JP2011245563A - 工作機械 - Google Patents

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Yasuhiko Fukami
靖彦 深見
Hiroshi Taira
陽呂志 平
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Abstract

【課題】 ベッドに設置された主軸や刃物台で生じる振動を十分に抑制することができる工作機械を提供する。
【解決手段】 工作機械は、ベッド1と、このベッド1上に設置されワークを支持する主軸2と、ベッド1上に設置され主軸2に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台7とを備える。刃物台7に設けた工具によりワークに対して加工を行う空間S1と、主軸2を回転自在に支持する主軸台4、および刃物台7を移動自在に支持する送り台5が存在する空間S2とを、ベッド1に対して固定され主軸2の軸心の方向と交差して設けた仕切り板11,12により仕切る。主軸台4と仕切り板12とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる振動抑制装置21で互いに連結する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ベッド上に、加工機器として主軸および刃物台が設置された工作機械に関する。
2つの主軸を有する2軸旋盤の場合、各組の加工機器が共通のベッド上に設置されていると、片方の組の加工機器による加工時に発生する振動が他方の組の加工機器に伝わることにより、加工精度に悪影響を与える。このような振動の伝播を回避するために、各組の加工機器を互いに完全に分離独立させたベッドにそれぞれ設置した2軸旋盤がある(例えば特許文献1)。
ベッドを2つに分離独立させれば、片方の組の加工機器から他方の組の加工機器への振動の伝播は、フロアを介してのみ行われるだけであるから、振動の伝播が小さくなる。しかし、両組の加工機器が共通のベッド上に設置されている場合に比べて、ベッドの剛性が低下するという点や、各ベッドの質量が小さいことにより自己振動抑制が劣るという点が問題となる。自己振動抑制が十分に行われないと、加工品質の低下、チップ寿命の短縮等を招く。
特許2606511号公報
そこで、ベッドの剛性を高めつつ、自己振動抑制の向上を図るために、分離独立させた2つのベッドを、振動抑制作用を生じる振動抑制装置で互いに連結することにした。ただし、振動抑制装置を2つのベッド間に設けるだけでは、他方のベッドからの伝播による以外の振動、すなわち各ベッドに設置された加工機器で生じる振動に対する振動抑制効果は満足できない場合があることが分かった。
この発明の目的は、ベッドに設置された主軸や刃物台で生じる振動を、簡素な構成で十分に抑制することができる旋盤等の工作機械を提供することである。
この発明の他の目的は、自己振動抑制効果をより一層向上させることである。
この発明のさらに他の目的は、ベッドに設置された主軸や刃物台で生じる振動を、簡素な構成で十分に抑制することができ、ベッドの剛性が高く、振動伝播抑止効果に優れた2軸工作機械を提供することである。
この発明における第1の発明の工作機械は、ベッドと、このベッド上に設置されワークを支持する主軸と、前記ベッド上に設置され前記主軸に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台とを備え、前記刃物台に設けた工具により前記ワークに対して加工を行う空間と、前記主軸を回転自在に支持する主軸台、および前記刃物台を移動自在に支持する送り台が存在する空間とが、前記ベッドに対して固定され前記主軸の軸心の方向と交差して設けた仕切り板により仕切られた工作機械において、前記主軸台と前記仕切り板とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる振動抑制装置で互いに連結したことを特徴とする。
この構成によると、前記主軸台と前記仕切り板とを振動抑制装置で互いに連結したため、振動抑制装置の粘弾性体による振動抑制作用で、加工時に生じる自己の振動、つまり振動を発生する主軸や刃物台自体の振動、ならびにこれら主軸や刃物台が設置されたベッドの振動を大幅に抑制することができる。それにより、断続切削から高精度切削まで、多様で高品質な加工を実現できる。また、チップの長寿命化が可能になる。
