JP7354796B2 - シリンダヘッドの冷却水通路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダヘッドの冷却水通路構造に関する。
従来、シリンダヘッド内に冷却水を流通させる構造として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のシリンダヘッドのウォータジャケット構造は、燃焼室頂部を冷却する燃焼室用ウォータジャケットと、排気集合部に対して上側に配置された上側排気用ウォータジャケットと、排気集合部に対して下側に配置された下側排気用ウォータジャケットと、冷却液の出口となる出口開口部から排出される冷却液を他の部品へ供給するウォータアウトレットと、を備えている。
また、特許文献1に記載のシリンダヘッドのウォータジャケット構造において、シリンダヘッドは、燃焼室用ウォータジャケットに連通する出口開口部と、上側排気用ウォータジャケットに連通する出口開口部と、下側排気用ウォータジャケットに連通する出口開口部と、を有している。これにより、特許文献1に記載のシリンダヘッドのウォータジャケット構造は、燃焼室用ウォータジャケット、上側排気用ウォータジャケットおよび下側排気用ウォータジャケットを通過した冷却液をウォータアウトレット内でバランスよく合流させることができ、冷却液の流速が低下することを抑制できる。
特開2014-84741号公報
ここで、シリンダヘッドの冷却水出口から排出される冷却水は暖房用のヒータコアにも供給されるため、暖房性能を向上させるためには、より高温の冷却水をシリンダヘッドからヒータコアに供給することが望ましい。
しかしながら、特許文献1に記載の従来の技術は、より高温の冷却水をヒータコアに供給することについて考慮されておらず、暖房性能を向上させることができなかった。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、より高温の冷却水をヒータコアに供給でき、暖房性能を向上させることができるシリンダヘッドの冷却水通路構造を提供することを目的とするものである。
本発明は、複数の燃焼室を有するシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドの端部に連結され、前記シリンダヘッドから排出された冷却水が導入されるケース部材と、前記ケース部材から冷却水が供給される熱交換器と、を有するシリンダヘッドの冷却水通路構造であって、前記シリンダヘッドの内部に、複数の前記燃焼室から排出される排気ガスを集合させて前記シリンダヘッドの外部に排出する集合排気ポートと、複数の前記燃焼室を冷却する冷却水が流れる燃焼室冷却水通路と、前記集合排気ポートの下部を冷却する冷却水が流れる排気下側冷却水通路と、前記集合排気ポートの上部を冷却する冷却水が流れる排気上側冷却水通路と、が形成され、前記シリンダヘッドの表面に、前記燃焼室冷却水通路および前記排気下側冷却水通路と連通する第1冷却水出口と、前記排気上側冷却水通路と連通する第2冷却水出口と、が設けられ、前記ケース部材は、前記第1冷却水出口から排出される冷却水が導入される第1通路を形成する第1通路形成部と、前記第2冷却水出口から排出される冷却水が導入される第2通路を形成する第2通路形成部と、を有し、前記熱交換器は、前記第2通路を通過した冷却水と熱交換を行うヒータコアを含み、前記ケース部材は、前記第1通路形成部および前記第2通路形成部を囲むように配置され、前記集合排気ポートから排出された排気ガスが通過するEGRガス通路を形成するEGRガス通路形成部を有し、前記EGRガス通路が前記第1通路に接する面積よりも、前記EGRガス通路が前記第2通路に接する面積が大きく設定されていることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、より高温の冷却水をヒータコアに供給でき、暖房性能を向上させることができる。
