持すると共にガイド孔67aに対して回転し得るようになっている。すなわち、前記ガイド孔67aは、前記棒状部材50の右端部側(延在方向の一方の端部側)から左端部側(延在方向の他方の端部側)に向かうにつれて上方傾斜(棒状部材50に対して近接するよう傾斜)するよう形成されており、該ガイド孔67aの延在方向が棒状部材50の延在方向に対して交差している。また、前記支持板65に形成されたガイド孔67aの右端部は、前記棒状部材50の右端部よりも右側に位置している。なお、前記棒状部材50およびガイド孔67aは略同一平面上に位置するよう構成されており、該棒状部材50およびガイド孔67aに対して移動可能に支持された可動部材90の捩れを極力抑制するようになっている。
(駆動伝達手段70について)
次に、前記第1駆動モータ36と可動部材90とを連繋接続する駆動伝達手段70について説明する。図6〜図8に示すように、前記駆動伝達手段70は、前記第1駆動モータ36の駆動軸36aに取付けられる駆動ギア71と、前記駆動ギア71に接続して駆動ギア71の回転に伴って回転される従動ギア72と、前記従動ギア72に接続して該従動ギア72の回転に伴って回転される筒状体74と、前記筒状体74に接続して該筒状体74の回転に伴って前記棒状部材50の延在方向に沿って直線移動する可動ラックギア部材78と、前記可動ラックギア部材78に対して自由回転可能に設けられた自由回転ギア81と、前記自由回転ギア81に接続して前記可動ラックギア部材78の移動に伴って自由回転ギア81を回転させる固定ラックギア部材83と、前記棒状部材50に摺動可能に配設されて前記自由回転ギア81に噛合すると共に前記可動部材90を回転可能に支持する作動体84とを備えている。ここで、前記従動ギア72は、前記駆動ギア71と前記軸収容部57との間に位置するよう前記ユニット体38(カバー体55)の前面に左右方向に並んで複数(実施例1では3つ)配設されて、各従動ギア72が列をなすよう噛合して所謂ギアトレインを構成している。そして、ギアトレインの一方の端部側(図6の右端)に位置する従動ギア72に前記第1駆動モータ36の駆動軸36aに取付けられた前記駆動ギア71が噛合すると共に、他方の端部側(図6の左端)に位置する従動ギア72に、前記軸収容部57の側方開口部57aに臨んだ前記筒状体74の前側連繋ギア75(後述)が噛合するようになっている。
(筒状体74)
前記筒状体74は、図6、図8に示すように、前後方向に挿通孔74aが貫通した円筒状に形成されており、該筒状体74の前端部および後端部にギア75,76が形成されている。そして、前記ユニット体38の箱状体39およびカバー体55に架設される前記支軸44が挿通孔74aに挿通されて、支軸44を中心にユニット体38に対して前記筒状体74が回転可能に支持されている。なお、筒状体74の前端部に設けられたギアを前側連繋ギア75と指称し、後端部に設けられたギアを後側連繋ギア76と指称するものとする。前記筒状体74に設けられた前側連繋ギア75は、前記軸収容部57の側方開口部57aを介してユニット体38(カバー体55)の前面に臨んでおり、この前側連繋ギア75に対して前記従動ギア72が噛合するよう構成されている。すなわち、前記従動ギア72の回転(第1駆動モータ36の回転)に伴って筒状体74が支軸44を中心に回転するようになっている。また、前記後側連繋ギア76は、前記筒状体74の外周面より外方に延出するよう形成されると共に、前記仕切板51に形成された切欠部52aを介して前記箱状体39と仕切板51との間に画成された後側空間部41bに臨んでおり、該後側空間部41bの内部で前記可動ラックギア部材78に接続するようになっている(図11〜図13、図21、図24、図27参照)。
(可動ラックギア部材78について)
前記可動ラックギア部材78は、図6、図8、図11〜図13に示すように、横長の矩形状に形成されると共に、後面における左右方向の全長に亘って延在する溝部79が形成されている。そして、前記箱状体39(第1箱状部41)に形成した前記レール部42が、前記可動ラックギア部材78の溝部79に摺動可能に嵌合した状態で、前記箱状体39に形成された後側空間内に収容されている。すなわち、前記後側空間部41bの内部において前記可動ラックギア部材78が前記レール部42に沿って左右方向に移動し得るよう構成される。なお、前記溝部79内の上下端部には、摺接突起部79aが左右方向に離間する複数箇所に形成されており、該摺接突起部79aが前記レール部42に摺接して、前記可動ラックギア部材78を移動した際の抵抗を軽減している。
また、図6、図8、図11〜図13に示すように、前記可動ラックギア部材78の上端面は、略全長に亘ってラックギア78aが設けられている。そして前記可動ラックギア部材78のラックギア78aに対して、前記仕切板51の切欠部52aを介して前記後側空間部41bに臨ませた前記筒状体74の後側連繋ギア76が噛合するようになっている。すなわち、前記筒状体74(第1駆動モータ36)が回転することにより前記可動ラックギア部材78がレール部42に沿って左右方向に移動される。
また、前記可動ラックギア部材78の左端部側には、図6、図8、図14に示すように、前方へ突出する支持部80が形成されており、該支持部80の前端部に前記自由回転ギア81が自由回転可能に支持されている。前記支持部80は、前記仕切板51のガイド孔51aを介して前記ユニット体38の前側空間部40a内に突出するよう構成され、該支持部80に支持された自由回転ギア81がユニット体38の前側空間部40a内に位置するようになっている。ここで、前記可動部材90が初期位置にある状態では、前記支持部80がガイド孔51aの右端部に位置し(図11参照)、可動部材90が可動位置にある状態で、支持部80がガイド孔51aの左端部(図13参照)に位置するよう構成されている。
(固定ラックギア部材83について)
前記固定ラックギア部材83は、図6〜図9に示すように、横長の矩形状に形成され、前記支持板51のガイド孔51aの上方に位置するよう前記仕切板51の前面に配設されている。そして、前記固定ラックギア部材83の下端面には、略全長に亘ってラックギア83aが設けられており、前記ガイド孔51aに挿通された支持部80に設けた前記自由回転ギア81が固定ラックギア部材83のラックギア83aに噛合するようになっている。ここで、前記固定ラックギア部材83のラックギア83aは、前記仕切板51のガイド孔51aの全長に亘って延在するよう形成されて、該ガイド孔51aに沿って支持部80が移動した際に、前記自由回転ギア81が固定ラックギア部材83のラックギア83aに常に噛合するよう構成される。すなわち、前記自由回転ギア81は、前記可動ラックギア部材78の移動に伴って固定ラックギア部材83の延在方向に沿って移動すると共に、該固定ラックギア部材83との噛合により自由回転ギア81が前記ユニット体38の前側空間部40a内で回転するようになっている。
