JP4728179B2 - 接続管を備えた内燃機関 - Google Patents

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本発明は、流体が流通する接続管を備えた内燃機関に関する。
自動車等の内燃機関(以下、エンジンと記す)には、エンジンオイルや冷却液などの流体が流通する配管が多く接続されている。これら配管はエンジン近傍に配置されるラジエータやサーモスタット、ウォータポンプ等、またはオイルフィルタやターボチャージャ等の装置と接続される。エンジン周りにはその他、DPF(ディーゼル微粒子除去装置)やラジエータファン等多くの装置が配置されるため、配管はこれらと干渉しないよう可能な限り簡単かつコンパクトになるように設計し、また、組立て部品点数を少なくする等、組付けの容易化を図ることも望まれている。
また、これら配管にはエンジンの振動や走行時の振動が伝達されるため、接続部のシール性が低下し易く、これら接続部のシール性を確保することも必要とされる。一方、接続部をボルト等の一般的な方法で堅固に結合すると、例えばエンジンの振動がサーモスタットに伝達されてその作動精度を低下させたり、車両衝突時等の衝撃がエンジンに直接加わってエンジンを後退させ、または接続部に損傷を与えたりする。このような課題を解決するために、エンジンとサーモスタットとを接続する接続管のサーモスタット側の端部を、サーモスタットに対して相対変位可能に接続したエンジンの冷却装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開平06−002545号公報
しかしながら、このような冷却装置の接続管を備えたエンジンでは、接続管のエンジン側の端部については、エンジン側の接続面にフランジ面を合わせ、ボルト締めして固定する構造が採用されているため、接続管のサーモスタット側端部とサーモスタットとの位置関係に誤差が生じると、接続管外周のシール面に作用する応力が不均等となってシール性が低下することがある。また、接続管のエンジン側端部に形成されたフランジを接続するためには、通常、複数本のボルト等で締結する必要があり、周辺に存在する装置等の存在によって組付けが困難となることがある。さらに、接続管の軸方向に空間的な余裕がないような場合には、接続管をサーモスタットに接続することが困難となることもある。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、エンジン本体またはエンジン本体に装着される補機部材に形成された2つの接続開口を連通する接続管を組付ける際に、両接続部のシール性を確保するとともに、接続管の組付けが容易かつ空間的余裕のない場合においても可能であり、エンジン周りの省スペース化を図ったエンジンを提供することを目的とする。また、エンジン本体に固定されるエンジン補機部材に接続開口が形成されている場合には、予め接続管の一端を組付けたエンジン補機部材を正規の固定位置から接続管軸方向にオフセットさせて、接続管の他端を組付けた後にエンジン補機部材を固定する方法が採用されることがあるが、エンジンのフランジやその他の装置等が近接して配置されていることによって、このような組付け方法を採用できないような配置設計となっていたとしても、接続管の組付けが可能なエンジンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、内燃機関本体の内部に形成された流体通路が、前記内燃機関本体または当該内燃機関本体に装着される部材の外面にて開口する第1接続開口と、前記内燃機関本体または当該内燃機関本体に装着される部材の外面であって、前記第1接続開口と離間して略対向する位置にて開口する第2接続開口とを有し、前記第1接続開口と前記第2接続開口とが、接続管によって互いに連通し、当該接続管が、その組付状態において、各端にて、対応する前記接続開口にそれぞれ所定の組付時深さをもって嵌挿された内燃機関であって、前記接続管は、前記第1接続開口と前記第2接続開口との少なくとも一方に対して前記組付時深さよりも更に深く嵌挿可能であり、かつ、軸方向への移動を規制する規制手段を備え、前記規制手段は、前記接続管の前記第1接続開口に対する最大嵌挿量を前記組付時深さと略同量に規制する第1の規制手段と、前記組付状態において、前記接続管の前記第2接続開口側への移動を規制する第2の規制手段と、前記接続管の前記第2接続開口に対する最大嵌挿量を規制する第3の規制手段とを含むことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項1に係る内燃機関において、前記接続管の軸心回りの回動を防止する回動防止手段を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項に係る内燃機関において、前記第1の規制手段、前記第2の規制手段および前記第3の規制手段の少なくとも1つが、前記接続管の軸心回りの回動を防止する回動防止手段を兼ねることを特徴とする
