JP6716369B2 - 工作機械 - Google Patents

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Description

この発明は、一般的には、工作機械に関し、より特定的には、コラムによる主軸頭の支持方法として片持ち構造を用いた工作機械に関する。
従来の工作機械に関して、たとえば、特開2015−199186号公報には、機械の左右方向寸法および上下方向寸法をコンパクト化でき、また刃物台の交換作業を容易にすることを目的とした、工作機械が開示されている(特許文献1)。
特許文献1に開示された工作機械は、オペレータ側を向くように配置されたチャックを有し、チャックに把持されたワークを回転駆動する主軸と、複数の刃物を、主軸の軸線と平行な軸線周りに割り出し可能に支持するタレットを有する刃物台とを備える。刃物台は、オペレータ側に位置する刃物台設置部に、タレットがチャック側を向くように配置されている。
特開2015−199186号公報
マシニングセンターにおける主軸頭の支持方法の1つに、L型のコラムにより主軸頭を片持ち構造で支持する方法がある。このようなマシニングセンターでは、主軸頭の重量がコラムに作用することによって、コラムが、主軸頭がコラムからオーバーハングする方向に変形するおそれがある。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、片持ち構造による主軸頭の支持に起因して、コラムが変形することを抑制する工作機械を提供することである。
この発明の1つの局面に従った工作機械は、2台のマシニングセンターが連結されてなる工作機械である。工作機械は、水平方向に延びる第1軸の軸方向に並んで配置される第1ベッドおよび第2ベッドと、第1ベッドおよび第2ベッド上にそれぞれ立設される第1コラムおよび第2コラムと、工具を回転させる主軸を有する第1主軸頭および第2主軸頭とを備える。第1コラムおよび第2コラムは、それぞれ、第1ベッドおよび第2ベッドから鉛直上方向に立ち上がり、第1軸の軸方向において互いに隣り合う第1立ち上がり部および第2立ち上がり部を有する。第1主軸頭は、第1立ち上がり部を挟んで第2立ち上がり部の反対側において、第1立ち上がり部により片持ち構造で支持されている。第2主軸頭は、第2立ち上がり部を挟んで第1立ち上がり部の反対側において、第2立ち上がり部により片持ち構造で支持されている。第1コラムおよび第2コラムは、互いに接続されている。第1コラムおよび第2コラムのうちの第1立ち上がり部および第2立ち上がり部が、互いに接続されている。第1立ち上がり部および第2立ち上がり部は、鉛直上側に面する頂面を有する。第1立ち上がり部および第2立ち上がり部は、頂面を除く位置で互いに接続されている。
この発明の別の局面に従った工作機械は、2台のマシニングセンターが連結されてなる工作機械である。工作機械は、水平方向に延びる第1軸の軸方向に並んで配置される第1ベッドおよび第2ベッドと、第1ベッドおよび第2ベッド上にそれぞれ立設される第1コラムおよび第2コラムと、工具を回転させる主軸を有する第1主軸頭および第2主軸頭とを備える。第1コラムおよび第2コラムは、それぞれ、第1ベッドおよび第2ベッドから鉛直上方向に立ち上がり、第1軸の軸方向において互いに隣り合う第1立ち上がり部および第2立ち上がり部を有する。第1主軸頭は、第1立ち上がり部を挟んで第2立ち上がり部の反対側において、第1立ち上がり部により片持ち構造で支持されている。第2主軸頭は、第2立ち上がり部を挟んで第1立ち上がり部の反対側において、第2立ち上がり部により片持ち構造で支持されている。第1コラムおよび第2コラムは、互いに接続されている。工作機械は、第1コラムおよび第2コラムに固定され、第1コラムおよび第2コラムを互いに接続する接続部材をさらに備える。
この発明のさらに別の局面に従った工作機械は、2台のマシニングセンターが連結されてなる工作機械である。工作機械は、水平方向に延びる第1軸の軸方向に並んで配置される第1ベッドおよび第2ベッドと、第1ベッドおよび第2ベッド上にそれぞれ立設される第1コラムおよび第2コラムと、工具を回転させる主軸を有する第1主軸頭および第2主軸頭とを備える。第1コラムおよび第2コラムは、それぞれ、第1ベッドおよび第2ベッドから鉛直上方向に立ち上がり、第1軸の軸方向において互いに隣り合う第1立ち上がり部および第2立ち上がり部を有する。第1主軸頭は、第1立ち上がり部を挟んで第2立ち上がり部の反対側において、第1立ち上がり部により片持ち構造で支持されている。第2主軸頭は、第2立ち上がり部を挟んで第1立ち上がり部の反対側において、第2立ち上がり部により片持ち構造で支持されている。第1コラムおよび第2コラムは、互いに接続されている。