(作動体84について)
前記作動体84は、図6〜図8、図10に示すように、前記棒状部材50に対して移動可能に支持された支持体部85と、該支持体部85に設けられて前記可動部材90が接続される接続部89とを備えており、該支持体部85に形成されたラックギア85aが前記自由回転ギア81に噛合している。前記支持体部85は、前記カバー体55の後面に対向する横長矩形板状に形成された前板部86と、該前板部86の上端縁から後方に延出し、上端部に前記自由回転ギア81に噛合するラックギア85aが形成された上板部87と、当該前板部86の後面側に左右に離間して形成され、左右方向に貫通する貫通孔88aが形成された摺動部88とを備え、各摺動部88の貫通孔88aに棒状部材50を挿通することで、棒状部材50に沿って移動可能に作動体84が支持される。すなわち、前記作動体84(支持体部85)は、前記自由回転ギア81の回転に伴って棒状部材50の延在方向に沿って移動するよう構成されている。ここで、前記自由回転ギア81は、前記棒状部材50の延在方向に前記可動ラックギア部材78と一体的に移動することから、該可動ラックギア部材78の移動量と、該自由回転ギア81の回転に伴った移動量の合計分だけ前記作動体84が移動する。
また、前記各摺動部88の貫通孔88aに棒状部材50を挿通することで、前記作動体84が棒状部材50を中心として回転し得るようになっている。ここで、前記前板部86は、図14に示すように、前記カバー体55の後面から離間するよう構成されており、該作動体84の上端縁または下端縁がカバー体55の後面に接触して規制される範囲で、当該作動体84が前記棒状部材50を中心として回転し得るようになっている。ここで、前記作動体84の回転範囲は、前記作動体84のラックギア85aと自由回転ギア81との噛合状態が維持される範囲に設定されており、該自由回転ギア81の移動および回転に伴って作動体84を棒状部材50に沿って移動させ得るようになっている。すなわち、前記第1の可動演出装置35における前記ユニット体38および支持板65を裏ユニット30に配設した際に、寸法公差等に起因して前記棒状部材50および突条部67(ガイド孔67a)の位置が前後方向に位置ずれしても、可動部材90に捩れが生ずるのを防止している。
前記接続部89は、図8、図16に示すように、後方に突出する突部であって、前記可動部材90に形成された第1連結部92aの挿通孔92b(後述)に挿入することで、作動体84に対して可動部材90が回転可能に連結される。なお、前記第1連結部92aの挿通孔92bに挿入された前記接続部89の後端部には抜止め部材97がネジ止めされており、該挿通孔92bからの接続部89の脱落を防止している。また、前記接続部89は、右側(図8、図16では左側)に位置する摺動部88の後端部に形成してあるが、これに限られるものではなく作動体84の任意の位置に形成すればよい。
更に、図6、図11〜図13、図20、図21、図23、図24、図26、図27に示すように、前記作動体84(上板部87)の右端部には、右方向に突出する位置検出片87aが形成されている。そして、作動体84が棒状部材50の右端部に移動した際に、前記カバー体55の後面に配設された前記位置検出センサ63により位置検出片87aが検出され、可動部材90の初期位置を認識し得るようになっている。すなわち、前記作動体84は、前記棒状部材50の右端部に位置して前記可動部材90の初期位置に対応する原位置(第1位置)と、該棒状部材50の左端部に位置して可動部材90の可動位置に対応する終位置(第2位置)との間を往復移動する。すなわち、前記可動部材90が初期位置にある状態では、前記作動体84が棒状部材50の右端部に位置すると共に、可動部材90の第2連結部122が前記支持板65のガイド孔67aの右下端部に位置して、当該可動部材90が上下方向に延在し、作動体84が左方向に移動するにつれて、第2連結部122が支持板65のガイド孔67aに沿って移動し、可動部材90が左方向に傾倒するようになっている。
(可動部材90について)
図15、図16に示すように、前記可動部材90は、前記駆動伝達手段70(具体的には作動体84)に支持される第1連結部92aが設けられた可動体本体(第1部材)91と、該可動体本体91に対して相対的にスライド移動可能に構成されると共に前記支持板65に支持される第2連結部122が設けられたスライド部材(第2部材)120とから基本的に構成されている。すなわち、前記可動体本体91に対してスライド部材120がスライド移動することで、前記可動部材90が長手方向に伸縮して全長が可変するようになっている。
(可動体本体91について)
前記可動体本体91は、図5、図15に示すように、前記ユニット体38および支持板65の間に亘って延在する長尺形状に形成されている。そして前記可動体本体91は、図15、図16に示すように、略矩形板状に形成された前半体92と、該前半体92の裏側に配設される後半体98とからなり、前後の半体の間に前記スライド部材120がスライド可能に収容される収容空間106(図17参照)が画成されている。前記可動体本体91を構成する前記前半体92および後半体98の夫々は、光透過性の合成樹脂材により形成されると共に、該後半体98の裏側には、上方へ向けて光を照射するLED110aを実装したLED基板110が配設されており、該LED基板110のLED110aにより可動体本体91が発光するようになっている。なお、以下の説明では、前記可動体本体91に配設される前記LED基板を可動体LED基板110というものとする。また、前記前半体92と後半体98との間には、光拡散加工が施された光拡散シート108が配設されており、前記可動体LED基板110のLED110aからの光を光拡散シート108で拡散して前半体92全体を発光させ得るようになっている。
前記前半体92は、図15、図16に示すように、略矩形状に形成された前面板93に、長手方向に沿った一対の長辺側縁部および1つの短辺側縁部(図16の上端側の縁部)の3辺に亘って後方へ向けて突出する外周壁部94が形成されている。すなわち、前記前半体92は、後方および長手方向の一方向(図16の下方)に開放するよう形成されている。そして、前記前半体92において前記外周壁部94が形成された短辺側縁部(図16の上端側の縁部)に、該前半体92の長手方向外方へ延出するよう前記第1連結部92aが形成されている。前記第1連結部92aには、前後に開口する挿通孔92bが形成されており、前記駆動伝達手段70を構成する作動体84に設けられた前記接続部89が第1連結部92aの挿通孔92bに回転可能に挿通されている。すなわち、前記第1連結部92aの挿通孔92bに前記接続部89を挿通することで、前記可動体本体91(可動部材90)が作動体84に対して回転可能に支持される。なお、前記接続部89の後端部には、前記第1連結部92aの挿通孔92bより大径に形成された抜止め部材97がネジ止めされて、接続部89および第1連結部92aの脱落を防止している。