また、請求項に係る発明は、請求項〜請求項のいずれか一項に係る内燃機関において、前記第2の規制手段は、前記接続管の外周に延設された延出部と、内燃機関本体に取付けられる固定部材とからなり、当該延出部の可動域が当該固定部材によって制限されることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の内燃機関において、前記接続管は、冷却液の流通に供される冷却液配管であることを特徴とする。
請求項1の内燃機関によれば、接続管の両端を接続開口に嵌挿してOリングのみによって支持する接続構造とすることにより、Oリングの締め代変形による自動調芯位置決め効果を得ることことができる。例えば、2つの接続開口の位置に多少の誤差が生じたとしても、接続管の接続シール部分は可動であって、Oリングは全周に渡って略均等に応力を受けるために確実なシール性を発揮することができる。また、エンジンの振動や走行時の振動等の伝達を抑制し、高いシール性を保つことができる。一方、接続管の両端を接続開口に嵌挿する構造とすると、接続管が軸方向に移動して一端が脱落する虞があるが、規制手段を備えることによってこれを防止し、同時に組付けの容易化および部品点数の削減を実現している。さらに、接続管が接続開口の少なくとも一方に対して深く嵌挿可能とされていることにより、接続管の両端を接続開口に嵌挿した後に第2接続開口が形成された内燃機関補機部材を内燃機関本体に固定することによって、接続管軸方向に空間的余裕のない設計とされている場合であっても組付けが可能とされている。
また、請求項の内燃機関によれば、接続管が第1接続開口に過大に嵌挿されることによる第2接続開口側の脱落が防止されるとともに、組付時に接続管を所定の位置に容易に配置することができる。また、請求項の内燃機関によれば、組付時における接続管の第2接続開口への過大な嵌挿が防止されて不要な遊びが排除される。また、請求項の内燃機関によれば、接続管の軸心回りの回動が防止されることによって接続部のシール性および組付け性がより向上される。また、請求項の内燃機関によれば、接続管および内燃機関本体側の構造を簡素化でき、重量、製造コスト、生技性において有利となる。また、請求項の発明においても、簡素で汎用的な構造とすることで、重量、製造コスト、組付け容易性において有利となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係るエンジンおよび冷却装置を示す概念図である。図2は本発明に係るエンジンを示す斜視図であり、図3は本発明に係るエンジンを示す正面図であり、図4は本発明に係るエンジンを示す平面図である。図5は図4中のV−V断面図であり、図6は図3中のVI−VI断面図である。
《実施形態の全体の構成と作用》
図1に示すエンジン1(内燃機関)は、車両に搭載されるターボチャージャ付水冷式4気筒のディーゼルエンジンであり、4つのシリンダ2が直列に配置されたシリンダブロック3(内燃機関本体)と、シリンダブロック3の上面に締結されたシリンダヘッド4と、ターボタージャ5とから構成されている。また、エンジン1には冷却装置6が付設されており、冷却装置6は、冷却液の熱を大気中に放出するためのラジエータ8と、ラジエータ8の後面に配置された2基の電動のラジエータファン9a,9bと、冷却液の温度をコントロールするためのサーモスタット11と、冷却液を圧送するウォータポンプ12と、冷却液流路内のエアを捕捉するエキスパンションタンク13と、各種配管とから構成されている。
エンジン1の回転は低速域から高速域までと範囲が広いため、その回転に応じた冷却が得られるように、冷却液の温度を検知してラジエータファン9a,9bの回転数を切替えるサーモ・スイッチ10a,10bがラジエータ8に設けられている。サーモ・スイッチ10aは、冷却液の温度が第1設定温度(例えば90℃)となるとラジエータファン9aおよび9bを低回転で起動させ、サーモ・スイッチ10bは、冷却液の温度が第2設定温度(例えば100℃)となるとラジエータファン9aおよび9bを高回転で駆動させる。