このように構成された工作機械によれば、2台のマシニングセンターを、各マシニングセンターのコラムの立ち上がり部が互いに隣り合わせとなるように配置するとともに、コラム同士を接続することによって、第1コラムおよび第2コラムの全体としての剛性を高めることができる。これにより、片持ち構造による主軸頭の支持に起因して、コラムが変形することを抑制できる。
また好ましくは、第1コラムおよび第2コラムのうちの第1立ち上がり部および第2立ち上がり部が、互いに接続されている。
このように構成された工作機械によれば、コラムの変形をより効果的に抑制することができる。
また好ましくは、第1立ち上がり部および第2立ち上がり部は、鉛直上側に面する頂面を有する。第1立ち上がり部および第2立ち上がり部は、頂面を除く位置で互いに接続されている。
このように構成された工作機械によれば、第1立ち上がり部および第2立ち上がり部の間の鉛直方向における位置関係が固定されて、第1コラムおよび第2コラムに歪みが生じることを回避できる。
また好ましくは、第1コラムおよび第2コラムに固定され、第1コラムおよび第2コラムを互いに接続する接続部材をさらに備える。
このように構成された工作機械によれば、第1コラムおよび第2コラムを接続部材を介して接続することによって、各マシニングセンターにおける振動や熱変形が、2台のマシニングセンター間で影響し合うことを抑制できる。
また好ましくは、第1コラムおよび第2コラムは、第1立ち上がり部および第2立ち上がり部の合わせ面を挟んで対称形状を有する。
このように構成された工作機械によれば、第1コラムおよび第2コラムの剛性をバランス良く向上させることができる。
また好ましくは、第1主軸頭および第2主軸頭は、少なくとも、鉛直方向に延び、第1軸に直交する第2軸の軸方向に移動可能に構成される。
このように構成された工作機械によれば、第1主軸頭および第2主軸頭の第2軸の軸方向における移動に伴って、第1コラムおよび第2コラムの姿勢が変化することを抑制できる。
また好ましくは、工作機械は、第1コラムおよび第2コラムによりそれぞれ支持され、工具を収納するための第1工具マガジンおよび第2工具マガジンをさらに備える。
このように構成された工作機械によれば、片持ち構造による主軸頭およびマガジンの支持に起因して、コラムが変形することを抑制できる。
以上に説明したように、この発明に従えば、片持ち構造による主軸頭の支持に起因して、コラムが変形することを抑制する工作機械を提供することができる。
この発明の実施の形態1における工作機械を示す斜視図である。 図1中の工作機械の内部構造を機械前方より見た斜視図である。 図1中の工作機械の内部構造を機械前方より見た別の斜視図である。 図1中の工作機械の内部構造を機械後方より見た斜視図である。 片持ち構造による主軸頭の支持に起因してコラムが変形するマシニングセンターの様子を示す正面図である。 この発明の実施の形態2における工作機械の内部構造を示す斜視図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における工作機械を示す斜視図である。図2は、図1中の工作機械の内部構造を機械前方より見た斜視図である。図3は、図1中の工作機械の内部構造を機械前方より見た別の斜視図である。図4は、図1中の工作機械の内部構造を機械後方より見た斜視図である。
本明細書では、機械の左右方向であって、水平方向に延びる軸を「X軸」といい、機械の前後方向であって、水平方向に延びる軸を「Z軸」といい、鉛直方向に延びる軸を「Y軸」という。X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する直交3軸である。
図1から図4を参照して、この発明の実施の形態1における工作機械100は、2台のマシニングセンター120L,120Mが連結されてなる。マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mは、X軸方向に並んで配置されている。
マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mは、基本的には、マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mの合わせ面(Y軸−Z軸平面)を挟んで対称構造を有する。以下の説明において、参照番号に「L」および「M」が付された構成は、それぞれ、マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mに対応して設けられた部品である。
まず、工作機械100の外観構造について説明すると、工作機械100は、スプラッシュガード51と、操作盤61とを有する。
スプラッシュガード51は、工作機械100の外観をなすカバー体である。スプラッシュガード51は、マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mを一体に覆うように設けられている。スプラッシュガード51は、マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mの各加工エリアを区画形成している。
マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mの各加工エリアにワークを搬送するためのワーク搬送装置が、X軸方向においてマシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mの間を横断するように設けられてもよい。
スプラッシュガード51は、その構成部位として、前部52を有する。前部52は、工作機械100の機械前部に設けられている。
スプラッシュガード51は、扉部56L,56Mを有する。扉部56L,56Mは、前部52に設けられている。扉部56L,56Mは、開閉可能に設けられている。扉部56Lが閉状態とされることにより、マシニングセンター120Lの加工エリアが、外部空間から遮断され、扉部56Lが開状態とされることにより、マシニングセンター120Lの加工エリアが、外部空間に解放される。扉部56Mが閉状態とされることにより、マシニングセンター120Mの加工エリアが、外部空間から遮断され、扉部56Mが開状態とされることにより、マシニングセンター120Mの加工エリアが、外部空間に解放される。
スプラッシュガード51は、窓部57L,57Mをさらに有する。窓部57Lおよび窓部57Mは、それぞれ、扉部56Lおよび扉部56Mに設けられている。窓部57L,57Mは、透明部材から形成されている。窓部57Lおよび窓部57Mは、それぞれ、ユーザが外部空間からマシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mの加工エリア内を視認するために設けられている。
操作盤61は、工作機械100の運転操作や調整に必要な各種装置をまとめて配置したものである。操作盤61は、スプラッシュガード51に設けられている。操作盤61は、前部52に設けられている。操作盤61は、前部52において、扉部56Lおよび扉部56Mの間に設けられている。
本実施の形態では、スプラッシュガード51に1つの操作盤61が設けられており、その操作盤61は、マシニングセンター120Lおよびマシニングセンター120Mにおけるワーク加工で共用される。
続いて、工作機械100の内部構造について説明する。工作機械100は、ベッド12L,12Mと、主軸頭21L,21Mと、サドル26L,26Mと、コラム31L,31Mと、工具マガジン37L,37Mと、テーブル41L,41Mと、テーブル支持台46L,46Mとを有する。
ベッド12Lおよびベッド12Mは、X軸方向に並んで設けられている。ベッド12L,12Mは、コラム31L,31Mやテーブル支持台46L,46M等を搭載するためのベース部材であり、工場などの据え付け面に設置されている。ベッド12Lおよびベッド12Mの間には、隙間が設けられている。
ベッド12Lおよびベッド12Mには、それぞれ、コラム31Lおよびコラム31Mが取り付けられている。コラム31Lおよびコラム31Mは、それぞれ、ベッド12Lおよびベッド12Mに固定されている。コラム31L,31Mは、Z軸方向から見て、略L字形状を有する。
