JP2011241789A - 内燃機関の排気再循環装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストの内燃機関の排気再循環装置を提供する。
【解決手段】EGRガスと冷却水との間の熱交換によりEGRガスを冷却するEGRクーラ23と、冷却水温度に感応して開閉するサーモスタット19を有し、その開弁時に冷却水をラジエータ17を通しウォーターポンプ18の吸入側に還流させる冷却水還流回路15とを備えた排気再循環装置であって、EGRクーラ23が、エンジンの一端側に取り付けられて冷却水出口通路32を形成するハウジング31と、冷却水出口通路32中の冷却水に接触するようハウジング31に支持された排気還流管33とを有し、冷却水還流回路15は、サーモスタット19の閉弁時に冷却水をサーモスタット19およびラジエータ17をバイパスしてウォーターポンプ18の吸入側に還流させるバイパス通路WP2を有し、その通路WP2の一部がハウジング31によって形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】EGRガスと冷却水との間の熱交換によりEGRガスを冷却するEGRクーラ23と、冷却水温度に感応して開閉するサーモスタット19を有し、その開弁時に冷却水をラジエータ17を通しウォーターポンプ18の吸入側に還流させる冷却水還流回路15とを備えた排気再循環装置であって、EGRクーラ23が、エンジンの一端側に取り付けられて冷却水出口通路32を形成するハウジング31と、冷却水出口通路32中の冷却水に接触するようハウジング31に支持された排気還流管33とを有し、冷却水還流回路15は、サーモスタット19の閉弁時に冷却水をサーモスタット19およびラジエータ17をバイパスしてウォーターポンプ18の吸入側に還流させるバイパス通路WP2を有し、その通路WP2の一部がハウジング31によって形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の排気再循環装置、特に水冷式の内燃機関の排気通路側から吸気通路側に還流される排気ガスを内燃機関の冷却水により冷却する内燃機関の排気再循環装置に関する。
車両用のエンジン(内燃機関)においては、排気浄化性能が高度に要求されるため、NOx(窒素酸化物)の低減に効果的な排気再循環を行うEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置を装着したものが普及してきており、空気量に対し燃料の希薄な燃焼が可能でEGR量が多くなるようなエンジンでは、排気再循環される還流排気ガス、すなわちEGRガスの温度を下げるためにEGRクーラ(排気冷却器)が多用されている。このEGRクーラは、一般に、シェル内のチューブにEGRガスを通し、シェルとチューブの間に導いた冷却水とチューブ内を通るEGRガスとの間で熱交換させることにより、排気側から吸気側に還流するEGRガスを冷却するようになっている。
このような排気冷却器を備えた内燃機関の排気再循環装置としては、例えばEGRクーラを設けたEGRパイプと、EGRクーラをバイパスするバイパス通路を形成するバイパスパイプと、EGRガスがEGRパイプおよびバイパスパイプのうちいずれかを通るようその還流通路を切り替える流路切替えバルブとを設けて、寒冷時等にエンジンの暖機のために排気再循環を行う際に、そのEGRガスがEGRクーラによって冷却されないようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、その他の内燃機関の排気再循環装置として、エンジン本体を通過した冷却水の一部および排気ポート上部の壁中を通った冷却水を合流させる合流通路上に、その合流比の制御および遮断が可能な三方弁と、三方弁の下流側に位置するEGRクーラおよびヒータとを設けて、三方弁の開弁時にエンジンの暖機状態に応じた合流比でEGRクーラおよびヒータに冷却水を通すようにする一方、ラジエータを配した主通路上のサーモスタットが開弁するとき、合流通路を通った冷却水を主通路に循環させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、ハウジングをエンジンブロックの端面に装着されるチェーンケースに一体化して、そのハウジング内のクーラ本体とチェーンケースの間に冷却水通路を形成するとともに、エンジンブロックの端面に対向するハウジングの壁面を貫通するようにEGRガスの導入管および排出管を設けたEGRクーラが知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、上述のような従来の内燃機関の排気再循環装置にあっては、EGRガスを冷却水との間の熱交換により冷却するEGRクーラに、ろう付けや溶接によるシール部分が多数必要になり、排気再循環装置のコスト高を招いてしまうという問題があった。
また、チェーンカバーにEGRクーラのハウジングを一体化する場合には、エンジンブロックの端面に対向する壁面にEGRクーラ本体を支持させるとともに、EGRガスの導入管および排出管を貫通させる必要があることから、その取付けおよびシール構造が複雑になり、排気再循環装置のコスト高を招いてしまうという問題があった。
これに対し、シリンダヘッド内にEGRガス通路を設けることも考えられるが、熱交換効率を高めることが容易でないために効果的な排気冷却ができないばかりか、シリンダヘッドの構造が複雑になったり配管の取付け構造が複雑になったりしてしまい、やはり、コスト高が避けられなかった。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストの内燃機関の排気再循環装置を提供するものである。
本発明に係る排気冷却器は、上記課題の解決のため、(1)冷却水ポンプからウォータージャケットに導入された冷却水をラジエータ側に流出させる冷却水出口通路と排気ガスの一部を排気通路側から吸気通路側に還流させる排気還流通路とを有する内燃機関に装着され、前記排気還流通路を通る排気ガスと前記冷却水出口通路を通る冷却水との間の熱交換により前記排気ガスを冷却する排気冷却器と、前記冷却水出口通路から流出した冷却水の温度に感応して開弁および閉弁する制御弁を有し、該制御弁の開弁時に前記冷却水出口通路から流出した冷却水を前記ラジエータを通して前記冷却水ポンプの吸入側に還流させる冷却水還流回路と、を備えた内燃機関の排気再循環装置であって、前記排気冷却器が、前記内燃機関の一端側に取り付けられて前記冷却水出口通路を形成するハウジングと、内周側に前記内燃機関の排気還流通路の一部を形成するとともに外周側で前記冷却水出口通路中の前記冷却水に接触するよう前記ハウジングに支持された排気還流管と、を有し、前記冷却水還流回路は、前記制御弁の閉弁時に前記ウォータージャケットに導入された冷却水を前記制御弁および前記ラジエータをバイパスして前記冷却水ポンプの吸入側に還流させることができるバイパス通路を有し、該バイパス通路の一部が前記ハウジングによって形成されていることを特徴とするものである。