また、前記前半体92は、前記外周壁部94における長手方向の両端部近傍に、ネジ孔95aが形成された固定部95が設けられている。なお、前記前面板93は、短手方向の所定位置において前方へ突出する山型形状に形成される(図17参照)。そして、前記前面板93には、短手方向に延在する溝状の光拡散加工が施されており、前記可動体LED基板110のLED110aからの光を拡散して前半体92の全体が明輝するよう構成されている。
前記後半体98は、図15、図16に示されるように、前記前半体92の外周壁部94により形成された後方開口を覆う平板状に形成された平板面98aに、該前半体92のネジ孔95aと対応する位置にネジ通孔98bが形成されて、該後半体98のネジ通孔98bに挿通したネジを前半体92のネジ孔95aに螺挿することで、前後の半体92,98が固定される。すなわち、前記前半体92および後半体98を固定した状態では、該前半体92の外周壁部94の後端部に後半体98の平板面98aが当接して、当該前半体92および後半体98の間に前記収容空間106が画成されるようになっている。また、前記後半体98(平板面98a)の前面には、前方へ向けて突出する押え突部99が複数箇所に形成されており、前半体92および後半体98を固定した際に、前記光拡散シート108を前半体92の前面板93と各押え突部99とにより挟持固定するようになっている。なお、前記各押え突部99は、前記前半体92(前面板93)から後半体98(平板面98a)までの間隔に対応するよう該押え突部99の形成位置に応じて突出寸法が設定されている。
また、図16に示すように、前記後半体98(平板面98a)の後面には、後方へ突出する位置決め突部100およびネジ孔101aを有する固定突部101が複数箇所(夫々2箇所ずつ)に形成されている。そして、前記後半体98の位置決め突部100を前記可動体LED基板110に形成した位置決め孔110bに挿入した状態で、該可動体LED基板110のネジ通孔110cに挿通したネジを後半体98に設けた固定突部101のネジ孔101aに螺挿することで、当該可動体LED基板110が後半体98に固定されている。また、前記後半体98には、前記可動部材90の傾倒方向前側の下端部(図18の左下端部)に、前方へ向けて突出する本体側挟持片102が形成されており、後述するカバー部材115に形成されたカバー側挟持片117との間に前記可動体LED基板110に接続したフレキシブルフラットケーブル112を挟持するよう構成されている。
(可動体LED基板110について)
前記可動体LED基板110は、図15〜図18に示すように、前記後半体98の略全面を覆う形状に形成されて、前方へ光を照射するLED110aが基板前面に実装されている。ここで、前記可動体LED基板110の前面側下端部には、下方側に差込口(図示せず)が開口するコネクタ差込部111が設けられており、薄平板状に形成した導体を複数本並べて絶縁体で被覆して形成されたフレキシブルフラットケーブル112がコネクタ差込部111に下方から差し込まれている。すなわち、前記可動体LED基板110から下方にフレキシブルフラットケーブル112が延出するよう構成されている。ここで、前記コネクタ差込部111から可動体LED基板110の下方に延出する前記フレキシブルフラットケーブル112は、複数回(実施例1では4回)に亘って捩るように折曲げられて、前記可動部材90の側端面(後半体98に形成された本体側挟持片102)に誘導され、該本体側挟持片102から可動部材90の下方に延出するよう構成されている。
なお、前記フレキシブルフラットケーブル112は、前記裏ユニット30に配設される中継基板33(図3等参照)に接続されて、該中継基板33を制御装置に対して配線接続することで、前記可動体LED基板110が制御装置に電気的に接続されるよう構成してある。ここで、実施例1に係る可動体LED基板110は、前記図柄表示装置17を制御する制御装置に対して配線接続されており、該図柄表示装置17で実行される演出に合わせて可動体LED基板110のLED110aを発光させ得るようになっている。
次に、前記フレキシブルフラットケーブル112を固定する構成を説明する。図16、図18、図19に示すように、前記後半体98における平板面98aの後面には、該後半体98に固定された前記可動体LED基板110の下方位置にカバー部材115が取付けられており、該可動体LED基板110に接続されたフレキシブルフラットケーブル112を後半体98とカバー部材115との間で挟持するよう構成されている。ここで、前記カバー部材115は、前記後半体98(可動体本体91)の平板面98aに対向する対向板部116と、該対向板部116の側端部から前方に延出し、後半体98(可動体本体91)に設けられた本体側挟持片102に対向するカバー側挟持片117とから形成されている。そして、前記後半体98(可動体本体91)の平板面98aとカバー部材115の対向板部116との間に、フレキシブルフラットケーブル112に設けられた3箇所の折曲げ部113が挟持され、後半体98(可動体本体91)の本体側挟持片102とカバー部材115のカバー側挟持片117との間に、フレキシブルフラットケーブル112に設けられた1箇所の折曲げ部113が挟持されるようになっている。
前記後半体98の平板面98aには、図16、図18、図19に示すように、後半体98とカバー部材115との間に挟持された前記フレキシブルフラットケーブル112の側縁部に隣接する位置に、カバー部材115側に突出する複数(実施例1では3つ)のガイド突部104が形成されている。そして、前記カバー部材115の対向板部116には、各ガイド突部104に対応する位置に、当該ガイド突部104が嵌合する第1の嵌合孔部(孔部)118が形成されている。すなわち、前記カバー部材115を後半体98に取付けた際には、該カバー部材115の第1の嵌合孔部118にガイド突部104が嵌合して、該後半体98の平板面98aとカバー部材115の対向板部116との間に前記フレキシブルフラットケーブル112が挟持されると共に、フレキシブルフラットケーブル112の側端部に隣接してガイド突部104が位置することで、該フレキシブルフラットケーブル112の幅方向への移動を規制するよう構成されている。ここで、前記ガイド突部104は、前記フレキシブルフラットケーブル112における折曲げ部113に対応して設けられて、該折曲げ部113の角部にガイド突部104が当接して位置規制するようになっている。