より具体的には、コラム31Lは、その構成部位として、基部32Lおよび立ち上がり部33Lを有する。コラム31Mは、その構成部位として、基部32Mおよび立ち上がり部33Mを有する。基部32Lおよび基部32Mは、それぞれ、ベッド12Lおよびベッド12M上に配置されている。基部32Lおよび基部32Mは、それぞれ、ベッド12Lおよびベッド12Mに締結されている。立ち上がり部33Lおよび立ち上がり部33Mは、それぞれ、基部32Lおよび基部32Mから鉛直上方向に立ち上がるように設けられている。立ち上がり部33Lは、ベッド12Lの、X軸方向における一方の端部の直上に設けられている。立ち上がり部33Mは、ベッド12Mの、X軸方向における他方の端部の直上に設けられている。立ち上がり部33Lおよび立ち上がり部33Mは、X軸方向において互いに隣り合って設けられている。
立ち上がり部33L,33Mは、頂面33aと、前面33bと、後面33cと、側面33dとを有する。頂面33aは、鉛直上側に面して設けられている。頂面33aは、立ち上がり部33L,33Mのうちの、Y軸方向において最も高い部分である。前面33bは、機械前方に面して設けられている。後面33cは、前面33bの裏側であって、機械後方に面して設けられている。側面33dは、機械側方に面して設けられている。
立ち上がり部33Lの側面33dと、立ち上がり部33Mの側面33dとは、互いに向かい合わせに配置されている。立ち上がり部33Lの側面33dと、立ち上がり部33Mの側面33dとの間には、隙間が設けられている。
コラム31Lおよびコラム31Mは、立ち上がり部33Lおよび立ち上がり部33Mの合わせ面(立ち上がり部33Lおよび立ち上がり部33Mの側面33d)を挟んで対称形状を有する。
コラム31Lおよびコラム31Mには、それぞれ、サドル26Lおよびサドル26Mが取り付けられている。サドル26Lおよびサドル26Mは、それぞれ、コラム31Lおよびコラム31Mに対して、Y軸方向にスライド移動可能に設けられている。サドル26Lおよびサドル26Mには、それぞれ、主軸頭21Lおよび主軸頭21Mが取り付けられている。主軸頭21Lおよび主軸頭21Mは、それぞれ、サドル26Lおよびサドル26Mに対して、Z軸方向にスライド移動可能に設けられている。
主軸頭21L,21Mは、主軸22を有する。主軸22は、Z軸に平行な中心軸210を中心に、モータ駆動により回転可能に設けられている。主軸22には、加工対象であるワークを加工するための工具が装着される。主軸22の回転に伴って、主軸22に装着された工具が中心軸210を中心に回転する。
コラム31L,31M、サドル26L,26Mおよび主軸頭21L,21Mには、サドル26L,26MのY軸方向へのスライド移動、および、主軸頭21L,21MのZ軸方向へのスライド移動を可能とするための送り機構や案内機構、駆動源としてのサーボモータなどが適宜、設けられている。
工具マガジン37Lは、支持部材36Lを介して、サドル26Lにより支持されている。工具マガジン37Lは、主軸頭21LとともにY軸方向に移動する。工具マガジン37Mは、支持部材36Mを介して、サドル26Mにより支持されている。工具マガジン37Mは、主軸頭21MとともにY軸方向に移動する。
工具マガジン37L,37Mは、主軸22に装着する交換用の工具を収納するための装置である。工具マガジン37L,37Mには、X軸に平行な中心軸220を中心に旋回可能なように複数の工具が保持されている。主軸22に装着された工具と、工具マガジン37L,37Mにおいて所定の工具交換位置に割り出しされた工具とが、図示しない自動工具交換装置(ATC:Automatic Tool Changer)により交換される。
主軸頭21Lは、立ち上がり部33Lを挟んで立ち上がり部33Mの反対側において、立ち上がり部33Lにより片持ち構造で支持されている。工具マガジン37Lは、立ち上がり部33Lおよび主軸頭21Lを挟んで立ち上がり部33Mの反対側において、立ち上がり部33Lにより片持ち構造により支持されている。主軸頭21Lおよび工具マガジン37Lは、基部32Lの直上に設けられている。
主軸頭21Mは、立ち上がり部33Mを挟んで立ち上がり部33Lの反対側において、立ち上がり部33Mにより片持ち構造で支持されている。工具マガジン37Mは、立ち上がり部33Mおよび主軸頭21Mを挟んで立ち上がり部33Lの反対側において、立ち上がり部33Mにより片持ち構造により支持されている。主軸頭21Mおよび工具マガジン37Mは、基部32Mの直上に設けられている。