第1エンジン補機部材30(内燃機関本体に装着される部材)は、シリンダブロック3に締結され、ウォータポンプ12、オイルフィルタ15およびオイルクーラ16が備えられている。また、第1エンジン補機部材30には、コネクティングパイプ70(接続管)が嵌挿される第1接続開口31および冷却液が流通する第1補機部材内流路34(流体通路)が形成されている。ウォータポンプ12は、エンジンのクランクシャフトによって駆動されると、冷却液をシリンダブロック3やシリンダヘッド4へ圧送する。シリンダブロック3の側面には冷却液が流通するエンジン本体内流路22(流体通路)が設置されており、冷却液がこの流路内を流通することによってシリンダブロック3を冷却してシリンダ温度を一定に維持する。第2エンジン補機部材40(内燃機関本体に装着される部材)は、シリンダブロック3に締結され、サーモスタット11を内蔵するサーモスタットケース21が備えられている。また、第2エンジン補機部材40には、冷却液が流通する第2補機部材内流路44(流体通路)が形成されると同時に、コネクティングパイプ70が嵌挿される第2接続開口41が形成されている。サーモスタット11が流路の切替えを行うことにより、冷却液の温度制御が行われる。
冷却液の温度が所定温度(例えば、78℃)以下のときには、冷却液が流入する第2補機部材内流路44aをサーモスタット11が閉じてラジエータ8からの冷却液の流入が遮断される。したがって、シリンダブロック3を流通した冷却液は、ラジエータ8へ接続された冷却液ホース51へ流入せずに、サーモスタット11に形成された第2補機部材内流路44bに流入し、さらにコネクティングパイプ70を通って第1補機部材内流路34へと流入する。一方、冷却液がエンジン1の熱を吸収し続けて所定温度以上になると、サーモスタット11が移動して第2補機部材内流路44aを開けて、第2補機部材内流路44bを閉じるので、シリンダブロック3からの冷却液の流入が遮断され、冷却液は、ラジエータ8に流入するようになり、空気中に放熱することにより温度を下げる。温度が下がった冷却液は、ラジエータ8から冷却液ホース52を通ってサーモスタット11を経由し、コネクティングパイプ70を通って第1補機部材内流路34に流入する。
また、シリンダヘッド4には、ヒータコア60に連通する配管61が接続されており、エンジン1の熱を吸収した冷却液が空調用熱源として利用される。ヒータコア60はラジエータ8と並列に配管されており、ヒータコア60を経由した冷却液はラジエータ8に流入することなく、配管62を通ってサーモスタット11を経由し、コネクティングパイプ70を通ってウォータポンプ12に流入する。ウォータポンプ12の吐出側にはオイルクーラ16へ連通する配管が接続されており、高温となったエンジンオイルを冷却するために冷却液が利用されている。オイルクーラ16を経由した冷却液はウォータポンプ12の吸込側に流入する。
また、シリンダブロック3の冷却液通路は排気ガス再循環クーラ(EGR/C)17に接続されている。一方、図示しない吸気マニホールドに形成された冷却液通路を経由した冷却液は、排気ガス再循環バルブ(ERG/V)18および排気ガス再循環バイパス・バルブ(EGR/BYPASS VLV)19に形成された冷却液通路を経由してEGR/C17により冷却された冷却液と混合される。さらに、シリンダヘッド4にはエア抜きチューブが接続され、ブリーザヒータ20を経由してラジエータ8に接続されている。
《実施例に係る内燃機関の構成》
図2〜図6に示すように、4つのシリンダ2が直列に配置されたシリンダブロック3の前面側(車両進行方向側)には、第1エンジン補機部材30および第2エンジン補機部材40が離間して配置されている。第1エンジン補機部材30は、ウォータポンプ12、オイルフィルタ15およびオイルクーラ16を備え、ボルト挿入孔32が形成されてボルト33によってシリンダブロック3に締結されている。一方、第2エンジン補機部材40は、サーモスタット11を内蔵するサーモスタットケース21を備え、ボルト挿入孔42が形成されてボルト43によってシリンダブロック3に締結されている。第1エンジン補機部材30および第2エンジン補機部材40は、コネクティングパイプ70によって連通されている。