また、前記後半体98には、前記可動体LED基板110に設けられたコネクタ差込部111の下方位置に、カバー部材115側に開口する第2の嵌合孔部103が形成されると共に、該カバー部材115には、後半体98に設けられた第2の嵌合孔部103に対応する位置に、後半体98側に向けて突出する嵌合突部119が形成されている。そして、カバー部材115を後半体98に取付けた際に、嵌合突部119が第2の嵌合孔部103に嵌合するようになっている。従って、前記カバー部材115を後半体98に取付けた際に、前記嵌合突部119により前記フレキシブルフラットケーブル112が厚み方向に押圧されて可撓し、このフレキシブルフラットケーブル112の可撓部分が第2の嵌合孔部103内に嵌合するようになっている。すなわち、前記嵌合突部119がフレキシブルフラットケーブル112を第2の嵌合孔部103に押し込むことで、可動部材90を動作させた際に前記コネクタ差込部111から抜ける方向にフレキシブルフラットケーブル112に力が作用しても、当該フレキシブルフラットケーブル112がコネクタ差込部111から抜脱するのを規制し得るようになっている。
(スライド部材120について)
前記スライド部材120は、図15、図16、図19に示すように、前記支持板65に対して前記ガイド孔67aに沿って移動し得ると共に該支持板65(ガイド孔67a)に対して回転可能な状態で支持される基部121と、該基部121の自由端部側に設けられて前記可動体本体91に画成された収容空間106内に臨む摺動部125とを備えている。すなわち、前記可動体本体91の収容空間106内で前記摺動部125が可動体本体91の長手方向に摺動(スライド移動)することで、前記可動部材90が伸縮するよう構成されている。
前記基部121は、前記可動体本体91(前半体92)に形成された一対の位置規制部96,96の間に嵌合する幅寸法に形成されると共に、前記摺動部125は、該基部121より側方へ延出して前記可動体本体91における前半体92の長手方向に沿った外周壁部94に摺接するよう構成されている。すなわち、前記摺動部125が前記位置規制部96,96に接触することで、前記収容空間106からのスライド部材120の脱落を防止している。また、前記摺動部125には、前後に開口するよう開口(以下光透過孔125aという)が形成されており、前記可動体LED基板110と摺動部125が前後に重なった状態で、該可動体LED基板110のLED110aからの光が摺動部125の光透過孔125aを介して前半体92に照射し得るようになっている(図19参照)。これにより、前記可動体本体91に内部画成した収容空間106内でスライド部材120を移動させた際に、可動体LED基板110による照明が阻害されることはない。
また、前記スライド部材120(基部121)には、後方へ向けて突出する前記第2連結部122が形成されている。前記第2連結部122は、前記基部121に連設する台部122aと、該台部122aの後端部に設けられた軸部122bとからなり、前後に貫通する通孔123aを形成した円筒状軸受け部材123が軸部122bに外挿されている。そして、前記支持板65に形成したガイド孔67aに対して、前記第2連結部122および円筒状軸受け部材123が前側から摺動可能に挿入されている。そして、前記支持板65のガイド孔67aに挿入された前記軸部122bに対して、前記支持板65のガイド孔67aよりも大径に形成された円板部材124がネジ止めされ、該ガイド孔67aからの第2連結部122(円筒状軸受け部材123)の抜止めをするようになっている。
また、前記円筒状軸受け部材123の前端部には、径方向に延出するフランジ部123bが形成されている。すなわち、前記円筒状軸受け部材123のフランジ部123bおよび前記円板部材124が、前記ガイド孔67aが形成された前記支持板65の突条部67を前後から挟むよう位置することで、スライド部材120の前後移動を規制して、ガイド孔67aに対するスライド部材120の移動および回転の安定性を向上している。なお、前記円板部材124は、前記突条部67の後方開口を介して該突条部67の内部に位置するよう構成され、該円板部材124が裏ユニット30に干渉するのを防止している。
このように、実施例1に係る可動部材90は、上端部(第1連結部92a)が前記作動体84(接続部89)に支持されると共に、下端部(第2連結部122)が支持板65の突条部67(ガイド孔67a)に支持されている。そして、前記作動体84が前記原位置から終位置に向けて移動するのに伴って、初期位置(図20〜図22参照)にある前記可動部材90の上端部(第1連結部92a)が左方向に移動する。可動部材90の上端部(第1連結部92a)の移動に伴って当該可動部材90の下端部(第2連結部122)が支持板65の突条部67(ガイド孔67a)に沿って移動する。すなわち、前記第1連結部92aおよび第2連結部122の相対的な位置関係が変化することで、前記可動部材90が左方向に傾倒するよう第1連結部92および第2連結部122を中心として回転する。
そして、前記作動体84が終位置に至る途中の切替位置(図23〜図25参照)に移動すると、前記第2連結部122が支持板65の突条部67(ガイド孔67a)の左上端部(棒状部材50に近接する端部側)まで移動するようになっている。従って、前記作動体84が切替位置から終位置に移動する間は、前記可動部材90の下端部(スライド部材120の第2連結部122)が支持板65の突条部67(ガイド孔67a)に沿って移動するのは規制され、当該可動部材90が第2連結部122を中心として左右に傾倒するようになる。ここで、前記作動体84が切替位置から終位置(図26〜図28参照)に移動する際には、前記第1連結部92aと第2連結部122との離間間隔が拡がることになるから、前記可動体本体91の収容空間106からスライド部材120が引き出されて、可動部材90が伸張する。
(第2の可動演出装置135について)
次に、前記第2の可動演出装置135について簡単に説明する。前記第2の可動演出装置135は、図4に示すように、前記裏ユニット30に取付けられる装置本体(図示せず)と、該装置本体に配設されて図示しない制御装置に配線接続された第2駆動モータ(図示せず)と、当該装置本体に固定された第1被覆部材137と、当該装置本体に対して移動可能に支持された第2被覆部材138とから基本的に構成されて、第2駆動モータおよび第2被覆部材138を図示しない駆動伝達手段を介して連繋接続するようになっている。すなわち、前記第2の可動演出装置135は、制御装置からの制御信号に基づいて第2駆動モータを駆動することで、駆動伝達手段を介して第2被覆部材138が動作するようになっている。なお、前記駆動伝達手段は、第2駆動モータの回転運動を直線運動に変換するギア機構が採用されている。