振動抑制装置は、仕切り板に連結したため、振動抑制装置の連結に専用のフレーム等が不要で、簡素な構成となる。仕切り板は薄い板材からなるが、主軸の軸心と交差する方向に延びるため、振動を受ける部材としての剛性が得られる。
この発明において、前記振動抑制装置は、前記主軸台に固定され前記仕切り板と平行な主軸台側のプレート部材と、前記仕切り板に固定されこの仕切り板と平行な仕切り板側のプレート部材と、これら主軸台側および仕切り板側のプレート部材間に介在して両プレート部材に固定されたシート状の粘弾性体とからなるものとしても良い。
このように、振動抑制装置を主軸台側および仕切り板側の2枚のプレート部材とその間に介在する粘弾性体とのサンドイッチ構造とした場合、一方のプレート部材に仕切り板と平行な方向の振動が加わっても、その振動が粘弾性体で減衰され、もう一方のプレート部材に伝播されない。そのため、自己振動抑制効果を得ることができる。
この発明における第2の発明の工作機械は、左右の互いに独立したベッドと、各ベッド上にそれぞれ設置されワークを支持する主軸と、前記各ベッド上にそれぞれ設置され前記主軸に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台と備え、前記刃物台に設けた工具により前記ワークに対して加工を行う空間と、前記主軸を回転自在に支持する主軸台、および前記刃物台を移動自在に支持する送り台が存在する空間とが、前記ベッドに対して固定され前記主軸の軸心の方向と交差して設けた仕切り板により仕切られた工作機械において、前記主軸台と前記仕切り板とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる第1の振動抑制装置で互いに連結すると共に、前記左右のベッドを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる第2の振動抑制装置で互いに連結したことを特徴とする。
この構成によると、前記主軸台と前記仕切り板とを第1の振動抑制装置で互いに連結したため、この第1の振動抑制装置の粘弾性体による振動抑制作用で、加工時に生じる自己の振動、つまり振動を発生する主軸や刃物台自体の振動、ならびにこれら主軸や刃物台が設置されたベッドの振動を大幅に抑制することができる。また、左右各組の主軸および刃物台がそれぞれ設置された左右のベッドが互いに分離独立させてあるため、左右片方の主軸および刃物台による加工で発生する振動が、他方の主軸および刃物台へ伝播しにくい。左右のベッドは第2の振動抑制装置により互いに連結されているが、この第2の振動抑制装置は粘弾性体による振動抑制作用を有するため、各ベッド間の振動の伝播が抑制される。これらのことから、断続切削から高精度切削まで、多様で高品質な加工を実現できる。また、チップの長寿命化が可能になる。
左右のベッドは互いに分離独立させたことによるベッドの剛性の低下に対しては、左右のベッドを第2の振動抑制装置により互いに連結したことにより、ベッドの剛性の向上が図られている。第1の振動抑制装置は、仕切り板に連結したため、第1の振動抑制装置の連結に専用のフレーム等が不要で、簡素な構成となる。仕切り板は薄い板材からなるが、主軸の軸心と交差する方向に延びるため、振動を受ける部材としての剛性が得られる。
この発明の工作機械は、ベッドと、このベッド上に設置されワークを支持する主軸と、前記ベッド上に設置され前記主軸に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台とを備え、前記刃物台に設けた工具により前記ワークに対して加工を行う空間と、前記主軸を回転自在に支持する主軸台、および前記刃物台を移動自在に支持する送り台が存在する空間とが、前記ベッドに対して固定され前記主軸の軸心の方向と交差して設けた仕切り板により仕切られた工作機械において、前記主軸台と前記仕切り板とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる振動抑制装置で互いに連結したため、簡素な構成でありながら、ベッドに設置された主軸や刃物台で生じる振動を十分に抑制することができる。それにより、切削加工品質の向上、およびチップの長寿命化を実現できる。
