JP2011244787A - 酸性水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】寒冷地の輸送を想定した低温耐性を有する、ジアシルグリセロールを高濃度で含有する酸性水中油型乳化組成物の提供。
【解決手段】次の(A)及び(B):
(A)ジアシルグリセロールを20質量%以上含有する油相
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち飽和脂肪酸が85質量%以上であり、かつ構成脂肪酸の平均炭素数が15.8〜17.5であるポリグリセリン脂肪酸エステルを油相質量に対して0.3質量%以上
を含有し、油相/水相の質量比が30/70〜60/40である酸性水中油型乳化組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸性水中油型乳化組成物に関する。
ドレッシング類等の酸性水中油型乳化組成物は、通常、卵黄等を乳化剤として使用し、乳化剤を含有する水相を調製した後これに油相を添加し乳化させることにより製造されている。そして近年、ジアシルグリセロールが肥満防止作用、体重増加抑制作用等を有することが明らかにされるに至り(特許文献1)、これを各種食品に配合する試みがなされている(特許文献2)。
しかし、酸性水中油型乳化組成物は乳化安定性の高いことが必要であるが、特に油相としてジアシルグリセロール高含有油を使用した場合、原料となる油脂を構成する脂肪酸の種類によっては、冷蔵庫内条件下(−5℃〜5℃)において乳化破壊を生じ、油水分離が発生する場合がある。原因としてジアシルグリセロールはトリアシルグリセロールよりも融点が高いため、冷蔵庫条件下ではジアシルグリセロールの一部が結晶化することによるものと考えられた。そこで、冷蔵庫内条件下(−5℃〜5℃)での低温耐性を向上させるために、油脂の結晶抑制剤として用いられる乳化剤について検討し、特定範囲の乳化剤が結晶抑制剤として有効であることが報告されている(特許文献3)。
一方で、実用化を想定すると、冷蔵庫条件下での低温耐性のみならず、寒冷地での輸送を考慮した条件についても耐性が求められる。すなわち、−5℃での低温耐性では不十分であり、例えば−10℃での耐性など、更なる低温耐性の向上が求められている。
低温耐性の向上を図った技術として、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステルと特定組成の植物ステロール類を併用する方法(特許文献4)や、不飽和脂肪酸含量が高く、かつ、エステル化率の高いポリグリセリン脂肪酸エステルを使用する方法(特許文献5)等が報告されている。
また、トリアシルグリセロールを主成分とする油脂の結晶化を抑制する技術として、飽和脂肪酸含量の多いポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる方法(特許文献6〜8)や、エルシン酸含量の高いポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる方法が既に知られている(特許文献9、10)。
特開平4−300828号公報 特許第2848849号 特開2002−176952号公報 特開2006−087314号公報 特開2006−115832号公報 米国特許第2266591号明細書 特開平10−313820号公報 特開昭63−63343号公報 特開2004−248518号公報 特開2002−212587号公報
しかしながら、上記特許文献に記載されている乳化剤では、更なる低温においての安定性が不十分であり、乳化破壊を生じ、油水が分離してしまう場合があった。
従って、本発明の課題は、寒冷地の輸送を想定した低温耐性を有する、ジアシルグリセロールを高濃度で含有する酸性水中油型乳化組成物を提供することにある。
本発明者が検討した結果、ジアシルグリセロール高含有油脂を用いた酸性水中油型乳化組成物において、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸中、飽和脂肪酸含量が85質量%以上と高く、構成脂肪酸の平均炭素数が特定範囲にあるポリグリセリン脂肪酸エステルを油相に特定量使用すると、低温耐性が向上し、品質劣化を起こさない安定な酸性水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の(A)及び(B):
(A)ジアシルグリセロールを20質量%以上含有する油相
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち飽和脂肪酸が85質量%以上であり、かつ構成脂肪酸の平均炭素数が15.8〜17.5であるポリグリセリン脂肪酸エステルを油相質量に対して0.3質量%以上
を含有し、油相/水相の質量比が30/70〜60/40である酸性水中油型乳化組成物を提供するものである。
本発明の酸性水中油型乳化組成物は、ジアシルグリセロールを高濃度に含有しながら、寒冷地の輸送を想定した−10℃での低温耐性を有し、離水等の外観変化のない安定した品質を有する。
本発明の酸性水中油型乳化組成物の(A)油相において、ジアシルグリセロールの含有量は、脂質代謝改善食品又は体脂肪蓄積抑制食品としての有効性、工業的生産性の観点から、20質量%(以下、単に「%」と記載する)以上であり、好ましくは35〜99.9%、特に49〜95%であることが好ましい。油相にはジアシルグリセロール以外に、トリアシルグリセロール、モノアシルグリセロール、遊離脂肪酸等を含有させることができる。