ここで、前記第1被覆部材137は、前記第1の可動演出装置35の可動部材90が初期位置にある状態において、該可動部材90の上端部側の前方に位置するよう構成され、当該可動部材90の上端部を第1被覆部材137で被覆するよう構成されている。そして、前記第2被覆部材138は、前記第1被覆部材137の下方に設けられると共に、前記第1の可動演出装置35の可動部材90が初期位置にある状態で可動部材90の前側に位置して、当該第1被覆部材137および第2被覆部材138により可動部材90の全体を被覆するよう構成される。
また、前記第2被覆部材138は、前記第1の可動演出装置35の可動部材90が初期位置にある状態において、前記第1被覆部材137に対して当該可動部材90の延在方向に近接および離間移動するよう構成されている。すなわち、前記第2駆動モータの駆動に伴って、前記第1被覆部材137および第2被覆部材138が近接して両被覆部材137,138により前記可動部材90の全体を被覆する被覆位置(図4(a)参照)と、該第1被覆部材137から第2被覆部材138が離間して両被覆部材137,138の間から可動部材90が露出する開放位置(図4(b)参照)との間で当該第2被覆部材138が移動するよう構成されている。
〔実施例1の作用〕
次に、前述のように構成された実施例1に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
前記遊技盤20に設けたレール21に沿って遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球は、遊技盤20上に設けた遊技釘等に接触して流下方向を変更しながら流下する。そして、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が前記始動入賞装置24に入賞すると、前記制御装置の制御に基づいて前記図柄表示装置17での図柄変動演出が開始され、図柄変動演出の結果、図柄表示装置17に所定の図柄組み合わせが表示されると大当りが発生する。大当りが発生すると、図柄表示装置17に表示された図柄組み合わせに応じて、前記遊技盤20の下方に設けられた特別入賞装置25が開放されると共に、前記制御装置の制御に基づいて図柄表示装置17において大当り演出が行なわれる。
そして、前記図柄表示装置17で展開される図柄変動演出や大当り演出等に合わせて、前記裏ユニット30に配設された前記各可動演出装置35,135が前記制御装置からの制御信号に基づいて作動されて、動作演出や発光演出が行なわれる。すなわち、前記第2の可動演出装置135に設けた第2駆動モータを駆動することで、前記第2被覆部材138が被覆位置と開放位置との間で移動して、初期位置にある第1の可動演出装置35の可動部材90を覆い隠した状態と、可動部材90が露出する状態に切替えて遊技演出が行なわれる。
次に、第1の可動演出装置35の動作演出について説明する。前記第1の可動演出装置35の可動部材90が初期位置(図20〜図22参照)にある状態で、該第1の可動演出装置34が備える第1駆動モータ36が駆動されると、該第1駆動モータ36の駆動軸36aに設けた駆動ギア71の回転に伴って各従動ギア72が回転されると共に、該従動ギア72に噛合した前側連繋ギア75を介して筒状体74が回転される。そして、前記筒状体74の回転に伴って、該筒状体74の後側連繋ギア76にラックギア78aが噛合する可動ラックギア部材78がユニット体38(第1箱状部41)に設けたレール部42に沿って後側空間部40b内を左方向にスライド移動する。
ここで、前記可動ラックギア部材78に設けられた自由回転ギア81は、前記ユニット体38(第1箱状部41)に設けた固定ラックギア部材83のラックギア83aに噛合している。このため、前記可動ラックギア部材78のスライド移動に伴って前記自由回転ギア81が固定ラックギア部材83に沿って左方向にスライド移動しつつ回転することになる。また、前記自由回転ギア81には、前記棒状部材50に摺動可能に支持された作動体84のラックギア85aが噛合しているから、該自由回転ギア81(可動ラックギア部材78)のスライド移動に伴って作動体84が原位置から終位置に向けて移動する。更に、作動体84は前記自由回転ギア81の回転に伴って原位置から終位置に向けて送出されるから、該自由回転ギア81(可動ラックギア部材78)のスライド移動量に加えて、当該自由回転ギア81の回転に伴った移動量の合計分だけ作動体84が移動する。このように、前記筒状体74と作動体84との間に、前記可動ラックギア部材78、固定ラックギア部材83および自由回転ギア81の夫々を介在させたことで、筒状体74の後側連繋ギア76と作動体84のラックギア85aとを直接接続する構成に較べて第1駆動モータ36の回転に伴って作動体84(可動部材90)を大きく移動することができ、第1駆動モータ36の回転数を抑制しつつ可動部材90に対して大きな動作を行なわせ得る。
また、前記作動体84に形成された接続部89には、前記可動部材90に設けた第1連結部92aが回転可能に接続されているから、該作動体84が原位置から切替位置(図23〜図25参照)に向けて移動するのに伴って、可動部材90の上端部が棒状部材50に沿って左方向に移動する。ここで、前記可動部材90(スライド部材120)の下端部に設けた前記第2連結部122は、前記裏ユニット30に設けた支持板65に形成された突条部67のガイド孔67aに挿入支持され、該突条部67(ガイド孔67a)に沿って第2連結部122が移動し得ると共に、突条部67(ガイド孔67a)に対して第2連結部122が回転し得るようになっている。また前述のように、前記作動体84が摺動可能に支持される棒状部材50は、左右方向に延在する一方で、前記支持板65の突条部67(ガイド孔67a)は、左方向に向かうにつれて上方傾斜するよう形成してある。