前記振動抑制装置が、前記主軸台に固定され前記仕切り板と平行な主軸台側のプレート部材と、前記仕切り板に固定されこの仕切り板と平行な仕切り板側のプレート部材と、これら主軸台側および仕切り板側のプレート部材間に介在して両プレート部材に固定されたシート状の粘弾性体とからなる場合は、自己振動抑制効果をより一層向上させることができる。
また、この発明の工作機械は、左右の互いに独立したベッドと、各ベッド上にそれぞれ設置されワークを支持する主軸と、前記各ベッド上にそれぞれ設置され前記主軸に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台と備え、前記刃物台に設けた工具により前記ワークに対して加工を行う空間と、前記主軸を回転自在に支持する主軸台、および前記刃物台を移動自在に支持する送り台が存在する空間とが、前記ベッドに対して固定され前記主軸の軸心の方向と交差して設けた仕切り板により仕切られた工作機械において、前記主軸台と前記仕切り板とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる第1の振動抑制装置で互いに連結すると共に、前記左右のベッドを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる第2の振動抑制装置で互いに連結したため、簡素な構成でありながら、ベッドに設置された主軸や刃物台で生じる振動を十分に抑制することができ、ベッドの剛性が高く、振動伝播抑止効果に優れた2軸工作機械とすることができる。
この発明の一実施形態にかかる工作機械の斜視図である。 (A)は同工作機械の正面図、(B)はその平面図である。 (A)は同工作機械の第1の振動抑制装置の平面図、(B)はその正面図、(C)はその側面図である。 (A)は同工作機械の第2の振動抑制装置の平面図、(B)はその正面図である。 比較例における主軸の振動の大きさの時間経過を示すグラフである。 同工作機械における主軸の振動の大きさの時間経過を示すグラフである。 比較例における主軸の振動減衰を示すグラフである。 同工作機械における主軸の振動減衰を示すグラフである。 この発明の異なる実施形態にかかる工作機械の斜視図である。 (A)は同工作機械の正面図、(B)はその平面図である。 (A)は同工作機械の第1の振動抑制装置の平面図、(B)はその正面図、(C)はその側面図である。
この発明の一実施形態を図1ないし図4と共に説明する。この実施形態の工作機械は平行2軸旋盤であり、図1および図2に示すように、互いに独立した左右2つのベッド1を備え、各ベッド1上に、前後方向(Z軸方向)に延びる主軸2と、刃物台7を有する切削機構3とがそれぞれ設置されている。各ベッド1は、床面Fに設置される。床面Fに共通のベース台(図示せず)を介して両ベッド1を設置しても良い。
各主軸2は、ベッド1上に設置された主軸台4に回転自在に支持され、その前端にワークW(図2)を把持する主軸チャック2aを有する。主軸2は、主軸台4に設置された主軸モータ(図示せず)により回転駆動される。各主軸台4は、各ベッド1上における互いの隣接側の端部に配置されている。
各切削機構3は、対応する主軸2の側方にそれぞれ配置された送り台5と、この送り台5に支持されて主軸2と平行に前後に延びるタレット軸6と、このタレット軸6の先端に設けられた正面形状が多角形のタレットからな刃物台7とを有する。送り台5は、ベッド1上に設けたレール8に沿って、左右方向(X軸方向)に移動自在である。刃物台7の外周に、複数種類の工具T(図2)が取付けられる。タレット軸6は、送り台5に回転自在に支持され、割出回転により、刃物台7の複数種類の工具Tのうちから使用する工具Tが、主軸2と対向する位置となるように選択される。送り台5は、例えばタレット軸6を進退自在に支持して、刃物台7を前後移動自在としている。または、送り台5を上下2段の構成にし、その送り台の上側部分(図示せず)を下側部分(図示せず)に対して進退自在とすることで、タレット軸6を進退自在に支持しても良い。