この構成により、ハウジングに排気還流管を通し固定する程度の簡素な構成で、排気還流管が冷却水出口通路の内方で広い伝熱面積をもって冷却水に接触する、ウォータージャケットに直結しながらも構造の簡素な冷却効率に優れた排気冷却器ができることになり、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストの内燃機関の排気再循環装置を提供することができる。しかも、ラジエータ側に冷却水が還流するか否か(制御弁の開閉)によって排気冷却器の冷却能力を切り替えることができる。
上記(1)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(2)前記ウォータージャケットが前記内燃機関のシリンダヘッドの一端側に開口する開口部を有するとともに、前記ハウジングが、前記内燃機関のシリンダヘッドの一端側に取り付けられていることが好ましい。
この構成により、シリンダヘッドの端部に支持されるハウジングが、排気還流管を冷却水出口通路の内方で冷却水に接触させるとともに、排気冷却のための熱交換に適した冷却水を収容可能となり、排気冷却器が冷却効率に優れたものとなる。しかも、シリンダヘッドの端部に支持されるハウジングには外部の配管との接続部を任意の方向に設けることができるので、配管の配置の自由度が高く、その取付け作業も容易になる。
上記(2)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(3)前記ハウジングが、前記内燃機関に対して前記冷却水ポンプとは反対側に配置されているのが好ましい。
この構成により、シリンダヘッドの端部にハウジングを容易に固定できるとともに、配管作業も容易にできる。
上記(2)または(3)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(4)前記ハウジングが、前記ウォータージャケットの開口部を取り囲むとともに前記シリンダヘッドの一端部に締結された開口端部と、前記冷却水出口通路の下流端部を略閉塞する一方で前記冷却水出口通路の下流端部に連通する出口通路穴が形成された閉塞端部と、該開口端部および閉塞端部の間で前記冷却水出口通路中の前記冷却水の流通方向に対し前記排気還流管を略直交する方向に向けて支持する周壁部と、を有しているのがよい。
この構成により、シリンダヘッドにハウジングを容易に締結できるとともに、排気還流管をハウジングの周壁部に貫通状態で支持させるだけの簡素な構造で、排気還流管を任意の周方向角度位置となる設置姿勢で冷却水出口通路内の冷却水に接触させることができ、しかも、排気冷却のための熱交換に適したハウジングの内部の容積や配管作業の容易な配管接続方向を容易に設定できる。なお、排気還流管は、真直ぐな管である必要はない。
上記(4)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(5)前記バイパス通路の一部が、前記ハウジングの内部で前記冷却水出口通路に連通するように、前記ハウジングの閉塞端部に前記出口通路穴に対し並列に形成された分岐通路穴で構成されていることを特徴とする。
この構成により、ラジエータ側への冷却水還流通路とバイパス通路とを形成するための外部配管の接続を同方向から行うことができる。
上記(4)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(6)前記バイパス通路の一部が、前記出口通路穴によって構成され、前記バイパス通路が、前記出口通路穴から前記ラジエータの入口に延びる冷却水通路に対し、前記出口通路穴から前記冷却水ポンプの吸入側に延びるように分岐した分岐通路として構成されている。
この構成により、ラジエータ側への冷却水還流通路とバイパス通路とを形成するための外部配管の接続を互いに異なる方向から行うことができる。
上記(4)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(7)前記排気還流管が、それぞれ前記冷却水出口通路からの前記冷却水の流出方向に対し略直交するとともに、該流出方向に互いに離間する複数の管状部を有しているのが好ましい。
この構成により、排気還流管における熱交換のための伝熱面積を十分に確保でき、排気冷却効率を高めることができる。
上記(7)に記載の構成を有する内燃機関の排気再循環装置においては、(8)前記複数の管状部が互いに平行に配置されていることが望ましい。
この構成により、ハウジングへの排気還流管の取付けが容易になるとともに、複数の管状部を容易に扁平な伝熱面積の大きいものとすることができ、排気冷却効率を高めることができる。
本発明によれば、ハウジングに排気還流管を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケットに直結する冷却効率に優れた排気冷却器が実現でき、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストの内燃機関の排気再循環装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。
図1〜図5は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。
図1ないし図3に示すように、本実施形態の排気冷却器は、多気筒の内燃機関であるエンジン10に排気再循環装置20が実装されている。なお、本実施形態では、エンジン10は、排気ガス温度が暖機時から比較的高温となるエンジンで、例えば樹脂製の吸気マニホールドが装着されたガソリンエンジンである。
図3(a)および図3(b)に示すように、エンジン10は、その内方に複数の気筒11aを有するシリンダブロック11と、複数の気筒11aの上端を閉塞するようにシリンダブロック11の上部に締結固定されたシリンダヘッド12と、シリンダヘッド12のインテークポート12a側に装着された吸気マニホールド13と、シリンダヘッド12のエキゾーストポート(図示せず)側に装着された排気マニホールド14とを備えている。なお、詳細は図示しないが、エンジン10のシリンダブロック11の下部にはクランクケースが、シリンダヘッド12の上部にはヘッドカバーが、それぞれ装着されている。