図1は、本発明の第1実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの平面図である。 図2は、本発明の第1実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの正面図である。 図3は、本発明の第1実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの左側面図である。 図4は、本発明の第1実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの冷却水出口の左側面図である。 図5は、図2に示すシリンダヘッドのV-V方向の矢視断面図である。 図6は、図1に示すシリンダヘッドのVI-VI方向の矢視断面図である。 図7は、図5に示すシリンダヘッドのVII-VII方向の矢視断面図である。 図8は、図5に示すシリンダヘッドのVIII-VIII方向の矢視断面図である。 図9は、図5に示すシリンダヘッドのIX-IX方向の矢視断面図である。 図10は、本発明の第1実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの冷却水通路および集合排気ポートの正面図である。 図11は、本発明の第2実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの平面図である。 図12は、本発明の第2実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの正面図である。 図13は、本発明の第2実施例に係る冷却水通路構造を備える車両用エンジンのシリンダヘッドの左側面図である。 図14は、図11に示すシリンダヘッドのXIV-XIV方向の矢視断面図である。
本発明の一実施の形態に係るシリンダヘッドの冷却水通路構造は、複数の燃焼室を有するシリンダヘッドと、シリンダヘッドの端部に連結され、シリンダヘッドから排出された冷却水が導入されるケース部材と、ケース部材から冷却水が供給される熱交換器と、を有するシリンダヘッドの冷却水通路構造であって、シリンダヘッドの内部に、複数の燃焼室から排出される排気ガスを集合させてシリンダヘッドの外部に排出する集合排気ポートと、複数の燃焼室を冷却する冷却水が流れる燃焼室冷却水通路と、集合排気ポートの下部を冷却する冷却水が流れる排気下側冷却水通路と、集合排気ポートの上部を冷却する冷却水が流れる排気上側冷却水通路と、が形成され、シリンダヘッドの表面に、燃焼室冷却水通路および排気下側冷却水通路と連通する第1冷却水出口と、排気上側冷却水通路と連通する第2冷却水出口と、が設けられ、シリンダヘッドまたはケース部材の一方は、第1冷却水出口から排出される冷却水が導入される第1通路を形成する第1通路形成部と、第2冷却水出口から排出される冷却水が導入される第2通路を形成する第2通路形成部と、を有し、熱交換器は、第2通路を通過した冷却水と熱交換を行うヒータコアを含み、ケース部材は、第1通路形成部および第2通路形成部を囲むように配置され、集合排気ポートから排出された排気ガスが通過するEGRガス通路を形成するEGRガス通路形成部を有し、EGRガス通路が第1通路に接する面積よりも、EGRガス通路が第2通路に接する面積が大きく設定されていることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係るシリンダヘッドの冷却水通路構造は、より高温の冷却水をヒータコアに供給でき、暖房性能を向上させることができる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例に係るシリンダヘッドの冷却水通路構造について、図面を用いて説明する。図1から図10は、本発明の第1実施例に係るシリンダヘッドの冷却水通路構造を備える車両用エンジンを示す図である。図1から図10において、上下前後左右方向は、車両に設置された状態の車両用エンジンの上下前後左右方向とし、前後方向に対して直交する方向が左右方向、車両用エンジンの高さ方向が上下方向である。
まず、構成を説明する。図1において、車両用エンジン10は、シリンダヘッド20を備えている。シリンダヘッド20の後面には吸気ポート26が設けられており、吸気ポート26は、空気を取入れて燃焼室27(図5参照)に供給する。
シリンダヘッド20の内部には動弁室23が設けられており、この動弁室23には図示しない吸気バルブを摺動自在に支持する吸気バルブガイド孔24と、図示しない排気バルブを摺動自在に支持する排気バルブガイド孔25が設けられている。