このように、前記棒状部材50の延在方向と、前記突条部67(ガイド孔67a)の延在方向とを交差するよう異ならせて、該棒状部材50に沿って移動する作動体84に対して可動部材90の上端部を回転可能に支持し、更に可動部材90の下端部を突条部67(ガイド孔67a)に沿って移動しつつ回転可能に支持するよう構成したことで、該作動体84の移動に伴って可動部材90を移動させた際に、棒状部材50に対する接続部89および第1連結部92aの位置と、突条部67(ガイド孔67a)に対する第2連結部122の位置に応じて可動部材90の傾斜姿勢が適宜に変化する。すなわち、可動部材90を動作した際に、該可動部材90が単純に第2連結部122を中心に揺動することはなく、該第2連結部122の移動に伴って可動部材90に対して傾倒動作および伸縮動作の複合的な動きを行なわせることができ、当該可動部材90の動作による演出効果を向上し得る。
また、前記作動体84が原位置から終位置に至る途中の切替位置に移動すると、前記突条部67(ガイド孔67a)の左端部まで可動部材90の第2連結部122が移動して、該突条部67(ガイド孔67a)の端部に第2連結部122が当接係合し、当該突条部67(ガイド孔67a)に沿った第2連結部122の移動が規制される。このため、前記作動体84が切替位置(図23〜図25参照)まで移動した後は、該作動体84が切替位置から終位置へ移動する際に、可動部材90が第2連結部122を中心として傾倒しつつ、該可動部材90を構成する可動体本体91がスライド部材120に対して伸張する(図26〜図28参照)。すなわち、図3に示すように、前記作動体84が原位置から切替位置に移動する間の可動部材90の姿勢変化と、切替位置から終位置に作動体84が移動する間の可動部材90の姿勢変化とを異ならせることができ、該可動部材90により複雑な動きをさせることが可能となる。
そして、前記作動体84が棒状部材50に沿って終位置から原位置に移動した際には、前記可動部材90の第2連結部122は突条部67(ガイド孔67a)に沿って右下端部へ向けて移動し、最終的に作動体84の位置検出片87aを位置検出センサ63が検出することで、可動部材90が初期位置に復帰する。ここで、前記棒状部材50の延在方向に対して前記突条部67(ガイド孔67a)の延在方向を交差させたことで、前記可動部材90の第2連結部122が突条部67(ガイド孔67a)の開口縁に当接して抵抗となり、前記スライド部材120が可動体本体91の収容空間106内に収容される。すなわち、前記作動体84が棒状部材50に沿って終位置から原位置に移動するだけで、可動部材90を短縮することができる。このように、前記作動体84を棒状部材50に沿って移動するだけで前記可動部材90を伸縮することができるから、該可動部材90の伸縮動作用に個別に駆動源を設ける必要はなく、第1の可動演出装置35の構成の簡略化やコストの低減を図り得る。
次に前記第1の可動演出装置35における可動部材の配線接続構造について説明する。実施例1の可動部材90では、前記可動体LED基板110のコネクタ差込部111に対してフレキシブルフラットケーブル112を接続するよう構成してあるから、該可動部材90の動作に対する配線の追従性が高く、断線等の発生を抑制することができる。また、前記フレキシブルフラットケーブル112は、該フレキシブルフラットケーブル112を捩るように折曲げることで、該ケーブル112を幅方向に引き回されている。ここで、前記可動部材90は、該可動部材90(後半体98)にカバー部材115を配設して、当該可動部材90(後半体98)の平板面98aとカバー部材115の対向板部116との間に前記フレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113を挟持しているから、可動部材90を動作させた際に、フレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113に過度な力が作用するのを防止し得る。
すなわち、前記可動部材90の動作に伴ってフレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113が繰り返し屈曲されるのを効果的に抑制でき、該フレキシブルフラットケーブル112の断線を防止し得る。また、前記フレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113をカバー部材115で覆うよう構成したことで、可動部材90の動作時に、該フレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113が何らかの部材に引っ掛かるのを確実に防止できるから、ケーブル112の断線をより確実に防ぐことができる。
また、前記カバー部材115を前記可動部材90(後半体98)に固定した際に、該可動部材90(後半体98)に形成したガイド突部104が、カバー部材115に形成した第1の嵌合孔部118に嵌合すると共に、該ガイド突部104がフレキシブルフラットケーブル112の側端縁に近接位置するよう構成してあるから、可動部材90を動作して該ケーブル112が引張られたとしても、該可動部材90(後半体98)およびカバー部材115の間の所定位置に位置規制することができる。このように、前記ガイド突部104を設けたから、前記可動部材90の動作に伴ってフレキシブルフラットケーブル112が位置ずれするのを防止でき、可動部材90の動作時に、フレキシブルフラットケーブル112を引張る力が作用したとしても、可動部材90とカバー部材115との間からケーブル112の折曲げ部113が外部に引き出されるのを防止できる。従って、フレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113の保護の確実性を向上し得る。また、前記ガイド突部104をフレキシブルフラットケーブル112の両側部に位置させたことで、該ケーブル112の移動をより確実に防止することができる。更に、前記フレキシブルフラットケーブル112における折曲げ部113に対応して前記ガイド突部104が位置するから、該ケーブル112が引張られた際には、当該ケーブル112を折り返した角部に当接することで、該折曲げ部の移動を確実に阻止し得る。
次に、実施例2に係る第1の可動演出装置の構成に関して説明する。なお、実施例2に係る第1の可動演出装置150において、実施例1で説明した第1の可動演出装置35と同一の構成・部材に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
前述した実施例1では、第1の可動演出装置35における支持板65に対して、棒状部材50の右端部側から右端部側に向かうにつれて棒状部材50に近接するよう突条部67(ガイド孔67a)を形成するよう構成した。これに対して、実施例2に係る第1の可動演出装置150の支持板65には、図29、図30に示すように、前記棒状部材50の右端部の鉛直下方位置に、前記突条部67が上下方向に延在するよう形成されると共に、該突条部67に沿ってガイド孔67aが上下方向に延在するよう形成されている。そして、前記可動部材90が初期位置にある状態において、該可動部材90に設けた第2連結部122が前記突条部67(ガイド孔67a)の下端部に位置するよう構成されている。このとき、前記可動部材90のスライド部材120は、可動体本体91の収容空間106内に挿入された挿入位置に位置している。