工具マガジン37L、主軸頭21L、サドル部26L、立ち上がり部33L、立ち上がり部33M、サドル部26M、主軸頭21Mおよび工具マガジン37Mが、挙げた順に、X軸方向に並んで設けられている。
主軸頭21Lの重量は、サドル部26Lを介して、立ち上がり部33Lに作用する。工具マガジン37Lの重量は、支持部材36Lおよびサドル部26Lを介して、立ち上がり部33Lに作用する。主軸頭21Mの重量は、サドル部26Mを介して、立ち上がり部33Mに作用する。工具マガジン37Mの重量は、支持部材36Mおよびサドル部26Mを介して、立ち上がり部33Mに作用する。
ベッド12Lおよびベッド12Mには、それぞれ、テーブル支持台46Lおよびテーブル支持台46Mが取り付けられている。テーブル支持台46Lおよびテーブル支持台46Mは、それぞれ、ベッド12Lおよびベッド12Mに固定されている。テーブル支持台46Lおよびテーブル支持台46Mには、それぞれ、テーブル41Lおよびテーブル41Mが取り付けられている。テーブル41Lおよびテーブル41Mは、それぞれ、テーブル支持台46Lおよびテーブル支持台46Mに対して、X軸方向にスライド移動可能に設けられている。
テーブル41L,41Mは、ワークを保持するための装置である。テーブル41L,41Mは、搭載部(ゆりかご治具)42と、旋回機構部44と、基台45とを有する。
搭載部42は、主面48を有する。主面48は、X軸に平行な軸を含む平面である。主面48は、搭載部42の平板部分の一面である。主面48には、各種のクランプ機構を用いて、ワークが着脱可能に搭載される。
搭載部42は、旋回機構部44により支持されている。搭載部42は、X軸に平行な中心軸230の両端において、旋回機構部44により支持されている。搭載部42は、旋回機構部44により、中心軸230を中心に旋回可能なように設けられている。旋回機構部44は、基台45に接続されている。テーブル41L,41Mのうちの基台45が、テーブル支持台46L,46Mに取り付けられている。
テーブル支持台46L,46Mおよびテーブル41L,41Mの基台45には、テーブル41L,41MのX軸方向へのスライド移動を可能とするための送り機構や案内機構、駆動源としてのサーボモータなどが適宜、設けられている。
図3および図4を参照して、コラム31Lおよびコラム31Mは、互いに接続されている。本実施の形態では、コラム31Lのうちの立ち上がり部33Lと、コラム31Mのうちの立ち上がり部33Mとが、互いに接続されている。
工作機械100は、接続部材71,72,73,74をさらに有する。接続部材71,72,73,74は、たとえば、樹脂製のプレート材からなる。接続部材71,72,73,74は、コラム31Lおよびコラム31Mに固定されている。接続部材71,72,73,74は、ボルト(不図示)を用いて、コラム31Lおよびコラム31Mに締結されている。コラム31Lおよびコラム31Mは、接続部材71,72,73,74によって互いに接続されている。
より具体的には、接続部材71,72は、立ち上がり部33L,33Mの前面33bに設けられている。接続部材71は、Y軸方向において頂面33aと隣り合う位置に設けられている。Y軸方向における接続部材71および頂面33aの間の距離は、Y軸方向における接続部材71および基部32L,32Mの間の距離よりも小さい。接続部材72は、Y軸方向において、接続部材71から基部32L,32M側にシフトした位置に設けられている。接続部材73,74は、立ち上がり部33L,33Mの後面33cに設けられている。接続部材73および接続部材74は、それぞれ、前面33bに設けられた接続部材71および接続部材72に対応する位置に設けられている。
図5は、片持ち構造による主軸頭の支持に起因してコラムが変形するマシニングセンターの様子を示す正面図である。
図5を参照して、片持ち構造により主軸頭21を支持するマシニングセンターにおいては、主軸頭21の重量がコラム31に作用することによって、コラム31が、主軸頭21がコラム31からオーバーハングする方向(矢印310に示す方向)に変形するおそれがある。また、Y軸方向における主軸頭21の移動に伴って、コラム31の変形量(矢印310に示す方向への倒れ量)が変化する。この場合、ワークの加工時にコラム31の姿勢(Y軸方向における真垂度)が変化することになるため、ワークの加工精度が低下してしまう。コラム31に主軸頭21の重量に加えて工具マガジン37の重量が作用するマシニングセンターにおいては、このような懸念が特に大きくなる。