また、シリンダヘッド20の内部にはヘッド締付ボルト孔21が設けられている。シリンダヘッド20は、ヘッド締付ボルト孔21に図示しないボルトを締結することにより図示しないシリンダブロックに連結される。シリンダヘッド20の内部には点火プラグ孔22が設けられており、この点火プラグ孔22には空気と燃料との混合気を点火する図示しない点火プラグが装着される。
図2において、シリンダヘッド20の前面には排気出口30が設けられており、排気出口30からは排気ガスが排出される。排気出口30の周囲には排気出口フランジ29が設けられている。排気出口フランジ29にはボルト孔29Aが設けられており、排気出口フランジ29には、ボルト孔29Aに図示しないボルトが締結されることにより図示しない排気浄化装置またはターボ過給機が連結される。
図5、図6において、シリンダヘッド20には複数の燃焼室27が設けられている。本実施例では、シリンダヘッド20には、3つの燃焼室27が左右方向に一列に並んで設けられている。車両用エンジン10は、吸気ポート26から取入れた空気と燃料とからなる混合気を図示しない点火プラグによって点火して燃焼させ、燃焼後の排気ガスを排気出口30から排出する。
図5、図8において、シリンダヘッド20の内部には集合排気ポート28が設けられている。集合排気ポート28は、複数の燃焼室27と1つの排気出口30とに連通しており、複数の燃焼室27から排出される排気ガスを集合させて1つの排気出口30からシリンダヘッド20の外部に排出している。このように、集合排気ポート28は排気マニホールドの機能を有している。
図1、図3において、シリンダヘッド20の左端部には冷却水出口ケース50が連結されており、この冷却水出口ケース50には、シリンダヘッド20から排出された冷却水が導入される。冷却水出口ケース50は本発明におけるケース部材を構成している。
図6において、車両用エンジン10は、冷却水と流体との熱交換を行う熱交換器として、EGRクーラ11、オイルクーラ12、ラジエータ13およびヒータコア14を備えている。冷却水出口ケース50に導入された冷却水は、EGRクーラ11、オイルクーラ12、ラジエータ13およびヒータコア14に供給されて冷却される。車両用エンジン10の温度は、これらの複数の熱交換との間で冷却水を循環することにより適温に保たれている。
ここで、EGRクーラ11は、冷却水よりも温度の高い流体である排気ガスと熱交換を行うことにより排気ガスを冷却する熱交換器である。オイルクーラ12は、冷却水よりも温度の高い流体である変速機用のオイルと熱交換を行うことによりオイルを冷却する熱交換器である。変速機は例えばCVT(Continuously Variable Transmission)であり、オイルは例えばCVTフルードである。EGRクーラ11またはオイルクーラ12の一方を車両用エンジン10が備えるようにしてもよい。
ラジエータ13は、冷却水よりも温度の低い流体である空気(外気)と熱交換を行うことで冷却水を冷却する熱交換器である。ヒータコア14は、冷却水よりも温度の低い流体である空調用の空気(外気または車室内の空気)と熱交換を行う熱交換器である。このヒータコア14は、熱交換によって冷却水の冷却および空調用の空気の加熱を行う。
なお、第2熱交換器としてラジエータ13またはヒータコア14の一方を車両用エンジン10が備えるようにしてもよい。ここで、冷却水、排気ガス、オイルまたは空気等の流体の温度は、車両用エンジン10の暖機後の定常状態における温度である。
図5、図8において、シリンダヘッド20の内部には、複数の燃焼室27を冷却する冷却水が流れる燃焼室冷却水通路41が設けられている。燃焼室冷却水通路41は、燃焼室27の上方の近傍に設けられており、シリンダヘッド20の燃焼室27の周辺の部位を冷却水によって冷却する。
図5、図6、図9、図10において、シリンダヘッド20の内部には排気下側冷却水通路42が設けられており、この排気下側冷却水通路42には、集合排気ポート28の下部を冷却する冷却水が流れる。排気下側冷却水通路42は、集合排気ポート28の下方の近傍に設けられており、シリンダヘッド20の集合排気ポート28の下部を冷却水によって冷却する。
図5、図6、図7、図10において、シリンダヘッド20の内部には排気上側冷却水通路43が設けられており、この排気上側冷却水通路43には、集合排気ポート28の上部を冷却する冷却水が流れる。排気上側冷却水通路43は、集合排気ポート28の上方の近傍に設けられており、シリンダヘッド20の集合排気ポート28の上部を冷却水によって冷却する。