この工作機械は、機体全体が機体カバー10によって覆われている。機体カバー10の内部には、主軸2および切削機構3の各組ごとに、刃物台7に設けた工具TによりワークWに対して加工を行う空間S1(図2(B))と、主軸台4および送り台5が存在する空間S2とを仕切る仕切り板11が設けられている。この仕切り板11は、主軸2の軸心の方向と直交させて設けられている。仕切り板11は、主軸2の軸心よりも左右内側の部分である内側板部12と、同軸心よりも左右外側の部分である外側板部13とで構成される。これら各板部11,12は、いずれも薄い板材からなり、下端部がボルト14によりベッド1に固定されている。外側板部13には、タレット軸6が挿通される開口15(図1)が設けられている。この開口15は、タレット軸6の左右移動に追随して左右方向に拡縮する遮蔽板16(図1)により、常時遮蔽された状態に保たれる。なお、図1および図2には図示されていないが、実際には、仕切り板11の上端位置および下端位置で、空間S1とその上方部、および空間S1とその下方部とが仕切られている。
上記基本構造の工作機械において、主軸台4の上端と仕切り板11の外側板部13の上端とが、第1の振動抑制装置21によって互いに連結されている。第1の振動抑制装置21は、粘弾性体22を有し、この粘弾性体22によって振動抑制作用を生じさせるものである。詳しくは、図3に示すように、主軸台側および仕切り板側の2枚のプレート部材23,24の間にシート状の粘弾性体22を介在させ、この粘弾性体22を両プレート部材23,24に接着等により固定したサンドイッチ構造である。粘弾性体22は、両プレート部材23,24の重なり部分のほぼ全域にわたって介在させてある。両プレート部材23,24は、いずれも鋼板等の金属板からなり、正面形状が矩形の平板状とされている。
主軸台側のプレート部材23は、その下端部23aが取付部材25を介して主軸台4の上端面に固定され、上方に立ち上がった状態とされている。また、仕切り板側のプレート部材24は、その上端部24aが取付部材26等を介して外側板部13の上端に固定され、下向きに垂れ下がった状態とされている。主軸台側のプレート部材23と仕切り板側のプレート部材24とは、互いに前後方向にずれて重っている。図例では、主軸台側のプレート部材23の方が前側に位置する。
なお、取付部材25はボルト27により主軸台4に取付けられ、取付部材25とプレート部材23とはボルト28により互いに結合されている。また、取付部材26は、その基端部26aが介在部材29を介して外側板部13の左右内側の端縁の上端にボルト30で取付けられ、先端を左右内側に突出させてある。取付部材26と仕切り板側のプレート部材24とは、介在部材31を介してボルト32により互いに結合されている。
また、上記基本構造の旋盤において、左右のベッド1は、その下部における表裏両側で、第2の振動抑制装置41によって互いに連結されている。第2の振動抑制装置41は、粘弾性体42を有し、この粘弾性体42によって振動抑制作用を生じさせるものである。詳しくは、図4に示すように、2枚のプレート部材43,44の間にシート状の粘弾性体42を介在させて、両プレート部材43,44に接着等により固定したサンドイッチ構造である。両プレート部材43,44は、いずれも鋼板等の金属板からなり、正面形状が矩形の平板状とされている。
左側のプレート部材43は、左側のベッド1に一端部43aが固定され他端部43bが中央寄りに延びた形状をしている。図示の例では、他端部43bは、右側のベッド1の前方に位置している。右側のプレート部材44は、右側のベッド1に一端部44aが固定され他端部44bが中央寄りに延びた形状をしている。右側のプレート部材44の他端部44bは、左側のプレート部材43の他端部43bと前後方向(例えば前側)にずれて重なる部分44baを有する。
左右のプレート部材43,44は、それぞれ一端部43a,44aが、介在部材47,48を介して左右のベッド1に配置され、ボルト46により、ベッド1に締め付け固定される。ボルト46は、プレート部材43,44および介在部材47,48に設けられたボルト挿通孔にわたって挿通され、ベッド1に設けられたねじ孔(図示せず)にねじ込まれる。介在部材47,48は、板状またはブロック状の鋼材等の金属材であり、各プレート部材43,44の端縁部分に重なる幅の矩形状とされている。ベッド1に近い方に位置する左側のプレート部材43は、介在部材47を介在させることにより、ボルト46による固定箇所の周辺を除き、つまり介在部材47の重なる部分を除き、ベッド1に対して隙間を生じさせている。