(A)油相中のトリアシルグリセロールの含有量は、乳化性、風味、生理効果、工業的生産性の点で80%以下であるのが好ましく、更に0.1〜50%、特に3%〜30%であるのが好ましい。
(A)油相中のモノアシルグリセロールの含有量は、乳化性、風味、工業生産性の点から5%以下であるのが好ましく、更に0〜2%、特に0.1〜1.5%であるのが良い。モノアシルグリセロールの構成脂肪酸は、工業的生産性の点でジアシルグリセロールの構成脂肪酸と同じであるのが好ましい。
(A)油相中の遊離脂肪酸(塩)の含有量は、乳化性、風味、工業的生産性の点で1%以下であるのが好ましく、更に0〜0.5%、特に0.05〜0.2%であるのが好ましい。
ドレッシング類等の酸性水中油型乳化組成物は、冷蔵庫等の低温で保存された場合でも、結晶化、固化が起こらないように、油相には低融点の油脂を使用することが好ましい。本発明において用いるジアシルグリセロールも、低融点であることが好ましい。具体的には、構成脂肪酸残基の炭素数が、8〜24、特に16〜22であることが好ましい。また、不飽和脂肪酸残基の量は、全構成脂肪酸残基の80%以上であることが好ましく、更に80〜100%、特に90〜100%、殊更93〜98%であるのが好ましい。
ジアシルグリセロールは、植物油、動物油等とグリセリンとのエステル交換反応、又は上記油脂由来の脂肪酸組成物とグリセリンとのエステル化反応等任意の方法により得られる。反応方法は、アルカリ触媒等を用いた化学反応法、リパーゼ等の油脂加水分解酵素を用いた生化学反応法のいずれでもよい。
本発明で使用する(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中の飽和脂肪酸含量は85%以上であるが、好ましくは85〜100%、更に90〜100%、特に95〜100%であるのが、低温耐性、保存性の点から好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の平均炭素数は、15.6〜17.5であるが、好ましくは15.8〜17.3、特に15.9〜17.0、殊更16.2〜16.8であるのが、低温耐性、保存性の点から好ましい。平均炭素数は、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が2種以上である場合、各脂肪酸の炭素数を組成比(質量分率)に応じて加重平均することにより得られた値とする。
また、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中の炭素数8〜14の飽和脂肪酸含量は、30%未満であるのが好ましく、更に10%以上30%未満、特に15%以上30%未満であるのが、低温耐性、保存性の点から好ましい。
また、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中の炭素数18〜24の飽和脂肪酸含量は、85%以下であるのが好ましく、特に30%以上85%以下であるのが、低温耐性、保存性の点から好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、炭素数8〜14、炭素数18〜24の飽和脂肪酸以外の構成飽和脂肪酸としては、カプロン酸、パルミチン酸等が挙げられるが、パルミチン酸が好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、ポリグリセリンの平均重合度は2〜40であるのが好ましく、更に4〜40、特に10〜40であるのが、低温耐性の点から好ましい。本発明において、ポリグリセリンの平均重合度は、水酸基価から算出したものである。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率は80%以上、更に85〜100%、特に90〜100%であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。ここで、エステル化率とは、ポリグリセリン1分子中の全水酸基数に対する、ポリグリセリン脂肪酸エステル1分子中のエステル化された水酸基数を百分率で表した数値(%)のことである。
本発明において、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、油相質量に対して0.3%以上であるが、0.3〜3.0%であるのが好ましく、更に0.4〜2%、特に0.5〜1.5%、殊更0.5〜1%であるのが、低温耐性の点、食品としての風味の点から好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物における油相と水相の配合比(質量比)は、30/70〜60/40であるが、更に30/70〜50/50、特に35/65〜45/55であるのが風味、色調の点から好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物は、卵黄を含有することができる。卵黄を含有することで酸性水中油型乳化組成物の安定性を向上させることができる。このときの卵黄は、生、凍結、粉末、加塩、加糖等任意の形態でよく、また卵白を含んだ全卵の形態で配合してもよい。組成物中の卵黄の含有量は、風味向上の観点から、液状卵黄換算で0.1〜20%であるのが好ましく、更に0.3〜15%、特に0.5〜10%、殊更1〜5%であるのが好ましい。