すなわち、実施例2に係る第1の可動演出装置150では、初期位置(図29参照)にある可動部材90の上端部を支持する作動体84が原位置から終位置に向けて移動するにつれて、前記突条部67(ガイド孔67a)に沿って可動部材90の第2連結部122が上方移動し、該作動体84が終位置まで移動することで、第2連結部122が突条部67(ガイド孔67a)の上端部に移動すると共に前記可動体本体91の収容空間106からスライド部材120が引き出されて可動部材90が伸張して可動位置(図30参照)に移動する。
このように、前記突条部67(ガイド孔67a)を上下方向に延在するよう形成した場合でも、実施例1における第1の可動演出装置35と同様に、可動部材90が単純な揺動動作を行なうことはなく、可動部材90に対して傾倒動作および伸縮動作の複合的な動きを行なわせることができ、当該可動部材90の動作による演出効果を向上し得る。また、前記作動体84が終位置から原位置に向けて移動する際には、前記可動部材90の第2連結部122が突条部67(ガイド孔67a)の開口縁に当接して抵抗となり、前記スライド部材120が可動体本体91の収容空間106内に収容された挿入位置に相対的に移動し、その後に可動部材90が初期位置に復帰する。このように、実施例2に係る第1の可動演出装置150においても、前記作動体84を棒状部材50に沿って移動するだけで前記可動部材90を伸縮することができるから、該可動部材90の伸縮動作用に個別に駆動源を設ける必要はなく、装置構成の簡略化やコストの低減を図り得る。
次に、実施例3に係る第1の可動演出装置の構成に関して説明する。なお、実施例3に係る第1の可動演出装置において、実施例1で説明した第1の可動演出装置35と同一の構成・部材に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3に係る第1の可動演出装置は、図31に示すように、可動部材90における可動体LED基板110に対するフレキシブルフラットケーブル112の配線接続構造が、実施例1に係る第1の可動演出装置35と異なっている。すなわち、実施例3に係る第1の可動演出装置では、前記可動部材90の後半体98に対して、前記フレキシブルフラットケーブル112の折曲げ部113よりもコネクタ差込部111から離間する位置に、第3の嵌合孔部162が形成されている。また、前記後半体98に取付けられるカバー部材165には、該第3の嵌合孔部162と対応する位置に、当該後半体98側に突出する嵌合突部166が形成されている。すなわち、前記カバー部材165を後半体98に取付けて前記フレキシブルフラットケーブル112を後半体98とカバー部材165との間に挟持した際に、折曲げ部113よりもコネクタ差込部111から離間する位置においてケーブル112が該カバー部材165の嵌合突部166に押圧されて可撓して、このケーブル112の可撓部分が第3の嵌合孔部162内に嵌合するよう構成されている。
このように、実施例3に係る第1の可動演出装置では、前記カバー部材165を後半体98に取付けて前記フレキシブルフラットケーブル112を後半体98とカバー部材165との間に挟持した際に、該ケーブル112の可撓部分が第3の嵌合孔部162に嵌合するから、可動部材90を動作した際に当該ケーブル112が引張られたとしても、前記嵌合突部166よりもコネクタ差込部111側に位置するケーブル112の折曲げ部113に対して作用する力を抑制して、断線をより確実に防止し得る利点がある。
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例1〜3に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 各実施例では、第1の可動演出装置(以下、単に可動演出装置という)の装置本体を、駆動手段および駆動伝達手段が設置されると共に可動部材の上端部を支持するユニット体と、可動部材の下端部を支持する支持板とを別部材として構成したが、両部材を別部材とする必要はない。例えば、支持板をユニット体の箱状体やカバー体に対して一体的に形成してもよい。
(2) 各実施例では、前記作動体に対して接続部を突設し、可動部材の第1連結部に形成した挿通孔に対して該接続部を挿入することで、可動部材を作動体に対して回転可能な状態で支持するよう構成したが、これに限らず、作動体に対して可動部材の第1連結部を回転可能な状態で支持する構成であれば、従来公知の各種構成を採用できる。従って、例えば可動部材の第1連結部に突部を形成して作動体に形成した孔に挿入するようにしてもよい。
(3) 各実施例では、第2のガイド手段として支持板に形成した突条部に沿ってガイド孔を形成し、該突条部のガイド孔に対して可動部材に形成した第2連結部(円筒状軸受け部材)を挿入するよう構成したが、該第2連結部を第2のガイド手段に沿って移動し得ると共に該第2のガイド手段に対して回転可能な状態で当該第2連結部を支持する構成であればよい。例えば、第2のガイド手段として支持板に対して直線的に延在する突部を形成し、可動部材には、第2のガイド手段としての突部に沿って移動可能な摺動体を設けると共に、該摺動体を回転可能に支持するよう構成することができる。
(4) 各実施例では、可動部材を可動体本体(第1部材)と、該可動体本体に対して相対的にスライド移動可能なスライド部材(第2部材)とから構成したが、可動部材を単一部材から形成してもよい。
(5) 各実施例では、可動演出装置において駆動手段と可動部材とを連繋接続する駆動伝達手段として、筒状体、可動ラックギア部材、自由回転ギアおよび固定ラックギア部材を備えるよう構成したが、これに限られないことは云うまでもない。すなわち、駆動手段の駆動により作動体を第1のガイド手段に沿って直線的に往復移動させ得る構成であれば、リンク機構やその他従来公知の各種手段を採用し得る。
(6) 各実施例では、可動演出装置に対して可動部材が接続する作動体を摺動可能に支持する第1のガイド手段として直線的に延在する棒状部材を採用し、作動体の摺動部に該棒状部材を挿通するよう構成したが、これに限られるものではなく、該作動体を往復移動可能に支持する構成であれば、第1のガイド手段および作動体の構成として、任意の形態を採用し得る。例えば、第1のガイド手段として、直線的に延在する第1溝部または第1突部を形成すると共に、該第1のガイド手段としての第1溝部または第1突部に沿って摺動可能な第2突部または第2溝部を作動体に対応的に形成すれば、第1のガイド手段に沿って作動体を往復移動し得るよう構成することができる。