シリンダブロック11およびシリンダヘッド12には、冷却水通路であるウォータージャケット16が形成されている。このウォータージャケット16の上流側の端部16a(一端部)側は、エンジン10のフロント側の端部に装着されたウォーターポンプ18の吐出ポートに接続され、ウォータージャケット16の下流側の端部16b(他端部)側は、シリンダヘッド12の底壁部12cの内部をシリンダヘッド12の短手方向に広がり長手方向に延在して、図4(a)に示すように、シリンダヘッド12のリヤ側の端面部12dに開口している。なお、図3(b)に示すように、シリンダヘッド12の底壁部12cの内方に、点火プラグや吸・排気バルブのステム部等が通る複数の管状壁部12gや動弁機構の構成要素を収納する図示しない複数の内突部が設けられており、ウォータージャケット16はそれら管状壁部12g等の周囲を取り囲みつつシリンダヘッド12の長手方向に延在している。
エンジン10には、また、ウォータージャケット16を通過した後の冷却水を空気との熱交換により冷却することができるラジエータ17と、ウォータージャケット16を通過しエンジン10から流出した冷却水の温度に感応して開弁および閉弁する制御弁としてのサーモスタット19と、が接続されており、ウォータージャケット16の他端部16bは、ウォータージャケット16内に導入された冷却水をそのウォータージャケット16からラジエータ17側に流出させる略長方形の開口部16eを有している(図4(a)参照)。
エンジン10は、さらに、エンジン10の排気の一部を排気マニホールド14側から吸気マニホールド13側に還流させ再循環させる排気再循環装置20を備えており、エンジン10の排気ガスの一部をこの排気再循環装置20によって排気通路14a側から吸気通路13a側に還流させることができるようになっている。
排気再循環装置20は、エンジン10の各気筒11a内の燃焼室(図示せず)をバイパスして排気マニホールド14内の排気通路14aと吸気マニホールド13内の吸気通路13aとを連通させる排気還流用のEGRガス通路21(を有しており、このEGRガス通路21の途中には、排気還流量を調整する電磁式のEGRバルブ22(排気還流バルブ)と、EGRガス通路21を通って還流する排気を冷却するEGRクーラ23(排気冷却器)とが設けられている。
EGRガス通路21は、エンジン10の排気通路14a側から吸気通路13a側に排気の一部を還流させる排気還流通路であり、そのEGRガス通路21の一部の区間がEGRクーラ23中のEGRガス(還流排気ガス)の冷却通路となっている。
EGRバルブ22は、EGRガス通路21を吸気通路13a側に連通させる開弁状態と、その連通・接続状態を制限、例えば遮断する閉弁状態とに切替え可能になっている。
EGRクーラ23は、ハウジング31の内部においてウォータージャケット16からの冷却水と排気通路14a側からのEGRガスとの間で熱交換をさせる熱交換器となっており、この熱交換によりEGRガスを冷却するようになっている。
具体的には、このEGRクーラ23のハウジング31は、シリンダヘッド12のリヤ側の端面部12dに対向する一端側で、ウォータージャケット16の下流側の開口部16eに対応する開口形状を有するように、シリンダヘッド12の高さ方向および短手方向(図4(a)中の左右方向)の幅においてウォータージャケット16と略同等の幅を有する比較的大きな凹状をなしている。これにより、ハウジング31は、ウォータージャケット16の他端側の開口部16eと共にウォータージャケット16からラジエータ17側に冷却水を流出させる比較的容積の大きい略直方体形状の冷却水出口通路32を形成している。なお、シリンダヘッド12のリヤ側の端面部12dにおけるウォータージャケット16の他端側の開口部16eの周囲には、シリンダヘッド12に排気再循環装置20を締結・固定するための複数の締結ボルト穴部12jおよび平坦な機械加工面12fが形成されている。また、ハウジング31は、その一端側の外周のフランジ部31fで、複数のボルト穴31iに挿入される図示しない複数の締結ボルトによってシリンダヘッド12に締結・固定されている。
また、図1に示すように、ハウジング31は、エンジン10に対してウォーターポンプ18とは反対側に配置されており、ウォータージャケット16の開口部16eを取り囲むとともにシリンダヘッド12のリヤ側の端部に締結されフランジ部31f(一端側の開口端部)と、冷却水出口通路32の下流端部を略閉塞する閉塞端部31bと、それらフランジ部31fおよび閉塞端部31bの間で冷却水出口通路32を形成する周壁部31aと、を有している。
さらに、ハウジング31の閉塞端部31b(他端側)には、第1のアウトレットパイプ部31p1および第2のアウトレットパイプ部31p2が一体に設けられており、第1のアウトレットパイプ部31p1は、内周側に冷却水出口通路32の下流端部となる第1の出口通路穴32e1(分岐通路穴)を有するとともに、外周側でラジエータインレットホース41の端部41aに結合している。また、第2のアウトレットパイプ部31p2は、内周側に冷却水出口通路32の下流端部から分岐した第2の出口通路穴32e2(分岐通路穴)を有するとともに、外周側でバイパスホース42の端部42aに結合している。すなわち、ハウジング31の閉塞端部31bには、冷却水出口通路32の下流端部に連通する第1の出口通路穴32e1および第2の出口通路穴32e2が形成されている。
ここで、第2の出口通路穴32e2は、第1の出口通路穴32e1より通路断面積が小さくなっており、ラジエータ17を通る第1の出口通路穴32e1側の冷却水還流通路WP1の流れの抵抗に対して、第2の出口通路穴32e2側のバイパスホース42内のバイパス通路WP2の流れの抵抗が、略同等かそれより大きくなっている。
一方、ハウジング31には、EGRガスを通す排気還流管33が、略直方体形状の冷却水出口通路32の長手方向(図1中の上下方向)に向けて、すなわち、図1中で左から右に向かう冷却水出口通路32中の冷却水の流通方向に対して略直交する方向に向けて、装着されている。
排気還流管33は、その内周側にエンジン10のEGRガス通路21(排気還流通路)の一部となるガス通路34を形成するとともに、その外周側で冷却水出口通路32中の冷却水に接触するように、その軸方向の両端側でハウジング31の周壁部31aに支持されている。
なお、EGRガス通路21のうちガス通路34より排気通路14a側の通路部分21aは、排気マニホールド14とハウジング31との間に介装された排気側のEGRパイプ36によって形成され、EGRガス通路21のうちガス通路34より吸気通路13a側の通路部分21bは、吸気マニホールド13とハウジング31との間に介装された吸気側のEGRパイプ37およびEGRバルブ22によって開閉可能に形成されている。また、図5に示すように、ハウジング31には、それらEGRパイプ36,37のフランジ部(図示せず)を締結するための複数のボルト穴部31jが形成されている。