また、卵黄は酵素処理されたものであってもよい。卵黄の酵素処理に用いる酵素としては、エステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼが好ましく、リパーゼ、ホスホリパーゼがより好ましく、ホスホリパーゼが特に好ましい。ホスホリパーゼの中でも、ホスホリパーゼA、すなわちホスホリパーゼA1及びA2が好ましく、特にホスホリパーゼA2が好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物においては、さらに固体脂を含有させることが、風味の点から好ましい。ここで、固体脂としては、25℃で固体又は半固体の油脂をいい、例えば、ココアバター、パーム油、やし油、マーガリン等の植物性油脂や、牛脂、ラード(豚脂)、鶏油、乳脂、バター等の動物性油脂、ショートニング等の動植物混合油脂等が挙げられ、これらで抽出又はコーティングされた香辛料や香辛料抽出物、フレーバー等も挙げられる。特に乳脂が風味の点から好ましい。乳脂は、乳由来の脂肪のことで、例えば、バターオイル等として添加してもよいが、乳脂を含むクリーム、バター、チーズ等として添加してもよい。なかでも、チーズが好ましい。チーズとしては、例えば、ナチュナルチーズ、プロセスチーズ、チーズ加工品等が挙げられる。
後述するように、固体脂、特にチーズを酸性水中油型乳化組成物に含有させると、−10℃での耐性が弱い。本発明は、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることにより、固体脂を含有しているのにもかかわらず低温耐性を向上させた酸性水中油型乳化組成物を得るに至ったものである。
固体脂の含有量は、酸性水中油型乳化組成物中に0.5〜15%であるのが好ましく、更に1〜10%、特に1〜8%であるのが、食品としての風味の点から好ましい。
また、固体脂としてチーズを含有する場合、チーズの含有量は、水相質量に対して0.5〜10%であるのが好ましく、更に1〜8%、特に1〜7%であるのが、食品としての風味の点から好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物の水相には特に制限はなく、水;米酢、酒粕酢、リンゴ酢、ブドウ酢、穀物酢、合成酢等の食酢;食塩等の塩類;グルタミン酸ナトリウム等の調味料;砂糖、水飴等の糖類;酒、みりん等の呈味料;各種ビタミン;クエン酸等の有機酸及びその塩;香辛料;レモン果汁等の各種野菜又は果実の搾汁液;各種野菜類;各種果実類;キサンタンガム、ジェランガム、グァーガム、タマリンドガム、カラギーナン、ペクチン、トラガントガム等の増粘多糖類;馬鈴薯澱粉等の澱粉類、それらの分解物及びそれらを化工処理した澱粉類;ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート等の合成乳化剤;レシチン又はその酵素分解物等の天然系乳化剤;牛乳等の乳製品;大豆タンパク質、乳タンパク質、小麦タンパク質等のタンパク質類、あるいはこれらタンパク質の分離物や分解物等のタンパク質系乳化剤;各種リン酸塩等を含有させることができる。本発明においては、目的とする組成物の粘度、物性等に応じて、これらを適宜配合できる。
また、水相部のpHは5.5以下であることが保存性の点から好ましく、更に2.5〜5.5、特に3〜5、殊更3.2〜4.5の範囲が好ましい。この範囲にpHを低下させるためには、食酢、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸、リン酸等の無機酸、レモン果汁等の酸味料を使用することができるが、保存性を良くする点、液体調味料製造直後の具材の風味を維持する点から食酢を用いることが好ましい。食酢は穀物酢、りんご酢、ビネガー類など様々な種類を用いることができる。
また、水相中の酸度は0.15〜10%、更に0.25〜6、特に0.3〜3とすることが風味の点から好ましい。なお、「酸度」とは、測定の対象となる液体を0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで滴定を行い、その終点の滴定量から次の式(1)により算出したものをいう。
酸度(%)=(a×v×f)/w×100 式(1)
(a:0.1mol/Lの水酸化ナトリウム1mLに相当する酢酸量0.006g、V:0.1mol/Lの水酸化ナトリウムの使用量(ml)、f:0.1mol/Lのファクター、w:試料採取量(g))
塩類としては、並塩、天日塩、岩塩等、様々な種類のものを用いることができ、その一部を塩化カリウムや硫酸マグネシウム等に置き換えたものも用いることができる。塩類の配合量は、酸性水中油型乳化組成物中に1〜20%、更に2〜15%、特に3〜10%とすることが風味の点から好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物の製品形態としては、例えば日本農林規格(JAS)で定義されるドレッシング、半固体状ドレッシング、乳化液状ドレッシング、サラダドレッシング、フレンチドレッシング等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、広くドレッシング類、ドレッシング様食品といわれるものが該当する。
本発明の酸性水中油型乳化組成物は、例えば以下の方法により製造することができる。
まず、ジアシルグリセロール含有油脂、ポリグリセリン脂肪酸エステルの油性成分を混合して油相を調製する。また、必要に応じて、卵黄、固体脂、その他の水溶性原料を混合して水相を調製する。固体脂は油相に混合してもよい。