図10に示すように、排気下側冷却水通路42には、シリンダヘッド20の下方の図示しないシリンダブロックから複数の連絡通路42Aを介して冷却水が供給される。複数の連絡通路42Aから排気下側冷却水通路42に供給された冷却水は、排気下側冷却水通路42内を、第1冷却水出口44の配置されている左方に向かって流れる。
一方、排気上側冷却水通路43には、シリンダヘッド20の下方の図示しないシリンダブロックから1つの連絡通路43Aを介して冷却が供給される。連絡通路43Aはシリンダヘッド20の右端部の近傍に配置されている。連絡通路43Aから排気上側冷却水通路43に供給された冷却水は、排気上側冷却水通路43内を第2冷却水出口45の配置されている左方に向かって流れる。
本実施例では、連絡通路42Aと連絡通路43Aとの数、大きさ、形状等が異なっている。また、燃焼室冷却水通路41の冷却水の流量と受熱量は、燃焼室27を適度な高温に保つように制限されている。また、連絡通路43Aから排気上側冷却水通路43に供給された冷却水は、高温の集合排気ポート28のみを冷却するが、複数の連絡通路42Aから排気下側冷却水通路42に供給された冷却水の一部は、連絡通路42Aの位置によっては、集合排気ポート28を冷却することなく第1冷却水出口44から排出される。
このように、シリンダヘッド20内の各冷却水通路における冷却水の流量と受熱量は、冷却対象とする部位に応じた最適な値に設定されている。したがって、シリンダヘッド20内の各冷却水通路における冷却水の流量と受熱量との関係により、排気上側冷却水通路43および排気上側冷却水通路43を通過して第1冷却水出口44から排出される冷却水は、排気下側冷却水通路42を通過して第2冷却水出口45から排出される冷却水より低温となっている。
図3、図4において、シリンダヘッド20の左側面には、第1冷却水出口44および第2冷却水出口45が設けられている。第1冷却水出口44は、シリンダヘッド20の上下方向で第2冷却水出口45の下方に配置されている。言い換えれば、シリンダヘッド20の冷却水出口は、第1冷却水出口44と第2冷却水出口45とに分割されている。
第1冷却水出口44は、燃焼室冷却水通路41および排気下側冷却水通路42と連通している。シリンダヘッド20の内部の燃焼室冷却水通路41および排気下側冷却水通路42を通過した冷却水は、第1冷却水出口44から冷却水出口ケース50に導入される。第2冷却水出口45は、排気上側冷却水通路43と連通している。シリンダヘッド20の内部の排気上側冷却水通路43を通過した冷却水は、第2冷却水出口45から冷却水出口ケース50に導入される。
図6において、冷却水出口ケース50の内部には、第1冷却水出口44から排出される冷却水が導入される第1通路51Aと、第2冷却水出口45から排出される冷却水が導入される第2通路52Aと、EGRガス通路53Aとが設けられている。
第1通路51Aを通過した冷却水は、EGRクーラ11およびオイルクーラ12に供給される。第2通路52Aを通過した冷却水は、ラジエータ13およびヒータコア14に供給される。
EGRガス通路53Aは、第1通路形成部51および第2通路形成部52を囲むように配置されており、このEGRガス通路53Aには、集合排気ポート28から排出された排気ガスが通過する。
冷却水出口ケース50は第1通路形成部51を有しており、この第1通路形成部51は、第1通路51Aを形成している。冷却水出口ケース50は第2通路形成部52を有しており、この第2通路形成部52は、第2通路52Aを形成している。冷却水出口ケース50はEGRガス通路形成部53を有しており、このEGRガス通路形成部53は、EGRガス通路53Aを形成している。
EGRガス通路53Aが第1通路51Aに接する面積よりも、EGRガス通路53Aが第2通路52Aに接する面積が大きく設定されている。このため、EGRガス通路53Aを通過する排気ガスの熱は、第2通路52Aを通過する冷却水に主に伝達され、第2通路52Aを通過した冷却水は、シリンダヘッド20から排出されたときよりも高温になっている。
冷却水出口ケース50は、EGRガス通路53Aに排気ガスを導入する排気ガス入口54と、EGRガス通路53Aから排気ガスを排出する排気ガス出口55と、EGRガス通路53Aにおいて、排気ガス入口54から排気ガス出口55に排気ガスを案内する複数の案内部材56と、を有する。案内部材56は第2通路形成部52に接している。より詳しくは、案内部材56は、板状の部材からなり、第2通路形成部52に対し、第2通路形成部52の表面に立設された状態で一体で構成されている。