上記第1および第2の振動抑制装置21,41における粘弾性体22,42の材質は、粘弾性を有するものであれば良いが、損失係数の大きな弾性体となる有機高分子物質等のベース材に、振動に対する損失係数を増加させる粉体を混入させたものが用いられる。上記ベース材には、ブチルゴム等の損失係数の大きなゴムや、液晶ポリマー等が用いられる。損失係数を増加させる粉体には、カーボンブラックやセラミックス、金属粉等が用いられる。粘弾性体22,42は、この実施形態では非層状のもの、つまり単層のものとしているが、板厚方向に層が重なる複数層(例えば3〜5層)の層状体とされていても良い。
この構成の工作機械は、主軸台4と仕切り板11の外側板部13とを第1の振動抑制装置21で互いに連結したため、第1の振動抑制装置21の粘弾性体22による振動抑制作用で、加工時に生じる自己の振動、つまり振動を発生する主軸2や刃物台7自体の振動、ならびにこれら主軸2や刃物台7が設置されたベッド1の振動を大幅に抑制することができる。特に、この実施形態では、第1の振動抑制装置21を、主軸台側のプレート部材23と仕切り板側のプレート部材24との間にシート状の粘弾性体22を介在させたサンドイッチ構造としたため、一方のプレート部材23(24)に外側板部13と平行な方向の振動が加わっても、その振動が粘弾性体22で減衰され、もう一方のプレート部材24(23)に伝播されない。そのため、自己振動抑制効果を得ることができる。
第1の振動抑制装置21は、仕切り板11の外側板部13に連結したため、第1の振動抑制装置21の連結に専用のフレーム等が不要で、簡素な構成となっている。仕切り板11の外側板部13は薄い板材からなるが、主軸2の軸心と直交する方向に延びるため、振動を受ける部材としての剛性が得られる。
また、この実施形態の工作機械は平行2軸旋盤であって、左右のベッド1は互いに完全に分離独立させてある。そのため、左右片方の主軸2および刃物台7による加工で発生する振動は、フロアFを介しての他方の主軸2および刃物台7へ伝播するだけであるから、振動の伝播が小さい。左右のベッド1は第2の振動抑制装置41により互いに連結されているが、この第2の振動抑制装置41は粘弾性体42による振動抑制作用を有するため、各ベッド1間の振動の伝播が抑制される。また、左右のベッド1を第2の振動抑制装置41により互いに連結すれば、加振対象の質量が増加し、振動抑制効果が得られる。
このように、ベッド1ごとに設けた主軸2および刃物台7の自己振動抑制に優れ、左右のベッド1間の振動の伝播が小さいので、断続切削から高精度切削まで、多様で高品質な加工を実現できる。また、チップの長寿命化が可能になる。左右のベッド1を分離したことによるベッド1の剛性の低下に対しては、左右両ベッド1を第2の振動抑制装置41により互いに連結したことにより、ベッド1の剛性の向上が図られている。
この発明の効果を確かめるために行った試験の結果を図5〜図8に示す。
図5および図6は、ベッド1が左右に分離された平行2軸旋盤である工作機械において左側の主軸2に振動を与えた場合の左右の各主軸2の応答を示すグラフであって、図5は第1の振動抑制装置21および第2の振動抑制装置41がいずれも設けられていない場合を示し、図6は第1の振動抑制装置21および第2の振動抑制装置41が共に設けられている場合を示す。両グラフの比較から明らかなように、第1の振動抑制装置21および第2の振動抑制装置41を設けると、振動の伝達率および加速度が小さいことから、振動抑制が有効に作用していることが確認できる。
図7および図8は、同工作機械において右側の主軸2に振動を与えた場合の右側の主軸2の振動減衰を示すグラフであって、図7は第1の振動抑制装置21および第2の振動抑制装置41がいずれも設けられていない場合を示し、図8は第1の振動抑制装置21および第2の振動抑制装置41が共に設けられている場合を示す。両グラフの比較から明らかなように、第1の振動抑制装置21を設けると、振動減衰が大幅に改善されることが確認できる。