水相に油相を添加し、必要により予備乳化を行い、均質化することにより、酸性水中油型乳化組成物を得ることができる。均質機としては、例えばマウンテンゴウリン、マイクロフルイダイザーなどの高圧ホモジナイザー、超音波式乳化機、コロイドミル、アジホモミキサー、マイルダー等が挙げられる。
本発明における水相部は安全性の面から加熱殺菌することが好ましい。殺菌方法としては、一般に用いられている方法が使用可能である。具体的には、水蒸気加熱式、ヒーター加熱方式、高周波電磁誘導加熱方式、チューブ式高温加熱方式などの方法が利用可能である。
このようにして製造された酸性水中油型乳化組成物は容器に充填され、容器入り乳化食品として、通常のドレッシング等と同様に使用することができる。例えば、タルタルソース等のソース、サンドイッチ、サラダの他、焼き物、炒め物、和え物といった調理に使用できる。
容器としては通常、ドレッシング等の酸性水中油型乳化組成物に用いられるものであれば、いずれでも良い。
〔分析方法〕
(1)油脂のグリセリド組成
ガラス製サンプル瓶に、油脂サンプル約10mgとトリメチルシリル化剤(「シリル化剤TH」、関東化学製)0.5mLを加え、密栓し、70℃で15分間加熱した。これに水1.0mLとヘキサン1.5mLを加え、振とうした。静置後、上層をガスクロマトグラフィー(GLC)に供して分析した。
(2)油脂の脂肪酸組成
日本油化学会編「基準油脂分析試験法」中の「脂肪酸メチルエステルの調製法(2.4.1.−1996)」に従って脂肪酸メチルエステルを調製し、得られたサンプルを、American Oil Chemists. Society Official Method Ce 1f−96(GLC法)により測定した。
(3)ポリグリセリンエステルの脂肪酸組成
油脂の脂肪酸組成と同様の方法により測定した。
〔油相の調製〕
表1に示すポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた。
表2に示す配合組成により、ジアシルグリセロール(DAG)高含有油脂にポリグリセリン脂肪酸エステルを添加し、70℃にて加熱溶解し油相を調製した。
〔水相の調製〕
表2に示す水相原料のうち、卵黄以外を混合し、80℃4分加熱殺菌を行い、常温にした。
〔酸性水中油型乳化組成物の製造〕
水相に卵黄を添加し、ホモミキサーで攪拌しながら油相を徐々に添加し乳化を行い、ドレッシングを製造した。得られたドレッシングを容器に充填しサンプルとした。
〔低温耐性評価〕
サンプルを5℃30日間、−5℃30日間、及び−10℃2日間で夫々保存した後、約5時間室温に放置し、その外観を6名のパネラーにより、以下の評価基準に従って、目視で評価した。
(容器入りドレッシングの外観)
○:良好、変化なし
○−:良好だが、若干の外観変化が認められる
△:やや不良、一部に割れ、分離等が認められる
×:不良、著しい割れ、分離等が認められる
Figure 2011244787
Figure 2011244787
結果を表2に示した。
ジアシルグリセロール高含有油脂と特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを油相に使用して酸性水中油型乳化組成物とした実施例1〜8は、極めて優れた低温耐性を示した(表2)。低温耐性の効果は、チーズを含んでいても同等であった(実施例3と6)。
これに対し、ポリグリセリン脂肪酸エステルを配合していない比較例1は、十分な低温耐性を有さなかった。比較例2〜7は−5℃での低温耐性効果が見られるものもあったが、−10℃における低温耐性は不十分であった。使用したポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸組成が実施例2と同じであるが、油相中のポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が少ない比較例8は、乳化物の低温耐性を向上させる効果が弱かった。

Claims (5)

  1. 次の(A)及び(B):
    (A)ジアシルグリセロールを20質量%以上含有する油相
    (B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち飽和脂肪酸が85質量%以上であり、 かつ構成脂肪酸の平均炭素数が15.8〜17.5であるポリグリセリン脂肪酸エステルを油相質 量に対して0.3質量%以上
    を含有し、油相/水相の質量比が30/70〜60/40である酸性水中油型乳化組成物。
  2. (B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数8〜14の飽和脂肪酸が30質量%未満である請求項1記載の酸性水中油型乳化組成物。
  3. (B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数8〜14の飽和脂肪酸が10質量%以上30質量%未満であり、炭素数18〜24の飽和脂肪酸が85質量%以下である請求項1記載の酸性水中油型乳化組成物。
  4. さらに、固体脂を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の酸性水中油型乳化組成物。
  5. 酸性水中油型乳化組成物がドレッシング類又はドレッシング様食品である請求項1〜4のいずれか1項記載の酸性水中油型乳化組成物。
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