一方、ハウジング31と排気還流管33の少なくとも一方側の端部との間、例えばハウジング31と両側の端部33a,33bとの間には、排気還流管33をハウジング31に支持させるよう一対の嵌入支持部材35が設けられている。これら一対の嵌入支持部材35は、例えば排気還流管33と同一の素材、若しくは排気還流管33との接合に適するとともに適度のばね性を持ち得る異種の素材からなる。
また、図1に示すように、各嵌入支持部材35は、排気還流管33の各端部33aまたは33bに排気還流管33の径方向に広がるように固着された略円板状の保持板部35aと、その保持板部35aにろう付けや圧入等により一体に設けられた軸長の短い略筒状部35bとを有しており、排気還流管33の両端側の略筒状部35bは、それぞれハウジング31の周壁部31aに形成された略円形の同軸な支持穴部31hの内周壁面に対して、例えば圧入、ろう付け、あるいは溶接等によって気密的に固着されている。なお、支持穴部31hの内周壁面は、排気還流管33の一端側と他端側でわずかに相違している。また、嵌入支持部材35の外周および支持穴部31hの内周壁面のうちいずれかが、わずかにテーパ形状をなしていてもよい。
排気還流管33は、その軸線方向と直交する方向に互いに離間する複数のチューブ状の管状部33tを有しており、これら複数の管状部33tは、互いに平行に等間隔に離間する並列状態で、それぞれの端部33a,33bにおいて一対の嵌入支持部材35の略円板状の保持板部35aに固着されて一体化されている。すなわち、排気還流管33は、複数の管状部33tが冷却水出口通路32の中を通るようにそれら複数の管状部33tの両端側で集合管の機能を併有する嵌入支持部材35を介してハウジング31に固定されており、排気還流管33がその両端側の嵌入支持部材35を介してEGRパイプ36,37に気密的に接続されている。
本実施形態の排気再循環装置20(内燃機関の排気再循環装置)においては、このようにウォータージャケット16がエンジン10のシリンダヘッド12の端面部12dに開口し、EGRクーラ23のハウジング31がシリンダヘッド12の端面部12dに固定されることで、ウォータージャケット16の下流端に直結する冷却水出口通路32が形成されており、エンジン10のリヤ側の一端に取り付けられて冷却水出口通路32を形成するハウジング31と、内周側にEGRガス通路21の一部であるガス通路34を形成するとともに外周側で冷却水出口通路32中の冷却水に接触するようハウジング31に支持された排気還流管33と、によってEGRクーラ23が構成されている。
また、ラジエータ17およびサーモスタット19は、ラジエータインレットホース41等の配管と共に、冷却水出口通路32から流出した冷却水の温度に感応してサーモスタット19を開弁および閉弁させ、その開弁時に冷却水出口通路32から流出した冷却水をラジエータ17を通してウォーターポンプ18の吸入側に還流させる冷却水還流回路15を構成している。そして、冷却水還流回路15は、ウォータージャケット16に導入されて冷却水出口通路32から流出する冷却水を、サーモスタット19の開弁時には、ラジエータ17およびサーモスタット19を通してウォーターポンプ18の吸入側に還流させ、サーモスタット19の閉弁時には、バイパスホース42内を通るバイパス通路WP2によりラジエータ17およびサーモスタット19をバイパスしてウォーターポンプ18の吸入側に還流させるようになっている。また、バイパス通路WP2の一部である第2の出口通路穴32e2は、ハウジング31の内部で冷却水出口通路32に連通するよう、ハウジング31の閉塞端部31bに第1の出口通路穴32e1に対し並列に形成された分岐通路穴となっている。
次に、その作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態においては、エンジン10が運転されると、ウォーターポンプ18が作動するが、冷却水温度がサーモスタット19の開弁温度未満である間は、ウォータージャケット16を通過して冷却水出口通路32から流出した冷却水の温度に感応してサーモスタット19が閉弁状態を保つことから、ウォーターポンプ18により吐出されてウォータージャケット16に導入された後に冷却水出口通路32から流出した冷却水は、ラジエータ17を通過することなく、バイパス通路WP2を通してウォーターポンプ18の吸入ポート側に還流する。したがって、このとき、エンジン10がその暖機中であっても比較的高温のEGRガス温度となり易いため、EGRバルブ22が開弁すると、EGRクーラ23により冷却水出口通路32内の冷却水と排気還流管33内を通るEGRガスとの間で熱交換が行われ、EGRガスの適度の冷却効果と冷却水の昇温効果が得られることになる。
一方、冷却水温度がサーモスタット19の開弁温度以上に達すると、ウォータージャケット16を通過して冷却水出口通路32から流出した冷却水の温度に感応してサーモスタット19が開弁状態となり、ウォーターポンプ18により吐出されてウォータージャケット16に導入された後に冷却水出口通路32から流出した冷却水は、ラジエータ17を通る冷却水還流通路WP1を通してウォーターポンプ18の吸入ポート側に還流する。したがって、このとき、EGRバルブ22が開弁すると、ラジエータ17により冷却された冷却水がエンジン10に導入され、エンジン10の冷却がなされるとともに、高温のEGRガスがEGRクーラ23により適度に冷却されることになる。
ところで、本実施形態においては、ハウジング31に排気還流管33を通し固定する程度の簡素な構成で、ろう付けや溶接部分を大幅に減らし、ウォータージャケット16に直結した構造の簡素なEGRクーラ23が構成されることになる。
しかも、排気還流管33が冷却水出口通路32の内方に熱交換のための広い伝熱面積をもって冷却水に接触するので、EGRクーラ23が冷却効率に優れたものとなる。すなわち、排気還流管33が、それぞれ冷却水出口通路32からの冷却水の流出方向に対し略直交するとともに、その流出方向に互いに離間する複数の管状部33tを有しているので、排気還流管33における熱交換のための伝熱面積を十分に確保でき、排気冷却効率を高めることができる。また、複数の管状部33tが互いに平行に配置されていることから、ハウジング31への排気還流管33の取付けが容易になるとともに、複数の管状部33tを容易に扁平な伝熱面積の大きいものとすることができ、排気冷却効率を高めることができる。