(7) 実施例1では、第2のガイド手段(支持板に形成される突条部ガイド孔)を、前記第1のガイド手段(棒状部材)の延在方向の一方端部側(作動体の原位置に対応した右端部側)から他方端部側(作動体の終位置に対応した左端部側)に向かうにつれて、該第1のガイド手段に対して近接するよう傾斜形成し、また実施例2では第2のガイド手段(支持板に形成される突条部ガイド孔)を、第1のガイド手段(棒状部材)の延在方向に直交する方向(上下方向)に延在するよう形成したが、これに限られるものではない。すなわち、第2のガイド手段(支持板に形成される突条部ガイド孔)を、前記第1のガイド手段(棒状部材)の延在方向の一方端部側(作動体の原位置に対応した右端部側)から他方端部側(作動体の終位置に対応した左端部側)に向かうにつれて、該第1のガイド手段から離間するよう傾斜形成してもよい。但し、前記第2のガイド手段(支持板に形成される突条部ガイド孔)を、前記第1のガイド手段(棒状部材)の延在方向に対して傾斜方向に延在するよう形成することで、可動部材に対して複合的な動作をより明確に行なわせることができる。
(8) 各実施例では、可動部材のフレキシブルフラットケーブルを基板取付ベースとしての後半体とカバー部材との間に挟持固定するに際して、該後半体にガイド突部を形成すると共に、該ガイド突部が嵌合する第1の嵌合孔部をカバー部材に形成したが、これとは反対に、後半体に対して第1の嵌合孔部を形成し、第1の嵌合突部に嵌合するガイド突部をカバー部材に形成するようにしてもよい。すなわち、前記基板取付ベースおよびカバー部材の一方に対して、フレキシブルフラットケーブルの側縁部に当接可能なガイド突部を突設すると共に、該基板取付ベースおよびカバー部材の他方に対して、該ガイド突部と対応する位置に、ガイド突部が嵌合する嵌合孔部を形成すれば、該カバー部材を基板取付ベースに固定した際にフレキシブルフラットケーブルの移動を効果的に規制できる。
(9) 各実施例では、前記ガイド突部をフレキシブルフラットケーブルの両側部に位置するよう設けたが、該ケーブルに対して引張る力または押し出す力が作用した際に当該ケーブルに接触する位置にガイド突部を形成すればよい。また、ガイド突部を形成する位置としては、前記フレキシブルフラットケーブルにおける折曲げ部に対応する位置に限られるものではない。
(10) 各実施例では、可動演出装置における駆動手段および駆動伝達手段が設置されるユニット体を裏ユニットの開口上部に配設すると共に、裏ユニットの開口右下部に支持板を配設するよう構成したが、これに限らず、ユニット体および支持板の配置位置は適宜に選択することができる。なお、前記裏ユニットの開口部を挟んで前記ユニット体および支持板が位置するよう構成することで、可動部材に対して大きな動作を行なわせ得るようになる。
(11) 実施例では、遊技盤に設けた裏ユニットに可動演出装置を配設したが、これに限らず、遊技盤自体に可動演出装置を取付けるようにしても、また遊技盤に配設される部材(例えば枠状装飾体)に設けるようにしてもよい。
(12) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。
また、請求項1〜3に係る発明については、以下の構成を具有するようにすることも可能である。
すなわち、請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機について、前記基板取付ベース(98)およびカバー部材(115,165)の一方には、前記フレキシブルフラットケーブル(112)の折曲げ部(113)よりも前記コネクタ(111)から離間する位置に、該フレキシブルフラットケーブル(112)を厚み方向に押圧する嵌合突部(119)が突設されると共に、該基板取付ベース(98)およびカバー部材(115,165)の他方には、前記嵌合突部(119)と対応する位置に嵌合孔部(103)が形成されて、
前記フレキシブルフラットケーブル(112)を前記基板取付ベース(98)とカバー部材(115,165)との間に挟持した際に、前記嵌合突部(119)に押圧されて可撓したフレキシブルフラットケーブル(112)の可撓部分が嵌合孔部(103)内に嵌合するよう構成する。
すなわち、フレキシブルフラットケーブルを前記基板取付ベースとカバー部材との間に挟持した際に、折曲げ部よりもコネクタから離間した位置において嵌合突部に押圧されて可撓したフレキシブルフラットケーブルの可撓部分が嵌合孔部内に嵌合するから、可動部材を動作した際にフレキシブルフラットケーブルの折曲げ部に作用する力を抑制して断線をより確実に防止し得る。
35 第1の可動演出装置(可動演出装置)
36 第1駆動モータ(駆動手段)
90 可動部材
98 後半体(基板取付ベース)
103 第2の嵌合孔部(嵌合孔部)
104 ガイド突部
110 可動体LED基板(基板)
111 コネクタ
112 フレキシブルフラットケーブル
113 折曲げ部
115 カバー部材
118 第1の嵌合孔部(孔部)
119 嵌合突部

Claims (3)

  1. 駆動手段の駆動により可動部材を移動させて演出を行なう可動演出装置を備えた遊技機であって、
    前記可動部材に設けた基板取付ベースに配設された基板のコネクタにフレキシブルフラットケーブルが接続されて、該基板取付ベースと当該基板取付ベースに固定されたカバー部材との間に、前記フレキシブルフラットケーブルを折曲げて形成された折曲げ部を挟持するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記基板取付ベースおよびカバー部材の一方には、前記フレキシブルフラットケーブルの側縁部に当接可能なガイド突部が突設されると共に、該基板取付ベースおよびカバー部材の他方には、前記ガイド突部と対応する位置に、該ガイド突部が嵌合する孔部が形成され、該カバー部材を基板取付ベースに固定した際に、前記孔部に嵌合したガイド突部がフレキシブルフラットケーブルの移動を規制するよう構成された請求項1記載の遊技機。
  3. 前記ガイド突部は、前記フレキシブルフラットケーブルの両側部に位置するように設けられると共に、該フレキシブルフラットケーブルにおける折曲げ部に対応する位置に設けられて、該フレキシブルフラットケーブルを折曲げた角部に当接して位置規制するよう構成される請求項2記載の遊技機。
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