なお、第1通路形成部51および第2通路形成部52は、冷却水出口ケース50に設ける代わりに、シリンダヘッド20に設けるようにしてもよい。ただし、シリンダヘッド20側に第1通路形成部51および第2通路形成部52を設ける構成よりも、冷却水出口ケース50側に第1通路形成部51および第2通路形成部52を設ける構成の方が、他の部材との関係に起因する配置上の制約や、製造工程上の制約等を受けにくい点で有利である。
以上説明したように、本実施例では、シリンダヘッド20は、燃焼室冷却水通路41および排気下側冷却水通路42と連通する第1冷却水出口44と、排気上側冷却水通路43と連通する第2冷却水出口45と、を有している。言い換えれば、シリンダヘッド20の冷却水出口は、燃焼室冷却水通路41および排気下側冷却水通路42と連通する第1冷却水出口44と、排気上側冷却水通路43と連通する第2冷却水出口45とに分割されている。
このため、シリンダヘッド20内の各冷却水通路における冷却水の流量と受熱量との関係により、第2冷却水出口45から排出される冷却水の温度は、第1冷却水出口44から排出される冷却水の温度よりも高温である。
また、冷却水出口ケース50は、第1冷却水出口44から排出される冷却水が導入される第1通路51Aを形成する第1通路形成部51と、第2冷却水出口45から排出される冷却水が導入される第2通路52Aを形成する第2通路形成部52と、を有している。
また、冷却水出口ケース50は、第1通路形成部51および第2通路形成部52を囲むように配置され、集合排気ポート28から排出された排気ガスが通過するEGRガス通路53Aを形成するEGRガス通路形成部53を有している。そして、EGRガス通路53Aが第1通路51Aに接する面積よりも、EGRガス通路53Aが第2通路52Aに接する面積が大きく設定されている。
これにより、EGRガス通路53Aを通過する排気ガスの熱は、第2通路52Aを通過する冷却水に主に伝達される。このため、シリンダヘッド20の第2冷却水出口45から排出された冷却水は、冷却水出口ケース50の第2通路52Aを通過する際に加熱される。そして、車両用エンジン10の熱交換器には、第2通路52Aを通過した冷却水と熱交換を行うヒータコア14が含まれている。したがって、シリンダヘッド20の第2冷却水出口45から排出された冷却水よりも高温の冷却水をヒータコア14に供給できる。
この結果、より高温の冷却水をヒータコア14に供給でき、暖房性能を向上させることができる。
また、本実施例では、第1通路形成部51および第2通路形成部52が冷却水出口ケース50に設けられている。
ここで、シリンダヘッドに第1通路形成部51および第2通路形成部52を一体で形成することは、シリンダヘッド内の他の部材の配置等により制約されるため容易ではない。そこで、第1通路形成部51および第2通路形成部52を冷却水出口ケース50に設けることにより、第1通路形成部51、第2通路形成部52およびEGRガス通路形成部53を容易に形成できる。また、EGRガス通路53Aを第2通路52Aのみに接触させてEGRガス通路53Aから第2通路52Aに伝熱する構造を容易に形成できる。このため、ヒータコア14に供給される冷却水の温度を高めることができ、ヒータコア14の熱交換性能を向上させることができる。
また、本実施例では、冷却水出口ケース50は、EGRガス通路53Aに排気ガスを導入する排気ガス入口54と、EGRガス通路53Aから排気ガスを排出する排気ガス出口55と、EGRガス通路53Aにおいて、排気ガス入口54から排気ガス出口55に排気ガスを案内する案内部材56と、を有している。
これにより、排気ガス入口54から冷却水出口ケース50に取り入れられた排気ガスを案内部材56によって排気ガス出口55にスムーズに案内することができるので、EGRガス通路53Aにおける排気ガスの圧力損失を低減することができる。
また、本実施例では、案内部材56が、第2通路形成部52に接している。