また、本実施形態においては、EGRクーラ23の排気冷却能力は、ラジエータ17側に冷却水が還流するか否かを切り替えるサーモスタット19の開閉によって実質的に切り替えられることになり、エンジン10の暖機中および暖機後のいずれの運転状態においてもEGRガスを適度に冷却することができ、吸気側のEGRパイプ37が高温になることが防止でき、エンジン10の樹脂製の吸気マニホールドへの熱衝撃をも緩和させることができる。その結果、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストの内燃機関の排気再循環装置20を提供することができる。
さらに、本実施形態では、ハウジング31が、シリンダヘッド12の一端側にウォータージャケット16の下流端の開口部16eを取り囲むように取り付けられているので、排気還流管33を冷却水出口通路32の内方で冷却水に接触させるとともに、排気冷却のための熱交換に適した冷却水をハウジング31内に収容させることができ、EGRクーラ23が冷却効率に優れたものとなる。しかも、シリンダヘッド12のリヤ側の端部に支持されるハウジング31にはラジエータインレットホース41やバイパスホース42等との接続部となる第1のアウトレットパイプ部31p1および第2のアウトレットパイプ部31p2をそれぞれ任意の方向に設けることができるので、配管の配置の自由度が高く、その取付け作業も容易になる。
また、ハウジング31がエンジン10に対してウォーターポンプ18とは反対側に配置されているので、シリンダヘッド12の端部にハウジング31を容易に固定できるとともに、ラジエータインレットホース41やバイパスホース42等の外部配管作業も容易にできる。
加えて、ハウジング31が、周壁部31a、閉塞端部31bおよびフランジ部31fを有しているので、シリンダヘッド12にハウジング31を容易に締結できるとともに、排気還流管33をハウジング31の周壁部31aに貫通状態で支持させるだけの簡素な構造で、排気還流管33を任意の周方向角度位置となる設置姿勢で冷却水出口通路32内の冷却水に接触させることができ、しかも、排気冷却のための熱交換に適したハウジング31の内部の容積や配管作業の容易な配管接続方向を容易に設定できる。
また、バイパス通路の一部である第2の出口通路穴32e2が、ハウジング31の内部で冷却水出口通路32に連通するように、ハウジング31の閉塞端部31bに第1の出口通路穴32e1に対し並列に形成された分岐通路穴となっているので、ラジエータ17側への冷却水還流通路WP1とバイパス通路WP2とを形成するためのラジエータインレットホース41やバイパスホース42等の外部配管接続を同方向から行うことができる。
このように、本実施形態では、ハウジング31に排気還流管33を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケット16に直結する冷却効率に優れたEGRクーラ23が実現でき、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストのエンジン10の排気再循環装置20を提供することができる。
(第2実施形態)
図6(a)および図6(b)は、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置における排気冷却器の要部の構成を示している。なお、以下に説明する各実施形態は、上述の第1実施形態と類似する排気再循環装置に装備されるものであるので、第1実施形態と同一または類似の構成要素については図1〜図5に示したそれらの符号を用い、各実施形態と第1実施形態との相違点についてのみ以下に述べる。
図6(a)および図6(b)は、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置における排気冷却器の要部の構成を示している。なお、以下に説明する各実施形態は、上述の第1実施形態と類似する排気再循環装置に装備されるものであるので、第1実施形態と同一または類似の構成要素については図1〜図5に示したそれらの符号を用い、各実施形態と第1実施形態との相違点についてのみ以下に述べる。
図6(a)および図6(b)に示すように、本実施形態では、EGRクーラ23のハウジング31の内部にEGRガスを通す排気還流管43が装着されている。
この排気還流管43は、冷却水出口通路32中の冷却水の流通方向である図6(a)および図6(b)中の左右方向に対して略直交する方向に延在している。また、排気還流管43は、その内周側にエンジン10のEGRガス通路21の一部となるガス通路34を形成するとともに、その外周側で冷却水出口通路32中の冷却水に接触するように、その軸方向の両端側でハウジング31に支持されている。
また、ハウジング31と排気還流管43の少なくとも一方側の端部、例えば両側の端部43a,43bとの間には、排気還流管43をハウジング31に固定するよう一対の嵌入支持部材45が設けられており、一対の嵌入支持部材45は、例えば排気還流管43と同一の素材からなり、互いに対向するように配置されている。
さらに、排気還流管43は、その軸線方向と直交する方向に互いに離間する複数の幅の異なる偏平チューブ状の管状部43tを有しており、これら複数の管状部43tは、互いに平行に等間隔に離間する並列状態で、それぞれの端部43a,43bにおいて一対の嵌入支持部材45に固着されて一体化されている。
各嵌入支持部材45は、排気還流管43の各端部43aまたは43bに排気還流管43の径方向に広がるよう固着された略円板状の保持板部45aと、その保持板部45aに一体に設けられた略円筒状をなすとともに、ハウジング31の支持穴部31hに例えば圧入によりあるいはろう付けや溶接によって気密的に固着された略筒状部45bと、を有している。
本実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が得られる。しかも、本実施形態では、排気還流管43が複数の幅の異なる偏平チューブ状の管状部43tを有しているので、より冷却効率に優れたEGRクーラ23が実現できる。また、そのようなEGRクーラ23を備えることで、EGRガスの冷却効率をより高めた排気再循環装置20を提供することができる。
(第3実施形態)
図7(a)および図7(b)は、本発明の第3実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置における排気冷却器の要部の構成を示している。
図7(a)および図7(b)は、本発明の第3実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置における排気冷却器の要部の構成を示している。