上記実施形態は、第1の振動抑制装置21により、主軸台4と仕切り板11の外側板部13とを互いに連結しているが、図9〜図11に示す実施形態のように、第1の振動抑制装置21により、主軸台4と仕切り板11の内側板部12とを互いに連結しても良い。図11に示すように、この実施形態の第1の振動抑制装置21も、前記同様、主軸台側および仕切り板側の2枚のプレート部材23,24の間にシート状の粘弾性体22を介在させたサンドイッチ構造である。主軸台側のプレート部材23は、前記同様に、その下端部23aが取付部材25を介して主軸台4の上端面に固定されている。また、仕切り板側のプレート部材24は、その上端部24aが介在部材34を介して内側板部12の上端に固定され、下向きに垂れ下がった状態とされている。介在部材34は、ボルト35によりプレート部材24と結合され、かつボルト36により内側板部12と結合されている。
このように、第1の振動抑制装置21により主軸台4と仕切り板11の内側板部12とを互いに連結した場合も、主軸台4と仕切り板11の外側板部13とを互いに連結した場合と同様の作用および効果が得られる。
上記各実施形態では、工作機械が平行2軸旋盤であるが、この発明は1軸旋盤等の1軸の工作機械にも適用できる。その場合、第1の振動抑制装置21だけが設けられる。また、2軸の工作機械についても、第1の振動抑制装置21だけを設けた構成としてもよい。第2の振動抑制装置41を設けなくても、第1の振動抑制装置21による自己振動抑制効果が得られる。この発明が適用される旋盤以外の工作機械として、例えば研削盤がある。
1…ベッド
2…主軸
4…主軸台
5…送り台
7…刃物台
11…仕切り板
12…外側板部
21…第1の振動抑制装置
22…粘弾性体
23…主軸台側のプレート部材
24…仕切り板側のプレート部材
41…第2の振動抑制装置
42…粘弾性体
43…左側のプレート部材
44…右側のプレート部材
S1…ワークに対して加工を行う空間
S2…主軸台および送り台が存在する空間

Claims (3)

  1. ベッドと、このベッド上に設置されワークを支持する主軸と、前記ベッド上に設置され前記主軸に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台とを備え、前記刃物台に設けた工具により前記ワークに対して加工を行う空間と、前記主軸を回転自在に支持する主軸台、および前記刃物台を移動自在に支持する送り台が存在する空間とが、前記ベッドに対して固定され前記主軸の軸心の方向と交差して設けた仕切り板により仕切られた工作機械において、
    前記主軸台と前記仕切り板とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる振動抑制装置で互いに連結したことを特徴とする工作機械。
  2. 前記振動抑制装置は、前記主軸台に固定され前記仕切り板と平行な主軸台側のプレート部材と、前記仕切り板に固定されこの仕切り板と平行な仕切り板側のプレート部材と、これら主軸台側および仕切り板側のプレート部材間に介在して両プレート部材に固定されたシート状の粘弾性体とからなる請求項1記載の工作機械。
  3. 左右の互いに独立したベッドと、各ベッド上にそれぞれ設置されワークを支持する主軸と、前記各ベッド上にそれぞれ設置され前記主軸に支持されたワークに対し近づく方向および離れる方向に相対的に移動自在な刃物台と備え、前記刃物台に設けた工具により前記ワークに対して加工を行う空間と、前記主軸を回転自在に支持する主軸台、および前記刃物台を移動自在に支持する送り台が存在する空間とが、前記ベッドに対して固定され前記主軸の軸心の方向と交差して設けた仕切り板により仕切られた工作機械において、
    前記主軸台と前記仕切り板とを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる第1の振動抑制装置で互いに連結すると共に、前記左右のベッドを、粘弾性体を有しこの粘弾性体によって振動抑制作用を生じる第2の振動抑制装置で互いに連結したことを特徴とする工作機械。
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KR101837778B1 (ko) * 2011-12-22 2018-03-13 두산공작기계 주식회사 공작기계의 진동감쇠장치
WO2021235142A1 (ja) * 2020-05-18 2021-11-25 村田機械株式会社 工作機械システム

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