これにより、排気ガスから第2通路形成部52の表面に直接伝達された熱だけでなく、排気ガスから案内部材56を介して第2通路形成部52に伝達された熱も利用することができるので、第2通路形成部52の表面だけでなく案内部材56も介して排気ガスから第2通路52Aの冷却水に熱を伝達することができ、冷却水出口ケース50における、第2通路52Aの冷却水と排気ガスとの熱交換の効率を向上させることができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例に係るシリンダヘッドの冷却水通路構造について、図面を用いて説明する。図11から図14は、本発明の第2実施例に係るシリンダヘッドの冷却水通路構造を備える車両用エンジンを示す図である。図11から図14において、上下前後左右方向は、車両に設置された状態の車両用エンジンの上下前後左右方向とし、前後方向に対して直交する方向が左右方向、車両用エンジンの高さ方向が上下方向である。本実施例は、第1実施例の冷却水出口ケース50に代わって冷却水出口ケース60がシリンダヘッド20に設けられている点が第1実施例と異なっている。第1実施例と共通の構成については説明を省略し、第1実施例と異なる構成について説明する。
図11、図13において、シリンダヘッド20の左端部には冷却水出口ケース60が連結されており、この冷却水出口ケース60には、シリンダヘッド20から排出された冷却水が導入される。冷却水出口ケース60は本発明におけるケース部材を構成している。
図13において、冷却水出口ケース60の内部には、第1冷却水出口44から排出される冷却水が導入される第1通路61Aと、第2冷却水出口45から排出される冷却水が導入される第2通路62Aと、EGRガス通路63Aとが設けられている。
第1通路61A、第2通路62AおよびEGRガス通路63Aは、第1実施例における冷却水出口ケース50の第1通路51A、第2通路52AおよびEGRガス通路53Aと同様の機能を有している。
図14において、第1通路61Aを通過した冷却水は、EGRクーラ11およびオイルクーラ12に供給される。第2通路62Aを通過した冷却水は、ラジエータ13およびヒータコア14に供給される。
EGRガス通路63Aは、第1通路形成部61および第2通路形成部62を囲むように配置されており、このEGRガス通路63Aには、集合排気ポート28から排出された排気ガスが通過する。冷却水出口ケース60は第1通路形成部61を有しており、この第1通路形成部61は、第1通路61Aを形成している。冷却水出口ケース60は第2通路形成部62を有しており、この第2通路形成部62は、第2通路62Aを形成している。冷却水出口ケース60はEGRガス通路形成部63を有しており、このEGRガス通路形成部63は、EGRガス通路63Aを形成している。
本実施例では、図13、図14に示すように、第1通路形成部61および第2通路形成部62は、第2通路62Aが第1通路61Aを囲むように二重管構造に形成されている。EGRガス通路63Aは、第2通路62Aの外周側に配置されている。したがって、EGRガス通路63Aが第1通路61Aに接する面積よりも、EGRガス通路63Aが第2通路62Aに接する面積が大きく設定されている。このため、EGRガス通路63Aを通過する排気ガスの熱は、第2通路62Aを通過する冷却水に主に伝達され、第2通路62Aを通過した冷却水は、シリンダヘッド20から排出されたときよりも高温になっている。
図12、図13において、冷却水出口ケース60は、EGRガス通路63Aに排気ガスを導入する排気ガス入口64と、EGRガス通路63Aから排気ガスを排出する排気ガス出口65と、EGRガス通路63Aにおいて、排気ガス入口64から排気ガス出口65に排気ガスを案内する案内部材66と、を有している。案内部材66は第2通路形成部62に接している。
なお、第1通路形成部61および第2通路形成部62は、冷却水出口ケース60に設ける代わりに、シリンダヘッド20に設けるようにしてもよい。ただし、シリンダヘッド20側に一体で第1通路形成部61および第2通路形成部62を設ける構成よりも、冷却水出口ケース60側に一体で第1通路形成部61および第2通路形成部62を設ける構成の方が、他の部材との関係に起因する配置上の制約や、製造工程上の制約等を受けにくい点で有利である。
以上説明したように、本実施例では、第1通路形成部61および第2通路形成部62は、第2通路62Aが第1通路61Aを囲むように二重管構造に形成され、EGRガス通路63Aは、第2通路62Aの外周側に配置されている。