図7(a)および図7(b)に示すように、本実施形態においては、EGRクーラ23のハウジング31の内部にEGRガスを通す排気還流管53が、略直方体形状の冷却水出口通路32の長手方向(図7(b)の左右方向)に向けて装着されており、冷却水出口通路32における冷却水の流通方向に対して略直交する方向に延在している。
また、排気還流管53は、その内周側にエンジン10のEGRガス通路21の一部となるガス通路54を形成するとともに、その外周側で冷却水出口通路32中の冷却水に接触するように、その軸方向の両端側でハウジング31に支持されている。
排気還流管53は、その軸線方向と直交する方向に互いに離間する複数の同一幅の偏平チューブ状の管状部53tを有しており、これら複数の管状部53tは、互いに平行に等間隔に離間する並列状態で、それぞれの端部53a,53bにおいて一対のプレート状の支持部材55に固着されて一体化されている。
また、本実施形態では、ハウジング31は、第1実施形態のハウジング31と類似の全体形状を有しているが、その両側壁部分に略小判形の支持穴部31hを有しており、それら支持穴部31hを閉塞するように一対の略小判形の取付板56が固定されている。
ハウジング31と排気還流管53の両側の端部53a,53bに固着された一対のプレート状の支持部材55は、一対の取付板56にそれぞれ予め固定され、排気還流管53および一対の取付板56と共にハウジング31の内部に挿入されるようになっており、一対の取付板56がハウジング31の支持穴部31hを閉塞する状態でハウジング31に固定されると、排気還流管53がハウジング31の内部に支持される各一対の支持部材55および取付板56を介して支持されることになる。ここで、一対の支持部材55は、例えば排気還流管53と同一の素材からなり、一対の取付板56は、ハウジング31と同一の素材からなる。
また、各支持部材55は、排気還流管53の端部53aまたは53bに排気還流管53の径方向に広がるよう固着された略小判形の保持板部55aと、ハウジング31の支持穴部31hに装着された取付板56に例えばプロジェクション溶接(抵抗溶接の一種)によって気密的に固着された環状固着部55bとを有しており、排気還流管53がハウジング31との熱膨張差によってハウジング31に対し伸縮するとき、その伸縮に応じて排気還流管53の伸縮方向に撓むことができるようになっている。
なお、EGRガス通路21のうちガス通路54より排気通路14a側の通路部分21aは、一対の取付板56のうち一方に固定される排気側のEGRパイプ36によって形成され、EGRガス通路21のうちガス通路54より吸気通路13a側の通路部分21bは、一対の取付板56のうち他方に固定されるEGRバルブ22および吸気側のEGRパイプ37によって開閉可能に形成されている。また、ハウジング31および一対の取付板56のいずれか一方、例えば一対の取付板56には、それぞれEGRパイプ36,37のフランジ部(図示せず)を締結するための複数のボルト穴部56jが形成されている。
本実施形態においても、ハウジング31に排気還流管53を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケット16に直結する冷却効率に優れたEGRクーラ23が実現でき、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストのエンジン10の排気再循環装置20を提供することができ、第1実施形態と同様な効果が得られる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。なお、本実施形態は、第1実施形態の構成に加えて、冷却水を通すバイパス通路WP2に並列にヒータ回路を構成する冷却水通路を設けたものである。
図8は、本発明の第4実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。なお、本実施形態は、第1実施形態の構成に加えて、冷却水を通すバイパス通路WP2に並列にヒータ回路を構成する冷却水通路を設けたものである。
本実施形態の排気再循環装置30は、図8に示すように、ハウジング31の閉塞端部31bに、第1のアウトレットパイプ部31p1および第2のアウトレットパイプ部31p2に加えて、第3のアウトレットパイプ部31p3を一体に設けたものである。
この第3のアウトレットパイプ部31p3は、内周側に冷却水出口通路32の下流端部となる第3の出口通路穴32e3を有するとともに、外周側でヒータ接続通路WP3を形成する図示しない配管の端部に結合している。
ここで、ヒータ接続通路WP3は、ウォータージャケット16に導入されて冷却水出口通路32から流出する冷却水を、ヒータ制御弁77の開弁時にラジエータ17およびサーモスタット19をバイパスして車室内を暖房するヒータ78に通すとともに、このヒータ78において車室内に導入される空気との熱交換によって冷却された冷却水をウォーターポンプ18の吸入側に還流させることができるバイパス通路となっている。また、ヒータ接続通路WP3の一部である第3の出口通路穴32e3は、ハウジング31の内部で冷却水出口通路32に連通するよう、ハウジング31の閉塞端部31bに第1の出口通路穴32e1および第2の出口通路穴32e2に対し並列に形成された分岐通路穴となっている。さらに、第3の出口通路穴32e3は、第1の出口通路穴32e1より通路断面積が小さくなっており、ラジエータ17を通る第1の出口通路穴32e1側の冷却水還流通路WP1の流れの抵抗に対して、第3の出口通路穴32e3側のヒータ接続通路WP3の流れの抵抗が、略同等かそれより大きくなっている。
したがって、本実施形態の排気再循環装置30における冷却水還流回路15は、ウォータージャケット16に導入されて冷却水出口通路32から流出する冷却水を、サーモスタット19の開弁時には、ラジエータ17およびサーモスタット19を通してウォーターポンプ18の吸入側に還流させ、サーモスタット19の閉弁時には、ヒータ制御弁77が開弁したときにヒータ接続通路WP3によりラジエータ17およびサーモスタット19をバイパスしてウォーターポンプ18の吸入側に還流させるようになっている。また、第3の出口通路穴32e3により一部が構成されるヒータ接続通路WP3は、第1の出口通路穴32e1からラジエータ17の入口に延びる冷却水還流通路WP1に対して、第3の出口通路穴32e3からウォーターポンプ18の吸入側に延びるように分岐している。