図1から図4を参照して、これに対して、本実施の形態における工作機械100では、2台のマシニングセンター120L,120Mを、コラム31L,31Mの立ち上がり部33L,33Mが互いに隣り合わせとなるように配置するとともに、コラム31Lおよびコラム31Mを接続することによって、コラム31L,31Mの全体としての剛性を高めることができる。これにより、マシニングセンター120L,120Mの各マシニングセンターにおいて、片持ち構造による主軸頭21L,21Mの支持に起因してコラム31L,31Mが変形することを抑制できる。
なお、本実施の形態では、コラム31Lおよびコラム31Mを、接続部材71,72,73,74を介して接続したが、これに限られず、コラム31Lおよびコラム31M同士を直接、接続してもよい。この場合、たとえば、立ち上がり部33Lの側面33dと、立ち上がり部33Mの側面33dとを互いに当接させ、立ち上がり部33Lおよび立ち上がり部33Mを、ボルトにより締結してもよい。この際、各マシニングセンターにおける振動や熱変形が、2台のマシニングセンター間で影響し合うことを抑制するために、立ち上がり部33Lおよび立ち上がり部33Mの間に防振材や断熱材を介在させてもよい。
以上に説明した、この発明の実施の形態1における工作機械100の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における工作機械100は、2台のマシニングセンター120L,120Mが連結されてなる工作機械である。工作機械100は、水平方向に延びる第1軸としてのX軸の軸方向に並んで配置される第1ベッドとしてのベッド12Lおよび第2ベッドとしてのベッド12Mと、ベッド12Lおよびベッド12M上にそれぞれ立設される第1コラムとしてのコラム31Lおよび第2コラムとしてのコラム31Mと、工具を回転させる主軸22を有する第1主軸頭としての主軸頭21Lおよび第2主軸頭としての主軸頭21Mとを備える。コラム31Lおよびコラム31Mは、それぞれ、ベッド12Lおよびベッド12Mから鉛直上方向に立ち上がり、X軸の軸方向において互いに隣り合う第1立ち上がり部としての立ち上がり部33Lおよび第2立ち上がり部としての立ち上がり部33Mを有する。主軸頭21Lは、立ち上がり部33Lを挟んで立ち上がり部33Mの反対側において、立ち上がり部33Lにより片持ち構造で支持されている。主軸頭21Mは、立ち上がり部33Mを挟んで立ち上がり部33Lの反対側において、立ち上がり部33Mにより片持ち構造で支持されている。コラム31Lおよびコラム31Mは、互いに接続されている。
このように構成された、この発明の実施の形態1における工作機械100によれば、片持ち構造による主軸頭21L,21Mの支持に起因してコラム31L,31Mが変形することを抑制できる。これにより、Y軸方向における主軸頭21L,21Mの移動に伴ってコラム31L,31Mの姿勢が変化することを抑制し、工作機械100におけるワークの加工精度を向上させることができる。
(実施の形態2)
図6は、この発明の実施の形態2における工作機械の内部構造を示す斜視図である。図6は、実施の形態1における図2に対応する図である。本実施の形態における工作機械は、実施の形態1における工作機械100と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
図6を参照して、この発明の実施の形態2における工作機械では、コラム31Lおよびコラム31Mに加えて、ベッド12Lおよびベッド12Mが、互いに接続されている。
工作機械は、接続部材76をさらに有する。接続部材76は、たとえば、樹脂製のプレート材からなる。接続部材76は、ベッド12Lおよびベッド12Mに固定されている。接続部材76は、ボルト(不図示)を用いて、ベッド12Lおよびベッド12Mに締結されている。ベッド12Lおよびベッド12Mは、接続部材76によって、互いに接続されている。
接続部材76は、ベッド12Lおよびベッド12Mの前面12bに設けられている。接続部材は、ベッド12Lおよびベッド12Mの後面12cに設けられてもよいし、前面12bおよび後面12cの双方に設けられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、コラムによる主軸頭の支持方法として片持ち構造を用いた工作機械に適用される。