これにより、第1通路形成部61および第2通路形成部62は、第2通路62Aが第1通路61Aを囲むように二重管構造に形成することにより、EGRガス通路63Aを第1通路61Aには接触させず第2通路62Aのみに接触させることができ、EGRガス通路63Aと第2通路62Aとの接触面積を最大にすることができる。したがって、ヒータコア14に供給される冷却水の温度をさらに高めることができ、ヒータコア14の熱交換性能を向上させることができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
10...車両用エンジン、11...EGRクーラ(熱交換器)、12...オイルクーラ(熱交換器)、13...ラジエータ(熱交換器)、14...ヒータコア(熱交換器)、20...シリンダヘッド、21...ヘッド締付ボルト孔、27...燃焼室、28...集合排気ポート、41...燃焼室冷却水通路、42...排気下側冷却水通路、43...排気上側冷却水通路、44...第1冷却水出口、45...第2冷却水出口、50,60...冷却水出口ケース、51,61...第1通路形成部、51A,61A...第1通路、52,62...第2通路形成部、52A,62A...第2通路、53,63...EGRガス通路形成部、53A,63A...EGRガス通路、54,64...排気ガス入口、55,65...排気ガス出口、56,66...案内部材

Claims (4)

  1. 複数の燃焼室を有するシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドの端部に連結され、前記シリンダヘッドから排出された冷却水が導入されるケース部材と、
    前記ケース部材から冷却水が供給される熱交換器と、を有するシリンダヘッドの冷却水通路構造であって、
    前記シリンダヘッドの内部に、
    複数の前記燃焼室から排出される排気ガスを集合させて前記シリンダヘッドの外部に排出する集合排気ポートと、
    複数の前記燃焼室を冷却する冷却水が流れる燃焼室冷却水通路と、
    前記集合排気ポートの下部を冷却する冷却水が流れる排気下側冷却水通路と、
    前記集合排気ポートの上部を冷却する冷却水が流れる排気上側冷却水通路と、が形成され、
    前記シリンダヘッドの表面に、
    前記燃焼室冷却水通路および前記排気下側冷却水通路と連通する第1冷却水出口と、
    前記排気上側冷却水通路と連通する第2冷却水出口と、が設けられ、
    前記ケース部材は、
    前記第1冷却水出口から排出される冷却水が導入される第1通路を形成する第1通路形成部と、
    前記第2冷却水出口から排出される冷却水が導入される第2通路を形成する第2通路形成部と、を有し、
    前記熱交換器は、前記第2通路を通過した冷却水と熱交換を行うヒータコアを含み、
    前記ケース部材は、
    前記第1通路形成部および前記第2通路形成部を囲むように配置され、前記集合排気ポートから排出された排気ガスが通過するEGRガス通路を形成するEGRガス通路形成部を有し、
    前記EGRガス通路が前記第1通路に接する面積よりも、前記EGRガス通路が前記第2通路に接する面積が大きく設定されていることを特徴とするシリンダヘッドの冷却水通路構造。
  2. 前記第1通路形成部および前記第2通路形成部は、前記第2通路が前記第1通路を囲むように二重管構造に形成され、
    前記EGRガス通路は、前記第2通路の外周側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドの冷却水通路構造。
  3. 前記ケース部材は、
    前記EGRガス通路に排気ガスを導入する排気ガス入口と、
    前記EGRガス通路から排気ガスを排出する排気ガス出口と、
    前記EGRガス通路において、前記排気ガス入口から前記排気ガス出口に排気ガスを案内する案内部材と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダヘッドの冷却水通路構造。
  4. 前記案内部材が、前記第2通路形成部に接していることを特徴とする請求項3に記載のシリンダヘッドの冷却水通路構造。
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