本実施形態においても、ハウジング31に排気還流管33を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケット16に直結する冷却効率に優れたEGRクーラ23が実現でき、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストのエンジン10の排気再循環装置30を提供することができる。したがって、第1実施形態と同様の効果を期待できる。
(第5実施形態)
図9は、本発明の第5実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。
図9は、本発明の第5実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。
本実施形態は、第4実施形態におけるハウジング31の第2の出口通路穴32e2から冷却水を取り出すバイパス通路WP2の分岐形態に代えて、ウォータージャケット16に導入されてエンジン10を冷却した冷却水を、ハウジング31の壁面を通過させることなくエンジン10のシリンダブロック11またはシリンダヘッド12から直接的に取り出すか、あるいは、シリンダブロック11またはシリンダヘッド12の内部でウォーターポンプ18の吸入ポート側に還流させるバイパス通路WP2´を設けたものである。
したがって、本実施形態の排気再循環装置40は、図9に示すように、ハウジング31の閉塞端部31bに、第1のアウトレットパイプ部31p1と第3のアウトレットパイプ部31p3とを一体に設けたものとなっているが、第2の出口通路穴32e2を形成するアウトレットパイプ部は有していない。
また、本実施形態のエンジン10は、排気ガス温度が暖機時には比較的低温となるエンジン、例えばディーゼルエンジンである。
本実施形態においても、ハウジング31に排気還流管33を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケット16に直結する冷却効率に優れたEGRクーラ23が実現でき、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストのエンジン10の排気再循環装置40を提供することができる。したがって、第1実施形態と同様の効果を期待できる。
しかも、本実施形態では、エンジン10の暖機時に排気ガス温度が比較的低温となるものの、冷却水を最短経路で循環させるバイパス通路WP2´を通すことでエンジン10の暖機を早めることができる一方、ヒータ78の使用時には、ハウジング31の内部においてウォータージャケット16からの冷却水と排気通路14a側からのEGRガスとの間で熱交換をさせることができるので、ディーゼルエンジン搭載車で不足しがちなヒータ78の暖気性能を向上させることができる。
(第6実施形態)
図10は、本発明の第6実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。
図10は、本発明の第6実施形態に係る内燃機関の排気再循環装置を示している。
図10に示す本実施形態の排気再循環装置50においては、EGRクーラ23のハウジング31が周壁部31a、閉塞端部31bおよびフランジ部31fを有しており、ハウジング31の閉塞端部31bに第1のアウトレットパイプ部31p1が突設されている。
また、第1のアウトレットパイプ部31p1の軸方向中間部に第1のアウトレットパイプ部31p1の軸方向と交差する方向、例えば略直交する方向に突出するように第2のアウトレットパイプ部31p2が設けられている。なお、第2のアウトレットパイプ部31p2に代え、第3のアウトレットパイプ部31p3を一体に設けたものであってもよい。
上述の第1実施形態と同様に、第2のアウトレットパイプ部31p2は、内周側に冷却水出口通路32の下流端部となる第2の出口通路穴32e2を有するとともに、外周側で図示しないバイパスホースの端部に結合しており、冷却水出口通路32から流出した冷却水をそのバイパスホース内のバイパス通路WP2を通してウォーターポンプ18の吸入ポート側に還流するようになっている。
すなわち、本実施形態においては、バイパス通路WP2の一部が第1の出口通路穴32e1から分岐した第2の出口通路穴32e2により構成されており、それにより、バイパス通路WP2が、第1の出口通路穴32e1からラジエータ17の入口に延びる冷却水還流通路WP1に対し、第2の出口通路穴32e2からウォーターポンプ18の吸入ポート側に延びるように分岐した分岐通路として構成されている。
本実施形態においても、冷却水温度がサーモスタット19の開弁温度未満である間は、ウォータージャケット16を通過して冷却水出口通路32から流出した冷却水の温度に感応してサーモスタット19が閉弁状態を保つことから、ウォーターポンプ18により吐出されてウォータージャケット16に導入された後に冷却水出口通路32から流出した冷却水は、ラジエータ17を通過することなく、バイパス通路WP2を通してウォーターポンプ18の吸入ポート側に還流する。
一方、冷却水温度がサーモスタット19の開弁温度以上に達すると、ウォータージャケット16を通過して冷却水出口通路32から流出した冷却水の温度に感応してサーモスタット19が開弁状態となり、ウォーターポンプ18により吐出されてウォータージャケット16に導入された後に冷却水出口通路32から流出した冷却水は、ラジエータ17を通る冷却水還流通路WP1を通してウォーターポンプ18の吸入ポート側に還流する。
したがって、本実施形態においても、ハウジング31に排気還流管33を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケット16に直結する冷却効率に優れたEGRクーラ23が実現でき、第1実施形態と同様に、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストのエンジン10の排気再循環装置50を提供することができる。しかも、ラジエータ17側への冷却水還流通路WP1を形成するための外部配管の接続とバイパス通路を形成するための外部配管の接続を互いに異なる方向から行うことができる。
なお、上述の各実施形態においては、排気還流管33をハウジング31とは別の部材としていたが、排気還流管33をハウジング31と一体にダイカスト成型するようなことも考えられる。また、排気還流管33をハウジング31と同一材料としてもよいし異なる材料としてもよい。もっとも、高温のEGRガスを通す排気還流管とそれに固定される排気還流管の端部の支持部材とは、同一または線膨張係数や性質の近い素材で構成されるのがよいが、排気還流管のハウジングへの固定部に、第3実施形態のように排気還流管の伸縮を吸収可能な支持構造を設けるようにすれば、材料の組合せは自由に選択できる。