12L,12M ベッド、12b,33b 前面、12c,33c 後面、21,21L,21M 主軸頭、22 主軸、26L,26M サドル、31,31L,31M コラム、32L,32M 基部、33L,33M 立ち上がり部、33a 頂面、33d 側面、36L,36M 支持部材、37,37L,37M 工具マガジン、41,41L,41M テーブル、42 搭載部、44 旋回機構部、45 基台、46,46L,46M テーブル支持台、48 主面、51 スプラッシュガード、52 前部、56L,56M 扉部、57L,57M 窓部、61 操作盤、71,72,73,74,76 接続部材、100 工作機械、120L,120M マシニングセンター、210,220,230 中心軸。

Claims (6)

  1. 2台のマシニングセンターが連結されてなる工作機械であって、
    水平方向に延びる第1軸の軸方向に並んで配置される第1ベッドおよび第2ベッドと、
    前記第1ベッドおよび前記第2ベッド上にそれぞれ立設される第1コラムおよび第2コラムと、
    工具を回転させる主軸を有する第1主軸頭および第2主軸頭とを備え、
    前記第1コラムおよび前記第2コラムは、それぞれ、前記第1ベッドおよび前記第2ベッドから鉛直上方向に立ち上がり、前記第1軸の軸方向において互いに隣り合う第1立ち上がり部および第2立ち上がり部を有し、
    前記第1主軸頭は、前記第1立ち上がり部を挟んで前記第2立ち上がり部の反対側において、前記第1立ち上がり部により片持ち構造で支持され、
    前記第2主軸頭は、前記第2立ち上がり部を挟んで前記第1立ち上がり部の反対側において、前記第2立ち上がり部により片持ち構造で支持され、
    前記第1コラムおよび前記第2コラムは、互いに接続され、
    前記第1コラムおよび前記第2コラムのうちの前記第1立ち上がり部および前記第2立ち上がり部が、互いに接続され、
    前記第1立ち上がり部および前記第2立ち上がり部は、鉛直上側に面する頂面を有し、
    前記第1立ち上がり部および前記第2立ち上がり部は、前記頂面を除く位置で互いに接続されている、工作機械。
  2. 2台のマシニングセンターが連結されてなる工作機械であって、
    水平方向に延びる第1軸の軸方向に並んで配置される第1ベッドおよび第2ベッドと、
    前記第1ベッドおよび前記第2ベッド上にそれぞれ立設される第1コラムおよび第2コラムと、
    工具を回転させる主軸を有する第1主軸頭および第2主軸頭とを備え、
    前記第1コラムおよび前記第2コラムは、それぞれ、前記第1ベッドおよび前記第2ベッドから鉛直上方向に立ち上がり、前記第1軸の軸方向において互いに隣り合う第1立ち上がり部および第2立ち上がり部を有し、
    前記第1主軸頭は、前記第1立ち上がり部を挟んで前記第2立ち上がり部の反対側において、前記第1立ち上がり部により片持ち構造で支持され、
    前記第2主軸頭は、前記第2立ち上がり部を挟んで前記第1立ち上がり部の反対側において、前記第2立ち上がり部により片持ち構造で支持され、
    前記第1コラムおよび前記第2コラムは、互いに接続され、さらに、
    前記第1コラムおよび前記第2コラムに固定され、前記第1コラムおよび前記第2コラムを互いに接続する接続部材を備える、工作機械。
  3. 前記第1ベッドおよび前記第2ベッドが互いに接続されている、請求項1または2に記載の工作機械。
  4. 前記第1コラムおよび前記第2コラムは、前記第1立ち上がり部および前記第2立ち上がり部の合わせ面を挟んで対称形状を有する、請求項1からのいずれか1項に記載の工作機械。
  5. 前記第1主軸頭および前記第2主軸頭は、少なくとも、鉛直方向に延び、前記第1軸に直交する第2軸の軸方向に移動可能に構成される、請求項1からのいずれか1項に記載の工作機械。
  6. 前記第1コラムおよび前記第2コラムによりそれぞれ支持され、工具を収納するための第1工具マガジンおよび第2工具マガジンをさらに備える、請求項1からのいずれか1項に記載の工作機械。
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