図6に示すように、第2エンジン補機部材40が固定されている個所のシリンダブロック3側には、エンジン本体内流路22が形成されており、その中を冷却液が流通する。第2エンジン補機部材40には、エンジン本体内流路22の開口に対応する冷却液接合開口23が形成されており、この冷却液接合開口23をもって接合される冷却液流出流路24およびサーモスタットバイパス通路44bが形成されている。第2エンジン補機部材40の冷却液接合開口23の周囲にはシール性を確保するためのOリング26が設置されている。
エンジン本体内流路22を流通してシリンダブロック3の熱を吸収した冷却液は、冷却液の温度が所定値以上である場合には、冷却液流出流路24および冷却液ホース51を通って流出し、ラジエータ8(図1参照)を経由して冷却液ホース52および第2補機部材内流路44aを通ってサーモスタットケース21に流入する。一方、冷却液の温度が所定値以下の場合には、冷却液はバイパス通路である第2補機部材内流路44bを通ってサーモスタットケース21に流入する。その後、冷却液はコネクティングパイプ70を通ってウォータポンプ12側へ流出する(図3参照)。
図5に示すように、第1エンジン補機部材30には、外面に第1接続開口31を形成して第1補機部材内流路34が形成されており、第2エンジン補機部材40には、外面に第2接続開口41を形成して第2補機部材内流路44が形成されている。コネクティングパイプ70の第1端部70aは、組付状態における嵌挿深さa(組付時深さ)をもって第1接続開口31に嵌挿されており、一方、コネクティングパイプ70の第2端部70bは、組付状態における嵌挿深さb(組付時深さ)をもって第2接続開口41に嵌挿されている。
コネクティングパイプ70は円筒形状を呈しており、その第1および第2端部70a,70b付近は直線に形成されているが、パイプ中央付近には若干の曲線部が形成されている。したがって、コネクティングパイプ70は、第1および第2端部70a,70bの軸心が互いに一致せず、交差するような形状を呈している。コネクティングパイプ70の第1および第2端部70a,70b近傍には全周に渡って溝が形成されており、これらの溝にはOリング76a,76bがそれぞれ装着されている。Oリング76aが嵌装される溝の凸部の外径は第1補機部材内流路34の内径よりも小さく、第1補機部材内流路34の内面にはOリング76aのみが接触している。同様に、Oリング76bが嵌装される溝の凸部の外径は第2補機部材内流路44の内径よりも小さく、第2補機部材内流路44の内面にはOリング76bのみが接触している。
コネクティングパイプ70の第1端部70a付近には、ストッパー74(第1の規制手段)が外周から延設されており、このストッパー74が第1接続開口31の入口部外周に当接することによって、コネクティングパイプ70が第1接続開口31に嵌挿される最大量が、嵌挿深さaと略同量に規制されている。一方、コネクティングパイプ70の第2端部70b付近には、ストッパー75(第3の規制手段)が外周から延設されており、このストッパー75が第2接続開口41の入口部外周に当接することによってコネクティングパイプ70が第2接続開口41に嵌挿される最大量が規制されている。コネクティングパイプ70の第2端部70bの第2接続開口41への組付状態における嵌挿深さはbであるが、コネクティングパイプ70の第2端部70bは第2接続開口41へさらに深く嵌挿可能とされており、その最大嵌挿量は、組付状態における嵌挿深さbにストッパー75が第2接続開口41に当接するまでの距離cを加えた(b+c)である。なお、距離cは嵌挿深さaよりも大きな値とされている。
コネクティングパイプ70のパイプ中央付近の外周には、先端部の一辺に切欠きを有する平板71(第2の規制手段、延出部)が取付けられている。コネクティングパイプ70が嵌挿深さaをもって第1接続開口31に嵌挿された状態において、ボルト73(第2の規制手段、固定部材)が平板71に近接してシリンダブロック3に形成されたボルト締結孔72に締結され、ボルト73と平板71との間には所定の間隙dが設けられている。コネクティングパイプ70が、第1接続開口31における嵌挿深さaが浅くなる方向(第2接続開口41方向)へ、所定の間隙dと同量の距離を移動すると、平板71の一方側がボルト73に当接して、コネクティングパイプ70の当該方向へのそれ以上の移動が制限される。また、ボルト73をボルト締結孔72に締結した状態において、ボルト締め付け方向についても、ボルト73のボルトヘッドと平板71との間には所定の間隙が設けられており、ボルト73が平板71(すなわちコネクティングパイプ70)を固定しないような構造とされている。