以上説明したように、本発明は、ハウジングに排気還流管を通す程度の簡素な構成で、ウォータージャケットに直結する冷却効率に優れた排気冷却器が実現でき、構成が簡素で効果的な排気冷却が可能な低コストの内燃機関の排気再循環装置を提供することができるという効果を奏するものであり、水冷式の内燃機関の排気通路側から吸気通路側に還流される排気ガスを内燃機関の冷却水により冷却する内燃機関の排気再循環装置全般に有用である。
10 エンジン(内燃機関)
12 シリンダヘッド
13 吸気マニホールド
13a 吸気通路
14 排気マニホールド
14a 排気通路
15 冷却水還流回路
16 ウォータージャケット
16a 上流側の端部(一端部)
16b 下流側の端部(他端部)
16e 開口部
17 ラジエータ
18 ウォーターポンプ(冷却水ポンプ)
19 サーモスタット(制御弁)
20;30;40;50 排気再循環装置
21 EGRガス通路(排気還流通路)
23 EGRクーラ(排気冷却器)
31 ハウジング
31a 周壁部
31b 閉塞端部
31f フランジ部(開口端部)
31h 支持穴部
31p1 第1のアウトレットパイプ部
31p2 第2のアウトレットパイプ部
31p3 第3のアウトレットパイプ部
32 冷却水出口通路
32e1 第1の出口通路穴(分岐通路穴)
32e2 第2の出口通路穴(分岐通路穴)
32e3 第3の出口通路穴(分岐通路穴)
33;43;53 排気還流管
33t;43t;53t 複数の管状部
34;54 ガス通路(排気還流通路の一部)
77 ヒータ制御弁
78 ヒータ
WP1 冷却水還流通路
WP2;WP2´ バイパス通路(分岐通路)
WP3 ヒータ接続通路
12 シリンダヘッド
13 吸気マニホールド
13a 吸気通路
14 排気マニホールド
14a 排気通路
15 冷却水還流回路
16 ウォータージャケット
16a 上流側の端部(一端部)
16b 下流側の端部(他端部)
16e 開口部
17 ラジエータ
18 ウォーターポンプ(冷却水ポンプ)
19 サーモスタット(制御弁)
20;30;40;50 排気再循環装置
21 EGRガス通路(排気還流通路)
23 EGRクーラ(排気冷却器)
31 ハウジング
31a 周壁部
31b 閉塞端部
31f フランジ部(開口端部)
31h 支持穴部
31p1 第1のアウトレットパイプ部
31p2 第2のアウトレットパイプ部
31p3 第3のアウトレットパイプ部
32 冷却水出口通路
32e1 第1の出口通路穴(分岐通路穴)
32e2 第2の出口通路穴(分岐通路穴)
32e3 第3の出口通路穴(分岐通路穴)
33;43;53 排気還流管
33t;43t;53t 複数の管状部
34;54 ガス通路(排気還流通路の一部)
77 ヒータ制御弁
78 ヒータ
WP1 冷却水還流通路
WP2;WP2´ バイパス通路(分岐通路)
WP3 ヒータ接続通路
Claims (8)
- 冷却水ポンプからウォータージャケットに導入された冷却水をラジエータ側に流出させる冷却水出口通路と、排気ガスの一部を排気通路側から吸気通路側に還流させる排気還流通路とを有する内燃機関に装着され、前記排気還流通路を通る排気ガスと前記冷却水出口通路を通る冷却水との間の熱交換により前記排気ガスを冷却する排気冷却器と、
前記冷却水出口通路から流出した冷却水の温度に感応して開弁および閉弁する制御弁を有し、該制御弁の開弁時に前記冷却水出口通路から流出した冷却水を前記ラジエータを通して前記冷却水ポンプの吸入側に還流させる冷却水還流回路と、を備えた内燃機関の排気再循環装置であって、
前記排気冷却器が、前記内燃機関の一端側に取り付けられて前記冷却水出口通路を形成するハウジングと、内周側に前記内燃機関の排気還流通路の一部を形成するとともに外周側で前記冷却水出口通路中の前記冷却水に接触するよう前記ハウジングに支持された排気還流管と、を有し、
前記冷却水還流回路は、前記制御弁の閉弁時に前記ウォータージャケットに導入された冷却水を前記制御弁および前記ラジエータをバイパスして前記冷却水ポンプの吸入側に還流させることができるバイパス通路を有し、
該バイパス通路の一部が前記ハウジングによって形成されていることを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 前記ウォータージャケットが前記内燃機関のシリンダヘッドの一端側に開口する開口部を有するとともに、
前記ハウジングが、前記内燃機関のシリンダヘッドの一端側に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気再循環装置。 - 前記ハウジングが、前記内燃機関に対して前記冷却水ポンプとは反対側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 前記ハウジングが、前記ウォータージャケットの開口部を取り囲むとともに前記シリンダヘッドの一端部に締結された開口端部と、前記冷却水出口通路の下流端部を略閉塞する一方で前記冷却水出口通路の下流端部に連通する出口通路穴が形成された閉塞端部と、該開口端部および閉塞端部の間で前記冷却水出口通路中の前記冷却水の流通方向に対し前記排気還流管を略直交する方向に向けて支持する周壁部と、を有していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 前記バイパス通路の一部が、前記ハウジングの内部で前記冷却水出口通路に連通するように、前記ハウジングの閉塞端部に前記出口通路穴に対し並列に形成された分岐通路穴で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 前記バイパス通路の一部が、前記出口通路穴によって構成され、
前記バイパス通路が、前記出口通路穴から前記ラジエータの入口に延びる冷却水通路に対し、前記出口通路穴から前記冷却水ポンプの吸入側に延びるように分岐した分岐通路として構成されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気再循環装置。 - 前記排気還流管が、それぞれ前記冷却水出口通路からの前記冷却水の流出方向に対し略直交するとともに、該流出方向に互いに離間する複数の管状部を有していることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 前記複数の管状部が互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の排気再循環装置。
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