図4に示すように、第2エンジン補機部材40には第2接続開口41の近傍にコネクティングパイプ70の軸方向と略平行に延設された2本の延設部材からなるガイド部材45(回転防止手段)が形成されている。ストッパー75(回転防止手段)がこのガイド部材45に挟まれることにより、コネクティングパイプ70の軸心回りの回動が防止されている。
《実施例に係る内燃機関の作用》
コネクティングパイプ70の第1および第2端部70a,70bをそれぞれ第1接続開口31および第2接続開口41に嵌挿する構造とすると、コネクティングパイプ70が軸方向に移動して一方の端部が脱落する虞があるが、平板71がコネクティングパイプ70の軸方向の移動を規制することによってこれを防止している。また、コネクティングパイプ70を第1エンジン補機部材30および第2エンジン補機部材40に接続するために、一般的にはボルト等を用いた構造を採用するが、このような構造と比較して、接続に必要となる部品点数が減少されるとともに組付けの容易化も実現されている。
また、コネクティングパイプ70は、その第1端部70aおよび第2端部70bがそれぞれ第1接続開口31および第2接続開口41に嵌挿され、各端それぞれにて、Oリング76a,76bのみが流路の内面に接触する構造とすることにより、自動調芯効果を発揮する。つまり、例え第1接続開口31および第2接続開口41の位置や向きに多少の誤差が生じたとしても、コネクティングパイプ70の第1および第2端部70a,70bに装着されたOリング76a,76bの全周に渡って略均等の応力が作用するために、接続部に確実なシール性が得られている。また、エンジンの振動または走行時の振動の伝達を抑制し、高いシール性が確保されている。さらに、平板71とボルト73との間に所定の間隙dを設けてコネクティングパイプ70の移動規制手段を形成しているので、Oリング76a,76bに不均等な応力が作用してシール性が低下することが回避されている。
さらに、コネクティングパイプ70の第2端部70bは、組付状態において、嵌挿深さbをもって第2接続開口41に嵌挿されているが、嵌挿深さbよりも深い最大嵌挿量(b+c)だけ第2接続開口41に嵌挿可能とされているために、狭い空間においても組付けが可能とされている。つまり、第2エンジン補機部材40の近傍にシリンダブロック3のフランジ80が形成されているために、第2エンジン補機部材40を第1エンジン補機部材30と反対方向へオフセットさせて組付けを行うことができないような場合であっても(図2〜図4参照)、組付けが可能とされている。
また、コネクティングパイプ70の第2端部70b近傍にストッパー75が形成されていることにより、組付作業時におけるコネクティングパイプ70の第2接続開口41への過大な嵌挿が防止されている。さらにストッパー75がガイド部材45に挟まれることにより、組付状態においてコネクティングパイプ70の軸心回りの回動が防止される他、組付作業時においてもコネクティングパイプ70の位置決めが容易となっている。
具体的な組付け手順としては、第1エンジン補機部材30がシリンダブロック3に固定されている状態において、ストッパー75が第2エンジン補機部材40の第2接続開口41に当接された状態、すなわち、コネクティングパイプ70の第2端部70bが最大嵌挿量(b+c)だけ嵌挿された状態で、第2エンジン補機部材40を組付け位置近辺に配置する。そしてコネクティングパイプ70の第1端部70aを、ストッパー74が第1エンジン補機部材30の第1接続開口31に当接されるまで、つまり嵌挿深さaとなるまで嵌挿する。次に第2エンジン補機部材40を正規の位置に配置してボルト43によってシリンダブロック3に固定する。最後にボルト73をシリンダブロック3のボルト締結孔72へ固定することによって、コネクティングパイプ70の軸方向への過大な移動を抑制する。
以上で具体的実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、コネクティングパイプ70を流通する流体は冷却液に限定されるものではなく、エンジンオイルその他の液体であってよく、あるはい空気、排気ガス等の気体であってもよい。また、本実施例においては第1接続開口31および第2接続開口41がそれぞれ第1エンジン補機部材30および第2エンジン補機部材40に形成されているが、いずれか一方がシリンダブロック3に直接形成されていてもよい。また、第1接続開口31および第2接続開口41ともにシリンダブロック3に直接形成されていてもよい。また、平板71は、一辺に切欠きを有して1方向のみの移動を規制しているが、中央部分に切欠きを有するY字形状として、2方向の移動を規制する実施形態としてもよい。さらに、コネクティングパイプ70は、平板71およびボルト73によってボルト締め付け方向についても実質的に移動(軸心回りの回動)を防止されているが、ボルトヘッドのない六角穴付止めねじやスタッドボルトを用いて、軸方向のみについて移動が制限される実施形態としてもよい。また、コネクティングパイプ70の最大嵌挿量を規制する規制手段として、コネクティングパイプ70に延設されたストッパー74,75が用いられているが、第1および第2補機部材内流路34,44内に、コネクティングパイプの嵌挿を防ぐような突起を形成したり、内径を小さくして規制手段としてもよい。
本発明に係るエンジンおよび冷却装置を示す概念図である。 本発明に係るエンジンを示す斜視図である。 本発明に係るエンジンを示す正面図である。 本発明に係るエンジンを示す平面図である。 図4中のV−V断面図である。 図3中のVI−VI断面図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
3 シリンダブロック(内燃機関本体)
11 サーモスタット
12 ウォータポンプ
22 エンジン本体内流路22(流体通路)
30 第1エンジン補機部材(内燃機関本体に装着される部材)
31 第1接続開口
34 第1補機部材内流路(流体通路)
40 第2エンジン補機部材(内燃機関本体に装着される部材)
41 第2接続開口
44 第2補機部材内流路(流体通路)
45 ガイド部材(回動防止手段)
70 コネクティングパイプ(接続管)
70a 第1端部
70b 第2端部
71 平板(第2の規制手段、延出部)
73 ボルト(第2の規制手段、固定部材)
74 ストッパー(第1の規制手段)
75 ストッパー(第3の規制手段、回動防止手段)
a,b 嵌挿深さ(組付時深さ)

Claims (5)

  1. 内燃機関本体の内部に形成された流体通路が、前記内燃機関本体または当該内燃機関本体に装着される部材の外面にて開口する第1接続開口と、前記内燃機関本体または当該内燃機関本体に装着される部材の外面であって、前記第1接続開口と離間して略対向する位置にて開口する第2接続開口とを有し、前記第1接続開口と前記第2接続開口とが、接続管によって互いに連通し、当該接続管が、その組付状態において、各端にて、対応する前記接続開口にそれぞれ所定の組付時深さをもって嵌挿された内燃機関であって、
    前記接続管は、前記第1接続開口と前記第2接続開口との少なくとも一方に対して前記組付時深さよりも更に深く嵌挿可能であり、かつ、軸方向への移動を規制する規制手段を備え
    前記規制手段は、前記接続管の前記第1接続開口に対する最大嵌挿量を前記組付時深さと略同量に規制する第1の規制手段と、前記組付状態において、前記接続管の前記第2接続開口側への移動を規制する第2の規制手段と、前記接続管の前記第2接続開口に対する最大嵌挿量を規制する第3の規制手段とを含むことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記接続管の軸心回りの回動を防止する回動防止手段を更に備えたことを特徴とする、請求項に記載の内燃機関。
  3. 前記第1の規制手段、前記第2の規制手段および前記第3の規制手段の少なくとも1つが、前記接続管の軸心回りの回動を防止する回動防止手段を兼ねることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
  4. 前記第2の規制手段は、前記接続管の外周に延設された延出部と、内燃機関本体に取付けられる固定部材とからなり、当該延出部の可動域が当該固定部材によって制限されることを特徴とする、請求項〜請求項のいずれか一項に記載の内燃機関。
  5. 前記接続管は、冷却液の流通に供される冷却液配管であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の内燃機関。
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